(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053026
(43)【公開日】2024-04-12
(54)【発明の名称】電子情報記憶媒体、切替制御方法、及び切替制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 1/72 20210101AFI20240405BHJP
【FI】
H04M1/72
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024034093
(22)【出願日】2024-03-06
(62)【分割の表示】P 2020009285の分割
【原出願日】2020-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】小島 祥平
(57)【要約】
【課題】eSIMの切り替えによってかかるユーザへの負担を軽減することが可能な切替制御プログラム、切替制御方法、及び電子情報記憶媒体を提供する。
【解決手段】無線通信デバイス2の制御部27が無線通信における通信状況を監視し、当該通信状況についての所定の変化があった場合に、ICモジュール3に格納されている複数のeSIMのプロファイルのうち、アクティブに設定されるeSIMのプロファイルが自動的に切り替えられる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信装置に搭載される電子情報記憶媒体であって、前記無線通信装置が無線通信を行うために必要なプロファイルを複数記憶し何れか1つの前記プロファイルをアクティブに設定可能な電子情報記憶媒体において、
前記無線通信装置の制御部に対して前記無線通信装置の通信状況の監視を要求する要求手段と、
前記制御部により前記通信状況についての所定の変化があったと判断されたときに当該制御部から当該変化を通知する通知情報を受信する受信手段と、
前記通知情報を解析してアクティブに設定されるプロファイルを切り替える切替手段と、
を備えることを特徴とする電子情報記憶媒体。
【請求項2】
それぞれの前記プロファイルは、加入者識別モジュールのプロファイルであり、
前記電子情報記憶媒体は、前記加入者識別モジュールを利用する優先度を前記加入者識別モジュールごとにあらかじめ保存しており、
前記切替手段は、現在アクティブ中の加入者識別モジュールのプロファイルを、現在利用可能な無線通信で利用される加入者識別モジュールのうち前記優先度が最も高い前記加入者識別モジュールのプロファイルに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の電子情報記憶媒体。
【請求項3】
それぞれの前記プロファイルは、加入者識別モジュールのプロファイルであり、
前記通知情報には、前記加入者識別モジュールごとの通信量であって、過去所定期間において無線通信で送受信されたデータの通信量が示されており、
前記切替手段は、現在アクティブ中の加入者識別モジュールのプロファイルを、現在利用可能な無線通信で利用される加入者識別モジュールのうち前記通信量が最も少ない前記加入者識別モジュールのプロファイルに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の電子情報記憶媒体。
【請求項4】
無線通信装置に搭載される電子情報記憶媒体であって、前記無線通信装置が無線通信を行うために必要なプロファイルを複数記憶し何れか1つの前記プロファイルをアクティブに設定可能な電子情報記憶媒体に含まれるコンピュータに、
前記無線通信装置の制御部に対して前記無線通信装置の通信状況の監視を要求するステップと、
前記制御部により前記通信状況についての所定の変化があったと判断されたときに当該制御部から当該変化を通知する通知情報を受信するステップと、
前記通知情報を解析してアクティブに設定されるプロファイルを切り替えるステップと、
を含むことを特徴とする切替制御方法。
【請求項5】
無線通信装置に搭載される電子情報記憶媒体であって、前記無線通信装置が無線通信を行うために必要なプロファイルを複数記憶し何れか1つの前記プロファイルをアクティブに設定可能な電子情報記憶媒体に含まれるコンピュータを、
前記無線通信装置の制御部に対して前記無線通信装置の通信状況の監視を要求する要求手段と、
前記制御部により前記通信状況についての所定の変化があったと判断されたときに当該制御部から当該変化を通知する通知情報を受信する受信手段と、
前記通知情報を解析してアクティブに設定されるプロファイルを切り替える切替手段として機能させることを特徴とする切替制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信を行うために必要なプロファイルを異なる複数の通信キャリア毎に記憶するeUICCが搭載される無線通信デバイスの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スマートフォンなどの無線通信デバイスは、通信キャリア(電気通信事業者)により提供される無線通信ネットワークへのアクセスを提供するユニバーサル集積回路カード(以下、「UICC (Embedded Universal Integrated Circuit Card)」という)を利用するように構成されてきた。UICCは、典型的には、例えば特許文献1に開示されるように、無線通信デバイスに挿入される小さい取り外し可能なカード(例えば、加入者識別モジュール(以下、「SIM (Subscriber Identity Module)」という)カード)の形態をとるが、近年、eUICC(embedded UICC)と呼ばれる埋め込み型UICCが普及している。eUICCは、無線通信デバイスのシステムボードに例え半田付けされているという点で、従来の取り外し可能なUICCとは区別される。eUICCには、典型的なSIMのアーキテクチャがエミュレートされた複製可能なeSIM(組み込み型のUIMモジュール)が無線通信ネットワークの運用主体である通信キャリア毎に切り替え可能に組み込まれる。それぞれのeSIMは、それぞれの通信キャリアにより提供される無線通信サービスで必要となるプロファイル(つまり、無線通信を行うために必要なプロファイル)を有する。eSIMを切り替える(つまり、プロファイルを切り替える)ことで、無線通信デバイス上でeUICCを取り替えることなく、通信キャリアを変更することが可能となっている。なお、現在、eUICCは、m2m(IoT機器等)向けとコンシューマ(スマートフォン等)向けの2種類が標準仕様として定められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コンシューマ向けのeUICCでは、eSIMの切り替えはユーザの明示的な操作にしたがって実行される。例えば、国内において、ユーザの操作にしたがってある通信キャリアのeSIMから別の通信キャリアのeSIMに切り替えられたり、或いは、ユーザが海外へ渡航する場合に当該ユーザが予め渡航先の通信キャリアのeSIMをeUICCに組み込んでおき、渡航後にユーザの操作にしたがってeSIMが切り替えられるといった使用が想定される。また、近年、ローカルな環境で4G(第四世代通信方式)や5G(第五世代通信方式)の帯域を使用して通信を行うプライベートLTEやローカル5Gなどの実用化が進んでいる。プライベートLTEやローカル5Gの無線通信ネットワークは、通信キャリア以外の個人や企業などの運用主体により例えば当該運用主体の建物内に構築される。このような技術が普及すると、eUICCは、ローカルな環境から一般の通信キャリアの環境に移動した場合にユーザの操作にしたがってeSIMが切り替えられたり、ローカルな環境から別のローカルな環境へと移動した場合にユーザの操作にしたがってeSIMが切り替えられるといった使い方も想定される。しかしながら、上述したようなeSIMの切り替えが毎回ユーザの操作にしたがって実行されることになると、ユーザの負担が大きくなってしまうと想定される。
【0005】
そこで、本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、eSIMの切り替えによってかかるユーザへの負担を軽減することが可能な電子情報記憶媒体、切替制御方法、及び切替制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、請求項1に記載の発明は、無線通信装置に搭載される電子情報記憶媒体であって、前記無線通信装置が無線通信を行うために必要なプロファイルを複数記憶し何れか1つの前記プロファイルをアクティブに設定可能な電子情報記憶媒体において、前記無線通信装置の制御部に対して前記無線通信装置の通信状況の監視を要求する要求手段と、前記制御部により前記通信状況についての所定の変化があったと判断されたときに当該制御部から当該変化を通知する通知情報を受信する受信手段と、前記通知情報を解析してアクティブに設定されるプロファイルを切り替える切替手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子情報記憶媒体において、それぞれの前記プロファイルは、加入者識別モジュールのプロファイルであり、前記電子情報記憶媒体は、前記加入者識別モジュールを利用する優先度を前記加入者識別モジュールごとにあらかじめ保存しており、前記切替手段は、現在アクティブ中の加入者識別モジュールのプロファイルを、現在利用可能な無線通信で利用される加入者識別モジュールのうち前記優先度が最も高い前記加入者識別モジュールのプロファイルに切り替えることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の電子情報記憶媒体において、それぞれの前記プロファイルは、加入者識別モジュールのプロファイルであり、前記通知情報には、前記加入者識別モジュールごとの通信量であって、過去所定期間において無線通信で送受信されたデータの通信量が示されており、前記切替手段は、現在アクティブ中の加入者識別モジュールのプロファイルを、現在利用可能な無線通信で利用される加入者識別モジュールのうち前記通信量が最も少ない前記加入者識別モジュールのプロファイルに切り替えることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、無線通信装置に搭載される電子情報記憶媒体であって、前記無線通信装置が無線通信を行うために必要なプロファイルを複数記憶し何れか1つの前記プロファイルをアクティブに設定可能な電子情報記憶媒体に含まれるコンピュータに、前記無線通信装置の制御部に対して前記無線通信装置の通信状況の監視を要求するステップと、前記制御部により前記通信状況についての所定の変化があったと判断されたときに当該制御部から当該変化を通知する通知情報を受信するステップと、前記通知情報を解析してアクティブに設定されるプロファイルを切り替えるステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、無線通信装置に搭載される電子情報記憶媒体であって、前記無線通信装置が無線通信を行うために必要なプロファイルを複数記憶し何れか1つの前記プロファイルをアクティブに設定可能な電子情報記憶媒体に含まれるコンピュータを、前記無線通信装置の制御部に対して前記無線通信装置の通信状況の監視を要求する要求手段と、前記制御部により前記通信状況についての所定の変化があったと判断されたときに当該制御部から当該変化を通知する通知情報を受信する受信手段と、前記通知情報を解析してアクティブに設定されるプロファイルを切り替える切替手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、eSIMの切り替えによってかかるユーザへの負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】通信システムSの概要構成例を示す図である。
【
図2】通信機器2及びICモジュール3の概要構成例を示す図である。
【
図3】ICモジュール3内にインストールされたアプリケーションの構成例を示す図である。
【
図4】実施例1におけるeSIM切り替え動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図5】実施例1においてeSIM管理Appにより管理されるeSIM管理リストの一例を示す図である。
【
図6】実施例2における監視設定動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図7】実施例2におけるeSIM切り替え動作の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。以下に説明する実施形態は、通信システムに対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0014】
[1.通信システムSの概要構成]
先ず、
図1を参照して、本実施形態に係る通信システムSの概要構成について説明する。
図1は、通信システムSの概要構成例を示す図である。
図1に示すように、通信システムSは、サーバ1、無線通信デバイス2(無線通信装置の一例)、及びICモジュール3(電子情報記憶媒体の一例)を含んで構成される。なお、
図1の例では、サーバ1、無線通信デバイス2、及びICモジュール3は、それぞれ1つずつ示しているが、実際にはそれぞれ複数存在する。ここで、サーバ1は、例えば、通信ネットワークNWを介して無線通信デバイス2へ無線通信サービスを提供するためのサーバである。無線通信デバイス2は、例えばスマートフォン等の携帯端末(移動機)である。ICモジュール3は、無線通信デバイス2から容易に取り外しや取り換えができないように基盤上に搭載(例えば半田付け)されるeUICCである。
【0015】
通信ネットワークNWには、複数の運用主体のそれぞれにより運用される無線通信ネットワーク(無線基地局等の無線通信設備を含むモバイルネットワーク)が含まれる。ここで、運用主体には、通信キャリア(モバイルキャリア)、及び通信キャリア以外の個人や企業などが含まれる。通信キャリア以外の運用主体により運用される無線通信ネットワークは、プライベートLTEやローカル5Gの無線通信ネットワークであり、通信キャリアの無線通信設備の一部を利用する。
【0016】
図2は、無線通信デバイス2及びICモジュール3の概要構成例を示す図である。無線通信デバイス2は、
図2に示すように、I/F部21、無線通信部22、記憶部23、操作・表示部24、GPS(Global Positioning System)受信部25、ビーコン受信部26、及び制御部27等を備えて構成される。I/F部21は、ICモジュール3との間のインターフェースを担う。このインターフェースの例として、SPI(Serial Peripheral Interface)、I
2C(Inter-Integrated Circuit)、またはISO7816インターフェースが挙げられる。SPI及びI
2Cは、シリアル通信インターフェースであり、特に、SPIは、同時に双方向の通信を行う全二重シリアル通信プロトコルを用いる。一方、ISO7816インターフェースは、ISO7816-2で定義される通信インターフェース(C1~C8の8個の端子を利用した通信インターフェース)である。I/F部21を通じて、例えばAPDU(Application Protocol Data Unit)プロトコルにしたがって制御部27とICモジュール3との間で通信が行われる。
【0017】
無線通信部22は、通信ネットワークNWに接続するための通信機器であり、無線通信ネットワークの無線基地局を検出するモデムを備えている。これにより、無線通信部22は、制御部27により指定されたデータを変調し、その電波(搬送波)を、アンテナを介して無線基地局へ送信し、また、無線基地局からの電波を、アンテナを介して受信して復調することでデータを取り出して制御部27へ送信する。
【0018】
記憶部23は、例えば不揮発性メモリから構成され、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム(本発明の切替制御プログラムを含む)を記憶する。このアプリケーションプログラムによって、複数の運用主体のそれぞれにより提供(発行)されるeSIMのリスト(以下、「eSIM管理リスト」という)を管理して各種処理を行うためのeSIM管理アプリケーション(以下、「eSIM管理App」という)が制御部27内にインストールされる。なお、eSIM管理Appは、例えばLPD(Local Profile Download)機能の一部として提供される。eSIMは、無線通信サービスで必要となるプロファイル(つまり、無線通信を行うために必要なプロファイル)を有し、ICモジュール3内に記憶される。以下の説明において、通信キャリアにより提供されるeSIMをパブリック用のeSIMといい、通信キャリア以外の運営主体により提供されるeSIMをローカル用のeSIMというものとする。
【0019】
また、記憶部23には、eSIM管理Appにより用いられるeSIM管理リストが記憶される。eSIM管理リストには、運用主体の識別子(ID)、運用主体により提供されるeSIMの固有の識別子、無線通信に係る通信量、当該eSIMを利用する優先度、及び当該eSIMがアクティブ(Active)に設定されているか否かを示す情報等がeSIM毎(プロファイル毎)に対応付けられて登録される。ここで、無線通信に係る通信量とは、過去所定期間(例えば、1ヶ月間)における通信量(つまり、無線通信で送受信されたデータの総量)をいう。このように、無線通信に係る通信量はeSIM毎に管理され、逐次更新される。なお、eSIM管理リストには、eSIMが利用されるエリアの位置情報が当該eSIMの識別子に対応付けられて登録されてもよい。このようなエリアは、国等の広いエリアであってもよいし、工場等の施設の敷地等の狭いエリアであってもよい。例えば、ローカル用のeSIMが利用される工場等の敷地内の位置情報(当該敷地の出入口の位置情報でもよい)が当該ローカル用のeSIMの識別子に対応付けられて登録される。
【0020】
操作・表示部24は、ユーザからの入力を受け付けるための操作部と、情報を表示するためのディスプレイを有する表示部とを備える。GPS受信部25は、GPS衛星から出力される航法電波を受信し、無線通信デバイス2の現在位置(緯度及び経度)を検出する。検出された現在位置を示す位置情報は制御部27へ出力される。ビーコン受信部26は、所定の場所に設置された電波発信機から発せられたビーコン(Beacon)と呼ばれる電波(例えば、2.4GHz帯の電波)を受信する。ビーコンにより、例えば特定のeSIMの識別子が搬送される。ビーコンの受信可能範囲は、ビーコン受信部26から例えば数m(例えば、5m)以内に設定される。なお、Beacon以外の電波であってもよい。
【0021】
制御部27は、例えばCPU(Central Processing Unit)(コンピュータの一例)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等により構成される。eSIM管理Appは、制御部27のCPUを本発明における通信手段及び制御手段として機能させる。具体的には、eSIM管理Appは、アクティブに設定(つまり、有効化)されたeSIMのプロファイルを用いて、無線通信部22を介して通信ネットワークNW(プロファイルに対応する運用主体の無線通信ネットワーク)に接続して無線通信を行う。そして、eSIM管理Appは、当該無線通信における通信状況(つまり、無線通信デバイス2の通信状況)を監視し、当該通信状況についての所定の変化があったと判断した場合に、アクティブに設定されるeSIMのプロファイルをICモジュール3に切り替えさせる。例えば、eSIM管理Appは、eSIMの切り替え要求(切り替え対象となるeSIMの識別子を含む)をICモジュール3に送信することでeSIMのプロファイルを切り替えさせる。或いは、eSIM管理Appは、上記変化を通知する通知情報をICモジュール3に送信することでeSIMのプロファイルを切り替えさせる。なお、eSIMのプロファイルを切り替えとは、eSIMの切り替えと同義である。
【0022】
ここで、無線通信における通信状況とは、無線通信が行われている通信場所(通信環境ともいう)、当該通信場所における電波(無線基地局からの電波、または電波発信機からのビーコン)の強度(電波状況ともいう)、無線通信に係る通信量のうち少なくとも何れか1つを意味する。例えば、eSIM管理Appは、GPS受信部25から無線通信デバイス2の現在位置を示す位置情報を取得し、当該取得された位置情報に基づいて無線通信デバイス2が所定の場所に移動したことを検知した場合に、通信状況についての所定の変化があったと判断する。所定の場所とは、eSIM管理Appにより予め登録された位置情報が示す場所(地点であってもよいし、エリアであってもよい)である。このような場所は、例えばeSIM管理リストに登録されたローカル用のeSIMが利用されるエリアの位置情報から特定される。
【0023】
eSIM管理Appは、無線通信デバイス2が所定の場所に移動したことを検知した場合、現在アクティブ中の(つまり、アクティブに設定されている)eSIMのプロファイルを、例えばローカル用のeSIMのプロファイルに切り替えさせる。例えば、eSIM管理Appは、切り替え対象としてローカル用のeSIMを選択し、当該選択したeSIMの識別子を含む切り替え要求をICモジュール3に送信する。或いは、eSIM管理Appは、無線通信デバイス2がローカル用のeSIMの利用エリア内に移動したことを通知する通知情報(例えば、切り替え対象となるeSIMをICモジュール3に選択させるためにローカル用のeSIMの識別子を含む)をICモジュール3に送信する。なお、eSIM管理Appは、GPS受信部25から取得された位置情報に基づいて無線通信デバイス2が上記所定の場所から移動(例えば、上記エリア外へ移動)したことを検知した場合、現在アクティブ中のローカル用のeSIMのプロファイルを他のeSIM(例えば、パブリック用のeSIM)のプロファイルに切り替えさせてもよい。
【0024】
或いは、eSIM管理Appは、所定の場所(例えば、ローカル用のeSIMが利用される建物の出入口)に設置された電波発信機から発せられたビーコンが受信されたことを検知した場合に、通信状況についての所定の変化があったと判断する。この場合、eSIM管理Appは、現在アクティブ中のeSIMのプロファイルを、上記ビーコンから抽出された識別子に対応付けられたローカル用のeSIMのプロファイルに切り替えさせる。例えば、eSIM管理Appは、切り替え対象としてローカル用のeSIMを選択し、当該選択したeSIMの識別子を含む切り替え要求をICモジュール3に送信するか、或いは、無線通信デバイス2がローカル用のeSIMの利用建物内に入ったことを通知する通知情報をICモジュール3に送信する。
【0025】
或いは、eSIM管理Appは、無線基地局からローカル用のeSIMに対応した電波を検知した場合、通信状況についての所定の変化があったと判断する。この場合、eSIM管理Appは、現在アクティブ中のeSIM(例えば、パブリック用のeSIM)のプロファイルを、当該ローカル用のeSIMのプロファイルに切り替えさせる。例えば、eSIM管理Appは、切り替え対象としてローカル用のeSIMを選択し、当該選択したeSIMの識別子を含む切り替え要求をICモジュール3に送信するか、或いは、無線通信デバイス2がローカル用のeSIMに対応した電波が受信されたことを通知する通知情報をICモジュール3に送信する。なお、eSIM管理Appは、無線基地局から現在アクティブ中のeSIMよりも優先度の高いローカル用のeSIMに対応した電波を検知した場合に、通信状況についての所定の変化があったと判断し、現在アクティブ中のeSIMのプロファイルを、当該ローカル用のeSIMのプロファイルに切り替えさせてもよい。この場合、当該ローカル用のeSIMのプロファイルへの切り替え後、eSIM管理Appは、無線基地局から当該ローカル用のeSIMに対応した電波が検知されなくなった場合には、切り替え前のeSIMのプロファイルに切り替えさせてもよい。
【0026】
或いは、eSIM管理Appは、現在アクティブ中のeSIMのプロファイルを利用した無線通信(つまり、現在利用中の無線通信)に係る通信量が閾値以上になったことを検知した場合に、通信状況についての所定の変化があったと判断する。この場合、eSIM管理Appは、現在アクティブ中のeSIMのプロファイルを、無線通信に係る通信量が閾値未満であるeSIMのプロファイルに切り替えさせる。例えば、eSIM管理Appは、切り替え対象として無線通信に係る通信量が閾値未満であるeSIMを選択し、当該選択したeSIMの識別子を含む切り替え要求をICモジュール3に送信するか、或いは、無線通信に係る通信量が閾値以上になったことを通知する通知情報をICモジュール3に送信する。
【0027】
或いは、eSIM管理Appは、現在利用中の無線通信が利用不可(圏外)になったことを検知した場合に、通信状況についての所定の変化があったと判断する。この場合、eSIM管理Appは、現在利用可能な(圏内にある)無線通信で利用されるeSIMのうち優先度が最も高いeSIM、または通信量が最も少ないeSIMのプロファイルを、アクティブに設定されるプロファイルとして切り替えさせる。例えば、eSIM管理Appは、切り替え対象として優先度が最も高いeSIM、または通信量が最も少ないeSIMを選択し、当該選択したeSIMの識別子を含む切り替え要求をICモジュール3に送信するか、或いは、現在利用中の無線通信が利用不可になったことを通知する通知情報をICモジュール3に送信する。
【0028】
一方、ICモジュール3は、
図2に示すように、I/F部31、RAM32、ROM33、NVM(Nonvolatile Memory)34、及びCPU35(コンピュータの一例)等を備えて構成される。I/F部31は、無線通信デバイス2(つまり、制御部27)との間のインターフェースを担う。NVM34は、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。なお、NVM34は、「Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory」であってもよい。ROM33またはNVM34には、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム(本発明の切替制御プログラムを含む)が記憶される。このアプリケーションプログラムによって、ISD-P(Issuer Security Domain -Profile)、及びISD-R(Issuer Security Domain -Root)等がICモジュール3内にインストールされる。
【0029】
図3は、ICモジュール3内にインストールされたアプリケーションの構成例を示す図である。
図3において、ISD-Pは、運用主体により提供(発行)されNVM34に記憶されるeSIMのプロファイルを管理するアプリケーションであり、運用主体毎に分かれている。ISD-Rは、複数のeSIM(eSIMa、eSIMb、eSIMc・・・)のプロファイルのうち何れか1つのeSIMのプロファイルをアクティブに設定(つまり、eSIMのプロファイルの有効化)する処理等を行うためのアプリケーションである。なお、eSIMのプロファイルには、無線通信に係る通信方法及び認証方法を規定するプログラム、並びに認証に用いられる鍵データや設定データ等が格納される。
【0030】
ISD-Rは、CPU35を本発明における要求手段、受信手段、及び切替手段として機能させる。具体的には、ISD-Rは、eSIM管理Appからの切り替え要求を受信すると、現在アクティブ中のeSIMのプロファイルを、当該切り替え要求に含まれる識別子により特定されるeSIMのプロファイルに切り替える。或いは、ISD-Rは、無線通信デバイス2の制御部27に対して無線通信デバイス2の通信状況の監視(換言すると、周囲の環境の監視)を要求しておき、制御部27により通信状況についての所定の変化があったと判断されたときに制御部27から当該変化を通知する通知情報を受信すると、当該通知情報を解析してアクティブに設定されるeSIMのプロファイルを切り替える。この場合、ISD-Rは、切り替え対象となるeSIMを選択し、現在アクティブ中のeSIMのプロファイルを当該選択されたeSIMのプロファイルに切り替えることになる。例えば、今までeSIMaを利用して無線通信されていたが、eSIMaに対応した電波を確認できずeSIMbに対応した電波が確認できるようになったという状況であれば、利用中のeSIMaからeSIMbに切り替える処理が実行される。このとき、切り替えが可能なeSIMが複数存在する場合、ISD-Rは、例えば各eSIMのダウンロード時に保存されたeSIMの優先度を使用して切り替え対象となるeSIMを選択するとよい。
【0031】
[2.eSIM切り替え動作]
次に、eSIM切り替え動作について、実施例1~実施例2に分けて説明する。
【0032】
(実施例1)
先ず、
図4及び
図5を参照して、実施例1におけるeSIM切り替え動作について説明する。実施例1は、現在利用中の無線通信が利用不可になったときに制御部27からICモジュール3へeSIMの切り替えコマンド(切り替え要求)が送信されるケースを例にとる。
図4は、実施例1におけるeSIM切り替え動作の一例を示すシーケンス図であり、
図5は、実施例1においてeSIM管理Appにより管理されるeSIM管理リストの一例を示す図である。
【0033】
図5に示すeSIM管理リストには、通信キャリア(X社とY社)の識別子、通信キャリアにより提供されるeSIMの識別子、無線通信に係る通信量、及びeSIMがアクティブに設定されているか否かを示す情報がeSIM毎に対応付けられて登録されている。なお、
図5の例では、X社は周波数帯が異なる2種類の無線通信サービスを提供するため、2種類の無線通信サービスのそれぞれに対応するeSIMの識別子がeSIM管理リストに登録されている。また、Y社は周波数帯が異なる3種類の無線通信サービスを提供するため、3種類の無線通信サービスのそれぞれに対応するeSIMの識別子がeSIM管理リストに登録されている。
【0034】
図4において、制御部27のeSIM管理Appは、現在利用中の無線通信(
図5の例では、eSIMaのプロファイルを用いた無線通信)が利用不可(圏外)になったことを検知することにより通信状況についての所定の変化があったと判断すると(ステップS1)、現在利用可能な(圏内にある)無線通信に利用されるeSIMをeSIM管理リストから抽出する(ステップS2)。例えば、
図5に示すeSIM管理リストからeSIMc,eSIMd,及びeSIMeが抽出される。なお、現在利用可能な無線通信に利用されるeSIMは、例えば、GPS受信部25から取得された位置情報と、eSIMが利用されるエリアの位置情報との比較に基づいて特定されるとよい(この場合、eSIM管理リストには、eSIMが利用されるエリアの位置情報が予め登録される)。つまり、無線通信デバイス2の現在位置が含まれるエリアで利用可能なeSIMが特定される。
【0035】
次いで、制御部27のeSIM管理Appは、ステップS2で抽出されたeSIMのうち、無線通信に係る通信量が最も少ないeSIMを切り替え対象として選択する(ステップS3)。例えば、eSIMc,eSIMd,及びeSIMeのうち当該通信量が最も少ないeSIMdが選択される。なお、ステップS3において、切り替え対象として1つのeSIMを特定できない場合(例えば、当該通信量が最も少ないeSIMが複数ある場合)、抽出された複数のeSIMのうち優先度が最も高いeSIMが切り替え対象として選択されてもよい(この場合、eSIM管理リストには、eSIMを利用する優先度が予め登録される)。或いは、ステップS3の別の例として、ステップS2で抽出されたeSIMのうち、最も新しいeSIM、または最初に見つかったeSIMが切り替え対象として選択されてもよい。
【0036】
次いで、制御部27のeSIM管理Appは、ステップS3で切り替え対象として選択されたeSIMの識別子を含む切り替えコマンドをI/F部21を通じてICモジュール3に送信する(ステップS4)。ICモジュール3のISD-Rは、制御部27からの切り替えコマンドを受信すると、現在アクティブ中のeSIMのプロファイルを、当該切り替えコマンドに含まれる識別子により特定されるeSIMのプロファイルに切り替える(ステップS5)。これにより、切り替えコマンドに含まれる識別子により特定されるeSIMのプロファイルがアクティブに設定される。次いで、ICモジュール3のISD-Rは、正常終了を示すレスポンス(SW9000を含む)をI/F部31を通じて制御部27へ送信する(ステップS6)。
【0037】
なお、ステップS1において、eSIM管理Appは、GPS受信部25から無線通信デバイス2の現在位置を示す位置情報を取得し、当該現在位置が予め登録された位置情報が示す場所に移動したことを検知することにより通信状況についての所定の変化があったと判断してもよい。この場合、eSIM管理Appは、ステップS2をスキップして、ステップ3へ進み、上記登録された位置情報に対応付けられた識別子により特定されるeSIMを切り替え対象としてeSIM管理リストから選択することになる。或いは、ステップS1において、eSIM管理Appは、ローカル用のeSIMが利用される建物の出入口に設置された電波発信機から発せられたビーコンが受信されたことを検知することにより通信状況についての所定の変化があったと判断してもよい。この場合、eSIM管理Appは、ステップS2をスキップして、ステップ3へ進み、上記ビーコンから抽出された識別子により特定されるeSIMを切り替え対象としてeSIM管理リストから選択することになる。
【0038】
(実施例2)
次に、
図6及び
図7を参照して、実施例2におけるeSIM切り替え動作について説明する。実施例2は、現在利用中の無線通信が利用不可になったときに制御部27からICモジュール3へ現在利用中の無線通信が利用不可になったことを通知する通知情報が送信されるケースを例にとる。
図6は、実施例2における監視設定動作の一例を示すシーケンス図であり、
図7は、実施例2におけるeSIM切り替え動作の一例を示すシーケンス図である。なお、実施例2では、必ずしもeSIM管理リストを用いるeSIM管理Appが利用されなくてもよい。
【0039】
図6において、無線通信デバイス2に電源が供給されるか、或いは無線通信デバイス2に設けられたリセットボタンが押下されると、制御部27は、リセット指令(起動指令)をI/F部21を通じてICモジュール3へ送信する(ステップS11)。ICモジュール3のISD-Rは、制御部27からのリセット指令を受信すると、I/F部31を通じて制御部27へレスポンス(ATR)を送信する(ステップS12)。
【0040】
次いで、制御部27は、ICモジュール3からのレスポンス(ATR)を受信すると、ターミナルプロファイル(Terminal Profile)コマンドをI/F部21を通じてICモジュール3へ送信する(ステップS13)。ICモジュール3のISD-Rは、制御部27からのターミナルプロファイルコマンドを受信すると、プロアクティブ(Proactive)コマンドがあることを示すレスポンス(SW91XXを含む)をI/F部31を通じて制御部27へ送信する(ステップS14)。
【0041】
次いで、制御部27は、ICモジュール3からのレスポンス(SW91XXを含む)を受信すると、プロアクティブコマンドを要求するフェッチ(Fetch)コマンドをI/F部21を通じてICモジュール3へ送信する(ステップS15)。ICモジュール3のISD-Rは、制御部27からのフェッチコマンドを受信すると、通信状況の監視要求(SET UP EVENTLIST)を示すプロアクティブコマンドをI/F部31を通じて制御部27へ送信する(ステップS16)。
【0042】
次いで、制御部27は、ICモジュール3からのプロアクティブコマンドを受信すると、EVENT_DOWNLOAD_LOCATION_STATUSを登録することで監視設定を行う(ステップS17)。これにより、無線通信における通信状況の監視を開始し、当該通信状況についての所定の変化があった場合(Local Information等に変化が生じた場合)には、エンベロープ(Envelope)コマンドをICモジュール3へ送信することになる。次いで、制御部27は、ターミナルレスポンス(Terminal response)をI/F部21を通じてICモジュール3へ送信する(ステップS18)。ICモジュール3のISD-Rは、制御部27からのターミナルレスポンスを受信すると、正常終了を示すレスポンス(SW9000を含む)をI/F部31を通じて制御部27へ送信する(ステップS19)。
【0043】
こうして、通信状況の監視が開始された後、
図7において、制御部27は、現在利用中の無線通信が利用不可になったことを検知することにより所定の変化があったと判断すると(ステップS20)、EVENT_DOWNLOAD_LOCATION_STATUSを示すエンベロープコマンドをI/F部21を通じてICモジュール3へ送信する(ステップS21)。ICモジュール3のISD-Rは、制御部27からのエンベロープコマンドを受信すると、プロアクティブコマンドがあることを示すレスポンス(SW91XXを含む)をI/F部31を通じて制御部27へ送信する(ステップS22)。
【0044】
次いで、制御部27は、ICモジュール3からのレスポンス(SW91XXを含む)を受信すると、プロアクティブコマンドを要求するフェッチ(Fetch)コマンドをI/F部21を通じてICモジュール3へ送信する(ステップS23)。ICモジュール3のISD-Rは、制御部27からのフェッチコマンドを受信すると、より詳細な情報を得るために、Provide location informationを示すプロアクティブコマンドをI/F部31を通じて制御部27へ送信する(ステップS24)。
【0045】
次いで、制御部27は、ICモジュール3からのプロアクティブコマンドを受信すると、現在利用中の無線通信が利用不可になったことを通知する通知情報(例えば、現在利用可能な無線通信で利用される各eSIMの識別子を含むLocal Information)を含むターミナルレスポンスをI/F部21を通じてICモジュール3へ送信する(ステップS25)。ICモジュール3のISD-Rは、制御部27からのターミナルレスポンスを受信すると、当該ターミナルレスポンスに含まれる通知情報を解析してアクティブに設定されるeSIMのプロファイルを切り替える(ステップS26)。次いで、ICモジュール3のISD-Rは、正常終了を示すレスポンス(SW9000を含む)をI/F部31を通じて制御部27へ送信する(ステップS27)。
【0046】
例えば、ステップS26において、ISD-Rは、現在利用可能な無線通信で利用されるeSIMのうち優先度(各eSIMのダウンロード時に保存された優先度)が最も高いeSIMが切り替え対象として選択し、選択したeSIMのプロファイルに切り替える。これにより、優先度が最も高いeSIMのプロファイルがアクティブに設定される。或いは、現在利用可能な無線通信で利用されるeSIMのうち無線通信に係る通信量が最も少ないeSIMが選択されてもよい(この場合、当該通信量は上記Local Informationに含まれる)。或いは、現在利用可能な無線通信で利用されるeSIMのうち、最も新しいeSIM、または最初に見つかったeSIMが選択されてもよい。
【0047】
なお、ステップS20において、制御部27は、現在利用中の無線通信に係る通信量が閾値以上になったことを検知することにより所定の変化があったと判断してもよい。この場合、ステップS25において、制御部27は、現在利用中の無線通信に係る通信量が閾値以上になったことを通知する通知情報(例えば、現在利用可能な無線通信で利用される各eSIMの識別子及び無線通信に係る通信量を含むLocal Information)を含むターミナルレスポンスをI/F部21を通じてICモジュール3へ送信する。そして、ステップS26において、ISD-Rは、現在利用可能な無線通信で利用されるeSIMのうち、無線通信に係る通信量が最も少ないeSIMを切り替え対象として選択し、選択したeSIMのプロファイルに切り替える。
【0048】
以上説明したように、上記実施形態によれば、無線通信デバイス2の制御部27が無線通信における通信状況を監視し、当該通信状況についての所定の変化があった場合に、ICモジュール3に格納されている複数のeSIMのプロファイルのうち、アクティブに設定されるeSIMのプロファイルが自動的に切り替えられるように構成したので、例えば無線通信デバイス2が存在する場所(エリア)や無線通信デバイス2の無線通信に係る通信量に応じて運営主体(例えば通信キャリア)を変更する際におけるeSIMの切り替えによって生じるユーザへの負担を軽減することができる。
【0049】
なお、上記実施形態においては、本発明の電子情報記憶媒体の一例として、無線通信デバイス2から容易に取り外しや取り換えができないように基盤上に搭載されるICモジュール2を例にとって説明したが、本発明は、無線通信デバイス2から着脱可能なICカードに対して適用してもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 サーバ
2 無線通信デバイス
3 ICモジュール
21 I/F部
22 無線通信部
23 記憶部
24 操作・表示部
25 GPS受信部
26 ビーコン受信部
27 制御部
31 I/F部
32 RAM
33 ROM
34 NVM
35 CPU
S 通信システム