(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053834
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】原料供給装置
(51)【国際特許分類】
A47J 31/42 20060101AFI20240409BHJP
A47J 31/18 20060101ALI20240409BHJP
B02C 11/04 20060101ALI20240409BHJP
B01J 4/00 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
A47J31/42
A47J31/18
B02C11/04
B01J4/00 105C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022160282
(22)【出願日】2022-10-04
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】有村 充
【テーマコード(参考)】
4B104
4D067
4G068
【Fターム(参考)】
4B104AA23
4B104AA25
4B104BA05
4B104BA11
4B104BA12
4B104EA22
4B104EA30
4D067BB01
4G068AA01
4G068AB21
4G068AC20
4G068AD30
(57)【要約】
【課題】装置全体の小型化を図ることができるとともに、原料の鮮度の低下を防止すること。
【解決手段】原料を収容して保管し、かつ内蔵する原料供給駆動部11a,12aの駆動により原料を払い出す原料箱11,12と、原料箱11,12から払い出された原料を、自身の下流側の機器に送出する送出機構13とを備えた原料供給装置10であって、機器は、複数設けられ、送出機構13は、原料箱11,12から払い出された原料を、択一的に選択された任意の機器に送出するものである。上記機器は、原料を粉砕する粉砕機15と、原料をそのまま通過させる原料シュート14とを備え、送出機構13は、粉砕機15及び原料シュート14のうち択一的に選択された一方に原料を送出することが好ましい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料を収容して保管し、かつ内蔵する原料供給駆動部の駆動により原料を払い出す原料箱と、
前記原料箱から払い出された原料を、自身の下流側の機器に送出する送出機構と
を備えた原料供給装置であって、
前記機器は、複数設けられ、
前記送出機構は、前記原料箱から払い出された原料を、択一的に選択された任意の機器に送出することを特徴とする原料供給装置。
【請求項2】
前記機器は、
前記原料を粉砕する粉砕機と、
前記原料をそのまま通過させる原料シュートと
を備え、
前記送出機構は、前記粉砕機及び前記原料シュートのうち択一的に選択された一方に前記原料を送出することを特徴とする請求項1に記載の原料供給装置。
【請求項3】
前記原料シュートを通過した原料を下流側に送出する第1送出部と、
前記粉砕機で粉砕された原料を下流側に送出する第2送出部と
を備え、
前記第1送出部及び前記第2送出部は、互いの送出路が別個となる態様で形成されたことを特徴とする請求項2に記載の原料供給装置。
【請求項4】
前記送出機構は、前記原料が通過する通過経路に振動を付与する振動付与部を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の原料供給装置。
【請求項5】
前記第1送出部及び前記第2送出部は、前記送出路に振動を付与する振動付与部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の原料供給装置。
【請求項6】
前記第2送出部は、水平方向に対する送出路の延在方向の傾斜角が、前記第1送出部における水平方向に対する送出路の傾斜角よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の原料供給装置。
【請求項7】
前記機器は、
前記原料を粉砕する第1粉砕機と、
前記原料を、前記第1粉砕機よりも細かく粉砕する第2粉砕機と
を備え、
前記送出機構は、前記第1粉砕機及び前記第2粉砕機のうち択一的に選択された一方に前記原料を送出することを特徴とする請求項1に記載の原料供給装置。
【請求項8】
前記第1粉砕機で粉砕された原料を下流側に送出する第1粉砕原料送出部と、
前記第2粉砕機で粉砕された原料を下流側に送出する第2粉砕原料送出部と
を備え、
前記第1粉砕原料送出部及び前記第2粉砕原料送出部は、互いの送出経路が別個となる態様で形成されたことを特徴とする請求項7に記載の原料供給装置。
【請求項9】
前記送出機構は、前記原料が通過する通過経路に振動を付与する振動付与部を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項7に記載の原料供給装置。
【請求項10】
前記第1粉砕原料送出部及び前記第2粉砕原料送出部は、前記送出経路に振動を付与する振動付与部を備えたことを特徴とする請求項8に記載の原料供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原料供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばコンビニエンスストア等の店舗には、コーヒーマシンが設置されている。コーヒーマシンは、利用者により飲料が選択された場合に、コーヒー豆挽きやドリッピングの抽出処理等を行って飲料であるコーヒーを生成し、所定の位置に配置されたカップ等の容器に対して、コーヒーを投入して供給するものである。
【0003】
そのようなコーヒーマシンにおいては、原料であるコーヒー豆を収容する原料箱が設けられており、原料箱は、内蔵する原料供給駆動部が駆動することにより、コーヒーの生成に必要な量のコーヒー豆を払い出している。原料箱から払い出されたコーヒー豆は、シュータを介してミルと称される粉砕機に送られ、粉砕機にて粉砕されてコーヒーの抽出が行われる抽出ユニットに供給されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記コーヒーマシンでは、原料箱、シュータ及び粉砕機が1つのユニットとして連結されて構成されていたので、次のような問題があった。
【0006】
すなわち、同じ品種のコーヒー豆であっても、粉砕機での粉砕の程度(細挽及び粗挽)が異なる場合、異なる原料箱に収容していた。そのため、多種類のコーヒーを供給する場合には、より多くの原料箱を含むユニットが必要となり、装置の大型化を招来するおそれがあった。また、同じ品種のコーヒー豆であっても売れ行きが異なることにより、一方の原料箱に収容されたものは早期に消費され、他方の原料箱に収容されたものが残存してしまい、コーヒー豆の鮮度の低下を招来するおそれがあった。尚、ここではコーヒー豆を原料とする場合について説明したが、コーヒー豆だけに限られないことはいうまでもない。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みて、装置全体の小型化を図ることができるとともに、原料の鮮度の低下を防止することができる原料供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る原料供給装置は、原料を収容して保管し、かつ内蔵する原料供給駆動部の駆動により原料を払い出す原料箱と、前記原料箱から払い出された原料を、自身の下流側の機器に送出する送出機構とを備えた原料供給装置であって、前記機器は、複数設けられ、前記送出機構は、前記原料箱から払い出された原料を、択一的に選択された任意の機器に送出することを特徴とする。
【0009】
また本発明は、上記原料供給装置において、前記機器は、前記原料を粉砕する粉砕機と、前記原料をそのまま通過させる原料シュートとを備え、前記送出機構は、前記粉砕機及び前記原料シュートのうち択一的に選択された一方に前記原料を送出することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上記原料供給装置において、前記原料シュートを通過した原料を下流側に送出する第1送出部と、前記粉砕機で粉砕された原料を下流側に送出する第2送出部とを備え、前記第1送出部及び前記第2送出部は、互いの送出路が別個となる態様で形成されたことを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上記原料供給装置において、前記送出機構は、前記原料が通過する通過経路に振動を付与する振動付与部を備えたことを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記原料供給装置において、前記第1送出部及び前記第2送出部は、前記送出路に振動を付与する振動付与部を備えたことを特徴とする。
【0013】
また本発明は、上記原料供給装置において、前記第2送出部は、水平方向に対する送出路の延在方向の傾斜角が、前記第1送出部における水平方向に対する送出路の傾斜角よりも大きいことを特徴とする。
【0014】
また本発明は、上記原料供給装置において、前記機器は、前記原料を粉砕する第1粉砕機と、前記原料を、前記第1粉砕機よりも細かく粉砕する第2粉砕機とを備え、前記送出機構は、前記第1粉砕機及び前記第2粉砕機のうち択一的に選択された一方に前記原料を送出することを特徴とする。
【0015】
また本発明は、上記原料供給装置において、前記第1粉砕機で粉砕された原料を下流側に送出する第1粉砕原料送出部と、前記第2粉砕機で粉砕された原料を下流側に送出する第2粉砕原料送出部とを備え、前記第1粉砕原料送出部及び前記第2粉砕原料送出部は、互いの送出経路が別個となる態様で形成されたことを特徴とする。
【0016】
また本発明は、上記原料供給装置において、前記送出機構は、前記原料が通過する通過経路に振動を付与する振動付与部を備えたことを特徴とする。
【0017】
また本発明は、上記原料供給装置において、前記第1粉砕原料送出部及び前記第2粉砕原料送出部は、前記送出経路に振動を付与する振動付与部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、送出機構は、原料箱から払い出された原料を、択一的に選択された任意の機器に送出するので、同じ種類の原料を複数の原料箱に収容させる必要がない。これにより、装置全体の小型化を図ることができるとともに、原料の鮮度低下を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態1である原料供給装置が適用された豆販売機の概略構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1に示した送出機構、原料シュート、粉砕機の配置を模式的に示す説明図である。
【
図3】
図3は、
図1に示した制御部が実施する原料供給制御の処理内容を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、本発明の実施の形態1である原料供給装置の別の適用例を示すもので、原料供給装置が適用された豆飲料販売機の概略構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、
図4に示した制御部が実施する供給制御の処理内容を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、本発明の実施の形態2である原料供給装置が適用された飲料販売機の概略構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、
図6に示した送出機構、第1粉砕機、第2粉砕機の配置を模式的に示す説明図である。
【
図8】
図8は、
図6に示した制御部が実施する飲料供給制御の処理内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る原料供給装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0021】
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1である原料供給装置が適用された豆販売機の概略構成を示すブロック図である。ここで例示する豆販売機1は、コーヒー豆をそのままの状態で、あるいは挽いた状態で販売するためのものであり、操作入力部1a、原料供給装置10及び制御部41を備えて構成されている。
【0022】
操作入力部1aは、利用者が操作可能な接客面に設置されている。この操作入力部1aは、例えば液晶タッチパネルで構成されており、各種情報を表示するとともに、タッチ操作等の入力操作が可能である。かかる操作入力部1aは、商品(コーヒー豆及びコーヒー挽き豆)が選択された場合、その選択情報を制御部41に送出するものである。
【0023】
原料供給装置10は、原料箱11,12、送出機構13、原料シュート14、粉砕機15、豆送出部(第1送出部)16及び粉送出部(第2送出部)17を備えて構成されている。
【0024】
原料箱11,12は、複数(図示の例では2つ)設けられており、それぞれ異なる種類のコーヒー豆を収容して保管するものである。これら原料箱11,12は、それぞれ原料供給駆動部11a,12aを内蔵しており、該原料供給駆動部11a,12aの駆動によりコーヒー豆を送出機構13に払い出すものである。
【0025】
送出機構13は、原料箱11,12から払い出された原料を、自身の下流側の機器である原料シュート14又は粉砕機15に送出するものである。この送出機構13は、
図2に示すように、上端に導入口131、下端に払出口132を有した略円筒状の送出部材133を備えている。導入口131は、複数の原料箱11,12から払い出されたコーヒー豆を導入可能な態様で、払出口132よりも拡径に形成されている。
【0026】
上記送出部材133は、途中で屈曲しており、導入口131の中心を上下に通過する中心軸L回りに回転可能に設置されている。これにより払出口132は、中心軸Lを中心とした円弧上を移動することになる。また送出部材133の中空部分は、コーヒー豆が通過する通過経路を構成している。
【0027】
上記送出機構13は、送出部材133の他、送出駆動部13a、位置検出部13b及び振動付与部13cを備えている。送出駆動部13aは、例えばモータ等により構成されるもので、制御部41から与えられる指令に応じて駆動し、送出部材133を中心軸L回りに回転させる駆動源である。
【0028】
位置検出部13bは、送出部材133の回転量を検知するセンサ等により構成されており、送出部材133の回転量を検知することで払出口132の位置を検出するものである。この位置検出部13bは、検出結果を検出信号として制御部41に送出するものである。
【0029】
振動付与部13cは、内蔵するソレノイドが制御部41から与えられる指令に応じて通電状態となることにより駆動し、図示せぬ当接部材が送出部材133に当接して通過経路に振動を付与するものである。
【0030】
原料シュート14は、送出機構13により送出されたコーヒー豆、すなわち送出部材133の払出口132から払い出されたコーヒー豆をそのままの状態で下方に向けて通過させるものである。この原料シュート14は、
図2に示したように、払出口132の移動軌跡である円弧上の任意の個所に配設されている。
【0031】
粉砕機15は、ミルと称されるものであり、モータ等により構成される粉砕駆動部15aが制御部41からの指令に応じて駆動する場合に、送出機構13により送出されたコーヒー豆、すなわち送出部材133の払出口132から払い出されたコーヒー豆を粉砕し、コーヒー挽き豆として吐出するものである。この粉砕機15は、
図2に示したように、払出口132の移動軌跡である円弧上であって、原料シュート14とは異なる任意の個所に配設されている。
【0032】
豆送出部16は、図示せぬ豆送出路を備え、原料シュート14を通過したコーヒー豆を、所定のステージに載置された例えばカップ等の容器Cに送出するものである。この豆送出部16には、振動付与部16aが設けられている。振動付与部16aは、上記送出機構13に設けられたものと同様に、内蔵するソレノイドが制御部41から与えられる指令に応じて通電状態となることにより駆動し、図示せぬ当接部材が豆送出路を構成する部材に当接して豆送出路に振動を付与するものである。
【0033】
粉送出部17は、図示せぬ粉送出路を備え、粉砕機15で粉砕されたコーヒー挽き豆を、上述した容器Cに送出するものである。この粉送出部17には、振動付与部17aが設けられている。振動付与部17aは、上記送出機構13に設けられたものや上記豆送出部16に設けられたものと同様に、内蔵するソレノイドが制御部41から与えられる指令に応じて通電状態となることにより駆動し、図示せぬ当接部材が粉送出路を構成する部材に当接して粉送出路に振動を付与するものである。
【0034】
これら豆送出部16及び粉送出部17においては、豆送出路と粉送出路とが別個となるように形成されており、
図2に示したように、粉送出部17における水平方向に対する粉送出路の延在方向の傾斜角αが、豆送出部16における水平方向に対する豆送出路の傾斜角βよりも大きくなるように形成されている。
【0035】
制御部41は、上述した操作入力部1a、原料供給装置10の各部に電気的に接続されており、同じく電気的に接続された記憶部51に記憶されたプログラムやデータに従って、これら操作入力部1aや原料供給装置10の動作を統括的に制御するものである。
【0036】
尚、制御部41は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
【0037】
図3は、
図1に示した制御部41が実施する原料供給制御の処理内容を示すフローチャートである。この原料供給制御を説明しながら、豆販売機1及び原料供給装置10の動作について説明する。前提として、所定のステージに容器Cが載置されたものとして説明する。
【0038】
原料供給制御において制御部41は、操作入力部1aを通じて操作入力の有無を判定する(ステップS101)。操作入力部1aでの操作入力がない場合(ステップS101:No)、制御部41はかかる処理を繰り返し実行する。操作入力部1aでの操作入力がある場合(ステップS101:Yes)、制御部41は、「コーヒー豆」が選択されたか否を判断する(ステップS102)。
【0039】
コーヒー豆が選択された場合(ステップS102:Yes)、制御部41は、送出機構13を第1送出状態にさせる(ステップS103)。より詳細に説明すると、制御部41は、送出駆動部13aを駆動させて送出部材133を中心軸L回りに回転させ、払出口132が原料シュート14の直上位置に配置されたことが位置検出部13bを通じて検出された場合、送出駆動部13aを駆動停止にさせる。これにより送出機構13は、払出口132が原料シュート14の直上位置に配置された第1送出状態となる。
【0040】
送出機構13を第1送出状態にさせた制御部41は、選択されたコーヒー豆を収容する原料箱11の原料供給駆動部11aを駆動させ(ステップS104)、予め決められた所定時間(所定量のコーヒー豆を払い出すのに十分な時間)の経過待ちとなる(ステップS105)。尚、制御部41は、かかるステップS105に並行して、振動付与部13cを駆動させてもよい。
【0041】
所定時間が経過した場合(ステップS105:Yes)、制御部41は、ステップS104で駆動させた原料供給駆動部11aを駆動停止にさせ(ステップS106)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
【0042】
これによれば、容器Cに対して、選択された所定量のコーヒー豆を供給することができる。
【0043】
ステップS102でコーヒー豆が選択されない場合(ステップS102:No)、すなわち「コーヒー挽き豆」が選択された場合、制御部41は、送出機構13を第2送出状態にさせる(ステップS107)。より詳細に説明すると、制御部41は、送出駆動部13aを駆動させて送出部材133を中心軸L回りに回転させ、払出口132が粉砕機15の直上位置に配置されたことが位置検出部13bを通じて検出された場合、送出駆動部13aを駆動停止にさせる。これにより送出機構13は、払出口132が粉砕機15の直上位置に配置された第2送出状態となる。
【0044】
送出機構13を第2送出状態にさせた制御部41は、選択されたコーヒー豆を収容する原料箱11の原料供給駆動部11aを駆動させるとともに粉砕駆動部15aを駆動させ(ステップS108)、予め決められた所定時間(所定量のコーヒー挽き豆を払い出すのに十分な時間)の経過待ちとなる(ステップS109)。尚、制御部41は、かかるステップS108に並行して、振動付与部13cを駆動させてもよい。
【0045】
所定時間が経過した場合(ステップS109:Yes)、制御部41は、ステップS108で駆動させた原料供給駆動部11a及び粉砕駆動部15aを駆動停止にさせ(ステップS110)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
【0046】
これによれば、容器Cに対して、選択された所定量のコーヒー挽き豆を供給することができる。
【0047】
図4は、本発明の実施の形態1である原料供給装置10の別の適用例を示すもので、原料供給装置10が適用された豆飲料販売機2の概略構成を示すブロック図である。
【0048】
ここで例示する豆飲料販売機2は、コーヒー豆をそのままの状態で販売するとともに、飲料であるコーヒーを販売するものであり、操作入力部2a、原料供給装置10、飲料生成部31及び制御部42を備えて構成されている。
【0049】
操作入力部2aは、利用者が操作可能な接客面に設置されている。この操作入力部2aは、例えば液晶タッチパネルで構成されており、各種情報を表示するとともに、タッチ操作等の入力操作が可能である。かかる操作入力部2aは、商品(コーヒー豆及びコーヒー)が選択された場合、その選択情報を制御部42に送出するものである。
【0050】
原料供給装置10については上述しているのでここでは割愛するが、構成要素である粉送出部17は、コーヒー挽き豆を飲料生成部31に送出するものである。
【0051】
飲料生成部31は、原料供給装置10から送出されたコーヒー挽き豆と、自身に供給された湯とで飲料であるコーヒーを抽出して生成し、所定のステージに載置された容器Cにコーヒーを投入するものである。
【0052】
制御部42は、上述した操作入力部2a、原料供給装置10及び飲料生成部31に電気的に接続されており、同じく電気的に接続された記憶部52に記憶されたプログラムやデータに従って、これら操作入力部2a、原料供給装置10及び飲料生成部31の動作を統括的に制御するものである。
【0053】
尚、制御部42は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
【0054】
図5は、
図4に示した制御部42が実施する供給制御の処理内容を示すフローチャートである。この供給制御を説明しながら、豆飲料販売機2及び原料供給装置10の動作について説明する。前提として、所定のステージに容器Cが載置されたものとして説明する。
【0055】
供給制御において制御部42は、操作入力部2aを通じて操作入力の有無を判定する(ステップS201)。操作入力部2aでの操作入力がない場合(ステップS201:No)、制御部42はかかる処理を繰り返し実行する。操作入力部2aでの操作入力がある場合(ステップS201:Yes)、制御部42は、「コーヒー豆」が選択されたか否を判断する(ステップS202)。
【0056】
コーヒー豆が選択された場合(ステップS202:Yes)、制御部42は、送出機構13を第1送出状態にさせる(ステップS203)。
【0057】
送出機構13を第1送出状態にさせた制御部42は、選択されたコーヒー豆を収容する原料箱11の原料供給駆動部11aを駆動させ(ステップS204)、予め決められた所定時間(所定量のコーヒー豆を払い出すのに十分な時間)の経過待ちとなる(ステップS205)。尚、制御部42は、かかるステップS205に並行して、振動付与部13cを駆動させてもよい。
【0058】
所定時間が経過した場合(ステップS205:Yes)、制御部42は、ステップS204で駆動させた原料供給駆動部11aを駆動停止にさせ(ステップS206)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
【0059】
これによれば、容器Cに対して、選択された所定量のコーヒー豆を供給することができる。
【0060】
ステップS202でコーヒー豆が選択されない場合(ステップS202:No)、すなわち飲料である「コーヒー」が選択された場合、制御部42は、送出機構13を第2送出状態にさせる(ステップS207)。
【0061】
送出機構13を第2送出状態にさせた制御部42は、選択されたコーヒー豆を収容する原料箱11の原料供給駆動部11aを駆動させるとともに粉砕駆動部15aを駆動させ(ステップS208)、予め決められた所定時間(所定量のコーヒー挽き豆を払い出すのに十分な時間)の経過待ちとなる(ステップS209)。かかるステップS209により、制御部42は、飲料生成部31に対してコーヒー挽き豆の払い出しを行う。尚、制御部42は、かかるステップS208に並行して、振動付与部13c,17aを駆動させてもよい。
【0062】
所定時間が経過した場合(ステップS209:Yes)、制御部42は、ステップS208で駆動させた原料供給駆動部11a及び粉砕駆動部15aを駆動停止にさせ(ステップS210)、飲料生成部31に対して、供給する飲料(コーヒー)の生成及び供給の処理を行わせる(ステップS211)。その後、制御部42は、飲料生成部31による飲料供給が終了したか否かを判断する(ステップS212)。飲料供給が終了していない場合(ステップS212:No)には、制御部42は、ステップS211に戻って飲料の生成及び供給の処理を続行する。一方、飲料供給が終了した場合(ステップS212:Yes)には、制御部42は、容器Cの取り出しを許容し(ステップS213)、その後に手順をリターンして今回の処理を終了する。これによれば、容器Cに対して、選択された所定量の飲料(コーヒー)を供給することができる。
【0063】
以上説明したように、本発明の実施の形態1である原料供給装置10によれば、送出機構13が、原料箱11,12から払い出されたコーヒー豆を択一的に選択された原料シュート14又は粉砕機15に送出するので、同じ種類のコーヒー豆を複数の原料箱11,12に収容させる必要がない。これにより、装置全体の小型化を図ることができるとともに、コーヒー豆の鮮度低下を防止することができる。
【0064】
また原料供給装置10によれば、送出機構13を構成する送出部材133が中心軸L回りに回転し、払出口132が中心軸Lの円弧上を移動するので、原料シュート14及び粉砕機15以外の機器を円弧上に設置することにより増設することができる。
【0065】
上記原料供給装置10によれば、装置全体の大きさを維持する場合には、多種類のコーヒー豆を原料箱に収容することができ、販売商品の多様化を図ることができる。
【0066】
上記原料供給装置10によれば、送出機構13を構成する振動付与部13cが駆動して通過経路に振動を付与することにより、通過経路の内壁面にコーヒー豆が付着することを抑制することができる。
【0067】
上記原料供給装置10によれば、豆送出部16及び粉送出部17では、豆送出路と粉送出路とが別個となるように形成されているので、コーヒー豆にコーヒー挽き豆が付着してしまうことを防止できる。特に、粉送出部17における水平方向に対する粉送出路の延在方向の傾斜角αが、豆送出部16における水平方向に対する豆送出路の傾斜角βよりも大きくなるように形成されているので、コーヒー挽き豆が粉送出路に付着することを抑制することができる。更に、豆送出部16を構成する振動付与部16aが駆動して豆送出路に振動を付与することにより、豆送出路の内壁面にコーヒー豆が付着することを抑制することができ、また更に、粉送出部17を構成する振動付与部17aが駆動して粉送出路に振動を付与することにより、粉送出路の内壁面にコーヒー挽き豆が付着することを抑制することができる。
【0068】
<実施の形態2>
図6は、本発明の実施の形態2である原料供給装置が適用された飲料販売機の概略構成を示すブロック図である。ここで例示する飲料販売機3は、飲料としてホットコーヒー及びアイスコーヒーを販売するためのものであり、操作入力部3a、原料供給装置20、飲料生成部32及び制御部43を備えて構成されている。
【0069】
操作入力部3aは、利用者が操作可能な接客面に設置されている。この操作入力部3aは、例えば液晶タッチパネルで構成されており、各種情報を表示するとともに、タッチ操作等の入力操作が可能である。かかる操作入力部3aは、商品(ホットコーヒー又はアイスコーヒー)が選択された場合、その選択情報を制御部43に送出するものである。
【0070】
原料供給装置20は、原料箱21,22、送出機構23、第1粉砕機24、第2粉砕機25、第1粉送出部(第1粉砕原料送出部)26及び第2粉送出部(第2粉砕原料送出部)27を備えて構成されている。
【0071】
原料箱21,22は、複数(図示の例では2つ)設けられており、それぞれ異なる種類のコーヒー豆を収容して保管するものである。これら原料箱21,22は、それぞれ原料供給駆動部21a,22aを内蔵しており、該原料供給駆動部21a,22aの駆動によりコーヒー豆を送出機構23に払い出すものである。
【0072】
送出機構23は、原料箱21,22から払い出された原料を、自身の下流側の機器である第1粉砕機24又は第2粉砕機25に送出するものである。この送出機構23は、
図7に示すように、上端に導入口231、下端に払出口232を有した略円筒状の送出部材233を備えている。導入口231は、複数の原料箱21,22から払い出されたコーヒー豆を導入可能な態様で、払出口232よりも拡径に形成されている。
【0073】
上記送出部材233は、途中で屈曲しており、導入口231の中心を上下に通過する中心軸L回りに回転可能に設置されている。これにより払出口232は、中心軸Lを中心とした円弧上を移動することになる。また送出部材233の中空部分は、コーヒー豆が通過する通過経路を構成している。
【0074】
上記送出機構23は、送出部材233の他、送出駆動部23a、位置検出部23b及び振動付与部23cを備えている。送出駆動部23aは、例えばモータ等により構成されるもので、制御部43から与えられる指令に応じて駆動し、送出部材233を中心軸L回りに回転させる駆動源である。
【0075】
位置検出部23bは、送出部材233の回転量を検知するセンサ等により構成されており、送出部材233の回転量を検知することで払出口232の位置を検出するものである。この位置検出部23bは、検出結果を検出信号として制御部43に送出するものである。
【0076】
振動付与部23cは、内蔵するソレノイドが制御部43から与えられる指令に応じて通電状態となることにより駆動し、図示せぬ当接部材が送出部材233に当接して通過経路に振動を付与するものである。
【0077】
第1粉砕機24は、ミルと称されるものであり、モータ等により構成される第1粉砕駆動部24aが制御部43からの指令に応じて駆動する場合に、送出機構23により送出されたコーヒー豆、すなわち送出部材233の払出口232から払い出されたコーヒー豆を粉砕し、コーヒー挽き豆(以下、粗挽豆ともいう)として吐出するものである。この第1粉砕機24は、
図7に示したように、払出口232の移動軌跡である円弧上の任意の個所に配設されている。ここで粗挽豆は、飲料生成部32でホットコーヒーを生成するのに用いられるものとする。
【0078】
第2粉砕機25は、ミルと称されるものであり、モータ等により構成される第2粉砕駆動部25aが制御部43からの指令に応じて駆動する場合に、送出機構23により送出されたコーヒー豆、すなわち送出部材233の払出口232から払い出されたコーヒー豆を第1粉砕機24よりも細かく粉砕し、コーヒー挽き豆(以下、細挽豆ともいう)として吐出するものである。この第2粉砕機25は、
図7に示したように、払出口232の移動軌跡である円弧上であって、第1粉砕機24とは異なる任意の個所に配設されている。ここで細挽豆は、飲料生成部32でアイスコーヒーを生成するのに用いられるものとする。
【0079】
第1粉送出部26は、図示せぬ粉送出経路を備え、第1粉砕機24を通過した粗挽豆を飲料生成部32に送出するものである。この第1粉送出部26には、振動付与部26aが設けられている。振動付与部26aは、上記送出機構23に設けられたものと同様に、内蔵するソレノイドが制御部43から与えられる指令に応じて通電状態となることにより駆動し、図示せぬ当接部材が粉送出経路を構成する部材に当接して粉送出経路に振動を付与するものである。
【0080】
第2粉送出部27は、図示せぬ粉送出経路を備え、第2粉砕機25で粉砕された細挽豆を飲料生成部32に送出するものである。この第2粉送出部27には、振動付与部27aが設けられている。振動付与部27aは、上記送出機構23に設けられたものや上記第1粉送出部26に設けられたものと同様に、内蔵するソレノイドが制御部43から与えられる指令に応じて通電状態となることにより駆動し、図示せぬ当接部材が粉送出経路を構成する部材に当接して粉送出経路に振動を付与するものである。
【0081】
これら第1粉送出部26及び第2粉送出部27においては、互いの送出経路が別個となるようにされている。
【0082】
飲料生成部32は、原料供給装置20から送出されたコーヒー挽き豆(粗挽豆又は細挽豆)と、自身に供給された湯とで飲料であるコーヒーを抽出して生成し、所定のステージに載置された容器Cにコーヒーを投入するものである。
【0083】
制御部43は、上述した操作入力部3a、原料供給装置20、飲料生成部32の各部に電気的に接続されており、同じく電気的に接続された記憶部53に記憶されたプログラムやデータに従って、これら操作入力部3a、原料供給装置20及び飲料生成部32の動作を統括的に制御するものである。
【0084】
尚、制御部43は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
【0085】
図8は、
図6に示した制御部43が実施する飲料供給制御の処理内容を示すフローチャートである。この飲料供給制御を説明しながら、飲料販売機3及び原料供給装置20の動作について説明する。前提として、所定のステージに容器Cが載置されたものとして説明する。
【0086】
飲料供給制御において制御部43は、操作入力部3aを通じて操作入力の有無を判定する(ステップS301)。操作入力部3aでの操作入力がない場合(ステップS301:No)、制御部43はかかる処理を繰り返し実行する。操作入力部3aでの操作入力がある場合(ステップS301:Yes)、制御部43は、「ホットコーヒー」が選択されたか否を判断する(ステップS302)。
【0087】
ホットコーヒーが選択された場合(ステップS302:Yes)、制御部43は、送出機構23を第1の送出状態にさせる(ステップS303)。より詳細に説明すると、制御部43は、送出駆動部23aを駆動させて送出部材233を中心軸L回りに回転させ、払出口232が第1粉砕機24の直上位置に配置されたことが位置検出部23bを通じて検出された場合、送出駆動部23aを駆動停止にさせる。これにより送出機構23は、払出口232が第1粉砕機24の直上位置に配置された第1の送出状態となる。
【0088】
送出機構23を第1の送出状態にさせた制御部43は、選択されたホットコーヒーの原料となるコーヒー豆を収容する原料箱21の原料供給駆動部21aを駆動させるとともに第1粉砕駆動部24aを駆動させ(ステップS304)、予め決められた所定時間(所定量の粗挽豆を払い出すのに十分な時間)の経過待ちとなる(ステップS305)。かかるステップS305により、制御部43は、飲料生成部32に対して粗挽豆の払い出しを行う。尚、制御部43は、かかるステップS304に並行して、振動付与部13c,26aを駆動させてもよい。
【0089】
所定時間が経過した場合(ステップS305:Yes)、制御部43は、ステップS304で駆動させた原料供給駆動部21a及び第1粉砕駆動部24aを駆動停止にさせ(ステップS306)、飲料生成部32に対して、供給するホットコーヒーの生成及び供給の処理を行わせる(ステップS307)。その後、制御部43は、飲料生成部32によるホットコーヒーの供給が終了したか否かを判断する(ステップS308)。ホットコーヒーの供給が終了していない場合(ステップS308:No)には、制御部43は、ステップS307に戻ってホットコーヒーの生成及び供給の処理を続行する。一方、ホットコーヒーの供給が終了した場合(ステップS308:Yes)には、制御部43は、容器Cの取り出しを許容し(ステップS309)、その後に手順をリターンして今回の処理を終了する。これによれば、容器Cに対して、選択された所定量のホットコーヒーを供給することができる。
【0090】
ステップS302でホットコーヒーが選択されない場合(ステップS302:No)、すなわち「アイスコーヒー」が選択された場合、制御部43は、送出機構23を第2の送出状態にさせる(ステップS310)。より詳細に説明すると、制御部43は、送出駆動部23aを駆動させて送出部材233を中心軸L回りに回転させ、払出口232が第2粉砕機25の直上位置に配置されたことが位置検出部23bを通じて検出された場合、送出駆動部23aを駆動停止にさせる。これにより送出機構23は、払出口232が第2粉砕機25の直上位置に配置された第2の送出状態となる。
【0091】
送出機構23を第2の送出状態にさせた制御部43は、選択されたアイスコーヒーの原料となるコーヒー豆を収容する原料箱21の原料供給駆動部21aを駆動させるとともに第2粉砕駆動部25aを駆動させ(ステップS311)、予め決められた所定時間(所定量の細挽豆を払い出すのに十分な時間)の経過待ちとなる(ステップS312)。かかるステップS312により、制御部43は、飲料生成部32に対して粗挽豆の払い出しを行う。尚、制御部43は、かかるステップS311に並行して、振動付与部13c,27aを駆動させてもよい。
【0092】
所定時間が経過した場合(ステップS312:Yes)、制御部43は、ステップS311で駆動させた原料供給駆動部21a及び第2粉砕駆動部25aを駆動停止にさせ(ステップS313)、飲料生成部32に対して、供給するアイスコーヒーの生成及び供給の処理を行わせる(ステップS314)。尚、飲料生成部32で生成されるアイスコーヒーは、アイスコーヒーの飲料要素のみである。
【0093】
その後、制御部43は、飲料生成部32によるアイスコーヒーの供給が終了したか否かを判断する(ステップS315)。アイスコーヒーの供給が終了していない場合(ステップS315:No)には、制御部43は、ステップS314に戻ってアイスコーヒーの生成及び供給の処理を続行する。一方、アイスコーヒーの供給が終了した場合(ステップS315:Yes)には、制御部43は、容器Cの取り出しを許容し(ステップS316)、その後に手順をリターンして今回の処理を終了する。これによれば、容器Cに対して、選択された所定量のアイスコーヒーを供給することができる。
【0094】
以上説明したように、本発明の実施の形態2である原料供給装置20によれば、送出機構23が、原料箱21,22から払い出されたコーヒー豆を択一的に選択された第1粉砕機24又は第2粉砕機25に送出するので、同じ種類のコーヒー豆を複数の原料箱に収容させる必要がない。これにより、装置全体の小型化を図ることができるとともに、コーヒー豆の鮮度低下を防止することができる。
【0095】
また原料供給装置20によれば、送出機構23を構成する送出部材233が中心軸L回りに回転し、払出口232が中心軸Lの円弧上を移動するので、第1粉砕機24及び第2粉砕機25以外の機器を円弧上に設置することにより増設することができる。
【0096】
上記原料供給装置20によれば、装置全体の大きさを維持する場合には、多種類のコーヒー豆を原料箱に収容することができ、販売商品の多様化を図ることができる。
【0097】
上記原料供給装置20によれば、送出機構23を構成する振動付与部23cが駆動して通過経路に振動を付与することにより、通過経路の内壁面にコーヒー豆が付着することを抑制することができる。
【0098】
上記原料供給装置20によれば、第1粉送出部26及び第2粉送出部27では、第1粉送出経路と第2粉送出経路とが別個となるように形成されているので、粗挽豆と細挽豆とが混ざってしまうことを防止できる。また、第1粉送出部26を構成する振動付与部26aが駆動して第1粉送出経路に振動を付与することにより、第1粉送出経路の内壁面に粗挽豆が付着することを抑制することができ、更に、第2粉送出部27を構成する振動付与部27aが駆動して第2粉送出経路に振動を付与することにより、第2粉送出経路の内壁面に細挽豆が付着することを抑制することができる。
【0099】
以上、本発明の好適な実施の形態1及び2について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
【0100】
上述した実施の形態1及び2では、コーヒー豆を原料とする原料供給装置10,20について説明したが、本発明においては、コーヒー豆以外を原料としてもよい。
【0101】
上述した実施の形態1及び2では、原料箱21,22が複数であったが、本発明においては、原料箱は単数でも良いし、3つ以上の複数であってもよい。
【0102】
上述した実施の形態1では、送出機構13の下流側の機器として、原料シュート14及び粉砕機15を例示したが、本発明においては、粉砕機は複数設けられてもよい。この場合、複数の粉砕機は、送出機構13を構成する送出部材133の払出口132の移動軌跡上(円弧上)の任意の個所にそれぞれ配置すればよい。
【0103】
上述した実施の形態1の別の適用例(
図4及び
図5に示した例)の豆飲料販売機2では、粉送出部17のコーヒー挽き豆の送出先が飲料生成部31であるとして説明したが、本発明においては、コーヒー挽き豆を容器Cに送出するものと、飲料生成部31に送出するものとに分けて構成してもよい。
【0104】
上述した実施の形態1及び2では、送出機構13,23として、中心軸L回りに回転可能な送出部材133,233を例示したが、本発明においては、原料箱から払い出された原料を、択一的に選択された機器に送出することができるのであれば、送出機構の形態は限定されるものではなく、例えばシーソータイプ等の種々の形態を採用することができる。従って、位置検出部の構成も種々の方式を採用することができる。
【0105】
上述した実施の形態1及び2では、送出機構13,23に振動付与部13c,23cが設けられていたが、本発明においては、送出機構に振動付与部が設けられていなくてもよい。
【0106】
上述した実施の形態1では、豆送出部16及び粉送出部17に振動付与部16a,17aが設けられていたが、本発明においては、これら振動付与部16a,17aが設けられていなくてもよいし、粉送出部17のみに振動付与部17aが設けられていてもよい。
【0107】
上述した実施の形態1では、豆送出部16及び粉送出部17において、粉送出部17における水平方向に対する粉送出路の延在方向の傾斜角αが、豆送出部16における水平方向に対する豆送出路の傾斜角βよりも大きくなるように形成されていたが、本発明においては、振動付与部16a,17aが設けられていれば、傾斜角αが傾斜角βよりも大きくなくてもよい。また豆送出部16及び粉送出部17において、豆送出路と粉送出路とは互いに別個となるように形成されていれば、どのような形態であってもよい。
【符号の説明】
【0108】
1…豆販売機、1a…操作入力部、10…原料供給装置、11,12…原料箱、11a,12a…原料供給駆動部、13…送出機構、13a…送出駆動部、13b…位置検出部、13c…振動付与部、131…導入口、132…払出口、133…送出部材、14…原料シュート、15…粉砕機、15a…粉砕駆動部、16…豆送出部(第1送出部)、17…粉送出部(第2送出部)、16a,17a…振動付与部、41…制御部、C…容器。