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特開2024-5387情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005387
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/063 20230101AFI20240110BHJP
【FI】
G06Q10/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105546
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】512139135
【氏名又は名称】ココネット株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100209956
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 周
(71)【出願人】
【識別番号】517331376
【氏名又は名称】株式会社エアロネクスト
(72)【発明者】
【氏名】河合 秀治
(72)【発明者】
【氏名】樋口 忠成
(72)【発明者】
【氏名】田路 圭輔
(72)【発明者】
【氏名】堀 拓也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】荷物の配送の効率化を可能とする。
【解決手段】役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する通信部を備える、
情報処理システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する通信部を備える、
情報処理システム。
【請求項2】
前記情報処理システムは、
前記役務提供者の候補が前記役務提供者の募集に応じたことに基づいて、当該役務提供者の候補を役務提供者として設定する制御部をさらに備え、
前記通信部は、前記配送員が利用する配送員端末に対して、前記役務提供者の設定に関する設定情報を通知する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記役務提供者の候補が前記役務提供者の募集に応じたか否かに基づいて、前記配送員に対する前記荷物の取扱を指示する情報である指示情報を生成し、
前記通信部は、前記配送員端末に対して前記指示情報を通知する、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記指示情報は、前記配送員に対し、前記荷物と共に前記移動体に乗り込むことを指示する情報を含む、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記指示情報は、前記配送員に対し、前記移動体からの前記荷物の荷下ろしを指示する情報を含む、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記通信部は、前記配送員端末から、前記役務提供者の設定をリクエストする通知である役務提供者設定リクエストを受信する、請求項2または3に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記移動体は、定時運行する移動体である、請求項2または3に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記荷物が配送される前記移動体の便の決定に基づいて、前記役務提供者が役務を提供すべき時刻を決定する、請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記通信部は、前記配送員端末から、前記荷物が配送される前記移動体の便を指定する情報を受信する、請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記通信部は、前記移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取りを担当し、かつ前記移動体に乗り込んでの前記荷物の配送を担当する前記役務提供者の募集を通知する、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記通信部は、前記移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取りを担当し、かつ前記移動体による配送後の、前記荷物の無人移動体への積載を担当する前記役務提供者の募集を通知する、請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記移動体に積載される前記荷物は、前記移動体に設置される収納箱に収納される、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記通信部は、前記移動体内での配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、または前記移動体に積載された荷物の一時受取りを、前記移動体に乗り込んで担当する、前記役務提供者の募集を通知する、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記通信部は、前記移動体に乗っている役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、前記移動体内での配送員からの荷物の一時受取りまたは前記移動体に積載された荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する前記役務提供者の募集を通知する、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記通信部は、前記移動体外での荷物の一時受取り、前記移動体内での配送員からの荷物の一時受取り、前記移動体に積載された荷物の一時受取り、前記移動体内の配送員からの荷物の一時受取りの少なくともいずれかを担当し、かつ前記移動体からの前記荷物の荷下ろしを担当する前記役務提供者の募集を通知する、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記通信部は、前記移動体からの前記荷物の荷下ろしを担当し、かつ、前記荷物の無人移動体への積載を担当する前記役務提供者の募集を通知する、請求項15に記載の情報処理システム。
【請求項17】
役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する通信部を備える、
情報処理装置。
【請求項18】
役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する
こと、
を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法。
【請求項19】
コンピュータを、
役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する通信部、
として機能させるための、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、荷物の配送サービスにおいては、配送手段の多様化が進んでおり、多様な配送手段を扱うための技術開発が進められている。例えば、特許文献1には、物流網に関する情報を管理し、当該情報に基づいてエリア内を循環する循環便の運行計画を変更する、物流管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-52525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような荷物の配送手段として、電車およびバス等の、貨客混載で輸送を行う移動体に荷物を載せて配送することが考えられる。しかし、荷物の配送においては人手不足が課題となっており、貨客混載で輸送を行うような移動体による荷物の配送においても、より効率的に配送が行われることが求められる。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、荷物の配送の効率化を可能とする、新規かつ改良された情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する通信部を備える、情報処理システムが提供される。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する通信部を備える、情報処理装置が提供される。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知すること、を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法が提供される。
【0009】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する通信部、として機能させるための、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本発明によれば、荷物の配送の効率化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る情報処理システムの概要の説明図である。
図2】本発明に係る情報処理システムにおける荷物の配送の一例の、イメージを示した図である。
図3】配送員端末10の内部構成を示す説明図である。
図4】役務提供者端末20の内部構成を示す説明図である。
図5】サーバ30の内部構成を示す説明図である。
図6】本実施形態に係るサーバ30による動作処理の流れの一例を説明するための説明図である。
図7】本実施形態に係るサーバ30のハードウェア構成の一例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による情報処理システム等は、以下のような構成を備える。
[項目1]
役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、
貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する通信部を備える、
情報処理システム。
[項目2]
前記情報処理システムは、
前記役務提供者の候補が前記役務提供者の募集に応じたことに基づいて、当該役務提供者の候補を役務提供者として設定する制御部をさらに備え、
前記通信部は、前記配送員が利用する配送員端末に対して、前記役務提供者の設定に関する設定情報を通知する、項目1に記載の情報処理システム。
[項目3]
前記制御部は、役務提供者の候補が役務提供者の募集に応じたか否かに基づいて、前記配送員に対する前記荷物の取扱を指示する情報である指示情報を生成し、
前記通信部は、前記配送員端末に対して前記指示情報を通知する、
項目2に記載の情報処理システム。
[項目4]
前記指示情報は、前記配送員に対し、前記荷物と共に前記移動体に乗り込むことを指示する情報を含む、項目3に記載の情報処理システム。
[項目5]
前記指示情報は、前記配送員に対し、前記移動体からの前記荷物の荷下ろしを指示する情報を含む、項目3に記載の情報処理システム。
[項目6]
前記通信部は、前記配送員端末から、前記役務提供者の設定をリクエストする通知である役務提供者設定リクエストを受信する、項目2または3に記載の情報処理システム。
[項目7]
前記移動体は、定時運行する移動体である、項目1または2に記載の情報処理システム。
[項目8]
前記制御部は、前記荷物が配送される前記移動体の便の決定に基づいて、前記役務提供者が役務を提供すべき時刻を決定する、項目7に記載の情報処理システム。
[項目9]
前記通信部は、前記配送員端末から、前記荷物が配送される前記移動体の便を指定する情報を受信する、項目7に記載の情報処理システム。
[項目10]
前記通信部は、前記移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取りを担当し、かつ前記移動体に乗り込んでの前記荷物の配送を担当する前記役務提供者の募集を通知する、項目1または2に記載の情報処理システム。
[項目11]
前記通信部は、前記移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取りを担当し、かつ前記移動体による配送後の、前記荷物の無人移動体への積載を担当する前記役務提供者の募集を通知する、項目10に記載の情報処理システム。
[項目12]
前記移動体に積載される前記荷物は、前記移動体に設置される収納箱に収納される、項目1または2に記載の情報処理システム。
[項目13]
前記通信部は、前記移動体内での配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、または前記移動体に積載された荷物の一時受取りを、前記移動体に乗り込んで担当する、前記役務提供者の募集を通知する、項目1または2に記載の情報処理システム。
[項目14]
前記通信部は、前記移動体に乗っている役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、前記移動体内での配送員からの荷物の一時受取りまたは前記移動体に積載された荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する前記役務提供者の募集を通知する、項目1または2に記載の情報処理システム。
[項目15]
前記通信部は、前記移動体外での荷物の一時受取り、前記移動体内での配送員からの荷物の一時受取り、前記移動体に積載された荷物の一時受取り、前記移動体内の配送員からの荷物の一時受取りの少なくともいずれかを担当し、かつ前記移動体からの前記荷物の荷下ろしを担当する前記役務提供者の募集を通知する、項目1または2に記載の情報処理システム。
[項目16]
前記通信部は、前記移動体からの前記荷物の荷下ろしを担当し、かつ、前記荷物の無人移動体への積載を担当する前記役務提供者の募集を通知する、項目15に記載の情報処理システム。
[項目17]
役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する通信部を備える、
情報処理装置。
[項目18]
役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する
こと、
を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法。
[項目19]
コンピュータを、
役務提供者の候補が利用する役務提供者端末に対して、貨客混載で輸送を行う移動体によって配送される荷物の前記移動体外での一時受取り、前記移動体内の配送員または役務提供者への荷物の受渡し、前記移動体内への荷物の積載、前記移動体内での荷物の受渡し、前記移動体内での荷物の一時受取り、または前記移動体内の配送員または役務提供者からの荷物の一時受取り、の少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集を通知する通信部、
として機能させるための、プログラム。
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる数字またはアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、複数の構成要素の各々に同一符号のみを付する。
【0015】
<<1.本開示の一実施形態による情報処理システムの概要>>
まず、本発明の実施形態における、荷物の配送の効率化を可能にする、情報処理システムの概要を説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る情報処理システムの概要の説明図である。本発明に係る情報処理システムは、図1に示すように、配送員端末10と、役務提供者端末20と、サーバ30と、ネットワーク網50と、を備える。図1に示したように、配送員端末10と、役務提供者端末20と、サーバ30は、ネットワーク網50を介して通信可能に構成されている。
【0017】
配送員端末10は、荷物を配送(配達および集荷)する配送員が利用する情報処理端末である。配送員端末10は、当該配送員端末10を利用する配送員によって配送が担当される荷物に関する情報を、サーバ30から受信する。
【0018】
配送員によって配送が担当される荷物の配送においては、配送手段に、貨客混載で輸送を行う移動体である貨客混載移動体を利用する手段が含まれる場合がある。このような場合に、貨客混載移動体による配送に係る役務は、当該役務を単発の仕事として請け負う役務提供者によっても担当され得る。このような役務提供者は、一般にいわゆるギグワーカとも称される。配送員端末10は、役務提供者の設定をリクエストする通知である、役務提供者設定リクエストをサーバ30に送信する。また、配送員端末10は、役務提供者の設定に関する設定情報を、サーバ30から受信する。
【0019】
また、配送員端末10は、配送員に対する荷物の取扱を指示する情報である指示情報を、サーバ30から受信する。指示情報とは、例えば、荷物と共に貨客混載移動体に乗り込むことを指示する情報、または貨客混載移動体からの荷物の荷下ろしを指示する情報等である。
【0020】
役務提供者端末20は、役務提供者の候補または役務提供者が利用する情報処理端末である。役務提供者端末20は、貨客混載移動体による荷物の配送に係る役務を担当する役務提供者の募集の通知を受信する。役務提供者の候補は、役務提供者端末20を操作することにより、上記募集の通知を閲覧することができる。
【0021】
さらに、役務提供者は、役務提供者端末20を操作し、上記募集に応じる(応募する)ことができる。役務提供者の候補が配送員端末10において募集に応じる操作を行うと、役務提供者端末20は、役務提供者の候補が募集に応じたことをサーバ30に通知する。
【0022】
配送員端末10および役務提供者端末20は、例えば、PC(Personal Computer)およびタブレット端末、スマートフォン、携帯電話、PHS(Personal Handy-phone System)、またはPDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理端末である。図1に示した例では、配送員端末10はPCであり、役務提供者端末20Aはタブレット端末であり、役務提供者端末20Bはスマートフォンである。
【0023】
サーバ30は、配送員が担当する荷物の配送手段に貨客混載移動体を利用する手段が含まれる場合に、役務提供者端末20に対して、貨客混載移動体による配送に係る役務を担当する役務提供者の募集を通知する、情報処理装置の一例である。例えば、サーバ30は、ワークステーションまたはPCのような汎用コンピュータであってもよいし、クラウドサーバであってもよい。
【0024】
サーバ30は、配送員端末10から役務提供者設定リクエストを受信すると、役務提供者端末20に役務提供者の募集の通知を送信する。サーバ30は、役務提供者設定リクエストに応じて、多様な種類の役務提供者の募集の通知を生成し得る。役務提供者の募集の通知に係る詳細については後述する。
【0025】
また、サーバ30は、荷物の配送に係る配送計画に応じて、役務提供者の募集の通知を生成し得る。配送計画は、例えば、荷物の配送手段および配送経路等の情報を含む。また、サーバ30は、配送計画に応じて、荷物を配送する配送員または無人移動体の荷物の配送に係る配送枠を決定してもよい。なお、本明細書において、配送枠とは、配送員または無人移動体等の各配送手段によって荷物の配送が可能な、所定の長さの時間で区切られた時間帯の各々を示す。荷物の配送に係る配送枠が決定されると、当該配送枠に対応する時間帯に、各配送手段によって荷物が配送される。
【0026】
また、サーバ30は、役務提供者の候補が役務提供者の募集に応じたことに基づいて、当該役務提供者の候補を役務提供者として設定する。また、サーバ30は、配送員端末10に対して、役務提供者の設定情報を通知する。
【0027】
さらに、サーバ30は、役務提供者の候補が役務提供者の募集に応じたか否かに基づいて、配送員に対する荷物の取扱を指示する情報である指示情報を生成する。そして、サーバ30は、生成した指示情報を、配送員端末10に対して通知する。
【0028】
ネットワーク網50は、ネットワーク網50に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、ネットワーク網50は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網または、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含んでもよい。また、ネットワーク網50は、IP-VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
【0029】
図2は、本発明に係る情報処理システムにおける荷物の配送の一例の、イメージを示した図である。図2では、荷物Lの配達を依頼する依頼者Rによって依頼された荷物Lが、配送員Dおよび役務提供者Sによって配送される例を示している。
【0030】
サーバ30は、役務提供者端末20に対して、貨客混載移動体M2による配送に係る役務を担当する役務提供者の募集を通知する。図2に示す例においては、サーバ30は、貨客混載移動体M2内の配送員Dからの荷物Lの一時受取り、および依頼者Rへの荷物Lの受渡しを担当する役務提供者の募集を役務提供者端末20に通知する。
【0031】
サーバ30は、役務提供者端末20を利用する役務提供者の候補が役務提供者の募集に応じたことに基づいて、当該役務提供者の候補を役務提供者Sとして設定する。
【0032】
配送員Dは、移動体M1によって、貨客混載移動体M2の出発地点DPまで、荷物Lを配送する。そして、配送員Dは、出発地点DPで、荷物Lと共に貨客混載移動体M2に乗り込み、貨客混載移動体M2の到着地点APまで荷物Lを配送する。役務提供者Sは、貨客混載移動体M2の到着地点APで、貨客混載移動体M2内の配送員Dから荷物Lを一時受取りし、依頼者Rとの受渡し地点MPで依頼者Rに荷物Lを受け渡す。この時、配送員Dは、貨客混載移動体M2内に残ったまま他の到着地点にて異なる依頼者Rに他の荷物を受け渡してもよいし、到着地点APまたは他の到着地点にて貨客混載移動体M2から降りて次の荷物の配送にむかってもよい。
【0033】
受渡し地点MPは、任意の位置であってもよいし、例えば、バス停や駅などの停車場(停留場も含む)、建物、または駐車場などの目印となるような位置であってもよい。
【0034】
移動体M1は、配送員Dの配達手段として利用される移動体である。例えば、移動体M1は、陸路を移動する車両、空路を飛行する飛行体、海路および川路等の水上を移動する船舶等の有人移動体であってもよい。
【0035】
また、図2において、貨客混載移動体M2の出発地点DPまで、配送員Dが移動体M1によって荷物Lを配送する例を示したが、荷物Lの配送手段はこれに限られない。例えば、荷物Lの配送手段である移動体M1は、配送員Dによらず荷物を配送可能な、始点(例えば、荷物Lの配送開始位置や無人移動体40の移動開始位置)および終点(例えば、荷物Lの受取り位置)のような2地点の位置、あるいは、さらに中継地点(例えば、荷物Lの集荷を伴う配送の場合に、荷物Lの集荷位置)や帰還地点(例えば、無人移動体40の移動開始位置と同じ位置、または、異なる待機位置など)も含めた3地点以上の位置等に関する入力情報を用いて自律制御により移動する無人移動体40であってもよい。
【0036】
また、移動体M1は、無人移動体を管理する管理者により遠隔で操作入力された操作情報を用いて、遠隔操作により移動する無人移動体であってもよい。無人移動体は、例えば、自律制御により移動するドローン(Drone)、管理者による遠隔操作により移動するUAV(Unmanned Aerial Vehicle)、UGV(Unmanned Ground Vehicle)等の陸路を移動する車両、または海路および川路等の水上を移動する船舶であってもよい。無人移動体は、陸路、水路または空路の少なくとも2以上の経路を移動可能な移動体であってもよい。
【0037】
貨客混載移動体M2は、荷物Lの配送手段に含まれる、貨客混載で輸送を行う移動体である。例えば、貨客混載移動体M2は、陸路を移動する、バス、電車、タクシーまたはケーブルカー等の車両、空路を飛行する飛行体、海路および川路等の水上を移動する船舶等の移動体であってもよい。また、貨客混載移動体M2は、定時運行する移動体であってもよい。
【0038】
なお、荷物Lは、複数の配送員Dおよび役務提供者Sによって配送されてもよい。例えば、配送員Dによって出発地点DPまで配送された荷物Lが、図2に示す役務提供者Sとは異なる役務提供者Sによって貨客混載移動体M2内に一時受取りされて到着地点APまで配送され、到着地点APで図2に示す役務提供者Sに受け渡されてもよい。また、貨客混載移動体M2内で荷物Lを受け取った役務提供者が到着地点APで降りて、そのまま配達先までの配送を継続してもよい。さらには、配送員Dによって出発地点DPにて貨客混載移動体M2内に設けられた保管ボックスや貨客混載移動体M2の荷物スペースなどの荷物格納部に格納して同乗せず、役務提供者Sが到着地点APにて格納部から荷物を取り出すことで受け渡されてもよい。もしくは、格納部の代わりに配送員Dから役務提供者Sに荷物Lを受渡し、他の配送員または他の役務提供者に当該荷物を受け渡されてもよい。
【0039】
以上、本発明の実施形態による情報処理システムの概要を説明した。続いて、配送員端末10の機能構成例を説明する。
【0040】
<<2.本実施形態による機能構成例>>
<2-1.配送員端末10の機能構成例>
図3は、配送員端末10の内部構成を示す説明図である。図3に示したように、配送員端末10は、通信部110と、制御部130と、操作表示部140と、を有する。
【0041】
(通信部)
通信部110は、ネットワーク網50を介してサーバ30と通信接続し、データの送受信を行う。例えば、通信部110は、荷物Lの配送に関する役務提供者の設定をリクエストする通知である、役務提供者設定リクエストをサーバ30に送信する。役務提供者設定リクエストには、配送員Dが役務提供者Sにより提供されることを希望する役務の内容および時刻等の情報が含まれてもよい。また、荷物Lが定時運行する貨客混載移動体M2で配送される場合、役務提供者設定リクエストには、貨客混載移動体M2の種別や便(路線情報や出発時刻情報、出発地点情報、到着地点情報など)を指定する情報が含まれてもよい。
【0042】
また、通信部110は、サーバ30から、貨客混載移動体M2による配送に係る役務を担当する役務提供者Sの設定に関する設定情報を受信する。また、配送員端末10は、サーバ30から、配送員Dに対する荷物Lの取扱を指示する情報である指示情報を受信する。
【0043】
また、通信部110は、配送員端末10の位置を示す位置情報をサーバ30に送信してもよい。位置情報は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)により得られる測位情報(経度、緯度および高度に関する情報)であってもよい。また、位置情報は、配送員Dが操作表示部140に入力した位置情報(例えば、現在地の住所)であってもよい。
【0044】
(制御部)
制御部130は、配送員端末10の動作全般を制御する。例えば、制御部130は、通信部110によってサーバ30から受信された設定情報および指示情報を、操作表示部140に表示させる。
【0045】
(操作表示部)
操作表示部140は、配送員Dが配送員端末10に指示または情報を入力するために操作する構成である操作部としての機能、および制御部130による制御に従って各種情報の表示を行う表示部としての機能を包含する。
【0046】
例えば、通信部110は、配送員Dによる操作表示部140の操作に基づき、荷物Lの配送に関する役務提供者設定リクエストをサーバ30に送信することができる。また、配送員Dは、操作表示部140を操作することにより、役務提供者設定リクエストに含まれる、役務提供者Sにより提供されることを希望する役務の内容または時刻等を選択することが可能である。配送員Dが役務提供者Sにより提供されることを希望する役務を選択できることにより、配送員Dの配送効率が上がり、荷物Lの配送の効率化が実現される。
【0047】
操作表示部140は、サーバ30から通信部110に送信された、設定情報および指示情報等の情報を表示する。
【0048】
操作表示部140の操作部としての機能は、例えば、タッチパネルまたはキーボードにより実現され得る。また、表示部としての機能は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現され得る。なお、表示部としての機能および操作部としての機能は分離して構成されてもよい。
【0049】
また、配送員端末10は図3に図示しないマイクを備えていてもよく、その場合、配送員Dは、マイクを用いて各種情報を音声入力してもよい。また、配送員端末10は図3に図示しないスピーカをさらに備えていてもよく、その場合、配送員Dは、スピーカから出力された音声により、各種情報を確認してもよい。
【0050】
以上、本発明の実施形態による配送員端末10の機能構成例を説明した。続いて、役務提供者端末20の機能構成例を説明する。
【0051】
<2-2.役務提供者端末20の機能構成例>
図4は、役務提供者端末20の内部構成を示す説明図である。図4に示したように、役務提供者端末20は、通信部210と、制御部230と、操作表示部240と、を有する。
【0052】
(通信部)
通信部210は、ネットワーク網50を介してサーバ30と通信接続し、データの送受信を行う。通信部210は、貨客混載移動体M2による荷物Lの配送に係る役務を担当する役務提供者の募集の通知を受信する。
【0053】
また、通信部210は、操作表示部240に入力された、役務提供者の候補が募集に応じたか否かに関する情報を、サーバ30に送信する。
【0054】
また、通信部210は、役務提供者端末20の位置を示す位置情報をサーバ30に送信してもよい。
【0055】
また、通信部210は、役務提供者の候補が乗っている、または乗り込む予定の貨客混載移動体M2に関する情報をサーバ30に送信してもよい。貨客混載移動体M2に関する情報とは、例えば、役務提供者の候補の貨客混載移動体M2へ乗り込んだ、または乗り込む予定の地点(例えば、図2に示した出発地点DP)および出発時刻、および降りる予定の地点(例えば、図2に示した到着地点AP)および到着時刻等の情報であってもよい。
【0056】
(制御部)
制御部230は、役務提供者端末20の動作全般を制御する。例えば、制御部230は、通信部210によってサーバ30から受信された設定情報および指示情報を、操作表示部240に表示させる。
【0057】
(操作表示部)
操作表示部240は、役務提供者の候補または役務提供者Sが役務提供者端末20に指示または情報を入力するために操作する構成である操作部としての機能、および制御部230による制御に従って各種情報の表示を行う表示部としての機能を包含する。
【0058】
例えば、役務提供者の候補は、操作表示部240を操作することにより、役務提供者の募集の通知に応じることができる。役務提供者の募集の通知に応じる操作は、例えば、操作表示部240に表示された応募ボタンを押下する操作であってもよい。また、役務提供者Sは、操作表示部240を操作することにより、決定済みの役務の開始または完了をサーバ30に通知することができる。
【0059】
また、役務提供者の候補は、操作表示部240を操作することにより、役務提供者の候補が乗っている、または乗り込む予定の貨客混載移動体M2に関する情報を入力してもよい。
【0060】
また、役務提供者の候補または役務提供者Sは、操作表示部240を操作することにより、募集中または決定済みの役務に係る情報(例えば、図2に示した出発地点DP、到着地点APまたは受渡し地点MPの位置、および貨客混載移動体M2への乗り込み時刻または貨客混載移動体M2から降りる時刻等)を閲覧することができる。
【0061】
操作表示部240の操作部としての機能は、例えば、タッチパネルまたはキーボードにより実現され得る。また、表示部としての機能は、CRT、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)、OLED装置により実現され得る。なお、表示部としての機能および操作部としての機能は分離して構成されてもよい。
【0062】
また、役務提供者端末20は図4に図示しないマイクを備えていてもよく、その場合、役務提供者の候補または役務提供者Sは、マイクを用いて荷物Lの配送に係る役務に関する実行状況を音声入力してもよい。また、役務提供者端末20は図4に図示しないスピーカをさらに備えていてもよく、その場合、役務提供者の候補または役務提供者Sは、スピーカから出力された音声により、各種情報を確認してもよい。
【0063】
以上、本発明の実施形態による役務提供者端末20の機能構成例を説明した。続いて、サーバ30の機能構成例を説明する。
【0064】
<2-3.サーバ30の機能構成例>
図5は、サーバ30の内部構成を示す説明図である。図5に示したように、サーバ30は、通信部310と、記憶部320と、制御部330と、候補決定部340と、通知生成部350と、を有する。
【0065】
(通信部)
通信部310は、ネットワーク網50を介して、配送員端末10および役務提供者端末20と通信する。通信部310は、配送員端末10に情報を通知することにより、当該配送員端末10を利用する配送員Dに対して情報を通知する。通信部310は、役務提供者端末20に情報を通知することにより、当該役務提供者端末20を利用する役務提供者Sまたは役務提供者の候補に対して情報を通知する。
【0066】
通信部310は、役務提供者設定リクエストを配送員端末10から受信する。また、通信部310は、貨客混載移動体M2による配送に係る役務を担当する役務提供者Sの設定に関する設定情報を、配送員端末10に送信する。設定情報は、例えば、役務提供者Sが設定されたか否かの情報、および役務提供者Sによって担当される役務の内容等を含む。また、通信部310は、指示情報を配送員端末10に送信する。
【0067】
また、通信部310は、制御部330の制御に従って、通知生成部350により生成される役務提供者の募集の通知を、役務提供者端末20に送信する。また、通信部310は、役務提供者Sが役務提供者の募集に応じたか否かの通知を、役務提供者端末20から受信する。さらに、通信部310は、役務提供者端末20から、役務提供者の候補の位置情報、または役務提供者の候補が乗っているまたは乗り込む予定の貨客混載移動体M2に関する情報等を受信してもよい。
【0068】
また、通信部310は、依頼者Rが利用する情報処理端末、または、店舗等に設置される外部端末との間で通信を行うことにより、荷物Lの配達または集荷の依頼(以下、配送依頼)を受け付けてもよい。配送依頼には、荷物Lの配送枠および荷物Lの受取り位置等の各種要求が含まれてもよい。
【0069】
(記憶部)
記憶部320は、ソフトウェアおよび各種データを保持する。例えば、記憶部320は、配送員Dの情報を記憶する。配送員Dの情報は、例えば、配送員Dの基本情報(配送員Dの氏名、メールアドレス、電話番号等)、配送員Dの識別情報である配送員ID、現在位置情報、現在の配送エリア、移動体種別識別情報、配送履歴情報などを含んでいてもよいし、配送会社名および配送会社識別情報を含んでいてもよい。ただし、配送員Dの情報はこれらに限定されない。
【0070】
また、記憶部320は、役務提供者の候補の情報を記憶する。役務提供者の候補の情報とは、例えば、役務提供者の候補の氏名、サービス内における役務提供者の候補の名称、役務提供者の候補の識別情報である役務提供者ID、メールアドレス、電話番号、住所、性別、年齢および外部アプリケーションアカウント情報等の情報である。ただし、役務提供者の候補の情報はこれらに限定されない。
【0071】
また、記憶部320は、役務提供者IDなどの役務提供者識別情報に紐づけて、役務提供者の候補の役務提供に関する情報を記憶してもよい。役務提供に関する情報とは、例えば、荷物Lの受取り手段に関する所定の研修の受講状況の情報、役務提供希望エリア、身分証明書情報(免許証情報含む)、振込口座情報、役務提供履歴情報等である。荷物Lの受取り手段に関する所定の研修とは、例えば、無人移動体に荷物Lを積載するための研修である。
【0072】
また、記憶部320は、定時運行する貨客混載移動体M2の各便の、便名、便識別情報、停車ルート情報、各停車位置における到着時刻および出発時刻などを記憶してもよい。
【0073】
(制御部)
制御部330は、サーバ30の動作全般を制御する。制御部330は、例えば、通信部310に、役務提供者端末20へ、通知生成部350によって生成された役務提供者の募集の通知を送信させる制御を行う。
【0074】
また、役務提供者の候補が利用する役務提供者端末20から送信された、役務提供者の候補が募集に応じたことに基づいて、当該役務提供者の候補を役務提供者Sとして設定する機能を有する。例えば、制御部330は、通信部310に役務提供者の候補が募集に応じたことが通知されると、当該役務提供者の候補を役務提供者Sとして設定する。
【0075】
また、制御部330は、役務提供者の候補が役務提供者の募集に応じたか否かに基づいて、配送員Dに対する荷物Lの取扱を指示する情報である指示情報を生成する。例えば、役務提供者の候補が役務提供者の募集に応じない場合、指示情報は、役務提供者の候補が当該募集に応じた場合に役務提供者Sが担当する役務を、配送員Dが行うよう指示する情報であってもよい。例えば、指示情報は、荷物Lと共に貨客混載移動体M2に乗り込むことを指示する情報、または貨客混載移動体M2からの荷物Lの荷下ろしを指示する情報等であってもよい。
【0076】
なお、制御部330は、通信部310が募集の通知を送信してから一定時間内に、役務提供者の候補が募集に応じたことが通知されない場合、役務提供者の候補が役務提供者の募集に応じなかったと判断してもよい。
【0077】
また、配送員端末10から通信部310に役務提供者設定リクエストが送信されると、荷物Lが配送される貨客混載移動体M2の便を、役務提供者設定リクエストに含まれる便の指定に基づいて決定してもよい。また、制御部330は、配送員端末10の位置情報に基づいて、荷物Lを配送する貨客混載移動体M2の便を決定してもよい。具体的には、制御部330は、配送員端末10の位置と貨客混載移動体M2の出発地点DPの位置に基づいて、配送員Dが貨客混載移動体M2の出発地点DPに到着する時刻を算出してもよい。その場合、制御部330は、その時刻以後で、最も早い時刻に当該出発地点DPを出発する便で荷物Lを配送することを決定してもよい。また、制御部330は、荷物Lが配送される貨客混載移動体M2の便の決定に基づいて、役務提供者Sが役務を提供すべき時刻を決定してもよい。
【0078】
また、制御部330は、通信部310により荷物Lの配送依頼が受信されると、荷物Lの配送に係る配送計画を生成する機能を有してもよい。例えば、制御部330は、通信部310が依頼者Rからの配送依頼を受け付けると、当該配送依頼に基づいて配送計画を生成してもよい。また、制御部330は、役務提供者の候補が役務提供者の募集に応じたか否かに基づいて、配送計画を生成し直しても良い。また、制御部330は、荷物Lについて、配送員Dまたは無人移動体等の配送枠が決定されたことに応じて、役務提供者Sが役務を提供すべき時刻を決定してもよいし、反対に役務提供者Sが決定されたことに応じて、配送員Dまたは無人移動体等の配送枠を決定してもよい。
【0079】
(候補決定部)
候補決定部340は、貨客混載移動体M2による荷物Lの配送に関する役務の提供が可能と推定される役務提供者の候補を、当該荷物Lの配送に関する役務提供者の候補として決定する機能を有する。例えば、荷物Lの配送手段に貨客混載移動体M2が含まれる場合に、候補決定部340は、役務提供者の候補の中から当該荷物Lの配送に関する役務提供者の候補を決定する。
【0080】
候補決定部340は、通信部310によって役務提供者端末20から送信された、役務提供者の候補の位置情報に応じて、荷物Lの配送に関する役務提供者の候補を決定してもよい。
【0081】
また、候補決定部340は、役務提供者の候補が乗っている貨客混載移動体M2に関する情報に基づいて、荷物Lの配送に関する役務提供者の候補を決定してもよい。例えば、候補決定部340は、荷物Lが配送される貨客混載移動体M2に乗っている役務提供者の候補を、当該荷物Lの配送に関する役務提供者の候補として決定してもよい。なお、役務提供者の候補が乗っている貨客混載移動体M2は、役務提供者の候補の位置情報に基づいて、制御部330によって推定されてもよいし、役務提供者の候補が貨客混載移動体M2に乗り込む際などにアプリケーション上での入力操作により任意に設定されてもよいし、役務提供者の候補がアプリケーション上で経路検索を行った際に検索結果情報を取得して設定されてもよい。
【0082】
また、候補決定部340は、荷物Lが配送される貨客混載移動体M2に乗り込む予定の役務提供者の候補を、当該荷物Lに関する役務提供者の候補として決定してもよい。荷物Lが配送される貨客混載移動体M2に乗っているまたは乗り込む予定の役務提供者の候補を、荷物Lの配送に関する役務提供者の候補として決定することで、募集の通知を確認した役務提供者の候補は、目的地への移動のついでに役務を担当することを検討可能である。なお、役務提供者の候補が乗り込む予定の貨客混載移動体M2は、役務提供者の候補の位置情報に基づいて、制御部330によって推定されてもよいし、役務提供者の候補が貨客混載移動体M2に乗り込む予定を決定した際などにアプリケーション上での入力操作により任意に設定されてもよいし、役務提供者の候補がアプリケーション上で経路検索を行った際に検索結果情報を取得して設定されてもよい。つまり、かかる構成によれば役務提供者の候補にとって提供しやすい役務の募集の通知が送信可能であるため、役務提供者の候補にとっての利便性が向上される。
【0083】
また、候補決定部340は、複数の役務提供者の候補の決定を行ってもよい。その場合には、通信部310は、決定された複数の役務提供者の候補の各々が利用する、複数の役務提供者端末20に対して、役務提供者の募集の通知を送信してもよい。制御部330は、役務提供者の候補が募集に応じる通知を最初に送信した役務提供者端末20を利用する役務提供者の候補を、役務提供者Sとして設定してもよい。また、通信部310は、決定された複数の役務提供者の候補のうち、一または複数の役務提供者の候補に役務提供者の募集の通知を送信してもよい。このとき、制御部330は、役務提供者の募集を通知された役務提供者の候補が募集に応じない場合、当該役務提供者の候補と異なる役務提供者の候補に対して、役務提供者の募集を通知するよう通信部310を制御してもよい。
【0084】
(通知生成部)
通知生成部350は、役務提供者の募集の通知を生成する機能を有する。通知生成部350により生成された募集の通知は、制御部330の制御に従って、通信部310により役務提供者端末20に送信される。役務提供者の募集は、担当する役務の内容、役務を担当する位置、役務を担当する時刻等の情報を含む。通知生成部350によって役務提供者の募集の通知が生成される役務の内容は、配送員端末10から送信された役務提供者設定リクエストに含まれる、配送員Dが役務提供者により提供されることを希望する役務の内容であってもよい。また、通知生成部350によって役務提供者の募集の通知が生成される役務の内容は、荷物Lの配送に係る配送計画に応じた内容であってもよい。
【0085】
また、通知生成部350は、配送員Dから荷物Lを受け取り、貨客混載移動体M2内への荷物Lの積載を担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。なお、貨客混載移動体M2内への荷物Lの積載は、貨客混載移動体M2に設置される収納箱(格納部)への収納であってもよい。収納箱は、認証された者によってのみ、収納されている荷物Lの受取りが可能になるよう、認証機能を備えてもよく、荷物Lの収納操作が行われた際に受け取る配送員Dの配送員端末または役務提供者Sの役務提供者端末へ認証情報(例えば認証コードなど)を送信するようにしてもよい。荷物Lが収納箱に収納されて配送されることで、配送員Dおよび役務提供者Sが貨客混載移動体M2に乗り込むことなく荷物Lを配送することが可能になり、より効率的に荷物Lを配送することが可能である。
【0086】
また、通知生成部350は、貨客混載移動体M2内での荷物Lの一時受取りを担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。貨客混載移動体M2内での荷物Lの一時受取りは、配送員Dからの一時受取りであってもよいし、当該役務を担当する役務提供者Sとは異なる役務提供者Sからの一時受取りであってもよい。また、貨客混載移動体M2内での荷物Lの一時受取りは、収納箱への収納等によって貨客混載移動体M2内に積載されている荷物Lの受取りであってもよい。
【0087】
また、通知生成部350は、貨客混載移動体M2内の配送員Dまたは当該役務を担当する役務提供者Sとは異なる役務提供者Sまたは異なる配送員Dへの荷物Lの受渡しを担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。
【0088】
また、通知生成部350は、貨客混載移動体M2内での荷物Lの受渡しを担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。貨客混載移動体M2内での荷物Lの受渡しは、配送員Dへの受渡しであってもよいし、当該役務を担当する役務提供者Sとは異なる役務提供者Sへの受渡しであってもよい。
【0089】
例えば、通知生成部350は、貨客混載移動体M2によって配送される荷物Lの、貨客混載移動体M2外での一時受取りを担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。貨客混載移動体M2外での一時受取りは、配送員Dまたは役務提供者Sからの一時受取りであってもよいし、荷物Lを収納可能な、屋内または屋外に設置される宅配ボックス等からの受取りであってもよい。また、荷物Lを配送した無人移動体に積載された荷物Lの荷下ろしを行うことで、荷物Lを受け取ってもよい。また、通知生成部350は、当該役務を担当し、かつ貨客混載移動体M2に乗り込んでの荷物Lの配送を担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。
【0090】
また、通知生成部350は、貨客混載移動体M2内の配送員Dまたは役務提供者Sからの荷物Lの一時受取りを担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。この場合、通知生成部350は、貨客混載移動体M2の到着予定時刻までに到着地点APで待機することを含む、役務提供者の募集の通知を生成してもよい。
【0091】
また、通知生成部350は、貨客混載移動体M2に乗り込み、上記で説明した各種の役務を担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。この場合には、通知生成部350は、貨客混載移動体M2に乗り込む位置および時刻を含む、役務提供者の募集の通知を生成する。なお、役務提供者Sが貨客混載移動体M2に乗り込む位置は、上記で説明した各種の役務を行う位置であってもよいし、貨客混載移動体M2が当該役務を行う位置に到着するまでの、貨客混載移動体M2に乗り込み可能な位置であってもよい。
【0092】
また、通知生成部350は、上記で説明した役務に加え、さらに貨客混載移動体M2での配送前または後の荷物Lの取扱を担当する役務を募集してもよい。例えば、通知生成部350は、貨客混載移動体M2での配送前の荷物Lの梱包や、貨客混載移動体M2での配送後の荷ほどきを担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。また、通知生成部350は、貨客混載移動体M2での配送前の、荷物Lの無人移動体からの荷下ろしや、配送後の、荷物Lの無人移動体への積載を担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。
【0093】
また、通知生成部350は、貨客混載移動体M2での配送後の、依頼者Rへの荷物Lの配達を担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。依頼者Rへの配達は、依頼者Rの自宅への配達であってもよいし、受渡し地点MPでの荷物Lの受渡しであってもよい。また、通知生成部350は、貨客混載移動体M2での配送後の、配送員D、または当該役務を担当する役務提供者Sとは異なる役務提供者Sへの、荷物Lの受渡しを担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。また、通知生成部350は、貨客混載移動体M2での配送後の、荷物Lを収納可能な、屋内または屋外に設置される宅配ボックス等への荷物Lの収納を担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。
【0094】
ここまで、通知生成部350によって生成される、荷物Lの配送に関する各種の役務提供者の募集の通知について説明した。通知生成部350は、上記で説明した各種の役務提供者の募集の通知にかかる役務のうち、少なくともいずれかを担当する役務提供者の募集の通知を生成する。なお、通知生成部350は、各種の役務のうち複数をまとめて担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。また、通知生成部350は、同一の荷物Lに関して、異なる内容の役務を担当する複数の役務提供者の募集の通知を生成してもよい。その場合、候補決定部340は、複数の役務提供者の募集の通知の各々について、役務提供者の候補を決定してもよい。また、募集内容への応募状況に対応した指示情報を配送員Dに通知してもよい。さらに、一の役務提供者の募集の通知(例えば、出発地点DPで貨客混載移動体M2にて配送員Dから荷物を受け取り、到着地点APで降りて荷物を受け渡し場所まで配送するなどの一連の役務の募集)の生成後に、募集に応じる役務提供者がいないと判定された場合に、同じ荷物の配送経路に対して、二以上の役務提供者の募集の通知(例えば、出発地点DPで貨客混載移動体M2にて配送員Dから荷物を受け取る役務の第1募集と、到着地点APで貨客混載移動体M2内の役務提供者から荷物を受け渡し場所まで配送する役務の第2募集のように、一連の役務を分割した募集など)を再生成するようにしてもよい。このように、二以上の役務提供者の募集を行った場合には、応募状況に応じて配送員Dに通知する指示情報を生成してもよい(例えば、第1募集及び第2募集に応募があった場合には、配送員Dには出発地点DPで役務提供者Sに荷物を受け渡す指示情報を生成し、第1募集のみに応募があった場合には、配送員Dに出発地点DPで役務提供者Sに荷物を受け渡す指示情報を生成すると共に、他の配送員に到着地点APで役務提供者Sから荷物を受け取る指示情報を生成し、第2募集のみに応募があった場合には、配送員Dに出発地点DPで貨客混載移動体M2に乗り込んで到着地点APで役務提供者Sへ荷物を受け渡す指示情報を生成する、など。)。
【0095】
上記で説明したように、通知生成部350は、多様な種類の役務提供者の募集の通知を生成し得る。かかる構成によれば、配送員Dの状況に合わせた役務提供者の募集の通知を生成できるため、荷物Lの配送の効率化を実現可能である。
【0096】
また、通知生成部350は、報酬情報を含む役務提供者の募集の通知を生成してもよい。報酬情報とは、役務提供者Sが役務提供者の募集にかかる役務を提供することにより受領可能な報酬に関する情報である。報酬は金銭であってもよいし、サービスまたは金銭的価値のあるポイント等であってもよい。報酬の内容は、提供者設定リクエストを送信した配送員端末10を利用する配送員Dによって決定されてもよいし、所定の内容であってもよい。
【0097】
以上、本発明の実施形態による機能構成例を説明した。続いて本実施形態による動作処理例を説明する。
【0098】
<<3.本実施形態による動作処理例>>
ここで、本情報処理システムにより提供される、配送員D、役務提供者の候補および役務提供者Sは、アプリケーション(ウェブブラウザを含む)等を利用してサーバ30にアクセスし、初めてサービスを利用する場合は、利用登録処理を行ってアカウントを取得してもよい。そして、アカウントを取得した後、または既にアカウントを取得済の場合は、例えば役務提供者IDまたは配送員IDとパスワードを入力する等の所定の認証を受けてログインすることで、サービスが利用可能としてもよい。なお、アカウントに代えて、配送員端末10または役務提供者端末20にダウンロードされたアプリケーションに関連する固有のアプリケーションIDが役務提供者IDまたは配送員IDとして利用されてもよい。このログイン認証後、アプリケーション(ウェブブラウザ含む)等を介してサービス利用が開始される。
【0099】
図6は、本実施形態に係るサーバ30による動作処理の流れの一例を説明するための説明図である。まず、通信部310は、荷物Lの配送に関する役務提供者設定リクエストを配送員端末10から受信する(S104)。候補決定部340は、役務提供者設定リクエストに応じて役務提供者の候補を決定する(S108)。
【0100】
続いて、通知生成部350は、役務提供者設定リクエストに応じて役務提供者の募集の通知を生成する(S116)。
【0101】
続いて、通信部310は、通知生成部350によって生成された役務提供者の募集の通知を、候補決定部340によって決定された役務提供者の候補が利用する役務提供者端末20に送信する(S120)。
【0102】
そして、制御部330は、通信部310によって役務提供者端末20から受信される、役務提供者の候補が募集に応じたか否かの通知に基づき、役務提供者の候補が募集に応じたか否かを判定する(S124)。役務提供者の候補が募集に応じたと判定された場合(S124/Yes)、処理はS128に進められ、役務提供者の候補が募集に応じないと判定された場合(S124/No)、処理はS136に進められる。
【0103】
役務提供者の候補が募集に応じたと判定された場合(S124/Yes)、制御部330は、募集に応じた役務提供者の候補を役務提供者Sとして設定する(S128)。続いて、通信部310は、制御部330による役務提供者の設定に関する設定情報を配送員Dに通知し、サーバ30は動作を終了する(S132)。
【0104】
一方、役務提供者の候補が募集に応じないと判定された場合(S124/No)、通信部310は、制御部330によって生成された指示情報を配送員Dに通知し、サーバ30は動作を終了する(S136)。
【0105】
<<4.ハードウェア構成例>>
以上説明した情報処理は、ソフトウェアと以下に説明するサーバ30のハードウェアとの協働により実現される。なお、以下に説明するハードウェア構成は配送員端末10および役務提供者端末20にも適用可能である。
【0106】
図7は、本実施形態に係るサーバ30のハードウェア構成の一例を説明するための説明図である。サーバ30は、例えば図7に示すように、制御部330、メモリ31、ストレージ32、送受信部33、入出力部34等を備え、これらはバス35を通じて相互に電気的に接続される。
【0107】
制御部330は、サーバ30の全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えば制御部330はCPU(Central Processing Unit)および/またはGPU(Graphics Processing Unit)であり、ストレージ32に格納されメモリ31に展開された本システムのためのプログラム等を実行して上述したような各種情報処理を実施する。
【0108】
メモリ31は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ31は、制御部330のワークエリア等として使用され、また、サーバ30の起動時に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
【0109】
ストレージ32は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ32に構築されていてもよい。
【0110】
送受信部33は、サーバ30をネットワークおよび/またはブロックチェーンネットワークに接続する。なお、送受信部33は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)の近距離通信インターフェースを備えていてもよい。
【0111】
入出力部34は、キーボード、マイクおよびマウス類等の情報入力機器、及びディスプレイおよびスピーカ等の出力機器である。
【0112】
バス35は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
<<4.補足>>
【0113】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0114】
例えば、上記実施形態では、サーバ30が荷物Lの、貨客混載移動体M2による配送に係る役務を担当する役務提供者の募集を行う例を示したが、かかる荷物Lの配送手段は、貨客混載移動体M2に限定されない。例えば、荷物Lの配送手段は、配送員Dによる荷物Lの配送手段として利用される有人移動体であってもよい。この場合、通知生成部350は、例えば、有人移動体によって配送される荷物Lの、有人移動体外での一時受取り、有人移動体内の配送員Dまたは役務提供者Sへの荷物Lの受渡し、または有人移動体内の配送員Dまたは役務提供者Sからの荷物Lの一時受取りを担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。
【0115】
また、荷物Lの配送手段は、無人移動体であってもよい。この場合、通知生成部350は、例えば、無人移動体によって配送される荷物Lの、無人移動体外での一時受取り、無人移動体への荷物Lの積載、または無人移動体に積載された荷物Lの一時受取を担当する役務提供者の募集の通知を生成してもよい。
【0116】
また、上記実施形態では、役務提供者Sが単発の役務を担当するギグワーカである例を説明したが、役務提供者Sは依頼者Rの家族、友人、無人移動体の離発着所の管理者、または町内会の取りまとめ者等の特定の人物であってもよい。この場合、記憶部320は、依頼者Rが用いる情報処理端末から、特定の人物を役務提供者の候補として指定する情報を受信してもよい。そして、候補決定部340は、当該特定の人物を依頼者Rへ配達する荷物Lの配送に関する役務提供者の候補として決定してもよい。
【0117】
また、上記実施形態では、役務提供者Sへの募集を行い、役務提供者を介して受取者への配送を行う例を説明したが、貨客混載移動体M2においては受取者が客として乗車する場合があり得る。したがって、上述の役務提供者Sへの募集内容のうちの受取に関する内容(受け取り方法)については、受取者が実行可能であるかを確認する通知(すなわち、貨客混載移動体M2内での受け取りが可能か、貨客混載移動体M2からの受け取りが可能かなどを確認する通知)を受取者端末へ通知するようにしてもよく、受取者が通知に対して可能であることを示す確認操作を行った場合には、役務提供者Sの募集を行わなくてもよい。通知は、配送員Dが所定の貨客混載移動体M2に対して選択した受け取り方法の確認を行う通知であってもよいし、受取者が所定の貨客混載移動体M2に対して受け取り方法を選択可能な通知であってもよい。反対に、受取者が指定した受け取り方法に対して、配送員Dが単独または役務提供者Sの募集を組み合わせて対応可能かを配送員端末へ通知を行ってもよい。
【0118】
また、サーバ30に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアに、上述したサーバ30の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。
【符号の説明】
【0119】
10 配送員端末
20 役務提供者端末
30 サーバ
50 ネットワーク網
110 通信部
130 制御部
140 操作表示部
210 通信部
230 制御部
240 操作表示部
310 通信部
320 記憶部
330 制御部
340 候補決定部
350 通知生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7