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▶ 太田 京子の特許一覧

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  • 特開-アルミトレー 図1
  • 特開-アルミトレー 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024052455
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】アルミトレー
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/00 20060101AFI20240404BHJP
【FI】
A47J37/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022167965
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】522408669
【氏名又は名称】太田 京子
(72)【発明者】
【氏名】太田 京子
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA02
4B040AC03
4B040AD04
4B040JA13
(57)【要約】
【課題】 調理済の揚げ物を、オーブントースターやオーブンレンジで温め直す際に、付属の網や金属トレーの上に敷き、加熱によって余分な油を染み出させて、健康的に食感良く仕上げ、かつ染み出た油で調理場を汚すことがなく、さらにサイズ調節のできるアルミトレーを提供する。
【解決手段】 高くカーブをつけて形成された側壁2、底面3を備え、底面3全面に突起4を配列して、各突起4の間に油の溜まる窪み5を有し、アルミ箔から一体に形成される。アルミトレー1を並べた時に接する側壁2同士を、重ねて折り返すことにより連結させ、サイズ調節できるようにしたものである。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁(2)及び底面(3)を備え、底面(3)全面に、突起(4)を配列し型押しして、アルミ箔から一体に形成されたアルミトレー(1)。
【請求項2】
上記底面(3)には、上記突起(4)の配列によって、各々の突起(4)の間に窪み(5)が形成されることを特徴とする請求項1に記載のアルミトレー(1)。
【請求項3】
上記側壁(2)を、カーブをつけて高く形成し、本アルミトレーを並べた時に、接する側壁(2)同士を重ねて折り返すことで、連結させることができる請求項1及び2に記載のアルミトレー(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーブントースターやオーブンレンジによる調理に際し用いられる、アルミトレーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、調理済みの揚げ物を温め直す際、オーブントースターやオーブンレンジに付属する網や金属トレーに、家庭用のアルミホイルを敷き、その上に被調理品を載せて加熱していた。
【0003】
調理済みの揚げ物を加熱する目的は、温かくして食することの他に、揚げ物に含まれる余分な油を落として健康的に食すること、揚げたてのように、カラッと食感良く仕上げることである。
であるにもかかわらず、アルミホイルを網や金属トレーに敷いただけでは、加熱の際に被調理品から染み出た油が再付着して、食感が悪くなったり、アルミホイルに被調理品がくっつくことで破れが生じ、調理場を油で汚すことになる。
また、市販のアルミ箔成形品では、被調理品の量や、オーブントースターやオーブンレンジのサイズに対応しておらず不便であった。
【0004】
しかしながら、アルミホイルを使わなければ、油で汚れた付属の網や金属トレーを洗う手間がかかるという不都合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、調理済みの揚げ物をオーブントースターやオーブンレンジで温め直す際に、付属の網や金属トレーの上に敷き、加熱によって余分な油を染み出させて、健康的に食感良く仕上げ、かつ染み出た油で調理場を汚すことがなく、さらにサイズ調節のできるアルミトレーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明のアルミトレー1は、側壁2及び底面3を備え、底面3全面に、先端が丸みを帯びた突起4を配列し型押しして、アルミ箔から一体に形成されたものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1のアルミトレー1の底面3に型押しされた突起4の配列により、各々の突起4の間に窪み5が形成されることを特徴としたものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1及び2のアルミトレー1の側壁2を、カーブをつけて高く形成し、本アルミトレーを並べた時に接する側壁2同士を重ねて折り返すことで、連結できることを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のアルミトレー1には、次のような効果がある。
請求項1の発明では、側壁2及び底面3を備え、アルミ箔から一体に形成されており、底面3全面には、先端が丸みを帯びた突起4を配列し型押ししていることで強度が増す。
このことにより、オーブントースターやオーブンレンジに付属した網や金属トレーの上に敷き、その上に被調理品を載置した際の、重みによる変形を防ぐことができ、庫内からの出し入れ時に被調理品が転がり落ちたり、油が流れ出るのを防ぎ、調理場を汚さない。
さらに突起形状の特徴として、被調理品を点で支えるので、余分な油が染み出しやすくなり、離型剤をコーティングしなくても本アルミトレーから剥がしやすくなる。
また、30~60μmのアルミ箔で形成された場合、焼き網に敷いてキャンプやバーベキューなどのアウトドアで使用したり、グリル調理の代わりにオーブントースターでの肉、魚料理に利用でき、どの場合でも調理器具を汚さずに済む。
【0010】
請求項2の発明では、請求項1の底面3に型押しされた突起4の配列により、各々の突起4の間に窪み5が形成される。
これにより、加熱された被調理品から染み出た余分な油が、この窪み5に溜まり、被調理品に油が再付着することなく、カラッと食感良く仕上がる。
また、窪み5に溜まった油が目視できることで、健康的に調理できたと感じられる。
さらに、油は窪み5に溜まっているので、オーブントースターやオーブンレンジから取り出す際に、流れ出すことがなくなり、調理場を汚さないので、油汚れを洗わずに済む。
【0011】
請求項3の発明では、側壁2をカーブをつけて高く形成し、本アルミトレーを並べた時に、接する側壁2同士を重ねて折り返すことで簡単に連結させられ、さらに連結させるアルミトレー1の個数によって、被調理品の量や、オーブントースターやオーブンレンジのサイズに合わせることが出来る。
この時、連結部6の高さを、突起4の高さに合わせることで、連結部6上にも被調理品を載置できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】 本発明を示す斜視図である。
図2図1のA-A線断面図である。
図3図1を連結させた斜視図である。
図4図3のB-B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、この発明の実施例を示す斜視図であり、図2図1のA-A線断面図を示す。図1が示すように、本実施のアルミトレーは、高くカーブをつけて形成された側壁2、及び底面3、半球状の突起4、窪み5を備え、アルミ箔から一体に形成されている。
アルミ箔は、一般的に販売されている中でも厚手とされる17μm以上の厚みがあると良いが、家庭内のみならずアウトドアでキャンプやバーベキューに使用することを想定すると、30μmから60μmの、特に厚いアルミ箔から形成されることが望ましい。
【0014】
本実施のアルミトレーは、底面3全面に突起4が配列されている。
図1が示す通り、この突起4は、先端が丸みを帯びた半球状である。先端が尖っていないことで突起が潰れづらくなるので、先端が鋭利でなければ、突起の形状は半球状でなくとも、円錐、角錐などの錐体の形状であってもよい。
突起形状であることで、被調理品と本アルミトレーとの接点が小さくなり、被調理品が剥がしやすくなるが、安価に製造することにこだわらなければ、本アルミトレーの表面に離型剤をコーティングしてもよい。
【0015】
図1図2の示す通り、底面3全面に配列された各突起4の間には、窪み6が形成される。
この底面3の形状により本アルミトレーの強度が増すが、さらなる補強のため、及び縁端で手を切ることのないように、上縁部に縁巻の加工がなされてもよい。
【0016】
図3は、図1のアルミトレー1を横に並べて連結させる際の実施例であり、図4は、図3のB-B線断面図である。
高くカーブをつけて形成された側壁2は、本アルミトレーを横に並べた際に接する側壁2同士を、重ねて折り返すことで連結させることができる。
この側壁2は、カーブ形状でなくとも、連結時に折り返しやすい高さがあれば、四角形や、四角形の上辺の左右2つの角を切り落とした形になっていてもいいが、その場合は、アルミ箔の厚みのため切断部が鋭利になり、怪我をしやすいので、縁巻加工がなされたほうがよい。
【0017】
本アルミトレーは底面3が長方形で形成されても、連結時に接する側壁2同士が同じ長さの面であれば連結は可能だが、底面3が正方形で形成された場合、側壁2は4面とも同じサイズになり、どの面同士が接しても簡単に連結できるので、2つだけでなく、使用状況によっては3つや4つの連結も可能になる。
3つ以上の連結を想定すると、強度を増すために、アルミ箔の厚みは30μm以上が望ましい。
この時、連結したアルミトレー1を1つのトレーとして使用できるように、折り返す高さを突起4と同じ高さにすることで、連結部6上にも被調理品を載置することができる。
【符号の説明】
【0018】
1 アルミトレー
2 側壁
3 底面
4 突起
5 窪み
6 連結部
図1
図2
図3
図4