(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053330
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】エアウェイアダプタ
(51)【国際特許分類】
A61M 16/08 20060101AFI20240408BHJP
G01N 21/3504 20140101ALI20240408BHJP
A61M 16/00 20060101ALI20240408BHJP
A61B 5/097 20060101ALN20240408BHJP
【FI】
A61M16/08 330
G01N21/3504
A61M16/00 370Z
A61B5/097
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159522
(22)【出願日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】000230962
【氏名又は名称】日本光電工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】弁理士法人エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鷹取 文彦
(72)【発明者】
【氏名】馬場 裕也
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 和正
【テーマコード(参考)】
2G059
4C038
【Fターム(参考)】
2G059AA01
2G059BB01
2G059CC04
2G059EE01
2G059HH01
2G059NN10
4C038ST09
4C038SU19
4C038SX01
(57)【要約】
【課題】エアウェイアダプタを用いた呼吸気の測定に関し、結露等により発生した水が影響しにくいエアウェイアダプタを提供することを課題とする。
【解決手段】第1管接続部と、第2管接続部と、前記第1管接続部と前記第2管接続部との間に設けられた検出部と、を有するエアウェイアダプタ本体と、前記エアウェイアダプタ本体を支持する支持台と、を備え、前記支持台は、前記第1管接続部を前記第2管接続部よりも高い位置で支持することが可能なエアウェイアダプタとする。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1管接続部と、第2管接続部と、前記第1管接続部と前記第2管接続部との間に設けられた検出部と、を有するエアウェイアダプタ本体と、
前記エアウェイアダプタ本体を支持する支持台と、
を備え、
前記支持台は、前記第1管接続部を前記第2管接続部よりも高い位置で支持することが可能であることを特徴とするエアウェイアダプタ。
【請求項2】
前記検出部はセンサ取付部であることを特徴とする請求項1に記載されたエアウェイアダプタ。
【請求項3】
前記支持台の底部の幅が、前記センサ取付部に取り付けられるセンサの幅よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載されたエアウェイアダプタ。
【請求項4】
前記エアウェイアダプタ本体と前記支持台は一体に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載されたエアウェイアダプタ。
【請求項5】
前記エアウェイアダプタ本体と前記支持台は別体で形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載されたエアウェイアダプタ。
【請求項6】
前記エアウェイアダプタ本体は、前記第1管接続部と前記第2管接続部に対して前記検出部が回転可能であることを特徴とする請求項5に記載されたエアウェイアダプタ。
【請求項7】
前記第1管接続部と前記第2管接続部が前記支持台に取り付けられることにより、前記エアウェイアダプタ本体が前記支持台に取り付けられることを特徴とする請求項5に記載されたエアウェイアダプタ。
【請求項8】
前記第1管接続部と前記第2管接続部のいずれか一方又は両方において、前記支持台に取り付けられる位置の高さを変更できることを特徴とする請求項7に記載されたエアウェイアダプタ。
【請求項9】
前記支持台は、前記第1管接続部または前記第2管接続部を前記支持台に取り付ける取付板を有し、
前記取付板は、前記第1管接続部または前記第2管接続部を挟む第1挟持部および第2挟持部を有し、
前記第1挟持部および前記第2挟持部の少なくとも一方は、前記第1挟持部および前記第2挟持部の他方の方向に突出する係止突部を有することを特徴とする請求項8に記載されたエアウェイアダプタ。
【請求項10】
前記第1管接続部と前記第2管接続部のうちの一方の外径が他方の外径よりも大きいことを特徴とする請求項9に記載されたエアウェイアダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体の呼吸気を通過させ、通過する呼吸気に含まれる呼吸気ガス(二酸化炭素、酸素、麻酔ガス等)の濃度等を検出するセンサを取り付け可能なエアウェイアダプタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
人工呼吸や酸素吸入等を行う場合、患者等の被検者の呼吸気に含まれる二酸化炭素等の呼吸気ガスの濃度を測定するために、光学的な濃度検出を用いることができる。特許文献1に示されたエアウェイアダプタは、呼吸気が通る通気路の両側に、透明な封止部材で封止された窓部を有している。そして、窓部の外側にセンサの発光部と受光部を配置して、通路内の呼吸気での赤外線吸収から二酸化炭素濃度を検出する。
【0003】
また、特許文献2に示されたエアウェイアダプタでは、二酸化炭素濃度の検出に加えて、呼吸気の流量を測定している。特許文献2では、流量の測定のために通気路が狭くなっており、その両側に設けた圧力取出部に測定部を装着している。測定部は圧力のセンサを有し、差圧により流量を測定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
人工呼吸の際の吸気は加温加湿されているが、呼吸回路が室温にさらされると吸気の温度が低下し、飽和水蒸気量が低下する。そのため、呼吸回路の内部に生じた結露がエアウェイアダプタの内部に溜まる。また、被検者等の生体からの呼気にも多量の水蒸気が含まれており、呼吸回路内の結露の原因となる。この点は、酸素吸入等においても同様である。そして、エアウェイアダプタが横向きになると、赤外線が通過する窓部が下方に位置することになり、窓部を水が覆うことになる。
【0007】
光学的測定のための窓部の内側を水が覆うと、赤外線が水により屈折して受光部に入りにくくなると共に、水で覆った幅の分だけ呼吸気を通過する光路が短くなってしまう。また、圧力検出のための圧力取出部等に水が付着すると、正確な圧力が取り出せない。水により通気路が狭くなると、このことによっても正確な流量が測定できなくなり得る。
【0008】
本発明は、エアウェイアダプタを用いた呼吸気の測定において、結露等により発生した水が影響しにくいエアウェイアダプタを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例におけるエアウェイアダプタは、第1管接続部と、第2管接続部と、前記第1管接続部と前記第2管接続部との間に設けられた検出部と、を有するエアウェイアダプタ本体と、前記エアウェイアダプタ本体を支持する支持台と、を備え、前記支持台は、前記第1管接続部を前記第2管接続部よりも高い位置で支持することが可能である。
【発明の効果】
【0010】
エアウェイアダプタの上下方向が固定されることにより、結露等による水が測定に影響しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】従来のエアウェイアダプタを用いた人工呼吸の様子。
【
図2】従来の人工呼吸器におけるエアウェイアダプタ近傍部。
【
図3】エアウェイアダプタの近傍で結露が生じて水が溜まった状況。
【
図4】人工呼吸器Vの人工呼吸に実施例1のエアウェイアダプタを用いた状況。
【
図5】実施例1におけるエアウェイアダプタの斜視図。
【
図6】実施例1におけるエアウェイアダプタの側面図。
【
図7】
図6の一点鎖線Cの部分におけるセンサ取付部の断面を拡大した図。
【
図8】実施例1における光学センサを取り付けたエアウェイアダプタの斜め上面図。
【
図9】実施例2におけるエアウェイアダプタの側面図。
【
図10】実施例2におけるエアウェイアダプタ本体の斜視図。
【
図13】実施例2におけるエアウェイアダプタの上面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、ベッドBに横たわった患者Pに人工呼吸器Vを取り付けた従来の状況を模式的に示したものである。この人工呼吸器Vでは、酸素が多く含まれた吸気用のガスを患者Pに送出すると共に、患者Pの呼気を取り込んでいる。人工呼吸器Vの吸気側接続部v1には、吸気回路1が接続され、呼気側接続部v2には、呼気回路2が接続されている。吸気回路1では、人工呼吸器Vの吸気側接続部v1に蛇管11が接続され、蛇管11に加湿器12が接続される。そして、さらに加湿器12に蛇管13が接続され、蛇管13がYピース31に接続される。また、呼気回路2では、人工呼吸器Vの呼気側接続部v2に蛇管21が接続され、蛇管21にウォータートラップ22が接続される。そして、ウォータートラップ22に蛇管23が接続され、蛇管23にYピース31が接続されている。Yピース31の残りの接続部にフレキシブル管32が接続され、従来のエアウェイアダプタ4を介して挿管チューブ33に接続している。挿管チューブ33は患者Pの口から気管まで挿入される。
【0013】
エアウェイアダプタ4にはセンサの一種である光学センサ5が取り付けられており、エアウェイアダプタ4の中を通過する呼吸気ガスを光学的に測定する。
図2に光学センサ5を示す。
図2は、
図1において、フレキシブル管32の方向から見た光学センサ5である。光学センサ5は、第1側部51と第2側部52と、第1側部51および第2側部52の間を接続する接続部53を有する。第1側部51の内部には受光部511が設けられ、第2側部52の内部には発光部521が設けられている。光学センサ5は、第1側部51と第2側部52でエアウェイアダプタ4を跨ぐようにして、エアウェイアダプタ4に取り付けられる。
【0014】
光学センサ5をエアウェイアダプタ4に取り付けたとき、エアウェイアダプタ4は、
図2における凹部55に位置し第1側部51と第2側部52で挟まれる。そして、発光部521から送出された赤外線がエアウェイアダプタ4の中を通り、受光部511で受光されて、受光値が配線54を介して患者モニタMに送られて二酸化炭素濃度が算出され、測定値がモニタされる。
【0015】
図1に示したように、人工呼吸器Vから供給される吸気は加湿器12により加湿されている。また、患者Pから排出される呼気にも水蒸気が含まれている。そのため、加湿器や呼気よりも低い温度に晒されているエアウェイアダプタ4の内部では結露が生じる。
図3にエアウェイアダプタ4の内部で結露が生じて水Wが溜まった状況を示す。
図3は、
図1の点線円で示した部分の拡大図である。
【0016】
図3に示すように、エアウェイアダプタ4には光学センサ5が取り付けられており、呼吸気ガスを光学的に測定する。光学センサ5はエアウェイアダプタ4の窓を介して通気路内の呼吸気ガスに赤外線を照射して通過した赤外線を検出し、特定周波数の赤外線の吸収率を得て二酸化炭素の濃度を測定している。しかし、赤外線の光路である通気路に
図3に示すような水Wがあると、水Wや水中物質により赤外線が吸収されたり、赤外線が屈折して光路が変わったりする。そして、
図2に示す発光部521から受光部511に向けて発した赤外線の一部が、受光部511に届かなくなる。また、赤外線の光路に水Wが部分的にでも存在すると、赤外線が呼吸気ガスで吸収される容積が小さくなる。そのため、呼吸気ガスによる赤外線の吸収率を正確に測定することが難しい。
【実施例0017】
図4は、人工呼吸器Vの人工呼吸に実施例1のエアウェイアダプタ6を用いた状況を示す。患者Pの口には挿管チューブ33を挿入している。エアウェイアダプタ6の一端は挿管チューブ33に接続し、他端はフレキシブル管32に接続している。
図4では、Yピース31より人工呼吸器Vの側の構成と患者モニタMは従来の様子を示した
図1と同様であり、記載を省略している。
図4のフレキシブル管32はYピース31に接続する。また、エアウェイアダプタ6には光学センサ5が取り付けられ、
図1と同様に光学センサ5は配線54により患者モニタMに接続している。
【0018】
図4に矢印で示すように、エアウェイアダプタ6は患者Pの側が高い位置になるようにベッドBの上に載置される。エアウェイアダプタ6の軸が若干傾斜しているため、結露した水Wはフレキシブル管32の方向に流れて、エアウェイアダプタ6の内部から排出される。そのため、エアウェイアダプタ6の内部に溜まった水Wによる測定への影響は防止される。
【0019】
図5に実施例1におけるエアウェイアダプタ6の斜視図を示す。エアウェイアダプタ6はエアウェイアダプタ本体61と支持台62を備えている。エアウェイアダプタ本体61と支持台62は一体であり、プラスチックにより一体に形成されている。エアウェイアダプタ本体61では、第1管接続部611と第2管接続部612の間に検出部であるセンサ取付部613が設けられている。また、取付板621と取付板622が底部である底板623で接続して、支持台62を形成している。そして、第1管接続部611とセンサ取付部613の間に取付板621が接続され、第2管接続部612とセンサ取付部613の間に取付板622が接続されて、エアウェイアダプタ本体61が支持台62に固定されている。
【0020】
図6に実施例1におけるエアウェイアダプタ6の側面図を示す。センサ取付部613には窓部613aが設けられている。窓部613aはエアウェイアダプタ6の両側面に設けられる。センサ取付部613の上方には2つの係止突起613bが突出している。
【0021】
図7は、
図6の一点鎖線Cの部分におけるセンサ取付部613の断面を拡大した図である。センサ取付部613の内部には、呼吸気ガスが通過する略長方形状の通気路613cが形成されている。通気路613cの両側は窓部613aとなっており、透明な封止部材で封止されている。エアウェイアダプタ6は、封止部材以外は一体で形成されている。
【0022】
図8は、実施例1における光学センサ5を取り付けたエアウェイアダプタ6の斜め上面図である。光学センサ5の取付方向から見た図であり、上方から少し斜めの方向から見た図となっている。エアウェイアダプタ本体61では、第1管接続部611と第2管接続部612の間に検出部であるセンサ取付部613が設けられている。また、第1管接続部611とセンサ取付部613の間に取付板621が接続され、第2管接続部612とセンサ取付部613の間に取付板622が接続されて、エアウェイアダプタ本体61が支持台62に固定されている。
【0023】
図6に示すように、2つの係止突起613bは上部が内側に曲がっており、
図8に示すように、光学センサ5は接続部53の部分が、2つの係止突起613bの内側に抱き込まれるようにして係止される。接続部53の両側には第1側部51と第2側部52が備えられている。
【0024】
実施例1のエアウェイアダプタ6は、支持台62があることにより
図7に示す通気路613cが横倒しにならない。そのため、窓部613aを水Wが覆うことがなく、光学センサ5の測定に影響することがない。
【0025】
また、結露等により生じた水Wは重力によって、
図7に示した通気路613cの下部で、エアウェイアダプタ6の軸線Aに沿って低い方向へ流出する。そのため、水Wは通気路613cに滞留しない。そのため、エアウェイアダプタ6の内部に溜まった水Wが、呼吸気ガスの通過により飛んで赤外線の光路に影響することも抑止される。水Wは、通気路613cの下方を通ってフレキシブル管32へ流れて、エアウェイアダプタ6から排出される。
【0026】
図6に示すように、実施例1のエアウェイアダプタ6は、底部である底板623の取付板621に近い部分が厚手に形成されて底面が傾いている。エアウェイアダプタ6に通る内孔の軸である軸線Aは、第1管接続部611の方が高くなっている。第1管接続部611は、患者Pの側となる。そのため、
図4に示すようにベッドBの上にエアウェイアダプタ6を載置した場合、エアウェイアダプタ6の軸線Aは患者Pの側が高くなり、結露した水Wは、フレキシブル管32に流れる。そして、
図1に示すYピース31を介してウォータートラップ22に流れる。
【0027】
また、実施例1では
図8に示すように、支持台62の底部である底板623の幅は、センサ取付部613に取り付けられるセンサである光学センサ5の幅よりも大きい。そのため、エアウェイアダプタ6は、ベッドB等の上で幅方向に倒れにくくなっている。
センサ取付部713には窓部713aが設けられている。窓部713aはエアウェイアダプタ本体71の両側面に設けられ、透明な封止部材で封止されている。センサ取付部713の上方には2つの係止突起713bが突出している。2つの係止突起713bは上部が内側に曲がっており、光学センサ5は、2つの係止突起713bの内側に抱き込まれるようにして係止される。これらの点は実施例1と同様である。
図示していないが、実施例2においても、支持台72の底部である底板723の幅は、センサ取付部713に取り付けられるセンサである光学センサ5の幅よりも大きい。そのため、エアウェイアダプタ7は、ベッドB等の上で幅方向に倒れにくい。また、実施例2の底板723は、軸線Aを底板723に投影した方向である縦方向にも広い。そのため、エアウェイアダプタ7をベッドBの上に置いた際に、フレキシブル管32等により底板723の一部が持ち上がったり下がったりして軸線Aの角度が変わることは起こりにくい。
支持台72の2枚の取付板721、722における係止突部721c、722cの数を変えることにより、第1管接続部711と第2管接続部712を支持台72に取り付け可能な位置の数を変更することができる。実施例2では、第1管接続部711と第2管接続部712の両方において、支持台72に取り付けられる位置の高さを変更できる。しかし、支持台72における2枚の取付板721、722の一方の係止突部を一対のみにするなどして、第1管接続部711と第2管接続部712のいずれか一方のみにおいて、支持台72に取り付けられる位置の高さを変更できるようにしてもよい。
変形例1では、実施例1のエアウェイアダプタ6と異なり、底板823が底板延在部823aを有している。底板延在部823aは、取付板821の下部から第1管接続部811の下方へ延在し、さらにその先へ延在している。底板延在部823aの幅は、取付板821の幅と同じである。底板延在部823aがあることにより、エアウェイアダプタ8をベッドBの上に置いた際に、エアウェイアダプタ8が側方へ転がったり、軸線Aの方向がフレキシブル管32等からの力により上下したりしにくくさらに安定する。また、底板延在部823aの上面にテープを貼付して、エアウェイアダプタ8をベッドBに貼り付けることも容易である。
変形例2では、実施例2のエアウェイアダプタ7と異なり、底部である底板923が延在した底板延在部923aを有している。それ以外は実施例2と同様である。底板延在部923aは、取付板921の下部から第1管接続部911の下方へ延在し、さらにその先へ延在している。底板延在部923aの幅は、取付板821の幅と同じである。底板延在部923aがあることにより、エアウェイアダプタ9をベッドBの上に置いた際に軸線Aの方向がフレキシブル管32等からの力により上下しにくく、さらに安定する。また、底板延在部923aの下面にテープを貼付して、エアウェイアダプタ9をベッドBに貼り付けることも容易である。
また、図示しないが、変形例3として、実施例2の取付板721または取付板722の一方を実施例1のようにエアウェイアダプタ本体71に固定し、他方では実施例2のようにエアウェイアダプタ本体71が係止する係止突部の高さを変更できるようにしてもよい。変形例3では、エアウェイアダプタ本体71を固定した取付板を底板723に対して傾斜角度を変え易いように、取付板の下部や取付板と底板723の接続部等を薄肉状にして柔軟性が大きい形状とすることが好ましい。
変形例4として、実施例1、2のエアウェイアダプタ本体において、第1管接続部とセンサ取付部の間と、第2管接続部とセンサ取付部の間を、エアウェイアダプタ本体の中心軸である軸線Aの周りに回転可能に接続したものとしてもよい。第1管接続部と第2管接続部に対して検出部であるセンサ取付部が回転可能となり、エアウェイアダプタ本体の中の水が低い方向へ排出されやすいように、センサ取付部の角度を微調整することが容易となる。
上記の実施例と変形例は、特許文献2のように圧力検出のための圧力取出部を備えた、流量を測定するエアウェイアダプタについても適用することができる。圧力取出部近傍は、検出部を構成する。検出部である圧力取出部の近傍に水Wが滞留しないため、正確な圧力を検出して正確な流量を測定することができる。二酸化炭素濃度や流量の測定だけでなく、結露等により生じる水Wに影響される他の測定についても用いることができる。また呼気の測定として実施例ではメインストリーム方式という呼気を直接測定する方式の実施例を載せているが、サイドストリーム方式という呼気の一部を吸引する測定方式を用いてもよい。
その他、具体的な構成は実施例や変形例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。また、上述の各実施例や変形例は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。