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特開2024-53892商品購入支援プログラム、情報処理装置及び商品購入支援方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053892
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】商品購入支援プログラム、情報処理装置及び商品購入支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0251 20230101AFI20240409BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022160383
(22)【出願日】2022-10-04
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003421
【氏名又は名称】弁理士法人フィールズ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 崇史
(72)【発明者】
【氏名】大石 裕介
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】各商品を購入する可能性があるユーザに対して各商品についての商品情報を送信することを可能とする商品購入支援プログラム、情報処理装置及び商品購入支援方法を提供する。
【解決手段】商品購入支援処理は、第1ユーザが所持する携帯端末から第1ユーザが所定の行動を行った1以上の商品についての第1リストを受信し、受信した第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定し、第1ユーザが第2リストに含まれる1以上の商品に対して所定の行動を行ったことを示す情報を携帯端末から受信する前に、携帯端末が第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合、第2リストに含まれる1以上の商品に対して所定の行動が行われていないことを示す情報を携帯端末に送信する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザが所持する携帯端末から前記第1ユーザが所定の行動を行った1以上の商品についての第1リストを受信し、
受信した前記第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定し、
前記第1ユーザが前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動を行ったことを示す情報を前記携帯端末から受信する前に、前記携帯端末が前記第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合、前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動が行われていないことを示す情報を前記携帯端末に送信する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする商品購入支援プログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1リストは、前記第1ユーザが購入意思を示す情報を前記携帯端末に対して入力した1以上の商品についてのリストである、
ことを特徴とする商品購入支援プログラム。
【請求項3】
請求項1において、
前記特定する処理では、
各ユーザが前記所定の行動を行った1以上の商品の組み合わせをそれぞれ含む複数の教師データを学習した機械学習モデルに対して、前記第1リストを入力し、
前記第1リストの入力に伴って前記機械学習モデルから出力された1以上の商品についてのリストを前記第2リストとして特定する、
ことを特徴とする商品購入支援プログラム。
【請求項4】
請求項1において、
前記第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置は、前記第1リストに含まれる1以上の商品のそれぞれについての購入を確定させる他の情報処理装置が配置された位置である、
ことを特徴とする商品購入支援プログラム。
【請求項5】
請求項1において、
前記送信する処理では、前記第1ユーザが前記第2リストに含まれる1以上の商品のうちのいずれかの商品に対して前記所定の行動を行ったことを示す情報を前記携帯端末から受信する前に、前記携帯端末が前記いずれかの商品が配置された位置までの距離が閾値未満である範囲の内側から外側に移動したと判定した場合、前記いずれかの商品に対して前記所定の行動が行われていないことを示す情報を前記携帯端末に送信する、
ことを特徴とする商品購入支援プログラム。
【請求項6】
第1ユーザが所持する携帯端末から前記第1ユーザが所定の行動を行った1以上の商品についての第1リストを受信するリスト受信部と、
受信した前記第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定するリスト特定部と、
前記第1ユーザが前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動を行ったことを示す情報を前記携帯端末から受信する前に、前記携帯端末が前記第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合、前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動が行われていないことを示す情報を前記携帯端末に送信する情報送信部と、を有する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
第1ユーザが所持する携帯端末から前記第1ユーザが所定の行動を行った1以上の商品についての第1リストを受信し、
受信した前記第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定し、
前記第1ユーザが前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動を行ったことを示す情報を前記携帯端末から受信する前に、前記携帯端末が前記第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合、前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動が行われていないことを示す情報を前記携帯端末に送信する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする商品購入支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品購入支援プログラム、情報処理装置及び商品購入支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スーパーマーケットや百貨店等の小売店(以下、単に小売店とも呼ぶ)では、ユーザが自ら購入意思のある商品のスキャンを行うことを可能にするとともに、レジを経由することなく商品の購入を行うことを可能とする携帯型の決済端末(以下、単に携帯端末とも呼ぶ)が用いられている。
【0003】
そして、上記のような小売店では、さらに、例えば、特売品等の各商品に関する情報(以下、単に商品情報とも呼ぶ)を携帯端末に送信することにより、携帯端末を用いることによる商品の販売促進が行われている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-109807号公報
【特許文献2】特開2015-055977号公報
【特許文献3】特開2016-206944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記のような商品情報は、例えば、その商品情報に対応する商品を購入する可能性が極めて低いユーザに対しても送信される可能性がある。そのため、上記のような小売店では、例えば、各商品についての商品情報を、各商品を購入する可能性があると判断できるユーザに対して精度良く送信することが望まれている。
【0006】
そこで、一つの側面では、本発明は、各商品を購入する可能性があるユーザに対して各商品についての商品情報を送信することを可能とする商品購入支援プログラム、情報処理装置及び商品購入支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態の一態様では、第1ユーザが所持する携帯端末から前記第1ユーザが所定の行動を行った1以上の商品についての第1リストを受信し、受信した前記第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定し、前記第1ユーザが前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動を行ったことを示す情報を前記携帯端末から受信する前に、前記携帯端末が前記第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合、前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動が行われていないことを示す情報を前記携帯端末に送信する、処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
一つの側面によれば、各商品を必要とするユーザに対して各商品についての商品情報を効率的に送信することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、情報処理システム10の構成について説明する図である。
図2図2は、情報処理装置1のハードウエア構成を説明する図である。
図3図3は、情報処理装置1の機能について説明する図である。
図4図4は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の概略を説明するフローチャート図である。
図5図5は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の具体例を説明する図である。
図6図6は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の具体例を説明する図である。
図7図7は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の他の具体例を説明する図である。
図8図8は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の他の具体例を説明する図である。
図9図9は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明するフローチャート図である。
図10図10は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明するフローチャート図である。
図11図11は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明するフローチャート図である。
図12図12は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明するフローチャート図である。
図13図13は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明するフローチャート図である。
図14図14は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明するフローチャート図である。
図15図15は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明するフローチャート図である。
図16図16は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明するフローチャート図である。
図17図17は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明するフローチャート図である。
図18図18は、レシート情報131の具体例について説明する図である。
図19図19は、レシート情報131の具体例について説明する図である。
図20図20は、教師データ132の具体例について説明する図である。
図21図21は、教師データ132の具体例について説明する図である。
図22図22は、教師データ132の具体例について説明する図である。
図23図23は、位置情報134の具体例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1の実施の形態における情報処理システムの構成]
初めに、情報処理システム10の構成について説明を行う。図1は、情報処理システム10の構成について説明する図である。
【0011】
図1に示す情報処理システム10は、例えば、情報処理装置1と、1以上の携帯端末5とを有する。
【0012】
情報処理装置1は、例えば、1以上の物理マシンまたは仮想マシンであり、ユーザ11による商品の購入を支援する処理(以下、商品購入支援処理とも呼ぶ)を実行する。また、情報処理装置1は、例えば、商品購入支援処理の実行に用いられる各情報を記憶する記憶部130を有する。
【0013】
携帯端末5は、例えば、小売店において商品を購入するユーザ11(以下、単にユーザ11とも呼ぶ)が少なくとも来店時において所持する携帯端末である。携帯端末5は、例えば、ユーザ11自身が所有するスマートフォン等の携帯端末であってもよく、ユーザ11が小売店において借り受けたスマートフォン等の携帯端末であってもよい。
【0014】
具体的に、携帯端末5は、例えば、ユーザ11が商品のスキャンを行うことにより、購入意思のある商品を示す情報(以下、購入予定情報とも呼ぶ)を入力した場合、スキャンが行われた購入予定情報を情報処理装置1に送信する。
【0015】
これにより、ユーザ11は、例えば、レジ精算の待ち時間を短縮することが可能になり、小売店での買い物に要する時間を短縮させることが可能になる。
【0016】
なお、図1に示す例において、携帯端末5は、例えば、WiFi(登録商標:Wireless Fidelity)等を利用することによってアクセスポイント3との間で無線通信を行うものであってよい。また、情報処理装置1及びアクセスポイント3は、例えば、インターネット網等のネットワークNWを経由することによって通信(例えば、有線通信)を行うものであってよい。
【0017】
ここで、情報処理装置1は、例えば、各携帯端末5に対して、特売品等の商品についての商品情報を送信する。具体的に、情報処理装置1は、例えば、ユーザ11が所有する携帯端末5のうち、商品情報の送信を許可する旨の設定が行われた携帯端末5に対して商品情報を送信する。そして、商品情報を受信した携帯端末5は、この場合、例えば、情報処理装置1から送信された商品情報を出力画面(図示せず)に表示することにより、情報処理装置1から送信された商品情報をユーザ11に閲覧させる。
【0018】
これにより、小売店では、例えば、各商品の販売促進に繋がる情報(商品情報)をユーザ11に閲覧させることが可能になる。
【0019】
しかしながら、この場合、情報処理装置1から送信される商品情報は、その商品情報に対応する商品を購入する可能性が極めて低いユーザ11に対しても送信される可能性がある。具体的に、情報処理装置1から送信される商品情報は、例えば、小売店12に来店しているユーザ11であるが、商品情報に対応する商品に興味がない(商品情報に対応する商品を購入する意思がない)ユーザ11に対しても送信される場合がある。また、情報処理装置1から送信される商品情報は、例えば、小売店12に来店していないユーザ11や小売店12に来店する予定がないユーザ11に対しても送信される場合がある。そのため、上記のような小売店では、各商品についての商品情報を、各商品を購入する可能性があると判断できるユーザ11に対して精度良く送信することが望まれている。
【0020】
そこで、本実施の形態における情報処理装置1は、例えば、来店中のユーザ11(以下、第1ユーザ11とも呼ぶ)が所持する携帯端末5から第1ユーザ11が所定の行動を行った1以上の商品についてのリスト(以下、第1リストとも呼ぶ)を受信する。第1リストは、例えば、第1ユーザ11が購入予定情報を携帯端末5に入力した1以上の商品についてのリストである。すなわち、所定の行動は、例えば、購入予定情報を携帯端末5に入力することである。
【0021】
そして、情報処理装置1は、例えば、受信した第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての他のリスト(以下、第2リストとも呼ぶ)を特定する。第2リストは、例えば、第1リストに含まれる1以上の商品から、第1ユーザ11が今後購入意思を示す可能性があると予測可能な1以上の商品についてのリストである。すなわち、第2リストは、例えば、第1ユーザ11が購入予定情報を今後入力する可能性があると予測可能な1以上の商品についてのリストである。
【0022】
具体的に、情報処理装置1は、各ユーザ11が過去の同一タイミング(例えば、1回の来店時)において所定の行動を行った1以上の商品の組み合わせをそれぞれ含む複数の教師データを学習した機械学習モデル(以下、単に学習モデルとも呼ぶ)に対して、受信した第1リストを入力する。そして、情報処理装置1は、例えば、第1リストの入力に伴って学習モデルから出力された1以上の商品についてのリストを第2リストとして特定する。
【0023】
その後、情報処理装置1は、例えば、第1ユーザ11が第2リストに含まれる1以上の商品に対して所定の行動を行ったことを示す情報を携帯端末5から受信する前に、携帯端末5が第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合、第2リストに含まれる1以上の商品に対して所定の行動が行われていないことを示す情報を携帯端末5に送信する。
【0024】
すなわち、本実施の形態における情報処理装置1は、例えば、第1ユーザ11が商品の購入予定情報を携帯端末5に入力するごとに、第1ユーザ11が購入予定情報を既に入力した各商品から、第1ユーザ11が購入予定情報を今後入力する可能性があると予測可能な商品(以下、予測商品とも呼ぶ)を予測する。そして、例えば、第1ユーザ11が予測商品の購入予定情報を携帯端末5に入力することなく予測商品の配置位置から離れた場合、情報処理装置1は、第1ユーザ11が予測商品の購入を失念している可能性がある、または、第1ユーザ11が予測商品の存在や配置位置を認識していない可能性があると判定し、予測商品についての商品情報(言い換えれば、予測商品の購入を提案する商品情報)を第1ユーザ11が所持する携帯端末5に送信する。
【0025】
これにより、本実施の形態における情報処理装置1は、例えば、各商品についての商品情報を、各商品を購入する可能性があると判断できるユーザ11に対して精度良く送信することが可能になる。また、情報処理装置1は、例えば、第1ユーザ11が各商品の配置位置から離れたことに応じて各商品についての商品情報を送信することで、第1ユーザ11が各商品を購入することを決める可能性が高いタイミングにおいて各商品についての商品情報を送信することが可能になる。そのため、情報処理装置1は、例えば、各携帯端末5に対する商品情報の送信に伴う各商品の販売促進効果を高めることが可能になる。
【0026】
[情報処理装置のハードウエア構成]
次に、情報処理装置1のハードウエア構成について説明を行う。図2は、情報処理装置1のハードウエア構成を説明する図である。
【0027】
情報処理装置1は、図2に示すように、例えば、プロセッサであるCPU(Central Processing Unit)101と、メモリ102と、通信装置(I/Oインタフェース)103と、ストレージ104とを有する。各部は、バス105を介して互いに接続される。
【0028】
ストレージ104は、例えば、商品購入支援処理を行うためのプログラム110を記憶するプログラム格納領域(図示せず)を有する。また、ストレージ104は、例えば、商品購入支援処理を行う際に用いられる情報を記憶する記憶部130(以下、情報格納領域130とも呼ぶ)を有する。なお、ストレージ104は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)であってよい。
【0029】
CPU101は、例えば、ストレージ104からメモリ102にロードされたプログラム110を実行して商品購入支援処理を行う。
【0030】
また、通信装置103は、例えば、ネットワークNWを介してアクセスポイント3との通信を行う。
【0031】
[情報処理装置の機能]
次に、情報処理装置1の機能について説明を行う。図3は、情報処理装置1の機能について説明する図である。
【0032】
情報処理装置1は、図3に示すように、例えば、CPU101やメモリ102等のハードウエアとプログラム110とが有機的に協働することにより、情報管理部111と、モデル生成部112と、リスト受信部113と、リスト特定部114と、移動判定部115と、情報送信部116とを含む各種機能を実現する。
【0033】
また、情報処理装置1は、図3に示すように、例えば、レシート情報131と、教師データ132と、学習モデル133と、位置情報134とを情報格納領域130に記憶する。
【0034】
情報管理部111は、例えば、情報処理装置1の管理者(以下、管理者とも呼ぶ)によって入力された複数のレシート情報131を受け付ける。複数のレシート情報131のそれぞれは、例えば、小売店において各ユーザ11が過去の同一タイミング(例えば、1回の来店時)に商品を購入した際に発行された1枚のレシートに含まれる情報である。そして、情報管理部111は、例えば、受け付けた複数のレシート情報131を情報格納領域130に記憶する。
【0035】
モデル生成部112は、例えば、情報格納領域130に記憶された複数のレシート情報131から複数の教師データ132を生成する。複数の教師データ132のそれぞれは、例えば、1枚のレシートに対応するレシート情報131に含まれる情報から生成される教師データである。すなわち、複数の教師データ132のそれぞれは、例えば、あるユーザ11が1回の来店時における1回の会計で購入した1以上の商品の組み合わせから生成される教師データである。そして、モデル生成部112は、例えば、生成した複数の教師データ132の機械学習を行うことによって学習モデル133を生成する。その後、モデル生成部112は、例えば、生成した学習モデル133を情報格納領域130に記憶する。なお、学習モデル133は、例えば、RNN(Recurrent Neural Network)であってよい。
【0036】
リスト受信部113は、例えば、来店中の第1ユーザ11が所持する携帯端末5から、第1ユーザ11が携帯端末5に購入予定情報の入力を行った1以上の商品についての第1リストを受信する。
【0037】
リスト特定部114は、例えば、リスト受信部113が受信した第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定する。具体的に、リスト特定部114は、例えば、リスト受信部113が受信した第1リストの学習モデル133に対する入力に伴って出力された1以上の商品についてのリストを第2リストとして特定する。
【0038】
移動判定部115は、例えば、第2リストに含まれる1以上の商品の購入予定情報を携帯端末5から受信する前に、携帯端末5が第2リストに含まれる1以上の商品の配置位置と異なる位置に移動したか否かを判定する。
【0039】
具体的に、移動判定部115は、例えば、第2リストに含まれる1以上の商品の全ての購入予定情報を携帯端末5から受信する前に、携帯端末5が第2リストに含まれる1以上の商品の全ての配置位置を含む範囲と異なる位置に移動したか否かを判定する。
【0040】
また、移動判定部115は、例えば、第2リストに含まれる1以上の商品ごとに、各商品の購入予定情報を携帯端末5から受信する前に、携帯端末5が各商品の配置位置を含む範囲と異なる位置に移動したか否かを判定する。
【0041】
情報送信部116は、例えば、第2リストに含まれる1以上の商品の購入予定情報を携帯端末5から受信する前に、携帯端末5が第2リストに含まれる1以上の商品の配置位置と異なる位置に移動したと移動判定部115が判定した場合、第2リストに含まれる1以上の商品の購入予定情報が入力されていないことを示す情報を携帯端末5に送信する。位置情報134の説明については後述する。
【0042】
[第1の実施の形態における商品購入支援処理の概略]
次に、第1の実施の形態の概略について説明を行う。図4は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の概略を説明するフローチャート図である。
【0043】
情報処理装置1は、図4に示すように、例えば、第1ユーザ11が所持する携帯端末5から第1ユーザ11が所定の行動を行った1以上の商品についての第1リストを受信する(S1)。
【0044】
そして、情報処理装置1は、例えば、S1の処理で受信した第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定する(S2)。
【0045】
その後、情報処理装置1は、例えば、S2の処理で特定した第2リストに含まれる1以上の商品に対して第1ユーザ11が所定の行動を行ったことを示す情報を携帯端末5から受信する前に、携帯端末5が第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したか否かを判定する(S3)。
【0046】
その結果、例えば、S2の処理で特定した第2リストに含まれる1以上の商品に対して第1ユーザ11が所定の行動を行ったことを示す情報を携帯端末5から受信する前に、携帯端末5が第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合(S3のYES)、情報処理装置1は、S2の処理で特定した第2リストに含まれる1以上の商品に対して所定の行動が行われていないことを示す情報を携帯端末5に送信する(S4)。
【0047】
一方、例えば、S2の処理で特定した第2リストに含まれる1以上の商品に対して第1ユーザ11が所定の行動を行ったことを示す情報を携帯端末5から受信する前に、携帯端末5が第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置にまだ移動していないと判定した場合(S3のNO)、情報処理装置1は、S4の処理を行わない。
【0048】
これにより、本実施の形態における情報処理装置1は、例えば、各商品についての商品情報を、各商品を購入する可能性があると判断できるユーザ11に対して精度良く送信することが可能になる。また、情報処理装置1は、例えば、第1ユーザ11が各商品の配置位置から離れたことに応じて各商品についての商品情報を送信することで、第1ユーザ11が各商品を購入することを決める可能性が高いタイミングにおいて各商品についての商品情報を送信することが可能になる。そのため、情報処理装置1は、例えば、各携帯端末5に対する商品情報の送信に伴う各商品の販売促進効果を高めることが可能になる。
【0049】
[第1の実施の形態における商品購入支援処理の具体例(1)]
次に、第1の実施の形態における商品購入支援処理の具体例について説明を行う。図5及び図6は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の具体例を説明する図である。以下、ユーザ11aが小売店12に来店した場合について説明を行う。また、以下、小売店12の店内において各商品が配置されている範囲を範囲R1と呼び、小売店12の店内において各商品が配置されていない範囲(例えば、レジ精算が行われる範囲)を範囲R2とも呼ぶ。すなわち、範囲R2は、例えば、ユーザ11aが携帯端末5に購入予定情報を入力した商品の購入を確定させる処理(レジ精算)を行う情報処理装置(以下、他の情報処理装置とも呼ぶ)が配置されている範囲である。
【0050】
情報処理装置1は、例えば、S2の処理において、ユーザ11aが携帯端末5aを用いてスキャンを行った1以上の商品から、ユーザ11aが携帯端末5aを用いて今後スキャンを行う可能性がある商品として商品A1を予測する。そして、例えば、図5及び図6に示すように、ユーザ11aが商品A1のスキャン(購入予定情報の入力)を行わずに範囲R1から範囲R2に移動した場合、情報処理装置1は、ユーザ11aが商品A1のスキャンを行うことなく商品A1の配置位置を含む範囲(範囲R1)から異なる位置に移動したと判定し、商品A1についての商品情報を携帯端末5aに送信する。
【0051】
すなわち、図5及び図6に示す例において、範囲R2は、例えば、レジ精算が行われる範囲である。そのため、例えば、ユーザ11aが商品A1のスキャンを行わずに範囲R1から範囲R2に移動した場合、情報処理装置1は、ユーザ11aが商品A1を買い忘れている可能性がある、または、ユーザ11aが商品A1の存在や配置位置を認識していない可能性があると判定することが可能である。したがって、情報処理装置1は、この場合、例えば、商品A1の購入を提案する商品情報を携帯端末5aに通知する。
【0052】
これにより、情報処理装置1は、例えば、商品A1を購入する可能性があると判断できるユーザ11aに対して、商品A1を購入する可能性高いと判断できるタイミングにおいて商品A1についての商品情報を送信することが可能にある。
【0053】
[第1の実施の形態における商品購入支援処理の具体例(2)]
次に、第1の実施の形態における商品購入支援処理の他の具体例について説明を行う。図7及び図8は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の他の具体例を説明する図である。以下、ユーザ11bが小売店12に来店した場合について説明を行う。また、以下、小売店12の店内において商品A2が配置されている位置の近傍の範囲を範囲R3とも呼ぶ。
【0054】
なお、図7及び図8に示す例において、範囲R3は、商品A2が配置された棚の角のうちの1つ(以下、角P1とも呼ぶ)からの距離が所定距離である範囲(すなわち、各P1を中心とする円形状の範囲)である。また、ここでの所定距離は、例えば、小売店12の店内における通路の幅の所定倍であってよい。
【0055】
情報処理装置1は、例えば、S2の処理において、ユーザ11bが携帯端末5bを用いてスキャンを行った1以上の商品から、ユーザ11bが携帯端末5bを用いて今後スキャンを行う可能性がある商品として商品A2を予測する。そして、例えば、図7及び図8に示すように、ユーザ11bが範囲R3内に移動し、さらに、ユーザ11bが商品A2のスキャンを行わずに範囲R3外に移動した場合、情報処理装置1は、ユーザ11bが商品A2のスキャンを行うことなく商品A2の配置位置を含む範囲(範囲R3)から異なる位置に移動したと判定し、商品A2についての商品情報を携帯端末5bに送信する。
【0056】
すなわち、図7及び図8に示す例において、範囲R3は、商品A2が配置されている位置の近傍範囲である。そのため、例えば、ユーザ11bが範囲R3内に一旦移動したにもかかわらず、商品A2のスキャンを行わずに範囲R3外に移動した場合、情報処理装置1は、ユーザ11bが商品A2を買い忘れている可能性がある、または、ユーザ11bが商品A2の存在や配置位置を認識していない可能性があると判定することが可能である。したがって、情報処理装置1は、この場合、例えば、商品A2の購入を提案する情報を携帯端末5bに通知する。
【0057】
これにより、情報処理装置1は、例えば、商品A2を購入する可能性があると判断できるユーザ11bに対して、商品A2を購入する可能性高いと判断できるタイミングにおいて商品A2についての商品情報を送信することが可能になる。
【0058】
なお、図7及び図8に示す例では、商品A2が配置された棚の角P1からの距離が所定距離である範囲が範囲R3である場合について説明を行ったが、これに限られない。具体的に、範囲R3は、例えば、商品A2が配置された棚の角P1からの距離が所定距離である範囲のうちの一部(例えば、角P1を中心として半円形状の範囲)であってもよい。また、範囲R3は、例えば、商品A2が配置された棚の複数の角のそれぞれからの距離が所定距離である範囲であってもよい。また、範囲R3は、例えば、商品A2の配置位置からの距離が所定距離である範囲であってもよい。
【0059】
[第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細]
次に、第1の実施の形態の詳細について説明する。図9から図17は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明するフローチャート図である。また、図18から図23は、第1の実施の形態における商品購入支援処理の詳細を説明する図である。
【0060】
[情報管理処理]
初めに、商品購入支援処理のうち、レシート情報131を管理する処理(以下、情報管理処理とも呼ぶ)について説明を行う。図9は、情報管理処理を説明するフローチャート図である。
【0061】
情報管理部111は、図9に示すように、例えば、レシート情報131が管理者によって入力されるまで待機する(S101のNO)。具体的に、情報管理部111は、例えば、管理者が管理者端末(図示せず)を介してレシート情報131を入力するまで待機する。
【0062】
そして、レシート情報131の入力を受け付けた場合(S101のYES)、情報管理部111は、例えば、入力を受け付けたレシート情報131を情報格納領域130に記憶する(S102)。
【0063】
すなわち、例えば、小売店12におけるユーザ11の来店数が1日平均で500人であって、かつ、100日分のレシートに対応する複数のレシート情報131が管理者によって入力されている場合、情報格納領域130には、50000枚のレシートに対応する複数のレシート情報131が蓄積される。以下、レシート情報131の具体例について説明を行う。
【0064】
[レシート情報の具体例]
図18及び図19は、レシート情報131の具体例について説明する図である。具体的に、図18は、図5及び図6で説明したユーザ11aが小売店12において商品を購入した際に発行されたレシートに対応するレシート情報131(以下、レシート情報131aとも呼ぶ)である。また、図19は、図7及び図8で説明したユーザ11bが小売店12において商品を購入した際に発行されたレシートに対応するレシート情報131(以下、レシート情報131bとも呼ぶ)である。
【0065】
図18及び図19に示すレシート情報131は、例えば、各商品を識別する識別情報が設定される「識別情報」と、各商品の商品名が設定される「商品名」とを項目として有する。
【0066】
具体的に、図18に示すレシート情報131aにおいて、1行目には、「識別情報」として「033」が設定され、「商品名」として「A」が設定されている。また、図18に示すレシート情報131aにおいて、2行目には、「識別情報」として「016」が設定され、「商品名」として「B」が設定されている。また、図18に示すレシート情報131aにおいて、3行目には、「識別情報」として「171」が設定され、「商品名」として「C」が設定されている。また、図18に示すレシート情報131aにおいて、4行目には、「識別情報」として「080」が設定され、「商品名」として「D」が設定されている。
【0067】
一方、図19に示すレシート情報131bにおいて、1行目には、「識別情報」として「016」が設定され、「商品名」として「B」が設定されている。また、図19に示すレシート情報131bにおいて、2行目には、「識別情報」として「091」が設定され、「商品名」として「F」が設定されている。さらに、図19に示すレシート情報131bにおいて、3行目には、「識別情報」として「002」が設定され、「商品名」として「G」が設定されている。
【0068】
すなわち、図18に示すレシート情報131aは、4つの商品が購入された際のレシートに対応するレシート情報131である。また、図19に示すレシート情報131bは、3つの商品が購入された際のレシートに対応するレシート情報131である。
【0069】
[モデル生成処理]
次に、商品購入支援処理のうち、学習モデル133の生成を行う処理(以下、モデル生成処理とも呼ぶ)について説明を行う。図10及び図11は、モデル生成処理を説明するフローチャート図である。
【0070】
モデル生成部112は、図10に示すように、例えば、モデル生成タイミングになるまで待機する(S111のNO)。モデル生成タイミングは、例えば、学習モデル133の生成を行う旨の情報を管理者が情報処理装置1に入力したタイミングであってよい。
【0071】
そして、モデル生成タイミングになった場合(S111のYES)、モデル生成部112は、例えば、情報格納領域130に記憶された複数のレシート情報131のそれぞれの識別情報を示す変数rに1を設定する(S112)。
【0072】
続いて、モデル生成部112は、例えば、S112の処理または後述するS126の処理(以下、S112等の処理とも呼ぶ)で設定した変数rに対応するレシート情報131に含まれる商品のリストであるリストLrを特定する。そして、モデル生成部112は、例えば、特定したリストLrに含まれる商品の数を変数lに設定する(S113)。
【0073】
具体的に、例えば、図18で説明したレシート情報131aの識別情報が変数rに設定されている場合、モデル生成部112は、S113の処理において、図18で説明したレシート情報131aに含まれる商品の数である4を変数lに設定する。
【0074】
次に、モデル生成部112は、例えば、S113の処理で特定したリストLrから抽出する商品の数を示す変数jに1を設定する(S114)。
【0075】
そして、モデル生成部112は、例えば、S113の処理で特定したリストLrに含まれる商品から、S114の処理または後述するS124の処理(以下、S114等の処理とも呼ぶ)で設定した変数jが示す数の商品の順列の数(パターン数)を変数Kに設定する(S115)。
【0076】
さらに、モデル生成部112は、例えば、S113の処理で特定したリストLrに含まれる商品から、S114等の処理で設定した変数jが示す数の商品の組み合わせを1つ特定する(S116)。
【0077】
続いて、モデル生成部112は、例えば、S113の処理で特定したリストLrに含まれる商品から、S114等の処理で設定した変数jが示す数の商品の順列の識別情報を示す変数kに1を設定する(S117)。
【0078】
その後、モデル生成部112は、例えば、S116の処理で特定した変数jが示す数の商品の順列を示すシーケンスSrj(k)を生成する(S118)。
【0079】
そして、モデル生成部112は、例えば、S113の処理で特定したリストLrに含まれる商品のうち、S118の処理で生成したシーケンスSrj(k)に含まれる商品以外の商品の組み合わせを示すシーケンスであるシーケンスTrj(k)を生成する(S119)。
【0080】
続いて、モデル生成部112は、例えば、S118の処理で生成したシーケンスSrj(k)と、S119の処理で生成したシーケンスTrj(k)とを組み合わせることによって教師データ132を生成する。そして、モデル生成部112は、図11に示すように、例えば、生成した教師データ132の学習モデル133に学習させる(S121)。
【0081】
次に、モデル生成部112は、例えば、変数kに1を加算する(S122)。そして、モデル生成部112は、例えば、S122の処理で1を加算した変数kがS115の処理で設定した変数Kを上回ったか否かを判定する(S123)。
【0082】
その結果、S122の処理で1を加算した変数kがS115の処理で設定した変数Kを上回っていないと判定した場合(S123のNO)、モデル生成部112は、例えば、S118以降の処理を再度行う。
【0083】
一方、S122の処理で1を加算した変数kがS115の処理で設定した変数Kを上回ったと判定した場合(S123のYES)、モデル生成部112は、例えば、変数jに1を加算する(S124)。
【0084】
そして、モデル生成部112は、例えば、S124の処理で1を加算した変数jがS1123の処理で設定した変数lに到達したか否かを判定する(S125)。
【0085】
その結果、S124の処理で1を加算した変数jがS113の処理で設定した変数lに到達していないと判定した場合(S125のNO)、モデル生成部112は、例えば、S115以降の処理を再度行う。
【0086】
一方、S124の処理で1を加算した変数jがS113の処理で設定した変数lに到達したと判定した場合(S125のYES)、モデル生成部112は、例えば、変数rに1を加算する(S126)。
【0087】
そして、モデル生成部112は、例えば、S126の処理で1を加算した変数rが、情報格納領域130に記憶した複数のレシート情報131のそれぞれに対応するレシートの数を示す定数Rを上回ったか否かを判定する(S127)。
【0088】
その結果、S126の処理で1を加算した変数rが定数Rを上回っていないと判定した場合(S127のNO)、モデル生成部112は、例えば、S113以降の処理を再度行う。
【0089】
一方、S126の処理で1を加算した変数rが定数Rを上回っていると判定した場合(S127のYES)、モデル生成部112は、例えば、モデル生成処理を終了する。以下、教師データ132の具体例について説明を行う。
【0090】
[教師データの具体例(1)]
図20から図22は、教師データ132の具体例について説明する図である。具体的に、図20から図22は、4つの商品(商品A、商品B、商品C及び商品D)が購入された際のレシート(変数rが1であるレシート)から生成される教師データ132の具体例を説明する図である。なお、以下、シーケンスSrj(k)に含まれる各商品の商品名(以下、シーケンスSとも呼ぶ)と、シーケンスTrj(k)に含まれる各商品の商品名(以下、シーケンスTとも呼ぶ)とが教師データ132のそれぞれに含まれるものとして説明を行う。
【0091】
初めに、モデル生成処理において生成される教師データ132のうち、変数rが1であって変数jが1である場合において生成される教師データ132の具体例について説明を行う。図20は、変数rが1であって変数jが1である場合において生成される教師データ132の具体例について説明する図である。
【0092】
具体的に、例えば、変数jが1である場合における1回目のS116の処理(変数kが1であるときのS116の処理)において商品Aが特定された場合、モデル生成部112は、シーケンスS11(1)として「A」を特定し、シーケンスT11(1)として「B」、「C」及び「D」を特定する。そのため、モデル生成部112は、この場合、図20の1行目に示すように、例えば、「シーケンスS」として「A」が設定され、「シーケンスT」として「BCD」が設定された教師データ132を生成する。
【0093】
また、例えば、変数jが1である場合における2回目のS116の処理(変数kが2であるときのS116の処理)において商品Bが特定された場合、モデル生成部112は、シーケンスS11(2)として「B」を特定し、シーケンスT11(2)として「A」、「C」及び「D」を特定する。そのため、モデル生成部112は、この場合、図20の2行目に示すように、例えば、「シーケンスS」として「B」が設定され、「シーケンスT」として「ACD」が設定された教師データ132を生成する。
【0094】
また、例えば、変数jが1である場合における3回目のS116の処理(変数kが3であるときのS116の処理)において商品Cが特定された場合、モデル生成部112は、シーケンスS11(3)として「C」を特定し、シーケンスT11(3)として「A」、「B」及び「D」を特定する。そのため、モデル生成部112は、この場合、図20の3行目に示すように、例えば、「シーケンスS」として「C」が設定され、「シーケンスT」として「ABD」が設定された教師データ132を生成する。
【0095】
さらに、例えば、変数jが1である場合における4回目のS116の処理(変数kが4であるときのS116の処理)において商品Dが特定された場合、モデル生成部112は、シーケンスS11(4)として「D」を特定し、シーケンスT11(4)として「A」、「B」及び「C」を特定する。そのため、モデル生成部112は、この場合、図20の4行目に示すように、例えば、「シーケンスS」として「D」が設定され、「シーケンスT」として「ABC」が設定された教師データ132を生成する。
【0096】
すなわち、変数jが1である場合、S115の処理で算出される定数Kは4になる。そのため、モデル生成部112は、この場合、S121の処理を4回行うことによって4個の教師データ132を生成し、生成した各教師データ132を学習モデル133に学習させる。
【0097】
[教師データの具体例(2)]
次に、モデル生成処理において生成される教師データ132のうち、変数rが1であって変数jが2である場合において生成される教師データ132の具体例について説明を行う。図21は、変数rが1であって変数jが2である場合において生成される教師データ132の具体例について説明する図である。
【0098】
具体的に、例えば、変数jが2である場合における1回目のS116の処理(変数kが1であるときのS116の処理)において商品A及び商品Bがこの順で特定された場合、モデル生成部112は、シーケンスS12(1)として「A」及び「B」を特定し、シーケンスT12(1)として「C」及び「D」を特定する。そのため、モデル生成部112は、この場合、図21の1行目に示すように、例えば、「シーケンスS」として「AB」が設定され、「シーケンスT」として「CD」が設定された教師データ132を生成する。
【0099】
また、例えば、変数jが2である場合における2回目のS116の処理(変数kが2であるときのS116の処理)において商品A及び商品Cがこの順で特定された場合、モデル生成部112は、シーケンスS12(2)として「A」及び「C」を特定し、シーケンスT12(2)として「B」及び「D」を特定する。そのため、モデル生成部112は、この場合、図21の2行目に示すように、例えば、「シーケンスS」として「AC」が設定され、「シーケンスT」として「BD」が設定された教師データ132を生成する。
【0100】
また、例えば、変数jが2である場合における3回目のS116の処理(変数kが3であるときのS116の処理)において商品A及び商品Dがこの順で特定された場合、モデル生成部112は、シーケンスS12(3)として「A」及び「D」を特定し、シーケンスT12(3)として「B」及び「C」を特定する。そのため、モデル生成部112は、この場合、図21の3行目に示すように、例えば、「シーケンスS」として「AD」が設定され、「シーケンスT」として「BC」が設定された教師データ132を生成する。図21に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0101】
すなわち、変数jが2である場合、S115の処理で算出される変数Kは12になる。そのため、モデル生成部112は、この場合、S121の処理を12回行うことによって12個の教師データ132を生成し、生成した各教師データ132を学習モデル133に学習させる。
【0102】
[教師データの具体例(3)]
次に、モデル生成処理において生成される教師データ132のうち、変数rが1であって変数jが3である場合において生成される教師データ132の具体例について説明を行う。図22は、変数rが1であって変数jが3である場合において生成される教師データ132の具体例について説明する図である。
【0103】
具体的に、例えば、変数jが3である場合における1回目のS116の処理(変数kが1であるときのS116の処理)において商品A、商品B及び商品Cがこの順で特定された場合、モデル生成部112は、シーケンスS13(1)として「A」、「B」及び「C」を特定し、シーケンスT13(1)として「D」を特定する。そのため、モデル生成部112は、この場合、図22の1行目に示すように、例えば、「シーケンスS」として「ABC」が設定され、「シーケンスT」として「D」が設定された教師データ132を生成する。
【0104】
また、例えば、変数jが3である場合における2回目のS116の処理(変数kが2であるときのS116の処理)において商品A、商品C及び商品Bがこの順で特定された場合、モデル生成部112は、シーケンスS13(2)として「A」、「C」及び「B」を特定し、シーケンスT13(2)として「D」を特定する。そのため、モデル生成部112は、この場合、図22の2行目に示すように、例えば、「シーケンスS」として「ACB」が設定され、「シーケンスT」として「D」が設定された教師データ132を生成する。
【0105】
また、例えば、変数jが3である場合における3回目のS116の処理(変数kが3であるときのS116の処理)において商品B、商品A及び商品Cがこの順で特定された場合、モデル生成部112は、シーケンスS13(3)として「B」、「A」及び「C」を特定し、シーケンスT13(3)として「D」を特定する。そのため、モデル生成部112は、この場合、図22の3行目に示すように、例えば、「シーケンスS」として「BAC」が設定され、「シーケンスT」として「D」が設定された教師データ132を生成する。図21に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0106】
すなわち、変数jが3である場合、S115の処理で算出される変数Kは24になる。そのため、モデル生成部112は、この場合、S121の処理を24回行うことによって24個の教師データ132を生成し、生成した各教師データ132を学習モデル133に学習させる。
【0107】
このように、モデル生成部112は、例えば、各ユーザ11が過去の同一タイミング(例えば、1回の来店時)において購入した1以上の商品の組み合わせからなる教師データ132を生成し、生成した教師データ132を学習させることによって学習モデル133を生成する。
【0108】
これにより、本実施の形態における情報処理装置1は、例えば、生成した学習モデル133を用いることで、来店中に新たなユーザ11が既に購入意思を示した商品(すなわち、購入予定情報を入力した商品)から、新たなユーザ11が購入意思を今後示す可能性がある商品の予測を行うことが可能になる。
【0109】
[位置管理処理]
次に、商品購入支援処理のうち、位置情報134を管理する処理(以下、位置管理処理とも呼ぶ)について説明を行う。図12は、位置管理処理を説明するフローチャート図である。
【0110】
情報管理部111は、図12に示すように、例えば、携帯端末5から位置情報134を受信するまで待機する(S11のNO)。位置情報134は、例えば、小売店12の店内における各携帯端末5の位置を示す情報である。
【0111】
なお、携帯端末5は、例えば、所定の時間間隔ごと(例えば、1秒ごと)に、自端末の現在位置を示す位置情報134を情報処理装置1に送信するものであってよい。また、携帯端末5は、例えば、アクセスポイント3からの測位等を用いて現在位置を算出し、算出した現在位置を示す位置情報134を情報処理装置1に送信するものであってよい。
【0112】
そして、携帯端末5から位置情報134を受信した場合(S11のYES)、情報管理部111は、例えば、受信した位置情報134を情報格納領域130に記憶する(S12)。以下、位置情報134の具体例について説明を行う。
【0113】
[位置情報の具体例]
図23は、位置情報134の具体例について説明する図である。
【0114】
図23に示す位置情報134は、例えば、各携帯端末5を識別する識別情報が設定される「識別情報」と、各時刻が設定される「時刻」と、各時刻における各携帯端末5の位置を示す情報が設定される「位置」とを項目として有する。なお、小売店12の店内は、例えば、所定のサイズごとの領域(以下、単位領域とも呼ぶ)に予め分割されているものであってもよい。具体的に、複数の単位領域のそれぞれは、例えば、1辺が50cmや1m等の矩形領域であってよい。そして、「位置」には、例えば、各携帯端末5の現在位置を含む単位領域の位置(例えば、単位領域の中心位置)が設定されるものであってよい。
【0115】
具体的に、図23に示す位置情報134において、例えば、1行目の情報には、「識別情報」として「501」が設定され、「時刻」として「12:00:00」が設定され、「位置」として「(30,21)」が設定されている。また、図23に示す位置情報134において、例えば、2行目の情報には、「識別情報」として「501」が設定され、「時刻」として「12:00:01」が設定され、「位置」として「(31,21)」が設定されている。図23に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0116】
[商品購入支援処理のメイン処理(1)]
次に、商品購入支援処理のメイン処理について説明を行う。図13及び図14は、商品購入支援処理のメイン処理を説明するフローチャート図である。具体的に、図13及び図14は、図5及び図6で説明した具体例に対応する商品購入支援処理のメイン処理について説明するフローチャート図である。なお、以下、1人の新たなユーザ11(以下、特定のユーザ11とも呼ぶ)が小売店12に来店してから退店するまでに行われる商品購入支援処理のメイン処理について説明を行う。すなわち、複数のユーザ11が小売店12に来店している場合、商品購入支援処理のメイン処理は、複数のユーザ11のそれぞれについて並行して行われるものとして説明を行う。
【0117】
リスト受信部113は、図13に示すように、例えば、S11の処理において小売店12の店内の位置を示す位置情報134が新たな携帯端末5(以下、特定の携帯端末5とも呼ぶ)から受信するまで待機する(S21のNO)。すなわち、リスト受信部113は、例えば、新たな携帯端末5を所有する新たなユーザ11が小売店12に来店するまで待機する。また、リスト受信部113は、例えば、新たなユーザ11が小売店12の店内において新たな携帯端末5の貸し出しを受けるまで待機する。
【0118】
そして、S11の処理において小売店12の店内の位置を示す位置情報134が特定の携帯端末5から受信した場合(S21のYES)、リスト受信部113は、例えば、特定のユーザ11が特定の携帯端末5に対して購入予定情報を入力した商品の識別情報を示す変数iに0を設定する(S22)。
【0119】
続いて、リスト受信部113は、例えば、特定のユーザ11が特定の携帯端末5に対して商品の購入予定情報を入力するまで待機する(S23のNO)。具体的に、リスト受信部113は、例えば、特定のユーザ11が携帯端末5に入力した商品の購入予定情報を携帯端末5から受信するまで待機する。
【0120】
その結果、特定のユーザ11が特定の携帯端末5に対して商品の購入予定情報を入力した場合(S23のYES)、リスト特定部114は、例えば、変数iに1を加算する(S24)。
【0121】
そして、リスト特定部114は、例えば、S23の処理で入力された購入予定情報に対応する商品(すなわち、i番目の商品)を示す情報(例えば、商品名)をシーケンスSに追加する(S25)。
【0122】
その後、リスト特定部114は、例えば、シーケンスS(シーケンスSに含まれる1以上の商品のそれぞれを示す情報)を学習モデル133に入力する(S26)。
【0123】
具体的に、例えば、S25の処理において、商品Aと商品Cとがこの順でシーケンスSに追加された場合、リスト特定部114は、商品A及び商品Cをこの順で含むシーケンスSを学習モデル133に入力する。
【0124】
そして、リスト特定部114は、例えば、学習モデル133から出力されたシーケンスTと、学習モデル133から出力されたシーケンスTに関連する情報とを取得する(S27)。具体的に、リスト特定部114は、例えば、シーケンスTに含まれる1以上の商品のそれぞれを示す情報と、シーケンスTに含まれる1以上の商品のそれぞれが特定のユーザ11によって購入される確率(以下、購入確率とも呼ぶ)とを取得する。すなわち、シーケンスTに含まれる1以上の商品のそれぞれの購入確率は、例えば、シーケンスSに含まれる1以上の商品のそれぞれが購入された場合において、シーケンスTに含まれる1以上の商品のそれぞれがさらに購入される確率である。
【0125】
具体的に、例えば、S26の処理において、商品A及び商品Cをこの順で含むシーケンスSを学習モデル133に入力されることによって、商品Bの購入確率が80(%)であることを示す情報と、商品Dの購入確率が30(%)であることを示す情報とがそれぞれ出力された場合、リスト特定部114は、商品Bの購入確率が80(%)であることを示す情報と、商品Dの購入確率が30(%)であることを示す情報とをそれぞれ取得する。
【0126】
続いて、リスト特定部114は、例えば、学習モデル133から出力されたシーケンスTに含まれる1以上の商品のうち、購入確率が予め定められた閾値P以上である商品を示す情報をリストUに追加する(S28)。
【0127】
具体的に、例えば、S27の処理において、商品Bの購入確率が80(%)であることを示す情報と、商品Dの購入確率が30(%)であることを示す情報とのそれぞれが取得された場合であって、閾値Pが70(%)である場合、リスト特定部114は、購入確率が70(%)を上回っている商品Bを示す情報をリストUに追加する。
【0128】
すなわち、リスト特定部114は、例えば、特定のユーザ11が購入予定情報を今後入力する可能性が高いと判定できる商品を示す情報を、特定のユーザ11に対して商品情報を通知する商品の候補としてリストUに追加する。
【0129】
その後、移動判定部115は、図14に示すように、例えば、S11の処理で受信した特定の携帯端末5から受信した最新の位置情報134が示す位置(特定の携帯端末5の現在位置)が小売店12の店内における商品の配置位置を含む範囲と異なる位置であるか否かを判定する(S31)。
【0130】
すなわち、移動判定部115は、図5及び図6で説明したように、例えば、特定の携帯端末5が範囲R1から範囲R2に移動したか否かを判定する。
【0131】
その結果、特定の携帯端末5の現在位置が小売店12の店内における商品の配置位置を含む範囲と異なる位置であると判定した場合(S31のYES)、移動判定部115は、例えば、リストUに商品を示す情報が含まれているか否かを判定する(S32)。
【0132】
そして、リストUに商品を示す情報が含まれていると判定した場合(S32のYES)、情報送信部116は、例えば、リストUに含まれる商品に関する情報(商品情報)を特定の携帯端末5に通知する(S33)。
【0133】
具体的に、例えば、商品Bを示す情報がリストUに含まれている場合、情報送信部116は、商品Bについての商品情報を特定の携帯端末5に通知する。
【0134】
すなわち、例えば、特定の携帯端末5が小売店12の店内における商品の配置位置を含む範囲と異なる位置に移動した場合において、商品を示す情報がリストUに含まれている場合、情報送信部116は、特定のユーザ11がリストUに情報が含まれる商品を買い忘れている可能性がある、または、特定のユーザ11がリストUに情報が含まれる商品の存在や配置位置を認識していない可能性があると判定する。そして、情報送信部116は、この場合、例えば、リストUに情報が含まれる商品情報を携帯端末5に通知する。
【0135】
その後、リスト特定部114は、例えば、特定の携帯端末5の現在位置が店内であるか否かを判定する(S34)。
【0136】
その結果、特定の携帯端末5の現在位置が店内であると判定した場合(S34のYES)、リスト受信部113は、例えば、S23以降の処理を再度行う。
【0137】
一方、特定の携帯端末5の現在位置が店内でないと判定した場合(S34のNO)、情報処理装置1は、例えば、商品購入支援処理のメイン処理を終了する。
【0138】
すなわち、特定の携帯端末5の現在位置が店外の位置である場合とは、特定のユーザ11が小売店12から既に退店している場合であると判断できる。そのため、情報処理装置1は、この場合、例えば、特定のユーザ11(特定の携帯端末5)についての商品購入支援処理のメイン処理を終了する。
【0139】
なお、情報処理装置1は、例えば、特定の携帯端末5の現在位置が店内である場合であっても、特定の携帯端末5の現在位置が各携帯端末5の返却位置である場合、商品購入支援処理のメイン処理を終了するものであってよい。
【0140】
[商品購入支援処理のメイン処理(2)]
次に、商品購入支援処理のメイン処理について説明を行う。図15から図17は、商品購入支援処理のメイン処理を説明するフローチャート図である。具体的に、図15から図17は、図7及び図8で説明した具体例に対応する商品購入支援処理のメイン処理について説明するフローチャート図である。
【0141】
リスト受信部113は、図15に示すように、例えば、S11の処理において小売店12の店内の位置を示す位置情報134が特定の携帯端末5から受信するまで待機する(S41のNO)。
【0142】
そして、S11の処理において小売店12の店内の位置を示す位置情報134が特定の携帯端末5から受信した場合(S41のYES)、リスト受信部113は、例えば、特定のユーザ11が特定の携帯端末5に対して購入予定情報を入力した商品の識別情報を示す変数iに0を設定する(S42)。
【0143】
続いて、リスト受信部113は、例えば、特定のユーザ11が特定の携帯端末5に対して商品の購入予定情報を入力するまで待機する(S43のNO)。
【0144】
その結果、特定のユーザ11が特定の携帯端末5に対して商品の購入予定情報を入力した場合(S43のYES)、リスト特定部114は、例えば、変数iに1を加算する(S44)。
【0145】
そして、リスト特定部114は、例えば、S43の処理で入力された購入予定情報に対応する商品(すなわち、i番目の商品)を示す情報をシーケンスSに追加する(S45)。
【0146】
その後、リスト特定部114は、例えば、シーケンスS(シーケンスSに含まれる1以上の商品のそれぞれを示す情報)を学習モデル133に入力する(S46)。
【0147】
そして、リスト特定部114は、例えば、学習モデル133から出力されたシーケンスTと、学習モデル133から出力されたシーケンスTに関連する情報とを取得する(S47)。具体的に、リスト特定部114は、例えば、シーケンスTに含まれる1以上の商品のそれぞれを示す情報と、シーケンスTに含まれる1以上の商品のそれぞれが特定のユーザ11によって購入される購入確率とを取得する。
【0148】
続いて、リスト特定部114は、例えば、学習モデル133から出力されたシーケンスTに含まれる1以上の商品のうち、購入確率が予め定められた閾値P以上である商品を示す情報をリストUに追加する(S48)。
【0149】
その後、移動判定部115は、例えば、リストUに情報が含まれる商品の識別情報を示す変数nに1を設定する(S49)。
【0150】
続いて、移動判定部115は、図16に示すように、例えば、リストUに含まれるn番目の商品(以下、商品Unとも呼ぶ)の近傍範囲を特定する(S51)。具体的に、商品Unの近傍範囲は、例えば、商品Unに対応する範囲R3(図7及び図8で説明した範囲R3)であってよい。
【0151】
そして、移動判定部115は、例えば、特定の携帯端末5の現在位置がS51の処理で特定した商品Unの近傍範囲に含まれるか否かを判定する(S52)。
【0152】
その結果、特定の携帯端末5の現在位置がS51の処理で特定した商品Unの近傍範囲に含まれると判定した場合(S52のYES)、移動判定部115は、例えば、特定の携帯端末5の現在位置が近傍範囲に含まれる商品を示す情報が含まれるリストVに、商品Unを示す情報が含まれるか否かを判定する(S53)。
【0153】
そして、リストVに商品Unを示す情報が含まれないと判定した場合(S53のNO)、移動判定部115は、例えば、商品Unを示す情報をリストVに追加する(S54)。その後、移動判定部115は、S61以降の処理を行う。
【0154】
一方、特定の携帯端末5の現在位置が近傍範囲に含まれる商品を含むリストVに商品Unを示す情報が含まれると判定した場合(S53のYES)、移動判定部115は、例えば、S54の処理を行わずにS61以降の処理を行う。
【0155】
また、特定の携帯端末5の現在位置がS51の処理で特定した商品Unの近傍範囲に含まれないと判定した場合(S52のNO)、移動判定部115は、例えば、リストVに商品Unを示す情報が含まれるか否かを判定する(S55)。
【0156】
その結果、リストVに商品Unを示す情報が含まれると判定した場合(S55のYES)、情報送信部116は、例えば、商品Unに関する情報を特定の携帯端末5に送信する(S56)。
【0157】
すなわち、リストVに商品Unを示す情報が含まれている場合であって、特定の携帯端末5の現在位置が商品Unの近傍範囲に含まれないと判定した場合とは、特定の携帯端末5の位置が商品Unの近傍範囲内に一旦移動した後、さらに、商品Unの近傍範囲外に移動した場合である。そのため、情報送信部116は、この場合、例えば、特定のユーザ11が商品Unを買い忘れている可能性がある、または、特定のユーザ11が商品Unの存在や配置位置を認識していない可能性があると判定し、商品Unに関する情報(商品情報)を特定の携帯端末5に通知する。
【0158】
その後、移動判定部115は、例えば、リストVから商品Unを示す情報を削除する(S57)。さらに、移動判定部115は、例えば、S61以降の処理を行う。
【0159】
一方、リストVに商品Unを示す情報が含まれないと判定した場合(S55のNO)、移動判定部115は、例えば、S56及びS57の処理を行わずにS61以降の処理を行う。
【0160】
そして、移動判定部115は、図17に示すように、例えば、変数nに1を加算する(S61)。
【0161】
続いて、移動判定部115は、S61の処理で1を加算した変数nがリストUに含まれる商品の数を上回っているか否かを判定する(S62)。
【0162】
その結果、S61の処理で1を加算した変数nがリストUに含まれる商品の数を上回っていないと判定した場合(S62のNO)、移動判定部115は、例えば、S51以降の処理を再度行う。
【0163】
一方、S61の処理で1を加算した変数nがリストUに含まれる商品の数を上回っていると判定した場合(S62のYES)、リスト特定部114は、例えば、携帯端末5の現在位置が店内であるか否かを判定する(S63)。
【0164】
そして、特定の携帯端末5の現在位置が店内であると判定した場合(S63のYES)、リスト受信部113は、例えば、S43以降の処理を再度行う。
【0165】
一方、特定の携帯端末5の現在位置が店内でないと判定した場合(S63のNO)、情報処理装置1は、例えば、商品購入支援処理のメイン処理を終了する。
【0166】
このように、本実施の形態における情報処理装置1は、例えば、第1ユーザ11が所持する携帯端末5から第1ユーザ11が所定の行動を行った1以上の商品についての第1リストを受信する。
【0167】
そして、情報処理装置1は、例えば、受信した第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定する。
【0168】
その後、情報処理装置1は、例えば、第1ユーザ11が第2リストに含まれる1以上の商品に対して所定の行動を行ったことを示す情報を携帯端末5から受信する前に、携帯端末5が第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合、第2リストに含まれる1以上の商品に対して所定の行動が行われていないことを示す情報を携帯端末5に送信する。
【0169】
すなわち、本実施の形態における情報処理装置1は、例えば、第1ユーザ11が商品の購入予定情報を携帯端末5に入力するごとに、第1ユーザ11が購入予定情報を既に入力した各商品から、第1ユーザ11が購入予定情報を今後入力する可能性があると予測可能な予測商品を予測する。そして、例えば、第1ユーザ11が予測商品の購入予定情報を携帯端末5に入力することなく予測商品の配置位置から離れた場合、情報処理装置1は、第1ユーザ11が予測商品の購入を失念している可能性がある、または、第1ユーザ11が予測商品の存在や配置位置を認識していない可能性があると判定し、予測商品についての商品情報(予測商品の購入を提案する商品情報)を第1ユーザ11が所持する携帯端末5に送信する。
【0170】
これにより、本実施の形態における情報処理装置1は、例えば、各商品についての商品情報を、各商品を購入する可能性があると判断できるユーザ11に対して精度良く送信することが可能になる。また、情報処理装置1は、例えば、第1ユーザ11が各商品の配置位置から離れたことに応じて各商品についての商品情報を送信することで、第1ユーザ11が各商品を購入することを決める可能性が高いタイミングにおいて各商品についての商品情報を送信することが可能になる。そのため、情報処理装置1は、例えば、各携帯端末5に対する商品情報の送信に伴う各商品の販売促進効果を高めることが可能になる。
【0171】
なお、携帯端末5は、例えば、情報処理装置1から送信された商品情報を出力画面(図示せず)に表示する場合、表示された商品情報を閲覧したユーザ11が行った行動を示す情報を収集するものであってもよい。
【0172】
具体的に、携帯端末5は、例えば、出力画面に表示された商品情報を消すためのボタンを複数表示するとともに、ユーザ11が行った行動に対応するボタンが押下されるようにユーザ11に促すものであってもよい。
【0173】
さらに具体的に、携帯端末5は、例えば、出力画面に表示された商品情報を消すためのボタンとして、「通知された情報の商品を購入した」と表示されたボタンと、「通知された情報の商品を購入しなかった」と表示されたボタンとを表示するものであってもよい。
【0174】
そして、例えば、「通知された情報の商品を購入した」と表示されたボタンが押下された回数よりも「通知された情報の商品を購入しなかった」と表示されたボタンが押下された回数の方が多い場合、情報処理装置1は、さらなる教師データ132を学習モデル133に学習させることによって、学習モデル133の判定精度を向上させるものであってよい。
【0175】
また、携帯端末5は、例えば、出力画面に表示された商品情報を消すためのボタンとして、「通知された情報が有効であった」と表示されたボタンと、「通知された情報が有効でなかった」と表示されたボタンとを表示するものであってもよい。
【0176】
そして、例えば、「通知された情報が有効であった」と表示されたボタンが押下された回数よりも「通知された情報が有効でなかった」と表示されたボタンが押下された回数の方が多い場合、情報処理装置1は、さらなる教師データ132を学習モデル133に学習させることによって、学習モデル133の判定精度を向上させるものであってよい。
【0177】
さらに、携帯端末5は、例えば、出力画面に表示された商品情報を消すためのボタンとして、「さらに多くの情報を通知して欲しい」と表示されたボタンと、「情報の通知を中止して欲しい」と表示されたボタンとを表示するものであってもよい。
【0178】
そして、例えば、「さらに多くの情報を通知して欲しい」と表示されたボタンが押下された回数よりも「情報の通知を中止して欲しい」と表示されたボタンが押下された回数の方が多い場合、情報処理装置1は、さらなる教師データ132を学習モデル133に学習させることによって、学習モデル133の判定精度を向上させるものであってよい。
【0179】
一方、例えば、「情報の通知を中止して欲しい」と表示されたボタンが押下された回数よりも「さらに多くの情報を通知して欲しい」と表示されたボタンが押下された回数の方が多い場合、情報処理装置1は、S28の処理及びS48の処理で用いる閾値Pの値を小さくするものであってもよい。
【0180】
また、上記の例では、S26の処理及びS46の処理において、シーケンスSに含まれる1以上の商品を示す情報の全てを学習モデル133に入力する場合について説明を行ったが、これに限られない。具体的に、リスト特定部114は、例えば、シーケンスSに含まれる1以上の商品を示す情報の一部を学習モデル133に入力するものであってもよい。さらに具体的に、リスト特定部114は、例えば、シーケンスSに含まれる1以上の商品のうち、シーケンスSに最後に追加された所定数の商品(例えば、シーケンスSに最後に追加された1つの商品)を示す情報を学習モデル133に入力するものであってもよい。
【0181】
以上の実施の形態をまとめると、以下の付記のとおりである。
【0182】
(付記1)
第1ユーザが所持する携帯端末から前記第1ユーザが所定の行動を行った1以上の商品についての第1リストを受信し、
受信した前記第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定し、
前記第1ユーザが前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動を行ったことを示す情報を前記携帯端末から受信する前に、前記携帯端末が前記第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合、前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動が行われていないことを示す情報を前記携帯端末に送信する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする商品購入支援プログラム。
【0183】
(付記2)
付記1において、
前記第1リストは、前記第1ユーザが購入意思を示す情報を前記携帯端末に対して入力した1以上の商品についてのリストである、
ことを特徴とする商品購入支援プログラム。
【0184】
(付記3)
付記1において、
前記特定する処理では、
各ユーザが前記所定の行動を行った1以上の商品の組み合わせをそれぞれ含む複数の教師データを学習した機械学習モデルに対して、前記第1リストを入力し、
前記第1リストの入力に伴って前記機械学習モデルから出力された1以上の商品についてのリストを前記第2リストとして特定する、
ことを特徴とする商品購入支援プログラム。
【0185】
(付記4)
付記1において、
前記第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置は、前記第1リストに含まれる1以上の商品のそれぞれについての購入を確定させる他の情報処理装置が配置された位置である、
ことを特徴とする商品購入支援プログラム。
【0186】
(付記5)
付記1において、
前記送信する処理では、前記第1ユーザが前記第2リストに含まれる1以上の商品のうちのいずれかの商品に対して前記所定の行動を行ったことを示す情報を前記携帯端末から受信する前に、前記携帯端末が前記いずれかの商品が配置された位置までの距離が閾値未満である範囲の内側から外側に移動したと判定した場合、前記いずれかの商品に対して前記所定の行動が行われていないことを示す情報を前記携帯端末に送信する、
ことを特徴とする商品購入支援プログラム。
【0187】
(付記6)
第1ユーザが所持する携帯端末から前記第1ユーザが所定の行動を行った1以上の商品についての第1リストを受信するリスト受信部と、
受信した前記第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定するリスト特定部と、
前記第1ユーザが前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動を行ったことを示す情報を前記携帯端末から受信する前に、前記携帯端末が前記第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合、前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動が行われていないことを示す情報を前記携帯端末に送信する情報送信部と、を有する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【0188】
(付記7)
付記6において、
前記リスト特定部は、
各ユーザが前記所定の行動を行った1以上の商品の組み合わせをそれぞれ含む複数の教師データを学習した機械学習モデルに対して、前記第1リストを入力し、
前記第1リストの入力に伴って前記機械学習モデルから出力された1以上の商品についてのリストを前記第2リストとして特定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【0189】
(付記8)
第1ユーザが所持する携帯端末から前記第1ユーザが所定の行動を行った1以上の商品についての第1リストを受信し、
受信した前記第1リストに含まれる1以上の商品と対応関係にある1以上の商品についての第2リストを特定し、
前記第1ユーザが前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動を行ったことを示す情報を前記携帯端末から受信する前に、前記携帯端末が前記第2リストに含まれる1以上の商品が配置された位置と異なる位置に移動したと判定した場合、前記第2リストに含まれる1以上の商品に対して前記所定の行動が行われていないことを示す情報を前記携帯端末に送信する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする商品購入支援方法。
【0190】
(付記9)
付記8において、
前記特定する処理では、
各ユーザが前記所定の行動を行った1以上の商品の組み合わせをそれぞれ含む複数の教師データを学習した機械学習モデルに対して、前記第1リストを入力し、
前記第1リストの入力に伴って前記機械学習モデルから出力された1以上の商品についてのリストを前記第2リストとして特定する、
ことを特徴とする商品購入支援方法。
【符号の説明】
【0191】
1:情報処理装置 3:アクセスポイント
5:携帯端末 10:情報処理システム
11:ユーザ 12:小売店
101:CPU 102:メモリ
103:I/Oインタフェース 104:ストレージ
105:バス NW:ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
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図19
図20
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