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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053567
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】足場における楔緊結装置
(51)【国際特許分類】
   E04G 7/32 20060101AFI20240408BHJP
   F16B 7/04 20060101ALI20240408BHJP
   F16B 2/14 20060101ALI20240408BHJP
【FI】
E04G7/32 A
F16B7/04 301J
F16B7/04 301U
F16B2/14 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024021932
(22)【出願日】2024-02-16
(62)【分割の表示】P 2020073958の分割
【原出願日】2020-04-17
(31)【優先権主張番号】P 2019079917
(32)【優先日】2019-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000101662
【氏名又は名称】アルインコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077791
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 収二
(74)【代理人】
【識別番号】100117651
【弁理士】
【氏名又は名称】高垣 泰志
(72)【発明者】
【氏名】嶋岡 大介
(72)【発明者】
【氏名】板倉 涼
【テーマコード(参考)】
3J022
3J039
【Fターム(参考)】
3J022DA11
3J022EA37
3J022EB12
3J022EB14
3J022EC22
3J022GB01
3J039AA08
3J039BB01
3J039DA02
(57)【要約】
【課題】仮設足場等の足場において使用される楔緊結装置を提供する。
【解決手段】連結部材に固設された連結金具(15)の受入部(20)に支柱のフランジを進入させた状態で、楔部材(16)をフランジの緊結孔(14)に打ち込むことにより緊結する構成において、連結金具の空所部(26)に設けた保持手段(32)により、楔部材(16)の枝部(16B)を挿通させる筒部(33)と、該筒部(33)から延設されて前記枝部(16B)の両側面に臨む一対の弾性保持部(34)(34)を構成し、枝部(16B)に形成した遊動領域(40)を前記弾性保持部(34)(34)に対して上下動自在となるように構成するが、遊動領域(40)の上端に設けたストッパ部(37)(37)及び下端に設けた保持受部(39)(39)を前記弾性保持部(34)(34)により受止められるように構成している。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱に固設されたフランジに連結部材を連結する緊結装置であり、前記連結部材に固設された連結金具(15)と楔部材(16)により構成され、連結金具(15)の受入部(20)にフランジを進入させた状態で、楔部材(16)をフランジの緊結孔(14)に打ち込むことにより緊結する構成において、
前記連結金具(15)は、内部に空所部(26)を形成した基部(17)から上顎部(18)と下顎部(19)を延設すると共に、該上下顎部(18)(19)の間に前記受入部(20)を形成し、前記空所部(26)に保持手段(32)を設けており、
前記楔部材(16)は、楔本体部(16A)と枝部(16B)を並設一体化しており、
前記枝部(16B)は、前記空所部(26)を上下に貫通して挿通されると共に、楔部材(16)が自重で下降しないように前記保持手段(32)により保持されるストッパ部(37)(37)を両側面に設け、
前記楔本体部(16A)は、前記上下顎部(18)(19)に挿通されると共に、前記枝部(16B)を保持する保持手段(32)の保持力に勝る力で楔部材(16)を下動したとき、前記緊結孔(14)に緊結されるように構成されており、
前記保持手段(32)は、前記枝部(16B)を挿通させる筒部(33)と、該筒部(33)から延設されて前記枝部(16B)の両側面に臨む一対の弾性保持部(34)(34)を備え、
前記弾性保持部(34)(34)は、前記枝部(16B)のストッパ部(37)(37)を受止めることにより楔部材(16)を自重で下降しないように停止させるが、楔部材(16)に下向きの力が与えられたとき、前記ストッパ部(37)(37)により押し広げられ、該ストッパ部(37)(37)を通過させることにより楔部材(16)の下動を許すように構成されて成ることを特徴とする足場における楔緊結装置。
【請求項2】
前記枝部(16B)は、上下方向の中間部に位置して遊動領域(40)を設け、該遊動領域(40)の上端に設けた下向き凸状段部により前記ストッパ部(37)(37)を形成しており、
前記遊動領域(40)は、前記弾性保持部(34)(34)により上下動自在に摘持され、該遊動領域(40)を介して楔部材(16)の自重による下降を許すが、前記ストッパ部(37)(37)が弾性保持部(34)(34)に載置された状態で該楔部材(16)の下降を停止させるように構成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の足場における楔緊結装置。
【請求項3】
前記枝部(16B)は、前記遊動領域(40)の下端に設けた上向き凸状段部により保持受部(39)(39)を形成し、
前記遊動領域(40)を介して枝部(16B)が上昇させられ、前記保持受部(39)(39)が前記弾性保持部(34)(34)に当接した状態で、楔部材(16)に上向きの力が与えられたとき、前記弾性保持部(34)(34)が前記保持受部(39)(39)により押し広げられ、該保持受部(39)(39)を通過させることにより楔部材(16)の上動を許すように構成されて成ることを特徴とする請求項2に記載の足場における楔緊結装置。
【請求項4】
前記連結金具は、前記空所部(26)から尾端部に向けて開口部(27)を設けており、
前記保持手段(32)は、前記筒部(33)から延設された取付部(35)を前記開口部(27)に挿入することにより設置されて成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の足場における楔緊結装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮設足場等の足場において使用される楔緊結装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、構築と解体を行う仮設足場において、楔緊結装置が提供されている。例えば、図1に示すように、支柱1と横架材等の連結部材2を着脱自在に連結するための装置として、支柱1の長手方向に間隔をあけて固設したフランジ3に設けた緊結孔4に対して、連結部材2の端部に固設した連結金具5を楔部材6により緊結するように構成した楔緊結装置が公知である。
【0003】
連結金具5は、上下顎部5a、5bの間に受入部9形成すると共に、上下顎部5a、5bにそれぞれ上側の挿通孔7と下側の挿通孔8を設けており、受入部9にフランジ3を進入させたとき、フランジの緊結孔4と上下顎部の挿通孔7、8を上下方向に連通させるように形成されている。
【0004】
楔部材6は、前記の各孔に挿通自在な厚さの盤状体より形成され、腹部6aと背部6bの間の幅寸法を下方に向けて次第に幅狭とするように形成されている。
【0005】
そこで、楔部材6を上から下に向けて上顎部5aの挿通孔7とフランジ3の緊結孔4と下顎部5bの挿通孔8に挿通させた状態で、ハンマー等により殴打して下動させると、楔部材6が緊結孔4の接支縁部4aと挿通孔7、8の受縁部7a、8aの間に圧入され、接支縁部4aと受縁部7a、8aの間隔を押し広げながら、連結金具5を押動させることにより、上下顎部5a、5bの先端部を支柱の表面に圧接状態で当接する。これにより、フランジ3と楔部材6と連結金具5と支柱1の相互間における緊結状態が得られる。
【0006】
そして、この緊結状態において、下顎部5bの挿通孔8から挿出された楔部材6の下端部をハンマー等により殴打して上動させると、緊結状態が解除される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2018-71196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の緊結作業を行うためには、先ず、連結金具5をフランジ3の側方に臨ませた状態からフランジ3に向けて横方向に移動させ、受入部9にフランジ3を進入させると共に、上顎部5aの載置面10をフランジ3に載置する必要がある。しかしながら、このとき楔部材6が受入部9の内部に位置している場合は、フランジ3を受入部9に進入させることができない。このため、図1(A)に示すように、作業者の指先等で楔部材6を退避位置PXに持ち上げることにより受入部9を開放状態とし、楔部材6を保持した状態で連結金具5をフランジ3に向けて移動させなければならない。
【0009】
受入部9にフランジ3を進入させ、楔部材6をフランジの緊結孔4に臨ませた状態で、指先等による保持から解放すれば、楔部材6は、自重で下降して停止位置PYで停止するので、引き続きハンマー等による殴打により、緊結位置PZまで下動させれば良い。
【0010】
足場の構築は、多数の個所において、緊結作業を行うことが必要である。連結金具5は連結部材2と一体化された重量物を構成しているので、これをフランジ3に臨むように位置決めして横方向に移動させることは重労働であり、しかも、その作業中、楔部材6を退避位置PXに持ち上げた状態で保持し続けることは、作業者に酷である。
【0011】
足場の解体の場合も同様であり、緊結状態が解除された楔部材6を退避位置PXに持ち上げ、連結金具5の受入部9からフランジ3が抜き出されるまで、持ち上げ状態を保持する必要がある。
【0012】
ところで、上記問題を解決するためには、例えば、連結金具に楔部材を保持するスプリングを設け、作業者が指先によりスプリングの弾発力に抗して楔部材を上下動させ、上述のような退避位置PXに位置させた状態で、指先から放しても、楔部材が該退避位置で停止保持されるように構成すれば良い。
【0013】
しかしながら、スプリングと楔部材を相互にどのように構成すべきかについて、解決すべき課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
そこで、本発明が手段として構成したところは、支柱に固設されたフランジに連結部材を連結する緊結装置であり、前記連結部材に固設された連結金具と楔部材により構成され、連結金具の受入部にフランジを進入させた状態で、楔部材をフランジの緊結孔に打ち込むことにより緊結する構成において、前記連結金具は、内部に空所部を形成した基部から上顎部と下顎部を延設すると共に、該上下顎部の間に前記受入部を形成し、前記空所部に保持手段を設けており、前記楔部材は、楔本体部と枝部を並設一体化しており、前記枝部は、前記空所部を上下に貫通して挿通されると共に、楔部材が自重で下降しないように前記保持手段により保持されるストッパ部を両側面に設け、前記楔本体部は、前記上下顎部に挿通されると共に、前記枝部を保持する保持手段の保持力に勝る力で楔部材を下動したとき、前記緊結孔に緊結されるように構成されており、前記保持手段は、前記枝部を挿通させる筒部と、該筒部から延設されて前記枝部の両側面に臨む一対の弾性保持部を備え、前記弾性保持部は、前記枝部のストッパ部を受止めることにより楔部材を自重で下降しないように停止させるが、楔部材に下向きの力が与えられたとき、前記ストッパ部により押し広げられ、該ストッパ部を通過させることにより楔部材の下動を許すように構成されて成る点にある。
【0015】
前記枝部は、上下方向の中間部に位置して遊動領域を設け、該遊動領域の上端に設けた下向き凸状段部により前記ストッパ部を形成しており、前記遊動領域は、前記弾性保持部により上下動自在に摘持され、該遊動領域を介して楔部材の自重による下降を許すが、前記ストッパ部が弾性保持部に載置された状態で該楔部材の下降を停止させるように構成されている。
【0016】
前記枝部は、前記遊動領域の下端に設けた上向き凸状段部により保持受部を形成し、前記遊動領域を介して枝部が上昇させられ、前記保持受部が前記弾性保持部に当接した状態で、楔部材に上向きの力が与えられたとき、前記弾性保持部が前記保持受部により押し広げられ、該保持受部を通過させることにより楔部材の上動を許すように構成されている。
【0017】
前記連結金具は、前記空所部から尾端部に向けて開口部を設けており、前記保持手段は、前記筒部から延設された取付部を前記開口部に挿入することにより設置されている。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、連結部材12に設けられた楔付きの連結金具15、15を所定間隔で立設された支柱11のフランジ13に接続する作業が簡単容易である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】従来技術を示しており、(A)は連結金具の受入部にフランジを進入させた状態を示す断面図、(B)は楔部材を打ち込んだ後の緊結状態を示す断面図である。
図2】本発明の第1実施形態に関して、連結金具と保持手段と楔部材を分離させた状態で示す斜視図である。
図3】第1実施形態に関して、保持手段を装備した連結金具の断面を示すと共に楔部材を分離させた状態で示す側面図である。
図4】保持手段の取付方法を示し、(A)は連結金具に向けて保持手段を装入する前の状態を正面側から示す斜視図、(B)は保持手段を装入した状態を正面側から示す斜視図である。
図5】保持手段の取付方法を示し、(A)は連結金具に向けて保持手段を装入する前の状態を背面側から示す斜視図、(B)は保持手段を装入した状態を背面側から示す斜視図である。
図6】楔部材の枝部の縦断面を示し、(A)は枝部の断面形状を示す縦断面図、(B)は楔部材が待機位置(P1)に位置した状態で保持手段の弾性保持部により枝部の遊動領域が摘持された状態を示す縦断面図、(C)は楔部材が退避位置(P0)に位置した状態で保持手段の弾性保持部により枝部の遊動領域が摘持された状態を示す縦断面図、(D)は保持手段の弾性保持部が枝部の下部領域を弾接保持した状態を示す縦断面図である。
図7】楔部材が待機位置(P1)で静止した状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図8】待機位置(P1)で静止した楔部材の枝部と保持手段の弾性保持部の関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図9】楔部材が退避位置(P0)に退避させられた状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図10】退避位置(P0)に退避させられた楔部材の枝部と保持手段の弾性保持部の関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図11】楔部材が退避位置(P0)から待機位置(P1)に下降して静止することにより下端部を緊結孔に係止した状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図12】退避位置(P0)から待機位置(P1)に下降して静止した楔部材の枝部と保持手段の弾性保持部の関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図13】楔部材が緊結位置(P2)に下動させられた状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図14】緊結位置(P2)に下動させられた楔部材の枝部と保持手段の弾性保持部の関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図15】楔部材が解体位置(P3)に上動させられた状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図16】解体位置(P3)に上動させられた楔部材の枝部と保持手段の弾性保持部の関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図17】本発明の第2実施形態に関して、(A)は楔部材と保持手段を示す斜視図、(B)は楔部材を下方から見た斜視図、(C)は保持手段の拡大斜視図である。
図18】第2実施形態に関し、楔部材が待機位置(P1)で静止した状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図19】待機位置(P1)で静止した楔部材の枝部と保持手段の弾性保持部の関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図20】楔部材を待機位置(P1)に静止させた状態の連結金具と、支柱のフランジの関係を示し、(A)は受入部に向けて突出した楔本体部の下端部とフランジを示す断面図、(B)は楔本体部の下端部に形成されたガイド部と係止部を示す断面図である。
図21】楔部材を待機位置(P1)に静止させた状態で連結金具を支柱のフランジに向けて移動させ、フランジを楔本体部の下端部に当接させた状態を示す断面図である。
図22】楔部材を待機位置(P1)に静止させた状態で連結金具を支柱のフランジに向けて移動させ、フランジを楔本体部の下端部に当接させた状態を示す平面図である。
図23】楔部材が退避位置(P0)に退避させられた状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図24】退避位置(P0)に退避させられた楔部材の枝部と保持手段の弾性保持部の関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図25】楔部材が退避位置(P0)から待機位置(P1)に下降して静止することにより下端部を緊結孔に係止した状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図26】退避位置(P0)から待機位置(P1)に下降して静止した楔部材の枝部と保持手段の弾性保持部の関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図27】楔部材が緊結位置(P2)に下動させられた状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図28】緊結位置(P2)に下動させられた楔部材の枝部と保持手段の弾性保持部の関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図29】楔部材が解体位置(P3)に上動させられた状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図30】解体位置(P3)に上動させられた楔部材の枝部と保持手段の弾性保持部の関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図31】本発明の第3実施形態に関して、楔部材が待機位置(P1)で静止した状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図32】第2実施形態に関して、上顎部の載置面をフランジに載置するときの作用を示し、(A)は楔部材の下端部の下側空間を介してフランジを受入部に進入させている状態を示す断面図、(B)は上顎部の載置面をフランジに載置した状態を示す断面図である。
図33】本発明の第4実施形態に関して、楔部材が待機位置(P1)で静止した状態の連結金具と、支柱のフランジを示す断面図である。
図34】第4実施形態に関して、枝部の静止領域と弾性保持手段の保持部の相互関係を示し、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
図35】第4実施形態に関して、上顎部の載置面をフランジに載置するときの作用を示しており、(A)は楔部材の下端部の下側空間を介してフランジを受入部に進入させている状態を示す断面図、(B)は上顎部の載置面をフランジに載置した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0021】
<基本的構成>
図2ないし図6は、本発明の基本的構成を示している。
【0022】
図示のように、楔緊結装置は、例えば仮設足場における支柱11と横架材等の連結部材12を着脱自在に連結するための装置であり、支柱11の長手方向に間隔をあけて固設したフランジ13に設けた緊結孔14に対して、連結部材12の端部に固設した連結金具15を楔部材16により緊結するように構成されている。
【0023】
連結金具15は、連結部材12に固設される基部17から上顎部18と下顎部19を延設することにより、上下顎部の間に受入部20を形成しており、上下顎部にそれぞれ上側の挿通孔21と下側の挿通孔22を設けており、受入部20にフランジ13を進入させたとき、フランジの緊結孔14と上下顎部の挿通孔21、22を上下方向に連通させるように形成されている。尚、上顎部18と下顎部19の先端には、支柱11の周面に沿う円弧面により形成された当接部18a、19aが設けられている。
【0024】
楔部材16は、前記の各孔21、14、22に挿通自在な厚さの盤状体より形成され、上下方向の中間部により楔部23を構成し、該楔部23の上下に頭部24と脚部25を設けており、前記楔部23は、腹部23aと背部23bの間の幅寸法を下方に向けて次第に幅狭とするように形成されている。この際、腹部23aは、支柱11の軸線にほぼ平行となるように形成され、これに対して背部23bが傾斜するように形成されている。前記頭部24は、脚部25よりも分厚いブロック状に形成されている。
【0025】
後述するように、連結金具15の受入部20にフランジ13を進入させ、フランジの緊結孔14の上下に上下顎部18、19の挿通孔21、22を臨ませ、これらの孔に楔部材16を上から下に向けて挿通させた状態で、ハンマー等により殴打して下動させると、楔部材16が緊結孔14の接支縁部14aと挿通孔21、22の受縁部21a、22aの間に圧入され、接支縁部4aと受縁部21a、22aの間隔を押し広げながら、連結金具15を支柱11に向けて前進移動させることにより、上下顎部18、19の当接部18a、19aを支柱11の表面に圧接状態で当接させる。これにより、フランジ13と楔部材16と連結金具15と支柱11の相互間における緊結状態が得られる。
【0026】
そして、この緊結状態から、ハンマーによる殴打等により楔部材16を上動させると、緊結状態が解除される。
【0027】
図2及び図3に示すように、連結金具15は、基部17の内部に前記受入部20に隣接する空所部26を形成し、該空所部26から尾端部に向けて開口する開口部27を備え、前記空所部26の上下に位置して上側案内孔28と下側案内孔29を設けている。
【0028】
前記受入部20は、上顎部18の下面に形成された載置面30と、下顎部19の上面により、上下から区成されると共に、受入部20の奥部に位置して載置面30から下向きの受止め部31を形成している。
【0029】
楔部材16は、頭部24及び脚部25を備えており該脚部25を挿通孔21、22に挿通される楔本体部16Aと、前記案内孔28、29に挿通される枝部16Bを並設一体化している。尚、楔本体部16Aと枝部16Bは、脚部25と枝部16Bの上端部を相互に連結する横向きの連結部16Cを介して一体化され、楔部材16の全体が鍛造等により成形されている。
【0030】
(保持手段の構成)
前記連結金具15の空所部26には保持手段32が設けられている。保持手段32は、板バネを折曲することにより形成され、上下の案内孔28、29の間において楔部材16の枝部16Bを挿通させる角筒部33と、前記角筒部33から延設され枝部16Bの両側面に臨む一対の舌片により形成された弾性保持部34、34と、前記角筒部33から延設され前記基部17の開口部27の内部で自己保持される取付部35を備えている。
【0031】
図4及び図5に示すように、前記取付部35は、角筒部33から延設方向に向けて次第に間隔を広げるようにV形に配置された一対の翼片36、36により形成され、翼片36の上下に直線縁部36a、36bを備えている。これに対して、前記基部17の開口部27は、上下に平坦面27a、27bを形成している。
【0032】
これにより、保持手段32は、空所部26から開口部27に向けて取付部35を挿入することにより、翼片36の直線縁部36a、36bが開口部27の平坦面27a、27bに沿わされた状態で安定設置される。そして、後述のように、角筒部33に楔部材16の枝部16Bが挿通されるので、保持手段32は、取付けのためのビス等の固着手段を必要とせず、空所部26に自己保持される。
【0033】
(楔部材の構成)
楔部材16は、楔本体部16Aの脚部25を上下の挿通孔21、22に挿通自在とされると共に、枝部16Bを上下の案内孔28、29と保持手段32の角筒部33に挿通されており、該枝部16Bの下端部に挿着されたリベットの頭部等により抜止め手段43が形成されている。
【0034】
従って、楔部材16は、連結部16Cが上側の挿通孔21と案内孔28の間に進入する位置(図13参照)まで、下降することが可能であり、作業者が指先等で摘まむことにより引き上げたときは、抜止め手段43が下側の案内孔29の縁部に接する位置(図15参照)まで、上昇することが可能である。
【0035】
前記枝部16Bは、上下方向の中間部に位置して前記弾性保持部34、34により上下動自在に摘持される遊動領域40を設けており、該遊動領域40の上端に設けた下向き凸状段部によりストッパ部37、37を形成し、下端に設けた上向き凸状段部により保持受部39、39を形成している。
【0036】
図6(A)に示すように、楔部材16の枝部16Bは、上下方向の中間部に位置して幅方向の肉厚を(W1)で示すように薄く形成した遊動領域40を上下距離(L)にわたり形成し、該遊動領域40の上端に下向き凸状の段部として形成されたストッパ部37を設けると共に、下端に上向き凸状の段部として形成された保持受部39を形成している。ストッパ部37の上側には前記遊動領域40の肉厚(W1)よりも厚肉(W2)とされた上部領域41が形成され、保持受部39の下側には前記遊動領域40の肉厚(W1)よりも厚肉の(W3)とされた下部領域42が形成されている。
【0037】
楔部材16が図6(B)(C)に示す位置にあるとき、保持手段32の角筒部33に挿通された枝部16Bは、弾性保持部34、34により、遊動領域40が上下動自在に摘持されている。「摘持」とは、弾性保持部34が遊動領域40に臨むことにより、楔部材16の自重による落下力Gに対して、弾性保持部34、34の保持力F1が小さい又は保持力を作用させない状態、つまり、弾性保持部34と遊動領域40の間においては、落下力Gを受止めることができない状態を意味している。従って、弾性保持部34、34は、遊動領域40の表面に接触せずに隙間を介して臨まされ、ストッパ部37を該弾性保持部34に載置状態で当接させることにより、楔部材16を静止させるように構成したものでも良い。
【0038】
これにより、前記弾性保持部34、34は、前記ストッパ部37、37を受止めた状態で、楔部材16を自重で下降しないように停止させるが、楔部材16に下向きの力が与えられたとき、前記ストッパ部37、37により押し広げられ、該ストッパ部37、37を通過させることにより楔部材16の下動を許すように構成されている。
【0039】
反対に、前記弾性保持部34、34が前記遊動領域40に臨まされた状態で枝部16Bを上昇したとき、前記保持受部39、39が前記弾性保持部34、34に当接するが、楔部材16に上向きの力が与えられたとき、前記弾性保持部34、34が前記保持受部39、39により押し広げられ、該保持受部39、39を通過させることにより楔部材16の上動を許すように構成されている。
【0040】
<基本的構成に基づく実施形態>
楔部材16と保持手段32の基本的構成は、上述のような枝部16Bにおける遊動領域40並びにストッパ部37、37及び保持受部39、39と、弾性保持部34、34の関係に基づいて構成されている。そこで、このような基本的構成を具体的に連結金具15に適用した場合の実施形態を以下に説明する。しかしながら、本発明が図示の実施形態に限定されないことを理解されたい。
【0041】
<第1実施形態>
図7ないし図16は、第1実施形態を示している。上下方向の移動位置に関して、楔部材16は、脚部25の下端部25eが上顎部18の載置面30と面一とされる位置を退避位置(P0)(図9参照)とし、該下端部25eが載置面30から下向きに距離(t)だけ突出させられる位置を待機位置(P1)(図7及び図11参照)とし、待機位置から下動してフランジ13の緊結孔14に打ち込み緊結された位置を緊結位置(P2)(図13参照)とし、前記抜止め手段43が下側の案内孔29の縁部に当接した状態とされ下端部25eが載置面30よりも上方に移動した位置を解体位置(P3)(図15参照)としている。
【0042】
待機位置(P1)とされたとき、載置面30から下向きに突出させられた楔本体部16Aの下端部25eには、ガイド部38が形成されている(図7参照)。後述するように、ガイド部38は、連結金具15をフランジ13に向けて近接移動させたとき、フランジ13の縁部に当接して乗り上げ方向に案内するガイド面を構成している。従って、フランジ13の縁部が当接される部位に位置して形成されている。そこで、ガイド部38は、前記下向きに突出する距離(t)の全体にわたり形成することが好ましいが、下端部25eの先端近傍にのみ形成しても良い。第1実施形態において、ガイド部38は、図例の場合、円弧面により形成されているが、傾斜面により形成しても良い。
【0043】
待機位置(P1)に関して、図7に示すように、フランジ13の厚さ(T)と受入部20の上下幅(H)は、H>tとなるように構成され、これに対して、前記下向きに突出する距離(t)は、T>tとなるように構成されている。図示実施形態の場合、楔本体部16Aの下端部25eと下顎部19の間の空間の高さ(h)は、フランジ13の厚さ(T)に対して、T<hとするように構成されているが、h<T<h+tとするように構成しても良い。
【0044】
(枝部の構成)
図6(A)に示すように、楔部材16の枝部16Bは、上下方向の中間部に位置して幅方向の肉厚を(W1)で示すように薄く形成した遊動領域40を上下距離(L)にわたり形成し、該遊動領域40の上端に下向き凸状の段部として形成されたストッパ部37を設けると共に、下端に上向き凸状の段部として形成された保持受部39を形成している。ストッパ部37の上側には前記遊動領域40の肉厚(W1)よりも厚肉(W2)とされた上部領域41が形成され、保持受部39の下側には前記遊動領域40の肉厚(W1)よりも厚肉の(W3)とされた下部領域42が形成されている。
【0045】
図6(B)(C)に示すように、楔部材16が待機位置(P1)及び退避位置(P0)に位置しているとき、保持手段32の角筒部33に挿通された枝部16Bは、弾性保持部34、34により、遊動領域40が上下動自在に摘持されている。「摘持」とは、弾性保持部34が遊動領域40に臨むことにより、楔部材16の自重による落下力Gに対して、弾性保持部34、34の保持力F1が小さい又は保持力を作用させない状態、つまり、弾性保持部34と遊動領域40の間においては、落下力Gを受止めることができない状態を意味している。従って、弾性保持部34、34は、遊動領域40の表面に接触せずに隙間を介して臨まされ、ストッパ部37を該弾性保持部34に載置状態で当接させることにより、楔部材16を静止させるように構成したものでも良い。
【0046】
このため、図6(B)に示すように、枝部16Bは、自重で下降するが、ストッパ部37が弾性保持部34に載置された状態で当接したとき、該弾性保持部34により受止められ、その受止められた位置を待機位置(P1)として、楔部材16を停止させるように構成されている。
【0047】
従って、図6(C)に示すように、作業者が楔部材16を指先で摘まむ等により、落下力Gに勝る引き上げ力Uを与えると、枝部16Bも弾性保持部34の抵抗を受けることなく簡単に上動する。図6(C)は、楔部材16が退避位置(P0)に上動させられた状態を示しており、弾性保持部34に向けて保持受部39が近接又は当接させられている。
【0048】
しかしながら、退避位置(P0)に位置する状態から、前記引き上げ力(U)を解放すると、楔部材16は、落下力Gにより下降し、ストッパ部37が弾性保持部34に当接することにより、待機位置(P1)で停止し、静止させられる。
【0049】
前記弾性保持部34は、弾性変形させられるように、枝部16Bに強い下向きの力が与えられたときは前記ストッパ部37を通過させ、強い上向きの力が与えられたときは前記保持受部39を通過させるように構成されている。
【0050】
従って、待機位置(P1)で静止している楔部材16の頭部24をハンマーの殴打等により強く押下すると、ストッパ部37が弾性保持部34を押し広げることにより通過し、楔部材16を緊結位置(P2)に向けて下動する。このとき、弾性保持部34は、厚肉(W2)とされた上部領域41を弾接保持するが、この点により、本発明が限定されるものではない。
【0051】
緊結位置(P2)で緊結状態とされた楔部材16における枝部16Bの下端部をハンマーの殴打等により強く押上すると、図6(D)に示すように、保持受部39が弾性保持部34を押し広げることにより通過し、楔部材16を解体位置(P3)に向けて移動させる。このとき、弾性保持部34は、下部領域42を弾接保持する。この点は、本発明の好ましい構成であるが、必ずしも、これに限定されるものではない。尚、「弾接保持」とは、押し広げられることにより、落下力Gに勝る保持力F2を発生し、楔部材16を解体位置(P3)に停止状態で保持することを意味している。
【0052】
(作用)
以下、上記のように構成された第1実施形態に係る緊結装置の作用を説明する。
【0053】
(事前工程)
連結金具15をフランジ13に接続するに先立ち、楔部材16は、図7及び図8に示すように、待機位置(P1)に位置させられている。
【0054】
この際、もしも、楔部材16が待機位置(P1)よりも大きく上方位置又は下方位置に移動させられており、保持手段32の弾性保持部34により枝部16Bの下部領域42又は上部領域41が保持されているときは、作業者が手指等により下向き又は上向きに押して移動させてやれば、遊動領域40が弾性保持部34に対向する位置に来るや否や、弾性保持部34が弾性変形状態から原形の常態に復帰するので、指先の感覚でその位置を感知することができる。
【0055】
この状態で、楔部材16は、遊動領域40の上下距離(L)の範囲で上下に遊動自在であるが、自重によりストッパ部37が弾性保持部34に載置された状態で当接することにより静止しており、楔本体部16Aにおける脚部25の下端部25eを載置面30から下向きに距離(t)だけ突出させている。
【0056】
(載置工程)
緊結作業を行うため、連結金具15をフランジ13の側方に臨ませた状態からフランジ13に向けて横方向に移動させ、受入部20にフランジ13を進入させると共に、上顎部18の載置面30をフランジ13に載置する工程を図9及び図10に示している。
【0057】
図7に示すように、楔部材16を待機位置(P1)に位置させた状態で、連結金具15をフランジ13に向けて移動させ、フランジ13の縁部を受入部20に進入させる。このとき、楔部材16は、上述のように保持手段32の弾性保持部34に対して枝部16Bの遊動領域40が移動自在とされている。
【0058】
楔部材16は、受入部20に進入しようとするフランジ13の縁部に対して、その進入を妨げる位置に楔本体部16Aの下端部25eを位置させているが、ガイド部38がフランジ13の縁部に当接して乗り上げ方向に案内される。
【0059】
従って、図9及び図10に示すように、フランジ13の縁部の当接を受けることにより、ガイド部38を縁部に乗り上げさせながら、楔部材16は、待機位置(P1)から退避位置(P0)に向けて移動するので、載置面30をフランジ13の上面に載置した状態で所定位置まで滑動させることができる。
【0060】
そこで、退避位置(P0)に位置する楔部材16は、下端部25eがフランジ13の緊結孔14に臨まされると、自重により下降し、図11及び図12に示すように、遊動領域40の保持受部37が弾性保持部34に当接した位置、つまり、再び待機位置(P1)で停止し、静止させられる。
【0061】
このように、連結金具15をフランジ13に向けて移動させ、受入部20にフランジ13を進入させるだけで、楔部材16が待機位置(P1)から退避位置(P0)に向けて自動的に退避することによりフランジ13の進入を好適に行わせ、連結金具15を所定位置に移動するだけで、楔部材16が退避位置(P0)から再び待機位置(P1)に自動的に戻り、下端部25eをフランジ13の緊結孔14に挿入係止することにより、連結金具15がフランジ13から脱落することを阻止する。
【0062】
このため、長尺とされた連結部材12の両端部に設けられた楔付きの連結金具15、15を所定間隔で立設された支柱11のフランジ13に接続する作業が簡単容易となり、しかも、高所作業中に連結金具15がフランジ13から脱落することを防止し、更には、連結部材12と共に地上に落下する危険を回避することができる。
【0063】
(緊結工程)
上記のようにして連結金具15をフランジ13に載置し、楔部材16の下端部25eを緊結孔14に挿入係止した状態から、待機位置(P1)で静止している楔部材16の頭部24をハンマーの殴打等により強く押下すると、図13及び図14に示すように、楔部材16は、緊結位置(P2)に下動し、緊結状態を形成する。
【0064】
この際、枝部16Bは、ストッパ部37が弾性保持部34を弾性変形させることにより押し広げながら通過して下動し、弾性保持部34により上部領域41を弾接保持される。
【0065】
(解体工程)
構築された仮設足場の解体に際して、連結金具15をフランジ13から離脱させる場合には、図15及び図16に示すように、下側の案内孔29から下方に突出した枝部16Bの下端部をハンマーの殴打等により強く押上すると、下端部の抜止め手段43が下側の案内孔29の縁部に当接するまで上動し、楔部材16を解体位置(P3)に移動する。これにより、楔本体部16Aの下端部25eがフランジ13の緊結孔14から抜き出され、載置面30よりも上方に位置するので、連結金具15をフランジ13から引き離すことができる。
【0066】
この際、枝部16Bは、保持受部39が弾性保持部34を弾性変形させることにより押し広げながら通過して上動し、弾性保持部34により下部領域42を弾接保持される。従って、連結金具15をフランジ13から引き離すときに、楔部材16が自重で下降することにより下端部25eを緊結孔14に係止して引き離し作業を妨げるようなことはなく、解体作業を容易とする。
【0067】
尚、楔部材16が解体位置(P3)に保持されたままの状態で、その後、再び足場構築のために連結金具15をフランジ13に接続するときは、上述のように、作業者が手指等により楔部材16を下向きに押して移動するだけで、簡単容易に待機位置(P1)に停止させ、接続作業を開始することができる。
【0068】
<第2実施形態>
図17ないし図31は、第2実施形態を示している。
【0069】
第2実施形態の技術的構成のうち、上述の「基本的構成」は、第2実施形態においても概ね同様であるから、同様の構成部分に同一符号で図示し、上述の説明を援用することにより、重複する説明を省略する。
【0070】
図17(A)(B)に示すように、楔部材16は、頭部24及び脚部25を備えた楔本体部16Aと枝部16Bを横向きの連結部16Cを介して一体化されており、この点は、第1実施形態と同様であるが、楔本体部16Aの脚部25の下端部25eに関する構成と、枝部16Bの側面に関する構成において、第1実施形態と相違している。
【0071】
楔本体部16Aの下端部25eは、図17(B)に示すように、下端中心に向かうほぼ円錐状となる円錐面により形成されたガイド部38を設けている。これにより、ガイド部38は、下端部25eの全周に設けられている。尚、ガイド部38は、円錐面に代えて、ほぼ球状となる球面により形成しても良い。
【0072】
また、楔部材16の枝部16Bは、幅方向の肉厚を(w1)で示すように所定厚さに形成することにより、枝部16Bの側面に上下方向に延びる遊動領域40を形成し、該遊動領域40の両側に位置して案内リブ46、46を形成している。遊動領域40の所定位置には案内リブ46、46を連結する横向きのリブにより形成されたストッパ部37が設けられている。従って、ストッパ部37を含む幅方向の肉厚(w2)は、肉厚(w1)とされた遊動領域40に対して、w2>w1とされ、ストッパ部37により凸部が形成されている。これにより、遊動領域40は、ストッパ部37の上下に延びる上部領域41と下部領域42に分割された構成とされている。
【0073】
保持手段32は、図17(A)(C)に示すように、板バネの折曲により、角筒部33と、一対の舌片状の弾性保持部34、34と、取付部5を形成しており、連結金具の空所部26に装入される点において、第1実施形態と同様であるが、角筒部33の正面壁を内側に屈曲させることにより規制部33aを形成しており、この点で第1実施形態と相違している。規制部33aは、楔部材16の枝部16Bが角筒部33に挿通されたとき、該枝部16Bの腹部16bに当接又は近接することにより、枝部16Bが上下動するときのガタツキや位置ずれを防止する。
【0074】
弾性保持部34、34は、内向き円弧状に形成されており、相互の円弧頂点の間隔幅寸法(w3)をw1≦w3<w2とするように構成されている。また、弾性保持部34の幅(w4)は、前記案内リブ46、46の間隔よりも小さくするように形成されている。
【0075】
(楔部材の構成)
図18ないし図20に示すように、楔部材16は、連結金具15の上下顎部18、19に対して、楔本体部16Aの脚部25を上下の挿通孔21、22に挿通自在とされると共に、枝部16Bを上下の案内孔28、29と保持手段32の角筒部33に挿通され、該枝部16Bの下端部に挿着されたリベットの頭部等により抜止め手段43を設けている。この状態において、楔部材16は、連結部16Cが上側の挿通孔21と案内孔28の間に進入する位置(図27参照)まで、下降することが可能であり、作業者が指先等で摘まむことにより引き上げたとは、抜止め手段43が下側の案内孔29の縁部に接する位置(図29参照)まで、上昇することが可能である。
【0076】
上下方向の移動位置に関して、楔部材16は、脚部25の下端部25eが上顎部18の載置面30と面一とされる位置を退避位置(P0)(図23参照)とし、該下端部25eが載置面30から下向きに距離(t)だけ突出させられる位置を待機位置(P1)(図18及び図20参照)とし、待機位置から下動してフランジ13の緊結孔14に打ち込み緊結された位置を緊結位置(P2)(図27参照)とし、前記抜止め手段43が下側の案内孔29の縁部に当接した状態とされ下端部25eが載置面30よりも上方に移動した位置を解体位置(P3)(図29参照)としている。
【0077】
図18ないし図20に示すように、待機位置(P1)とされたとき、フランジ13の厚さ(T)と受入部20の上下幅(H)は、H>tとなるように構成され、これに対して、下端部25eが下向きに突出する距離(t)は、T>tとなるように構成されている。図示実施形態の場合、楔本体部16Aの下端部25eと下顎部19の間の空間の高さ(h)は、フランジ13の厚さ(T)とほぼ等しく、T≦hとするように構成されているが、h<T<h+tとするように構成しても良い。
【0078】
円錐面又は球面により形成された下端部25eのガイド部38は、突出距離(t)に含まれる下端部25eの全領域にわたり設けても良いが、図示実施形態の場合、図20(B)に示すように、下端部(25e) の突出距離(t)を構成する下側距離(g)と上側距離(e)をe<gとするように構成することにより、下端部25eのうち、下側距離(g)に含まれる領域に前記ガイド部38を形成し、上側距離(e)に含まれる領域に係止部47を形成している。
【0079】
後述するように、連結金具15とフランジ13の横向きの相対移動に関して、ガイド部38は、フランジ13の縁部に当接して乗り上げ方向に案内するガイドを構成している。これに対して、係止部47は、フランジ13の縁部に当接したとき、該縁部を受止め、乗り上げられることなく係止するように構成されている。
【0080】
(枝部と保持手段の構成)
図18及び図19に示すように、楔部材16が待機位置(P1)に位置しているとき、枝部16Bは、自重で下降するが、ストッパ部37が弾性保持部34に載置され当接した状態で該弾性保持部34により受止められ、楔部材16を停止させている。この際、弾性保持部34は、弾性変形可能なものであるが、載置されたストッパ部37により楔部材16の自重による落下力を受ける程度の力では変形しないように構成されている。この状態において、弾性保持部34は、ストッパ部37の直下で遊動領域40の下部領域42を上動自在に摘持している。つまり、下部領域42の表面に接触せずに隙間を介して臨まされている、又は、隙間なく接触している場合であっても、下部領域42の表面を弾性保持していない。
【0081】
従って、待機位置(P1)において、楔部材16は、作業者が指先で摘まむ等により、落下力に勝る引き上げ力を与えると、枝部16Bにおける遊動領域40の下部領域42が弾性保持部34の抵抗を受けることなく、簡単に上動させられる。図23及び図24は、楔部材16が退避位置(P0)に上動させられた状態を示している。
【0082】
ところで、退避位置(P0)に位置する状態から、前記引き上げ力を解放すると、楔部材16は、自重による落下力により下降し、ストッパ部37が弾性保持部34に載置され当接することにより、再び待機位置(P1)で停止し、静止させられる。図25及び図26は、楔部材16が再び待機位置(P1)で停止した状態を示している。
【0083】
待機位置(P1)で静止している楔部材16の頭部24をハンマーの殴打等により強く押下すると、ストッパ部37が弾性保持部34を押し広げることにより通過し、楔部材16を緊結位置(P2)に向けて下動する。これにより、弾性保持部34には遊動領域40の上部領域41が臨まされる。この状態において、弾性保持部34は、上部領域41を下動自在に摘持している。つまり、上部領域41の表面に接触せずに隙間を介して臨まされている、又は、隙間なく接触している場合であっても、上部領域41の表面を弾性保持していない。図27及び図28は、楔部材16が緊結位置(P2)に下動させられた状態を示している。
【0084】
緊結位置(P2)で緊結状態とされた楔部材16における枝部16Bの下端部をハンマーの殴打等により強く押上すると、ストッパ部37が弾性保持部34を押し広げることにより通過し、楔部材16を解体位置(P3)に向けて移動させる。このとき、弾性保持部34には遊動領域40の下部領域42が臨まされる。図29及び図30は、楔部材16が解体位置(P3)に上動させられた状態を示している。
【0085】
図示実施形態の場合、解体位置(P3)における下部領域42の表面に対して、弾性保持部34は、接触せずに隙間を介して臨まされている、又は、隙間なく接触している場合であっても、表面を弾性保持しないように構成されている。しかしながら、下部領域42は、弾性保持部34により弾性保持され、楔部材16が解体位置(P3)から自重で下降しないように構成しても良い。つまり、遊動領域40は、上部領域41だけで構成し、下部領域42における枝部16Bの幅方向の肉厚を弾性保持部34、34の間隔幅寸法(w3)よりも大きく形成しても良い。
【0086】
(作用)
以下、上記のように構成された第2実施形態に係る緊結装置の作用を説明する。
【0087】
(事前工程)
連結金具15をフランジ13に接続するに先立ち、楔部材16は、図18及び図19に示すように、待機位置(P1)に位置させられている。この状態で、楔部材16は、自重によりストッパ部37が弾性保持部34に載置された状態で当接することにより静止しており、楔本体部16Aにおける脚部25の下端部25eを載置面30から下向きに距離(t)だけ突出させている。
【0088】
(載置工程)
緊結作業を行うため、連結金具15をフランジ13の側方に臨ませた状態からフランジ13に向けて横方向に移動させ、受入部20にフランジ13を進入させると共に、上顎部18の載置面30をフランジ13に載置する工程を図20ないし図26に示している。
【0089】
上下顎部18、19の間における受入部20の開口をフランジ13に向けて前進させるときの状態を図20に示している。
【0090】
フランジ13に対して下顎部19が所定位置よりもやや上方位置に保持され、フランジ13の縁部に当接するように前進させられたときは、図20(A)に示すように、下顎部19の先端傾斜部19bがフランジ13の縁部に当接して摺動することにより、ラインL1で示すように下顎部19の上面がフランジ13の下面に一致する方向に下顎部19の姿勢を制御する。そこで、鎖線で示すように、フランジ13の下面よりも下顎部19の上面がやや下方に位置するように姿勢を制御した状態で前進させると、下端部25eのガイド部38がフランジ13の縁部に当接させられる。
【0091】
反対に、フランジ13に対して下顎部19が所定位置よりもやや下方位置に保持されて前進させられたときは、図20(B)に示すように、楔部材16の下端部25eがフランジ13の縁部に当接する。図示のように、係止部47がフランジ13の縁部に当接したときは、受入部20に対するフランジ13の進入が阻止されるので、これを作業者が触感で感知して連結金具15を少しだけ持ち上げてやると、下端部25eのガイド部38がフランジ13の縁部に当接させられる。
【0092】
そこで、図21及び図22に示すように、楔部材16は、受入部20に進入しようとするフランジ13の縁部に対して、その進入を妨げる位置に下端部25eのガイド部38を位置させているが、ガイド部38は、フランジ13の縁部に当接した状態で前進することにより、縁部を乗り上げる方向に案内される。
【0093】
このため、図23及び図24に示すように、フランジ13の縁部の当接を受けることにより、ガイド部38を縁部に乗り上げさせながら、楔部材16は、待機位置(P1)から退避位置(P0)に向けて移動し、載置面30をフランジ13の上面に載置した状態で所定位置まで滑動させることができる。ガイド部38の乗り上げによる楔部材16の上動は、上述のように、遊動領域40を構成する下部領域42が弾性保持部34の抵抗を受けることなく円滑に上動することにより行われる。
【0094】
そこで、退避位置(P0)に位置する楔部材16は、下端部25eがフランジ13の緊結孔14に臨まされると、自重により下降し、図25及び図26に示すように、ストッパ部37が弾性保持部34に当接した位置、つまり、再び待機位置(P1)で停止し、静止させられる。
【0095】
このように、連結金具15をフランジ13に向けて移動させ、受入部20にフランジ13を進入させるだけで、楔部材16が待機位置(P1)から退避位置(P0)に向けて自動的に退避することによりフランジ13の進入を好適に行わせることができる。しかも、上顎部18の載置面30がフランジ13の上面を滑動することにより、連結金具15を所定位置に移動するだけで、楔部材16が退避位置(P0)から再び待機位置(P1)に自動的に戻り、下端部25eがフランジ13の緊結孔14に挿入される。
【0096】
この際、上述のように、下端部25eに係止部47を設けておけば、該係止部47が緊結孔14の上縁に係止され、載置面30がフランジ13の上面から退避方向に滑動することを阻止するので、高所作業中に連結金具15がフランジ13から脱落することを防止することができる。
【0097】
(緊結工程)
待機位置(P1)で静止している楔部材16は、頭部24をハンマーの殴打等により強く押下すると、図27及び図28に示すように、緊結位置(P2)まで下動され、緊結状態を形成する。
【0098】
この際、枝部16Bは、ストッパ部37が弾性保持部34を弾性変形させることにより押し広げながら通過して下動し、弾性保持部34は、遊動領域40の上部領域41に臨まされる。
【0099】
(解体工程)
構築された仮設足場の解体に際して、連結金具15をフランジ13から離脱させる場合には、図29及び図30に示すように、下側の案内孔29から下方に突出した枝部16Bの下端部をハンマーの殴打等により強く押上すると、下端部の抜止め手段43が下側の案内孔29の縁部に当接するまで上動し、楔部材16を解体位置(P3)に移動する。これにより、楔本体部16Aの下端部25eがフランジ13の緊結孔14から抜き出され、連結金具15をフランジ13から引き離すことが可能となる。
【0100】
ところで、図示実施形態の場合、楔部材16が緊結位置(P2)から解体位置(P3)に上動したとき、ストッパ部37が弾性保持部34を弾性変形させることにより押し広げながら通過して上動し、弾性保持部34が遊動領域40の下部領域42に臨まされる。従って、楔部材16は、解体位置(P3)から自重により、ストッパ部37が弾性保持部34に載置される位置、つまり、待機位置(P1)まで下動して停止させられ、楔部材16の下端部25eが再びフランジ13の緊結孔14に挿入される。
【0101】
このため、解体作業時においても、連結金具15は、下端部25eの係止部47を緊結孔14の上縁に係止するので、載置面30がフランジ13の上面に沿って滑動することは阻止されている。
【0102】
そこで、連結金具15をフランジ13から引き離すときは、下顎部18がフランジ13の下面に当接するまで連結金具15を持ち上げれば、前記下端部25eが緊結孔14から上方に脱するので、その状態から連結金具15を横向きに移動させれば良い。
【0103】
この際、下端部25eの全体を緊結孔14の上方に脱出させなくても、少なくとも係止部47を脱出させれば良い。ガイド部38は、緊結孔14に挿入されたままでも、上述のように、連結金具15とフランジ13の間における相対的な横向き移動により、緊結孔14の縁部に当接して乗り上げ移動するので、これにより、受入部20がフランジ13から引き離されることを可能にする。
【0104】
このように、第2実施形態によれば、足場構築時における連結金具15をフランジ13に接続するときだけでなく、足場解体時における連結金具15をフランジ13から引き離すときにも、長尺とされた連結部材12の両端部に設けられた楔付きの連結金具15、15の取り扱い作業が簡単容易となり、作業中に連結金具15がフランジ13から脱落する危険を回避することができる。
【0105】
<第3実施形態>
図31及び図32は、第3実施形態を示している。
【0106】
上述の第1実施形態及び第2実施形態は、楔本体部16Aの下端部25eにガイド部38を設けているが、必ずしもガイド部38を設けなくても、所期目的を達成することが可能であるので、このような観点から第3実施形態を提供することができる。尚、第3実施形態は、上述した第1実施形態の構成と概ね同一構成とされており、従って、共通する技術的構成は、上述の説明を援用することにより重複説明を省略し、相違する技術的構成について説明する。
【0107】
第3実施形態は、楔部材16の枝部16Bと保持手段32の弾性保持部34の間に、遊動領域40と下向き凸状のストッパ37により楔部材16の自重を支持することにより待機位置(P1)で静止させるための静止手段44を構成しており、この点では第1実施形態と同様であるが、楔本体部16Aの下端部25eには、第1実施形態のようなガイド部38を設けても良く又は設けなくても良い。
【0108】
ところで、第3実施形態の場合、図31に示すように、楔部材16を待機位置(P1)で静止させた状態において、下向きに距離(t)だけ突出させられた楔本体部16Aの下端部25eと下顎部19の間に形成された高さ(h)の空間は、h=H-tとするように構成され、フランジ13の厚さ(T)に対してT<hとするように構成されている。
【0109】
これにより、連結金具15における上顎部18の載置面30をフランジ13に載置するときは、作業者が連結金具15又は連結部材12を持ち上げると共に、前記高さ(h)とされた空間がフランジ13に臨まされるように高さ位置を定めることにより、その状態で、図32(A)に示すように、該空間からフランジ13を受入部20に進入させることができる。
【0110】
そこで、フランジ13を受入部20に進入させながら、前記下端部25eが緊結孔14に臨ませられた位置で、連結金具15を下げることにより、上顎部18の載置面30をフランジ13に載置すれば、図32(B)に示すように、前記下端部25eが緊結孔14に挿入係止され、上顎部18がフランジ13から脱落することを阻止することができる。
【0111】
<第4実施形態>
図33ないし図35は、第4実施形態を示している。
【0112】
上述の第3実施形態は、第1実施形態の構成と同様に、待機位置(P1)に位置する楔部材16は、遊動領域40に臨む下向き凸状のストッパ部37と、保持手段32の弾性保持部34により構成された静止手段44により、自重で下降しないように静止される反面、上方には簡単に上動するように構成されているが、第4実施形態の場合、楔部材16は、静止手段44により、上下両方向に向けて簡単に移動しないように制御する構成とされている。
【0113】
図示実施形態の場合、図34に示すように、楔部材16が待機位置(P1)に位置するとき、枝部16Bには、保持手段32の弾性保持部34により摘持される静止領域45が形成され、該静止領域44の上下に設けた下向き凸状のストッパ部37と上向き凸状の保持受部39をそれぞれ弾性保持部34に対して上下から対向させ当接させている。尚、「摘持」の意味は上述したとおりである。
【0114】
従って、弾性保持部34を弾性変形させるために必要十分な外力を与えたときにだけ、前記ストッパ部37と保持受部39が弾性保持部34を通過することにより、楔部材16の上下動を可能にする。
【0115】
第3実施形態の場合と同様に、図33に示すように、楔部材16を待機位置(P1)で静止させた状態において、下向きに距離(t)だけ突出させられた楔本体部16Aの下端部25eと下顎部19の間には、高さ(h)とされた空間が形成され、フランジ13の厚さ(T)に対してT<hとするように構成されている。
【0116】
このため、第3実施形態の場合と同様に、連結金具15における上顎部18の載置面30をフランジ13に載置するときは、作業者が連結金具15又は連結部材12を持ち上げると共に、前記高さ(h)とされた空間がフランジ13に臨まされるように高さ位置を定めることにより、その状態で、図35(A)に示すように、該空間からフランジ13を受入部20に進入させることができる。
【0117】
そこで、フランジ13を受入部20に進入させながら、前記下端部25eが緊結孔14に臨ませられた位置で、連結金具15を下げることにより、上顎部18の載置面30をフランジ13に載置すれば、図35(B)に示すように、前記下端部25eが緊結孔14に挿入係止され、上顎部18がフランジ13から脱落することを阻止することができる。
【0118】
尚、図例では、静止手段44として、上下のストッパ部37と保持受部39により静止領域45が弾性保持部34を容易に通過しないように制御する構成を示したが、静止領域45の肉厚を弾性保持部34に向けて分厚く形成することにより、弾性保持部34により弾接保持された状態で静止するように制御する構成としても良い。
【符号の説明】
【0119】
11 支柱
12 連結部材
13 フランジ
14 緊結孔
14a 接支縁部
15 連結金具
16 楔部材
16A 楔本体部
16B 枝部
16C 連結部
16b 枝部の腹部
17 基部
18 上顎部
19 下顎部
18a、19a 当接部
19b 下顎部の先端傾斜部
20 受入部
21 上側の挿通孔
21a 受縁部
22 下側の挿通孔
22a 受縁部
23 楔部
23a 腹部
23b 背部
24 頭部
25 脚部
25e 下端部
26 空所部
27 開口部
27a、27b 平坦面
28 上側の案内孔
29 下側の案内孔
30 載置面
31 受止め部
32 保持手段
33 角筒部
33a 規制部
34 弾性保持部
35 取付部
36 翼片
36a、36b 直線縁部
37 ストッパ部
38 ガイド部
39 保持受部
40 遊動領域
41 上部領域
42 下部領域
43 抜止め手段
44 静止手段
45 静止領域
46 案内リブ
47 係止部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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