IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社イトーキの特許一覧

<>
  • 特開-ディスプレイ保護部材 図1
  • 特開-ディスプレイ保護部材 図2
  • 特開-ディスプレイ保護部材 図3
  • 特開-ディスプレイ保護部材 図4
  • 特開-ディスプレイ保護部材 図5
  • 特開-ディスプレイ保護部材 図6
  • 特開-ディスプレイ保護部材 図7
  • 特開-ディスプレイ保護部材 図8
  • 特開-ディスプレイ保護部材 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053654
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】ディスプレイ保護部材
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240409BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
G09F9/00 302
H04N5/64 571Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159995
(22)【出願日】2022-10-04
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【識別番号】100166958
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 喜代造
(72)【発明者】
【氏名】高橋 洋二
【テーマコード(参考)】
5G435
【Fターム(参考)】
5G435AA07
5G435AA17
5G435EE03
5G435EE05
5G435EE07
5G435EE08
5G435EE13
5G435GG43
5G435KK02
5G435LL04
(57)【要約】
【課題】機種や形状が異なるディスプレイに対して共通の保護部材を装着可能とすることが簡易な構成で実現できる、ディスプレイ保護部材を提供する。
【解決手段】保護部材1は、透過性を有する正面視矩形のカバー部30と、カバー部30の上下左右の外縁においてカバー部30と一体に配置されるフレーム部とを有する本体カバー2と、本体カバー2と別体に構成される複数の保持部材5と、を備え、保持部材5は、ディスプレイDの背面部分に当接するディスプレイ当接部52と、フレーム部に対して係合する係合部51と、を有し、ディスプレイ当接部52がディスプレイDの背面部分に当接し、本体カバー2がディスプレイDに当接した状態で、保持部材5の係合部51とフレーム部とが係合することにより、ディスプレイDに対する本体カバー2の装着状態を保持部材5により保持する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
14インチ以上の表示画面を有するディスプレイの保護部材であって、
透過性を有する正面視矩形のカバー部と、前記カバー部の上下、及び/又は、左右の外縁において前記カバー部と一体に配置されるフレーム部と、を有する本体カバーと、
前記本体カバーと別体に構成される複数の保持部材と、を備え、
前記保持部材は、前記ディスプレイの背面部分に当接するディスプレイ当接部と、前記フレーム部に対して係合する係合部と、を有し、
前記ディスプレイ当接部が前記ディスプレイの背面部分に当接し、前記本体カバーが前記ディスプレイに当接した状態で、前記保持部材の前記係合部と前記フレーム部とが係合することにより、前記ディスプレイに対する前記本体カバーの装着状態を前記保持部材により保持する、ディスプレイ保護部材。
【請求項2】
前記フレーム部は、前記ディスプレイの奥行方向に延びる奥行部を含み、
前記係合部と前記奥行部とが係合する、請求項1に記載のディスプレイ保護部材。
【請求項3】
前記係合部と前記奥行部との係合状態を維持する固定部材をさらに備える、請求項2に記載のディスプレイ保護部材。
【請求項4】
前記固定部材がネジであり、
前記係合部及び前記奥行部には前記ネジを貫通させる貫通孔が形成されている、請求項3に記載のディスプレイ保護部材。
【請求項5】
前記保持部材は、その長手方向が前記奥行部の長手方向に沿うように延びる、請求項1に記載のディスプレイ保護部材。
【請求項6】
前記保持部材は、前記本体カバーが前記ディスプレイに当接した状態で、前記フレーム部とともに前記ディスプレイを挟持する、請求項1に記載のディスプレイ保護部材。
【請求項7】
前記本体カバーは、背面側の四隅のいずれかのコーナー部分に位置するコーナー部を含む、請求項1に記載のディスプレイ保護部材。
【請求項8】
前記カバー部の上下又は左右の辺の一方又は双方の内側は、前記カバー部の内面と、前記ディスプレイの表示画面と、の間に介在する緩衝部をさらに備える、請求項1に記載のディスプレイ保護部材。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、表示画面を有するディスプレイを保護するためのディスプレイ保護部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビ等のディスプレイを保護するための保護部材が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3132461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のような保護部材をディスプレイに装着するにあたって、ディスプレイの形状に制限されることを抑制して機種や形状が異なるディスプレイに対して共通の保護部材を装着可能とすることについて、簡易な構成で実現することが求められていた。そこで、本開示は、上記に関する課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係るディスプレイ保護部材は、14インチ以上の表示画面を有するディスプレイの保護部材であって、透過性を有する正面視矩形のカバー部と、前記カバー部の上下、及び/又は、左右の外縁において前記カバー部と一体に配置されるフレーム部と、を有する本体カバーと、前記本体カバーと別体に構成される複数の保持部材と、を備え、前記保持部材は、前記ディスプレイの背面部分に当接するディスプレイ当接部と、前記フレーム部に対して係合する係合部と、を有し、前記ディスプレイ当接部が前記ディスプレイの背面部分に当接し、前記本体カバーが前記ディスプレイに当接した状態で、前記保持部材の前記係合部と前記フレーム部とが係合することにより、前記ディスプレイに対する前記本体カバーの装着状態を前記保持部材により保持する。
【0006】
上記第1観点に係るディスプレイ保護部材によれば、ディスプレイに装着するにあたって、ディスプレイの形状に制限されることを抑制して機種や形状が異なるディスプレイに対して共通の保護部材を装着可能とすることについて、簡易な構成で実現できる。
【0007】
また、本発明の第2観点に係るディスプレイ保護部材は、上記第1観点に係るディスプレイ保護部材であって、前記フレーム部は、前記ディスプレイの奥行方向に延びる奥行部を含み、前記係合部と前記奥行部とが係合する。
【0008】
上記第2観点に係るディスプレイ保護部材によれば、正面視における寸法をコンパクト化することができる。
【0009】
また、本発明の第3観点に係るディスプレイ保護部材は、上記第2観点に係るディスプレイ保護部材であって、前記係合部と前記奥行部との係合状態を維持する固定部材をさらに備える。
【0010】
上記第3観点に係るディスプレイ保護部材によれば、ディスプレイに対する本体カバーの装着の安定性を高めることができる。上記第3観点に係るディスプレイ保護部材において、固定部材にはネジ、クリップ等を採用することが可能である。
【0011】
また、本発明の第4観点に係るディスプレイ保護部材は、上記第3観点に係るディスプレイ保護部材であって、前記固定部材がネジであり、前記係合部及び前記奥行部には前記ネジを貫通させる貫通孔が形成されている。
【0012】
上記第4観点に係るディスプレイ保護部材によれば、簡易な構成でディスプレイに対する本体カバーの装着の安定性を高めることができる。
【0013】
また、本発明の第5観点に係るディスプレイ保護部材は、上記第1観点に係るディスプレイ保護部材であって、前記保持部材は、その長手方向が前記奥行部の長手方向に沿うように延びる。
【0014】
上記第5観点に係るディスプレイ保護部材によれば、保護部材と表示画面との密閉性を高めることが可能となる。
【0015】
また、本発明の第6観点に係るディスプレイ保護部材は、上記第1観点に係るディスプレイ保護部材であって、前記保持部材は、前記本体カバーが前記ディスプレイに当接した状態で、前記フレーム部とともに前記ディスプレイを挟持する。
【0016】
上記第6観点に係るディスプレイ保護部材によれば、ディスプレイに対する本体カバーの装着の安定性を高めることができる。
【0017】
また、本発明の第7観点に係るディスプレイ保護部材は、上記第1観点に係るディスプレイ保護部材であって、前記本体カバーは、背面側の四隅のいずれかのコーナー部分に位置するコーナー部を含む。
【0018】
上記第7観点に係るディスプレイ保護部材によれば、保護部材の剛性を高めることができる。
【0019】
また、本発明の第8観点に係るディスプレイ保護部材は、上記第1観点に係るディスプレイ保護部材であって、前記カバー部の上下又は左右の辺の一方又は双方の内側は、前記カバー部の内面と、前記ディスプレイの表示画面と、の間に介在する緩衝部をさらに備える。
【0020】
上記第8観点に係るディスプレイ保護部材によれば、保護部材と表示画面との密閉性を向上させることにより、ディスプレイの表示画面との間に粉塵が入りこむことを抑制できる。
【0021】
なお、上記第2観点から第8観点の内容は、本発明に係るディスプレイ保護部材において必ずしも必須の構成ではなく、適宜省略/変更することが可能である。
【発明の効果】
【0022】
以上における本発明に係るディスプレイ保護部材は、以下に示す効果を奏する。
【0023】
第1観点に係るディスプレイ保護部材によれば、ディスプレイの形状に制限されることを抑制して機種や形状が異なるディスプレイに対して共通の保護部材を装着可能とすることについて、簡易な構成で実現できる。
【0024】
第2観点に係るディスプレイ保護部材によれば、正面視における寸法をコンパクト化することができる。
【0025】
第3観点に係るディスプレイ保護部材によれば、ディスプレイに対する本体カバーの装着の安定性を高めることができる。
【0026】
第4観点に係るディスプレイ保護部材によれば、簡易な構成でディスプレイに対する本体カバーの装着の安定性を高めることができる。
【0027】
第5観点に係るディスプレイ保護部材によれば、保護部材と表示画面との密閉性を高めることが可能となる。
【0028】
第6観点に係るディスプレイ保護部材によれば、ディスプレイに対する本体カバーの装着の安定性を高めることができる。
【0029】
第7観点に係るディスプレイ保護部材によれば、保護部材の剛性を高めることができる。
【0030】
第8観点に係るディスプレイ保護部材によれば、ディスプレイの表示画面との間に粉塵が入りこむことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】一実施形態に係るディスプレイ保護部材の使用状態を示した前側斜視図。
図2】一実施形態に係るディスプレイ保護部材の使用状態を示した後側斜視図。
図3】ディスプレイからディスプレイ保護部材を取り外した分解斜視図。
図4図1におけるX-X線断面図。
図5図1におけるY-Y線断面図。
図6】内フレームの組付構成を示した斜視図。
図7】外フレームの組付構成を示した斜視図。
図8】本体カバーに対してディスプレイを載置する状態を示した斜視図。
図9】保持部材の組付構成を示した斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下では図1から図9を用いて、本発明に係るディスプレイ保護部材の一実施形態である保護部材1について説明する。図1から図3に示す如く、本実施形態に係る保護部材1は、14インチ以上の表示画面Dpを有して駅や公共施設等に設けられるディスプレイDを保護するための部材である。本実施形態に係る保護部材1を構成する主要な部材には、スチール等の金属製部材が採用される。本明細書においては、図1及び図2中に示した矢印で保護部材1及びディスプレイDの方向を規定する。
【0033】
保護部材1は図3に示す如く、ディスプレイDにおける表示画面Dpの側(以下、「前側」とする)に設けられる本体カバー2と、本体カバー2と別体に構成されてディスプレイDの後側に設けられる四本の保持部材5(上保持部材5U、下保持部材5D、右保持部材5R、及び、左保持部材5L)と、で構成される。換言すれば、ディスプレイDは、前側の本体カバー2と後側の四本の保持部材5とで挟持されることにより、表示画面Dpが保護される。
【0034】
図6から図8に示す如く、本体カバー2は、透過性を有する正面視矩形のカバー部30と、カバー部30の上下及び左右の外縁においてカバー部30と一体に配置されるフレーム部と、で構成される。
【0035】
図4図5、及び図7に示す如く、カバー部30は、透過パネル31、縁部材32、及び、緩衝部33で構成される板状部材である。透過パネル31は、光の透過性を有する矩形のガラスパネルである。縁部材32は透過パネル31の周囲の四辺に設けられた保護部材である。緩衝部33は透過パネル31の後面において縁部材32の内辺に沿って貼付された樹脂製の緩衝部材である。なお、透過パネル31の素材は、光の透過性を有するものであればガラスに限定されず、透明プラスチック等を採用することも可能である。
【0036】
本体カバー2を構成するフレーム部は、内フレーム20及び外フレーム41(上外フレーム41U、下外フレーム41D、右外フレーム41R、及び、左外フレーム41L)で構成される。
【0037】
図6に示す如く、内フレーム20は四本の内フレーム部材21(上内フレーム部材21U、下内フレーム部材21D、右内フレーム部材21R、及び、左内フレーム部材21L)がL字形状のコーナー部22で連結された枠体である。換言すれば、内フレーム20は四辺のそれぞれに内フレーム部材21が配置されるとともに、四つの角部の内側にコーナー部22が設けられて、ネジ等の固定部材により互いに連結されて一体的に構成される。
【0038】
図6に示す如く、内フレーム20を構成するそれぞれの内フレーム部材21の前部には支持片23が形成される。また、内フレーム部材21の内周面には、発泡性素材により角柱形状に形成された複数個の緩衝材24が設けられる。
【0039】
内フレーム20及び外フレーム41からなるフレーム部とカバー部30とを組付ける際は、内フレーム20を構成する前に、上内フレーム部材21Uと上外フレーム41Uとを溶接により互いに一体化する(図6及び図7を参照)。同様に、下内フレーム部材21Dと下外フレーム41D、右内フレーム部材21Rと右外フレーム41R、及び、左内フレーム部材21Lと左外フレーム41Lを溶接により互いに一体化する。
【0040】
その後、それぞれの内フレーム部材21の支持片23と外フレーム41との間にカバー部30の四辺を挿入した状態で、四本の内フレーム部材21をL字形状のコーナー部22で互いに連結する。これにより、内フレーム20及び外フレーム41からなるフレーム部とカバー部30とにより本体カバー2が一体的に構成される(図8を参照)。この際、外フレーム41により、カバー部30の周縁部分(縁部材32及び緩衝部33)は前方から視認不能に被覆される。また、内フレーム部材21とコーナー部22とを連結するネジの頭部は、外フレーム41に開口された孔に収容され、本体カバー2の周囲にはネジの頭部が突出しないように構成される。
【0041】
本体カバー2と保持部材5からなる保護部材1をディスプレイDに組付ける際は、図8に示す如く、本体カバー2の内部に、表示画面Dpの側からディスプレイDを収容する。この際、図4及び図5に示す如く、ディスプレイDが緩衝材24の内側に配置されるとともに、緩衝部33がディスプレイDの前面(表示画面Dp)に当接する。そして、図9に示す如く、本体カバー2の四方から保持部材5を組付け、本体カバー2と保持部材5とでディスプレイDを挟持する。
【0042】
図4及び図5に示す如く、それぞれの内フレーム部材21には、ディスプレイDの奥行方向に延びる奥行部25が形成される。また、それぞれの保持部材5には、内フレーム部材21の奥行部25に対して係合する係合部51と、ディスプレイDの背面部分に当接する形状に屈曲したディスプレイ当接部52と、が形成される。ディスプレイ当接部52は前面に樹脂製の緩衝部材53を備えている。
【0043】
本実施形態に係る保護部材1においては、ディスプレイDに組付けた際に、保持部材5のディスプレイ当接部52(詳細には、ディスプレイ当接部52の前面に設けられた緩衝部材53)がディスプレイDの背面部分に当接する。また、本体カバー2がディスプレイDに当接する。そして、この状態で、保持部材5の係合部51と内フレーム部材21の奥行部25とを係合させる。これにより、ディスプレイDに対する本体カバー2の装着状態を保持部材5により保持するのである。
【0044】
本実施形態において、ディスプレイDの背面には湾曲して膨出する部分が形成されている。保護部材1の保持部材5は、ディスプレイDの膨出部分にディスプレイ当接部52が当接するように構成されている。具体的には、一部の保持部材5の後端部に形成されたディスプレイ当接部52は、ディスプレイDの膨出部分に沿って当接する(ディスプレイ当接部52が膨出部分に面接触する)ように屈曲して形成されている。これにより、図4及び図5に示す如く、本体カバー2と保持部材5とによりディスプレイDを安定して保持できるのである。
【0045】
本実施形態に係る保護部材1では、図4及び図5に示す如く、係合部51と奥行部25との係合状態を維持する固定部材として固定ネジSが採用される。詳細には、それぞれの係合部51と奥行部25とには固定ネジSを貫通させる複数個の貫通孔が長手方向に沿って形成されており、この貫通孔に固定ネジSを貫通させることにより係合部51が奥行部25に係合するのである。このように、本実施形態に係る保護部材1においては固定部材として固定ネジSを採用することにより、ディスプレイDに対する本体カバー2の装着の安定性を高める構成としている。
【0046】
本実施形態に係る保護部材1においては図4及び図5に示す如く、係合部51に貫通される貫通孔は前後方向に長い長孔51aとして形成されている。これにより、係合部51と奥行部25とを係合させる際に、本体カバー2の内フレーム部材21に対して保持部材5の前後位置を調節することが可能となる。
【0047】
上記の如く、本実施形態に係る保護部材1によれば、本体カバー2と保持部材5とでディスプレイDを挟持する構成であるため、ディスプレイDの形状が多少異なる場合でも組付けることができる。より詳細には、本体カバー2の内フレーム部材21と保持部材5との係合位置を前後方向に調節することにより、ディスプレイDの形状の変化に対応することが可能となる。即ち、保護部材1は、ディスプレイDに装着するにあたって、ディスプレイDの形状に制限されることを抑制して機種や形状が異なるディスプレイDに対して共通の保護部材1を装着可能とすることについて、簡易な構成で実現できる。
【0048】
また、本実施形態に係る保護部材1では、内フレーム部材21においてディスプレイDの奥行方向に延びる奥行部25と、保持部材5の係合部51とが係合する構成としている。これにより、フレーム部と保持部材5との係合部をディスプレイDの外周面に沿った位置に設けることができるため、正面視における保護部材1の寸法をコンパクト化することができる。
【0049】
また、本実施形態に係る保護部材1において、それぞれの保持部材5は、その長手方向が奥行部25の長手方向(内フレーム部材21の長手方向)に沿うように延びるように構成される。これにより、保護部材1の四辺に沿って保持部材5を設けることができるため、保護部材1とディスプレイDの表示画面Dpとの密閉性を高めることが可能となる。
【0050】
また、本実施形態に係る保護部材1において、保持部材5は、本体カバー2がディスプレイDに当接した状態で、フレーム部とともにディスプレイDを挟持する。これにより、ディスプレイDに対する本体カバー2の装着の安定性を高めることができる。
【0051】
また、本実施形態に係る保護部材1において、本体カバー2は、背面側の四隅のいずれかのコーナー部分に位置するコーナー部22を含んで構成される。これにより、保護部材1の剛性を高めることができる。
【0052】
また、本実施形態に係る保護部材1において、カバー部30の四辺の内側には、カバー部30の内面と、ディスプレイDの表示画面Dpと、の間に介在する緩衝部33を備える。これにより、保護部材1と表示画面Dpとの密閉性を向上させることができるため、カバー部30とディスプレイDの表示画面Dpとの間に粉塵が入りこむことを抑制できる。
【0053】
[他の変形例]
上記の実施形態は、以下に示す他の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、本明細書に記載する各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
【0054】
保護部材において、フレーム部が奥行部を備えない構成とすることも可能である。具体的には、保持部材が本体カバーの前面に沿って上下左右方向の内側に変位することにより、ディスプレイ当接部がディスプレイの背面部分に当接する構成を採用することも可能である。
【0055】
保護部材において、フレーム部がコーナー部を備えない構成とすることも可能である。具体的には、内フレーム部材を直接的に連結することにより内フレームを構成することも可能である。
【0056】
保護部材において、保持部材の係合部とフレーム部とは固定部材を介さずに係合する構成としても良い。例えば、保持部材とフレーム部との一方に爪を設け、他方に爪の係合穴を設けてることにより係合固定させてもよい。また、係合部とフレーム部とを固定部材を用いて係合させる場合でも、ネジ以外にクリップ、ファスナー、面ファスナーなどの別の固定部材を介して固定する構成を採用することも可能である。
【0057】
本実施形態において、保護部材1はディスプレイDの四辺全てにフレーム部及び保持部材5を組付ける構成としているが、保護部材1を安定的にディスプレイDに設けることができれば、フレーム部及び保持部材をディスプレイDの二辺又は三辺に組付ける構成とすることも可能である。また、フレーム部及び保持部材をディスプレイDにおいて対向する二辺に組付ける構成とする場合、フレーム部及び保持部材はディスプレイDの上下辺と左右辺との何れに組付けることも可能である。
【0058】
また、保護部材1における保持部材5は、保持部材5が組付けられる本体カバー2の上下左右の辺の寸法よりも短く構成されてもよい。また、保持部材5の断面形状は、適宜変更することが可能である。また、本体カバー2がディスプレイDに当接しない状態で、保持部材5がフレーム部とともにディスプレイDを挟持する構成とすることも可能である。また、カバー部30の内面とディスプレイDの表示画面Dpとの間に緩衝部33を設けない構成とすることも可能である。
【0059】
また、保護部材1が組付けられるディスプレイDの背面形状は、特に限定されるものではなく、本実施形態とは異なる形状であっても差し支えない。
【符号の説明】
【0060】
1 保護部材(ディスプレイ保護部材)
2 本体カバー 5 保持部材
20 内フレーム(フレーム部)
21 内フレーム部材 22 コーナー部
23 支持片 24 緩衝材
25 奥行部
30 カバー部 31 透過パネル
32 縁部材 33 緩衝部
41 外フレーム(フレーム部)
51 係合部 52 ディスプレイ当接部
53 緩衝部材
D ディスプレイ Dp 表示画面
S 固定ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9