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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053383
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】遠隔コミュニケーションシステム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/15 20060101AFI20240408BHJP
【FI】
H04N7/15
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159619
(22)【出願日】2022-10-03
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【識別番号】100166958
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 喜代造
(72)【発明者】
【氏名】中村 晋也
(72)【発明者】
【氏名】槌田 美紀
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164UB81S
5C164VA04P
5C164VA07S
5C164VA36P
(57)【要約】
【課題】多様な態様で現地参加が可能となる遠隔コミュニケーションシステムを提供する。
【解決手段】遠隔コミュニケーションシステムは、鉛直方向に沿って延び、平面視で略C字形に形成される立壁部11と、立壁部11の内側に隣接して立壁部11の上端よりも低い高さに配置され、平面視で中央に空間を形成するように配置される座部12と、空間において座部12に囲まれるように配置され、座部12の利用者を撮影する広角カメラ21と、座部12の高さよりも高い位置において座部12の利用者が視認可能な姿勢で配置され、他の情報処理端末によって撮影される被撮影者の映像を表示するディスプレイ31と、を備え、立壁部11の外側において座部12の高さよりも高い位置に配置されるとともに座部12の外側から利用可能なカウンター13をさらに備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
他拠点に位置する他の情報処理端末との間で遠隔コミュニケーションを行う遠隔コミュニケーションシステムであって、
鉛直方向に沿って延び、平面視で略C字形、略U字形、略円形、又は、略楕円形に形成される立壁部と、
前記立壁部の内側に隣接して前記立壁部の上端よりも低い高さに配置され、平面視で中央に空間を形成するように配置される座部と、
前記空間において前記座部に囲まれるように配置され、前記座部の利用者を撮影するカメラと、
前記座部の高さよりも高い位置において前記座部の利用者が視認可能な姿勢で配置され、前記他の情報処理端末によって撮影される被撮影者の映像を表示するディスプレイと、を備え、
少なくとも一部が前記立壁部の外側において前記座部の高さよりも高い位置に配置されるとともに前記座部の外側から利用可能なカウンターをさらに備える、遠隔コミュニケーションシステム。
【請求項2】
前記ディスプレイの上端は、前記立壁部の上端よりも高い位置に配置される、請求項1に記載の遠隔コミュニケーションシステム。
【請求項3】
前記立壁部の外側に配置され、前記カウンターの利用者が利用可能な椅子をさらに備える、請求項1に記載の遠隔コミュニケーションシステム。
【請求項4】
前記座部には、前記座部の利用者が利用する機器の給電用又は通信接続用の接続端子が設けられる、請求項1に記載の遠隔コミュニケーションシステム。
【請求項5】
前記ディスプレイに表示される映像を調整する操作パネルをさらに備える、請求項1に記載の遠隔コミュニケーションシステム。
【請求項6】
前記カメラの撮影結果を前記他の情報処理端末上で表示させるための処理部をさらに備え、
前記処理部は、前記座部を利用する複数の利用者が前記他の情報処理端末上で横に並んでパノラマ表示されるように映像処理を行う、請求項1に記載の遠隔コミュニケーションシステム。
【請求項7】
前記カメラが、前記座部の利用者を180度以上の画角で撮影する広角カメラである、請求項1に記載の遠隔コミュニケーションシステム。
【請求項8】
前記カメラが前記カウンターの利用者を撮影可能である、請求項1に記載の遠隔コミュニケーションシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、他の情報処理端末との間で遠隔コミュニケーションを行うための遠隔コミュニケーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビ会議等の遠隔コミュニケーションを行うための会議装置が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-85930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のような会議装置は、現地での参加人数が撮影装置の数に依存しているため多人数での利用が難しく、遠隔コミュニケーションに多様な態様で現地にて参加することが困難であった。そこで、本開示は、上記に関する課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムは、他拠点に位置する他の情報処理端末との間で遠隔コミュニケーションを行う遠隔コミュニケーションシステムであって、鉛直方向に沿って延び、平面視で略C字形、略U字形、略円形、又は、略楕円形に形成される立壁部と、前記立壁部の内側に隣接して前記立壁部の上端よりも低い高さに配置され、平面視で中央に空間を形成するように配置される座部と、前記空間において前記座部に囲まれるように配置され、前記座部の利用者を撮影するカメラと、前記座部の高さよりも高い位置において前記座部の利用者が視認可能な姿勢で配置され、前記他の情報処理端末によって撮影される被撮影者の映像を表示するディスプレイと、を備え、少なくとも一部が前記立壁部の外側において前記座部の高さよりも高い位置に配置されるとともに前記座部の外側から利用可能なカウンターをさらに備える。
【0006】
上記第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、WEB会議に関して、例えば小人数や大人数での参加など、多様な態様で現地参加が可能となる。また、例えばカウンターの利用者が立壁部の外側から遠隔コミュニケーションに参加することもできる。
【0007】
上記第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムにおいて、立壁部としてはパネル体、又は、座部の背もたれを採用することができる。
【0008】
また、本発明の第2観点に係る遠隔コミュニケーションシステムは、上記第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムであって、前記ディスプレイの上端は、前記立壁部の上端よりも高い位置に配置される。
【0009】
上記第2観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、カウンターの利用者がディスプレイを視認しながら遠隔コミュニケーションに参加しやすくすることが可能となる。
【0010】
また、本発明の第3観点に係る遠隔コミュニケーションシステムは、上記第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムであって、前記立壁部の外側に配置され、前記カウンターの利用者が利用可能な椅子をさらに備える。
【0011】
上記第3観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、カウンターの利用者が椅子に座って遠隔コミュニケーションに参加することができる。
【0012】
また、本発明の第4観点に係る遠隔コミュニケーションシステムは、上記第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムであって、前記座部には、前記座部の利用者が利用する機器の給電用又は通信接続用の接続端子が設けられる。
【0013】
上記第4観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、座部の利用者による機器の利便性を良くすることができる。
【0014】
また、本発明の第5観点に係る遠隔コミュニケーションシステムは、上記第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムであって、前記ディスプレイに表示される映像を調整する操作パネルをさらに備える。
【0015】
上記第5観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、座部の利用者によるディスプレイの操作性を良くすることができる。
【0016】
また、本発明の第6観点に係る遠隔コミュニケーションシステムは、上記第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムであって、前記カメラの撮影結果を前記他の情報処理端末上で表示させるための処理部をさらに備え、前記処理部は、前記座部を利用する複数の利用者が前記他の情報処理端末上で横に並んでパノラマ表示されるように映像処理を行う。
【0017】
上記第6観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、座部を利用する複数の利用者を他の情報端末上に同時に表示できるため、遠隔コミュニケーションの質を向上させることができる。
【0018】
また、本発明の第7観点に係る遠隔コミュニケーションシステムは、上記第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムであって、前記カメラが、前記座部の利用者を180度以上の画角で撮影する広角カメラである。
【0019】
上記第7観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、座部の利用者を撮影する際の死角をなくすことにより、遠隔コミュニケーションの質を向上させることができる。
【0020】
また、本発明の第8観点に係る遠隔コミュニケーションシステムは、上記第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムであって、前記カメラが前記カウンターの利用者を撮影可能である。
【0021】
上記第8観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、カメラがカウンターの利用者を撮影することにより、カウンターの利用者を他の情報端末上に表示できるため、遠隔コミュニケーションの質を向上させることができる。
【0022】
なお、上記第2観点から第8観点の内容は、本発明に係る遠隔コミュニケーションシステムにおいて必ずしも必須の構成ではなく、適宜省略/変更することが可能である。
【発明の効果】
【0023】
以上における本発明に係る遠隔コミュニケーションシステムは、以下に示す効果を奏する。
【0024】
第1観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、多様な態様でWEB会議への現地参加が可能となる。
【0025】
第2観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、カウンターの利用者が遠隔コミュニケーションに参加しやすくなる。
【0026】
第3観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、カウンターの利用者が椅子に座って遠隔コミュニケーションに参加することができる。
【0027】
第4観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、座部の利用者による機器の利便性を良くすることができる。
【0028】
第5観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、前記座部の利用者によるディスプレイの操作性を良くすることができる。
【0029】
第6観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、遠隔コミュニケーションの質を向上させることができる。
【0030】
第7観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、遠隔コミュニケーションの質を向上させることができる。
【0031】
第8観点に係る遠隔コミュニケーションシステムによれば、遠隔コミュニケーションの質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】一実施形態に係る遠隔コミュニケーションシステムを示した正面斜視図。
図2】一実施形態に係る遠隔コミュニケーションシステムを示した側面斜視図。
図3】一実施形態に係る遠隔コミュニケーションシステムを示した平面図。
図4図3におけるX-X線断面図。
図5図3におけるY-Y線断面図。
図6】他の情報端末における表示画面を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下では図1から図6を用いて、本発明に係る遠隔コミュニケーションシステムの一実施形態である会議システムを説明する。本実施形態に係る会議システムは、利用者が他拠点に位置する他の情報処理端末(パソコン、スマートフォン、タブレット等)との間で画像及び音声を用いた遠隔コミュニケーション(WEB会議等)を行うために用いられる。
【0034】
図1から図5に示す如く、本実施形態に係る会議システムは、什器ユニット1、椅子16、中央支持台20、広角カメラ21、音声入出力部22、ディスプレイ31、操作卓32、操作パネル33、処理装置34等を主な構成要素として構成される。会議システムを構成する各機器は、通信手段を備える処理装置34により、インターネット回線等の図示しない通信回線を介して他の情報処理端末と接続される。
【0035】
図1から図5に示す如く、什器ユニット1は、立壁部11、座部12、カウンター13、載置台14、及び、外壁15等で構成される。図3に示す如く、什器ユニット1は一部が切り欠かれた円形状(略C字形状)に形成されており、この切り欠き部分が什器ユニット1への出入口2として構成される。なお、什器ユニット1の形状を、平面視で略U字形、略円形、又は、略楕円形等の他の形状とすることも可能である。この際、什器ユニット1が出入口2を備えない構成とすることも可能である。
【0036】
図1から図3に示す如く、什器ユニット1は、鉛直方向に沿って延びる立壁部11を備える。立壁部11の内側に隣接する部分には、立壁部11の上端よりも低い高さに配置されるとともに平面視で中央に空間を形成する座部12が設けられる。座部12は、クッション支持部12bの上部にクッション12aが配置される。本実施形態に係る什器ユニット1において、立壁部11は座部12の背もたれとして機能する。本実施形態においては、座部12に六人の利用者(利用者Aから利用者F)が座っている場合について説明する。
【0037】
図4に示す如く、座部12におけるクッション支持部12bには、座部12の利用者が利用する機器(パソコン等)の給電用又は通信接続用の接続端子12cが設けられる。これにより、座部12の利用者による機器の利便性を良くしている。
【0038】
図1から図3に示す如く、什器ユニット1は、立壁部11の外側において座部12の高さよりも高い位置に、立壁部11と一体的に設けられるカウンター13を備える。カウンター13の周囲には複数の椅子16が配置される。これにより、カウンター13は、カウンター13の周囲に立った姿勢、又は、椅子16に座った姿勢で、座部12の外側から利用可能に構成される。本実施形態においては、椅子16に三人の利用者(利用者a、利用者b、及び、利用者c)が座っている場合について説明する。
【0039】
図1から図3に示す如く、什器ユニット1の一部には、カウンター13に代えて載置台14が形成される。載置台14の外側には外壁15が立設される。載置台14の上面はディスプレイ31等の機器類を載置可能に構成される。
【0040】
本実施形態において、ディスプレイ31は座部12の高さよりも高い位置において座部12の利用者(利用者Aから利用者F)が視認可能な姿勢で配置される。図2に示す如く、ディスプレイ31には他の情報処理端末によって撮影される被撮影者の映像が表示される。これにより、本実施形態に係る会議システムの利用者は、他拠点に位置する他の情報処理端末の利用者(被撮影者)の画像を見ながらWEB会議等の遠隔コミュニケーションを行うことができる。
【0041】
什器ユニット1の一端部(反時計回り方向側の端部)には第一側壁11aが設けられる。また、什器ユニット1の他端部(時計回り方向側の端部)には第二側壁11bが設けられる。什器ユニット1においては、第一側壁11aと第二側壁11bとの間が出入口2として形成されている。
【0042】
図1から図3に示す如く、平面視で座部12の中央に形成された空間には、円柱形状の中央支持台20が座部12に囲まれるように設けられる。中央支持台20の上面には、広角カメラ21及び音声入出力部22が配置される。
【0043】
図3に示す如く、広角カメラ21は座部12の第一撮影領域R1に位置する利用者(利用者Aから利用者C)を撮影する第一のカメラと、座部12の第二撮影領域R2に位置する利用者(利用者Dから利用者F)を撮影する第二のカメラとで構成される。図3に示す如く、広角カメラ21は第一のカメラと第二のカメラとにより、座部12の利用者(利用者Aから利用者F)を180度以上の画角で撮影する。
【0044】
図6に示す如く、他の情報処理端末の表示画面Daにおいて、第一のカメラによる第一撮影領域R1の撮影結果は第一表示部D1に表示される。また、第二のカメラによる第二撮影領域R2の撮影結果は、第一表示部D1と隣り合う第二表示部D2に表示される。
【0045】
図6に示す如く、本実施形態に係る会議システムにおいて、広角カメラ21は座部12の利用者(利用者Aから利用者F)だけでなく、カウンター13の利用者(利用者a~利用者c)をも撮影している。これにより、他の情報処理端末の利用者は、座部の利用者だけでなく、カウンター13の利用者とも遠隔コミュニケーションを行うことが可能となる。
【0046】
音声入出力部22は集音マイクとスピーカとで構成される。集音マイクは会議システムの利用者の音声を集音する。スピーカからは他の情報処理端末によって集音される被撮影者の発声が出力される。
【0047】
中央支持台20の近傍には、操作卓32が設けられる。操作卓32には、遠隔コミュニケーションの運営者(例えば司会者等)が操作する操作パネル33が備えられる。本実施形態に係る会議システムにおいては、操作パネル33を座部12の近傍に配置することにより、座部12の利用者が座部12に座った姿勢でディスプレイ31に表示される映像を調整することが可能としている。
【0048】
図5に示す如く、載置台14の下方における空間には、広角カメラ21の撮影結果を他の情報処理端末上で表示させるための画像処理や、音声入出力部22の集音マイクによる集音結果を他の情報処理端末から出力させるための音声処理等を行う処理部である処理装置34が収容される。図6に示す如く、処理装置34は、座部12を利用する複数の利用者が他の情報処理端末の表示画面Daにおいて横に並んでパノラマ表示されるように映像処理を行う。
【0049】
会議システムにおいて、ディスプレイ31、操作パネル33、広角カメラ21、及び、音声入出力部22は図示しない通信手段により処理装置34と接続されている。処理装置34は、他の情報処理端末から送信される画像をディスプレイ31で表示する画像処理や、他の情報処理端末から送信される音声を音声入出力部22のスピーカから出力する音声処理も行う。
【0050】
上記の如く、本実施形態に係る会議システムによれば、什器ユニット1において座部12の外側から利用可能なカウンター13が設けられる。これにより、WEB会議等の遠隔コミュニケーションに際して、座部12のみを利用した少人数での参加だけでなく、座部12とカウンター13とを利用した大人数での参加も可能となる。また、カウンター13の利用者が立壁部11の外側から遠隔コミュニケーションに参加することもできる。
【0051】
また、本実施形態に係る会議システムにおいては図1及び図2に示す如く、ディスプレイ31の上端は、立壁部11の上端よりも高い位置に配置される。これにより、カウンター13の利用者が立壁部11の外側からであっても、ディスプレイ31を視認しながら遠隔コミュニケーションに参加しやすくすることができる。
【0052】
また、本実施形態に係る会議システムは、立壁部11の外側に配置され、カウンター13の利用者が利用可能な椅子16をさらに備える。これにより、カウンター13の利用者が椅子16に座って遠隔コミュニケーションに参加することを可能としている。
【0053】
また、本実施形態に係る会議システムにおいては図4に示す如く、座部12には、座部12の利用者が利用する機器の給電用又は通信接続用の接続端子12cが設けられる。これにより、座部12の利用者による機器の利便性を良くしている。
【0054】
また、本実施形態に係る会議システムは、ディスプレイ31に表示される映像を調整する操作パネル33を備える。これにより、座部12の利用者によるディスプレイ31の操作性を良くすることができる。
【0055】
また、本実施形態に係る会議システムは、広角カメラ21の撮影結果を他の情報処理端末上で表示させるための処理部である処理装置34を備える。そして、処理装置34は図6に示す如く、座部12を利用する複数の利用者が他の情報処理端末上で横に並んでパノラマ表示されるように映像処理を行う。これにより、座部12を利用する複数の利用者を他の情報端末上に同時に表示できるため、遠隔コミュニケーションの質を向上させることができる。
【0056】
また、本実施形態に係る会議システムにおいて、広角カメラ21が、座部12の利用者を180度以上の画角で撮影する。これにより、座部12の利用者を撮影する際の死角をなくすことができるため、遠隔コミュニケーションの質を向上させることができる。
【0057】
また、本実施形態に係る会議システムにおいて、広角カメラ21はカウンター13の利用者を撮影可能に構成されている。これにより、カウンター13の利用者を他の情報端末上に表示できるため、遠隔コミュニケーションの質を向上させることができる。
【0058】
[他の変形例]
上記の実施形態は、以下に示す他の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、本明細書に記載する各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
【0059】
什器ユニット1において、カウンター13は立壁部11の外側の一部に形成されていれば良く、必ずしも本実施形態の如く立壁部11の全周に亘って形成される必要はない。また、什器ユニット1において、カウンター13の高さは、立壁部11の上端よりも低い位置に設けても良い。
【0060】
また、カウンター13を、立壁部11の外面にブラケットなどを介して固定することも可能である。また、カウンター13は、立壁部11と別体でも良く、独立のハイカウンターや天板付き什器が立壁部11の外側に配置されても良い。
【0061】
什器ユニット1において、立壁部11は、パネル体ではなく、座部12と一体に構成された背もたれで構成することも可能である。また、什器ユニット1の形状を、平面視で略U字形、略円形、又は、略楕円形等の形状とすることも可能である。
【0062】
会議システムが備えるディスプレイ31は、本実施形態のような置き型でなく、立壁部11の内面に固定されてもよい。また、ディスプレイ31は、カウンター13の上に配置されてもよい。また、ディスプレイ31の個数は本実施形態の如く三個に限定されるものではなく、一個・二個・四個以上とすることも可能である。
【0063】
また、ディスプレイ31の上端を立壁部11の上端よりも低い位置に配置しても良い。また、会議システムが椅子16や操作パネル33を備えない構成とすることも可能である。また、座部12に接続端子12cを設けない構成とすることも可能である。
【0064】
また、広角カメラではない通常のカメラを採用することも可能である。また、カメラがカウンターの利用者を撮影しない構成とすることも可能である。また、座部を利用する複数の利用者が他の情報処理端末上で表示画面を切替えることで順に表示されるように映像処理を行う構成とすることも可能である。
【符号の説明】
【0065】
1 什器ユニット 2 出入口
11 立壁部 11a 第一側壁
11b 第二側壁 12 座部
12a クッション 12b クッション支持部
12c 接続端子 13 カウンター
14 載置台 15 外壁
16 椅子
20 中央支持台 21 広角カメラ(カメラ)
22 音声入出力部
31 ディスプレイ 32 操作卓
33 操作パネル 34 処理装置(処理部)
A~F 座部利用者 a~c カウンター利用者
R1 第一撮影領域 R2 第二撮影領域
Da 表示画面(他の情報処理端末)
D1 第一表示部 D2 第二表示部

図1
図2
図3
図4
図5
図6