(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024052579
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】焼成用容器の清掃装置
(51)【国際特許分類】
B08B 9/093 20060101AFI20240404BHJP
B08B 5/02 20060101ALI20240404BHJP
B08B 3/02 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
B08B9/093
B08B5/02 Z
B08B3/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023156696
(22)【出願日】2023-09-22
(62)【分割の表示】P 2022157696の分割
【原出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000004293
【氏名又は名称】株式会社ノリタケカンパニーリミテド
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(72)【発明者】
【氏名】岡島 上士
【テーマコード(参考)】
3B116
3B201
【Fターム(参考)】
3B116AA26
3B116AB14
3B116BB23
3B116BB43
3B116BB62
3B116BB72
3B116BB88
3B201AA26
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3B201BB23
3B201BB43
3B201BB72
3B201BB99
(57)【要約】
【課題】焼成用容器を好適に清掃すること。
【解決手段】ここに開示される清掃装置10は、上部が開口した有底の焼成用容器100の該開口100hを覆う蓋21と、蓋21の中央部であって、焼成用容器100の底面100aと対向する側に設けられる少なくとも一つの清掃ノズル30と、清掃ノズル30にガスを供給するガス供給機構40と、蓋21に設けられる集塵口と、集塵口から焼成用容器100の内部のガスを引き込む吸引機構50と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開口した有底の焼成用容器の該開口を覆う蓋と、
前記蓋の中央部であって、前記焼成用容器の底面と対向する側に設けられる少なくとも一つの清掃ノズルと、
前記清掃ノズルにガスを供給するガス供給機構と、
前記蓋に設けられる集塵口と、
前記集塵口から前記焼成用容器の内部のガスを引き込む吸引機構と、
を備えた、焼成用容器の清掃装置。
【請求項2】
前記清掃ノズルを複数備えた、請求項1に記載の清掃装置。
【請求項3】
前記蓋の中央部に設けられたガス供給管と、
前記ガス供給管から分岐し、前記清掃ノズルが設けられた分岐管と、
を備えた、請求項2に記載の清掃装置。
【請求項4】
前記複数の清掃ノズルのうち少なくとも一つの清掃ノズルは、ガスを噴出する向きを変更可能なホースに取り付けられている、請求項2に記載の清掃装置。
【請求項5】
前記ガス供給管を回転させるための駆動機構をさらに備えた、請求項3に記載の清掃装置。
【請求項6】
前記蓋の下面には、前記焼成用容器の開口の周縁部に押し当てられる部位にシール部材が設けられている、請求項1または2に記載の清掃装置。
【請求項7】
前記蓋を昇降させる昇降機構を備えた、請求項1または2に記載の清掃装置。
【請求項8】
前記昇降機構は、前記蓋を前記焼成用容器の前記開口の周縁部に押し付けるように構成された、請求項7に記載の清掃装置。
【請求項9】
前記焼成用容器を搬送する搬送装置と、
前記焼成用容器を所定の位置に配置するためのストッパと、をさらに備えた、請求項1または2に記載の清掃装置。
【請求項10】
前記焼成用容器の一対の側壁を把持する把持機構を備えた、請求項9に記載の清掃装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼成用容器の清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特開2011-237245号公報には、前工程において粉体が回収された匣鉢を、開口部を下向きにして負圧空間形成手段の支持板上に支持したうえで、この支持板の上面に匣鉢を収納できるフードを密着させ、負圧空間形成手段の内部を減圧した状態で、負圧空間形成手段の内部に設けられるノズルからエアを噴出して匣鉢内部に付着する粉体を除去するとともに、フードの内圧を測定してその変動により匣鉢の割れの有無を検出する、匣鉢の割れ検出方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、本発明者は、より簡単な構成の装置を用いて焼成用容器を効率よく清掃したいと考えている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここに開示される清掃装置は、上部が開口した有底の焼成用容器の該開口を覆う蓋と、上記蓋の中央部であって、上記焼成用容器の底面と対向する側に設けられる少なくとも一つの清掃ノズルと、上記清掃ノズルにガスを供給するガス供給機構と、上記蓋に設けられる集塵口と、上記集塵口から上記焼成用容器の内部のガスを引き込む吸引機構と、を備えている。
かかる清掃装置によれば、焼成用容器の開口を上向きの状態で好適に清掃することができる。このため、焼成用容器を上下反転する必要がなく、装置の構成を容易にすることができる。また、焼成用容器を上下反転する際に損傷するなどのリスクを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る焼成システムを模式的に示すブロック図である。
【
図2】
図2は、一実施形態に係る清掃装置を模式的に示す側面図である。
【
図4】
図4は、一実施形態に係る清掃装置を模式的に示す側面図である。
【
図5】
図5は、一実施形態に係る清掃装置を模式的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の好適な実施形態の1つについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は、実際の寸法関係を反映するものではない。上、下、左、右、前、後、の向きは、図中のU、D、L、R、F、Rrの矢印でそれぞれ表れている。また、図面中の符号Xは「清掃装置の前後方向」を示し、符号Yは「清掃装置の左右方向」を示し、符号Zは「清掃装置の上下方向」を示す。ただし、上、下、左、右、前、後、の向きは説明の便宜上、定められているにすぎず、特に言及されない限りにおいてここに開示される技術を限定しない。
【0008】
<第1実施形態>
図1は、焼成システム1の構成を模式的に示す図である。ここで開示される焼成用容器の清掃装置10は、
図1に示されているように、焼成システム1に組み込まれうる。焼成システム1は、供給装置25と、焼成炉26と、取出装置27と、清掃装置10と、制御装置200と、を備えている。焼成システム1では、被処理物を収容する焼成用容器100(
図2参照)が用いられる。焼成システム1は、供給装置25、焼成炉26、取出装置27、および清掃装置10の間をこの順番で焼成用容器100が繰り返し移動できるように構成される。すなわち、焼成用容器100は、焼成システム1において繰り返し用いられる。この実施形態では、焼成用容器100が搬送される方向に関して、供給装置25が最も上流側に配置され、清掃装置10が最も下流側に配置されている。
【0009】
供給装置25は、被処理物を焼成用容器100に供給する。ここで、被処理物は、例えば電子部品に用いられるセラミックス材料や、電池の活物質材料などであり得る。次いで、被処理物が供給された焼成用容器100は、搬送方向に沿って、焼成炉26に搬送される。焼成炉26は、焼成用容器100内に収容された被処理物を焼成する。特に限定されないが、焼成炉26は、トンネル型に形成されており、焼成用容器100を搬送するための搬送経路を有する。焼成炉26の内壁は、例えば、所定の形状に成形されたセラミックファイバーボードが重ねられて形成され得る。セラミックファイバーボードは、例えば、所謂バルクファイバーに無機フィラーと無機結合剤と有機結合剤とが添加されて板状に形成された板材である。焼成炉26は、焼成用容器100を搬入する搬入口と、該搬入口よりも下流側に形成され、かつ、焼成用容器100を搬出する搬出口と、を有している。搬出口から搬出された焼成用容器100は、取出装置27に搬送される。
【0010】
焼成用容器100は、搬送経路によって焼成炉26内を搬送される。この実施形態では、焼成炉26は、搬送経路において複数の焼成用容器100を搬送し、焼成用容器100内に収容された被処理物を連続的に焼成する連続焼成炉である。連続焼成炉としては、種々の構造が採用され得る。連続焼成炉としては、例えば、ローラーハースキルン(RHK)やいわゆるプッシャー炉などが挙げられる。ローラーハースキルンは、複数のセラミックスローラによって、焼成用容器100を搬送する連続焼成炉である。ローラーハースキルンでは、例えば複数のセラミックスローラが所定の間隔で設けられている。一方、プッシャー炉は、プッシャーによって、焼成用容器100搬送する。プッシャー炉においては、焼成用容器100は、順次プッシャーによって押されることにより、セラミックスレールの上を滑りながら搬送される。
【0011】
取出装置27は、焼成炉26よりも下流側に設けられている。取出装置27は、焼成用容器100から焼成後の被処理物(焼成物)を取り出す装置である。取出装置27は、例えば焼成用容器100の一対の側壁100bを把持するための把持機構を備え得る。焼成物が取り出された焼成用容器100は、搬送方向に沿って、清掃装置10に搬送される。
【0012】
制御装置200は、例えば、焼成用容器100に被処理物を供給する処理と、焼成用容器100から焼成物を取り出す処理と、焼成用容器100を清掃する処理と、が実行されるように構成されているとよい。この実施形態では、焼成システム1の適当な位置に焼成用容器100の位置を検知するためのセンサなどが設けられている。また、供給装置25、焼成炉26、取出装置27、および清掃装置10の各種機構の動作が検知できるように、種々のセンサや検知機構が設けられている。制御装置200は、各種機構の動作を確認し、かつ、予め定められた位置において焼成用容器100をセンシングして、当該センシングを基点にシーケンス制御にて焼成用容器100に、被処理物の供給や、焼成物の取出し、清掃などの処理が実行されるように構成されている。
【0013】
図2は、ここに開示される清掃装置10の一実施形態を模式的に示す側面図である。ここに開示される清掃装置10は、焼成用容器100を清掃するための装置である。清掃装置10は、
図2に示すように、蓋21と、清掃ノズル30と、ガス供給機構40と、吸引機構50と、駆動機構60と、昇降機構70と、を備えている。蓋21には、集塵口51(
図3参照)が設けられている。なお、
図2では、焼成用容器100、蓋21および昇降プレート72の一部については、断面が示されており、内部の清掃ノズル30が露見した状態で示されている。
【0014】
ここで、焼成用容器100とは、サヤやセッター、匣鉢などと称される容器である。
図2に示すように、焼成用容器100は、上部が開口した有底の容器である、この実施形態では、上面が開口した有底角型の容器である。焼成用容器100は、平面視において略矩形状の底面100aと、底面100aから上方に延びる4つの側壁100bと、を備えている。焼成用容器100は、上記したように被処理物を収容する機能を有する。焼成用容器100は、耐熱性(耐火性)に優れる材料から構成され得る。例えば、焼成用容器100を構成する材料としては、ムライト、コーディライト、酸化アルミニウム(アルミナ)等のセラミックス材料が挙げられる。
【0015】
蓋21は、焼成用容器100の開口100hを覆う部材である。
図3は、蓋21を模式的に示す平面図である。
図3に示すように、蓋21には、集塵口51が設けられている。集塵口51は、蓋21を厚み方向(
図2のZ方向)に貫通した孔である。また、この実施形態では、蓋21の中央部には、ガス供給管41を挿通するための貫通孔21hが形成されている。なお、蓋の中央部とは、必ずしも蓋の中心を意味するものではなく、蓋の中心の近傍の領域を含む。ガス供給管41は、蓋21の中心C1とガス供給管41の軸心とはほぼ一致するように取り付けられているとよい。蓋21の下面には、シール部材22が取り付けられている(
図2参照)。シール部材22は、蓋21が取り付けられる際に、焼成用容器100の開口100hの縁に当たる位置に全周に亘って設けられている。シール部材22としては、気密性が確保でき、クッション性を有する部材であることが好ましい。具体的に例えば、シール部材22としてはシリコンスポンジなどが好ましく用いられ得る。
【0016】
図2および
図3に示すように、蓋21の上面には、蓋21の中央部の周りにシャフト81が取付けられている。蓋21の上方には、昇降機構70の昇降テーブル72が対向配置されている。シャフト81は、昇降テーブル72の貫通孔を挿通しており、ブッシュ82を通して上下に摺動可能に支持されている。またシャフト81には、昇降テーブル72と蓋21との間にコイルスプリング84が圧縮された状態で装着されている。ガス供給管41は、昇降テーブル72の中央部において昇降テーブル72を貫通しており、ベアリングを備えた保持機構64に回転可能に取り付けられている。ガス供給管41の下端は、蓋21の貫通孔21hを通じて蓋21の下方に延びている。蓋21の上方には、貫通孔21hと保持機構64との間に蛇腹状のカバー83が取付けられている。カバー83によって、貫通孔21hと外部とが仕切られており、焼成用容器100を清掃した際に、周囲に粉体が飛び散ることが抑制される。カバー83は、例えば金具等を用いて蓋21に固定されていてもよいし、金具が不要でありファスナーによって着脱できるものを用いてもよい。
【0017】
清掃ノズル30は、焼成用容器100の内面側を清掃するための気体(ガス)を噴出するノズルである。清掃ノズル30から噴出される気体は特に限定されず、例えば空気であってもよいし、窒素ガス(N
2ガス)、アルゴンガス(Arガス)、ヘリウムガス(Heガス)などの不活性ガスであってもよい。清掃ノズル30は、
図2に示されているように、蓋21の中央部であって、焼成用容器100の底面100aと対向する側に設けられている。清掃ノズル30は、少なくとも一つ設けられているとよい。
図2に示された形態では、蓋21の中央部に挿通されたガス供給管41に、3つの清掃ノズル30a~30cが取り付けられている。具体的には、清掃ノズル30aは、蓋21の中央部に挿通されたガス供給管41の先端に取り付けられている。清掃ノズル30aの噴き出し口は、蓋21が閉じられた際に、焼成用容器100の底面の中央部に向くように向きが設定されている。清掃ノズル30b、30cは、それぞれガス供給管41から分岐した分岐管46b、46cの先端に取り付けられている。分岐管46b、46cは、それぞれガスの噴出向きを変更可能であって、管形状を変更可能なホースで構成されている。かかる分岐管46b、46c、例えば可撓性を有する材料で構成されるホース(可撓管)であるとよい。分岐管46は、例えば、ゴム製、プラスチック製、金属製のホースであり得る。分岐管46は、例えば、ガスの噴出向きを変更可能な金属管や、形状が定められた金属管等であってもよい。この実施形態では、分岐管46には、例えば市販されているプラスチック製の、いわゆるアジャストホースが用いられている。このように、複数の清掃ノズル30a~30cのうち少なくとも一つの清掃ノズル30b、30cは、ガスを噴出する向きを変更可能なホースに取り付けられているとよい。
【0018】
ガス供給管41は、ガス供給装置42から供給された気体(ガス)を、清掃ノズル30に供給するための配管であり、略円筒形の管である。ガス供給管41において、複数の分岐管46b、46cが取り付けられる位置は、清掃対象である焼成用容器100のサイズや形状に合わせて適宜変更すればよく、特に限定されない。複数の分岐管46b、46cは、例えば、ガス供給管41の高さ方向(
図2のZ方向)における中央部よりも、下方側に設けられているとよい。この実施形態では、分岐管46bおよび分岐管46cは、ガス供給管41の高さ方向における中央部よりも下方側に設けられている。分岐管46bおよび分岐管46cは、ガス供給管41の高さ方向において同じ高さの位置に設けられていてもよいし、異なる高さの位置に設けられていてもよい。すなわち、
図2に示されているように、分岐管46bおよび分岐管46cは、ガス供給管41の高さ方向において互い違いに設けられていてもよい。また、分岐管46bおよび分岐管46cは、ガス供給管41の周方向において均等に配置されていてもよいし、均等に配置されていなくてもよい。
【0019】
清掃ノズル30には、ガス供給機構40によってガスが供給される。例えば、ガス供給装置42を稼働させると、ガス供給装置42から接続管44を介してガスが圧送され、ガス供給管41にガスが供給される。そして、ガス供給管41に取り付けられている清掃ノズル30からガスが噴射される。
【0020】
なお、
図2に示された形態では、清掃ノズル30の数は3つであり、ガス供給管41は、2つの分岐管46b、46cを有している。清掃ノズル30の数や分岐管46の数はこれに限定されるものではない。例えば、清掃ノズル30の数は、3つに限定されず、例えば、5つ設けられていてもよい。また、焼成用容器100の内側面に対して複数の清掃ノズル30がガスを噴出する向きは、それぞれ異なっていてもよい。ガス供給管41は、分岐管46を1つのみ有していてもよいし、3つ以上有していてもよい。好ましくは、焼成用容器100の底面100aと側壁100bとを同時に清掃できるように、1つ以上の分岐管を有しているとよい。図示は省略するが、例えばガス供給管41は分岐管を5つ有していてもよい。この場合、各分岐管に取り付けられる清掃ノズルは、側壁100bを高さ方向に概ね三分割して、それぞれの位置を清掃可能なように配置されていてもよい。
【0021】
この実施形態では、清掃ノズル30aの向きは、当該清掃ノズル30aから噴射されるガスによって、焼成用容器100の底面100aを清掃できるように固定されている。分岐管46bの向きは、清掃ノズル30bから噴射されるガスによって、焼成用容器100の側壁100bを清掃できるように固定されている。分岐管46cの向きは、清掃ノズル30cから噴射されるガスによって、焼成用容器100の底面100aと側壁100bとの境界部分を清掃できるように固定されている。なお、焼成用容器100の形状などに合わせてガスの噴射向きは適宜変更され得る。
【0022】
ガス供給機構40は、清掃ノズル30に気体(例えば空気やN2ガス)を供給するための機構である。ガス供給機構40は、ガス供給管41と、ガス供給装置42と、ロータリージョイント43と、接続管44と、ソケット45と、を備えている。ガス供給装置42としては、特に限定されないが、例えばコンプレッサであるとよい。接続管44は、一端がガス供給装置42と接続され、他端がロータリージョイント43と接続されている。また、ソケット45は、一端がロータリージョイント43と接続され、他端がガス供給管41と接続されている。ガス供給管41は、上方側の端部がソケット45の内部に挿入された状態で支持されている。
【0023】
吸引機構50は、集塵口51から焼成用容器100の内部の気体(例えば空気やN2ガス)を引き込む機構である。この実施形態では、吸引機構50は、集塵パイプ52と、排気装置53と、を備えている。集塵パイプ52の一端は、集塵口51に取り付けられている。集塵パイプ52の他端は、排気装置53に取り付けられている。排気装置53は、焼成用容器100の内部のガスを吸引する装置である。排気装置53としては、例えばバキューム装置や負圧チャンバーなどが挙げられる。排気装置53には、排気されるガスに応じて種々のフィルタなどが備えられていてもよい。この実施形態では、吸引機構50は一つであり、蓋21には一つの集塵口51が設けられている。ただし、清掃装置10は複数の吸引機構が備えられていてもよい。この場合には、蓋21には複数の集塵口が設けられている。また、この実施形態では、吸引機構50は、常にガスを引き込んでいる。言い換えれば、焼成用容器100が蓋21によって閉じられているか否かに関わらず、排気装置53は連続して作動している。ただし、吸引機構は、他の実施形態においては、常にガスを引き込んでいなくてもよい。例えば、焼成用容器が蓋によって閉じられていない時は、ガスを引き込むように作動していなくてもよい。あるいは、焼成用容器が蓋によって閉じられていても、ガスを引き込むように作動していない時があってもよい。
【0024】
駆動機構60は、ガス供給管41を回転させるための機構である。駆動機構60は、駆動装置61と、プーリー62aと、プーリー62bと、ベルト63と、ベアリングを備えた保持機構64と、を備えている。駆動装置61は、駆動機構の駆動源である。駆動装置61は、特に限定されないが、例えばモーターである。プーリー62aは、駆動装置61に取り付けられている。プーリー62bは、ガス供給管41の外周に取り付けられている。ベルト63は、プーリー62aとプーリー62bとに架け渡されている。また、保持機構64は、蓋21の貫通孔21hとガス供給管41との間に配置されている。なお、上記したとおり、接続管44は、ロータリージョイント43を介してガス供給管41と接続されている。このため、ガス供給管41が駆動機構60によって回転しても、ロータリージョイント43と接続管44との接続部が回転することはない。また、ここでは、駆動機構60の一実施形態が示されているが、駆動機構60は、ガス供給管41を回転させる機構であるとよい。駆動機構60は、ここで例示される形態に限定されない。
【0025】
昇降機構70は、蓋21を昇降させる機構である。この実施形態では、昇降機構70は、昇降装置71と、昇降テーブル72と、昇降テーブル72と連結されるシャフト73aおよび73bと、支持バー74と、フローティングジョイント75と、支持部材76と、スライドブッシュ77と、を備えている。昇降テーブル72は、平板状の部材である。昇降テーブル72には、シャフト73aおよび73bの下端側が取り付けられている。支持バー74は、この実施形態では平板状の部材である。シャフト73aおよび73bの上端側は、支持バー74に取り付けられている。シャフト73aおよび73bは、
図2に示されるように、支持部材76を貫通している。ここで、支持部材76は、土台に固定的に配置された部材であり、清掃装置10を支持する部材である。支持部材76には、スライドブッシュ77が取り付けられていており、シャフト73aおよび73bはそれぞれ、当該スライドブッシュ77に挿通されている。なお、この実施形態では、昇降テーブル72の前後方向(
図2のX方向)の両端側において、対称となるように2本のシャフト73aおよび73bが取り付けられている。ただし、シャフトは2本でなくてもよく、3本以上、例えば4本であってもよい。
【0026】
昇降装置71は、例えばエアシリンダである。昇降装置71としてのエアシリンダのピストンロッドの先端は、例えばフローティングジョイント75を介して、支持バー74に取り付けられている。昇降装置71はエアを供給および排気可能なポートを有している。なお、この実施形態では、昇降装置71としてエアシリンダが用いられていたが、かかる形態に限定されない。例えば、昇降装置として昇降テーブル72を上下させるアクチュエータが用いられていてもよい。
【0027】
図2に示された形態では、昇降装置71としてのエアシリンダのピストンロッドが押し出されると、支持バー74と、シャフト73aおよび73bとが上方に動く。この際、シャフト73aおよび73bの下端に取り付けられている昇降テーブル72も上方に動く。そして、昇降テーブル72の下方に取り付けられている蓋21も連動して上方に動く。一方で、エアシリンダのピストンロッドが引き下げられると、支持バー74と、シャフト73aおよび73bとが下方に動く。この際、シャフト73aおよび73bの下端に取り付けられている昇降テーブル72も下方に動く。そして、昇降テーブル72の下方に取り付けられている蓋21も連動して下方に動く。これにより、焼成用容器100が所定の位置に設置された際に、焼成用容器100の開口100hに蓋21を配置することができ、清掃ノズル30が焼成用容器100の内部に配置される。なお、昇降テーブル72に配置されている駆動機構60等は、昇降テーブル72と共に上下に移動する。ここでは、昇降機構70の一実施形態が示されているが、昇降機構70は、蓋21を昇降させる機構であるとよい。昇降機構70は、ここで例示される形態に限定されない。また、昇降機構70は、必須の構成ではなく他の形態において省略することもできる。昇降機構70を備えない形態においては、例えば手動によって蓋21を焼成用容器100の開口100hに配置するとよい。
【0028】
図2に示された形態では、昇降テーブル72と蓋21とを連結するシャフト81のそれぞれが、スライドシャフトであるとよい。これにより、昇降テーブル72が定位置まで下降した後、さらに昇降テーブル72を下方に押し込むことにより、スライドシャフトが下方に押し込まれ、連結される蓋21が焼成用容器100の開口100hの周縁部に押し付けられる。このとき、コイルスプリング84は、蓋21が押し下げられた時に、焼成用容器100の上縁に当たる力を抑制する。
【0029】
焼成用容器100を清掃する際には、
図2に示すように、焼成用容器100が、昇降する蓋21の下方の予め定められた位置に焼成用容器100が開口100hを上に向けて配置される。昇降機構70によって蓋21が降下すると、蓋21によって開口100hが閉じられる。この際、蓋21の下面には、焼成用容器100の開口100hの周縁部に押し当てられる部位にシール部材22が設けられている。蓋21の下面に取付けられたシール部材22は、焼成用容器100の開口100hの縁に全周に亘って押し当てられる。これにより、焼成用容器100の開口100hが密閉される。焼成用容器100は、経年的な仕様により、開口100hの縁に歪みが生じていたり、欠損が生じていたりする。蓋21の下面にシール部材22が設けられていることによって、焼成用容器100の開口100hの密閉性が、より確実に確保される。また、シール部材22は、シリコンスポンジなどが用いられ得る。シール部材22にこのような柔らかい部材が用いられることによって、蓋21が焼成用容器100に押し当てられる際に焼成用容器100が損傷することを抑止できる。この実施形態では、蓋21の集塵口51に取付けられた吸引機構50は、常時、作動しており、蓋21が焼成用容器100に押し当てられる際も吸引を続けている。
【0030】
蓋21が焼成用容器100の開口100hの縁に全周に亘って押し当てられ、焼成用容器100の開口100hが密閉されると、ガス供給機構40が作動する。これにより、ガス供給装置42から接続管44を介してガス供給管41にガスが供給される。そして、焼成用容器100内で、ガス供給管41に取り付けられている清掃ノズル30からガスが噴射される。清掃ノズル30から噴射されたガスは、焼成用容器100の内側面に吹き付けられる。これにより、焼成用容器100の内部に残存する焼成物の粉体(異物)が吹き飛ばされる。吹き飛ばされた焼成物の粉体は、蓋21の集塵口51から吸引されて、焼成用容器100内から除去される。かかる清掃方法によれば、細かな粉体も好適に清掃することができるため、コンタミの発生をより好適に抑制することができる。さらに、繰り返し清掃を実施しても装置自体の消耗が少ないため、消耗品の取り換え頻度が少なくなるという効果も奏する。
【0031】
ここで開示された清掃装置10は、
図2に示されているように、蓋21と、清掃ノズル30と、ガス供給機構40と、吸引機構50とを備えている。蓋21は、上部が開口した有底の焼成用容器100の該開口100hを覆う部材である。清掃ノズル30は、蓋21の中央部であって、焼成用容器100の内側面と対向する側に設けられている。吸引機構50は、蓋21に設けられた集塵口51から焼成用容器100の内部のガスを引き込む。この清掃装置10によれば、焼成用容器100の開口100hが上に向けられた状態で、当該開口100hが蓋21で覆われる。そして、焼成用容器100の内側面と対向する側に設けられた清掃ノズル30から気体を吹き出させて、焼成用容器100の内側面に付着した異物を吹き飛ばす。吹き飛ばされた異物は、吸引機構50によって蓋21の集塵口51から排出される。この清掃装置10によれば、焼成用容器100を上下反転させる機構が不要である。また、焼成用容器100を上下反転させた際に損傷することなどが防止でき、焼成用容器100の取り換え頻度を減らすことができる。
【0032】
図2に示された形態では、清掃装置10は、清掃ノズル30を複数備えている。清掃ノズル30を複数備えていることによって、焼成用容器100の内側面の複数箇所に対して、一度にガスを吹き付けることができ、例えば焼成用容器100の底面100aと側壁100bとを同時に清掃することができる。このため、焼成用容器100の内側面を効率よく清掃できる。
【0033】
さらに、
図2に示された形態では、清掃装置10は、蓋21の中央部に設けられたガス供給管41と、ガス供給管41から分岐し、清掃ノズル30が設けられた分岐管46b,46cとを備えている。そして、ガス供給管41から分岐した分岐管46b,46cによって焼成用容器100の内側面に対して複数の向きに清掃ノズル30が向けられている。このため、焼成用容器100の内側面を効率よく清掃できる。
【0034】
図2に示された形態では、複数の清掃ノズル30のうち少なくとも一つの清掃ノズル30b,30cは、ガスを噴出する向きを変更可能なホースに取り付けられている。また、清掃ノズル30b、30cは、ガスの噴出向きを変更可能な金属管や、形状が定められた金属管等に取り付けられていてもよい。これにより、焼成用容器100の内側面に対して、清掃ノズル30が向けられる位置を調整できる。また、清掃する焼成用容器100が変更される場合でも、焼成用容器100の形状に合わせて、清掃ノズル30の向きを調整することができる。このため、清掃装置10の汎用性が向上する。
【0035】
図2に示された形態では、蓋21の中央部に設けられたガス供給管41を回転させるための駆動機構をさらに備えている。これにより、ガス供給管41から分岐し、清掃ノズル30が設けられた分岐管46b,46cが回転する。清掃ノズル30が周方向に沿って順に向けられ、焼成用容器100の内側面に広くガスが吹き付けられる。このため、少ない清掃ノズルで、焼成用容器100の内側面を効率よく清掃できる。
【0036】
また
図2に示された形態では、蓋21を昇降させる昇降機構70を備えている。また、昇降機構70は、蓋21を焼成用容器100の開口100hの周縁部に押し付けるように構成されている。この場合、焼成用容器100は、蓋21の下方において、予め定められた位置に置かれるとよく、作業性が向上する。
【0037】
<第2実施形態>
図4は、搬送機構90を備える清掃装置210を模式的に示す側面図である。なお、
図4では、焼成用容器100については、断面が示されており、内部の清掃ノズル30が露見した状態で示されている。
図4に示されているように、第2実施形態の清掃装置210は、搬送機構90と、ストッパ95と、把持機構110(
図5参照)と、を備えている。清掃装置210は、これらのこと以外、上記した第1実施形態の清掃装置10と同様であってよい。
【0038】
搬送機構90は、焼成用容器100を搬送するためのものである。搬送機構90は、この実施形態において、搬送装置として複数の搬送ローラ91を備えている。搬送ローラ91は、円筒形状のローラであり得る。複数の搬送ローラ91は、焼成用容器100を支持できるように高さを揃えられている。複数の搬送ローラ91は、予め定められたピッチで搬送方向に沿って、搬送経路92上に並べられている。搬送ローラ91は、昇降機構70によって蓋21が下降してきて、所定の力で押圧された場合でも損傷しない程度の強度を有することが好ましい。かかる観点からは、搬送ローラ91としては、例えばセラミックローラや金属ローラが用いられることが好ましい。
【0039】
ストッパ95は、搬送機構90の所定の位置で焼成用容器100の移動を阻止するためのものである。具体的には、ストッパ95は、搬送ローラ91によって搬送される焼成用容器100を、蓋21が下降してくる地点に合わせて、予め定められた位置で停止させる。ストッパ95は、ストッパ本体96を支持するシャフト97と、シャフト97を通じてストッパ本体96を昇降させる昇降装置98と、を備えている。ストッパ本体96は、奥行方向(
図5のY方向)に延びる平板状の部材であり、蓋21が下降する位置に合わせて予め定められた位置で、複数の搬送ローラ91の隙間から突出するように構成される。このとき、ストッパ本体96の上端は、搬送ローラ91よりも上方に位置するように突出する。
【0040】
昇降装置98は、シャフト97を昇降させる装置であり、例えばエアシリンダで構成されている。この実施形態では、シャフト97は、昇降装置98としてのエアシリンダに取り付けられている。シャフト97は、ストッパ本体96の下端を支持しており、搬送経路92を上下に貫通している。
【0041】
図5は、把持機構110を備える清掃装置210を模式的に示す側面図である。
図5に示すように、この実施形態では、把持機構110は、把持部材111と、アーム部112と、を備えている。把持部材111は、焼成用容器100を把持可能に構成されている。把持部材111は、金属製、樹脂製、セラミック製等であってよい。把持部材111は、一例としてステンレス鋼などの金属材料から形成されている。把持部材111は、第1把持部材111aと、該第1把持部材111aと対向する位置に設けられた第2把持部材111bと、を備えている。第1把持部材111aと第2把持部材111bとは、
図5に示されているように左右方向(
図5ではY方向)に並んでいる。第1把持部材111aは、ここでは、第1アーム部112aに設けられている。第2把持部材111bは、ここでは、第2アーム部112bに設けられている。
【0042】
第1把持部材111aおよび第2把持部材111bは、焼成用容器100を把持する。具体的には、焼成用容器100は、第1把持部材111aの第1把持面111eと、第2把持部材111bの第2把持面111fと、によって把持される。特に限定されないが、第1把持面111eおよび第2把持面111fの表面には保護部材が設けられていてもよい。保護部材は、例えばセラミック成分を含むセラミック被膜であり得る。
【0043】
第2実施形態の清掃装置210では、搬送機構90と、ストッパ95と、把持機構110と、を備えている。かかる清掃装置210では、
図4に示すように、焼成用容器100は、複数の搬送ローラ91によって後方側から前方側に搬送され、ストッパ95によって予め定められた位置に停止する。具体的には、昇降装置98としてのエアシリンダのピストンロッドが押し出されると、ストッパ95が上方に動く。これによって、搬送ローラ91によって搬送される焼成用容器100を予め定められた位置に停止することができる。次いで、把持機構110は、所定の位置に到達した焼成用容器100を、その位置において固定させる。例えば、
図5に示すように、焼成用容器100が所定の位置に到達したときには、当該焼成用容器100の一対の側壁100bを第1把持部材111aおよび第2把持部材111bによって把持するように構成される。そして、焼成用容器100がストッパ95および把持機構110により所定の位置に停止されると、昇降機構70によって蓋21が下降し、蓋21によって焼成用容器100が閉じられた状態となる。
【0044】
なお、焼成用容器100の清掃が終了した場合には、把持部材111が左右方向に開き、焼成用容器100を開放する。また、ストッパ95は、昇降装置98としてのシリンダのピストンロッドが押し下げられることによって、ストッパ本体96の上端が搬送ローラ91よりも下方に移動する。これにより、清掃が終了した焼成用容器100は搬送機構90によって搬送可能となるため、次の工程に好適に搬送される。したがって、かかる構成の清掃装置210によれば、上記したような焼成システム1により好適に組み込まれ得る。
【0045】
図4に示された形態では、清掃装置10は、焼成用容器100を搬送する搬送機構90と、焼成用容器100を所定の位置に配置するためのストッパ95と、をさらに備えている。搬送機構90を備えることにより、例えば焼成システム1のような焼成用容器100が連続して搬送される形態においても、好適に清掃装置10による清掃を実施することができる。
【0046】
図5に示された形態では、焼成用容器100の一対の側壁100bを把持する把持機構110を備えている。これにより、搬送機構90によって搬送された焼成用容器100を所定の位置に好適に固定して、清掃を実施することができる。
【0047】
以上、具体的な実施形態を挙げて詳細な説明を行ったが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。また、ここでの開示は、種々変更でき、特段の問題が生じない限りにおいて、各構成要素やここで言及された各処理は適宜に省略され、または、適宜に組み合わされうる。
【0048】
例えば清掃装置は、焼成用容器の底面に押し付けられる受け部を有していてもよい。受け部は、ストッパよりも上流側に配置され、焼成用容器を搬送機構よりも上方に移動させ得る。これにより、例えば蓋が焼成用容器に押し付けられた際にも搬送機構に負荷がかかることを防止し得る。
【0049】
なお、ここに開示される技術は以下の項目1~10を含んでいる。以下の項目1~10は、上記した実施形態に限定されない。
【0050】
項目1は、焼成用容器の清掃装置に関する。項目1における清掃装置は、
上部が開口した有底の焼成用容器の該開口を覆う蓋と、
前記蓋の中央部であって、前記焼成用容器の底面と対向する側に設けられる少なくとも一つの清掃ノズルと、
前記清掃ノズルにガスを供給するガス供給機構と、
前記蓋に設けられる集塵口と、
前記集塵口から前記焼成用容器の内部のガスを引き込む吸引機構と、
を備えている。
【0051】
項目2は、項目1に記載された清掃装置であって、
前記清掃ノズルを複数備えている。
【0052】
項目3は、項目2に記載された清掃装置であって、
前記蓋の中央部に設けられたガス供給管と、
前記ガス供給管から分岐し、前記清掃ノズルが設けられた分岐管と、
を備えている。
【0053】
項目4は、項目2または項目3に記載された清掃装置であって、
前記複数の清掃ノズルのうち少なくとも一つの清掃ノズルは、ガスを噴出する向きを変更可能なホースに取り付けられている。
【0054】
項目5は、項目2~4のいずれか一つに記載された清掃装置であって、
前記ガス供給管を回転させるための駆動機構をさらに備えている。
【0055】
項目6は、項目1~5のいずれか一つに記載された清掃装置であって、
前記蓋の下面には、前記焼成用容器の開口の周縁部に押し当てられる部位にシール部材が設けられている。
【0056】
項目7は、項目1~6のいずれか一つに記載された清掃装置であって、
前記蓋を昇降させる昇降機構を備えている。
【0057】
項目8は、項目1~7のいずれか一つに記載された清掃装置であって、
前記昇降機構は、前記蓋を前記焼成用容器の前記開口の周縁部に押し付けるように構成されている。
【0058】
項目9は、項目1~8のいずれか一つに記載された清掃装置であって、
前記焼成用容器を搬送する搬送装置と、
前記焼成用容器を所定の位置に配置するためのストッパと、をさらに備えている。
【0059】
項目10は、項目1~9のいずれか一つに記載された清掃装置であって、
前記焼成用容器の一対の側壁を把持する把持機構を備える。
【符号の説明】
【0060】
1 焼成システム
10、210 清掃装置
21 蓋
22 シール部材
25 供給装置
26 焼成炉
27 取出装置
30 清掃ノズル
40 ガス供給機構
41 ガス供給管
46 分岐管
50 吸引機構
51 集塵口
60 駆動機構
70 昇降機構
90 搬送機構
95 ストッパ
100 焼成用容器
100a 底面
100b 側壁
100h 開口
110 把持機構
200 制御装置