IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 吉本 千代の特許一覧

<>
  • 特開-湯水切り兼備鍋 図1
  • 特開-湯水切り兼備鍋 図2
  • 特開-湯水切り兼備鍋 図3
  • 特開-湯水切り兼備鍋 図4
  • 特開-湯水切り兼備鍋 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053515
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】湯水切り兼備鍋
(51)【国際特許分類】
   A47J 43/28 20060101AFI20240408BHJP
   A47J 27/00 20060101ALI20240408BHJP
【FI】
A47J43/28
A47J27/00 101B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022168696
(22)【出願日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】519276213
【氏名又は名称】吉本 千代
(72)【発明者】
【氏名】吉本 千代
【テーマコード(参考)】
4B053
4B055
【Fターム(参考)】
4B053AA03
4B053CA12
4B053CA21
4B055AA01
4B055BA37
4B055CA06
4B055CA08
4B055CB07
4B055CC56
(57)【要約】
【課題】通常の煮炊き時に使用する鍋でありながら、湯水切りの作用を設けた部分を有し提供することにより、使用調理具の洗い物の減少や収納場所の縮小、及びそれらによる家事時間の短縮を目的としている。
【解決手段】鍋本体1に湯水切り部分としての湯水切り口2を設けた薄型平板面部3を、鍋開口部の内側上部に鍋の一部分として鍋に直接成形し、その部分にて具材を止めて湯水の排出を行う。鍋と笊の機能が一つの鍋で兼用できることを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面が開口した鍋の内側面上部円周に沿っての一部分に、湯水を抜くための湯水切り口を設けた薄型平板面部を成形したことを特徴とする湯水切り兼備鍋。
【請求項2】
把手と注ぎ口及び蓋置部でもある円付き部を有した鍋の内側周面円付き部段差に沿っての一部分に、前記湯水切り口を設けた薄型平板面部を成形したことを特徴とする請求項1記載の湯水切り兼備鍋。
【請求項3】
前記湯水切り兼備鍋の薄型平板面部の湯水切り口は小孔群や網などの湯水の排出ができる湯水切り口を設けたことを特徴とする請求項1~2記載の湯水切り兼備鍋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は笊と鍋の機能を併せ持った湯水切り兼備鍋に関する。
【背景技術】
【0002】
通常具材を茹でる時は鍋で湯を沸かしその中に具材を投入、茹で上げ後は笊に取り出し湯切りをする、又は箸で具材を取り出す、又は箸や鍋蓋で具材を押さえ具材が鍋から出ないようにして湯水の排出を行っている。
【0003】
一般的に使用されている鍋において、小孔群のある内鍋と外鍋が一対になった茹で鍋がある。この鍋の利用時は、茹で上げ後、野菜や麺類の入った内鍋をそのまま持ち上げ湯切りをしている。(例えば、特許献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-089196
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の湯水切り兼備鍋は、通常の煮炊き時に使用する鍋でありながら、湯水切りの作用を設けた部分を有しその鍋を提供することにより使用調理具の洗い物の減少や収納場所の縮小、又それらによる家事時間の短縮を目的としている。
【0006】
従来、具材の湯水切りとしては笊を使用することが多い。しかしながら、湯水切りのための笊は概して大きい物を使用する必要が多く、収納場所に困ることが多々ある。また笊は網目が細かく汚れを取り除き清潔を保つためには洗浄に手間と時間がかかる。
【0007】
具材を茹でる際に利用する小孔群のある内鍋と外鍋一対の鍋については外鍋と大体同じ大きさの内鍋に小孔が全体についているため、その鍋を洗うには小さな穴が沢山ついているので、鍋二つ分を洗うより面倒な手間と時間がかかってしまう。
【0008】
本発明の湯水切り兼備鍋は、前記鍋本体のみで、網目の細かい笊や外鍋と内鍋一対の茹で鍋等の他調理道具を使用することなく茹で上げや湯水切りができるため、洗い物の量が少なくなり洗浄も簡単になる。またそれらにより家事時間が短縮され、大きな笊の収納場所に困るということもなくなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明の湯水切り兼備鍋は、鍋本体に湯水切り部分としての湯水切り口を設けた薄型平板面部を、鍋開口部の内側上部に鍋の一部分として成形し、その部分にて具材を止めて湯水の排出を行う。鍋と笊の機能が一つの鍋で兼用できることを特徴とする。
【0010】
また、注ぎ口や円付き部及び把手を備えた鍋の内側円付き部段差に沿っての一部分に直接、前記湯水切り口を設けた薄型平板面部を成形する。把手を持ち、注ぎ口からの排水をすることで作業がより容易になる。把手は片把手、両把手どちらでも良い。用途に合わせて作製する。
【0011】
また本発明薄型平板面部の排水口については、小孔群又は網等々で湯水の排水がスムーズに行える湯水切り口を成形する。
【発明の効果】
【0012】
上部開口鍋の内側面上部円周に沿っての一部分に直接、湯切り口を設けた薄型平板面部を成形することによって、本実施の湯水切り兼備鍋本体のみで湯水切りが笊等の他の調理道具を使用することなくできるため、それらの洗浄や収納場所の簡素化ができ家事時間の短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】湯水切り口を設けた薄型平板面部を鍋に成形した本発明の湯水切り兼備鍋の上側斜視図である。
図2】注ぎ口と把手と円付き部を有した鍋の円付き部内側円周段差に沿っての一部分に、湯水切り口を設けた薄型平板面部を成形した本発明の湯水切り兼備鍋の上側斜視図である。
図3】本発明の湯水切り兼備鍋の薄型平板面部の湯水切り口を小孔群で示す上側斜視図である。
図4】本発明の湯水切り兼備鍋の薄型平板面部の湯水切り口を網で示す上側斜視図である。
図5】本発明の湯水切り兼備鍋での湯水切りを行っている状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
【0015】
図1においての実施例は、上面が開口した鍋1の内側面上部円周に沿っての一部分に、湯水切り口2を設けた薄型平板面部3を直接成形する。薄型平面部の厚さ4は鍋本体と同等、もしくは用途に応じた厚さで成形する。湯水切りの際、この薄型平板面部3にて具材を止め、薄型平板面部の湯水切り口2から湯水の排出を行う。
【0016】
薄型平板面部3の材質については鍋本体と同質、もしくは金属や陶器、用途によっての耐火、耐熱性を備えた材質を使用する。
薄型平板面部幅(奥行)5については、基本的に本発明の湯水切り兼備鍋の上面開口部直径6の4分の1程度が望ましいが、薄型平板面部幅(奥行)5を狭くする又は広くする等は、鍋の用途状況に応じて変更成形可能である。
【0017】
図2に示される実施例では、注ぎ口7と把手8と円付き部9を有した鍋に前記湯水切り口を設けた薄型平板面部3を鍋蓋10置き部でもある内側円付き部段差11円周に沿っての一部分に直接成形する。
【0018】
図3に示される実施例では、薄型平板面部の湯水切り口を小孔群12にした実施例である。排水の際、麺類や野菜類や豆類等々の具材が孔を通らず、且つ排水が行い易い小孔数や孔径での、使用目的に応じた湯水切り口を設ける。
【0019】
図4に示される実施例では、薄型平板面部の湯水切り口を網13にした実施例である。
上記網目の大きさは、排水の際の麺類や野菜類や豆類等々の具材が網目を通らず、且つ排水が行い易い、使用目的に応じた湯水切り口を設ける。
【0020】
図5においての実施例は、実際に本発明の湯水切り兼備鍋で湯水切りを行っている状態を示している。
【符号の説明】
【0021】
1 湯水切り兼備鍋
2 湯水切り口
3 薄型平板面部
4 薄型平板面部厚さ
5 薄型平面部奥行(幅)
6 上面開口部直径
7 注ぎ口
8 把手
9 円付き部
10 鍋蓋
11 円付き下部周線段差
12 小孔群
13 網状
図1
図2
図3
図4
図5