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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053172
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】自律作業システム及び自律作業機
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240408BHJP
   H02J 50/12 20160101ALI20240408BHJP
   H02J 50/90 20160101ALI20240408BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20240408BHJP
   G05D 1/43 20240101ALI20240408BHJP
【FI】
H02J7/00 301D
H02J7/00 P
H02J50/12
H02J50/90
H02J50/80
G05D1/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159251
(22)【出願日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】松下 克己
(72)【発明者】
【氏名】三野 宏之
(72)【発明者】
【氏名】野村 篤司
【テーマコード(参考)】
5G503
5H301
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA04
5G503BB01
5G503FA06
5G503GB08
5G503GD04
5H301AA02
5H301AA03
5H301BB12
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301GG07
5H301HH10
5H301QQ04
(57)【要約】
【課題】自律作業機の充電ステーションへの接近方向の自由度を向上させる。
【解決手段】自律作業システムは、充電ステーションと自律作業機とを備える。充電ステーションは、無線給電の送電ユニットを含む。自律作業機は、走行体と、モータと、バッテリと、無線給電の受電ユニットとを含む。モータは、走行体を走行させる。バッテリは、モータに電力を供給する。自律作業機は、自律走行しながら所定の作業を実行し、充電ステーションに移動して無線給電によりバッテリを充電する。送電ユニットは、送電コイルを含む。送電コイルは、充電ステーションが置かれる設置面に対して平行に配置される。受電ユニットは、受電コイルを含む。受電コイルは、設置面に対して平行に配置される。自律作業機は、受電コイルが送電コイルの上方に位置するように充電ステーションに移動して、バッテリを充電する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線給電の送電ユニットを含む充電ステーションと、
走行体と、前記走行体を走行させるモータと、前記モータに電力を供給するバッテリと、前記無線給電の受電ユニットと、を含み、自律走行しながら所定の作業を実行し、前記充電ステーションに移動して前記無線給電により前記バッテリを充電する自律作業機と、
を備え、
前記送電ユニットは、前記充電ステーションが置かれる設置面に対して平行に配置される送電コイルを含み、
前記受電ユニットは、前記設置面に対して平行に配置される受電コイルを含み、
前記自律作業機は、前記受電コイルが前記送電コイルの上方に位置するように前記充電ステーションに移動して、前記バッテリを充電する、
自律作業システム。
【請求項2】
前記受電コイルは、前記走行体の底面に配置される、
請求項1に記載の自律作業システム。
【請求項3】
前記充電ステーションは、前記設置面の傾斜角度を検出するセンサを含み、
前記自律作業機は、
前記センサによって検出された傾斜角度を取得し、
前記傾斜角度に応じて前記充電ステーションへの接近方向を決定する、
請求項1に記載の自律作業システム。
【請求項4】
前記センサは、前記充電ステーションから複数の方向への前記設置面の傾斜角度を検出し、
前記自律作業機は、前記傾斜角度が最も小さい方向を、前記充電ステーションへの接近方向として決定する、
請求項3に記載の自律作業システム。
【請求項5】
前記充電ステーションは、前記設置面の傾斜角度を検出するセンサを含み、
前記自律作業機は、
前記送電コイルの位置に基づく目標位置を記憶しており、
前記バッテリを充電するときには、前記受電コイルが前記目標位置に配置されるように前記充電ステーションに移動し、
前記センサによって検出された傾斜角度を取得し、
前記傾斜角度に応じて、前記目標位置を補正する、
請求項1に記載の自律作業システム。
【請求項6】
前記自律作業機は、自動芝刈り機である、
請求項1に記載の自律作業システム。
【請求項7】
自律走行しながら所定の作業を実行し、充電ステーションから無線給電により充電される自律作業機であって、前記充電ステーションは、前記充電ステーションが置かれる設置面に対して平行に配置される送電コイルを含み、
走行体と、
前記走行体を走行させるモータと、
前記設置面に対して平行に配置される受電コイルと、
前記送電コイルと前記受電コイルとの間の無線給電により充電され、前記モータに電力を供給するバッテリと、
前記受電コイルが前記送電コイルの上方に位置するように、前記自律作業機を前記充電ステーションに移動させて、前記バッテリを充電するコントローラと、
を備える自律作業機。
【請求項8】
前記受電コイルは、前記走行体の底面に配置される、
請求項7に記載の自律作業機。
【請求項9】
前記コントローラは、
前記設置面の傾斜角度を取得し、
前記傾斜角度に応じて前記充電ステーションへの接近方向を決定する、
請求項7に記載の自律作業機。
【請求項10】
前記コントローラは、
前記充電ステーションから複数の方向への前記設置面の傾斜角度を取得し、
前記傾斜角度が最も小さい方向を、前記充電ステーションへの接近方向として決定する、
請求項7に記載の自律作業機。
【請求項11】
前記コントローラは、
前記送電コイルの位置に基づく目標位置を記憶しており、
前記バッテリを充電するときには、前記受電コイルが前記目標位置に配置されるように前記自律作業機を前記充電ステーションに移動させ、
前記設置面の傾斜角度を取得し、
前記傾斜角度に応じて、前記目標位置を補正する、
請求項7に記載の自律作業機。
【請求項12】
前記自律作業機は、自動芝刈り機である、
請求項7に記載の自律作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律作業システム及び自律作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自律走行して所定の作業を行う自律作業機と、この自律作業機を充電する充電ステーションとを備える自律作業システムが、知られている。例えば、特許文献1では、自律作業機は、自律走行して作業地の芝刈りを行う。作業地には、充電ステーションが配置されている。自律作業機は、充電ステーションと自律作業機とを電気的に接続するためのコネクタを備えている。コネクタは、自律作業機の前面に配置されている。自律作業機は、充電ステーションに向かって移動し、コネクタを充電ステーションに接続する。それにより、自律作業機が充電される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-064681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した自律作業機では、コネクタが自律作業機の前面に配置されている。そのため、充電時には、自律作業機は、自律作業機側のコネクタが、充電ステーション側のコネクタに対して前後方向に正対するように、充電ステーションに向かって移動する。そのため、自律作業機の充電ステーションへの接近方向が限定されており、自律作業機を充電ステーションまでスムーズに移動させることは容易ではない。本発明の目的は、自律作業機の充電ステーションへの接近方向の自由度を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る自律作業システムは、充電ステーションと自律作業機とを備える。充電ステーションは、無線給電の送電ユニットを含む。自律作業機は、走行体と、モータと、バッテリと、無線給電の受電ユニットとを含む。モータは、走行体を走行させる。バッテリは、モータに電力を供給する。自律作業機は、自律走行しながら所定の作業を実行し、充電ステーションに移動して無線給電によりバッテリを充電する。送電ユニットは、送電コイルを含む。送電コイルは、充電ステーションが置かれる設置面に対して平行に配置される。受電ユニットは、受電コイルを含む。受電コイルは、設置面に対して平行に配置される。自律作業機は、受電コイルが送電コイルの上方に位置するように充電ステーションに移動して、バッテリを充電する。
【0006】
本発明の他の態様に係る自律作業機は、自律走行しながら所定の作業を実行し、充電ステーションから無線給電により充電される。充電ステーションは、送電コイルを含む。送電コイルは、充電ステーションが置かれる設置面に対して平行に配置される。自律作業機は、走行体と、モータと、受電コイルと、バッテリと、コントローラとを備える。モータは、走行体を走行させる。受電コイルは、設置面に対して平行に配置される。バッテリは、送電コイルと受電コイルとの間の無線給電により充電され、モータに電力を供給する。コントローラは、受電コイルが送電コイルの上方に位置するように、自律作業機を充電ステーションに移動させて、バッテリを充電する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、受電コイルと送電コイルとは、充電ステーションの設置面に対して平行に配置される。自律作業機は、受電コイルが送電コイルの上方に位置するように充電ステーションに移動して、バッテリを充電する。そのため、充電ステーションに対して、様々な方向から接近して、受電コイルを送電コイルの上方に位置させることができる。それにより、自律作業機の充電ステーションへの接近方向の自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る自律作業システムと、自律作業システムが配置される作業エリアとを示す図である。
図2】自律作業機の側面図である。
図3】自律作業機と充電ステーションとの構成を示すブロック図である。
図4】充電時の自律作業機と充電ステーションとを示す側面図である。
図5】自律作業機と充電ステーションとの上面図である。
図6】充電時の送電ユニットと、受電ユニットの目標位置とを示す側面図である。
図7A】充電時の送電ユニットと、受電ユニットの補正された目標位置とを示す側面図である。
図7B】充電時の送電ユニットと受電ユニットとを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して実施形態にかかる自律作業システムについて説明する。図1は、本実施形態に係る自律作業システム100と、自律作業システム100が配置される作業エリア200とを示す図である。自律作業システム100は、自律作業機1と充電ステーション2とを含む。自律作業機1は、屋外の作業エリア200の中を無人で自律走行しながら芝草を刈る自動芝刈り機である。
【0010】
充電ステーション2は、作業エリア200内に配置される。充電ステーション2は、自律作業機1に給電する。充電ステーション2は、非作業時における自律作業機1の待機場所でもある。自律作業機1は、作業の開始時には、充電ステーション2を出発して、作業エリア200内において芝刈り作業を行う。自律作業機1は、自動的に充電ステーション2に移動し、充電ステーション2で充電を受ける。
【0011】
図2は、自律作業機1の側面図である。図2に示すように、自律作業機1は、走行体11と、走行モータ12と、作業具13と、バッテリ14とを含む。走行体11は、ハウジング15と、前輪16と後輪17とを含む。前輪16は、ハウジング15の前部に設けられる。後輪17は、ハウジング15の後部に設けられる。
【0012】
走行モータ12は、電動モータであり、後輪17を回転させる。それにより、走行体11が走行する。或いは、走行モータ12は、前輪16を回転させてもよい。走行モータ12は、左右の後輪17、或いは左右の前輪16を独立して回転させてもよい。自律作業機1は、左右の後輪17、或いは左右の前輪16の回転速度差によって旋回してもよい。或いは、自律作業機1は、後輪17、或いは、前輪16が左右に操舵されることで、旋回してもよい。
【0013】
作業具13は、ハウジング15の下部に設けられている。作業具13は、自律作業機1による作業を行うために使用される。本実施形態において、作業具13は、刈刃18と作業モータ19とを含む。作業モータ19は、電動モータであり、刈刃18を回転させる。作業具13は、刈刃18を回転させることで芝草を刈る。バッテリ14は、充電ステーション2によって充電される。バッテリ14は、走行モータ12と作業モータ19とに電力を供給する。
【0014】
図3は、自律作業機1と充電ステーション2との構成を示すブロック図である。図3に示すように、自律作業機1は、無線給電の受電ユニット21を含む。充電ステーション2は、無線給電の送電ユニット31を含む。自律作業機1は、バッテリ14に蓄えられた電力により、自律走行しながら芝刈り作業を実行する。自律作業機1は、充電ステーション2において、無線給電によりバッテリ14を充電する。
【0015】
送電ユニット31は、送電コイル32と送電制御回路33とを含む。送電コイル32は、電力供給用のコイルである。送電制御回路33は、商用電源40から供給される電力を、送電コイル32において磁界を発生させるための所定周波数の電力に変換して送電コイル32に供給する。
【0016】
受電ユニット21は、受電コイル22と受電制御回路23とを含む。受電コイル22は、電力取出用のコイルである。受電コイル22は、送電コイル32と磁気結合し、電磁誘導方式によって、送電コイル32から電力を受け取る。なお、電磁誘導方式は、送電コイル32と受電コイル22との少なくとも一方に共振回路を構成する手段を含んでもよい。受電制御回路23は、受電コイル22で生じた電力を、バッテリ14を充電するための電力に変換して、バッテリ14に供給する。それにより、バッテリ14が充電される。
【0017】
自律作業機1は、作業機コントローラ24を含む。作業機コントローラ24は、自律作業機1の動作を制御する。作業機コントローラ24は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーと、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等のメモリを含む。
【0018】
作業機コントローラ24は、自律作業機1による作業を行うためのデータ及びプログラムを記憶している。例えば、作業機コントローラ24は、作業エリア200のマップデータ、及び、芝刈り作業のスケジュールデータを記憶している。作業機コントローラ24は、走行モータ12を制御することで、自律作業機1を走行させる。作業機コントローラ24は、自律作業機1を走行させながら作業モータ19を制御することで、芝刈り作業を行う。
【0019】
自律作業機1は、位置センサ25を含む。位置センサ25は、自律作業機1の位置を検出する。位置センサ25は、例えば、IMU(Inertial Measurement Unit)を含む。位置センサ25は、例えば、充電ステーション2を基準とする相対位置に基づいて、作業エリア200内における自律作業機1の位置と充電ステーション2の位置とを検出する。或いは、位置センサ25は、GPS(Global Positioning System)などの受信機を含んでもよい。位置センサ25は、自律作業機1の位置を示す座標と充電ステーション2の位置を示す座標とを検出してもよい。
【0020】
作業機コントローラ24は、所定の帰還条件が満たされているかを判定する。帰還条件は、例えば、バッテリ14の電力の残量が閾値以下であることである。或いは、帰還条件は、作業エリア200における芝刈り作業が完了したことである。或いは、帰還条件は、作業の終了時刻となったことである。作業機コントローラ24は、帰還条件が満たされていると判定した場合に、自律作業機1を制御して、充電ステーション2に移動させる。
【0021】
充電ステーション2は、ステーションコントローラ34を含む。ステーションコントローラ34は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーと、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等のメモリを含む。ステーションコントローラ34は、送電ユニット31による送電を制御する。
【0022】
自律作業機1は、充電ステーション2に到達すると、受電ユニット21と送電ユニット31とによる無線給電により、バッテリ14を充電する。図4は、充電時の自律作業機1と充電ステーション2とを示す側面図である。図4に示すように、充電ステーション2は、設置面41上に配置されている。設置面41は、作業エリア200内の地面である。
【0023】
送電コイル32は、設置面41に対して平行に配置される。すなわち、送電コイル32は、送電コイル32の中心軸が設置面41と垂直になるように配置される。受電コイル22は、走行体11の底面に配置される。受電コイル22は、走行体11の底面の前部に配置される。受電コイル22は、設置面41に対して平行に配置される。すなわち、受電コイル22は、受電コイル22の中心軸が設置面41と垂直になるように配置される。自律作業機1は、受電コイル22が送電コイル32の上方に位置するように充電ステーション2に移動して、バッテリ14を充電する。
【0024】
図5は、充電ステーション2及び自律作業機1の上面図である。図5に示すように、充電ステーション2は、複数の方向からの自律作業機1のアクセスが可能なように構成されている。例えば、充電ステーション2は、充電ステーション2の周囲360度の全ての方向からの自律作業機1のアクセスが可能なように構成されている。
【0025】
図3に示すように、充電ステーション2は、通信モジュール35を含む。自律作業機1は、通信モジュール26を含む。通信モジュール26,35は、例えば、赤外線、或いは電波によって、無線通信を行う。充電ステーション2と自律作業機1とは、通信モジュール26,35を介してデータの送受信を行う。
【0026】
充電ステーション2は、傾斜センサ36を含む。傾斜センサ36は、充電ステーション2が配置された設置面41の傾斜角度を検出する。ステーションコントローラ34は、傾斜センサ36によって検出された設置面41の傾斜角度を示すデータを、通信モジュール26,35を介して、作業機コントローラ24に送信する。作業機コントローラ24は、設置面41の傾斜角度を示すデータを、ステーションコントローラ34から取得する。傾斜センサ36は、図5に示すように、複数の角度センサS1-S8を含む。角度センサS1-S8は、充電ステーション2から複数の方向への設置面41の傾斜角度を検出する。
【0027】
作業機コントローラ24は、充電ステーション2から複数の方向への設置面41の傾斜角度を取得する。作業機コントローラ24は、傾斜角度が最も小さい方向を、充電ステーション2への接近方向として決定する。例えば、充電ステーション2から北東方向への設置面41の傾斜角度が最も小さい場合には、作業機コントローラ24は、北東方向を充電ステーション2への接近方向として決定する。作業機コントローラ24は、北東方向から充電ステーション2に接近させるように自律作業機1を制御する。
【0028】
以上説明した本実施形態に係る自律作業システム100によれば、受電コイル22と送電コイル32とは、充電ステーション2の設置面41に対して平行に配置される。自律作業機1は、受電コイル22が送電コイル32の上方に位置するように充電ステーション2に移動して、バッテリ14を充電する。そのため、充電ステーション2に対して、様々な方向から接近して、受電コイル22を送電コイル32の上方に位置させることができる。それにより、自律作業機1の充電ステーション2への接近方向の自由度が向上する。
【0029】
作業機コントローラ24は、充電ステーション2の設置面41の傾斜角度に応じて、充電ステーション2への接近方向を決定する。そのため、設置面41の傾斜によって送電ユニット31に対する自律作業機1の位置がズレることによる送電コイル32と充電コイルとの位置ズレが小さく抑えられる。それにより、充電ステーション2における給電効率が向上する。
【0030】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0031】
自律作業機1は、自動芝刈り機に限らず、他の自動機械であってもよい。例えば、自律作業機1は、無人搬送車であってもよい。自律作業機1は、例えば工場或いは倉庫内の作業エリア200において、自律走行することで、荷物の搬送作業を行ってもよい。その場合、設置面41は、屋内の床であってもよい。
【0032】
充電ステーション2の構成は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、充電ステーション2は、一部の方向からの自律作業機1のアクセスが制限されるように構成されてもよい。自律作業機1の構成は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、受電ユニット21は、走行体11の中央部、或いは後部に配置されてもよい。
【0033】
作業機コントローラ24による自律作業機1の制御は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、図6に示すように、作業機コントローラ24は、送電コイル32の位置に基づく受電ユニット21の目標位置P1を記憶している。目標位置P1は、受電コイル22の中心軸A1が、送電コイル32の中心軸A2と一致する位置である。作業機コントローラ24は、バッテリ14を充電するときには、受電コイル22が目標位置P1に配置されるように、自律作業機1を充電ステーション2に移動させる。
【0034】
図7Aに示すように、設置面41が水平面42に対して傾斜している場合、作業機コントローラ24は、設置面41の傾斜角度θ1に応じて、目標位置P1を補正する。例えば、作業機コントローラ24は、設置面41に平行な方向に、傾斜の上方へ向かって、補正距離D1だけ、目標位置P1を補正する。補正距離D1は、一定値であってもよい。或いは、補正距離D1は、可変であってもよい。例えば、作業機コントローラ24は、傾斜角度θ1の増大に応じて、補正距離D1を増大させてもよい。
【0035】
この場合、図7Bに示すように、設置面41の傾斜による重力の影響により、自律作業機1の位置が目標位置P1からズレたとしても、受電コイル22の中心軸A1と送電コイル32の中心軸A2とのズレが小さく抑えられる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明によれば、自律作業機の充電ステーションへの接近方向の自由度を向上させることができる。
【符号の説明】
【0037】
1:自律作業機
2:充電ステーション
11:走行体
12:走行モータ
14:バッテリ
21:受電ユニット
22:受電コイル
31:送電ユニット
32:送電コイル
36:傾斜センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B