(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005324
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】乗物用表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 13/04 20060101AFI20240110BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20240110BHJP
H01H 9/18 20060101ALI20240110BHJP
H01H 13/83 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
G09F13/04 Z
B60R16/02 630L
H01H9/18 B
H01H13/83
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105458
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内藤 陽平
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 篤彦
【テーマコード(参考)】
5C096
5G052
5G206
【Fターム(参考)】
5C096BA01
5C096BC01
5C096CB07
5C096CC06
5C096CD02
5C096FA11
5C096FA17
5G052AA23
5G052BB01
5G052JA02
5G052JA07
5G052JB05
5G052JB12
5G052JC04
5G206AS45Q
5G206CS04H
5G206GS21
5G206HS12
5G206HS14
5G206KS08
5G206QS02
5G206QS15
5G206RS04
5G206RS24
5G206RS32
(57)【要約】
【課題】意匠性を向上できる乗物用表示装置を提供する。
【解決手段】基材40と、基材40の車室内側に取り付けられ、車室内側面が平坦状をなした板状の内側部材10と、基材40と内側部材10との間に配され、光を内側部材10の方向へ照射する光照射部材30と、を備え、内側部材10は、厚板部11と、当該内側部材10の車室外側面10Bから車室内側に窪んだ部分であって、厚板部11よりも板厚が薄い薄板部12と、を備え、薄板部12は、その板厚が、光照射部材30から照射される光を車室内側に透過させる厚みとされる、表示装置100。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、
前記基材の乗物室内側に取り付けられ、乗物室内側面が平坦状をなした板状の内側部材と、
前記基材と前記内側部材との間に配され、光を前記内側部材の方向へ照射する光照射部材と、を備え、
前記内側部材は、
厚板部と、
当該内側部材の乗物室外側面から乗物室内側に窪んだ部分であって、前記厚板部よりも板厚が薄い薄板部と、を備え、
前記薄板部は、その板厚が、前記光照射部材から照射される光を乗物室内側に透過させる厚みとされる、乗物用表示装置。
【請求項2】
前記光照射部材と前記薄板部との間に配された検出部を備え、
前記内側部材は、弾性を有し、
前記検出部は、前記内側部材が乗物室外側へ弾性変形して当該検出部を押圧することを検出する、請求項1に記載の乗物用表示装置。
【請求項3】
前記光照射部材は、
光源と、
前記光源から生じる光を導光する導光体と、を備え、
前記導光体は、
本体部と、
前記本体部から前記光源の乗物室内側に延出した延出部と、を備える、請求項2に記載の乗物用表示装置。
【請求項4】
前記薄板部は、その板厚が、前記厚板部の板厚の3分の1以下である、請求項1または請求項2に記載の乗物用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、乗物用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乗物用内装材として、特許文献1に記載の技術が知られている。具体的に、特許文献1には、乗物用内装材(ドアトリム)が、シートのスライド機構とリクライニング機構の作動を可能にするスイッチ(シート調整開始スイッチ)を備えることが開示されている。このスイッチは、押圧時のみオンが継続し得る自動復帰型スイッチであり、押圧操作している間、有効な操作信号をシート制御装置に出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、乗物用内装材の意匠面(車室内側面)にスイッチが設けられることで意匠面に凹凸が生じたり、スイッチの意匠面に当該スイッチを乗員が認識するための文字、図形、記号等(以下、文字等と呼ぶ)が常時表されたりするため、意匠性を向上させることが望まれる。一方、意匠性向上のため、例えば乗物用内装材の意匠面に対し、スイッチを覆うようにして、上記文字等が印刷された表皮を貼り付ける構成が考えられるが、その場合、表皮において文字等が印刷された部分とその車室外側に位置するスイッチとがズレないように表皮を貼り付ける必要があり、その位置合わせが難しい。
【0005】
本開示は上記のような事情に基づいて完成された技術であって、意匠性を向上できる乗物用表示装置を提供することを目的の一つとする。また、各部の位置合わせが容易な乗物用表示装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、基材と、前記基材の乗物室内側に取り付けられ、乗物室内側面が平坦状をなした板状の内側部材と、前記基材と前記内側部材との間に配され、光を前記内側部材の方向へ照射する光照射部材と、を備え、前記内側部材は、厚板部と、当該内側部材の乗物室外側面から乗物室内側に窪んだ部分であって、前記厚板部よりも板厚が薄い薄板部と、を備え、前記薄板部は、その板厚が、前記光照射部材から照射される光を乗物室内側に透過させる厚みとされる、乗物用表示装置である。
【0007】
このような乗物用表示装置によると、薄板部にて光を透過させ、厚板部にて薄板部よりも光を透過させ難い(又は透過させない)構成とすることができる。薄板部の平面形状によって文字等を形作ることにより、光照射部材からの光の照射をONにした場合は、内側部材の乗物室内側面に文字等が浮かび上がった状態となり、光照射部材からの光の照射をOFFにした場合は、文字等が消え、内側部材の乗物室内側面が平坦状の一般面のみを表す状態となる。これにより、意匠性を向上可能な乗物用表示装置を提供することができる。また、内側部材は、基材に取り付けられるため、その取付によって薄板部と光照射部材との位置決めを行うことが可能となる。
【0008】
当該乗物用表示装置は、前記光照射部材と前記薄板部との間に配された検出部を備え、前記内側部材は、弾性を有し、前記検出部は、前記内側部材が乗物室外側へ弾性変形して当該検出部を押圧することを検出する構成としてもよい。
【0009】
このような構成によると、薄板部によって形作られた文字等を乗員が乗物室外側に押圧することで、検出部がその押圧を検出することができる乗物用表示装置の提供が可能となる。また、内側部材の基材への取付によって、薄板部と検出部との位置決めを容易に行うことが可能となる。そして、薄板部によって形作られる文字等と検出部とがズレた状態で各部材が取り付けられてしまうことを防ぐことができる。
【0010】
上記構成において、前記光照射部材は、光源と、前記光源から生じる光を導光する導光体と、を備え、前記導光体は、本体部と、前記本体部から前記光源の乗物室内側に延出した延出部と、を備えていてもよい。
【0011】
このような乗物用表示装置によると、内側部材において、光源の乗物室内側に位置する部分が押圧された場合に、その押圧部分が光源に接触することを延出部によって防ぐことができる。
【0012】
上記構成において、前記薄板部は、その板厚が、前記厚板部の板厚の3分の1以下であることとしてもよい。
【0013】
このような乗物用表示装置によると、厚板部と薄板部における光の透過度合の好適な差にすることができる。これにより、薄板部により形作られる文字等がぼやけにくく、文字等をクリアに視認できる乗物用表示装置の提供が可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、意匠性を向上できる乗物用表示装置を提供することが可能となる。また、各部の位置合わせが容易な乗物用表示装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態に係るドアトリムを車室内側から視た図
【
図2】表示装置に文字等が浮かび上がった状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態>
本開示の実施形態を
図1から
図5によって説明する。本実施形態では、自動車(乗物)のドアに取り付けられるドアトリム(乗物用内装材)1に設けられた表示装置(乗物用表示装置)100について説明する。尚、矢印方向FRを前方、矢印方向RRを後方、矢印方向Uを上方、矢印方向Dを下方、矢印方向INを車室内側、矢印方向OUTを車室外側として各図を説明する。
【0017】
図1及び
図2に示すように、ドアトリム1は、当該ドアトリム1の大部分を構成し、板状をなすトリム部2と、トリム部2に取り付けられた板状の加飾部(オーナメントボード)3と、加飾部3の上方に設けられた表示装置100と、を備える。表示装置100は、光照射部材30(
図3参照)から光が照射されている場合は、内側部材10の車室内側面である平坦状の一般面10Aに文字等Cが表示された状態となる(
図2参照)。一方、表示装置100は、光照射部材30から光が照射されていない場合は、文字等Cが表示されておらず、内側部材10の一般面10Aのみが表された状態となる(
図1参照)。文字等Cは、本実施形態では、特定の図形や複数のローマ数字(I,II,III)を表している。乗員は、表示装置100に表示された文字等Cを押圧することで、例えば自身が着座したシートの角度を調整することができる。
【0018】
図3に示すように、表示装置100は、基材40と、基材40の車室内側に取り付けられ、車室内側面である一般面10Aが平坦状をなした板状の内側部材10と、基材40と内側部材10との間に配され、光を内側部材10の方向へ照射する光照射部材30と、内側部材10と光照射部材30との間に配された検出部20と、を備える。基材40は、ポリプロピレン等からなり、内側部材10よりも硬質な樹脂部材とされ、トリム部2に対し車室内側から(又は車室外側から)嵌め込まれるようにして取り付けられている。基材40は、光照射部材30の外形に倣う形で車室外側に凹形状をなした収容部41と、収容部41の前後方向両側に設けられた2つの孔部42と、を備える。収容部41には、光照射部材30が車室内側から嵌め込まれるようにして取り付けられている。
【0019】
図3から
図5に示すように、光照射部材30は、基板31と、基板31の上端部における車室内側に取り付けられた複数の光源(LED)32と、光源32から生じる光を面状に導光し車室内側に出射する板状の導光体33と、を備える。導光体33は、前後方向に複数並んだ四角板状の本体部34と、本体部34から上方(光源32の車室内側)に延出した延出部35と、隣り合う本体部34の間に2つずつ設けられ、当該導光体33の上端から下方に向かって延びる複数のスリット36と、2つのスリット36の間に設けられ、上下方向に長板状をなす複数の中間部37と、を備える。スリット36は、光源32からその直下に位置する本体部34に導光された光が、前後方向に(他の本体部34に)広がらないように仕切る切り込みである。光源32は、一つの本体部34に対し光の三原色を構成する3つの光源32R,32G,32Bが前後方向に並設してなるものとされる。この3つの光源32R,32G,32Bは、赤色の光を発光する第1光源32Rと、緑色の光を発光する第2光源32Gと、青色の光を発光する第3光源32Bと、からなる。光照射部材30は、3つの光源32R,32G,32Bに流れる電流等をそれぞれ調整することで、導光体33から任意の色の光を車室内側に出射することができる。
【0020】
検出部20は、導光体33の本体部34と内側部材10の薄板部12との間に配されており、内側部材10が車室外側へ弾性変形して当該検出部20を押圧することを検出する。検出部20としては、特に限定されないが、例えば、光透過性を有するフィルム状の感圧センサを採用することができる。本実施形態では、
図5に示すように、検出部20が内側部材10の車室外側面10Bに当接しているが、これに限定されず、検出部20と内側部材10の車室外側面10Bとの間に隙間が設けられていてもよい。
【0021】
内側部材10は、弾性を有する弾性体(ゴム状体)とされ、その材料としては、エラストマーを採用することができる。このようなエラストマーとしては、熱可塑性樹脂でもよく、具体的に、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、又はポリエステル系樹脂等を採用することができる。その中でも、内側部材10の材料としては、オレフィン系樹脂が好ましい。
【0022】
図3及び
図5に示すように、内側部材10の車室内側面である一般面10Aは、平坦状をなしている。平坦状とは、シボ模様や微細な凹凸等の加飾がなされた形状を含み、例えば、乗員が手指で触れた場合に違和感のない程度(例えば手指が引っ掛かることがない程度)の平面形状とされる。内側部材10は、当該内側部材10の大部分を構成し、前後方向を長辺とする長方形板状の厚板部11と、内側部材10の車室外側面10Bから車室内側に窪んだ部分であって、厚板部11よりも板厚が薄い(車室内外方向における長さが短い)薄板部12と、厚板部11の前後両側端部から車室外側に突出した2つの取付部13と、を備える。厚板部11は、薄板部12に隣接し、車室外側面が検出部20に当接した当接部11Aを備える(
図5参照)。取付部13は、返しを有する爪形状をなしており、基材40の孔部42に挿入されて取り付けられる。取付部13が孔部42に取り付けられ(内側部材10が基材40に取り付けられ)、検出部20及び光照射部材30が内側部材10と基材40との間に挟持されることで、内側部材10に対する検出部20、及び光照射部材30の位置決めがなされる。
【0023】
図3に示すように、薄板部12は、シートのマークとローマ字のMからなる図形が平面形状として形作られた薄板第1部12Aと、薄板第1部の前方に位置し、ローマ数字のIが平面形状として形作られた薄板第2部12Bと、薄板第2部の前方に位置し、ローマ数字のIIが平面形状として形作られた薄板第3部12Cと、薄板第3部の前方に位置し、ローマ数字のIIIが平面形状として形作られた薄板第4部12Dと、を備えている。
図4に示すように、薄板第1部12Aの車室外側には、1つの検出部20と1つの本体部34とが重畳している。同様に、薄板第2部12B、薄板第3部12C、及び薄板第4部12Dの車室外側には、それぞれ、1つの検出部20と1つの本体部34とが重畳している。光照射部材30から光が内側部材10に照射されると、薄板第1部12A、薄板第2部12B、薄板第3部12C、及び薄板第4部12Dを光が車室内側に向かって透過することにより、文字等C(
図2参照)が内側部材10の一般面10Aに浮かび上がる。
【0024】
厚板部11は、その板厚が、光照射部材30から照射される光を遮る(車室内側に透過させない)厚みとされる。薄板部12は、その板厚が、光照射部材30から照射される光を車室内側に透過させる厚みとされる。薄板部12は、その板厚が、厚板部11の板厚の3分の1以下としてもよく、4分の1以下としてもよく、5分の1以下としてもよく、6分の1以下としてもよく、20分の1以上としてもよく、10分の1以上としてもよい。厚板部11の板厚は、例えば3mmとしてもよい。薄板部12の板厚は、例えば0.5mmとしてもよい。厚板部11及び薄板部12が、このような板厚であると、光照射部材30から光の照射がなされている場合に、明暗のコントラストを高めることができ、薄板部12の平面形状により形作られる文字等C(
図2参照)がぼやけることを抑制することができる。
【0025】
続いて、本実施形態の効果について説明する。本実施形態では、基材40と、基材40の車室内側に取り付けられ、車室内側面が平坦状をなした板状の内側部材10と、基材40と内側部材10との間に配され、光を内側部材10の方向へ照射する光照射部材30と、を備え、内側部材10は、厚板部11と、当該内側部材10の車室外側面10Bから車室内側に窪んだ部分であって、厚板部11よりも板厚が薄い薄板部12と、を備え、薄板部12は、その板厚が、光照射部材30から照射される光を車室内側に透過させる厚みとされる、表示装置100を示した。
【0026】
このような表示装置100によると、薄板部12にて光を透過させ、厚板部11にて薄板部12よりも光を透過させ難い(又は透過させない)構成とすることができる。薄板部12の平面形状によって文字等Cを形作ることにより、光照射部材30からの光の照射をONにした場合は、内側部材10の車室内側面に文字等Cが浮かび上がった状態となり、光照射部材30からの光の照射をOFFにした場合は、文字等Cが消え、内側部材10の車室内側面が平坦状の一般面のみを表す状態となる。これにより、意匠性を向上可能な表示装置100を提供することができる。また、内側部材10は、基材40に取り付けられるため、その取付によって薄板部12と光照射部材30との位置決めを行うことが可能となる。
【0027】
表示装置100は、光照射部材30と薄板部12との間に配された検出部20を備え、内側部材10は、弾性を有し、検出部20は、内側部材10が車室外側へ弾性変形して当該検出部20を押圧することを検出する。
【0028】
このような構成によると、薄板部12によって形作られた文字等Cを乗員が車室外側に押圧することで、検出部20がその押圧を検出することができる表示装置100の提供が可能となる。また、内側部材10の基材40への取付によって、薄板部12と検出部20との位置決めを容易に行うことが可能となる。そして、薄板部12によって形作られる文字等Cと検出部20とがズレた状態で各部材が取り付けられてしまうことを防ぐことができる。
【0029】
光照射部材30は、光源32と、光源32から生じる光を導光する導光体33と、を備え、導光体33は、本体部34と、本体部34から光源32の車室内側に延出した延出部35と、を備えている。
【0030】
このような表示装置100によると、内側部材10において、光源32の車室内側に位置する部分が押圧された場合に、その押圧部分が光源32に接触することを延出部35によって防ぐことができる。
【0031】
薄板部12は、その板厚が、厚板部11の板厚の3分の1以下である。
【0032】
このような表示装置100によると、厚板部11と薄板部12における光の透過度合の好適な差にすることができる。これにより、薄板部12により形作られる文字等Cがぼやけにくく、文字等Cをクリアに視認できる表示装置100の提供が可能となる。
【0033】
<他の実施形態>
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されず、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0034】
(1)乗物用表示装置が設けられる乗物用内装材は、特に限定されない。例えば、乗物用表示装置は、インストルメントパネルやルーフトリム等、その他の乗物用内装材に取り付けられていてもよい。また、薄板部の平面形状によって形作られる文字等は、特に限定されない。例えば、乗物用表示装置がインストルメントパネルに設けられる場合には、その乗物用表示装置の薄板部の平面形状によって形作られる文字等は、空調の操作を示すマーク(例えばON・OFFといった文字)等を示すものであってもよい。
【0035】
(2)上記実施形態では、基材は、トリム部や加飾部とは別部材としたが、これに限定されない。例えば、基材は、トリム部や加飾部等、乗物用内装材を構成するその他の部材であってもよい。
【0036】
(3)内側部材や光照射部材が基材に取り付けられる構成は、特に限定されない。上記実施形態以外にも、例えば、凹状の収容部(又は開口した開口部)を有する基材に対し、内側部材の周囲の端部が当該凹部(又は開口部)に嵌合することにより、内側部材が基材に取り付けられる構成でもよい。また、光照射部材は、例えば爪形状の爪部を有し、当該爪部が基材(又は内側部材)に挿入されて取り付けられる構成であってもよい。
【0037】
(4)上記実施形態で例示した乗物用表示装置は、車両用に限定されず、種々の乗物において提供されてもよい。例えば、地上の乗物としての列車や遊戯用車両、飛行用乗物としての飛行機やヘリコプター、海上や海中用乗物としての船舶や潜水艇などの乗物についても上記乗物用表示装置を適用することができる。
【符号の説明】
【0038】
1…ドアトリム(乗物用内装材)、10…内側部材、10B…車室外側面、11…厚板部、12…薄板部、20…検出部、30…光照射部材、32…光源(LED)、33…導光体、34…本体部、35…延出部、40…基材、100…表示装置(乗物用表示装置)、C…文字等