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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024052552
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】パターン上に塗布した液滴の検査方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20240404BHJP
   G01N 21/956 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
H01L21/66 J
G01N21/956 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023138700
(22)【出願日】2023-08-29
(31)【優先権主張番号】P 2022157507
(32)【優先日】2022-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000003159
【氏名又は名称】東レ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】田中 龍一
(72)【発明者】
【氏名】清水 浩二
【テーマコード(参考)】
2G051
4M106
【Fターム(参考)】
2G051AA51
2G051AB20
2G051BA20
2G051BB03
2G051CA03
2G051CA04
2G051EA11
4M106BA04
4M106CA39
4M106DB04
4M106DJ02
4M106DJ07
4M106DJ18
4M106DJ27
(57)【要約】
【課題】回路パターンを有する基材上に形成された液滴が、所望の位置に形成されているかを検査する方法を提供すること。
【解決手段】互いに同じ回路パターンからなるパターン部を複数有する基材において、前記パターン部における液滴形成候補箇所を検査する方法であって、前記液滴は、前記複数のパターン部ごとに互いに異なる位置に形成されており、前記複数のパターン部について液滴形成後の画像を取得する工程と、前記取得した画像中の各パターン部にブロック番号を割り当てる工程と、前記取得した画像中の各パターン部から検査範囲を特定する工程と、前記ブロック番号を割り当てた画像における検査範囲と、前記パターン部についてあらかじめ定められた液滴形成条件に基づき用意された標準画像中の検査範囲と、を対比する工程と、を含むことを特徴とする検査方法。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに同じ回路パターンからなるパターン部を複数有する基材において、前記パターン部における液滴形成候補箇所を検査する方法であって、
前記液滴は、前記複数のパターン部ごとに互いに異なる位置に形成されており、
前記複数のパターン部について液滴形成後の画像を取得する工程と、
前記取得した画像中の各パターン部にブロック番号を割り当てる工程と、
前記取得した画像中の各パターン部から検査範囲を特定する工程と、
前記ブロック番号を割り当てた画像における検査範囲と、前記パターン部についてあらかじめ定められた液滴形成条件に基づき用意された標準画像中の検査範囲と、を対比する工程と、を含む
ことを特徴とする検査方法。
【請求項2】
前記対比工程は、前記取得した画像における検査範囲を2値化処理する工程を含む、請求項1に記載の検査方法。
【請求項3】
前記標準画像中の検査範囲を示す画像は、前記取得した画像における検査範囲を2値化処理した後に前記液滴が形成された箇所および液滴が形成されていない箇所がそれぞれ示す画像と対応するものである、請求項2に記載の検査方法。
【請求項4】
前記複数のパターン部は、少なくとも前記基材の長尺方向にアレイ状に形成されており、前記基材の一定搬送量ごとに前記液滴形成後の画像を取得し、かつ前記ブロック番号を割り当てる、請求項1に記載の検査方法。
【請求項5】
前記パターン部は、少なくとも、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極の1種以上からなる構造体を含む、請求項1に記載の検査方法。
【請求項6】
前記検査範囲は前記構造体を含む範囲である、請求項5に記載の検査方法。
【請求項7】
前記液滴は、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレンおよび有機半導体からなる群より選ばれる一種類以上を含有する、請求項5に記載の検査方法。
【請求項8】
前記液滴はカーボンナノチューブを含有する、請求項5に記載の検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターン上に塗布した液滴の検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体層に有機半導体及び/又はカーボン材料を用いた電界効果型トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)が盛んに検討されている。これらの材料は溶液状態で取り扱うことが可能であるため、半導体材料を含む溶液を塗布・印刷するウェット成膜法を用いることができる。
【0003】
ウェット成膜法では、高温プロセスを避けることができるので、低温でのプラスチック基板上へのデバイス製造や、低コストでのデバイス製造が可能である。また、ウェット成膜法では成膜とパターニングの工程を同時に行えることから、従来のフォトリソグラフィプロセスを用いる真空成膜プロセスと比較して材料利用効率が高く、環境負荷が少ないという点でも期待されている。
【0004】
一方、ディスプレイや回路を構成するFETは、その役割に応じて所定の特性(例えば、駆動電流値)を発揮することが求められる。FETの大きさ、形状や、半導体材料の塗布量、密度により、その特性は異なる。つまり、半導体層の形成に関しては、FETごとの所定の特性を発揮させるために、FETごとに半導体材料の被覆面積や塗布量を調整する必要がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、そのような調整を行って半導体材料を塗布した後は、塗布された液滴が所望の範囲を覆っているかを検査する必要がある。従来、塗布された材料を検査する方法として、例えば、ディスプレイ用途で隔壁内に充填された液に光照射し、反射光の強さから液の有無を判断する検査方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。また、インクジェット塗布を行うためのインクジェット記録ヘッドを検査する方法として、フィルムや紙等の基材に液滴を吐出し、着滴した液滴の測定位置と基準位置とのずれ量を算出するための検査方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-28624号公報
【特許文献2】特許第4093059号
【特許文献3】特開2014-124918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、回路上に形成された液滴が所望の範囲を覆えているかを判断する検査方法は知られていなかった。特に、例えば、互いに同じ回路パターンからなるパターン部を複数有する基板において、パターン部ごとに異なる位置に形成された液滴の検査をする方法は知られていなかった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑み、回路パターンを有する基材上に塗布した液滴が液滴形成候補箇所に適切に形成されているかを検査する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成をとる。
[1]互いに同じ回路パターンからなるパターン部を複数有する基材において、前記パターン部における液滴形成候補箇所を検査する方法であって、前記液滴は、前記複数のパターン部ごとに互いに異なる位置に形成されており、前記複数のパターン部について液滴形成後の画像を取得する工程と、前記取得した画像中の各パターン部にブロック番号を割り当てる工程と、前記取得した画像中の各パターン部から検査範囲を特定する工程と、前記ブロック番号を割り当てた画像における検査範囲と、前記パターン部についてあらかじめ定められた液滴形成条件に基づき用意された標準画像中の検査範囲と、を対比する工程と、を含むことを特徴とする検査方法。
[2]前記対比工程は、前記取得した画像における検査範囲を2値化処理する工程を含む、[1]に記載の検査方法。
[3]前記標準画像中の検査範囲を示す画像は、前記取得した画像における検査範囲を2値化処理した後に前記液滴が形成された箇所および液滴が形成されていない箇所がそれぞれ示す画像と対応するものである、[2]に記載の検査方法。
[4]前記複数のパターン部は、少なくとも前記基材の長尺方向にアレイ状に形成されており、前記基材の一定搬送量ごとに前記液滴形成後の画像を取得し、かつ前記ブロック番号を割り当てる、[1]~[3]のいずれかに記載の検査方法。
[5]前記パターン部は、少なくとも、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極の1種以上からなる構造体を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の検査方法。
[6]前記検査範囲は前記構造体を含む範囲である、[5]に記載の検査方法。
[7]前記液滴は、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレンおよび有機半導体からなる群より選ばれる一種類以上を含有する、[1]~[6]のいずれかに記載の検査方法。
[8]前記液滴はカーボンナノチューブを含有する、[1]~[7]のいずれかに記載の検査方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、互いに同じ回路パターンからなるパターン部を複数有する基材において、パターン部ごとに互いに異なる位置に形成された液滴が所定の範囲を覆えているか否かを検査することが可能となる。例えば、回路に含まれるFETの半導体層を半導体インクの塗布により形成する場合において、半導体インクが想定通りチャネル領域を覆えているか検査することができる。更に、本発明の検査方法により、塗布不良により動作しないFETを含む回路を未然に発見できる他、塗布不良を早期に検出することにより、不良品の低減に繋げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】互いに同じ回路パターンからなるパターン部を複数有する基板を示した模式図
図2】パターン部に含まれる回路パターンの構成を示した模式図
図3】本発明の実施の形態1に係る検査方法の概要を示した模式図
図4】各パターン部にブロック番号を割り当てた状態を示した模式図
図5】構造体付近の拡大図
図6】液滴位置と検査範囲との関係を示した模式図
図7】検査範囲を2値化処理したときに得られる画像を示した模式図
図8】液滴と被覆検査範囲とはみ出し検査範囲の関係を示した模式図(OK判定)
図9】液滴と被覆検査範囲とはみ出し検査範囲の関係を示した模式図(NG判定)
図10】隣り合う素子を考慮したはみ出し禁止検査範囲の設定例を示した模式図
図11】隣り合う素子を考慮したはみ出し禁止検査範囲の重なり部を示した模式図
図12】液滴のはみ出し検査の手順を示した模式図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではなく、発明の目的を達成できて、かつ、発明の要旨を逸脱しない範囲内においての種々の変更は当然あり得る。また、各実施の形態において説明される事項は、本発明の範囲を損なわない範囲で他の実施の形態へ適用可能である。
【0013】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る検査方法は、互いに同じ回路パターンからなるパターン部を複数有する基材において、前記パターン部における液滴形成候補箇所を検査する方法であって、前記液滴は、前記複数のパターン部ごとに互いに異なる位置に形成されており、前記複数のパターン部について液滴形成後の画像を取得する工程と、前記取得した画像中の各パターン部にブロック番号を割り当てる工程と、前記取得した画像中の各パターン部から検査範囲を特定する工程と、前記ブロック番号を割り当てた画像における検査範囲と、前記パターン部についてあらかじめ定められた液滴形成条件に基づき用意された標準画像中の検査範囲と、を対比する工程と、を含むことを特徴とする検査方法である。
【0014】
本明細書において「液滴形成候補箇所」とは、パターン部において液滴を形成する可能性がある箇所のことである。ここで、液滴は、複数のパターン部ごとに互いに異なる位置に形成されるため、あるパターン部において全ての液滴形成候補箇所に実際に液滴が形成されるとは限らない。
【0015】
図1は、互いに同じ回路パターンからなるパターン部を複数有する基材の一例である。図1では、基材1の長辺方向をx方向、短辺方向をy方向とする。
【0016】
図1(a)では、基材1上に複数の(4行6列の)パターン部12が形成されており、それらの回路パターンは互いに同じである。基材1の四隅にはアライメントマーク11が配置されている。
【0017】
基材1上に含まれるパターン部12の配置はこの4行6列に限られず、行数、列数ともにこれより多くても少なくてもよい。また、パターン部12がm行n列(mおよびnは1以上の整数)に配置されている場合において、m行n列の全ての箇所にパターン部12が存在していなくてもよい。すなわち、m行n列の一部にパターン部12が存在しない箇所があってもよい。
【0018】
また、複数のパターン部12はそれらすべての行および列がそろっていなくてもよい。図1(b)はそのような構成を示す一例であり、左から2列目、4列目、6列目(偶数列)では、1列目、3列目、5列目(奇数列)と比べパターン部12の位置がy方向にずれている。また、偶数列と奇数列とではパターン部12の数が異なる。
【0019】
図1に示す例では基材1はシート形状であるが、基材1の形状はロール形状など、他の形状であってもよい。基材1がロール形状である場合、パターン部12がロール状基材1の長尺方向にさらに連続して形成されていてもよい。
【0020】
アライメントマーク11の位置および数は、図1に図示された構成に限られず、例えば、基材1の対角線上の隅の2点だけに存在していてもよい。また、基材1の中央部や、m行n列にパターン部12が形成されている領域中の格子にあたる部位に、任意に設けられていてもよい。
【0021】
図2(a)および(b)は、それぞれ、パターン部12に含まれる回路パターンの構成例である。この回路パターンでは、構造体A~Aが配線14と接続されている。回路パターンは他にも、ダイオードやアンテナ、コンデンサ等の種々の素子を配置しても良い。
【0022】
構造体A~Aは電極16を備えており、その上に図示しない絶縁層を介して半導体材料を含む液滴13が塗布されることで、その構造体はFETとして機能する。例えば図2(a)では構造体A、A、A、A、AおよびAがFETとなり「1」の信号を出力する。一方で構造体AおよびAは液滴13が塗布されず半導体層が存在しないことになるので、FETとして機能せず、「0」の信号を出力する。一方、図2(b)では構造体A、A、AおよびAがFETとなり「1」の信号を出力し、A、A、AおよびAがFETとして機能せず、「0」の信号を出力する。このように、構造体A~Aの箇所が、液滴13が形成されうる液滴形成候補箇所であり、そこに実際に液滴13を形成するか否かに応じて構造体の機能が変わる。
【0023】
FETとして機能する構造体においては、電極16はゲート電極であり、上記の絶縁層はゲート絶縁層である。また、このとき配線14はゲート配線(下部配線)である。図2には図示しないが、FETとして機能する構造体にはゲート絶縁層上にソース電極およびドレイン電極が備わっており、それぞれソース配線・ドレイン配線(上部配線)と接続する。下部配線である配線14は、上部配線であるソース配線・ドレイン配線とパッド15において接続することができる。電極16の形状には特に制限はなく、例えば、構造体A等におけるもののようにジグザグ形状でも、構造Aにおけるもののように直線形状であってもよく、またこれらに限られない。
【0024】
なお、このFETはボトムゲート構造のFETであるが、これに代えてトップゲート構造のFETが形成されるものであってもよい。この場合、図2に示すようなパターン部12において、ゲート電極16の代わりにソース電極およびドレイン電極が設けられ、配線14がソース配線・ドレイン配線として機能し、ソース電極およびドレイン電極の直上に液滴13が塗布される。その上にゲート絶縁層およびゲート電極を形成することで、各構造体がトップゲート構造のFETとして機能する。
【0025】
液滴13は、FETの特性の観点から、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレンおよび有機半導体からなる群より選ばれる一種類以上を含有することが好ましく、特にカーボンナノチューブを含有することが好ましい。液滴13に含まれる材料としてこれらが好ましいことにはもう一つ理由がある。それは、液滴13がこれらの材料を含むことで有色となり、液滴13下の構造体による光の反射が抑制されることにより、後述する画像処理が単純化されることである。
【0026】
本実施の形態1において、複数のパターン部12における液滴13の形成パターンは、パターン部12ごとに、図2(a)に示すパターン部12Aや図2(b)に示すパターン部12Bのような構成が混在している。すなわち、液滴13は、複数のパターン部12ごとに互いに異なる位置に形成される。
【0027】
パターン部12ごとに液滴13を互いに異なる位置へ形成する理由は、例えば回路パターン中にメモリ部がある場合、各メモリ部にユニークな値を持たせられるからである。つまり、同一回路パターンであっても、液滴13の有無によりメモリの各bitの「1」、「0」をパターン部12ごとに変化させることができる。このように、基材1上の複数のパターン部12の間で液滴13を塗布する箇所を変更するだけで、出力される情報が互いに異なる複数の回路を作り分けることができる。
【0028】
パターン部12における液滴形成パターンは、上記の2種類に限定されるものではない。また、基材1に含まれる液滴形成パターンは上記の2種類だけからなるものに限定されず、3種類以上の液滴形成パターンが混在していてもよい。より多くの液滴形成パターンが混在している方が、一枚の基材1からよりバリエーションに富んだ回路が得られるため、より好ましい。
【0029】
個々のパターン部12に設けられたアライメントマーク17は、各パターン部12の撮影画像の画像処理において利用される。この点については詳細は後述する。図2ではパターン部12の四隅にアライメントマーク17が設けられた例を示しているが、所望の画像処理が可能となるのであれば、アライメントマーク17の位置、数、形状は図2に図示されたものに限定されない。
【0030】
(複数のパターン部について液滴形成後の画像を取得する工程)
図3は、本実施の形態1に係る検査方法の概要を示す模式図である。図3に示すように、基材1がステージ20上に固定されている。基材1をステージ20上に固定する方法の一例としては、ステージ20に吸着穴やポーラスチャックを設け、真空引きする方法が挙げられる。
【0031】
基材1の上には、図1で示したように複数のパターン部12が形成されている。図2で示したように、複数のパターン部12のそれぞれには複数の構造体が形成されており、全ての構造体ではないものの、多くの構造体の上には半導体層を形成するための半導体インクが塗布されている。
【0032】
まず、ラインカメラ21は、複数のパターン部12の各々について液滴形成後の画像を取得する。前述のように固定された基材1に対して、上部からラインカメラ21を一定速度で長手方向22(x方向)に移動しながら、スキャンレートに応じた周期ごとに基材1の短手方向の1ライン26をスキャンし、パターン中の構造体及び/又はアライメントマーク11を含む検査すべき範囲全体を撮像する。
【0033】
例えば、光源白色LED、同軸落射、画素数12000pix、視野幅42mm、スキャンレート80kHzの構成であるラインカメラ21を移動速度250mm/秒で移動させた場合、分解能は、基材短辺方向に42mm÷画素数12000=3.5μm/pix、基材長手(スキャン)方向に250mm÷スキャンレート80kHz≒3.2μm/pixである。図3では短辺方向の検査幅がラインカメラ21の視野幅でカバーできている例を示しているが、短辺方向の検査幅がラインカメラ21の視野幅より大きい場合には、パターン部12の1~数行ごとにスキャンを繰り返す。あるいは、ラインカメラ21を複数台、短辺方向に並べることで検査幅の全体をカバーしても良い。
【0034】
また、ラインカメラ21に代えてエリアカメラを用いて基材1の全体を撮像したり、基材1をエリア分割してエリアごとに撮影したりしても良い。ただし、大面積基材では照明ムラが生じやすく、また、高い画素数のエリアカメラを用いる必要があるため、対象基材1に求められる面積、分解能、照明ムラの観点から、一般的にはラインカメラ21を用いる方が好ましい。
【0035】
図3では一例として、ステージ20に基材1を固定し、ラインカメラ21を移動させる方法を説明したが、基材1とラインカメラ21が相対的に一定速度で移動しながらスキャンレートに応じた周期ごとにラインをスキャンすればよいため、画像の取得はこの方法には限られない。例えば、搬送ローラー上でロールフィルム等の基材1が把持されている場合は、搬送ローラー上にラインカメラ21を設置し、カメラは移動させず、基材1を一定速度で搬送しながらラインスキャンしてもよい。
【0036】
(取得した画像中の各パターン部にブロック番号を割り当てる工程)
図4は、図3に示す方法で取得した、4行6列のパターン部12を有する基材1の撮影画像において、各パターン部12に、当該パターン部12の基材1上における位置情報などを示す固有の番号(以下、「ブロック番号」という)を割り当てた状態を示す。画像にはCADデータのように座標データも含まれており、例えば四隅のアライメントマーク11のいずれか1つを原点(x,y)=(0,0)とする。アライメントマーク11に対して、各パターン部12の形成範囲は一義的に決まるため、パターン部12ごとにブロック番号を付与することが可能である。
【0037】
複数のパターン部12が基材1の長尺方向にアレイ状に形成されている場合は、基材1の一定搬送量ごとに取得した画像中のパターン部12にブロック番号を割り当ててもよい。例えば、図4に示すように、1scan目の画像には各パターン部12に1~24のブロック番号を付与し、2scan目の画像には各パターン部12に25~48のブロック番号を付与するといったことが可能である。
【0038】
ブロック番号の割り当ては、画像の取得後に実施してもよいし、画像の取得と略同時に実施してもよい。例えば、4行6列のパターン部12を1回のスキャンで全て撮影するのではなく、左上のパターン部12から1枚ずつスキャンして個別の画像を取得する場合などは、取得する順にブロック番号を自動的に割り当ててもよい。
【0039】
各パターン部12にブロック番号を付与することで、取得した各画像をどの標準画像(詳細は後述)と対比すべきであるかを特定することができる。
【0040】
(取得した画像中の各パターン部から検査範囲を特定する工程)
取得した画像中の各パターン部12から、検査を実施すべき対象となる検査範囲を特定する。ここで、検査範囲とは、パターン部12の上において液滴13が形成される候補となりうる箇所の中で、そこに液滴13を形成するのであればその液滴13により確実に覆わなければならない領域のことである。
【0041】
パターン部12に形成されている構造体は、全て同じサイズや形状とは限らず、液滴13で覆うべき範囲が異なる場合がある。例えば図2に示すパターン部12の構造体Aとそれ以外の構造体とでは、電極16のサイズと形状が異なっており、図2(b)に示すように、液滴13で覆うべき範囲も異なる。したがって、パターン部12のそれぞれの構造体について、液滴13で覆うべきサイズや形状(もしくは覆ってはいけない範囲)を考慮する必要がある。そのために、構造体ごとに検査範囲を特定する。
【0042】
図5は、図2における構造体付近の拡大図である。電極16はゲート電極であり、この構造体がFETとして機能するためには、ゲート電極を含む領域が半導体材料を含む液滴13で覆われている必要がある。図5では、その範囲を検査範囲23として示している。
【0043】
図5の例では、検査範囲23は長方形としているが、楕円形状等、任意の形状を設定すればよい。
【0044】
検査範囲23は、構造体ごとに特定されるものであるから、その構造体の位置を特定する回路パターンが決まればそれに応じて定まる。したがって、各画像において、各パターン部12が有するアライメントマーク17の位置を基準として、画像中の各検査範囲23を特定することができる。
【0045】
より具体的には、例えば、アライメントマーク17の位置を基準としたときの各構造体の中心座標を各検査範囲23の中心として定めることができる。また、構造体と塗布ノズルとの関係等を考慮し、構造体の中心座標を一定値ずらしたところを検査範囲23の中心とするような設定を設けてもよい。
【0046】
(ブロック番号を割り当てた画像における検査範囲と、パターン部についてあらかじめ定められた液滴形成条件に基づき用意された標準画像中の検査範囲と、を対比する工程)
次に、ブロック番号を割り当てた画像中の検査範囲23を、パターン部12についてあらかじめ定められた液滴形成条件に基づき用意された標準画像中の検査範囲23と対比する。
【0047】
本実施の形態1において、液滴13は、互いに同じ回路パターンからなる複数のパターン部12において、パターン部12ごとに互いに異なる位置に形成されるものである。その設計図として、パターン部12ごとに液滴13をどの位置に形成するかを定めた液滴形成条件が存在する。その液滴形成条件に基づく液滴形成パターンを、標準画像として、検査装置に備えられる記憶部(例えば、PC等)にあらかじめ記憶させておく。
【0048】
例えば、図2(a)に示すように液滴13が形成される予定のパターン部12については、構造体A、A、A、A、AおよびAが「液滴あり」、構造体AおよびAが「液滴なし」との情報を含む標準画像をあらかじめ用意する。また、この標準画像には、当該パターン部12が基材1上のどの箇所のものであるかを特定する情報(ブロック番号に対応する情報)が含まれる。
【0049】
そして、ブロック番号を割り当てた画像と、そのブロック番号に対応する標準画像とを用い、それらの画像中の検査範囲23同士を対比して、各液滴形成候補箇所に液滴13が適切に形成されているか、または形成されていないかを検査する。
【0050】
このように、液滴形成候補箇所に対して検査範囲23の設定と標準画像の登録をすることにより、検査しなくても良い箇所の検査は省くことができるため、効率的に検査を実施することができる。また、例えばパターン部12のうち配線14部に付着した異物や、回路動作に影響のない箇所に着滴してしまった液滴13等の誤検出を防ぐことができる。
【0051】
「液滴あり」の箇所については、基本的には、対比の結果液滴13が検査範囲23を全て被覆していればOKであり、そうでなければNGである。しかし、ある閾値以上の被覆率であれば許容するよう設定しても良い。
【0052】
図6に、液滴位置と検査範囲23との関係を示した模式図を示す。ある検査範囲23が「液滴あり」の箇所である場合、図6(a)に示すように、液滴13が検査範囲23をすべて覆っている場合はOKと判定する。それに対し、図6(b)~図6(e)に示すように、液滴13が検査範囲23をすべて覆えていない場合はNGと判定する。図6(b)は検査範囲23に対して液滴13の着滴位置がずれてしまっている例であり、図6(c)は予定されていたよりも少ない量しか液滴13が形成できなかった例であり、図6(d)は塗布されるべき箇所に液滴13が全く着滴できていない例であり、図6(e)は、例えばノズル下面に回り込んでしまっていた液滴13がひきずられるように着滴してしまった例である。
【0053】
撮影画像と標準画像との検査範囲23同士を対比するにあたっては、撮影画像におけるアライメントマーク17の位置を、標準画像においてそれに対応するアライメントマーク17の位置と合わせる、アライメント補正を行った状態で、検査範囲23同士の対比を実施してもよい。特に、構造体の数が多い場合や、検査位置精度の高さがあまり優先されない場合は、検査の効率化の観点からこの方法が好ましい。
【0054】
例えば、アライメントマーク17を対角に2点読み取ることにより、カメラスキャン方向、その垂直方向、及び角度ずれが補正できる。また、基材1の伸縮率が大きい場合は、カメラにより取得したアライメントマーク間の距離と、標準画像におけるアライメントマーク間の距離が異なる場合があるので、それらの比率に応じた補正をかけても良い。また、アライメントマーク17を4点読み取ることにより、台形型の歪み等、歪みの形状に応じた補正もすることができる。
【0055】
一方で、上述のように各パターン部12が有するアライメントマーク17の位置を基準として、画像中の各検査範囲23の位置座標を特定することができる。そこで、検査範囲23同士を対比する方法は、撮影画像中の各検査範囲23の位置座標と、標準画像における対応する位置座標とを直接対比する方法であってもよい。構造体の数が少ない場合や、検査位置精度の高さが優先される場合は、より高精度な検査ができる観点からこの方法が好ましい。
【0056】
画像の照合は、正規化相関や、画像の輪郭などの幾何学形状の情報を比較する、公知のパターン照合方法を用いることができる。そして、パターン照合により得られた座標データを用いて、検査位置座標の補正をする。座標補正は、例えばヘルマート変換、アフィン変換やホモグラフィ変換等、既知の方法を用いて行う。
【0057】
このように、個々の構造体に対しての判定を、m行n列のパターン部12全てに対しておこなう。具体的には、m行n列の全てのパターン部12の液滴形成候補箇所に対して検査範囲23の設定と標準画像の登録をおこない、ラインカメラ21にて撮像したm行n列の画像をアライメントマーク17又は構造体を基準に画像を対比する。そして、画像が一致しないと判断された場合、どのブロック番号のパターン部12のどの液滴形成候補箇所がNGであるかを、例えばディスプレイに表示させる等の方法で知らせる。
【0058】
個々の液滴形成候補箇所のOK/NG判定だけでなく、パターン部全体としてのOK/NG判定を行うこともできる。その場合は、そのパターン部12に含まれる液滴形成候補箇所が1つでもNGの場合、パターン部全体が正常に動作しなければ原則としてNGと判断する。しかしながら、NGの液滴形成候補箇所がある個数までは含まれていてもパターン部全体が正常に動作するようであれば、NG数がそこに至るまではOKと判断するなど、閾値を持たせて判断しても良い。
【0059】
(検査範囲の2値化処理)
本実施の形態1では、取得した画像における検査範囲23と標準画像中の検査範囲23とを正確に対比するため、取得した画像における検査範囲23を2値化処理した画像を用いて対比を行う。そのため、標準画像としても、当該2値化処理後の画像に対応した画像を用意しておく。つまり、標準画像中の検査範囲23を示す画像は、取得した画像における検査範囲23を2値化処理した後に液滴13が形成された箇所および液滴13が形成されていない箇所がそれぞれ示す画像と対応するものである。
【0060】
図7は、取得した画像における検査範囲23を2値化処理したときに得られる画像を示すものである。本実施の形態1において、パターン部12を撮影すると、液滴13が形成されている箇所は濃色に、形成されていない箇所は、基材1上に形成された絶縁層及び/又はステージ20の色にもよるが、液滴13より白色っぽい灰色で撮像される。また、電極16部は光の反射率が50%を超えるような金属を含む材料から構成されているため、液滴形成如何に関わらず、白く検出される。したがって、図7に示す検査範囲23を、少なくとも絶縁層と液滴13とが白黒に分かれるように閾値を設定して2値化処理すると、液滴13が存在する場合は、図7(a)に示すように電極16が白く、その他の部分が黒く表示される。一方、液滴13が存在しない場合は、図7(b)に示すように検査範囲23の全体が白く表示される。
【0061】
そこで、標準画像としても、液滴13を形成する予定の箇所については、電極16は白塗り、その他の検査範囲23は黒塗りとした画像を用意し、液滴13の形成予定がない箇所については、検査範囲23の全てを白塗りとする画像を用意する。このような2値化された標準画像を用意することで、比較が単純になり、誤判定が少なくなる。特に、本来は液滴13が存在しているにも関わらず、2値化前の画像では白っぽく検出されてしまったものについて、黒範囲内にある閾値内で検出された白は黒に塗りつぶしてしまう(クロージング処理)を実施することで、より正確な検査を実施できる。
【0062】
以上説明した本実施の形態1に係る検査方法によれば、互いに同じ回路パターンからなるパターン部12を複数有する基材1において、パターン部12ごとに互いに異なる位置に形成された液滴13が各液滴形成候補箇所において設計通りに形成されているか否かを、簡便に検査することができる。
【0063】
(変形例1)
本変形例1では、上記実施の形態1において各液滴形成候補箇所に液滴13が適切に形成されているか、または形成されていないかを検査する場面において、液滴の有無を検査するだけでなく、液滴が余計な箇所にはみ出していないか否かについても検査する。
【0064】
図8図9に、液滴位置と、検査範囲において液滴により被覆されるべき領域と、検査範囲において液滴がはみ出してはいけない領域と、の関係を示した模式図を示す。図8に示す例はOK判定の例であり、液滴13が、被覆すべき検査範囲23Lを全て覆うとともに、はみ出し禁止の検査範囲23Hより内側に全て収まっている。なお、「はみ出し禁止の検査範囲23H」とは、その範囲の内側には液滴が存在してもよいが、その外縁を超えて液滴がはみ出してはいけない範囲をさす。
【0065】
一方、図9に示す例はNG判定の例である。すなわち、図9(a)では、液滴13がはみ出し禁止の検査範囲23Hより大きくなってしまっている。また、図9(b)では液滴13が被覆すべき検査範囲23Lを覆えているものの、はみ出し禁止の検査範囲23Hを一部はみ出してしまっている。図9(c)では液滴13の形状がいびつであり、図9(b)の場合と同様にはみ出し禁止の検査範囲23Hを一部はみ出してしまっている。
【0066】
はみ出し禁止の検査範囲を指定する目的は、同じ形状の構造体であっても、構造体上に塗布される半導体層の厚みや密度によって、所望の特性のFETが得られなくなってしまうため、液滴の径が想定している通りの大きさとなっていることを確認するためである。
【0067】
例えば図2(b)において、構造体AとAに同量の液滴が塗布された場合、同じ液滴径となるはずである。但し、構造体AとA上の濡れ性が、何らかの原因で異なった状態となってしまった場合、塗布量が同じでも濡れ広がり方が異なり、形成される半導体層の厚みや密度が異なってしまう場合がある。
【0068】
また、同じ形状の構造体に対して、塗布量を意図的に変更する場合も考えられる。図2(b)において、構造体AとAは同じ形状であるが、塗布量を変更した場合、液滴径は異なり、前述の通り異なるFET特性となる。この場合、構造体AとAがそれぞれ異なる液滴径で形成できているかを確認するため、はみ出し禁止の検査範囲23Hをそれぞれ異なる大きさで設定することが好ましい。
【0069】
また、互いに隣り合う素子の間で液滴同士の干渉が生じないよう、はみ出し禁止の検査範囲23Hを設定することが好ましい。図10に、隣り合う素子を考慮してはみ出し禁止の検査範囲を設定した例を示す。図10(a)では、隣接する構造体上に塗布されている液滴13が、各々のはみ出し禁止の検査範囲23Hに収まっており、OK判定となる。一方で、図10(b)では、上側の左右に隣接する構造体間で液滴が繋がってしまっており、液滴13がはみ出し禁止の検査範囲23Hをはみ出していることになるので、NG判定となる。
【0070】
隣り合う構造体同士の半導体層が繋がってしまうと、FET形成後、隣のFETの動作に影響されてしまい、所望のFET特性が得られないことがあるため、このような検査が必要となる場合がある。なお、はみ出し禁止の検査範囲は図10のような形状に限定されず、上記の目的を達成できる範囲で任意の形状を取り得る。
【0071】
また、図11に、隣り合う素子を考慮してはみ出し禁止の検査範囲を設定する上で、はみ出し禁止の検査範囲に重なり部を設けた例示した模式図を示す。この重なり部24は各はみだし禁止の検査範囲23Hの内側にあるため本来であれば液滴が存在してもよい領域であるが、この重なり部24を液滴がはみ出すことを禁止する領域として設定しても良い。これにより、構造体が密になっている部分とそうでない部分とで液滴のはみ出しの許容度を変えることができ、液滴の塗布効率が向上する。例えば、全ての構造体に図11と同様のはみ出し禁止の検査範囲23Hを設定した場合、互いに隣接する構造体に関しては重なり部24の分だけ液滴のはみ出しを禁止する範囲が増える。一方、隣接する構造体がない場合は、液滴13は当該液滴が存在する構造体についてのはみ出し禁止の検査範囲23Hを超えなければ良い。そのため、隣接する構造体がある場合に比べて液滴の存在しうる許容範囲が広くなる。
【0072】
液滴がはみ出し禁止の検査範囲23Hを超えていないかどうかの検査方法について、図12に示すような、液滴が検査範囲23Hをはみ出して塗布されてしまっている場合を例に説明する。なお、この検査は、液滴の有無を検査するのと同時に行ってもよいし、液滴の有無を検査する工程とは別工程として行ってもよいが、ここでは別工程として実施する場合について説明する。
【0073】
まず、取得した画像の2値化処理を実施する。これは、上記実施の形態1において取得した画像における検査範囲23を2値化処理する工程において、同時に実施することができる。2値化処理後、意図しない液滴のしぶきや異物等の影響により、小さなサイズの黒が検出される可能性があるため、この段階で液滴に対して、通常用いられる画像処理(ノイズ除去、膨張、収縮等)を行っても良い。また、検出する最低サイズの閾値を設けても良い。
【0074】
その後、はみだし禁止の検査範囲23Hの外側に黒が検出されない場合はOK判定、検出された場合はNG判定とする。図12では、はみ出し禁止の検査範囲23Hを超えて塗布された液滴25が黒として検出されるため、NG判定となる。
【0075】
はみだし禁止の検査範囲23Hの内側の液滴は検査の対象外であるため、該領域は検査しないという処理をしても良いし、全て白になるよう画像処理を実施した後、図7(b)と同様の方法で画像を比較して判定しても良い。
【0076】
また、図12でははみ出し禁止の検査領域23Hのみを用いて説明したが、重なり部24もある場合ははみ出し禁止の検査領域23Hの外側の領域と見なして同様に検査することで、本来塗布されるべきではない箇所に塗布されていないか検査することが可能となる。
【符号の説明】
【0077】
1:基材
11:アライメントマーク
12、12A、12B:パターン部
13:液滴
14:配線
15:パッド
16:電極
17:アライメントマーク
20:ステージ
21:ラインカメラ
22:長手方向
23:検査範囲
23L:被覆すべき検査範囲
23H:はみ出し禁止の検査範囲
24:重なり部
25:はみ出し禁止の検査範囲を超えて塗布された液滴
図1
図2
図3
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図12