(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053581
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】自動点灯制御一体化ランプ
(51)【国際特許分類】
H05B 47/16 20200101AFI20240409BHJP
B60Q 1/34 20060101ALI20240409BHJP
B60Q 1/00 20060101ALI20240409BHJP
H05B 47/185 20200101ALI20240409BHJP
H05B 45/10 20200101ALI20240409BHJP
【FI】
H05B47/16
B60Q1/34 A
B60Q1/00 C
H05B47/185
H05B45/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159890
(22)【出願日】2022-10-04
(71)【出願人】
【識別番号】500088520
【氏名又は名称】コックス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬栄一
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸広己
【テーマコード(参考)】
3K273
3K339
【Fターム(参考)】
3K273PA07
3K273QA07
3K273QA24
3K273QA30
3K273RA03
3K273RA08
3K273RA12
3K273RA13
3K273RA17
3K273SA23
3K273SA32
3K273SA46
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA27
3K273TA28
3K273TA37
3K273TA46
3K273TA53
3K273TA62
3K273UA28
3K339AA25
3K339BA02
3K339BA23
3K339BA26
3K339CA12
3K339GB01
3K339GB21
3K339KA06
3K339KA09
3K339KA27
3K339KA39
3K339LA06
(57)【要約】
【課題】半導体発光素子特有の急激な輝度変化を抑え視認者への刺激・違和感軽減するために試みられている点灯制御は、点滅速度の異なる車両において各々に異なる全点灯時間、減光時間などの点灯パターンを調整、記憶する必要があるほか、入力信号だけでは点滅パターン制御を行うことが出来ず、制御装置用電源など追加の接続線が必要となる。
【解決手段】車両からの灯具へ印加される電圧印加時間の計測を行い、その時間から算出した増光・最大輝度・減光時間にて発光制御を行う。また、車両より灯具へ印加される電圧を制御部の電源として使用することで信号線の2本の配線のみで完結させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
灯具へ印加される電圧を制御部の電源として使用することにより信号線の2本の配線のみで完結する車両用灯具。
【請求項2】
車両側より点灯時に供給される電圧の時間を測定し、増光・最大輝度・減光時間を算出することで車両ごとに異なる点灯時間に合わせた時間配分を自ら生成する車両用灯具。
【請求項3】
請求項1~2 の何れか1項に記載の車両用灯具の構造及び点灯制御
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体発光素子を有した車両用灯具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体発光素子を用いた電球における急峻な増光・減光のため刺激や違和感を軽減する輝度制御を行うなど様々な試みがされている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-222259号
【特許文献2】特開2007-287476号
【特許文献3】特開2008-189216号
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】省電力や視認性、耐久性に優れているため、近年ではフィラメント灯具の置き換えとして応用が広がっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、点滅速度の異なる車両においては点灯時間が短すぎたり長すぎたりしないように各々に異なる増光・全点灯、減光時間の調整、記憶する必要がある。また、輝度制御を行う制御装置には元となる点灯信号として灯具へ印加される電圧の他に制御装置用電源などの接続線の追加が必要となる。
本発明は点滅速度の異なる車両においても調整することなく、また車両から灯具へ印加される電圧のみで輝度制御を行う技術を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は点滅信号から通常点灯している状態である信号線の灯具への電圧印加時間を計測・計算することにより、増光・全点灯・減光時間を点滅速度に合わせて変化させる。また、点灯信号として灯具へ印加される電圧を制御部の電源として使用することにより信号線のみで完結させる。
【発明の効果】
【0007】
点滅速度の異なる車両においても車両ごとに調整・設定の必要がなく単一の制御回路で対応できる。
【0008】
また2線のみで点灯・制御を行うため配線の省力化、発光部と制御部の一体化し既存の電球に置き換えることも可能となり、車両へ加える変更は不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は自動点灯制御一体化ランプの構成を示す図である。図示の灯具は方向指示灯に用いられるものであり、車両からの入力信号を受ける端子部1、制御部2とこの制御部によって点灯制御される発光部3によって構成され、灯具として一体とする事により配線は入力信号のみとする。
【0011】
制御部2にはマイコンと発光部を駆動する駆動回路にて構成され、発光部1は1つ以上のLED(半導体発光素子)を含んで構成される。
【0012】
制御部2はマイコンに所定の制御プログラムを実行させることによって実現され、発光部への自動点灯制御一体化ランプ全体を制御するものであり、車両信号線の灯具への電圧印加時間時間の計測、計測データにより増光・全点灯・減光時間を算出し発光部の輝度を調整する制御信号を出力する。
【0013】
図2は各ブロックの状態を示す波形である。(ア)は車両より端子部1に供給される信号電圧、(イ)は制御部2から発光部3へ供給される制御電圧、(ウ)は制御部2からの制御を受け発光部の輝度が変化する状態を表す。
【0014】
通常、車両からは点灯の区間Aと消灯の区間Bが出力される。制御部はA区間を感知すると発光部3に対し(イ)の様なPWM(パルス幅変調)により電源供給時間を短い状態を暗、長い状態を明として輝度の制御を行う。
【0015】
車両ごとにA区間(点灯時間)が異なるため、制御部2はA区間の時間を計測し記録していた前回の時間と比較し、予め持っている閾値を超える変化が2回以上連続して発生した場合は時間記録を更新する。
【0016】
増光・最大輝度・減光時間は前述の記憶したA区間の時間を元にC区間の増光、D区間の最大輝度、E区間の減光の時間を計算して輝度の制御を行う。
【0017】
C~E区間の合計はA区間の時間を超えないものとする。
【0018】
なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば上記実施形態では、車両用灯具の一例として方向指示灯として用いられるものを示していたが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。
【符号の説明】
【0019】
1:端子部
2:制御部
3:発光部