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特開2024-5384情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005384
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20230101AFI20240110BHJP
   G06Q 10/08 20240101ALI20240110BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
G06Q50/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105543
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】512139135
【氏名又は名称】ココネット株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100209956
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 周
(71)【出願人】
【識別番号】517331376
【氏名又は名称】株式会社エアロネクスト
(72)【発明者】
【氏名】河合 秀治
(72)【発明者】
【氏名】樋口 忠成
(72)【発明者】
【氏名】田路 圭輔
(72)【発明者】
【氏名】堀 拓也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049CC51
(57)【要約】
【課題】受取者の荷物の受け取りに係る利便性をより向上させる。
【解決手段】荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知する通知部、を備える、情報処理システム。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知する通知部、
を備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記受取者により前記荷物の回収に際して行われる認証操作により得られる識別情報を取得する取得部、
を更に備え、
前記通知部は、
前記識別情報に基づき、前記参考情報を通知する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記通知部により通知された前記参考情報に応じて、前記受取者により前記他の受取者の荷物の回収代行に関する代行操作が行われた際に、前記他の受取者の荷物の回収を許可する許可部、
を更に備える、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記登録情報は、前記受取者の住所に関する情報を含み、
前記通知部は、
前記受取者の住所から所定の範囲内に代行時回収位置を登録した他の受取者の荷物に関する参考情報を通知する、
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記代行時回収地点は、前記他の受取者により登録された前記他の受取者の住所を含む、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記登録情報は、前記受取者との間で荷物の回収代行が承認されている代行承認者に関する情報を含み、
前記通知部は、
前記代行承認者の荷物に関する参考情報を通知する、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記参考情報は、前記他の受取者の荷物の重さまたは大きさを含む、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記参考情報は、前記受取者が前記他の受取者の荷物を回収する位置から、前記代行時回収位置までの経路情報または所要時間に関する時間情報を含む、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記参考情報は、前記受取者が回収を代行した際に前記受取者に提供される報酬に関する情報を含む、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記受取者により、代行完了操作が行われた際に、代行完了通知を前記他の受取者の利用する端末に送信する通信部、
を更に備える、請求項3から請求項6までのうちいずか一項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記通信部は、
前記許可部により前記他の受取者の荷物の回収の許可がされた際に、前記他の受取者の利用する端末に、前記荷物の回収が代行されることを示す代行実行通知を送信する、
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知する通知部、
を備える、情報処理装置。
【請求項13】
荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知すること、
を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法。
【請求項14】
コンピュータに、
荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知する通知機能、
を実現させる、プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、あるユーザにより依頼された荷物の配達や集荷に関する配送作業に関し、当該配送作業に対応する配送者が、荷物を効率的に配達や集荷するための技術が開発されている。例えば、特許文献1では、3つの拠点を循環する一または複数の循環便の各積載量を取得し、取得した積載量に基づいて循環便の運航計画を変更するか否かを判定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-52525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載した技術では、循環便により配送された荷物の配送先において、当該荷物の宛名に指定されている受取者が当該荷物を受け取る必要が生じ得た。例えば、荷物を直接受取者の家に届ける場合には、配送側の負担が大きく、今後小口化が進むにつれて配送料が高額化する場合もあり得る。それに対して、荷物を所定の受取場所に集約する方法もあり得る。その場合、受取者は、荷物が配送された配送先に他の予定が無い場合であっても、当該荷物を回収するためだけに当該荷物の配送先に赴くような状況が生じ得た。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、荷物の受け取りに係る利便性をより向上させることが可能な、新規かつ改良された情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知する通知部、を備える、情報処理システムが提供される。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知する通知部、を備える、情報処理装置が提供される。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知すること、を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法が提供される。
【0009】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知する通知機能、を実現させる、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本発明によれば、荷物の受け取りに係る利便性をより向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの概要を説明するための説明図である。
図2】本実施形態に係る情報端末20の機能構成の一例を説明するための説明図である。
図3】本実施形態に係る管理サーバ30の機能構成の一例を説明するための説明図である。
図4】本実施形態に係る回収代行に係る流れの一例を説明するための説明図である。
図5】本実施形態に係る代行可否に係る通知の一例を説明するための説明図である。
図6】本実施形態に係る管理サーバ30の動作処理の一例を説明するための説明図である。
図7】本実施形態に係る管理サーバ30のハードウェア構成の一例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による情報処理システム等は、以下のような構成を備える。
[項目1]
荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知する通知部、
を備える、情報処理システム。
[項目2]
前記受取者により前記荷物の回収に際して行われる認証操作により得られる識別情報を取得する取得部、
を更に備え、
前記通知部は、
前記識別情報に基づき、前記参考情報を通知する、
項目1に記載の情報処理システム。
[項目3]
前記通知部により通知された前記参考情報に応じて、前記受取者により前記他の受取者の荷物の回収代行に関する代行操作が行われた際に、前記他の受取者の荷物の回収を許可する許可部、
を更に備える、項目2に記載の情報処理システム。
[項目4]
前記登録情報は、前記受取者の住所に関する情報を含み、
前記通知部は、
前記受取者の住所から所定の範囲内に代行時回収位置を登録した他の受取者の荷物に関する参考情報を通知する、
項目3に記載の情報処理システム。
[項目5]
前記代行時回収地点は、前記他の受取者により登録された前記他の受取者の住所を含む、
項目4に記載の情報処理システム。
[項目6]
前記登録情報は、前記受取者との間で荷物の回収代行が承認されている代行承認者に関する情報を含み、
前記通知部は、
前記代行承認者の荷物に関する参考情報を通知する、
項目5に記載の情報処理システム。
[項目7]
前記参考情報は、前記他の受取者の荷物の重さまたは大きさを含む、
項目1に記載の情報処理システム。
[項目8]
前記参考情報は、前記受取者が前記他の受取者の荷物を回収する位置から、前記代行時回収位置までの経路情報または所要時間に関する時間情報を含む、
項目5に記載の情報処理システム。
[項目9]
前記参考情報は、前記受取者が回収を代行した際に前記受取者に提供される報酬に関する情報を含む、
項目1に記載の情報処理システム。
[項目10]
前記受取者により、代行完了操作が行われた際に、代行完了通知を前記他の受取者の利用する端末に送信する通信部、
を更に備える、項目3から項目6までのうちいずか一項に記載の情報処理システム。
[項目11]
前記通信部は、
前記許可部により前記他の受取者の荷物の回収の許可がされた際に、前記他の受取者の利用する端末に、前記荷物の回収が代行されたことを示す代行実行通知を送信する、
項目10に記載の情報処理システム。
[項目12]
荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知する通知部、
を備える、情報処理装置。
[項目13]
荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知すること、
を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法。
[項目14]
コンピュータに、
荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を前記受取者に通知する通知機能、
を実現させる、プログラム。
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
また、本明細書及び図面では、配送者により利用される移動体を有人移動体10A、および自律制御または遠隔操作により移動する移動体を無人移動体10Bのように必要に応じて各移動体を区別する。ただし、各移動体を特に区別する必要が無い場合は、各移動体を単に移動体10と称する。また、荷物の配達や集荷に関する配送を行う配送者が利用する情報端末を配送者端末20A、および配送された荷物を受け取る受取者が利用する情報端末を受取者端末20Bのように、必要に応じて各情報端末を区別する。ただし、各情報端末を特に区別する必要がない場合は、各情報端末を単に情報端末20と称する。
【0015】
<<1.情報処理システムの概要>>
本発明の一実施形態は、受取者の荷物の受け取りに係る利便性をより向上させることが可能な情報処理システムに関する。
【0016】
<1.1.概要>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの概要を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理システムは、例えば図1に示すように、移動体10と、情報端末20と、管理サーバ30と、を有する。
【0017】
移動体10と、情報端末20と、管理サーバ30は、ネットワークを介して互いに接続されている。
【0018】
(移動体10)
本実施形態に係る移動体10は、荷物Lを配達または集荷するような配送作業において利用される移動体である。例えば、移動体10は、受取者U2により配送が依頼された荷物Lを、当該荷物Lが保管されている倉庫WHから配送する際に利用される。なお、移動体10は、配送作業において必須のものではなく、例えば、徒歩で台車(例えば、ボックス台車やかご台車など)と共に配送を行ってもよい。
【0019】
例えば、移動体10は、荷物Lを配達または集荷する配送者U1により利用される有人移動体10Aを含む。
【0020】
例えば、本実施形態に係る有人移動体10Aは、図1に示すような陸路を移動する車両(例えば、乗用車、軽トラック、軽バンなどの貨物自動車、バイク、自転車、キックボードなど)であってもよい。ただし、有人移動体10Aは、車両に限定されない。例えば、有人移動体10Aは、空路を飛行する飛行体であってもよいし、海路や川路等の水路を移動する船舶であってもよい。
【0021】
また、本実施形態に係る移動体10は、自律制御または遠隔操作により移動する無人移動体10Bを含む。例えば、無人移動体10Bは、始点(例えば、荷物Lの配送開始位置や無人移動体10Bの移動開始位置)および終点(例えば、荷物Lの受け取り位置)のような2地点の位置、あるいは、さらに中継地点(例えば、荷物Lの集荷を伴う配送の場合に、荷物Lの集荷位置)や帰還地点(例えば、無人移動体10の移動開始位置と同じ位置、または、異なる待機位置など)も含めた3地点以上の位置等の入力情報を用いて自律制御により移動してもよい。なお、自律制御に用いる入力情報は、その他の経由地点や配送経路のような各種情報を含んでもよい。
【0022】
また、無人移動体10Bは、当該無人移動体10Bを管理する管理者により遠隔で操作入力された操作情報を用いて、遠隔操作により移動してもよい。
【0023】
例えば、無人移動体10Bは、図1に示すような飛行体であってもよい。例えば、飛行体は、自律制御により飛行するドローン(Drone)であってもよいし、管理者による遠隔操作により飛行するUAV(Unmanned Aerial Vehicle)であってもよい。
【0024】
また、本実施形態に係る無人移動体10Bは、飛行体に限定されない。例えば、無人移動体10Bは、UGV(Unmanned Ground Vehicle)等の陸路を移動する車両であってもよいし、海路や川路等の水路を移動する船舶であってもよい。
【0025】
また、有人移動体10Aおよび無人移動体10Bは、陸路、水路および空路の少なくとも2以上の経路を移動可能な移動体であってもよい。
【0026】
(情報端末20)
本実施形態に係る情報端末20は、配達または集荷に関するサービスに関係する関係者により利用される端末である。例えば、情報端末20は、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)またはPC(Personal Computer)等の各種端末であってもよい。
【0027】
情報端末20は、荷物Lを配達または集荷する配送者U1により利用される配送者端末20Aを含む。例えば、配送者U1は、配送者端末20Aを用いて、受取者U2により登録された配送依頼に含まれる依頼内容に基づく配送タスクを含む配送指示情報を確認してもよい。なお、図1においては、荷物Lは、配送依頼を行った受取者U2に対して配送されるものであるが、このような場合に限らず、依頼者が送り主であって、当該依頼者とは異なる受取者宛に配送される荷物であってもよい。このような場合、倉庫WHを出発する際などに荷物Lを配送者U1が移動体10などに積み込むと共に、一以上の配送タスクが予め所定の順に配送計画として設定されていてもよい。ここで、配送指示情報は、荷物の配送先(即ち、受取者U2の荷物の受け取り位置)に関する情報等の荷物Lの配送に用いる各種情報を含む。
【0028】
また、情報端末20は、配送された荷物Lを受け取る受取者U2により利用される受取者端末20Bを含む。例えば、受取者U2は、受取者端末20Bを用いて、当該受取者U2が受け取る荷物Lの配送(例えば、預かり場所への配送、または、マンションの宅配ボックスへの配送など)が完了したことを示す配送完了通知を確認してもよい。預かり場所は、自らの荷物を受け取りに行く場合には受取者にとっては受け取り場所ということもできるが、他の受取者の荷物も受け取る場合には、他の受取者にとっては結果として一時的に預かってもらっていた場所となり得る。
【0029】
また、受取者端末20Bは、配送者U1または無人移動体10Bにより配送された他の受取者の荷物に関する参考情報を表示してもよい。参考情報の詳細については後述するが、参考情報は、例えば他の受取者の荷物Lの重さまたは大きさなどの情報を含んでもよく、受取者U2は、当該参考情報を確認して、他の受取者の荷物の回収を代行するか否かを検討してもよい。
【0030】
(管理サーバ30)
本実施形態に係る管理サーバ30は、情報処理装置の一例であり、荷物Lの受け取りに係る管理を行うサーバである。例えば、管理サーバ30は、ワークステーションやPCのような汎用コンピュータであってもよいし、クラウドサーバであってもよい。
【0031】
管理サーバ30は、荷物Lを受け取る受取者U2により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を、受取者U2に通知する。
【0032】
例えば、管理サーバ30は、荷物Lを受け取る受取者U2により登録されている受取者U2の自宅等の住所から所定の範囲内に受取場所(例えば、自宅の宅配ボックスなど)が設定されている他の受取者の荷物や受取者U2の受取場所から自宅等の住所までの経路から所定の範囲内に受取場所が設定されている他の受取者の荷物に関する参考情報を、受取者U2に通知してもよい。
【0033】
また、管理サーバ30は、受取者U2の識別情報に基づき、他の受取者の荷物に関する参考情報を、受取者U2に通知してもよい。そして、参考情報を確認した受取者U2は、他の受取者の荷物の回収を代行するか否かを検討する。
【0034】
受取者U2は、他の受取者の荷物の回収を代行する場合、当該荷物の回収代行に関する代行操作を行う。代行操作が行われた際に、管理サーバ30は、受取者U2が他の受取者の荷物を回収することを許可してもよい。また、代行操作が行われた際に、管理サーバ30は、他の受取者へ受取者U2による代行の許可を求めてもよく、許可信号を受け取った場合に、受取者U2が他の受取者の荷物を回収することを許可してもよい。
【0035】
例えば、他の受取者の荷物は、後述する保持装置に保持されていてもよい。ここで、受取者U2による他の受取者の荷物の回収代行に関する代行操作が行われた際に、管理サーバ30は、当該保持装置に、当該他の受取者の荷物を解放させる制御信号を送信してもよい。これにより、受取者U2は、他の受取者の荷物を回収し、当該他の受取者が登録した代行時受け取り位置(例えば、他の受取者の自宅など)に、当該荷物を配送することが可能になる。なお、他の受取者の荷物を荷物管理者が管理している場合には、管理サーバ30は、荷物管理者が有する荷物管理者端末へ受取者U2による他の受取者の荷物の回収代行が許可されたことを示す情報を送信してもよい。そして、管理サーバ30は、荷物管理者が確認可能なように、受取者端末20Bへ他の受取者の荷物の回収代行が許可された受取者であることを示す情報(例えば、テキストによる説明文や、後述の認証操作により得られる識別情報を含む)を送信してもよい。
【0036】
以上、本実施形態に係る情報処理システムの概要を説明した。続いて、本実施形態に係る情報端末20および管理サーバ30の機能構成の一例を順次説明する。
【0037】
<<2.機能構成例>>
<2.1.情報端末20の機能構成例>
図2は、本実施形態に係る情報端末20の機能構成の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報端末20は、図2に示すように、通信部210と、制御部230と、操作表示部240と、を備える。
【0038】
(通信部210)
本実施形態に係る通信部210は、管理サーバ30との間で各種通信を行う。例えば、受取者端末20Bが備える通信部210は、受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を管理サーバ30から受信してもよい。
【0039】
例えば、通信部210は、受取者により当該受取者の荷物の回収に際して行われる認証操作により得られる識別情報を管理サーバ30に送信してもよい。この場合、通信部210は、識別情報に応じて送信された参考情報を、管理サーバ30から受信してもよい。
【0040】
なお、認証操作は、例えばカメラなどの入力装置によって、識別情報が読み取られる操作を含む。より具体的には、認証操作は、カメラによって、荷物または当該荷物を収納する保持装置に表示または印字されたバーコードまたは二次元コード等の各種情報コードが識別情報として読み取られる操作を含む。なお、保持装置は、例えば収納ボックスであってもよいし、無人移動体10Bであってもよい。また、保持装置は、ベルトまたはフレーム等の固定物によって荷物Lを固定することが可能な装置であってもよい。
【0041】
また、認証操作は、受取者により非接触型または接触型のICカードリーダ等が用いられることで、受取者により荷物または保持装置の識別情報が読み取られる操作を含んでもよい。また、認証操作は、受取者により操作表示部240が用いられることで、識別情報が入力される操作を含んでもよい。この場合、識別情報は、例えば荷物または保持装置に表示または印字された文字列を含む。
【0042】
また、認証操作は、荷物または保持装置の外形が読み取られる操作を含んでもよい。この場合、通信部220は、読み取られた外形を画像として管理サーバ30に送信し、管理サーバ30は、画像認識によって画像を識別情報に変換してもよい。
【0043】
(制御部230)
制御部230は、情報端末20の動作全般を制御する。例えば、制御部230は、通信部210による識別情報の送信を制御してもよい。また、制御部230は、操作表示部240による参考情報の表示を制御してもよい。
【0044】
(操作表示部240)
本実施形態に係る操作表示部240は、荷物の配達または集荷に関する依頼内容を入力するための操作が行われる操作部としての機能を有する。また、操作表示部240は、管理サーバ30から受信した参考情報を表示する表示部としての機能を有する。
【0045】
操作部としての機能は、例えば、タッチパネルやキーボードにより実現され得る。また、表示部としての機能は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)、またはOLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現され得る。なお、表示部としての機能および操作部としての機能は分離して構成されてもよい。
【0046】
なお、情報端末20は、図2に図示しないマイクを備えていてもよく、その場合、受取者は、マイクを用いて識別情報を音声入力してもよい。また、情報端末20は図2に図示しないスピーカをさらに備えていてもよく、その場合、配送者は、スピーカから出力された音声により参考情報を確認してもよい。
【0047】
<2.2.管理サーバ30の機能構成例>
図3は、本実施形態に係る管理サーバ30の機能構成の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る管理サーバ30は、図3に示すように、通信部310と、記憶部320と、制御部330と、を備える。
【0048】
(通信部310)
本実施形態に係る通信部310は、情報端末20との間で各種通信を行う。例えば、通信部310は、通知部の一例であり、荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を受取者端末20Bに送信する。
【0049】
また、通信部310は、取得部の一例であり、受取者端末20Bから識別情報を受信する。例えば、通信部310は、受取者端末20Bから識別情報を受信した後に、後述する生成部331により生成された参考情報を送信してもよい。
【0050】
但し、通信部310により参考情報が送信されるタイミングは、必ずしも通信部310が受取者端末20Bから識別情報を受信した後でなくてもよい。例えば、通信部310は、識別情報の受信有無に関わらず、受取者の登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を受取者端末20Bに送信してもよい。これにより、受取者は、荷物の受け取り位置に向かう途中で参考情報を確認することが可能になる。
【0051】
また、通信部310は、生成部331が生成した他の受取者の荷物に関する参考情報を、当該荷物を保持している保持装置(例えば、収納ボックスまたは無人移動体10B)に送信してもよい。この場合、当該参考情報を受信した収納ボックスまたは無人移動体10Bは、受信した参考情報をディスプレイ等の出力装置に出力させることで受取者に当該参考情報を通知してもよい。
【0052】
また、通信部310は、後述する許可部333により許可された、受取者の荷物または他の受取者の荷物を回収することを可能にする制御情報を、当該荷物を保持している収納ボックスまたは無人移動体10B等の保持装置に送信してもよい。また、代行操作が行われた際に、通信部310は、他の受取者へ受取者U2による代行の許可を求めてもよく、許可信号を受け取った場合に、受取者U2が他の受取者の荷物を回収することを許可してもよい。なお、他の受取者の荷物を荷物管理者が管理している場合には、通信部310は、荷物管理者が有する荷物管理者端末へ受取者U2による他の受取者の荷物の回収代行が許可されたことを示す情報を送信してもよい。そして、通信部310は、荷物管理者が確認可能なように、受取者端末20Bへ他の受取者の荷物の回収代行が許可された受取者であることを示す情報(例えば、テキストによる説明文や、後述の認証操作により得られる識別情報を含む)を送信してもよい。
【0053】
(記憶部320)
本実施形態に係る記憶部320は、ソフトウェアおよび各種データを保持する。例えば、記憶部320は、受取者により予め登録された登録情報を記憶する。例えば記憶部320は、受取者の情報である受取者情報を記憶する。受取者情報とは、例えば、受取者の氏名、サービス内における受取者名、受取者の識別情報、代行承認者の情報、メールアドレス、住所または電話番号等の各種基本情報、外部アプリケーションのアカウント情報、および支払情報(クレジットカード情報等)等の情報を含む。
【0054】
また、受取者情報は、荷物の受け取り位置等の荷物の受け取りに関する情報を含んでもよい。例えば、荷物の受け取り位置は、自ら荷物を回収する場合と、代行された際に荷物を回収する場合と、の各々の場合に対して、別の位置に設定されてもよい。
【0055】
例えば、受取者が当該受取者の荷物を回収する場合の荷物の受け取り位置は、ある店舗やバス停等の停車場が設定されていてもよい。また、他の受取者により代行された際に荷物を回収する場合の荷物の受け取り位置は、受取者の自宅に設置されている宅配ボックスが設定されていてもよい。この場合、他の受取者は、代行により店舗やバス停等の停車場で回収した受取者の荷物を、当該受取者により設定された宅配ボックスに収納する。なお、他の受取者により代行された際に荷物を回収する場合の荷物の受け取り位置は代行時回収位置の一例である。
【0056】
また、記憶部320は、受取者端末20Bを利用する受取者が宛名に指定されている荷物に関する情報を記憶する。荷物に関する情報は、例えば、荷物の識別情報、荷物の大きさ、荷物の重さ、荷物の到着予定時刻、荷物の特徴、荷物の配送手段等を含む。また、荷物Lに関する情報には、荷物の留意情報が含まれていてもよい。なお、荷物の留意情報は、冷凍品であるか否か、天地無用、上積み厳禁、なまもの、割れ物、等の荷物の取り扱いに関する情報を含んでもよい。
【0057】
また、受取者の識別情報は、受取者端末20Bを利用する受取者を一意に識別するための識別情報(以下、受取者IDと称する)であり、荷物の識別情報は、荷物を一意に識別するための識別情報(以下、荷物IDと称する)である。
【0058】
記憶部320は、荷物IDを、当該荷物IDが示す荷物の宛名に指定されている受取者の受取者IDに対応付けて保持する。
【0059】
(制御部330)
本実施形態に係る制御部330は、管理サーバ30の動作全般を制御する。制御部330は、図3に示すように、生成部331と、許可部333と、備える。
【0060】
本実施形態に係る生成部331は、荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を生成する。
【0061】
生成部331は、例えば、通信部310が受信した識別情報に基づき、荷物を受け取る受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を生成してもよい。
【0062】
例えば、生成部331は、通信部310が受信した識別情報(荷物ID)に対応付けられる受取者IDが示す受取者の情報に基づき、参考情報を生成してもよい。より具体的には、生成部331は、受取者の情報に含まれる受取者の自宅等の住所から所定の範囲内に代行時回収位置が登録されている他の受取者の荷物や受取者U2の受取場所から自宅等の住所までの経路から所定の範囲内に受取場所が設定されている他の受取者の荷物の参考情報を生成してもよい。他の受取者の代行時回収位置として、当該他の受取者の住所が登録されていた場合、受取者は、同一のマンションや近隣の住宅に住むようなご近所の荷物の回収を代行することが可能になり、配送者が各個宅へ向かう負担等が低減されると共に、荷物の回収代行に係る受取者の負担も低減され得る。
【0063】
また、生成部331は、受取者の情報に含まれる代行承認者の情報に基づき、他の受取者の荷物の参考情報を生成してもよい。例えば、受取者は、親族および友人などを代行承認者として登録してもよい。この場合、生成部331は、代行承認者として登録されている他の受取者の荷物の参考情報を生成してもよい。なお、管理サーバ30は、受取者により指定された登録予定者(例えば、親族および友人等)により、当該受取者の代行承認者として登録されることを許可する操作が得られた際に、当該登録予定者を受取者の代行承認者として登録してもよい。また、代行承認者以外の他の受取者に関する参考情報においては、少なくとも受取場所情報が含むものの、受取者の氏名やサービス内における受取者名が含まれていない方がより好ましいが、代行承認者においては、受取場所情報に加えて、または、代えて、受取者の氏名やサービス内における受取者名の少なくともいずれかが含まれるようにしてもよい。
【0064】
本実施形態に係る許可部333は、生成部331により通知された参考情報に応じて、受取者により他の受取者の荷物の回収代行に関する代行操作が行われた際に、当該他の受取者の荷物の回収を許可する。
【0065】
例えば許可部333により他の受取者の荷物の回収が許可された場合、通信部310は、当該荷物の回収が代行されることを示す代行実行通知を、当該他の受取者が利用する受取者端末20Bに送信してもよい。
【0066】
また、許可部333により他の受取者の荷物の回収が許可された場合、通信部310は、当該荷物を保持する保持装置に、当該保持装置から当該荷物が回収可能である状態への遷移を指示する制御信号を送信してもよい。もしくは、他の受取者の荷物を荷物管理者が管理している場合には、通信部310は、荷物管理者が有する荷物管理者端末へ受取者U2による他の受取者の荷物の回収代行が許可されたことを示す情報を送信してもよい。そして、通信部310は、荷物管理者が確認可能なように、受取者端末20Bへ他の受取者の荷物の回収代行が許可された受取者であることを示す情報(例えば、テキストによる説明文や、認証操作により得られる識別情報を含む)を送信してもよい。これにより、荷物管理者は視認により、または、読み取り端末にて識別情報などを読み取ることにより、受取者がいずれの荷物の受取者であるかを確認可能となる。
【0067】
ここで、図4および図5を参照し、受取者により他の受取者の荷物が代行で回収される回収代行に係る流れの一例を説明する。
【0068】
まず、受取者は、アプリケーション(ウェブブラウザを含む)等を利用して管理サーバ30にアクセスする。そして、受取者が初めてサービスを利用する場合は、利用登録処理を行い、受取者ID等を含むアカウント情報を取得してもよい。そして、アカウント情報を取得した受取者およびアカウント情報が取得済みの受取者は、例えば受取者IDとパスワードを入力する等の所定の認証を受けてログインすることで、サービスの利用が開始されてもよい。なお、アカウント情報に代えて、受取者端末20Bにダウンロードされたアプリケーションに関連する固有のアプリケーションIDを受取者IDとして入力することで当該サービスの利用が開始されてもよいし、他の認証方法により当該サービスの利用が開始されてもよい。
【0069】
図4は、本実施形態に係る回収代行に係る流れの一例を説明するための説明図である。図4では、荷物L1および荷物L2の受取位置としてバス停Sが指定されている一例を説明する。なお、特に区別する必要が無い場合は、荷物L1および荷物L2を総称して荷物Lと表現する場合がある。
【0070】
また、バス停Sには荷物Lを収納することが可能な収納ボックスが保持装置として配置されている。但し、荷物Lは、収納ボックスではなく他の保持装置により保持されてもよい。
【0071】
まず、受取者U2は、荷物L1の配送依頼を登録する。続いて、当該配送依頼に対応する配送者は、有人移動体10A(例えば、図4に示すような車両)を利用して、荷物L1を当該荷物L1が保管されている倉庫WHからバス停Sに配送し、当該バス停Sに配置されている収納ボックスに当該荷物L1を収納する。
【0072】
この際に、荷物L1を配送した配送者は、配送者端末20Aまたは収納ボックスを利用して、配送完了に係る入力操作を行ってもよい。配送完了に係る入力操作が配送者により行われることで、管理サーバ30は、当該荷物L1の識別情報に対応付けられる受取者U2の受取者端末20Bに対し、配送完了に係る通知を送信してもよい。
【0073】
そして、荷物L1の配送完了に係る通知を確認した受取者U2は、荷物L1の受取位置であるバス停Sにおいて、当該荷物Lの回収に係る認証操作を行う。この際に、収納ボックスに、ある基準を満たした他の受取者の荷物L2が収納されていた場合、当該他の受取者の荷物L2に関する参考情報が受取者U2に通知されてもよい。
【0074】
ここで、ある基準を満たした他の受取者とは、上述したような受取者U2の登録情報に応じた他の受取者であり、例えば、受取者U2の自宅B1の住所から所定の範囲内にある住居B2の住所を受取者情報に登録している他の受取者を含む。
【0075】
例えば、当該他の受取者の荷物L2は、無人移動体10Bにより荷物L2を取り扱う店舗Kからバス停Sに配送され、当該バス停Sに配置されている収納ボックスに収納されている。
【0076】
このような状況において、通信部310は、生成部331により生成された他の受取者の荷物L2に関する参考情報を含む代行可否に係る通知を、受取者U2の受取者端末20Bに送信する。そして、受取者U2は、受取者端末20Bが備える操作表示部240上に表示された通知画面を基に、他の受取者の荷物L2の回収代行の可否を検討する。
【0077】
図5は、本実施形態に係る代行可否に係る通知画面の一例を説明するための説明図である。例えば受取者端末20Bが備える操作表示部240は、例えば図5に示すような、代行可否に係る通知画面を表示する。
【0078】
ここで、通知画面は、例えば図5に示すような、他の受取者の荷物に関する参考情報Rと、承認ボタンABと、拒否ボタンARと、を含む。
【0079】
他の受取者の荷物に関する参考情報Rは、例えば図5に示すような、回収代行による荷物の受け取り可否を確認するメッセージと、他の受取者の荷物の重さ及び大きさに関する情報と、他の受取者の荷物を回収する位置から当該他の受取者が設定している代行時回収位置までの所要時間に関する情報と、他の受取者の代行時回収位置に関する情報と、他の受取者の荷物に関する備考情報と、報酬に関する情報と、を含んでもよい。
【0080】
他の受取者の荷物の重さおよび大きさに関する情報は、他の受取者の荷物の重さを示す情報(例えば、図5に示す「1kg」)と、当該荷物の大きさを示す情報(例えば、図5に示す「60サイズ」)を含む。但し、重さおよび大きさの単位は図5に示す例に限定されない。例えば、荷物の大きさは立方メートルのような体積を表す他の単位であってもよい。また、他の受取者の荷物の大きさに関する情報は、当該荷物の大きさが分かる映像であってもよい。
【0081】
他の受取者の荷物を回収する位置から当該他の受取者が設定している代行時回収位置までの所要時間に関する情報は、例えば、他の受取者の荷物が収納されている収納ボックスの位置から他の受取者の代行時回収位置(例えば、他の受取者の自宅)までの所要時間である。所要時間は、例えば、受取者の移動手段(徒歩、自転車、自動車等)に応じて決定されてもよい。
【0082】
他の受取者の代行時回収位置に関する情報は、例えば図5に示すような他の受取者が代行時回収位置として登録している自宅の住所であってもよい。また、他の受取者の代行時回収位置に関する情報は、他の受取者の荷物を回収する位置から当該他の受取者が設定している代行時回収位置までの経路情報であってもよい。
【0083】
他の受取者の荷物に関する備考情報は、例えば図5に示すような割れ物注意等の留意情報であってもよいし、他の受取者の不在時間等の代行の検討に活用し得る他の情報であってもよい。
【0084】
報酬に関する情報は、受取者が他の受取者の荷物を代理で回収した場合に生じる報酬を知らせる情報を含む。なお、図5では、報酬の一例として、受取者の荷物の配送料が減らされる報酬を挙げているが、報酬は係る例に限定されない。例えば、報酬は金銭であってもよいし、サービスまたは金銭的価値のあるポイント等であってもよい。また、報酬の内容は、他の受取者によって決定されてもよいし、所定の内容(例えば、共通の報酬内容であったり、または、過去の代理回収の結果に応じた報酬内容、荷物の重さ等の荷物に関連する情報に応じた報酬内容など)であってもよい。
【0085】
以上説明したような参考情報Rを確認した受取者は、他の受取者の荷物の回収を代行するか否かを検討する。そして、他の受取者の荷物の回収代行を引き受けない場合、受取者は拒否ボタンARを選択してもよい。この場合、受取者は、収納ボックスに収納されている他の受取者の荷物を回収せずに、自らの荷物のみを回収する。
【0086】
また、他の受取者の荷物の回収代行を引き受ける場合、受取者は承認ボタンABを選択する。この場合、許可部333は、荷物の回収代行に関する代行操作が行われたと判定し、他の受取者の荷物の回収を許可する。
【0087】
そして、通信部310は、他の受取者の荷物を受取者が回収可能になるように保持装置に制御信号を送信する。より具体的には、保持装置が収納ボックスであった場合、通信部310は、他の受取者の荷物が収納されている収納ボックスの扉を開くような制御信号を収納ボックスに送信してもよい。そして、当該制御信号を受信した収納ボックスが扉を開くことで、受取者は他の受取者の荷物を回収できる。
【0088】
また、通信部310は、許可部333により他の受取者の荷物の回収が許可された場合、当該他の受取者の受取者端末20Bに、代行で荷物が配送されていることを示す代行実行通知を送信してもよい。これにより、他の受取者は、自らの荷物が他者により配送されていることを知ることができ、収納ボックスに到着した際に自らの荷物が既に他者に回収代行されているような入れ違いの状況の発生を減らし得る。
【0089】
そして、図4に示すように、受取者U2は、収納ボックスから回収可能になった自らの荷物L1および他の受取者の荷物L2を回収し、他の受取者により登録された代行時回収位置である住居B2に荷物L2を届ける。
【0090】
そして、受取者U2は、他の受取者の荷物L2を、住居B2の宅配ボックスに収納し、受取者端末20Bを用いて回収代行に係る代行完了操作(例えば、代行完了を示すボタンを選択等)をアプリケーション上で行ってもよい。なお、代行完了操作においては、例えば任意のパスワードを設定するタイプの宅配ボックス等の格納スペースである場合には、設定したパスワードに関する情報を入力する操作も代行完了操作に含めてもよい。
【0091】
代行完了操作が行われたことにより、通信部310は、他の受取者の受取者端末20Bに、荷物が住居B2の宅配ボックスに収納されたことを示す代行完了通知を送信してもよい。これにより、受取者U2は、引き受けた荷物の回収代行から当該荷物の受け渡しまでの一連の流れを完了する。
【0092】
なお、参考情報が含む情報は、図5に示した例に限定されない。例えば、参考情報には、図5に示した情報の一部が含まれていなくてもよいし、回収代行に際して参考となる他の情報が含まれていてもよい。例えば、受取者が他の受取者の荷物を代行で回収した場合に報酬が発生しなくてもよい。この場合、参考情報には、報酬に関する情報は含まれない。
【0093】
また、受取者U2は、必ずしも代行時回収位置に設定されている位置まで他の受取者の荷物を配送しなくてもよい。例えば、代行承認者として登録されている親族や友人等においては、受取者U2は、当該代行承認者の荷物を、当該代行承認者に直接受け渡してもよい。また、受取者U2は、当該代行承認者の荷物を、他のユーザを介して代行承認者に受け渡してもよい。但し、この場合、受取者U2は、当該代行承認者および他のユーザに対し、予め許可を得ることが望ましく、例えば代行承認者の情報にいずれの対応とするかの受け取り種別情報を設定しておいてもよいし、代行依頼の承認時に他の受取者が指定をする、または、受取者が指定した受け取り方法も承認する、ことを承認操作に含めてもよい。
【0094】
また、荷物の回収が代行される他の受取者により代行許可に関する操作が得られた場合に、許可部333は、受取者に当該他の受取者の荷物の回収を許可してもよい。例えば、参考情報を含む情報を確認した受取者は、任意の連絡手段により他の受取者に連絡する。そして、当該他の受取者は、他の受取者の受取者端末20Bを用いて、代行許可に関する操作を行ってもよい。
【0095】
また、他の受取者の宅配ボックスが埋まっていた場合、受取者U2は、当該他の受取者の荷物を、当該他の受取者の自宅に置き配してもよい。特に、他の受取者が事前に設定する代替受取場所情報を参照して、代替受取場所に置き配するようにしてもよい。代替受取場所情報は、例えば、駐車場や駐輪場などの駐車位置を示す情報や、部屋番号を示す情報などであってもよい。
【0096】
以上説明したような回収代行によれば、受取者は、自らの荷物の回収のついでに他の受取者の荷物の回収を代行することが可能になる。この結果、例えば、他の受取者が、当該他の受取者の荷物を回収するためだけに受け取り位置に赴く手間を削減することが可能になり、受取者の荷物の受取に係る利便性がより向上され得る。続いて、図6を参照し、本実施形態に係る管理サーバ30の動作処理の一例を説明する。
【0097】
<<3.動作処理例>>
図6は、本実施形態に係る管理サーバ30の動作処理の一例を説明するための説明図である。まず、通信部310は、受取者端末20Bから認証操作により得られた識別情報を受信する(S101)。
【0098】
続いて、生成部331は、得られた識別情報に対応する受取者により予め登録されている登録情報に応じた他の受取者の荷物に関する参考情報を生成し、通信部310は、当該参考情報を受取者端末20Bに送信する(S105)。
【0099】
そして、制御部330は、荷物の回収代行に関する代行操作が行われたか否かを判定する(S109)。荷物の回収代行に関する代行操作が行われたと判定された場合(S109/Yes)、処理はS113に進められ、荷物の回収代行に関する代行操作が行われていないと判定された場合(S109/No)、本実施形態に係る管理サーバ30は処理を終了する。
【0100】
荷物の回収代行に関する代行操作が行われたと判定された場合(S109/Yes)、許可部333は、受取者による他の受取者の荷物の回収を許可し、通信部310は、他の受取者の荷物が回収可能になる制御信号を、当該荷物が収納されている収納ボックスに送信する(S113)。
【0101】
そして、通信部310は、代行で荷物が回収された他の受取者の受取者端末20Bに、代行で荷物が回収されることを通知する代行実行通知を送信し、本実施形態に係る管理サーバ30は処理を終了する。
【0102】
<<4.ハードウェア構成例>>
以上説明した情報処理は、ソフトウェアと以下に説明する管理サーバ30のハードウェアとの協働により実現される。なお、以下に説明するハードウェア構成は情報端末20にも適用可能である。
【0103】
図7は、本実施形態に係る管理サーバ30のハードウェア構成の一例を説明するための説明図である。管理サーバ30は、例えば図7に示すように、制御部330、メモリ31、ストレージ32、送受信部33、入出力部34等を備え、これらはバス35を通じて相互に電気的に接続される。
【0104】
制御部330は、管理サーバ30の全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えば制御部330はCPU(Central Processing Unit)および/またはGPU(Graphics Processing Unit)であり、ストレージ32に格納されメモリ31に展開された本システムのためのプログラム等を実行して上述したような各種情報処理を実施する。
【0105】
メモリ31は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ31は、制御部330のワークエリア等として使用され、また、管理サーバ30の起動時に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
【0106】
ストレージ32は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ32に構築されていてもよい。
【0107】
送受信部33は、管理サーバ30をネットワークおよび/またはブロックチェーンネットワークに接続する。なお、送受信部33は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)の近距離通信インターフェースを備えていてもよい。
【0108】
入出力部34は、キーボード、マイクおよびマウス類等の情報入力機器、及びディスプレイおよびスピーカ等の出力機器である。
【0109】
バス35は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
【0110】
<<5.補足>>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0111】
例えば、本明細書では、配送者が移動体10を利用して荷物を配送する例を主に説明したが、配送者は必ずしも移動体10を利用しなくてもよい。例えば、配送者は、徒歩にて荷物を配送してもよい。
【0112】
また、受取者は他の配送者(例えば、配送員またはギグワーカ等)であってもよい。この場合、荷物Lは、ある受け取り位置において、無人移動体10Bから他の配送者に受け渡されてもよい。そして、荷物Lを受け渡された他の配送者は、受取者により登録された代行時回収位置に荷物Lを配送してもよい。
【0113】
また、情報端末20および管理サーバ30に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアに、上述した情報端末20および管理サーバ30の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。
【符号の説明】
【0114】
10 移動体
20 情報端末
210 通信部
230 制御部
240 操作表示部
30 管理サーバ
310 通信部
320 記憶部
330 制御部
331 生成部
333 許可部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7