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特開2024-52474光電池シャットダウン回路及び光電池システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024052474
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】光電池シャットダウン回路及び光電池システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20240404BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20240404BHJP
   H02S 50/00 20140101ALI20240404BHJP
   H02S 40/30 20140101ALI20240404BHJP
【FI】
H02J13/00 311B
H02J1/00 309J
H02S50/00
H02S40/30
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011889
(22)【出願日】2023-01-30
(31)【優先権主張番号】202211210993.6
(32)【優先日】2022-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523033246
【氏名又は名称】寧波光晶科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Ningbo Guangjing Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 88, Xinyan East Road, Ditang Street, Yuyao City, Zhejiang Province 315400, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】袁 震
(72)【発明者】
【氏名】梅 国軍
(72)【発明者】
【氏名】王 建成
(72)【発明者】
【氏名】呂 超
【テーマコード(参考)】
5F151
5F251
5G064
5G165
【Fターム(参考)】
5F151JA08
5F151JA27
5F151KA07
5F151KA10
5F251JA08
5F251JA27
5F251KA07
5F251KA10
5G064AA08
5G064AC05
5G064CB10
5G165AA05
5G165BB01
5G165EA03
5G165KA08
5G165MA03
5G165MA09
5G165NA01
5G165NA03
5G165NA05
5G165NA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】安定に作動する光電池シャットダウン回路及び光電池システムを提供する。
【解決手段】光電池シャットダウン回路は、シャットダウン電力回路1、信号受信モジュール2、信号処理モジュール3及び制御可能なスイッチモジュール4を含む。信号処理モジュールは、信号変調ユニット301と閾値比較ユニット302を含む。制御可能なスイッチモジュールのスイッチ接続端は、シャットダウン負極回路102に直列接続される。信号受信モジュールは、シャットダウン電力回路に接続されることにより制御信号を含む第一信号を受信する。信号変調ユニットは、第一信号中の制御信号を復元することに用いられ、閾値比較ユニットと接続され、復元された制御信号を受信し、かつ、復元された制御信号と設定後の閾値を比較して駆動信号を出力する。制御可能なスイッチモジュールは、閾値比較ユニットと接続して駆動信号を受信し、制御可能なスイッチの開閉を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャットダウン電力回路(1)、信号受信モジュール(2)、信号処理モジュール(3)及び制御可能なスイッチモジュール(4)を含み、前記信号処理モジュール(3)は信号変調ユニット(301)と閾値比較ユニット(302)を含み、
前記制御可能なスイッチモジュール(4)のスイッチ接続端はシャットダウン電力回路(1)に直列接続されることによりシャットダウン電力回路(1)の開閉を制御し、
前記信号受信モジュール(2)はシャットダウン電力回路(1)に接続されることによりシャットダウン電力回路(1)中の制御信号を含む第一信号を受信し、前記信号受信モジュール(2)の出力端は前記信号処理モジュールに接続されることにより前記第一信号を前記信号変調ユニット(301)に伝送し、
前記信号変調ユニット(301)は前記第一信号中の制御信号を復元することに用いられ、前記閾値比較ユニット(302)の入力端は前記信号変調ユニット(301)の出力端に接続されることにより処理後の制御信号を受信し、かつ処理後の制御信号と設定後の閾値を比較することにより駆動信号を出力し、
前記制御可能なスイッチモジュール(4)は前記閾値比較ユニット(302)に接続されることにより駆動信号を受信し、かつその駆動信号により制御可能なスイッチモジュール(4)の開閉を制御することを特徴とする光電池シャットダウン回路。
【請求項2】
前記信号処理モジュール(3)は信号のアンプリフィケーションを担当するアンプリフィケーションユニット(303)を含み、前記信号変調ユニット(301)の出力端は前記アンプリフィケーションユニット(303)により前記閾値比較ユニット(302)に接続されることを特徴とする請求項1に記載の光電池シャットダウン回路。
【請求項3】
前記信号処理モジュール(3)は信号に遅延を加える遅延ユニット(304)を含み、前記閾値比較ユニット(302)は前記遅延ユニット(304)により前記制御可能なスイッチモジュール(4)に接続され、
前記遅延ユニット(304)は入力された信号に20ミリセカンド~500ミリセカンドの遅延を加えることを特徴とする請求項1に記載の光電池シャットダウン回路。
【請求項4】
前記光電池シャットダウン回路はリニア電源モジュール(5)を含み、前記リニア電源モジュール(5)の入力端は前記シャットダウン電力回路(1)に接続され、出力端は前記信号処理モジュール(3)及び/或いは制御可能なスイッチモジュール(4)に接続されることにより信号処理モジュール(3)及び/或いは制御可能なスイッチモジュール(4)に電力を供給し、
前記リニア電源モジュール(5)の入力端は第一抵抗(6)を介して前記シャットダウン電力回路(1)に接続され、
前記第一抵抗(6)の抵抗値の範囲は2.2Ω~499Ωであることを特徴とする請求項1に記載の光電池シャットダウン回路。
【請求項5】
前記シャットダウン電力回路(1)はシャットダウン正極回路(101)とシャットダウン負極回路(102)を含み、
前記信号受信モジュール(2)は、第一キャパシター(201)、第二キャパシター(202)及び第一インダクター(203)を含み、前記第一キャパシター(201)の一端は前記シャットダウン負極回路(102)に接続され、他端は前記第一インダクター(203)の一端に接続され、前記第一インダクター(203)の他端は前記第二キャパシター(202)の一端に接続され、前記第二キャパシター(202)の他端は前記シャットダウン正極回路(101)に接続され、前記第一インダクター(203)に接続される前記第一キャパシター(201)の一端は接地し、前記第一インダクター(203)に接続される前記第二キャパシター(202)の一端は前記信号受信モジュール(2)の出力端になることを特徴とする請求項1に記載の光電池シャットダウン回路。
【請求項6】
前記信号変調ユニット(301)としてバンドブロックフィルターを採用し、前記閾値比較ユニット(302)として閾値コンパレーターを採用し、前記閾値コンパレーターの閾値電圧の範囲は0.1V~12Vであり、前記アンプリフィケーションユニット(303)として演算増幅器を採用することを特徴とする請求項2に記載の光電池シャットダウン回路。
【請求項7】
前記制御可能なスイッチモジュール(4)は、制御接続端とスイッチ接続端を具備している制御可能なスイッチ(402)と、前記制御可能なスイッチ(402)の開閉を駆動する駆動ユニット(401)とを含み、前記駆動ユニット(401)の入力端は前記閾値比較ユニット(302)に接続され、出力端は前記制御可能なスイッチ(402)の制御接続端に接続されることを特徴とする請求項1に記載の光電池シャットダウン回路。
【請求項8】
前記制御可能なスイッチ(402)としてMOS電界効果トランジスタを採用し、前記MOS電界効果トランジスタのドレイン電極とソース電極により前記制御可能なスイッチ(402)のスイッチ接続端が形成され、前記MOS電界効果トランジスタのゲート電極により前記制御可能なスイッチ(402)の制御接続端が形成されることを特徴とする請求項7に記載の光電池シャットダウン回路。
【請求項9】
前記光電池シャットダウン回路はバイパスダイオード(7)を含み、前記シャットダウン電力回路(1)はシャットダウン正極回路(101)とシャットダウン負極回路(102)を含み、前記バイパスダイオード(7)の正極は前記シャットダウン負極回路(102)に接続され、負極はシャットダウン正極回路(101)に接続されることを特徴とする請求項1に記載の光電池シャットダウン回路。
【請求項10】
正極バス(8)、負極バス(9)、コンバーター(10)、制御信号発生器(11)、N個の光電池モジュール(12)及びN個の光電池シャットダウン(13)を含み、Nは正整数であり、前記光電池シャットダウン(13)は請求項1~9のうちいずれか一項に記載の前記光電池シャットダウン回路を含み、
前記光電池シャットダウン回路中のシャットダウン電力回路(1)の一端により前記光電池シャットダウン回路の出力端が形成され、他端により前記光電池シャットダウン回路の入力端が形成され、
各前記光電池シャットダウン回路の出力端は直列接続され、各前記光電池シャットダウン回路の出力端が直列接続されることにより形成された正極は前記正極バス(8)に接続され、各前記光電池シャットダウン回路の出力端が直列接続されることにより形成された負極は前記負極バス(9)に接続され、
各前記光電池シャットダウン回路の入力端と各光電池モジュール(12)は1つずつ対応するように接続され、
前記正極バス(8)は前記コンバーター(10)の直流側の正極に接続され、前記負極バス(9)は前記コンバーター(10)の直流側の負極に接続され、前記制御信号発生器(11)は前記負極バス(9)に接続されることによりその負極バス(9)に制御信号を出力することを特徴とする光電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電池システムに関する技術分野に属し、特に、光電池シャットダウン回路及び光電池システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、クリーン並び再利用可能なリソース(Clean and reusable resources)の需要がますます増加している。中国の政府がカーボンピークとカーボンニュートラルの目標(carbon peaking and carbon neutrality goals)を発表した後、太陽光発電の技術は迅速に発展している。光電池は、いろいろな利点を有しているが、安全性がよくないとの欠点も有している。例えば、光電池の高電圧により火事が起こるおそれがある。各モジュールが直列に接続されることによりその電圧は千ボルトが達し、火事の起因になるおそれがある。米国の政府は2014年度に屋上発電所(Rooftop power station)の安全法規を発表した。その後、日本、ヨーロッパ等の政府も類似の法規を発表した。その法規によると、屋上発電所(Rooftop power station)は異常または火事のときモジュールの間の接続を遮断する装置を具備する必要がある。その装置によりシステムの電圧を安全電圧の範囲まで低減することができる。その装置を光電池シャットダウンといい、その装置の略称はRSDである。
【0003】
現在、成熟の技術事項は主としてTIの9361がある。TIの9361はSUNSPEC協議によるPLC片方向の通信方法を採用する。中国国内の光電池直流のPLCチップは研究と実験の段階に置かれている。TI専用チップを購入するため、大量の資金が要り、購入の障壁が高く、コストが多くかかる。その問題を解決するため、中国の国内においていろいろな対策を提案した。例えば、協議による国産PLC_SOC方法、PLC_SOC+MCU方法及びMCU方法と、協議がないピュアアナログ方法が提案した。協議がないピュアアナログ方法の技術的レベルが最も高いが、協議がないピュアアナログ方法は協議を含まないので、光電池モジュールとコンバーターのリップルがPLC信号にジャミングを与えることを直接にシールドすることができない。業務用屋上発電所(Commercial rooftop power station)において、直流でPLC通信を遮断する最大の距離は300メートルに達することができる。そのため、業務用屋上発電所は300メートル以上の通信が可能な機能を具備する必要があるが、300メートル以上になるとPLCの信号がたくさん衰弱する。直流の母線上のモジュールのリップル、特にコンバーターのリップルがPLC信号に激しいジャミングを与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術の欠点を解決するため、本発明は下記光電池シャットダウン回路を提供する。本発明の光電池シャットダウン回路の光電池シャットダウン回路は300メートル以上離れている制御信号発生器が出力する制御信号を認識することができる。それにより、ジャミング信号が光電池シャットダウン回路の制御に影響を与えることを避け、光電池シャットダウン回路が安定に作動することを確保することができる。本発明は光電池システムを更に提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を実現するため、本発明は下記技術的事項を提供する。
本発明の光電池シャットダウン回路は、シャットダウン電力回路、信号受信モジュール、信号処理モジュール及び制御可能なスイッチモジュールを含み、前記信号処理モジュールは信号変調ユニットと閾値比較ユニットを含み、
前記制御可能なスイッチモジュールのスイッチ接続端はシャットダウン電力回路に直列接続されることによりシャットダウン電力回路の開閉を制御し、
前記信号受信モジュールはシャットダウン電力回路に接続されることによりシャットダウン電力回路中の制御信号を含む第一信号を受信し、前記信号受信モジュールの出力端は前記信号処理モジュールに接続されることにより前記第一信号を前記信号変調ユニットに伝送し、
前記信号変調ユニットは前記第一信号中の制御信号を復元することに用いられ、前記閾値比較ユニットの入力端は前記信号変調ユニットの出力端に接続されることにより処理後の制御信号を受信し、かつ処理後の制御信号と設定後の閾値を比較することにより駆動信号を出力し、
前記制御可能なスイッチモジュールは前記閾値比較ユニットに接続されることにより駆動信号を受信し、かつその駆動信号により制御可能なスイッチモジュールの開閉を制御する。
【0006】
前記光電池シャットダウン回路は光電池モジュールとコンバーターを接続させることに使用される。前記光電池シャットダウン回路とコンバーターとの間のバスには制御信号発生器が接続され、制御信号発生器はバスにより光電池シャットダウン回路に制御信号を送信する。
【0007】
前記構造を採用する場合、制御信号発生器がバスにより光電池シャットダウン回路に制御信号を送信すると、その制御信号は前記シャットダウン電力回路に出力され、他の電子モジュールによって形成されたリップルは制御信号の伝送にジャミングを与える。前記信号受信モジュールはシャットダウン電力回路中の第一信号を受信し、第一信号は制御信号とジャミング信号を含む。前記信号変調ユニットは第一信号を受信した後制御信号を復元し、閾値比較ユニットは処理後の制御信号と設定後の閾値を比較することにより制御可能なスイッチモジュールを制御し、それにより光電池モジュールとコンバーターとの間の開閉を制御する。
【0008】
前記構造により光電池シャットダウン回路は300メートル以上離れている制御信号発生器が出力する制御信号を認識することができる。それにより、ジャミング信号が光電池シャットダウン回路の制御に影響を与えることを避け、光電池シャットダウン回路が安定に作動することを確保することができる。
【0009】
前記シャットダウン電力回路はシャットダウン正極回路とシャットダウン負極回路を含み、前記シャットダウン負極回路は接地する。具体的に、前記制御可能なスイッチモジュールのスイッチ接続端はシャットダウン電力回路に直列接続されることによりシャットダウン電力回路の開閉を制御する。前記信号受信モジュールは前記シャットダウン正極回路とシャットダウン負極回路との間に取り付けられる。
【0010】
前記信号処理モジュールは信号のアンプリフィケーションを担当するアンプリフィケーションユニットを含み、前記信号変調ユニットの出力端は前記アンプリフィケーションユニットにより前記閾値比較ユニットに接続される。
【0011】
前記構造を採用する場合、前記信号変調ユニットによって復元された制御信号は前記アンプリフィケーションユニットによりアンプリフィケーションされ、アンプリフィケーションユニットによってアンプリフィケーションされた制御信号は前記閾値比較ユニットに入力される。それにより前記閾値比較ユニットは復元後の制御信号を有効に識別することができる。
【0012】
前記信号処理モジュールは信号に遅延を加える遅延ユニットを含み、前記閾値比較ユニットは前記遅延ユニットにより前記制御可能なスイッチモジュールに接続される。
【0013】
前記構造を採用する場合、遅延ユニットは、閾値比較ユニットが出力した駆動信号に遅延を加えることにより周期内のパルスジャミング信号をシールドし、かつ制御可能なスイッチモジュールの機能を迅速にシャットダウンすることにより、朝夕の時光電池モジュールの機能が衰弱することによって制御可能なスイッチモジュールが頻繁に開閉をすることを防止するか或いは、大電流の環境においてシャットダウン機能を起動させるか或いは短絡の旬間の高電流により制御可能なスイッチモジュールに熱量をたくさん形成され、制御可能なスイッチモジュールがブレークダウンされることを防止することができる。
【0014】
具体的に、前記遅延ユニットは入力された信号に20ミリセカンド~500ミリセカンドの遅延を加える。
【0015】
前記光電池シャットダウン回路はリニア電源モジュールを含み、前記リニア電源モジュールの入力端は前記シャットダウン電力回路に接続され、出力端は前記信号処理モジュール及び/或いは制御可能なスイッチモジュールに接続されることにより信号処理モジュール及び/或いは制御可能なスイッチモジュールに電力を供給する。前記リニア電源モジュールの入力端は前記シャットダウン正極回路に接続される。
【0016】
前記構造を採用することにより前記光電池シャットダウン回路の作動の安定性を確保することができる。
【0017】
前記リニア電源モジュールの入力端は第一抵抗を介して前記シャットダウン電力回路に接続される。
【0018】
前記構造を採用するとき、前記第一抵抗は抵抗の役割により制御信号を吸収することができる。具体的に、前記第一抵抗の抵抗値の範囲は2.2Ω~499Ωである。
【0019】
前記信号受信モジュールは、第一キャパシター、第二キャパシター及び第一インダクターを含む。前記第一キャパシターの一端は前記シャットダウン負極回路に接続され、他端は前記第一インダクターの一端に接続され、前記第一インダクターの他端は前記第二キャパシターの一端に接続され、前記第二キャパシターの他端は前記シャットダウン正極回路に接続され、前記第一インダクターに接続される前記第一キャパシターの一端は接地し、前記第一インダクターに接続される前記第二キャパシターの一端は前記信号受信モジュールの出力端になる。
【0020】
前記構造を採用するとき、前記シャットダウン電力回路が前記第一キャパシターに接続されることと前記第一インダクターと第二キャパシターの共振振動の選択肢を採用することとにより、前記シャットダウン電力回路の第一信号は前記信号変調ユニットに入力されることができる。
【0021】
前記信号変調ユニットとしてバンドブロックフィルターを採用する。
【0022】
前記構造を採用するとき、前記バンドブロックフィルターは第一信号の衰弱を実施しかつ制御信号を復元することにより変調の目的を実現することができる。すなわち、高周波リップル信号の衰弱を実施することにより制御信号を復元することができる。
【0023】
前記閾値比較ユニットとして閾値コンパレーターを採用し、前記閾値コンパレーターの閾値電圧の範囲は0.1V~12Vである。
【0024】
前記アンプリフィケーションユニットとして演算増幅器を採用する。
【0025】
前記制御可能なスイッチモジュールは、制御接続端とスイッチ接続端を具備している制御可能なスイッチと、前記制御可能なスイッチの開閉を駆動する駆動ユニットとを含み、前記駆動ユニットの入力端は前記閾値比較ユニットに接続され、出力端は前記制御可能なスイッチの制御接続端に接続される。
【0026】
前記制御可能なスイッチとしてMOS電界効果トランジスタを採用し、前記MOS電界効果トランジスタのドレイン電極とソース電極により前記制御可能なスイッチのスイッチ接続端が形成され、前記MOS電界効果トランジスタのゲート電極により前記制御可能なスイッチの制御接続端が形成される。
【0027】
前記光電池シャットダウン回路はバイパスダイオードを含み、前記バイパスダイオードの正極は前記シャットダウン負極回路に接続され、負極はシャットダウン正極回路に接続される。
【0028】
正極バス、負極バス、コンバーター、制御信号発生器、N個の光電池モジュール及びN個の光電池シャットダウンを含み、Nは正整数であり、前記光電池シャットダウンは前記光電池シャットダウン回路を含み、
前記光電池シャットダウン回路中のシャットダウン電力回路の一端により前記光電池シャットダウン回路の出力端が形成され、他端により前記光電池シャットダウン回路の入力端が形成され、
各前記光電池シャットダウン回路の出力端は直列接続され、各前記光電池シャットダウン回路の出力端が直列接続されることにより形成された正極は前記正極バスに接続され、各前記光電池シャットダウン回路の出力端が直列接続されることにより形成された負極は前記負極バスに接続され、
各前記光電池シャットダウン回路の入力端と各光電池モジュールは1つずつ対応するように接続され、
前記正極バスは前記コンバーターの直流側の正極に接続され、前記負極バスは前記コンバーターの直流側の負極に接続され、前記制御信号発生器は前記負極バスに接続されることによりその負極バスに制御信号を出力する。
【発明の効果】
【0029】
従来の技術と比較してみると、本発明の技術的事項により下記発明の効果を奏することができる。
(1)本発明の光電池シャットダウン回路が信号処理モジュールを具備することにより光電池シャットダウン回路は300メートル以上離れている制御信号発生器が出力する制御信号を認識することができる。それにより、ジャミング信号が光電池シャットダウン回路の制御に影響を与えることを避け、光電池シャットダウン回路が安定に作動することを確保することができる。
(2)本発明の光電池シャットダウン回路は、合理的な構造設計を有する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の光電池シャットダウン回路の構造を示す図である。
図2】本発明の光電池システムの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面と実施例により本発明の具体的な実施例をより詳細に説明する。下記実施例は、本発明を説明するものであり、本発明を限定するものでない。
【0032】
図1に示すとおり、本発明の光電池シャットダウン(shutdown)回路は、シャットダウン電力回路1、信号受信モジュール2、信号処理モジュール3及び制御可能なスイッチモジュール4を含む。前記信号処理モジュール3は信号変調ユニット301と閾値比較ユニット302を含む。
【0033】
前記制御可能なスイッチモジュール4のスイッチ接続端はシャットダウン電力回路1に直列接続されることによりシャットダウン電力回路1の開閉を制御する。
【0034】
前記信号受信モジュール2はシャットダウン電力回路1に接続されることによりシャットダウン電力回路1中の制御信号を含む第一信号を受信する。前記信号受信モジュール2の出力端は信号処理モジュールに接続されることにより前記第一信号を前記信号変調ユニット301に伝送する。
【0035】
前記信号変調ユニット301は前記第一信号中の制御信号を復元することに用いられ、前記閾値比較ユニット302の入力端は前記信号変調ユニット301の出力端に接続されることにより処理後の制御信号を受信し、かつ処理後の制御信号と設定後の閾値を比較することにより駆動信号を出力する。
【0036】
前記制御可能なスイッチモジュール4は前記閾値比較ユニット302に接続されることにより駆動信号を受信し、かつその駆動信号により制御可能なスイッチモジュール4の開閉を制御する。
【0037】
光電池シャットダウン回路は光電池モジュール12とコンバーター10を接続させることに使用される。前記光電池シャットダウン回路とコンバーター10との間のバスには制御信号発生器11が接続されている。制御信号発生器11はバスにより光電池シャットダウン回路に制御信号を送信する。
【0038】
前記構造を採用する場合、制御信号発生器11がバスにより光電池シャットダウン回路に制御信号を送信すると、制御信号は前記シャットダウン電力回路1に出力され、他の電子モジュールによって形成されたリップルは制御信号の伝送にジャミングを与える。前記信号受信モジュール2はシャットダウン電力回路1中の第一信号を受信し、その第一信号は制御信号とジャミング信号を含む。前記信号変調ユニット301は第一信号を受信した後その制御信号を復元し、閾値比較ユニット302は処理後の制御信号と設定後の閾値を比較することにより制御可能なスイッチモジュール4を制御し、それにより光電池モジュール12とコンバーター10との間の開閉を制御する。
【0039】
その構造により光電池シャットダウン回路は300メートル以上離れている制御信号発生器11が出力する制御信号を認識することができる。それにより、ジャミング信号が光電池シャットダウン回路の制御に影響を与えることを避け、光電池シャットダウン回路が安定に作動することを確保することができる。
【0040】
前記シャットダウン電力回路1はシャットダウン正極回路101とシャットダウン負極回路102を含み、前記シャットダウン負極回路102は接地する。具体的に、前記制御可能なスイッチモジュール4のスイッチ接続端はシャットダウン負極回路102に直列接続されることによりシャットダウン負極回路102の開閉を制御する。前記信号処理モジュール3は前記シャットダウン正極回路101とシャットダウン負極回路102との間に接続される。
【0041】
前記信号処理モジュール3は信号のアンプリフィケーション(amplification)を担当するアンプリフィケーションユニット303を含み、前記信号変調ユニット301の出力端は前記アンプリフィケーションユニット303により前記閾値比較ユニット302に接続される。
【0042】
前記構造を採用する場合、前記信号変調ユニット301によって復元された制御信号は前記アンプリフィケーションユニット303によりアンプリフィケーションされ、アンプリフィケーションユニット303によってアンプリフィケーションされた制御信号は前記閾値比較ユニット302に入力される。それにより前記閾値比較ユニット302は復元後の制御信号を有効に識別することができる。
【0043】
前記信号処理モジュール3は信号に遅延を加える遅延ユニット304を含み、前記閾値比較ユニット302は前記遅延ユニット304により前記制御可能なスイッチモジュール4に接続される。
【0044】
前記構造を採用する場合、前記遅延ユニット304は、前記閾値比較ユニット302が出力した駆動信号に遅延を加えることにより周期内のパルスジャミング信号(Pulse jamming signal)をシールドし、かつ前記制御可能なスイッチモジュール4の機能を迅速にシャットダウンすることにより、朝夕の時光電池モジュール12の機能が衰弱することによって制御可能なスイッチモジュール4が頻繁に開閉をすることを防止するか、或いは、大電流の環境においてシャットダウン機能を起動させるか、或いは、短絡の旬間の高電流により制御可能なスイッチモジュール4に熱量をたくさん形成され、制御可能なスイッチモジュール4がブレークダウンされることを防止することができる。
【0045】
具体的に、前記遅延ユニット304は入力された信号に20ミリセカンド~500ミリセカンドの遅延を加える。
【0046】
前記光電池シャットダウン回路はリニア電源モジュール5を含む。前記リニア電源モジュール5の入力端は前記シャットダウン電力回路1に接続され、その出力端は前記信号処理モジュール3及び/或いは制御可能なスイッチモジュール4に接続されることにより信号処理モジュール3及び/或いは制御可能なスイッチモジュール4に電力を供給する。前記リニア電源モジュール5の入力端は前記シャットダウン正極回路101にも接続される。
【0047】
前記構造を採用することにより前記光電池シャットダウン回路の作動の安定性を確保することができる。
【0048】
前記リニア電源モジュール5の入力端は第一抵抗6を介して前記シャットダウン正極回路101にも接続される。
【0049】
前記構造を採用するとき、前記第一抵抗6は抵抗の役割により制御信号を吸収することができる。前記第一抵抗6の抵抗値の範囲は2.2Ω~499Ωである。
【0050】
前記信号受信モジュール2は、第一キャパシター201、第二キャパシター202及び第一インダクター203を含む。前記第一キャパシター201の一端は前記シャットダウン負極回路102に接続され、他端は前記第一インダクター203の一端に接続され、前記第一インダクター203の他端は前記第二キャパシター202の一端に接続され、前記第二キャパシター202の他端は前記シャットダウン正極回路101に接続される。前記第一インダクター203に接続される前記第一キャパシター201の一端は接地し、前記第一インダクター203に接続される前記第二キャパシター202の一端は前記信号受信モジュール2の出力端になる。
【0051】
前記構造を採用するとき、前記シャットダウン電力回路1が前記第一キャパシター201に接続されることと前記第一インダクター203と第二キャパシター202の共振振動(resonance oscillation)の選択肢を採用することとにより、前記シャットダウン電力回路1の第一信号は前記信号変調ユニット301に入力されることができる。
【0052】
前記信号変調ユニット301としてバンドブロックフィルター(Band-Block Filters)を採用する。
【0053】
前記構造を採用するとき、前記バンドブロックフィルターは第一信号の衰弱を実施しかつ制御信号を復元することにより変調の目的を実現することができる。すなわち、高周波リップル信号の衰弱を実施することにより制御信号を復元することができる。
【0054】
前記閾値比較ユニット302として閾値コンパレーター(Threshold comparator)を採用する。前記閾値コンパレーターの閾値電圧の範囲は0.1V~12Vである。
【0055】
前記アンプリフィケーションユニット303として演算増幅器(operational amplifier)を採用する。
【0056】
前記制御可能なスイッチモジュール4は、制御接続端とスイッチ接続端を具備している制御可能なスイッチ(Controllable Switches)402と、前記制御可能なスイッチ402の開閉を駆動する駆動ユニット401とを含む。前記駆動ユニット401の入力端は前記閾値比較ユニット302に接続され、出力端は前記制御可能なスイッチ402の制御接続端に接続される。
【0057】
前記制御可能なスイッチ402としてMOS電界効果トランジスタ(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を採用する。前記MOS電界効果トランジスタのドレイン電極とソース電極により前記制御可能なスイッチ402のスイッチ接続端が形成され、前記MOS電界効果トランジスタのゲート電極により前記制御可能なスイッチ402の制御接続端が形成される。
【0058】
前記光電池シャットダウン回路はバイパスダイオード7を含み、前記バイパスダイオード7の正極は前記シャットダウン負極回路102に接続され、負極はシャットダウン正極回路101に接続される。
【0059】
図1図2に示すとおり、光電池システム(Photovoltaic System)は、正極バス8、負極バス9、コンバーター10、制御信号発生器11、N個の光電池モジュール12及びN個の光電池シャットダウン(shutdown)13を含み、Nは正整数である。前記光電池シャットダウン13は前記光電池シャットダウン回路を含む。
【0060】
前記光電池シャットダウン回路中のシャットダウン電力回路1の一端により前記光電池シャットダウン回路の出力端が形成され、シャットダウン電力回路1の他端により前記光電池シャットダウン回路の入力端が形成される。
【0061】
各前記光電池シャットダウン回路の出力端は直列接続され、各前記光電池シャットダウン回路の出力端が直列接続されることにより形成された正極は前記正極バス8に接続され、各前記光電池シャットダウン回路の出力端が直列接続されることにより形成された負極は前記負極バス9に接続される。
【0062】
各前記光電池シャットダウン回路の入力端と各光電池モジュール12は1つずつ対応するように接続される。
【0063】
前記正極バス8は前記コンバーター10の直流側の正極に接続され、前記負極バス9は前記コンバーター10の直流側の負極に接続され、前記制御信号発生器11は前記負極バス9に接続されることによりその負極バス9に制御信号を出力する。
【0064】
以上、本発明の好適な実施例を説明してきたが、前記実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであるため、本発明は前記実施例にのみ限定されない。この技術分野の技術者は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において設計の変更、改良等をすることができ、それらがあっても本発明に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0065】
1 シャットダウン電力回路
101 シャットダウン正極回路
102 シャットダウン負極回路
2 信号受信モジュール
201 第一キャパシター
202 第二キャパシター
203 第一インダクター
3 信号処理モジュール
301 信号変調ユニット
302 閾値比較ユニット
303 アンプリフィケーションユニット
304 遅延ユニット
4 制御可能なスイッチモジュール
401 駆動ユニット
402 制御可能なスイッチ
5 リニア電源モジュール
6 第一抵抗
7 バイパスダイオード
8 正極バス
9 負極バス
10 コンバーター
11 制御信号発生器
12 光電池モジュール
13 光電池シャットダウン
図1
図2