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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053458
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】ゴルフクラブシャフト支持装置
(51)【国際特許分類】
   A47F 7/00 20060101AFI20240408BHJP
   A63B 60/62 20150101ALI20240408BHJP
【FI】
A47F7/00 J
A47F7/00 T
A63B60/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159764
(22)【出願日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】517217232
【氏名又は名称】クロステクノロジーラボ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石田 純哉
(57)【要約】
【課題】複数のゴルフクラブシャフトを配置しつつ、よりコンパクトにして設置場所の自由度を向上させるゴルフクラブシャフト支持装置を提供する。
【解決手段】ゴルフクラブヘッドが取り外されたゴルフクラブシャフト6を支持するゴルフクラブシャフト支持装置は、支柱2と、前記支柱から放射状に延びる複数の支持アーム4と、前記支持アームに設けられ且つ前記ゴルフクラブシャフトを着脱可能に取付けるための複数のシャフトホルダ8と、を有する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフクラブヘッドが取り外されたゴルフクラブシャフトを支持するゴルフクラブシャフト支持装置であって、
支柱と、
前記支柱から放射状に延びる複数の支持アームと、
前記支持アームに設けられ且つ前記ゴルフクラブシャフトを着脱可能に取付けるための複数のシャフトホルダと、を有するゴルフクラブシャフト支持装置。
【請求項2】
前記支柱を回転可能に支持する支持部材を更に有する、請求項1に記載のゴルフクラブシャフト支持装置。
【請求項3】
前記支柱は、前記支持部材の少なくとも上部を収容可能に設けられた筒状部を有し、
前記筒状部内には、前記支持部材の前記上部が当接する当接部が設けられる、請求項2に記載のゴルフクラブシャフト支持装置。
【請求項4】
前記支持部材の前記上部には凸部が設けられ、
前記当接部には、前記凸部と係合する係合孔又は係合凹部が設けられる、請求項3に記載のゴルフクラブシャフト支持装置。
【請求項5】
前記当接部は、前記筒状部の内部スペースを仕切る板状部材又は前記筒状部の上端の開口を閉鎖する板状部材を含む、請求項3又は4に記載のゴルフクラブシャフト支持装置。
【請求項6】
前記支柱の下端から前記板状部材までの長さは、前記支持部材の下端から前記凸部までの長さよりも短い、請求項5に記載のゴルフクラブシャフト支持装置。
【請求項7】
前記支持部材は、
前記凸部が設けられた第1支持部材と、
前記第1支持部材の下部に接続され、当該下部から水平方向に広がるように形成された第2支持部材とを有する、請求項6に記載のゴルフクラブシャフト支持装置。
【請求項8】
前記第2支持部材にはキャスタが設けられる、請求項7に記載のゴルフクラブシャフト支持装置。
【請求項9】
前記支柱の下部に接続され、平面視において前記筒状部よりも大きな外形を有するベース部材を更に有し、
前記第2支持部材の少なくとも一部は、前記ベース部材に収容される、請求項7に記載のゴルフクラブシャフト支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブシャフトを支持するゴルフクラブシャフト支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴルフクラブの販売店には、ゴルフクラブを陳列するためのゴルフクラブ陳列具が用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載のゴルフクラブ陳列具は、複数のアーム部材(支持アーム)と、各アーム部材に着脱可能に保持され且つゴルフクラブを吊持するフック部材(シャフトホルダ)とを有する。フック部材は、ゴルフクラブを逆さに吊持する。各アーム部は、水平方向に延びる横架材に連結されている。この状態において各アーム部材は、各アーム部材の長手方向が横架材に対して垂直になるよう、配置されている。フック部材は、フック部材の基端から先端に至る軸線が、各アームの長手方向に対して水平且つ垂直になるように配置されている。即ち、吊持される各ゴルフクラブは、アーム部材の長手方向に沿って配置されている。各アーム間は、各ゴルフクラブのヘッドが互いに接触しないように設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-144056号公報
【特許文献2】特開2019-205850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のゴルフクラブ陳列具において、アーム部材は横架材の一方側にその長手方向に垂直に配置される。横架材の長手方向の長さは、複数のアーム部材を配置するために且つ、複数のゴルフクラブヘッドが互いに当接しない程度の離間長さを確保できるように、ある程度の長さに設けられる必要がある。そのためゴルフクラブ陳列具は、その設置場所やゴルフクラブの配置に大きな制約が生じる。
【0006】
近年ではゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとを着脱可能にしたゴルフクラブが流通されている(特許文献2)。しかし、従来のゴルフクラブ陳列具では、そのようなゴルフクラブシャフトのみを支持することは想定されていない。そのため、ゴルフクラブヘッドを有さないゴルフクラブシャフトを配置する場合、ゴルフクラブのヘッド同士の接触を考慮に入れる必要はなく、従来のゴルフクラブ陳列具の構成には改良の余地があると考えられる。
【0007】
本発明は、以上の背景に鑑み、複数のゴルフクラブシャフトを配置しつつ、よりコンパクトにして設置場所の自由度を向上させるゴルフクラブシャフト支持装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は、ゴルフクラブヘッドが取り外されたゴルフクラブシャフト(6)を支持するゴルフクラブシャフト支持装置であって、支柱(2)と、前記支柱から放射状に延びる複数の支持アーム(4)と、前記支持アームに設けられ且つ前記ゴルフクラブシャフトを着脱可能に取付けるための複数のシャフトホルダ(8)と、を有する。
【0009】
この態様によれば、複数の支持アームは支柱から放射状に延びているため、ゴルフクラブシャフト支持装置はコンパクトになり、ゴルフクラブシャフト支持装置の設置場所の自由度が向上する。支持アームには複数のシャフトホルダが設けられているため、ゴルフクラブシャフト支持装置は複数のゴルフクラブシャフトを配置することができる。
【0010】
上記の態様において、当該ゴルフクラブシャフト支持装置は、前記支柱を回転可能に支持する支持部材を更に有するとよい。
【0011】
この態様によれば、使用者が支柱より後方の支持アームに配置されたゴルフクラブシャフトにアクセスしたい場合、使用者は支柱及び支持アームを回転することによって目的のゴルフクラブシャフトを支柱の前方に移動できる。従ってゴルフクラブシャフト支持装置の利便性が向上する。
【0012】
上記の態様において、前記支柱は、前記支持部材の少なくとも上部を収容可能に設けられた筒状部(22)を有し、前記筒状部内には、前記支持部材の前記上部が当接する当接部(24)が設けられるとよい。
【0013】
この態様によれば、簡素な構成によって支柱を支持部材に取付けることができる。
【0014】
上記の態様において、前記支持部材の前記上部には凸部(43)が設けられ、前記当接部には、前記凸部と係合する係合孔(56)又は係合凹部が設けられるとよい。
【0015】
この態様によれば、支柱を支持部材に安定して取付けることができる。
【0016】
上記の態様において、前記当接部は、前記筒状部の内部スペースを仕切る板状部材又は前記筒状部の上端の開口を閉鎖する板状部材を含むとよい。
【0017】
この態様によれば、支柱の構成を複雑にすることなく当接部を容易に形成することができる。
【0018】
上記の態様において、前記支柱の下端から前記板状部材までの長さは、前記支持部材の下端から前記凸部までの長さよりも短いとよい。
【0019】
この態様によれば、支柱の下端が地面に当接しないため、支柱の回転時に発生する摩擦力が抑制される。従って使用者はより小さい力で支柱を回転できる。
【0020】
上記の態様において、前記支持部材は、前記凸部が設けられた第1支持部材(10)と、前記第1支持部材の下部に接続され、当該下部から水平方向に広がるように形成された第2支持部材(12)とを有するとよい。
【0021】
この態様によれば、第2支持部材は第1支持部材を安定して支持できる。
【0022】
上記の態様において、前記第2支持部材にはキャスタ(46)が設けられるとよい。
【0023】
この態様によれば、使用者はゴルフクラブシャフト支持装置を容易に移動できる。
【0024】
上記の態様において、当該ゴルフクラブシャフト支持装置は、前記支柱の下部に接続され、平面視において前記筒状部よりも大きな外形を有するベース部材(27)を更に有し、前記第2支持部材の少なくとも一部は、前記ベース部材に収容される。
【0025】
この態様によれば、ゴルフクラブシャフト支持装置の美観が保たれる。
【発明の効果】
【0026】
以上の態様によれば、ゴルフクラブシャフト支持装置において、複数のゴルフクラブシャフトを配置しつつ、設置場所の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明に係るゴルフクラブシャフト支持装置の分解図
図2】支持アームとシャフトホルダとの取付構造を示す拡大図
図3】シャフトホルダの概略図
図4】第1実施形態に係る支柱と固定柱との取付構造を示す概略図
図5】第1実施形態に係る支柱と固定柱との取付構造を示す拡大図
図6】第1実施形態に係るゴルフクラブシャフト支持装置にゴルフクラブシャフトが取付けられた概略図
図7】第2実施形態に係るゴルフクラブシャフト支持装置の概略図
図8】第2実施形態に係る支柱と固定柱との取付構造を示す側断面図
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第1実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るゴルフクラブシャフト支持装置1について説明する。図1に示すように、ゴルフクラブシャフト支持装置1は、支柱2と、支柱2に取付けられた複数の支持アーム4と、各支持アーム4に設けられた複数のシャフトホルダ8とを有する。またゴルフクラブシャフト支持装置1は、支柱2を回転可能に支持するための固定柱10と、固定柱10を支持する支持脚12とを有する。更にゴルフクラブシャフト支持装置1は、表示パネル立て14と表示パネル16とを有する。以下、ゴルフクラブシャフト支持装置1の複数の構成要素について順に説明する。
【0029】
支柱2は円筒状をなし上下方向に延在する。支柱2の上端面には略円形の上端開口20が設けられ、支柱2の下端面には略円形の下端開口21が設けられている。本実施形態では、支柱2は、その全体(筒状部の一例)が筒状をなすように(即ち、上端開口20と下端開口21とを連通するように)構成される。これに限らず、支柱2の一部が円筒状をなすように設けられてもよい。支柱2には、その内部スペース22を仕切る板状部材24(当接部の一例)が設けられている。内部スペース22は、板状部材24から上方に位置するスペース上部25と板状部材24から下方に位置するスペース下部26とを有する。板状部材24は、支柱2の上端開口20を閉鎖するように設けられてもよい。
【0030】
支柱2の下部には、支柱2よりも大きな外形を有するベース部材27が支柱2一体に設けられている。本実施形態では、ベース部材27は上部が閉鎖された円筒状に形成され、支柱2の中心軸線とベース部材27の中心軸線が重なるように配置されている。ベース部材27の内部は空洞を有し、ベース部材27と支柱2との接続面及びベース部材27の下面は開かれている。平面視においてベース部材27の外径は、後述する支持脚12の水平方向の長さよりも大きく設けられるとよい。
【0031】
図2及び図3に示すように、複数の支持アーム4は、支柱2から水平方向に放射状に延びるように設けられている。支柱2の下端から支持アーム4までの上下長さは、支柱2の下端から板状部材24までの上下長さと略等しく、ゴルフクラブシャフト6の長さよりも長く設けられるとよい。各支持アーム4は、正面視及び断面視において略矩形状に形成されている。平面視において、複数の支持アーム4は、支柱2を中心に回転方向に均等な角度で間隔をおいて配置されている。本実施形態では、8つの支持アーム4が水平方向に45度間をもつように配置されている。ただし、ゴルフクラブシャフト支持装置1に設けられる支持アーム4の数は適宜変更することができる。
【0032】
各支持アーム4には、ゴルフクラブシャフト6を着脱可能に支持するための複数のシャフトホルダ8が取り付けられている。各シャフトホルダ8は、ゴルフクラブシャフト6を保持するための1対の弾性爪30と、シャフトホルダ8を支持アーム4に取付けるための取付部32とを有する。
【0033】
シャフトホルダ8の基端に位置する取付部32は、板材から形成され、断面視において略C字状に形成されている。具体的には取付部32は、シャフトホルダ8の基端に接続され上下方向に延在する背板33と、背板33の上縁及び下縁から水平に且つ背板33に対して垂直に延出する一対の側板34と、各側板34の後縁から上方又は下方に延出する一対の後板35とを有する。一対の後板35の間には隙間が形成されている。取付部32は、シャフトホルダ8の軸線方向に対して垂直な方向が開かれた取付孔36を有する。
【0034】
シャフトホルダ8は、プラスチック等によって形成され、背板33に対して垂直な水平方向に延出した1対の弾性爪30を有する。弾性爪30には、上下が開かれた肉抜部38が設けられている。弾性爪30の中央部の一方の面は、弾性爪30の内側に向けて略円弧状に湾曲する湾曲面を有する。1対の弾性爪30は、互いに離間し且つ、湾曲面を有する面が対向するように配置されている。これにより、1対の弾性爪30間に隙間が形成される。即ち、1対の弾性爪30によって形成された隙間の先端部には、先端側の幅が基端側の幅よりも広い、逆テーパ状の挿入開口39が形成されている。また1対の弾性爪30によって形成された隙間の中央部には、各湾曲面によって膨らんだ受容開口41が形成されている。受容開口41の最大幅はゴルフクラブシャフト6の外径よりも小さい。
【0035】
図1に戻り、固定柱10は、上下方向に延びる円筒状(又は円柱状)に形成されている。固定柱10の外径は、支柱2の内部に設けられた内部スペース22の径よりも僅かに小さいとよい。固定柱10の上端面には、上方に突出した凸部43が設けられている。固定柱10の下端から凸部43までの長さは、支柱2から板状部材24までの長さよりも長い。凸部43は円筒状に形成されてよく、円錐状に形成されてもよい。また、後述する支柱2の回転が可能な限りにおいて、凸部43を省略することも可能である。
【0036】
固定柱10の下部には、固定柱10の下部から水平方向に広がるように形成された支持脚12が設けられている。本実施形態では支持脚12は、平面視において略十字状に形成されている。支持脚12の中心に固定柱10が取付けられている。固定柱10の下端部は、支持脚12の中心に設けられた図示しない挿通孔に挿通されることによって接続されてよい。支持脚12の端部下部には、キャスタ46が設けられている。キャスタ46には、回転の許容と回転の規制との間で切替可能な図示しないロック機構が設けられてよい。なお、支持脚12の構造は、図1に示したものに限定されない。例えば、支持脚12は、固定柱10の外径よりも大きい外径を有する円筒状に形成されてもよい。
【0037】
支柱2の上部には表示パネル立て14が設けられている。表示パネル立て14は、上下方向に延びる第1円筒部材50と、第1円筒部材50の下面から下方に延びる第2円筒部材51とを有する。第2円筒部材51の軸線は、第1円筒部材50の軸線と重なるように配置されている。第1円筒部材50の外径は、支柱2の外径と略等しく設けられるとよく、第2円筒部材51の外径は固定柱10の外径と略等しく設けられてよい。
【0038】
表示パネル立て14は、第1円筒部材50の上端に接続されると共に、水平方向に延び且つ上部が開かれた溝を有する第1溝部材53と、第1溝部材53の両端から垂直な上方に延び且つ互いに対向する向きに開かれた溝を有する1対の第2溝部材54とを有する。各第2溝部材54の溝は、第1溝部材53の溝と同じ幅を有しており、第1溝部材53の溝と連通するように設けられている。
【0039】
表示パネル16は主面(情報を表示する面)が水平方向に向く矩形状に形成されている。表示パネル16の主面の左右方向の長さは、第1溝部材53の水平方向の長さと略等しく、表示パネル16の主面の上下方向の長さは、第2溝部材54の上下方向の長さと略等しい。表示パネル16の厚さは、第1溝部材53及び第2溝部材54の溝の幅と略等しい。表示パネル16には、品名・価格等の情報が記載されるとよい。
【0040】
次に、各部材の取付構造について説明する。まず、固定柱10と支柱2との取付構造について説明する。図1図4及び図5に示すように、固定柱10は、支柱2のスペース下部26に収容される。具体的には、固定柱10はベース部材27の下端の開口を通して支柱2に挿入される。固定柱10が支柱2に対して正規の位置まで挿入されると、固定柱10の上端に設けられた凸部43は、板状部材24に当接する。これにより、固定柱10は支柱2を回転可能に支持した状態となる。支持脚12はベース部材27の空洞に収容される。ただし、支持脚12は、その少なくとも一部(上部)がベース部材27の空洞に収容されればよい。またベース部材27の下端が地面に当接しないように、ベース部材27の下端から板状部材24までの上下方向の長さは、地面から固定柱10の上端までの上下方向の長さよりも短いとよい。
【0041】
支持アーム4とシャフトホルダ8との取付構造について説明する。図2及び図3に示すように、シャフトホルダ8を支持アーム4に取付けるべく、使用者はシャフトホルダ8の取付孔36を支持アーム4の先端から長手方向に通過させる。これにより、取付孔36を構成する各板材の内面は、支持アーム4の対応する面に当接する。取付部32は、支持アーム4の長手方向に対してスライド可能に取付けられている。
【0042】
表示パネル立て14と表示パネル16との取付構造について説明する。図1に示すように表示パネル16を表示パネル立て14に取付けるべく、使用者は表示パネル16を表示パネル立て14の上方、即ち第2溝部材54の上端から下方にスライドさせる。その後、表示パネル16の下縁を第1溝部材53に収容させる。
【0043】
支柱2と表示パネル立て14との取付構造について説明する。表示パネル立て14を支柱2に取付けるべく、使用者は第2円筒部材51を支柱2の上端開口20に通過させ、スペース上部25に挿入する。これにより、第2円筒部材51はスペース上部25に収容され、第1円筒部材50の下端面と、上端開口20を構成する上縁面とが当接する。このとき、第1円筒部材50の外周面と支柱2の外周面とは同一面上に配置され、継ぎ目において段差がなく美観が保たれる。
【0044】
ゴルフクラブシャフト6とシャフトホルダ8との取付構造について説明する。図6に示すように、使用者がゴルフクラブヘッド(図示せず)が取り外されたゴルフクラブシャフト6を挿入開口39に挿入することによって、弾性爪30は、各弾性爪30間の幅が水平方向に広がるように撓む。その後ゴルフクラブシャフト6が受容開口41に至ったとき、撓みが解除され、1対の湾曲面がゴルフクラブシャフト6の外面の一部に当接する。ここで、ゴルフクラブシャフト6の先端(ここでは、上端)には、ゴルフクラブヘッドとの接続に用いられるアダプター6Aが設けられている。ゴルフクラブシャフト6は、その先端(アダプター6Aの下方近傍)において弾性爪30に挟持されるように、シャフトホルダ8に取付けられるとよい。このとき、受容開口41の最大幅はゴルフクラブシャフト6の外径よりも小さいため、弾性爪30の付勢力が湾曲面に伝達され、ゴルフクラブシャフト6を挟持する。ゴルフクラブシャフト6は、ベース部材27の上面に当接しないように配置されている。
【0045】
図1に示すように、第1実施形態に係るゴルフクラブシャフト支持装置1によれば、複数の支持アーム4が支柱2から放射状に延びるように設けられている。また各支持アーム4には、複数のシャフトホルダ8が取付けられている。即ち、ゴルフクラブシャフト支持装置1は複数のゴルフクラブシャフト6を配置しつつ、よりコンパクトになる。従ってゴルフクラブシャフト支持装置1の設置場所の自由度を向上させることができる。
【0046】
図1図3に示すように、固定柱10の凸部43が板状部材24に当接することによって、支柱2は固定柱10に対して回転可能である。これにより、使用者が支柱2より後方の支持アーム4に配置されたゴルフクラブシャフト6を手に取ろうとするとき、使用者は支柱2を回転させることによって目的のゴルフクラブシャフト6を支柱2の前方に移動できる。
【0047】
支柱2には、その内部スペース22を仕切る板状部材24が設けられている。固定柱10は、支柱2のスペース下部26に収容され、その上部は板状部材24と当接する。これらにより、支柱2の構成を複雑にすることなく、当接部が容易に形成され且つ、支柱2が固定柱10に取付けられる。固定柱10の外径は支柱2の内部に設けられた内部スペース22の径よりも僅かに小さいため、支柱2が固定柱10に対して傾いたとしても、スペース下部26を構成する内周面が固定柱10の外周面に当接し、傾きが抑えられる。傾きが抑えられることによって、板状部材24と凸部43との当接も安定化される。
【0048】
ベース部材27は支柱2の下部に設けられている。ベース部材27の下端から板状部材24までの上下方向の長さは、地面から固定柱10の凸部43までの上下方向の長さよりも短い。これにより、ベース部材27は地面に当接しないため、支柱2の回転の摩擦が抑制される。従って使用者はより小さい力で支柱2を回転できる。
【0049】
固定柱10の下部には、固定柱10の下部から水平方向に広がるように形成された略十字状の支持脚12が設けられている。これによって支持脚12は固定柱10を安定して支持できる。
【0050】
支持脚12の端部下部には、キャスタ46が設けられている。これにより使用者はゴルフクラブシャフト支持装置1を容易に移動させることができる。
【0051】
(第2実施形態)
第2実施形態に係るゴルフクラブシャフト支持装置100は、第1実施形態に係るゴルフクラブシャフト支持装置1と比較して、支柱2及び固定柱10の構造のみが異なり、他の構成は同一である。以下の説明において、第1実施形態に係るゴルフクラブシャフト支持装置1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
図7及び図8に示すように支柱2の外径は、固定柱10の外径と略等しく設けられている。支柱2の内部には内部スペース22が設けられており、板状部材24は、下端開口21を閉鎖する板状部材24である。板状部材24には、上下に貫通した略円状の係合孔56が設けられている。係合孔56の径は、固定柱10の凸部43の径よりも僅かに大きいとよい。支柱2は、固定柱10の上端に設けられた凸部43を板状部材24に設けられた係合孔56に突入させることによって、係合孔56は凸部43と係合する。即ち、固定柱10に取付けられる。このとき、固定柱10の上面と板状部材24の下面とが当接する。
【0053】
固定柱10の下端には支持台57が設けられている。支持台57は円筒状に形成され、支持台57の径は、固定柱10の径よりも大きい。固定柱10は、固定柱10の中心軸線と支持台57の中心軸線とが重なるように設けられている。
【0054】
第2実施形態に係るゴルフクラブシャフト支持装置100では、固定柱10の凸部43を係合孔56に突入させることによって、支柱2は固定柱10に安定して取付けられ且つ固定柱10に対して回転可能である。
【0055】
以上で具体的な実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態や変形例に限定されることなく、幅広く変形実施することができる。例えば、第1実施形態では板状部材24は支柱2の内部に設けられているが、支柱2の上端開口20が塞ぐように設けられてもよい。或いは、内部スペース22にブロック部材が設けられてもよい。この場合、固定柱10はブロック部材に当接し、スペース下部26に収容される。第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせて、第1実施形態の板状部材24に係合孔56を設けてもよい。これにより、支柱2はより安定して固定柱10に取付けられる。板状部材24は中心近傍に凹みを有する係合凹部であってもよい。各部材や部位の具体的構成や配置、数量、具体的制御態様などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0056】
1、100 :ゴルフクラブシャフト支持装置
2 :支柱
4 :支持アーム
6 :ゴルフクラブシャフト
8 :シャフトホルダ
10 :固定柱(第1支持部材)
12 :支持脚(第2支持部材)
22 :内部スペース(筒状部)
24 :板状部材(当接部)
27 :ベース部材
43 :凸部
46 :キャスタ
56 :係合孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8