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  • 特開-状態検出装置 図1
  • 特開-状態検出装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053434
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】状態検出装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20240408BHJP
   B23Q 17/00 20060101ALI20240408BHJP
【FI】
G05B23/02 T
B23Q17/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159722
(22)【出願日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】000179328
【氏名又は名称】リックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】岡野 祥平
(72)【発明者】
【氏名】赤星 直徳
(72)【発明者】
【氏名】中野 幸一
【テーマコード(参考)】
3C029
3C223
【Fターム(参考)】
3C029EE01
3C223AA11
3C223AA12
3C223BA01
3C223BB08
3C223BB12
3C223CC01
3C223DD01
3C223EB03
3C223FF03
3C223FF12
3C223FF33
3C223FF42
3C223FF52
3C223GG01
3C223GG02
3C223HH24
3C223HH30
(57)【要約】
【課題】既存の工作機械等の監視対象物の改造が不要で、外部から電源供給のための配線も不要な状態検出装置の提供。
【解決手段】監視対象物の状態変化を電気信号に変換して出力するセンサ部2と、監視対象物の状態を示す信号を無線送信する送信部3と、装置駆動用のバッテリー4と、センサ部2の出力に基づいて監視対象物の状態変化を判定し、監視対象物の状態変化有りと判定されたときに送信部3により監視対象物の状態を示す信号を送信する制御部5であり、バッテリー4の消費電力を抑えるスリープモードと通常の消費電力の稼働モードとを切り換える機能を有する制御部5とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象物の状態変化を電気信号に変換して出力するセンサ部と、
前記監視対象物の状態を示す信号を無線送信する送信部と、
装置駆動用のバッテリーと、
前記センサ部の出力に基づいて前記監視対象物の状態変化を判定し、前記監視対象物の状態変化有りと判定されたときに前記送信部により前記監視対象物の状態を示す信号を送信する制御部であり、前記バッテリーの消費電力を抑えるスリープモードと通常の消費電力の稼働モードとを切り換える機能を有する制御部と
を備える状態検出装置。
【請求項2】
前記スリープモードは、前記センサ部および前記送信部の動作を停止するものであり、
前記制御部は、所定時間の前記スリープモードを経て前記稼働モードへ移行して前記センサ部を稼働し、前記センサ部の出力に基づく前記監視対象物の状態変化の判定を所定回数行った後、前記スリープモードへ戻る一連の動作を繰り返し行うものであって、前記監視対象物の状態変化有りと判定されたときのみ前記送信部により前記監視対象物の状態を示す信号を送信するものである請求項1記載の状態検出装置。
【請求項3】
前記スリープモードは、前記送信部の動作を停止するものであり、
前記制御部は、通常は前記スリープモードであり、前記センサ部の出力が所定量以上であることをトリガーとして前記稼働モードへ移行し、前記センサ部の出力に基づく前記監視対象物の状態変化の判定を所定回数行った後、前記スリープモードへ戻る一連の動作を繰り返し行うものであって、前記監視対象物の状態変化有りと判定されたときのみ前記送信部により前記監視対象物の状態を示す信号を送信するものである請求項1記載の状態検出装置。
【請求項4】
前記センサ部は、前記監視対象物の外見の状態変化を電気信号に変換して出力するものである請求項1から3のいずれか1項に記載の状態検出装置。
【請求項5】
前記センサ部は、前記監視対象物の電流の状態変化を電気信号に変換して出力するクランプ式の電流センサである請求項1から3のいずれか1項に記載の状態検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械加工・組立ラインなどにおける加工機械、工作機械・洗浄装置などの製造装置、プラントなどにおけるプロセス制御装置、搬送機械や、移動台車などの監視対象物の状態を検出する状態検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械の異常発生時の状況を確認可能なものとして、例えば特許文献1には、操作盤を操作する操作者側に向けたカメラと、カメラの所定時間の画像を記憶する記録手段と画像記憶装置とを備え、記録手段は、異常発生時から遡る所定時間の画像、機械停止時における操作盤の操作時およびその後の機械の起動時に、当該時の所定時間のカメラの画像を画像記憶装置に記憶させる工作機械が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、プラントの制御盤に収納されている複数のリレー・タイマのそれぞれに対応して設けられ、各々のリレー・タイマが動作した時それぞれ点灯する複数の発光ダイオードと、制御盤内の所定位置に設けられ、複数の発光ダイオードの点灯状態を撮像して映像情報を得るカメラと、このカメラにより得られた映像情報を記録する映像情報記憶手段と、この映像情報記憶手段から出力された映像情報を判定基準と比較することにより異常を検出する異常判定手段とを具備したプラント故障診断装置が開示されている。
【0004】
さらに、特許文献3には、状態を外部から直接確認できない監視対象機器を内蔵している産業機械の外部に現れる産業機械の1つ以上の物理的情報を取得するカメラなどの情報取得手段と、取得された1つ以上の物理的情報に基づいて監視対象機器の状態を判定する状態判定手段とを備え、監視対象機器の状態が異常状態であると判定された場合、異常発生情報を外部のサーバに有線または無線にて出力する機器状態監視装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-191787号公報
【特許文献2】特開2008-165453号公報
【特許文献3】再公表2018-84307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の装置はいずれも構造が複雑であり、既存の工作機械等に適用するためには工作機械等を改造することが必要となる。しかしながら、既存の工作機械等を改造すると、その工作機械等の動作に影響を及ばすこともあり、適用は容易ではない。また、監視のためにカメラにより撮像し続けるためには外部からの電源供給が必要であり、配線の煩わしさや、環境によっては配線そのものが困難な場合がある。
【0007】
そこで、本発明においては、既存の工作機械等の監視対象物の改造が不要で、外部から電源供給のための配線も不要な状態検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の状態検出装置は、監視対象物の状態変化を電気信号に変換して出力するセンサ部と、監視対象物の状態を示す信号を無線送信する送信部と、装置駆動用のバッテリーと、センサ部の出力に基づいて監視対象物の状態変化を判定し、監視対象物の状態変化有りと判定されたときに送信部により監視対象物の状態を示す信号を送信する制御部であり、バッテリーの消費電力を抑えるスリープモードと通常の消費電力の稼働モードとを切り換える機能を有する制御部とを備えるものである。
【0009】
本発明の状態検出装置によれば、センサ部が監視対象物の状態変化を電気信号に変換して出力し、制御部がこのセンサ部の出力に基づいて監視対象物の状態変化を判定し、監視対象物の状態変化有りと判定されたときに、送信部が監視対象物の状態を示す信号を送信するので、監視対象物の状態を検出することができる。また、本発明の状態検出装置は、装置駆動用のバッテリーを備えており、制御部は、バッテリーの消費電力を抑えるスリープモードと通常の消費電力の稼働モードとを切り換え、センサ部の出力に基づいて監視対象物の状態変化を判定し、監視対象物の状態変化有りと判定されたときに送信部により監視対象物の状態を示す信号を送信するので、バッテリーの消費電力を抑えて監視対象物の状態を長時間検出することができる。
【0010】
ここで、スリープモードは、センサ部および送信部の動作を停止するものであり、制御部は、所定時間のスリープモードを経て稼働モードへ移行してセンサ部を稼働し、センサ部の出力に基づく監視対象物の状態変化の判定を所定回数行った後、スリープモードへ戻る一連の動作を繰り返し行うものであって、監視対象物の状態変化有りと判定されたときのみ送信部により監視対象物の状態を示す信号を送信する構成とすることができる。
【0011】
また、スリープモードは、送信部の動作を停止するものであり、制御部は、通常はスリープモードであり、センサ部の出力が所定量以上であることをトリガーとして稼働モードへ移行し、センサ部の出力に基づく監視対象物の状態変化の判定を所定回数行った後、スリープモードへ戻る一連の動作を繰り返し行うものであって、監視対象物の状態変化有りと判定されたときのみ送信部により監視対象物の状態を示す信号を送信する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の状態検出装置によれば、センサ部が監視対象物の状態変化を電気信号に変換して出力し、制御部がこのセンサ部の出力に基づいて監視対象物の状態変化を判定し、監視対象物の状態変化有りと判定されたときに、送信部が監視対象物の状態を示す信号を送信するので、既存の工作機械等の監視対象物を改造することなく、監視対象物の状態を検出することができる。
【0013】
また、本発明の状態検出装置は、装置駆動用のバッテリーを備えており、制御部は、バッテリーの消費電力を抑えるスリープモードと通常の消費電力の稼働モードとを切り換え、センサ部の出力に基づいて監視対象物の状態変化を判定し、監視対象物の状態変化有りと判定されたときに送信部により監視対象物の状態を示す信号を送信するので、バッテリーの消費電力を抑えて監視対象物の状態を長時間検出することができ、外部からの電源供給のための配線も不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態における状態検出装置の概略構成を示すブロック図である。
図2】制御部による制御フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は本発明の実施の形態における状態検出装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、本発明の実施の形態における状態検出装置1は、監視対象物の状態変化を電気信号に変換して出力するセンサ部2と、監視対象物の状態を示す信号を他の機器の受信部7に対して無線送信する送信部3と、装置駆動用のバッテリー4と、各部の制御を行う制御部5と、装置の操作を行う操作部6とを有する。監視対象物は、機械加工・組立ラインなどにおける加工機械、工作機械・洗浄装置などの製造装置、プラントなどにおけるプロセス制御装置、搬送機械や、移動台車などである。
【0016】
センサ部2は、監視対象物の状態変化を電気信号に変換して出力するものである。例えば、センサ部2は、監視対象物の外見の状態変化を電気信号に変換して出力するものとすることができる。具体的には、このようなセンサ部2としてカラーセンサや距離センサ等を用いる。
【0017】
カラーセンサは、例えば制御盤等の監視対象物の異常ランプの色を検出可能なものを使用することができる。カラーセンサは、検出可能な色の中から指定された色の照度データを制御部に渡す。カラーセンサが、照度の変化量により監視対象物の状態変化を検出することで、監視対象物の操作パネルなど様々な状態を示す光源が混在する環境においても監視対象物の状態変化を捉えることができる。
【0018】
また、距離センサは、搬送機械や移動台車などの監視対象物までの距離を検出可能なものを使用することができる。このとき、距離センサは、検出した距離の変化を電気信号に変換して出力する。
【0019】
あるいは、センサ部2は、監視対象物の電流の状態変化を電気信号に変換して出力するクランプ式のホールセンサなどの電流センサとすることができる。クランプ式の電流センサ(ホールセンサ)は、監視対象物の電源コードにクランプすることで、監視対象物の電流の変化を電気信号に変換して出力することができる。
【0020】
送信部3は、監視対象物の状態を示す信号を無線送信するものである。送信部3により無線送信される信号は、この信号を受信可能な他の機器の受信部7により受信して、監視対象物のオペレーターへ通知したり、カメラや測定器などの監視機器へのトリガー信号としたりすることができる。
【0021】
バッテリー4は、一次電池や二次電池等の外部から電力供給が不要な電源である。本実施形態における状態検出装置1は、センサ部2、送信部3、バッテリー4、制御部5および操作部6が同じケース内に収容されており、外部から電力供給のための配線をすることなく設置することが可能である。なお、ケースはマグネットや両面テープにより固定することが可能となっている。
【0022】
制御部5は、センサ部2の出力に基づいて監視対象物の状態変化を判定し、監視対象物の状態変化有りと判定されたときに送信部3により監視対象物の状態を示す信号を送信する。例えば、センサ部2としてカラーセンサを用いた場合、制御部5は照度データの判定において、変化量を判定する。このとき、制御部5は、その変化の基準値を、(a)初期値とする場合、(b)前回計測値とする場合、(c)平均値とする場合があり、環境光の変化など周囲の条件や監視対象の明るさ等に合わせて選択する。なお、平均値は所定個数の移動平均、あるいはLPF(ローパスフィルタ)計算の出力値が使いやすい。
【0023】
また、制御部5は、バッテリー4の消費電力を抑えるスリープモードと通常の消費電力の稼働モードとを切り換える機能を有する。制御部5が、省電力のスリープモードと、通常の消費電力の稼働モードとの2種類のモードを使い分けることで、小型のバッテリー4による駆動であっても長時間の稼働を実現することができる。
【0024】
図2は制御部5による制御フローを示している。図2に示すように、制御部5は、処理を開始すると(S100)、送信部3により無線送信される信号を受信する他の機器の受信部7との通信確立処理を行う(S101)。次に、制御部5は、操作部6により設定された動作モードの設定処理を行う(S102)。
【0025】
そして、制御部5は、センサ部2の出力に基づく監視対象物の状態変化判定処理を行う(S103)。変化がない場合、制御部5はn秒間のスリープモードを経て(S104)、状態変化判定処理(S103)を繰り返す。なお、スリープモードの時間(n秒)は操作部6により任意に設定可能である。一方、変化がある場合、制御部5は送信部3により監視対象物の状態を示す信号を他の機器の受信部7へ送信した後(S105)、n秒間のスリープモードを経て(S104)、状態変化判定処理(S103)を繰り返す。
【0026】
また、より具体的には、例えば第1のスリープモードとして、センサ部2および送信部3の動作を停止するものとすることができる。ここで、スリープモードにおける動作を停止とは、完全に電源を遮断するのではなく、スリープモードから稼働モードへ移行する際に、スリープモードに移行したタイミングの状態に復帰できる状態で動作を停止することで、電力消費を抑えた状態をいう(以下同じ。)。この場合、制御部5は、予め設定された所定時間の第1のスリープモードを経て稼働モードへ移行する。稼働モードでは、制御部5は、センサ部2を稼働し、センサ部2の出力に基づく監視対象物の状態変化の判定を所定回数行う。その後、制御部5は、第1のスリープモードへ戻るという一連の動作を繰り返し行う。このとき、制御部5は、監視対象物の状態変化有りと判定されたときのみ、送信部3により監視対象物の状態を示す信号を送信する。これにより、センサ部2および送信部3の動作を抑制し、バッテリー4の消費電力を抑えることができる。
【0027】
あるいは、例えば第2のスリープモードとして、送信部3の動作を停止するものとすることができる。このとき、センサ部2は常時稼働している。この場合、制御部5は、通常は第2のスリープモードであり、センサ部2の出力が所定量以上であることをトリガーとして稼働モードへ移行する。稼働モードでは、制御部5は、センサ部2の出力に基づく監視対象物の状態変化の判定を所定回数行う。その後、制御部5は、第2のスリープモードへ戻るという一連の動作を繰り返し行う。このとき、制御部5は、監視対象物の状態変化有りと判定されたときのみ送信部3により監視対象物の状態を示す信号を送信する。これにより、送信部3の動作を抑制し、バッテリー4の消費電力を抑えることができる。
【0028】
操作部6は、装置の操作を行うためのものである。例えば、前述のように制御部5が第1のスリープモードを経て稼働モードへ移行する際の所定時間の設定や、センサ部2の出力に基づく監視対象物の状態変化の判定回数の設定などを操作部6により行うことができる。また、第2のスリープモードにおいて、トリガーとするセンサ部2の出力の所定量の設定や、センサ部2の出力に基づく監視対象物の状態変化の判定回数の設定などを操作部6により行うことができる。
【0029】
上記構成の状態検出装置1によれば、センサ部2が監視対象物の状態変化を電気信号に変換して出力し、制御部5がこのセンサ部2の出力に基づいて監視対象物の状態変化を判定し、監視対象物の状態変化有りと判定されたときに、送信部3が監視対象物の状態を示す信号を送信するので、既存の工作機械等の監視対象物を改造することなく、監視対象物の状態を検出することができる。
【0030】
また、この状態検出装置1は、装置駆動用のバッテリー4を備えており、制御部5は、バッテリー4の消費電力を抑えるスリープモードと通常の消費電力の稼働モードとを切り換え、センサ部2の出力に基づいて監視対象物の状態変化を判定し、監視対象物の状態変化有りと判定されたときに送信部3により監視対象物の状態を示す信号を送信するので、バッテリー4の消費電力を抑えて監視対象物の状態を長時間検出することができ、外部からの電源供給のための配線も不要となる。
【0031】
なお、バッテリー4の消費電力は以下の式で計算される。
消費電力=(スリープ電力×スリープ時間+稼働電力×稼働時間)/(スリープ時間+稼働時間)
この式において、稼働時間はせいぜい数ミリ秒であり、これに対してスリープ時間は秒単位で設定される。
【0032】
例えば、前述の第1のスリープモードを適用した場合の稼働電力は、DC3.3Vにおいて10mA~40mA(制御部5および送信部3)、75μA(センサ部2(カラーセンサの場合))であるのに対し、待機電力は2μA(制御部5および送信部3)、1μA(センサ部2(カラーセンサの場合))である。
【0033】
稼働時の制御部5および送信部3を25mA(max-minの中間値)とし、スリープ時間を2秒、稼働時間を10msとした場合、
平均消費電力=((0.002mA+0.001mA)×3.3×2+(25mA+0.075mA)×3.3×0.01)/(2+0.01)
=(0.0198+0.827475)/2.01 =0.42152885mW
となる。一方、常時稼働の場合、
消費電力(一定)=(25mA+0.075mA)×3.3V=82.7475mW
となり、200倍近い差が生じる。
【0034】
本実施形態における状態検出装置1は、異常ランプの監視に用いることができる。例えば、監視対象物の稼働状態をカメラにより連続録画している場合、このカメラは、所定の周期でその周期に録画したデータのファイルを作成し、録画ファイルのサイズ合計がこれ以上記録装置に記録できなくなるサイズ、または所定のサイズを超えないように最も古い録画ファイルを消して新しいファイルを記録装置に記録できるようになっている。そのため、監視対象物の稼働状態に異常が発生しても連続録画を続けていると、その録画ファイルが自動的に消去されてしまうことになる。
【0035】
そこで、本実施形態における状態検出装置1を用いて監視対象物の異常ランプの状態を判定し、異常ランプ点灯時に送信部3からカメラへの録画停止のトリガー信号を送信する。このトリガー信号を受信部7により受信した際にカメラの録画を停止することで、異常ランプ点灯直前の稼働状態を確認することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、機械加工・組立ラインなどにおける加工機械、工作機械・洗浄装置などの製造装置、プラントなどにおけるプロセス制御装置、搬送機械や、移動台車などの監視対象物の状態を検出する状態検出装置として有用であり、特に、既存の工作機械等の監視対象物の改造が不要で、外部から電源供給のための配線も不要な状態検出装置として好適である。
【符号の説明】
【0037】
1 状態検出装置
2 センサ部
3 送信部
4 バッテリー
5 制御部
6 操作部
図1
図2