(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053423
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/90 20190101AFI20240408BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20240408BHJP
【FI】
G06F16/90 100
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159704
(22)【出願日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】508232172
【氏名又は名称】株式会社カヤック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保田 博
(72)【発明者】
【氏名】泉 聡一
(72)【発明者】
【氏名】中川 直明
(72)【発明者】
【氏名】原元 光章
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5B175DA01
5B175EA01
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】利用者に対してリフレクションの入力を促すことを可能とする。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報に対する評価者のコメントに対する利用者の評価実績に関する評価情報を取得する取得部と、評価情報に基づいて、処理対象の利用者の回答情報に対するコメントを要求する相手である評価者の候補である評価者候補を選択する選択部と、を備える。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報に対する評価者のコメントに対する前記利用者の評価実績に関する評価情報を取得する取得部と、
前記評価情報に基づいて、処理対象の利用者の回答情報に対するコメントを要求する相手である評価者の候補である評価者候補を選択する選択部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
前記評価情報として、前記コメントに対する評価の高さが所定の条件を満たす高さの評価である高評価を受けたコメントの件数を取得し、
前記選択部は、
前記評価者候補として、前記高評価を受けたコメントの件数を示す数値が第1閾値以上である利用者を選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、
前記評価情報として、前記コメントの要求に対する回答が滞っている要求滞留件数を取得し、
前記選択部は、
前記評価者候補として、前記要求滞留件数を示す数値が第2閾値以下である利用者を選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、
前記評価情報として、前記コメントの要求が受け付けられてから前記コメントの要求に対する回答が登録されるまでの平均時間である平均回答時間を取得し、
前記選択部は、
前記評価者候補として、前記平均回答時間が第1の時間以下である利用者を選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、
前記評価情報として、前記コメントの要求に対する回答の登録件数を取得し、
前記選択部は、
前記評価者候補として、前記回答の登録件数を示す数値が第3閾値以上である利用者を選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記複数の質問それぞれに関する質問情報と、前記質問情報を補足する補足情報と、前記回答情報が入力される入力領域を質問ごとに表示部に表示する表示制御部をさらに備え、
前記表示制御部は、
第1の質問に対応する第1の回答情報の第1の入力領域への入力が完了した場合に、前記第1の回答情報を表示した状態で、前記第1の質問に続く第2の質問に関する第2の質問情報と、前記第2の質問情報を補足する第2の補足情報と、前記第2の質問に対応する第2の回答情報が入力される第2の入力領域を表示し、
前記取得部は、
前記第1の入力領域に入力された前記第1の回答情報、および、前記第2の入力領域に入力された前記第2の回答情報を取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、
前記第1の回答情報の前記第1の入力領域への入力が完了した場合に、前記第1の質問に関する第1の質問情報を補足する第1の補足情報を表示しない状態で、前記第2の質問情報と、前記第2の補足情報と、前記第2の入力領域を表示する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記経験のなかで前記利用者が感じた感情を問う質問に関する感情質問情報と、複数の異なる種類の感情と複数の異なる種類の色とをそれぞれ視覚的に対応付けた感情色情報を表示部に表示する表示制御部をさらに備え、
前記取得部は、
前記回答情報として、前記感情色情報の中から前記利用者によって選択された種類の感情に関する感情回答情報を取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報に対する評価者のコメントに対する前記利用者の評価実績に関する評価情報を取得する取得工程と、
前記評価情報に基づいて、処理対象の利用者の回答情報に対するコメントを要求する相手である評価者の候補である評価者候補を選択する選択工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項10】
利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報に対する評価者のコメントに対する前記利用者の評価実績に関する評価情報を取得する取得手順と、
前記評価情報に基づいて、処理対象の利用者の回答情報に対するコメントを要求する相手である評価者の候補である評価者候補を選択する選択手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータを用いて、人材の成長を支援する様々な技術が知られている。例えば、達成すべき目標の項目ごとに利用者の自己評価を受け付け、達成すべき目標の項目と対応づけられた学習活動のデータにアクセスして、利用者の各項目の自己評価を基に、各項目に関連する学習活動の抽出および表示をする技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、利用者の各項目の自己評価を基に、各項目に関連する学習活動の抽出および表示をするにすぎないため、利用者に対してリフレクションの入力を促すことを可能とすることができるとは限らない。
【0005】
そこで、本開示では、利用者に対してリフレクションの入力を促すことを可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報に対する評価者のコメントに対する前記利用者の評価実績に関する評価情報を取得する取得部と、前記評価情報に基づいて、処理対象の利用者の回答情報に対するコメントを要求する相手である評価者の候補である評価者候補を選択する選択部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する情報処理方法であって、利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報に対する評価者のコメントに対する前記利用者の評価実績に関する評価情報を取得する取得工程と、前記評価情報に基づいて、処理対象の利用者の回答情報に対するコメントを要求する相手である評価者の候補である評価者候補を選択する選択工程と、を含む。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理プログラムは、利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報に対する評価者のコメントに対する前記利用者の評価実績に関する評価情報を取得する取得手順と、前記評価情報に基づいて、処理対象の利用者の回答情報に対するコメントを要求する相手である評価者の候補である評価者候補を選択する選択手順と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、利用者に対してリフレクションの入力を促すことを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係るサービスの概要を説明するための図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る回答情報の入力方式の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る感情色情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置による処理手順の概要を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態に係るサーバ装置の構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る評価情報記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るコンテンツの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るコンテンツの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るコンテンツの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係るサーバ装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、実施形態に係るサーバ装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、実施形態に係る通知コンテンツの一例を示す図である。
【
図14】
図14は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
(実施形態)
〔1.はじめに〕
図1は、実施形態に係るサービスの概要を説明するための図である。実施形態に係るサービスは、情報処理システム1によって実現される。情報処理システム1は、複数の情報処理装置100とサーバ装置500とを含む。情報処理システム1は、複数の情報処理装置100と、サーバ装置500とがネットワーク(図示略)に対して有線又は無線により接続される。ネットワークは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0013】
情報処理装置100は、実施形態に係るサービスの利用者により使用される情報処理装置である。ここで、実施形態に係るサービスの利用者は、例えば、企業の部署またはチームに所属するメンバー(
図1に示す「利用者」)、企業の部署またはチームに所属する他のメンバー(
図1に示す「チームのメンバー」)、または、利用者の上司(
図1に示す「上司」)であってよい。
【0014】
図1では、情報処理システム1は、利用者により使用される情報処理装置100-1、チームのメンバーにより使用される情報処理装置100-3、および、上司により使用される情報処理装置100-2を含む。情報処理装置100-1~100-3を区別せずに説明する場合、情報処理装置100と記載する。なお、情報処理システム1は、2台以下の情報処理装置100または4台以上の情報処理装置100を含んでもよい。
【0015】
情報処理装置100は、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、4G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して相互に通信を行うことができる携帯端末装置である。また、情報処理装置100は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者から指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作としてもよい。また、情報処理装置100は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
図1では、情報処理装置100がスマートフォンである場合を示す。
【0016】
また、情報処理装置100には、実施形態に係るサービスを利用するための専用アプリケーション(以下、アプリA1ともいう)をインストールすることができる。なお、情報処理装置100が、専用アプリケーションと同様の機能を有する、情報処理装置100上のWebアプリケーションを使用する場合は、専用アプリケーションはインストールされなくてもよい。以下では、各利用者の情報処理装置100にアプリA1がインストールされている場合について説明する。
【0017】
サーバ装置500は、実施形態に係るサービスを提供する情報処理装置である。また、サーバ装置500は、複数の情報処理装置100と連携し、複数の情報処理装置100に対して、アプリA1に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。また、実施形態に係るサービスは、一人ひとりが自律型人材に成長し、お互いから学びあう組織を作るための人材育成支援サービスである。ここで、自律型人材とは、指示を待つのではなく、自身で考え、主体的かつ能動的に業務を遂行できる人材のことを指す。具体的には、情報処理装置100は、利用者に対して、アプリA1を通じて「問い」を投げかけ、利用者の経験に対するリフレクション(以下、内省ともいう)を促す。
【0018】
ここで、リフレクション(内省)とは、人材育成の分野において「自分自身の仕事やマインドセットから一度離れてみて、仕事の流れや考え方、行動などを客観的に振り返ること」である。リフレクション(内省)は、利用者が、失敗した経験、成功した経験をすべて含めて見つめ直し、気づきを得て、新たな行動へとつなげる未来志向の方法論である。具体的には、リフレクションのフレームワークは、「意見」、「経験」、「感情」、「価値観」の各項目に沿って自身を振り返ることで、自分がなぜそのような行動をとったのか、そのとき感じた気持ちはどういったものか、その気持ちはなぜ生じたのか、を自身で知るというものである。
【0019】
より具体的には、情報処理装置100は、アプリA1から投げかけた問いが選択された場合、リフレクションのフレームワークに沿って、利用者の経験に対する内省を促す複数の質問を順番に表示し、複数の質問それぞれに対する回答情報の入力を順番に促す。例えば、情報処理装置100は、複数の質問の一例として、利用者の意見を問う質問に関する「意見」の項目、利用者の意見の背景にある経験を問う質問に関する「経験」の項目、経験のなかで利用者が感じた感情を問う質問に関する「感情」の項目、および、利用者が感じた感情の基となる価値観を問う質問に関する「価値観」の項目を順番に表示する。利用者は、アプリA1からの問いかけに対して、リフレクションのフレームワークに沿って、「意見」、「経験」、「感情」、「価値観」の各項目について、自分の考えを整理し、順に入力する。これにより、情報処理装置100は、意見の背景には、経験があり、経験は感情と共に記憶され、感情は価値観より生じている、というリフレクションのフレームワークを利用者が意識せずに学習させることができる。また、情報処理装置100は、利用者の経験に対する内省を促すことを可能にすることができる。したがって、情報処理装置100は、利用者の成長を適切に支援可能とすることができる。
【0020】
また、サーバ装置500は、「意見」、「経験」、「感情」、「価値観」の各項目に入力された利用者の回答情報を集約して表示するバーチャルカード形式のコンテンツ(以下、コンテンツともいう)を生成する。生成されたコンテンツは、チームのナレッジとして蓄積される。これにより、サーバ装置500は、利用者が所属するチームのメンバーが、コンテンツを閲覧することで、利用者のリフレクションから学習することを可能にすることができる。また、サーバ装置500は、利用者の上司が、コンテンツを閲覧することで、利用者の成長を把握することを可能にすることができる。
【0021】
また、サーバ装置500は、「意見」、「経験」、「感情」、「価値観」の各項目に入力された利用者の回答情報の特徴を視覚的に表現したデザインを含むコンテンツを生成する。これにより、サーバ装置500は、利用者ぞれぞれの経験が、個性的であること、同じようなリフレクションが登録されても、徐々にその感情や価値観が強化されていくことを視覚的に表現することができる。また、サーバ装置500は、利用者の成長を視覚的に把握可能とすることができる。また、サーバ装置500は、回答情報を登録した本人や他の利用者に気づきと新鮮さを提供することができる。
【0022】
また、サーバ装置500は、チームのメンバーが、利用者によって入力されたリフレクションの内容についての対話やフィードバックを行うことを可能にすることができる。また、サーバ装置500は、利用者が、チームのメンバーとの対話やフィードバックを通じて、新たな気づきや視点を得ることを可能にすることができる。また、チームのメンバーとの対話やフィードバックの内容は、コンテンツと紐づけて保存される。これにより、サーバ装置500は、利用者によって入力されたリフレクションの内容と、チームのメンバーとの対話やフィードバックの内容とを紐づけることで、チームのナレッジとしてのコンテンツの価値をさらに高めることができる。
【0023】
ここで、対話とは、お互いの意見の背景にある過去の経験や大切にしていることや価値観を共有し、それぞれにとっての意味を理解しあうためのコミュニケーションを指す。対話により、お互いの思いや人柄を深く知りあう、自分とは異なる考えに共感する、意見が対立した場合は、妥協点や上位の合意点を探すことが可能となる。
【0024】
また、サーバ装置500は、上司が、利用者によって入力されたリフレクションの内容についてフィードバックを行うことを可能にすることができる。また、サーバ装置500は、利用者が、上司からのフィードバックを通じて、新たな気づきや視点を得ることを可能にすることができる。また、上司によるフィードバックの内容は、コンテンツと紐づけて保存される。これにより、サーバ装置500は、利用者によって入力されたリフレクションの内容と、上司によるフィードバックの内容とを紐づけることで、チームのナレッジとしてのコンテンツの価値をさらに高めることができる。
【0025】
〔2.情報処理装置の構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、入力部130と、表示部140と、制御部150を有する。
【0026】
通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、サーバ装置500との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部110は、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。
【0027】
記憶部120は、種々の情報を記憶する。例えば、記憶部120は、実施形態に係るサービスに関するアプリケーションAP1に関する情報を記憶する。記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0028】
入力部130は、利用者から各種操作を受け付ける入力デバイスである。例えば、入力部130は、文字や数字等を入力するためのボタン等を有する。なお、入力部130は、入出力ポート(I/O port)やUSB(Universal Serial Bus)ポート等であってもよい。また、表示部140がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部140の一部が入力部130として機能する。
【0029】
表示部140は、各種情報を表示する表示デバイスである。例えば、表示部140は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescent Display)等によって実現される表示画面である。表示部140は、制御部150の制御に従って、各種情報を表示する。なお、情報処理装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部130と表示部140とは一体化される。また、以下の説明では、表示部140を画面と記載する場合がある。
【0030】
制御部150は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部150は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0031】
制御部150は、表示制御部151と、送信部152と、受信部153を機能部として有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行してよい。なお、制御部150の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、各機能部は、制御部150の機能を示したものであり、必ずしも物理的に区別されるものでなくともよい。
【0032】
表示制御部151は、利用者に対する問いに対応する情報を表示部140に表示する。具体的には、表示制御部151は、利用者に対する内省を促すことができるような問いに対応する情報を表示する。より具体的には、表示制御部151は、問いに対応する情報の一例として、問いを示す文字情報に対応する選択肢を表示部140に表示してよい。例えば、表示制御部151は、「プレイヤーとしての成功体験を教えてください。」という問いを示す文字情報に対応する選択肢や、「どんな組織をつくりたいか」という問いを示す文字情報に対応する選択肢を表示部140に表示する。例えば、表示制御部151は、表示部140に表示された複数の問いそれぞれに対応する複数の選択肢の中から少なくともいずれか1つの問いに対応する選択肢を選択可能な状態で表示してよい。
【0033】
続いて、表示制御部151は、表示部140に表示された問いに対応する情報が選択されたか否かを判定する。例えば、表示制御部151は、表示部140に表示された複数の問いそれぞれに対応する複数の選択肢の中から少なくともいずれか1つの問いに対応する選択肢が選択されたか否かを判定してよい。表示制御部151は、表示部140に表示された複数の選択肢の中から少なくともいずれか1つの問いに対応する選択肢が選択されなかったと判定した場合、処理を終了する。一方、表示制御部151は、表示部140に表示された複数の選択肢の中から少なくともいずれか1つの問いに対応する選択肢が選択されたと判定した場合、利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに関する質問情報と、質問情報を補足する補足情報と、回答情報が入力される入力領域を質問ごとに表示部140に表示する。
【0034】
ここから、
図3を用いて、実施形態に係る回答情報の入力方式について詳しく説明する。
図3は、実施形態に係る回答情報の入力方式の一例を示す図である。
図3では、表示制御部151は、表示部140に表示された「プレイヤーとしての成功体験を教えてください。」という問いに対応する選択肢が選択されたと判定した場合を示す。
【0035】
具体的には、表示制御部151は、問いに対応する選択肢が選択されたと判定した場合、利用者の意見を問う質問に関する意見質問情報11と、意見質問情報11を補足する意見補足情報12と、意見質問情報11に対応する意見回答情報が入力される意見入力領域13と、意見入力領域13への意見回答情報の入力が完了した場合に選択される入力完了ボタン14を表示部140に表示する。より具体的には、表示制御部151は、意見質問情報11と、意見補足情報12と、意見入力領域13と、入力完了ボタン14を表示する第1のコンテンツを生成する。例えば、表示制御部151は、意見補足情報12として、「あなたの意見はなんですか」という質問を示す文字情報を表示する第1のコンテンツを生成する。続いて、表示制御部151は、生成した第1のコンテンツを表示部140に表示する。
【0036】
続いて、表示制御部151は、入力部130を介して、意見回答情報15の意見入力領域13への入力を受け付ける。例えば、表示制御部151は、意見回答情報15として、「自分が成長するのは当たり前だが、…」という回答の内容を示すテキスト情報の意見入力領域13への入力を受け付ける。
【0037】
また、表示制御部151は、意見入力領域13への意見回答情報15の入力が完了したか否かを判定する。表示制御部151は、所定時間内に、入力部130を介して、入力完了ボタン14の選択操作を受け付けなかった場合に、意見入力領域13への意見回答情報15の入力が完了しなかったと判定する。表示制御部151は、意見入力領域13への意見回答情報15の入力が完了しなかったと判定した場合、処理を終了してよい。一方、表示制御部151は、所定時間内に、入力部130を介して、入力完了ボタン14の選択操作を受け付けた場合に、意見入力領域13への意見回答情報15の入力が完了したと判定する。
【0038】
また、表示制御部151は、意見入力領域13への意見回答情報15の入力が完了したと判定した場合に、意見回答情報15を表示した状態で、利用者の意見の背景にある経験を問う質問に関する経験質問情報21と、経験質問情報21を補足する経験補足情報22と、経験質問情報21に対応する経験回答情報が入力される経験入力領域23と、経験入力領域23への経験回答情報の入力が完了した場合に選択される入力完了ボタン24を表示部140に表示する。より具体的には、表示制御部151は、意見回答情報15を表示した状態で、経験質問情報21と、経験補足情報22と、経験入力領域23と、入力完了ボタン24を表示する第2のコンテンツを生成する。また、表示制御部151は、意見補足情報12を表示しない状態で、経験質問情報21と、経験補足情報22と、経験入力領域23と、入力完了ボタン24を表示する第2のコンテンツを生成する。例えば、表示制御部151は、経験補足情報22として、「意見の背景にある経験はどのようなものですか?」という質問を示す文字情報を表示する第2のコンテンツを生成する。続いて、表示制御部151は、生成した第2のコンテンツを表示部140に表示する。
【0039】
続いて、表示制御部151は、入力部130を介して、経験回答情報25の経験入力領域23への入力を受け付ける。例えば、表示制御部151は、経験回答情報25として、「業務効率アプリを自作し実務で使用した。」という回答の内容を示すテキスト情報の経験入力領域23への入力を受け付ける。
【0040】
また、表示制御部151は、経験入力領域23への経験回答情報25の入力が完了したか否かを判定する。表示制御部151は、所定時間内に、入力部130を介して、入力完了ボタン24の選択操作を受け付けなかった場合に、経験入力領域23への経験回答情報25の入力が完了しなかったと判定する。表示制御部151は、経験入力領域23への経験回答情報25の入力が完了しなかったと判定した場合、処理を終了してよい。一方、表示制御部151は、所定時間内に、入力部130を介して、入力完了ボタン24の選択操作を受け付けた場合に、経験入力領域23への経験回答情報25の入力が完了したと判定する。
【0041】
また、表示制御部151は、経験入力領域23への経験回答情報25の入力が完了したと判定した場合に、意見回答情報15と経験回答情報25を表示した状態で、経験のなかで利用者が感じた感情を問う質問に関する感情質問情報31と、感情質問情報31を補足する感情補足情報32と、感情質問情報31に対応する感情回答情報が入力される感情入力領域33と、感情入力領域33への感情回答情報の入力が完了した場合に選択される入力完了ボタン34を表示部140に表示する。より具体的には、表示制御部151は、意見回答情報15と経験回答情報25を表示した状態で、感情質問情報31と、感情補足情報32と、感情入力領域33と、入力完了ボタン34を表示する第3のコンテンツを生成する。また、表示制御部151は、意見補足情報12と経験補足情報22を表示しない状態で、感情質問情報31と、感情補足情報32と、感情入力領域33と、入力完了ボタン34を表示する第3のコンテンツを生成する。例えば、表示制御部151は、感情補足情報32として、「その経験にはどのような感情が紐づいていますか?」という質問を示す文字情報を表示する第3のコンテンツを生成する。続いて、表示制御部151は、生成した第3のコンテンツを表示部140に表示する。
【0042】
また、表示制御部151は、複数の異なる種類の感情と複数の異なる種類の色とをそれぞれ視覚的に対応付けた感情色情報33Aを感情入力領域33に表示する。具体的には、表示制御部151は、プルチックの感情の環として整理された感情体系を採用して、感情の関係性を視覚的に学習してもらうために、なじみのある感情を選択肢に表示させる。ここで、プルチックの感情の環とは、アメリカの心理学者ロバート・プルチック氏が提唱した理論で、人間の感情の分類は、色の分類と似ているという考えに基づいて、人間の感情を色相環のように分類した感情モデルである。
【0043】
ここで、
図4を用いて、実施形態に係る感情色情報について詳しく説明する。
図4は、実施形態に係る感情色情報の一例を示す図である。
図4に示す例では、感情色情報33Aは、10種類の異なる感情と10種類の異なる色とをそれぞれ視覚的に対応付けた10種類の感情色情報331~340を含む画像である。
【0044】
例えば、感情色情報331は、喜びの感情と黄色とを対応付けた画像である。
図4では、感情色情報331として、黄色で塗りつぶされた円の中に「喜び」を示す文字が表示された画像を示す。また、感情色情報332は、期待の感情と橙色とを対応付けた画像である。
図4では、感情色情報332として、橙色で塗りつぶされた円の中に「期待」を示す文字が表示された画像を示す。また、感情色情報333は、怒りの感情と赤色とを対応付けた画像である。
図4では、感情色情報333として、赤色で塗りつぶされた円の中に「怒り」を示す文字が表示された画像を示す。
【0045】
また、感情色情報334は、嫌悪の感情と紫色とを対応付けた画像である。
図4では、感情色情報334として、紫色で塗りつぶされた円の中に「嫌悪」を示す文字が表示された画像を示す。また、感情色情報335は、悲しみの感情と青色とを対応付けた画像である。
図4では、感情色情報335として、青色で塗りつぶされた円の中に「悲しみ」を示す文字が表示された画像を示す。また、感情色情報336は、驚きの感情と水色とを対応付けた画像である。
図4では、感情色情報336として、水色で塗りつぶされた円の中に「驚き」を示す文字が表示された画像を示す。
【0046】
また、感情色情報337は、恐れの感情と深緑色とを対応付けた画像である。
図4では、感情色情報337として、深緑色で塗りつぶされた円の中に「恐れ」を示す文字が表示された画像を示す。また、感情色情報338は、容認の感情と浅緑色とを対応付けた画像である。
図4では、感情色情報338として、浅緑色で塗りつぶされた円の中に「容認」を示す文字が表示された画像を示す。また、感情色情報339は、信頼の感情と若竹色とを対応付けた画像である。
図4では、感情色情報339として、若竹色で塗りつぶされた円の中に「信頼」を示す文字が表示された画像を示す。また、感情色情報340は、敬愛の感情と緑色とを対応付けた画像である。
図4では、感情色情報340として、緑色で塗りつぶされた円の中に「敬愛」を示す文字が表示された画像を示す。
【0047】
なお、
図4では、感情色情報33Aが、10種類の異なる感情と10種類の異なる色とをそれぞれ視覚的に対応付けた10種類の感情色情報331~340を含む画像である場合について説明したが、感情色情報33Aに含まれる感情色情報の数は、9種類以下であってもよいし、11種類以上であってもよい。
【0048】
図3の説明に戻る。表示制御部151は、
図4に示す感情色情報33Aを感情入力領域33に表示する。続いて、表示制御部151は、入力部130を介して、感情回答情報35の感情入力領域33への入力を受け付ける。例えば、表示制御部151は、入力部130を介して、感情入力領域33に表示された感情色情報33Aの中から感情回答情報に対応する感情色情報の選択を受け付ける。なお、表示制御部151は、感情回答情報35として、複数の感情に対応する感情色情報の選択を受け付けてよい。例えば、表示制御部151は、感情回答情報35として、喜びの感情に対応する感情色情報331および敬愛の感情に対応する感情色情報340の選択を受け付ける。
【0049】
また、表示制御部151は、感情回答情報35の感情入力領域33への入力が完了したか否かを判定する。例えば、表示制御部151は、感情色情報33Aの中から感情回答情報35の選択が完了したか否かを判定する。表示制御部151は、所定時間内に、入力部130を介して、入力完了ボタン34の選択操作を受け付けなかった場合に、感情入力領域33への感情回答情報35の入力が完了しなかったと判定する。表示制御部151は、感情入力領域33への感情回答情報35の入力が完了しなかったと判定した場合、処理を終了してよい。一方、表示制御部151は、所定時間内に、入力部130を介して、入力完了ボタン34の選択操作を受け付けた場合に、感情入力領域33への感情回答情報35の入力が完了したと判定する。すなわち、表示制御部151は、感情色情報33Aの中から感情回答情報35の選択が完了したと判定する。
【0050】
また、表示制御部151は、感情色情報33Aの中から感情回答情報35の選択が完了したと判定した場合に、意見回答情報15と経験回答情報25と感情回答情報35を表示した状態で、利用者が感じた感情の基となる価値観を問う質問に関する価値観質問情報41と、価値観質問情報41を補足する価値観補足情報42と、価値観質問情報41に対応する価値観回答情報が入力される価値観入力領域43と、価値観入力領域43への価値観回答情報の入力が完了した場合に選択される入力完了ボタン44を表示部140に表示する。より具体的には、表示制御部151は、意見回答情報15と経験回答情報25と感情回答情報35を表示した状態で、価値観質問情報41と、価値観補足情報42と、価値観入力領域43と、入力完了ボタン44を表示する第4のコンテンツを生成する。また、表示制御部151は、意見補足情報12と経験補足情報22と感情補足情報32を表示しない状態で、価値観質問情報41と、価値観補足情報42と、価値観入力領域43と、入力完了ボタン44を表示する第4のコンテンツを生成する。例えば、表示制御部151は、価値観補足情報42として、「その感情から見えてくるあなたが大切にしている価値観はなんですか?」という質問を示す文字情報を表示する第4のコンテンツを生成する。続いて、表示制御部151は、生成した第4のコンテンツを表示部140に表示する。例えば、価値観は、チャレンジ、創造、誠実、成長、学び、安らぎ、自己実現、つながり、評価、報酬、自分のため、責任、自己犠牲、利他、助け合い、…等の概念であってよい。
【0051】
また、図示は省略するが、表示制御部151は、複数の異なる種類の価値観と複数の異なる種類の色とをそれぞれ視覚的に対応付けた価値観色情報43Aを価値観入力領域43に表示する。具体的には、サーバ装置500の生成部552は、感情と価値観との関係性をあらかじめ学習しておく。より具体的には、経験前の感情、経験後の感情、経験の内容、および、価値観の間には関係性がある。例えば、初対面の人に自己紹介をするという経験を例に挙げて説明すると、経験前は「恥ずかしい」という感情を感じていたが、経験後は「嬉しい」という感情を感じる場合がある。このように、経験前の感情がネガティブであり、経験後にポジティブな感情へと変化した場合には、「挑戦」や「行動」といった、自分を鼓舞するような価値観が現れやすいと考えられる。一方、自己紹介の経験前は「恥ずかしい」という感情を感じていたのに対し、自己紹介の経験後は「残念」、「さびしい」、「後悔」といった感情を感じる場合がある。このように、経験前の感情がネガティブであり、経験後もネガティブな感情を感じる場合にも、「挑戦」や「行動」といった自分を鼓舞するような価値観が現れやすいと考えられるが、行動出来なかった、自己紹介できず、その後の会話につながらなかった、といった経験が想定される。そのため、経験に関する文章には、消極的な言葉が現れると推定される。このように、生成部552は、経験前の感情、経験後の感情、経験に関する文章に記載された単語、および、価値観の関係性を蓄積したデータに基づいて、経験前の感情、経験後の感情、経験に関する文章に記載された単語、および、価値観の関係性のパターンを抽出する。
【0052】
続いて、サーバ装置500の提供部554は、サーバ装置500の管理者に対して、生成部552が抽出した経験前の感情、経験後の感情、経験に関する文章に記載された単語、および、価値観の関係性のパターンに関する情報を提供する。サーバ装置500の管理者は、人手によって、提供部554によって提供された経験前の感情、経験後の感情、経験に関する文章に記載された単語、および、価値観の関係性のパターンの中から、関係性が明らかとなったと判断できる組み合わせを特定する。サーバ装置500の記憶部520は、サーバ装置500の管理者の操作にしたがって、経験前の感情、経験後の感情、経験に関する文章に記載された単語、および、価値観の関係性のパターンの中から、関係性が明らかとなったと判断された組み合わせを自動処理パターンとして記憶する。このようにして、サーバ装置500は、感情と価値観との関係性を学習する。続いて、サーバ装置500は、記憶した自動処理パターンに関する情報を情報処理装置100に送信する。
【0053】
続いて、表示制御部151は、サーバ装置500から受信した感情と価値観との関係性に関する学習結果に基づいて、複数の異なる種類の価値観それぞれと関係性が高い種類の感情を特定する。続いて、表示制御部151は、複数の異なる種類の価値観と、複数の異なる種類の価値観それぞれと関係性が高いと特定された種類の感情に対応する種類の色とをそれぞれ視覚的に対応付けた価値観色情報43Aを生成する。表示制御部151は、生成した価値観色情報43Aを価値観入力領域43に表示する。続いて、表示制御部151は、入力部130を介して、価値観回答情報45の価値観入力領域43への入力を受け付ける。例えば、表示制御部151は、入力部130を介して、価値観入力領域43に表示された価値観色情報43Aの中から価値観回答情報に対応する価値観色情報の選択を受け付ける。なお、表示制御部151は、価値観回答情報45として、複数の価値観に対応する価値観色情報の選択を受け付けてよい。例えば、表示制御部151は、価値観回答情報45として、創造の価値観に対応する価値観色情報および自己実現の価値観に対応する価値観色情報の選択を受け付けてよい。
【0054】
また、表示制御部151は、価値観回答情報45の価値観入力領域43への入力が完了したか否かを判定する。例えば、表示制御部151は、価値観色情報43Aの中から価値観回答情報45の選択が完了したか否かを判定する。表示制御部151は、所定時間内に、入力部130を介して、入力完了ボタン44の選択操作を受け付けなかった場合に、価値観入力領域43への価値観回答情報45の入力が完了しなかったと判定する。表示制御部151は、価値観入力領域43への価値観回答情報45の入力が完了しなかったと判定した場合、処理を終了してよい。一方、表示制御部151は、所定時間内に、入力部130を介して、入力完了ボタン44の選択操作を受け付けた場合に、価値観入力領域43への価値観回答情報45の入力が完了したと判定する。すなわち、表示制御部151は、価値観色情報43Aの中から価値観回答情報45の選択が完了したと判定する。
【0055】
なお、表示制御部151は、上述した第1~第4のコンテンツの縦方向の長さが表示部140の縦方向の長さよりも長い場合は、第1~第4のコンテンツのうち、表示部140の縦方向の長さに収まる部分を表示部140に表示する。また、表示制御部151は、入力部130を介して、利用者から第1~第4のコンテンツに対するスクロール操作を受け付けた場合、第1~第4のコンテンツのうち、スクロール操作に応じた部分を表示部140に表示する。
【0056】
送信部152は、表示制御部151によって価値観色情報43Aの中から価値観回答情報45の選択が完了したと判定された場合、意見回答情報15と、経験回答情報25と、感情回答情報35と、価値観回答情報45をサーバ装置500に送信する。
【0057】
受信部153は、サーバ装置500によって生成されたコンテンツをサーバ装置500から受信する。表示制御部151は、受信部153がコンテンツを受信した場合、受信部153が受信したコンテンツを表示部140に表示する。
【0058】
〔3.情報処理装置による処理手順〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係る情報処理装置100による処理手順の概要について説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理装置による処理手順の概要を示すフローチャートである。
【0059】
図5では、表示制御部151は、利用者に対する問いを表示部140に表示する(ステップS201)。続いて、表示制御部151は、表示部140に表示された問いが選択されたか否かを判定する(ステップS202)。
【0060】
表示制御部151は、表示部140に表示された問いが選択されなかったと判定した場合(ステップS202;No)、処理を終了する。一方、表示制御部151は、表示部140に表示された問いが選択されたと判定した場合(ステップS202;Yes)、意見質問情報と、意見補足情報と、意見入力領域を表示部140に表示する(ステップS203)。続いて、表示制御部151は、意見入力領域への意見回答情報の入力が完了したか否かを判定する(ステップS204)。
【0061】
表示制御部151は、意見入力領域への意見回答情報の入力が完了しなかったと判定した場合(ステップS204;No)、処理を終了する。一方、表示制御部151は、意見入力領域への意見回答情報の入力が完了したと判定した場合(ステップS204;Yes)、経験質問情報と、経験補足情報と、経験入力領域を表示部140に表示する(ステップS205)。続いて、表示制御部151は、経験入力領域への経験回答情報の入力が完了したか否かを判定する(ステップS206)。
【0062】
表示制御部151は、経験入力領域への経験回答情報の入力が完了しなかったと判定した場合(ステップS206;No)、処理を終了する。一方、表示制御部151は、経験入力領域への経験回答情報の入力が完了したと判定した場合(ステップS206;Yes)、感情質問情報と、感情補足情報と、感情色情報を表示部140に表示する(ステップS207)。続いて、表示制御部151は、感情色情報の中から感情回答情報の選択が完了したか否かを判定する(ステップS208)。
【0063】
表示制御部151は、感情色情報の中から感情回答情報の選択が完了しなかったと判定した場合(ステップS208;No)、処理を終了する。一方、表示制御部151は、感情色情報の中から感情回答情報の選択が完了したと判定した場合(ステップS208;Yes)、価値観質問情報と、価値観補足情報と、価値観色情報を表示部140に表示する(ステップS209)。続いて、表示制御部151は、価値観色情報の中から価値観回答情報の選択が完了したか否かを判定する(ステップS210)。
【0064】
表示制御部151は、価値観色情報の中から価値観回答情報の選択が完了しなかったと判定した場合(ステップS210;No)、処理を終了する。一方、表示制御部151は、価値観色情報の中から価値観回答情報の選択が完了したと判定した場合(ステップS210;Yes)、意見回答情報と、経験回答情報と、感情回答情報と、価値観回答情報をサーバ装置500に送信する(ステップS211)。
【0065】
〔4.サーバ装置の構成〕
図6は、実施形態に係るサーバ装置の構成例を示す図である。
図6に示すように、サーバ装置500は、通信部510と、記憶部520と、制御部550を有する。
【0066】
通信部510は、ネットワークと有線または無線で接続され、情報処理装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部510は、NICやアンテナ等によって実現される。
【0067】
記憶部520は、種々の情報を記憶する。記憶部520は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。具体的には、記憶部520は、生成部552が生成したコンテンツに関する情報を記憶する。例えば、記憶部520は、コンテンツに関する情報として、生成部552が生成したコンテンツと、コンテンツを識別する識別情報(以下、コンテンツIDともいう)と、利用者を識別する識別情報(以下、利用者IDともいう)を対応付けて記憶する。
【0068】
また、記憶部520は、評価情報記憶部521を有する。評価情報記憶部521は、利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報に対する評価者のコメントに対する利用者の評価実績に関する評価情報を記憶する。
【0069】
ここで、評価者は、利用者の回答情報に対する評価を行う者として指定された利用者とは異なる他の利用者のことを指す。また、コメントは、フィードバックコメントとも呼ばれ、利用者の回答情報に対する評価者の評価、意見、または感想などを示す情報のことを指す。例えば、コメントは、利用者の回答情報に対する評価者の評価、意見、または感想などを示す文字情報であってよい。また、評価者からコメントをもらった利用者(以下では、「被評価者」と記載する場合がある)は、評価者のコメントを評価する。例えば、被評価者は、評価者のコメントが自分にとって役に立ったか否か、または、評価者のコメントをもらって良かったか否かなどを評価する。例えば、被評価者は、評価の高さを示す指標により、評価者のコメントを評価する。例えば、被評価者は、評価の高さを示す数値(例えば、数値が大きいほど評価が高いことを示す1~N(Nは自然数)までのN個の数値など)により、評価者のコメントを評価してよい。また、被評価者は、「良かった」または「悪かった」などの指標により、評価者のコメントを評価してよい。
【0070】
図7は、実施形態に係る評価情報記憶部の一例を示す図である。
図7では、評価情報記憶部521は、「利用者ID」、「フィードバック登録件数」、「現時点の要求滞留件数」、「平均回答時間」、「高評価件数」、「高評価が多い感情」、「高評価が多い価値観」、「低評価が多い感情」、「低評価が多い価値観」といった項目の情報を含む。
【0071】
「利用者ID」は、実施形態に係るサービスの利用者を識別する識別情報である。「フィードバック登録件数」は、利用者によるコメントの登録件数を示す。「現時点の要求滞留件数」は、現時点におけるコメントの要求に対する回答(コメントの登録)が滞っている(すなわち、まだコメントの登録が行われていない)件数を示す。「平均回答時間」は、利用者がコメントの要求を受け付けてからコメントを登録するまでの時間の平均を示す。「高評価件数」は、コメントに対する評価の高さが所定の条件を満たす高さの評価である高評価を受けたコメント(以下、高評価コメントともいう)の件数を示す。「高評価が多い感情」は、高評価コメントの要求元である被評価者の感情回答情報に対応する感情のうち、他の感情と比べて多く登場する感情を示す。「高評価が多い価値観」は、高評価コメントの要求元である被評価者の価値観回答情報に対応する価値観のうち、他の価値観と比べて多く登場する価値観を示す。「低評価が多い感情」は、コメントに対する評価の高さが所定の条件を満たさない高さの評価である低評価を受けたコメント(以下、低評価コメントともいう)の要求元である被評価者の感情回答情報に対応する感情のうち、他の感情と比べて多く登場する感情を示す。「低評価が多い価値観」は、低評価コメントの要求元である被評価者の価値観回答情報に対応する価値観のうち、他の価値観と比べて多く登場する価値観を示す。
【0072】
また、図示は省略するが、評価情報記憶部521は、コメントの要求元である被評価者の感情回答情報に対応する感情の種類ごとの高評価件数および低評価件数を利用者IDと対応付けて記憶する。また、評価情報記憶部521は、コメントの要求元である被評価者の価値観回答情報に対応する価値観の種類ごとの高評価件数および低評価件数を利用者IDと対応付けて記憶する。
【0073】
また、記憶部520は、コンテンツを閲覧した他の利用者が利用者を尊敬することを示す「尊敬」の件数を示す尊敬情報、コンテンツを閲覧した他の利用者が利用者に対して共感したことを示す「共感する」の件数を示す共感情報、コンテンツを閲覧した他の利用者の数を示す閲覧情報、および、コンテンツの内容を好ましいと感じた他の利用者の数を示すコンテンツ評価情報を、コンテンツIDと対応付けて記憶する。なお、記憶部520は、コンテンツのデザインを好ましいと感じた他の利用者の数を示すデザイン評価情報をコンテンツIDと対応付けて記憶してもよい。
【0074】
制御部550は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、サーバ装置500内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部550は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0075】
制御部550は、取得部551と、生成部552と、選択部553と、提供部554を機能部として有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行してよい。なお、制御部550の内部構成は、
図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、各機能部は、制御部550の機能を示したものであり、必ずしも物理的に区別されるものでなくともよい。
【0076】
取得部551は、利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報を取得する。具体的には、取得部551は、情報処理装置100に表示された入力領域に入力された回答情報を情報処理装置100から取得する。より具体的には、取得部551は、回答情報として、意見回答情報と、経験回答情報と、感情回答情報と、価値観回答情報を情報処理装置100から取得する。例えば、取得部551は、回答情報として、利用者によって入力されたテキスト情報を取得する。例えば、取得部551は、テキスト情報として、意見回答情報および経験回答情報を取得する。また、取得部551は、回答情報として、感情色情報の中から利用者によって選択された種類の感情に関する感情回答情報を取得する。また、取得部551は、回答情報として、価値観色情報の中から利用者によって選択された種類の価値観に関する価値観回答情報を取得する。
【0077】
生成部552は、取得部551によって取得された複数の回答情報の特徴を視覚的に表現したデザインを含むコンテンツを生成する。具体的には、生成部552は、取得部551によって取得された意見回答情報と、経験回答情報と、感情回答情報と、価値観回答情報に基づいて、意見回答情報と、経験回答情報と、感情回答情報と、価値観回答情報の特徴を視覚的に表現したデザインを含むコンテンツを生成する。
【0078】
図8~
図10は、実施形態に係るコンテンツの一例を示す図である。
図8では、生成部552は、利用者によって選択された3種類の感情に対応する3種類の色と、3種類の色と色との境界線に対応する曲線を含むデザイン51を含むコンテンツ50を生成する。また、生成部552は、コンテンツ50の右下に示す矢印52が選択された場合に、意見回答情報と、経験回答情報と、感情回答情報と、価値観回答情報が表示されるコンテンツ50を生成する。また、生成部552は、「プレイヤーとしての成功体験を教えてください。」という問いに対応する問い情報53を含むコンテンツ50を生成する。また、生成部552は、利用者の所属部署および氏名を示す文字情報をデザイン51に重畳して表示するコンテンツ50を生成する。また、生成部552は、デザイン51の下方に、意見回答情報および経験回答情報のサマリに対応するサマリ情報55を表示するコンテンツ50を生成する。例えば、サマリ情報55は、文頭から所定数の文字(例えば、最初の30文字など)を抜き出した情報であってよい。
【0079】
また、生成部552は、デザイン51の下方に、コンテンツを閲覧した他の利用者が利用者を尊敬することを示す「尊敬」の件数を示す尊敬情報56、コンテンツを閲覧した他の利用者が利用者に対して共感したことを示す「共感する」の件数を示す共感情報57、コンテンツを閲覧した他の利用者の数を示す閲覧情報58、および、コンテンツのデザインを好ましいと感じた他の利用者の数を示すデザイン評価情報59を表示するコンテンツ50を生成する。これにより、情報処理装置100は、利用者のコンテンツまたは回答情報を閲覧した他の利用者から肯定的なフィードバックが返ってきたことを利用者に対して通知することができる。これにより、情報処理装置100は、利用者の自己肯定感を高め、利用者に対してリフレクションの入力を促すことを可能とすることができる。
【0080】
図9では、生成部552は、利用者によって選択された6種類の感情に対応する6種類の色と、6種類の色と色との境界線に対応する曲線を含むデザイン61を含むコンテンツ60を生成する。
図9では、意見回答情報および経験回答情報に含まれる単語の数が
図8の場合よりも多かったため、
図8に示すデザイン51に含まれる曲線と比べて、
図9に示すデザイン61に含まれる曲線の曲率が大きい様子を示す。また、生成部552は、デザイン51の下方に、尊敬情報66、共感情報67、閲覧情報68、および、デザイン評価情報69を表示するコンテンツ60を生成する。
【0081】
図10では、生成部552は、利用者によって選択された1種類の感情に対応する色を含むデザイン71を含むコンテンツ70を生成する。
図10では、生成部552は、意見回答情報および経験回答情報に含まれる単語の数が少なかったため、デザインに含まれる色のグラデーションの変化が大きいデザイン71を生成する。また、生成部552は、デザイン71の下方に、尊敬情報76、共感情報77、閲覧情報78、および、デザイン評価情報79を表示するコンテンツ70を生成する。
【0082】
提供部554は、生成部552が生成したコンテンツに関する情報を提供する。例えば、提供部554は、生成部552が生成したコンテンツに関する情報を情報処理装置100に送信する。
【0083】
また、取得部551は、利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報に対する評価者のコメントに対する利用者の評価実績に関する評価情報を取得する。具体的には、取得部551は、評価情報として、コメントの要求に対する回答の登録件数(
図7に示す「フィードバック登録件数」)を利用者ごとに取得する。続いて、取得部551は、各利用者のフィードバック登録件数を利用者IDと対応付けて評価情報記憶部521に格納する。
【0084】
また、取得部551は、評価情報として、コメントに対する評価の高さが所定の条件を満たす高さの評価である高評価を受けたコメントの件数(
図7に示す「高評価件数」)を利用者ごとに取得する。例えば、取得部551は、高評価件数として、評価の高さを示す数値が所定の条件を満たす評価の件数を取得する。例えば、取得部551は、高評価件数として、数値が大きいほど評価が高いことを示す1~N(Nは自然数)までのN個の数値のうち、数値が大きい方から数えて上位50%以内の数値に対応する評価の件数を取得してよい。取得部551は、高評価件数として、「良かった」または「悪かった」という評価のうち、「良かった」という評価の件数を取得してよい。続いて、取得部551は、各利用者の高評価件数を利用者IDと対応付けて評価情報記憶部521に格納する。
【0085】
また、取得部551は、評価情報として、コメントの要求に対する回答が滞っている要求滞留件数(
図7に示す「現時点の要求滞留件数」)を利用者ごとに取得する。続いて、取得部551は、各利用者の現時点の要求滞留件数を利用者IDと対応付けて評価情報記憶部521に格納する。なお、取得部551は、評価情報記憶部521が参照される度に各利用者の現時点の要求滞留件数を最新の情報に更新してよい。
【0086】
選択部553は、評価情報に基づいて、処理対象の利用者の回答情報に対するコメントを要求する相手である評価者の候補である評価者候補を選択する。
【0087】
〔5.サーバ装置による処理手順〕
次に、
図11を用いて、実施形態に係るサーバ装置による処理の手順について詳しく説明する。
図11は、実施形態に係るサーバ装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図11では、選択部553は、取得部551が回答情報を取得したか否かを判定する(ステップS301)。
【0088】
選択部553は、取得部551が回答情報を取得していないと判定した場合(ステップS301;No)、処理を終了する。一方、選択部553は、取得部551が回答情報を取得したと判定した場合(ステップS301;Yes)、評価情報記憶部521を参照して、コメントに対する高評価件数が第1閾値以上である利用者を選択する(ステップS302)。例えば、第1閾値は、全ての利用者の高評価件数を示す数値の平均値であってよい。
【0089】
続いて、選択部553は、評価情報記憶部521を参照して、コメントに対する高評価件数が第1閾値以上である利用者の中から、コメントの登録に関する要求滞留件数が第2閾値以下である利用者を選択する(ステップS303)。例えば、第2閾値は、全ての利用者の要求滞留件数を示す数値の平均値であってよい。
【0090】
続いて、選択部553は、評価情報記憶部521を参照して、選択された利用者について、取得部551によって取得された感情回答情報に対応する感情に関するコメントの低評価件数が高評価件数を上回るか否かを判定する(ステップS304)。
【0091】
選択部553は、選択された利用者について、取得部551によって取得された感情回答情報に対応する感情に関するコメントの低評価件数が高評価件数を上回ると判定した場合(ステップS304;Yes)、選択された利用者を評価者候補から除外し、評価情報記憶部521を再び参照して、コメントに対する高評価件数が第1閾値以上である他の利用者を選択する(ステップS302)。一方、選択部553は、選択された利用者について、取得部551によって取得された感情回答情報に対応する感情に関するコメントの低評価件数が高評価件数を上回らないと判定した場合(ステップS304;No)、評価情報記憶部521を参照して、選択された利用者について、取得部551によって取得された価値観回答情報に対応する価値観に関するコメントの低評価件数が高評価件数を上回るか否かを判定する(ステップS305)。
【0092】
選択部553は、選択された利用者について、取得部551によって取得された価値観回答情報に対応する価値観に関するコメントの低評価件数が高評価件数を上回ると判定した場合(ステップS305;Yes)、選択された利用者を評価者候補から除外し、評価情報記憶部521を再び参照して、コメントに対する高評価件数が第1閾値以上である他の利用者を選択する(ステップS302)。一方、選択部553は、選択された利用者について、取得部551によって取得された価値観回答情報に対応する価値観に関するコメントの低評価件数が高評価件数を上回らないと判定した場合(ステップS305;No)、選択された利用者をコメントの登録を要求する評価者候補に決定する(ステップS306)。
【0093】
提供部554は、回答情報を入力した利用者の情報処理装置100に対して、選択部553によって決定された評価者候補に関する情報を送信する(ステップS307)。
【0094】
また、回答情報を入力した利用者の情報処理装置100の受信部153は、サーバ装置500から評価者候補に関する情報を受信する。回答情報を入力した利用者の情報処理装置100の表示制御部151は、受信部153が評価者候補に関する情報を受信した場合、評価者候補に関する情報を表示部140に表示する。続いて、表示制御部151は、入力部130を介して、表示部140に表示された評価者候補の中から利用者によって選択された評価者候補をコメントの登録を要求する評価者として指定する操作を利用者から受け付ける。送信部152は、表示制御部151が評価者を指定する操作を受け付けた場合、評価者の指定に関する情報をサーバ装置500に対して送信する。
【0095】
次に、
図12を用いて、実施形態に係るサーバ装置による処理の手順について詳しく説明する。
図12は、実施形態に係るサーバ装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図12では、取得部551は、回答情報を入力した利用者の情報処理装置100からコメントの登録を要求する評価者の指定を受け付ける(ステップS401)。具体的には、取得部551は、回答情報を入力した利用者によって指定された評価者候補(以下、評価者ともいう)に関する情報を情報処理装置100から受信する。
【0096】
提供部554は、取得部551が評価者に関する情報を受信した場合、評価者に対してコメントの登録を要求する(ステップS402)。具体的には、提供部554は、評価者の情報処理装置100に対して、回答情報を入力した利用者によって入力された回答情報に対するコメントの登録を要求する通知を送信する。
【0097】
評価者の情報処理装置100の受信部153は、サーバ装置500からコメントの登録を要求する通知を受信する。評価者の情報処理装置100の表示制御部151は、受信部153がコメントの登録を要求する通知を受信した場合、通知コンテンツ600を生成する。続いて、表示制御部151は、生成した通知コンテンツ600を表示部140に表示する。
図13は、実施形態に係る通知コンテンツの一例を示す図である。
図13では、表示制御部151は、評価者として指定された面白プロデュース事業部の佐藤二郎の情報処理装置100の表示部140に通知コンテンツ600を表示する。
【0098】
例えば、表示制御部151は、受信部153がコメントの登録を要求する通知を受信した場合、評価者の現時点の要求滞留件数をサーバ装置500から取得する。続いて、表示制御部151は、現時点の要求滞留件数を示す数値を表示する通知コンテンツ600を生成する。また、表示制御部151は、評価者に対するコメントへの回答を促すメッセージに対応する文字情報を表示する通知コンテンツ600を生成する。
図13では、表示制御部151は、「6人のメンバーからフィードバックコメントの指名が来ています。」という文字情報601を表示する通知コンテンツ600を生成し、表示する。これにより、情報処理装置100は、何件のコメントの登録要求が来ているかを評価者が一目で把握することを可能にすることができる。
【0099】
また、表示制御部151は、受信部153がコメントの登録を要求する通知を受信した場合、評価者の現時点の要求滞留件数に対応する利用者のコンテンツに関する情報をサーバ装置500から取得する。言い換えると、表示制御部151は、評価者に対してコメントの登録を要求している利用者であって、評価者によるコメントの登録がまだされていない利用者のコンテンツに関する情報をサーバ装置500から取得する。続いて、表示制御部151は、サーバ装置500から取得したコンテンツを表示する通知コンテンツ600を生成する。
図13では、表示制御部151は、評価者に対してコメントの登録要求をしている6人の利用者それぞれのコンテンツ602~607を並べて表示する通知コンテンツ600を生成し、表示する。例えば、表示制御部151は、入力部130を介して、通知コンテンツ600に表示されたコンテンツの中からいずれかのコンテンツを選択する操作を評価者から受け付けた場合、選択されたコンテンツに対応する利用者の回答情報に対するコメントを登録することができる通知コンテンツ600を生成し、表示する。これにより、情報処理装置100は、評価者がコメントを登録しやすくすることができる。
【0100】
また、表示制御部151は、入力部130を介して、評価者によるコメントの入力を受け付ける。表示制御部151は、評価者によるコメントの入力が完了したか否かを判定する。送信部152は、表示制御部151によって評価者によるコメントの入力が完了したと判定された場合、評価者によって入力されたコメントに関する情報をサーバ装置500に送信する。
【0101】
図12の説明に戻る。サーバ装置500の取得部551は、第1の時間内にコメントを取得したか否かを判定する(ステップS403)。具体的には、取得部551は、評価者の情報処理装置100から第1の時間内にコメントに関する情報を受信したか否かを判定する。取得部551によって第1の時間内にコメントを取得しなかったと判定された場合(ステップS403;No)、提供部554は、評価者に対して再びコメントの登録を要求する。以下では、評価者に対して再びコメントの登録を要求することを、第1リマインドと記載する。提供部554は、規定回数の第1リマインドを実施した場合、その旨をサーバ装置500の管理者に通知する(ステップS408)。一方、取得部551は、第1の時間内にコメントを取得したと判定した場合(ステップS403;Yes)、コメントの取得状況に関する情報を評価情報記憶部521に記録する(ステップS404)。具体的には、取得部551は、評価情報記憶部521の各項目に対応する情報を更新する。取得部551によってコメントの取得状況に関する情報が記録された場合、提供部554は、回答情報を入力した利用者の情報処理装置100に対して評価者のコメントを送信する(ステップS405)。
【0102】
また、回答情報を入力した利用者の情報処理装置100の受信部153は、サーバ装置500から評価者のコメントを受信する。回答情報を入力した利用者の情報処理装置100の表示制御部151は、受信部153が評価者のコメントを受信した場合、評価者のコメントを表示部140に表示する。続いて、表示制御部151は、入力部130を介して、表示部140に表示された評価者のコメントに対する利用者の評価を受け付ける操作を利用者から受け付ける。送信部152は、表示制御部151が評価者のコメントに対する利用者の評価を受け付ける操作を受け付けた場合、評価者のコメントに対する利用者の評価に関する情報をサーバ装置500に対して送信する。
【0103】
図12の説明に戻る。取得部551は、第2の時間内に評価者のコメントに対する利用者の評価を取得したか否かを判定する(ステップS406)。具体的には、取得部551は、回答情報を入力した利用者の情報処理装置100から、第2の時間内に評価者のコメントに対する利用者の評価に関する情報を受信したか否かを判定する。取得部551によって第2の時間内に評価者のコメントに対する利用者の評価を取得しなかったと判定された場合(ステップS406;No)、提供部554は、回答情報を入力した利用者に対して評価者のコメントに対する評価の登録を要求する。以下では、回答情報を入力した利用者に対して評価者のコメントに対する評価の登録を要求することを、第2リマインドと記載する。提供部554は、規定回数の第2リマインドを実施した場合、その旨をサーバ装置500の管理者に通知する(ステップS408)。一方、取得部551は、第2の時間内に評価者のコメントに対する利用者の評価を取得したと判定した場合(ステップS406;Yes)、評価者のコメントに対する利用者の評価に関する情報を評価情報記憶部521に記録する(ステップS407)。具体的には、取得部551は、評価情報記憶部521の各項目に対応する情報を更新する。
【0104】
〔6.変形例〕
上述した情報処理システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0105】
〔6-1.第1の変形例〕
上述した実施形態では、選択部553が、評価者候補として、高評価を受けたコメントの件数を示す数値が第1閾値以上である利用者であって、かつ、要求滞留件数を示す数値が第2閾値以下である利用者を選択する場合について説明した。第1の変形例では、選択部553は、評価者候補として、平均回答時間が第1の時間以下である利用者を選択する。例えば、第1の時間は、全ての利用者の回答時間の平均値であってよい。取得部551は、評価情報として、コメントの要求が受け付けられてからコメントの要求に対する回答が登録されるまでの平均時間である平均回答時間を取得する。選択部553は、評価情報記憶部521を参照して、評価者候補として、平均回答時間が第1の時間以下である利用者を選択する。
【0106】
〔6-2.第2の変形例〕
上述した実施形態では、選択部553が、評価者候補として、高評価を受けたコメントの件数を示す数値が第1閾値以上である利用者であって、かつ、要求滞留件数を示す数値が第2閾値以下である利用者を選択する場合について説明した。第2の変形例では、選択部553は、評価者候補として、回答の登録件数を示す数値が第3閾値以上である利用者を選択する。例えば、第3閾値は、全ての利用者の回答の登録件数を示す数値の平均値であってよい。取得部551は、評価情報として、コメントの要求に対する回答の登録件数を取得する。選択部553は、評価情報記憶部521を参照して、評価者候補として、回答の登録件数を示す数値が第3閾値以上である利用者を選択する。
【0107】
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置(実施形態では、サーバ装置500)は、取得部(実施形態では、取得部551)と選択部(実施形態では、選択部553)を備える。取得部は、利用者の経験に対する内省を促す複数の質問それぞれに対応する回答に関する回答情報に対する評価者のコメントに対する利用者の評価実績に関する評価情報を取得する。選択部は、評価情報に基づいて、処理対象の利用者の回答情報に対するコメントを要求する相手である評価者の候補である評価者候補を選択する。
【0108】
これにより、情報処理装置は、コメントに対する利用者の評価実績に基づいて、利用者が入力したリフレクションに対して好ましいコメントを登録すると推定される評価者の候補を適切に選択することができる。また、情報処理装置は、好ましいコメントを登録すると推定される評価者の候補を利用者に対して提示可能とすることができる。また、情報処理装置は、利用者に対して、好ましいコメントを提示可能とすることができるので、利用者に対してリフレクションを入力する動機づけを与えることができる。したがって、情報処理装置100は、利用者に対してリフレクションの入力を促すことを可能とすることができる。
【0109】
また、取得部は、評価情報として、コメントに対する評価の高さが所定の条件を満たす高さの評価である高評価を受けたコメントの件数を取得する。選択部は、評価者候補として、高評価を受けたコメントの件数を示す数値が第1閾値以上である利用者を選択する。
【0110】
これにより、情報処理装置は、高評価を受けたコメントの件数の実績に基づいて、利用者が入力したリフレクションに対して好ましいコメントを登録すると推定される評価者の候補を適切に選択することができる。
【0111】
また、取得部は、評価情報として、コメントの要求に対する回答が滞っている要求滞留件数を取得する。選択部は、評価者候補として、要求滞留件数を示す数値が第2閾値以下である利用者を選択する。
【0112】
これにより、情報処理装置は、評価者の候補が特定の利用者に偏らないようにすることができる。したがって、情報処理装置は、利用者全員が満遍なく評価者として指定されるようにすることができる。
【0113】
また、取得部は、評価情報として、コメントの要求が受け付けられてからコメントの要求に対する回答が登録されるまでの平均時間である平均回答時間を取得する。選択部は、評価者候補として、平均回答時間が第1の時間以下である利用者を選択する。
【0114】
これにより、情報処理装置は、平均回答時間の実績に基づいて、利用者が入力したリフレクションに対して短い時間内にコメントを登録すると推定される評価者の候補を適切に選択することができる。
【0115】
また、取得部は、評価情報として、コメントの要求に対する回答の登録件数を取得する。選択部は、評価者候補として、回答の登録件数を示す数値が第3閾値以上である利用者を選択する。
【0116】
これにより、情報処理装置は、回答の登録件数の実績に基づいて、利用者が入力したリフレクションに対してコメントを登録してくれると推定される評価者の候補を適切に選択することができる。
【0117】
また、実施形態に係る情報処理装置(実施形態では、情報処理装置100)は、表示制御部(実施形態では、表示制御部151)をさらに備える。表示制御部は、複数の質問それぞれに関する質問情報と、質問情報を補足する補足情報と、回答情報が入力される入力領域を質問ごとに表示部(実施形態では、表示部140)に表示する。表示制御部は、第1の質問に対応する第1の回答情報の第1の入力領域への入力が完了した場合に、第1の回答情報を表示した状態で、第1の質問に続く第2の質問に関する第2の質問情報と、第2の質問情報を補足する第2の補足情報と、第2の質問に対応する第2の回答情報が入力される第2の入力領域を表示する。取得部は、第1の入力領域に入力された第1の回答情報、および、第2の入力領域に入力された第2の回答情報を取得する。
【0118】
これにより、情報処理装置は、利用者が他の項目に入力した情報を参照しながら当該項目へ情報を入力することを可能とすることができる。また、情報処理装置は、補足情報を表示することにより、利用者の経験に対する内省を適切に促すことを可能にすることができる。したがって、情報処理装置は、利用者の成長を適切に支援可能とすることができる。
【0119】
また、表示制御部は、第1の回答情報の第1の入力領域への入力が完了した場合に、第1の質問に関する第1の質問情報を補足する第1の補足情報を表示しない状態で、第2の質問情報と、第2の補足情報と、第2の入力領域を表示する。
【0120】
これにより、情報処理装置は、入力済みの情報に関する補足情報を表示しないことにより、利用者が参照すべき情報の表示量を減らすことができる。したがって、情報処理装置は、利用者が他の項目に入力した情報を参照しやすくすることができる。
【0121】
また、表示制御部は、経験のなかで利用者が感じた感情を問う質問に関する感情質問情報と、複数の異なる種類の感情と複数の異なる種類の色とをそれぞれ視覚的に対応付けた感情色情報を表示部に表示する。取得部は、回答情報として、感情色情報の中から利用者によって選択された種類の感情に関する感情回答情報を取得する。
【0122】
これにより、情報処理装置は、色の分類に基づいて、利用者が感情の関係性を視覚的に把握することを可能とすることができる。
【0123】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置100またはサーバ装置500等の情報機器は、例えば
図14に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図14は、情報処理装置100またはサーバ装置500等の情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。以下、実施形態に係る情報処理装置100を例に挙げて説明する。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
【0124】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0125】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0126】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0127】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0128】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0129】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0130】
〔9.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0131】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0132】
例えば、上述した実施形態では、情報処理システム1が中央処理型(集中型ともいう)のコンピューティングシステムである例について説明したが、情報処理システムの構成はこれに限られない。例えば、情報処理システムは、複数台の情報処理装置100で構成される分散型コンピューティングシステムであってよい。この場合、情報処理システムは、複数台の情報処理装置100がネットワークを介して互いに接続される。また、この場合、情報処理システムでは、それぞれの情報処理装置100に
図6で説明したサーバ装置500の機能が実装される。
【0133】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0134】
1 情報処理システム
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
130 入力部
140 表示部
150 制御部
151 表示制御部
152 送信部
153 受信部
500 サーバ装置
510 通信部
520 記憶部
550 制御部
551 取得部
552 生成部
553 選択部
554 提供部