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  • 特開-熱交換器及びパイプクーリング方法 図1
  • 特開-熱交換器及びパイプクーリング方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053426
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】熱交換器及びパイプクーリング方法
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/02 20060101AFI20240408BHJP
   F28C 1/04 20060101ALI20240408BHJP
   C04B 40/02 20060101ALI20240408BHJP
   B28B 11/24 20060101ALI20240408BHJP
【FI】
E04G21/02 104
F28C1/04
C04B40/02
B28B11/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159708
(22)【出願日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】000222668
【氏名又は名称】東洋建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 浩史
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 隆広
(72)【発明者】
【氏名】杉森 厚
(72)【発明者】
【氏名】中部 陽介
【テーマコード(参考)】
2E172
4G055
4G112
【Fターム(参考)】
2E172AA05
2E172EA10
4G055AA01
4G055BA02
4G055BA10
4G112RA05
4G112RC00
(57)【要約】
【課題】パイプクーリング方法に係る建設コストの増大を抑制することが可能な熱交換器及びその方法を提供する。
【解決手段】水槽5(貯水槽)の開口部6に複数枚の放熱板32を積み上げて熱交換部31を形成し、水槽15(回収槽)に貯留された水を複数本の撒水管42によって熱交換部31の上から撒布するとともに、複数台の送風機51によって熱交換部31へ上下の放熱板32間の間隙37を抜けるように送風することで熱交換器20を構成した。これにより、チラーを使用しないで大量の水を処理(冷却)することが可能であり、チラーを使用することで発生する設備コスト及びランニングコスト、延いてはコンクリート構造物2の建設コストを削減することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート構造物に埋設された冷却パイプと、貯水槽に貯留された水を前記冷却パイプへ供給する給水手段と、前記コンクリート構造物の冷却に使用された水を回収して回収槽へ送る回収手段と、を備える水循環式パイプクーリングシステムに用いられる熱交換器であって、
前記貯水槽の開口部の直上に設けられる熱交換部と、前記回収槽に貯留された水を前記熱交換部上に撒く撒水部と、前記熱交換部へ送風する送風機と、を備え、
前記熱交換部は、一定の間隔をあけて積み上げられた複数段の放熱板を有することを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
請求項1に記載の熱交換器であって、
前記放熱板は、鋼管足場に使用される床材であることを特徴とする熱交換器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の熱交換器であって、
前記熱交換部は、隣接する前記放熱板間に設けられた間隙を有することを特徴とする熱交換器。
【請求項4】
コンクリート構造物に埋設された冷却パイプと、貯水槽に貯留された水を前記冷却パイプへ供給する給水手段と、前記コンクリート構造物の冷却に使用された水を回収して回収槽へ送る回収手段と、を備える水循環式パイプクーリングシステムに用いられるパイプクーリング方法であって、
前記貯水槽の開口部の直上に設けられる熱交換部と、前記回収槽に貯留された水を前記熱交換部上に撒く撒水部と、前記熱交換部へ送風する送風機と、を有する熱交換器を含む水循環式パイプクーリングシステムを構成し、前記熱交換部を、一定の間隔をあけて積み上げた複数段の放熱板によって構成し、
前記放熱板の段数を選択することで前記熱交換器の冷却能力を調整することを特徴とするパイプクーリング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水循環式パイプクーリングシステムに用いられる熱交換器及びパイプクーリング方法であって、パイプクーリングシステムの冷媒としての水を冷却する熱交換器及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水循環式パイプクーリング工法は、セメントの水和発熱によるコンクリート構造物の温度ひび割れの管理に適用される。例えば、特許文献1には、打設されるコンクリートCよりも低い第1温度の水FL1が収容された第1流体収容手段2Aと、第1温度よりも低い第2温度の水FL2が収容された第2流体収容手段2Bとを備え、温度測定手段3により測定されるコンクリートCの温度が所定の温度となるように、コンクリートCに埋設された冷却管4に供給される水FL1と水FL2との供給量の割合を制御するコンクリート冷却方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-150266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたコンクリート冷却方法(以下「従来方法」と称する)では、第2流体収容手段2Bに収容された水FL2の冷却にチラーユニット(以下「チラー」と称する)が使用される。従来方法に使用されるチラーは大型であり、現場までの輸送及び現場での設備管理が困難である。また、大型のチラーは、設備コスト(レンタル料金等)及びランニングコスト(消費電力量等)が高額となり、延いては建設コストが増大する要因となっていた。
【0005】
本発明は、パイプクーリング方法に係る建設コストの増大を抑制することが可能な熱交換器及びその方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の熱交換器は、コンクリート構造物に埋設された冷却パイプと、貯水槽に貯留された水を前記冷却パイプへ供給する給水手段と、前記コンクリート構造物の冷却に使用された水を回収して回収槽へ送る回収手段と、を備える水循環式パイプクーリングシステムに用いられる熱交換器であって、前記貯水槽の開口部の直上に設けられる熱交換部と、前記回収槽に貯留された水を前記熱交換部上に撒く撒水部と、前記熱交換部へ送風する送風機と、を備え、前記熱交換部は、一定の間隔をあけて積み上げられた複数段の放熱板を有することを特徴とする。
本発明のパイプクーリング方法は、コンクリート構造物に埋設された冷却パイプと、貯水槽に貯留された水を前記冷却パイプへ供給する給水手段と、前記コンクリート構造物の冷却に使用された水を回収して回収槽へ送る回収手段と、を備える水循環式パイプクーリングシステムに用いられるパイプクーリング方法であって、前記貯水槽の開口部の直上に設けられる熱交換部と、前記回収槽に貯留された水を前記熱交換部上に撒く撒水部と、前記熱交換部へ送風する送風機と、を有する熱交換器を含む水循環式パイプクーリングシステムを構成し、前記熱交換部を、一定の間隔をあけて積み上げた複数段の放熱板によって構成し、前記放熱板の段数を選択することで前記熱交換器の冷却能力を調整することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、パイプクーリング方法に係る建設コストの増大を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】パイプクーリングシステムの概念図である。
図2】本実施形態に係る熱交換器の斜視図である。
図3】本実施形態に係る熱交換器の説明図であって、実機の月別の冷却能力をLCEM(ライフサイクルエネルギーマネジメント)ツールを用いて試算した試算結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1に、水循環式パイプクーリングシステム1の概念図を示す。当該パイプクーリングシステム1は、コンクリート構造物2に鉛直に埋設される複数本の冷却パイプ3を備える。冷却パイプ3は、上端部がコンクリート構造物2から突出される。なお、冷却パイプ3として、シース管が用いられる。
【0010】
図1に示されるように、パイプクーリングシステム1は、上面が開口された箱形の水槽5(貯水槽)を備える。水槽5には、当該パイプクーリングシステム1の冷媒として水が貯留される。パイプクーリングシステム1は、水槽5に貯留された水を複数本の冷却パイプ3へ供給する給水部(給水手段)と、コンクリート構造物2の冷却に使用された水を回収して水槽15(回収槽)へ送る回収部(回収手段)と、を備える。
【0011】
給水部は、水槽5(貯水槽)に貯留された水が連通管13を介して供給される水槽25(給水槽)を備える。給水部は、水槽25に貯留された水を複数の給水系列9(図1に「3系列」を例示)によって各冷却パイプ3へ供給する。ここで、相互の給水系列9は基本構造が同一である。よって、明細書の記載を簡潔にすることを目的に、並列に配列された複数本の給水系列9の一系列(以下「給水系列9」と称する)のみを説明する。なお、図1には、給水系列9が3本の冷却パイプ3へ給水するように例示されているが、給水系列9が給水する冷却パイプ3の本数、及びパイプクーリングシステム1に設けられる給水系列9の数は適宜に決定することができる。
【0012】
図1に示されるように、給水系列9は、水槽25(給水槽)に貯留された水を給水ポンプ(図示省略)によって汲み上げ、給水ホース10を介して分岐管11へ圧送する。給水ホース10は、分岐管11で複数本(図1に「3本」を例示)の給水ホース12に分岐される。即ち、給水ホース10を通って分岐管11へ圧送された水は、各給水ホース12に分配される。なお、分岐管11には、例えば配管用ステンレス鋼管が用いられる。
【0013】
ここで、各給水ホース12は、下流側の端部が対応する冷却パイプ3の底部まで挿入されている。これにより、給水ホース12から冷却パイプ3内へ流出した水は、給水ホース12と冷却パイプ3との間の流路を流れ、コンクリート構造物2を冷却した後、コンクリート構造物2から突出した冷却パイプ3の上端部開口から流出される。冷却パイプ3から流出した水、即ちコンクリート構造物2の冷却に使用された水は、回収部によって回収され、送水ホース14を通って水槽15(回収槽)へ送られる。なお、本実施形態では、冷却パイプ3から流出した水は、埋め戻し前の立坑に回収される。
【0014】
図2に示されるように、パイプクーリングシステム1は、水槽15(回収槽)に貯留された水、即ちコンクリート構造物2の冷却に使用された昇温した水を冷却する熱交換器20を備える。熱交換器20は、水槽5(貯水槽)を囲うように設けられたフレーム21を有する。フレーム21は、鋼管足場に使用される鋼管22と付属金具23とによって組まれる。フレーム21は、水槽5の開口部6の直上を前後方向(図2参照)へ延びる複数本(本実施形態では「3本」)の鋼管22Aを有する。複数本の鋼管22Aは、左右方向(図2参照)に一定の間隔をあけて配置される。
【0015】
熱交換器20は、フレーム21の複数本の鋼管22Aによって支持される熱交換部31を備える。熱交換部31は、複数枚(本実施形態では「9枚」)の放熱板32を積み上げることで構成される。積み上げられた放熱板32間には、前後方向(図2参照)に延びて左右方向(図2参照)に一定の間隔をあけて配置された複数本(本実施形態では「3本」)の単管36(角形鋼管)を介在させる。これにより、対向する放熱板32間には、単管36の高さに相当する一定の間隙37が形成される。なお、放熱板32は、鋼管足場に使用されるアルミ合金製の床材が適用される。放熱板32(床材)には、複数個の水抜き穴(符号省略)が設けられる。
【0016】
また、熱交換器20は、水槽15(回収槽)に貯留された水を熱交換部31に撒布する撒水部41を備える。撒水部41は、フレーム21の上部に設けられる複数本(図2に1本のみ表示)の撒水管42を有する。複数本の撒水管42は、左右方向(図2参照)に延びて前後方向(図2参照)に一定の間隔をあけて配置される。なお、撒水管42には、一端が閉塞された硬質塩化ビニル管が適用される。また、各撒水管42には、複数個の撒水孔(図示省略)が設けられる。
【0017】
各撒水管42の開口端には、取水ポンプ(図示省略)によって汲み上げられた水槽15(回収槽)の水が給水ホース43を介して供給される。各撒水管42に供給された水は、各撒水管42の撒水孔(図示省略)から熱交換部31の最上段の放熱板32の上面34に撒布される。最上段の放熱板32に撒布された水は、該放熱板32の表面を伝って直下(2段目)の放熱板32へ流下する。また、2段目の放熱板32へ流下した水は、該放熱板32の表面を伝って直下(3段目)の放熱板32へ流下する。このように、熱交換部31に撒布された水は、最上段の放熱板32から最下段の放熱板32まで各放熱板32を伝って順次直下の放熱板32へ流下し、最下段の放熱板32を伝った水は、水槽5(貯水槽)へ流下して回収される。
【0018】
さらに、熱交換器20は、熱交換部31に向かって空気を送る複数台(本実施形態では「4台」)の送風機51を備える。複数台の送風機51は、水槽25(給水槽)の開口部26に架設された渡し板52上に、左右方向(図2参照)に一定の間隔をあけて配置される。複数台の送風機51から送られた風は、熱交換部31の各放熱板32間の間隙37を前後方向(水の流下方向と直交する方向)へ抜ける。これにより、各放熱板32の表面を伝う水の蒸発が促進され、熱交換部31における水の冷却能力を高めることができる。なお、渡し板52は、鋼管足場に使用される床材が適用される。
【0019】
ところで、発明者等は、熱交換部31に設けられる放熱板32が1枚である場合と、熱交換部31に設けられる放熱板32が0枚である場合との熱交換器20の冷却能力(水温変化)を比較する実験を行った。なお、当実験において使用される撒水管42の数は1本、送風機51の数は3台である。その結果、放熱板32が0枚である場合の水温変化が-7.4℃であったのに対し、放熱板32が1枚である場合の水温変化は-11.1℃であった。この結果から、撒水管42から撒布された水が放熱板32(床材)の表面を伝うことで水の蒸発が促進され、熱交換がより能率的に行われると推定できる。
【0020】
また、発明者等は、国土交通省大臣官房官庁営繕部が公開したLCEM(ライフサイクルエネルギーマネジメント)ツールを用いて熱交換器20の実機の月別の冷却能力を試算した。なお、図3に示される試算結果は、開放型冷却塔として計算したものである。この試算結果から、冷却前水温(IN)が高い程、また外気温度が高い程、冷却能力が低下することが明らかであり、冷却前水温(IN)が40℃未満であると仮定した場合、概ね30℃までの冷却が可能であると推定できる。他方、冷却前水温(IN)が40℃を超える場合、熱交換器20を直列に連結して冷却を繰り返すことにより、同程度(30℃)までの冷却が可能であると推定できる。
【0021】
次に、パイプクーリングシステム1を用いたパイプクーリング方法を説明する。
まず、水槽5(貯水槽)、水槽15(回収槽)、及び水槽25(給水槽)を現場に配置し、給水ホース10、給水ホース12、及び送水ホース14等を配管する。なお、各給水系列9の各給水ホース12の下流側は、コンクリート構造物2に埋設された各冷却パイプ3に挿入する。
【0022】
次に、鋼管足場に使用される鋼管22及び付属金具23を用いて熱交換器20のフレーム21を組む。そして、水槽5(貯水槽)を囲うように組まれたフレーム21の複数本の鋼管22A上に、複数枚の放熱板32(床材)を単管36を介在させて積み上げる。ここで、使用する放熱板32の枚数(段数)は、経験値や冷却水出口温度の実測値に基づき調整してもよいが、外気湿球温度、冷却水入口温度、冷却水量比、冷却水温度設定値等に基づき決定することができる。
【0023】
次に、フレーム21の上部に複数本(図2に1本のみ表示)の撒水管42を取り付けるとともに、水槽25(給水槽)に架設した渡し板52(床材)上に複数台(本実施形態では「4台」)の送風機51を配置する。なお、前述した工程は、順序を限定するものではない。そして、給水ポンプ(図示省略)を作動させると、水槽25(給水槽)に貯留された水が汲み上げられ、各給水系列9の給水ホース10及び分岐管11を経由して各給水ホース12へ分配される。
【0024】
さらに、各給水ホース12へ分配された水は、給水ホース12と冷却パイプ3との間の流路を流れ、コンクリート構造物2(硬化過程のコンクリート)を冷却した後、埋め戻し前の立坑(回収部)によって回収され、送水ホース14を通って水槽15(回収槽)へ送られる。そして、水槽15に貯留された水(コンクリート構造物2の冷却に使用された昇温した戻り水)は、取水ポンプ(図示省略)によって汲み上げられ、熱交換器20の各撒水管42から熱交換部31に撒布される。
【0025】
さらに、熱交換部31に撒布された水は、最上段の放熱板32(床材)から順次直下の放熱板32を伝って流下する過程で蒸発することで冷却され、熱交換部20の直下の水槽5(貯水槽)によって回収される。なお、熱交換部31を流下する水は、放熱板32間を通過する送風機51の風(空気)によって蒸発(気化)が促進される。
【0026】
ここで、従来方法では、パイプクーリングシステムを循環する水をチラーによって冷却していたので、設備コスト(レンタル料金等)及びランニングコスト(消費電力量等)が高額となり、延いては建設コストが増大する要因となっていた。また、大量の水を冷却するには大型のチラー又は複数台のチラーが必要であり、現場までの輸送及び現場での設備管理が困難であった。
【0027】
これに対し、本実施形態では、水槽5(貯水槽)の開口部6に複数枚の放熱板32を積み上げて熱交換部31を形成し、水槽15(回収槽)に貯留された水を複数本の撒水管42によって熱交換部31の上から撒布するとともに、複数台の送風機51によって熱交換部31を流れる水の流下方向に対して直交する方向へ上下の放熱板32間の間隙37を抜けるように送風することで熱交換器20を構成したので、チラーを使用しないで大量の水を処理(冷却)することが可能であり、チラーに関連する設備コスト及びランニングコスト、延いてはコンクリート構造物2の建設コストを削減することができる。
また、本実施形態では、鋼管足場に使用される鋼管22と付属金具23とを組んでフレーム21を構成し、熱交換部31の放熱板32にも鋼管足場に使用される床材を流用したので、建設現場にある設備を流用して熱交換器20を構成することが可能であり、設備コスト及び輸送コストを削減することができる。
さらに、本実施形態では、熱交換部31を構成する放熱板32の枚数(段数)が可変であるので、放熱板32の段数を適宜選択することで熱交換器20の冷却能力を調整することが可能であり、外気温度(季節)や冷却水温度設定値等に応じて熱交換器20の冷却能力を調整することができる。
【0028】
なお、実施形態は、前述した形態に限定されるものではなく、例えば、次のように構成することができる。
本実施形態では、水槽5(貯水槽)と水槽25(給水槽)とを連通管13によって連通することで水槽5に貯留された水を水槽25へ移動させ、水槽25に貯留された水を各給水系列9によって各冷却パイプ3へ供給するようにパイプクーリングシステム1を構成したが、水槽25は必須ではなく、水槽5(貯水槽)に貯留された水を各給水系列9によって各冷却パイプ3へ供給するようにパイプクーリングシステム1を構成することもできる。
【符号の説明】
【0029】
1 パイプクーリングシステム、2 コンクリート構造物、3 冷却パイプ、5 水槽(貯水槽)、6 開口部、9 給水系列(給水手段)、14 送水ホース(回収手段)、20 熱交換器、31 熱交換部、41 撒水部、51 送風機
図1
図2
図3