IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ローム株式会社の特許一覧

特開2024-53910降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路、車載電源システム
<>
  • 特開-降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路、車載電源システム 図1
  • 特開-降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路、車載電源システム 図2
  • 特開-降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路、車載電源システム 図3
  • 特開-降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路、車載電源システム 図4
  • 特開-降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路、車載電源システム 図5
  • 特開-降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路、車載電源システム 図6
  • 特開-降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路、車載電源システム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053910
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路、車載電源システム
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20240409BHJP
【FI】
H02M3/155 H
H02M3/155 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022160419
(22)【出願日】2022-10-04
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133215
【弁理士】
【氏名又は名称】真家 大樹
(72)【発明者】
【氏名】横山 伸之
(72)【発明者】
【氏名】浅野 隼
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AS01
5H730AS05
5H730BB13
5H730BB57
5H730DD04
5H730DD16
5H730EE59
5H730FD01
5H730FF02
5H730FG05
5H730XX09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】過電圧状態を抑制可能な降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路を提供する。
【解決手段】降圧DC/DCコンバータは、コントローラICを備え、コントローラICは、最大デューティサイクルの変化抑制可能なランプ電圧発生回路210及びクランプ電圧生成回路220を備える。ランプ電圧発生回路210は、第1電流源CS11、第1キャパシタC11、第2キャパシタC12、スイッチSW11、ドライバ回路DR11、を含む。クランプ電圧生成回路220は、第4キャパシタC22、第3キャパシタC21、第1バッファBUF21、第1抵抗R21、第2電流源CS21、第2バッファBUF22を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路であって、
周期的なランプ電圧を生成するランプ電圧発生回路と、
クランプ電圧を生成するクランプ電圧生成回路と、
前記降圧DC/DCコンバータの電気的状態とその目標状態の誤差に応じた誤差信号を生成するエラーアンプと、
前記誤差信号を、前記クランプ電圧を利用してクランプするクランプ回路と、
前記クランプ回路によるクランプ後の前記誤差信号を、前記ランプ電圧と比較するパルス幅変調コンパレータと、
を備え、
前記ランプ電圧発生回路は、
接地された第1端と、第2端と、を有する第1キャパシタと、
前記第1キャパシタの前記第2端に、前記コントローラ回路に供給される電源電圧に応じた第1電流を供給する第1電流源と、
前記第1キャパシタと並列に接続されたスイッチと、
前記第1キャパシタの前記第2端と接続された第1端と、第2端と、を有する第2キャパシタと、
リセット信号に応じて前記スイッチをターンオンし、前記第2キャパシタの前記第2端に所定電圧レベルを有する基準電圧を印加するドライバ回路と、
を備え、
前記クランプ電圧生成回路は、
接地された第1端と、第2端と、を有する第3キャパシタと、
前記第3キャパシタの前記第2端と接続された第1端と、前記基準電圧を受ける第2端と、を有する第4キャパシタと、
前記第3キャパシタの前記第2端の電圧を受ける第1端と、第2端と、を有する第1抵抗と、
前記第1抵抗の第2端に第2電流を供給する第2電流源と、
を含み、前記クランプ電圧は、前記第1抵抗の前記第2端に発生する電圧に応じている、コントローラ回路。
【請求項2】
前記第2電流は定電流である、請求項1に記載のコントローラ回路。
【請求項3】
前記第2電流は前記電源電圧に応じている、請求項1に記載のコントローラ回路。
【請求項4】
前記電源電圧は、前記降圧DC/DCコンバータの入力電圧である、請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
【請求項5】
前記ドライバ回路は、電源ラインに前記基準電圧を受け、出力が前記第2キャパシタの前記第2端および前記スイッチの制御ノードと接続されたバッファを含む、請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
【請求項6】
前記クランプ電圧生成回路は、
前記第3キャパシタの前記第2端の電圧を受け、前記第1抵抗の前記第1端に出力する第1バッファをさらに含む、請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
【請求項7】
前記クランプ電圧生成回路は、
前記第1抵抗の前記第2端に発生する電圧を受け、前記クランプ電圧を出力する第2バッファをさらに含む、請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
【請求項8】
前記第1電流源と前記第2電流源は同じ構成を有する、請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
【請求項9】
前記第1電流源は、
前記電源電圧を分圧する抵抗分圧回路と、
第1端が接地された第2抵抗と、
第1端が前記第2抵抗の第2端に接続されたトランジスタと、
非反転入力端子に前記抵抗分圧回路の出力電圧を受け、反転入力端子が前記第2抵抗の前記第2端と接続され、出力が前記トランジスタの制御端子と接続されたオペアンプと、
前記トランジスタに流れる電流を折り返すカレントミラー回路と、
を含む、請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
【請求項10】
前記降圧DC/DCコンバータは、前段のプライマリDC/DCコンバータの出力電圧を降圧するセカンダリDC/DCコンバータである、請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
【請求項11】
前記コントローラ回路は、前記プライマリDC/DCコンバータのコントローラ回路と同じチップに集積化されており、
前記プライマリDC/DCコンバータの前記コントローラ回路は、前記クランプ回路を備えない、請求項10に記載のコントローラ回路。
【請求項12】
ひとつの半導体基板に一体集積化される請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
【請求項13】
請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路を備える、車載電源システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、降圧DC/DCコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
入力電圧よりも低い電圧を生成するために、降圧(Buck)DC/DCコンバータが使用される。
【0003】
降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路は、降圧DC/DCコンバータの電気的状態、具体的には出力電圧や出力電流を示すフィードバック信号が、目標状態に近づくように、降圧DC/DCコンバータのスイッチングトランジスタをフィードバック制御する。
【0004】
コントローラ回路が集積化された半導体チップ(ダイ)は、半導体パッケージに収容される。半導体パッケージ内において、半導体チップの電極パッドは、ボンディングワイヤを介して、半導体パッケージのピンと接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第7102307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路について検討した結果、以下の課題を認識するに至った。
【0007】
フィードバック信号が伝わるフィードバック経路が遮断する異常が発生する可能性がある。このような異常は、たとえばボンディングワイヤの外れや、あるいは、半導体パッケージのピンとプリント基板のはんだの外れなどに起因して生じうる。フィードバック経路が遮断すると、コントローラ回路に入力されるフィードバック信号は0Vとなる。そうすると、コントローラ回路は、フィードバック信号が目標値に近づくように、スイッチングのデューティサイクルを増大させ、その結果、出力電圧(あるいは出力電流)が増加する。ところが、出力電圧(出力電流)が増大しても、フィードバック信号は0Vのままであるため、コントローラ回路はさらにデューティサイクルを増大させこととなり、降圧DC/DCコンバータの出力は増加し続け、やがて過電圧状態となる。
【0008】
本開示はかかる状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、過電圧状態を抑制可能なコントローラ回路の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のある態様は、降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路に関する。コントローラ回路は、周期的なランプ電圧を生成するランプ電圧発生回路と、クランプ電圧を生成するクランプ電圧生成回路と、降圧DC/DCコンバータの電気的状態とその目標状態の誤差に応じた誤差信号を生成するエラーアンプと、誤差信号を、クランプ電圧を利用してクランプするクランプ回路と、クランプ回路によるクランプ後の誤差信号を、ランプ電圧と比較するパルス幅変調コンパレータと、を備える。ランプ電圧発生回路は、接地された第1端と、第2端と、を有する第1キャパシタと、第1キャパシタの第2端に、コントローラ回路に供給される電源電圧に応じた第1電流を供給する第1電流源と、第1キャパシタと並列に接続されたスイッチと、第1キャパシタの第2端と接続された第1端と、第2端と、を有する第2キャパシタと、リセット信号に応じてスイッチをターンオンし、第2キャパシタの第2端に所定電圧レベルを有する基準電圧を印加するドライバ回路と、を備える。クランプ電圧生成回路は、接地された第1端と、第2端と、を有する第3キャパシタと、第3キャパシタの第2端と接続された第1端と、基準電圧を受ける第2端と、を有する第4キャパシタと、第3キャパシタの第2端の電圧を受ける第1端と、第2端と、を有する第1抵抗と、第1抵抗の第2端に第2電流を供給する第2電流源と、を含み、クランプ電圧は、第1抵抗の第2端に発生する電圧に応じている。
【0010】
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明あるいは本開示の態様として有効である。さらに、この項目(課題を解決するための手段)の記載は、本発明の欠くべからざるすべての特徴を説明するものではなく、したがって、記載されるこれらの特徴のサブコンビネーションも、本発明たり得る。
【発明の効果】
【0011】
本開示のある態様によれば、出力の過電圧を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態に係る降圧DC/DCコンバータの回路図である。
図2図2は、PWMコンパレータの入力電圧範囲とランプ電圧のレベルダイアグラムである。
図3図3は、実施形態に係るランプ電圧発生回路およびクランプ電圧生成回路の回路図である。
図4図4は、図3のランプ電圧発生回路およびクランプ電圧生成回路の動作を説明する図である。
図5図5は、第1電流源の構成例を示す回路図である。
図6図6は、変形例1に係るクランプ電圧生成回路の回路図である。
図7図7は、降圧コンバータを備える電源システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施形態の概要)
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。この概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、すべての実施形態の重要な要素を特定することも、一部またはすべての態様の範囲を線引きすることも意図していない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態(実施例や変形例)または複数の実施形態(実施例や変形例)を指すものとして用いる場合がある。
【0014】
一実施形態に係る降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路は、周期的なランプ電圧を生成するランプ電圧発生回路と、クランプ電圧を生成するクランプ電圧生成回路と、降圧DC/DCコンバータの電気的状態とその目標状態の誤差に応じた誤差信号を生成するエラーアンプと、誤差信号を、クランプ電圧を利用してクランプするクランプ回路と、クランプ回路によるクランプ後の誤差信号を、ランプ電圧と比較するパルス幅変調コンパレータと、を備える。ランプ電圧発生回路は、接地された第1端と、第2端と、を有する第1キャパシタと、第1キャパシタの第2端に、コントローラ回路に供給される電源電圧に応じた第1電流を供給する第1電流源と、第1キャパシタと並列に接続されたスイッチと、第1キャパシタの第2端と接続された第1端と、第2端と、を有する第2キャパシタと、リセット信号に応じてスイッチをターンオンし、第2キャパシタの第2端に所定の電圧レベルを有する基準電圧を印加するドライバ回路と、を備える。クランプ電圧生成回路は、接地された第1端と、第2端と、を有する第3キャパシタと、第3キャパシタの第2端と接続された第1端と、基準電圧を受ける第2端と、を有する第4キャパシタと、第3キャパシタの第2端の電圧を受ける第1端と、第2端と、を有する第1抵抗と、第1抵抗の第2端に第2電流を供給する第2電流源と、を含み、クランプ電圧は、第1抵抗の第2端に発生する電圧に応じている。
【0015】
フィードバック経路が遮断すると誤差電圧は上昇するが、クランプ回路によりクランプ電圧を超えないようにクランプされる。これにより、DC/DCコンバータは、デューティサイクルが、クランプ電圧に応じた上限を超えない範囲で動作することとなり、出力の過電圧を抑制できる。ここで、コントローラ回路に外部から供給される電源電圧が変動すると、ランプ電圧の変動範囲が変化する。クランプ電圧生成回路は、ランプ電圧の変動範囲の変化に追従して、クランプ電圧の電圧レベルを変化させることができる。これにより、デューティサイクルの上限を電源電圧の変動に追従させることができる。
【0016】
一実施形態において、第2電流源が生成する第2電流は、電源電圧に依存しない定電流であってもよい。
【0017】
一実施形態において、第2電流源が生成する第2電流は、電源電圧に応じていてもよい。この場合、電源電圧の変動にかかわらず、デューティサイクルの上限を一定に保つことができる。
【0018】
一実施形態において、電源電圧は、降圧DC/DCコンバータの入力電圧であってもよい。
【0019】
一実施形態において、ドライバ回路は、電源ラインに基準電圧を受け、出力が第2キャパシタの第2端およびスイッチの制御ノードと接続されたバッファを含んでもよい。
【0020】
一実施形態において、クランプ電圧生成回路は、第3キャパシタの第2端の電圧を受け、第1抵抗の第1端に出力する第1バッファをさらに含んでもよい。
【0021】
一実施形態において、クランプ電圧生成回路は、第1抵抗の第2端に発生する電圧を受け、クランプ電圧を出力する第2バッファをさらに含んでもよい。
【0022】
一実施形態において、第1電流源と第2電流源は同じ構成を有してもよい。
【0023】
一実施形態において、第1電流源は、電源電圧を分圧する抵抗分圧回路と、第1端が接地された第2抵抗と、第1端が第2抵抗の第2端に接続されたトランジスタと、非反転入力端子に抵抗分圧回路の出力電圧を受け、反転入力端子が第2抵抗の第2端と接続され、出力がトランジスタの制御端子と接続されたオペアンプと、トランジスタに流れる電流を折り返すカレントミラー回路と、を含んでもよい。
【0024】
一実施形態において、降圧DC/DCコンバータは、前段のプライマリDC/DCコンバータの出力電圧を降圧するセカンダリDC/DCコンバータであってもよい。
【0025】
一実施形態において、コントローラ回路は、プライマリDC/DCコンバータのコントローラ回路と同じチップに集積化されており、プライマリDC/DCコンバータのコントローラ回路は、クランプ回路を備えない。
【0026】
一実施形態において、コントローラ回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
【0027】
一実施形態に係る車載電源システムは、上述のいずれかのコントローラ回路を備えてもよい。
【0028】
(実施形態)
以下、好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施形態は、開示および発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも開示および発明の本質的なものであるとは限らない。
【0029】
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0030】
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に接続された(設けられた)状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0031】
また本明細書において、電圧信号、電流信号などの電気信号、あるいは抵抗、キャパシタ、インダクタなどの回路素子に付された符号は、必要に応じてそれぞれの電圧値、電流値、あるいは回路定数(抵抗値、容量値、インダクタンス)を表すものとする。
【0032】
本明細書において参照する波形図やタイムチャートの縦軸および横軸は、理解を容易とするために適宜拡大、縮小したものであり、また示される各波形も、理解の容易のために簡略化され、あるいは誇張もしくは強調されている。
【0033】
図1は、実施形態に係る降圧DC/DCコンバータ(以下、降圧コンバータという)100の回路図である。降圧コンバータ100は、入力ライン102に供給された入力電圧Vinを降圧し、降圧後の出力電圧Voutを出力ライン104に発生する。
【0034】
降圧コンバータ100は、主回路110およびコントローラIC(Integrated Circuit)200を備える。コントローラIC200は、ひとつの半導体基板に集積化されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)である。
【0035】
主回路110は、ハイサイドトランジスタMH、ローサイドトランジスタML、インダクタL1、出力キャパシタC1を備える。ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLは、入力ライン102と接地の間に直列に接続される。インダクタL1の一端は、ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLの接続ノード(スイッチングノードあるいはスイッチングピンという)SWと、出力ライン104の間に接続される。出力キャパシタC1は、出力ライン104と接地の間に接続される。ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLは、コントローラIC200に集積化されてもよいし、外付けのディスクリート部品であってもよい。
【0036】
コントローラIC200は、入力ピンVIN、スイッチングピンSW、接地ピンGND、フィードバックピンFBを備える。入力ピンVINには、外部から直流の入力電圧Vinが供給される。この入力電圧Vinは、DC/DCコンバータの入力電圧であるとともに、コントローラIC200の電源電圧Vccであり、コントローラIC200の内部のアナログ回路ブロックに供給される。フィードバックピンFBは、出力ライン104と接続される。
【0037】
ハイサイドトランジスタMHは入力ピンVINとスイッチングピンSWの間に接続され、ローサイドトランジスタMLは、スイッチングピンSWと接地ピンGNDの間に接続される。
【0038】
コントローラIC200は、ハイサイドトランジスタMH、ローサイドトランジスタMLに加えて、ランプ電圧発生回路210、クランプ電圧生成回路220、エラーアンプ230、クランプ回路240、PWMコンパレータ250、ロジック回路260、ドライバ回路270を備える。
【0039】
ランプ電圧発生回路210は、周期的なランプ電圧VRAMPを生成する。クランプ電圧生成回路220は、クランプ電圧Vcを生成する。
【0040】
フィードバックピンFBには、降圧コンバータ100の電気的状態を示すフィードバック信号VFBが入力される。降圧コンバータ100の電気的状態は、たとえば降圧コンバータ100の出力電圧VOUTである。
【0041】
エラーアンプ230は、降圧コンバータ100の電気的状態(すなわち出力電圧VOUT)とその目標状態(基準電圧VREF)の誤差に応じた誤差信号VERRを生成する。
【0042】
クランプ回路240は、誤差信号VERRを、クランプ電圧Vcを利用してクランプする。
【0043】
PWMコンパレータ250は、クランプ回路240によるクランプ後の誤差信号VERR’を、ランプ電圧VRAMPと比較し、比較結果に応じたパルス幅変調(PWM)信号SPWMを生成する。ロジック回路260は、PWM信号SPWMに応じて、ハイサイドトランジスタMHのオン、オフを制御するハイサイドパルスSHと、ローサイドトランジスタMLのオン、オフを制御するローサイドパルスSLと、を生成する。ドライバ回路270は、ハイサイドパルスSHに応じてハイサイドトランジスタMHを駆動し、ローサイドパルスSLに応じてローサイドトランジスタMLを駆動する。
【0044】
以上が降圧コンバータ100の全体構成である。
【0045】
図2は、PWMコンパレータ250の入力電圧範囲とランプ電圧VRAMPのレベルダイアグラムである。
【0046】
PWMコンパレータ250は、所定の入力電圧範囲においてのみ、正確な電圧比較が可能である。そのため、デューティサイクルを広範囲の間で変化させたい場合、ランプ電圧VRAMPの最大電圧Vmaxと最小電圧Vminが、PWMコンパレータ250の入力電圧範囲に含まれている必要がある。ランプ電圧VRAMPの最大電圧Vminは、デューティサイクル100%に相当し、最小電圧Vminがデューティサイクル0%に相当する。
【0047】
クランプ回路240におけるクランプ電圧Vcとデューティサイクルの上限値(最大デューティサイクル)Dmaxの関係は、以下の式で表される。
Dmax=(Vmax-Vc)/(Vmax-Vmin) …(1)
【0048】
ランプ電圧発生回路210には、電源電圧Vcc(=Vin)が供給されており、電源電圧Vccが変化すると、ランプ電圧VRAMPの振幅、すなわち最大電圧Vmaxが変化する。そのため、クランプ電圧Vcを一定とすると、電源電圧Vccが変動したときに、最大デューティサイクルDmaxが変化してしまう。以下では電源電圧Vccが変化したときに、最大デューティサイクルDmaxの変化を抑制可能な、ランプ電圧発生回路210およびクランプ電圧生成回路220の構成を説明する。
【0049】
図3は、実施形態に係るランプ電圧発生回路210およびクランプ電圧生成回路220の回路図である。
【0050】
ランプ電圧発生回路210は、第1キャパシタC11、第1電流源CS11、スイッチSW11、第2キャパシタC12、ドライバ回路DR11を備える。出力キャパシタC1は、第1端が接地される。第1電流源CS11は、第1キャパシタC11の第2端に、コントローラ回路200に供給される電源電圧Vccに応じた第1電流Ic1を供給する。具体的には、第1電流Ic1は、電源電圧Vccに比例する。
【0051】
スイッチSW11は、第1キャパシタC11と並列に接続される。たとえばスイッチSW11は、NMOS(N-channel Metal Oxide Semiconductor)トランジスタで構成することができる。第2キャパシタC12の第1端は、第1キャパシタC11の第2端と接続される。
【0052】
ドライバ回路DR11は、リセット信号RSTのアサートに応じて、スイッチSW11をターンオンし、第2キャパシタC12の第2端に、所定の電圧レベルを有する基準電圧VREGAを印加する。リセット信号RSTは、図示しないオシレータによって生成される周期信号であり、リセット信号RSTは、降圧コンバータ100のスイッチング周波数を規定する。たとえばドライバ回路DR11は、電源ラインに基準電圧VREGAを受け、出力が第2キャパシタC12の第2端およびスイッチSW11の制御ノード(ゲート)と接続されたバッファBUF11を含む。
【0053】
基準電圧VREGAは、たとえば3.3Vとすることができ、図示しないリニアレギュレータとバンドギャップリファレンス回路の組み合わせにより生成することができる。第2キャパシタC12の第2端に基準電圧VREGAが印加されると、電圧V11は、式(1)で表される最小電圧Vminに初期化される。
Vmin=C12×(C11+C12)×VREGA …(1)
【0054】
以上がランプ電圧発生回路210の構成である。続いてクランプ電圧生成回路220の構成を説明する。
【0055】
クランプ電圧生成回路220は、第3キャパシタC21、第4キャパシタC22、第2電流源CS21、第1バッファBUF21、第2バッファBUF22を備える。
【0056】
第3キャパシタC21の第1端は接地される。第4キャパシタC22の第1端は、第3キャパシタC21の第2端と接続される。第4キャパシタC22の第2端には、基準電圧VREGAが印加される。第3キャパシタC21と第4キャパシタC22の接続ノードには、式(3)で表される基準電圧VREGAを分圧した電圧V21が発生する。C11:C12=C21:C22が成り立っており、電圧V21は、最小電圧Vminと等しい。
V21=C22×(C21+C22)×VREGA=Vmin …(3)
【0057】
第1抵抗R21の第1端には、第1バッファBUF21を介して、第3キャパシタC21の第2端の電圧V21が印加される。
【0058】
第2電流源CS21は、第1抵抗R21の第2端に第2電流Ic2を供給する。第1抵抗R21には、電圧降下R21×Ic2が発生する。第1抵抗R21の第2端に発生する電圧Vcは、式(4)で表される。
Vc=Vmin+R21×Ic2 …(4)
【0059】
第2バッファBUF22は、電圧Vcを、クランプ電圧として出力する。
【0060】
なお、第1バッファBUF21、第2バッファBUF22は省略してもよい。
【0061】
以上がランプ電圧発生回路210およびクランプ電圧生成回路220の構成である。続いてその動作を説明する。
【0062】
図4は、図3のランプ電圧発生回路210およびクランプ電圧生成回路220の動作を説明する図である。
【0063】
時刻tに、オシレータからランプ電圧発生回路210に供給されるリセット信号RSTがアサートされる。リセット信号RSTがアサートされると、スイッチSW11がターンオンし、ランプ電圧VRAMPが0Vとなる。そして、ドライバ回路DR11が、キャパシタC21に、基準電圧VREGAを印加すると、ランプ電圧VRAMPは、上述した式(3)で表される最小電圧Vminにリセットされる。
【0064】
そして、ランプ電圧VRAMPは、最小電圧Vminから再び上昇していく。時刻tにリセット信号RSTがアサートされると、ランプ電圧VRAMPは最小電圧Vminにリセットされる。
【0065】
クランプ電圧生成回路220においては、基準電圧VREGAをキャパシタC21,C22によって分圧して得られる電圧V21を、第1抵抗R21の電圧降下分、レベルシフトすることにより、クランプ電圧Vcが生成される。上述のように、電圧V21はランプ電圧VRAMPの最小電圧Vminと等しい。つまり、クランプ電圧Vcは、最小電圧Vminを基準として生成され、電源電圧Vccに依存しない一定電圧となる。
【0066】
以上がランプ電圧発生回路210およびクランプ電圧生成回路220の動作である。このランプ電圧発生回路210およびクランプ電圧生成回路220を備えるコントローラIC200では、電源電圧Vcc(入力電圧Vin)の変動にともない、最大電圧Vmaxが変動したとしても、クランプ電圧Vcは、電源電圧Vccに依存しない最小電圧Vminを基準として生成される。したがって、電源電圧Vccが変動した場合においても、最小電圧Vminと最大電圧Vmaxの間に、クランプ電圧Vcが含まれることが保証される。
【0067】
コントローラIC200において、フィードバック信号が伝わるフィードバック経路が遮断する異常が発生したとする。このような異常は、たとえばボンディングワイヤの外れや、あるいは、半導体パッケージのピンとプリント基板のはんだの外れなどに起因して生じうる。
【0068】
この場合、エラーアンプ230の反転入力端子の電圧VFBは、0Vまで低下する。このとき、エラーアンプ230の出力である誤差電圧VERRは高くなるが、クランプ回路240によって、クランプ電圧Vcを超えないようにクランプされ、クランプ後の誤差VERR=Vcが、PWMコンパレータ250に供給される。したがって、PWM信号SPWMは、クランプ電圧Vcに応じた最大デューティサイクルに固定され,それ以上は高くならない。これにより、出力電圧VOUTが過電圧状態となるのを抑制できる。
【0069】
図5は、第1電流源CS11の構成例を示す回路図である。第1電 流源CS11は、抵抗分圧回路212、第2抵抗R33、トランジスタM31、カレントミラー回路214を含む。抵抗分圧回路212は、抵抗R31,R32を含み、電源電圧Vccを分圧する。
【0070】
第2抵抗R33の第1端は接地される。トランジスタM31はNMOSトランジスタであり、その第1端(ソース)が第2抵抗R33と接続される。オペアンプOA31は、非反転入力端子に、抵抗分圧回路212の出力電圧V31を受け、反転入力端子が、トランジスタM31のソースと接続される。カレントミラー回路214は、PMOS(P-channel MOS)トランジスタM32,M33を含み、トランジスタM31に流れる電流を折り返し、第1電流Ic1として出力する。
【0071】
第1電流Ic1は、電源電圧Vccに比例した電流となる。
【0072】
第2電流源CS21は、図5の第1電流源CS11と同様に構成することができる。ただし、第2電流Icは、電源電圧Vccに依存しない定電流であるため、抵抗分圧回路212には、電源電圧Vccに代えて、所定の電圧レベルを有する基準電圧VREFが入力される。
【0073】
(変形例1)
実施形態では、第2電流Ic2が定電流であるとしたが、その限りでない。変形例1において、第2電流Ic2は、電源電圧Vccに比例した電流とすることができる。
【0074】
図6は、変形例1に係るクランプ電圧生成回路220Aの回路図である。第2電流源CS21は、図3の第1電流源CS11と同様に、電源電圧Vccに比例した第2電流Ic2を生成する。その他は、図3のクランプ電圧生成回路220と同様である。
【0075】
上述のように、クランプ電圧Vcは、式(4)で表される。
Vc=Vmin+R21×Ic2 …(4)
実施形態では、第2電流Ic2が定電流であったため、クランプ電圧Vcは、電源電圧Vccによらずに一定レベルをとった。これに対して、変形例1では、電源電圧Vccに応じて第2電流Ic2が変化する。これにより、最大デューティサイクルDmaxの電源電圧の依存性を小さくすることができる。
【0076】
(変形例2)
実施形態では、Vcc=Vinである場合を説明したがその限りでない。コントローラIC200には、入力電圧Vinとは別に、電源電圧Vccが供給されてもよい。
【0077】
(用途)
続いて降圧コンバータ100の用途を説明する。
【0078】
図7は、降圧コンバータ100を備える電源システム300のブロック図である。たとえば電源システム300は、自動車に搭載される。電源システム300は、プライマリコンバータ310、セカンダリコンバータ320を備える。
【0079】
プライマリコンバータ310は、バッテリ電圧Vbatを降圧し、出力電圧Vout0を生成する。
【0080】
セカンダリコンバータ320は、出力電圧Vout0を入力電圧Vin1として受け、それを降圧し、出力電圧Vout1を生成する。実施形態に係る降圧コンバータ100は、セカンダリコンバータ320に対応する。
【0081】
電源管理回路400は、プライマリコンバータ310のコントローラ回路410と、セカンダリコンバータ320のコントローラ回路420の部分が集積化された機能ICである。コントローラ回路410は、パルス幅変調器412、ロジック回路414、ドライバ416を含む。
【0082】
コントローラ回路420は、上述のコントローラIC200に対応しており、フィードバックピンFB1のハンダ外れなどに起因する過電圧を抑制可能に構成されている。コントローラ回路420は、パルス幅変調器422、ロジック回路424、ドライバ回路426を含む。パルス幅変調器422は、図1のランプ電圧発生回路210、クランプ電圧生成回路220、エラーアンプ230、クランプ回路240、PWMコンパレータ250を含む。
【0083】
ロジック回路424は、図1のロジック回路260に対応し、ドライバ回路426は、図1のドライバ回路270に対応する。
【0084】
セカンダリコンバータ320のコントローラ回路420は、過電圧保護回路428を備える。過電圧保護回路428は、コントローラ回路420の入力電圧Vin1を監視し、所定のしきい値電圧Vovpを超えると、過電圧保護のトリガーとなる過電圧保護信号OVPをアサートする。電源管理回路400はOVP信号のアサートに応答して、所定の保護シーケンスを実行する。
【0085】
プライマリコンバータ310のコントローラ回路410には、実施形態で説明した最大デューティサイクルのクランプ機能は実装されていない。なぜなら、プライマリコンバータ310のフィードバック経路に異常が生じた場合、出力電圧Vout0が上昇するが、出力電圧Vout0の上昇は、過電圧保護回路428によって検出可能であり、適切に保護することができるからである。
【0086】
実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにさまざまな変形例が存在すること、またそうした変形例も本開示に含まれ、また本発明の範囲を構成しうることは当業者に理解されるところである。
【0087】
(付記)
本開示には以下の技術が開示される。
【0088】
(項目1)
降圧DC/DCコンバータのコントローラ回路であって、
周期的なランプ電圧を生成するランプ電圧発生回路と、
クランプ電圧を生成するクランプ電圧生成回路と、
前記降圧DC/DCコンバータの電気的状態とその目標状態の誤差に応じた誤差信号を生成するエラーアンプと、
前記誤差信号を、前記クランプ電圧を利用してクランプするクランプ回路と、
前記クランプ回路によるクランプ後の前記誤差信号を、前記ランプ電圧と比較するパルス幅変調コンパレータと、
を備え、
前記ランプ電圧発生回路は、
接地された第1端と、第2端と、を有する第1キャパシタと、
前記第1キャパシタの前記第2端に、前記コントローラ回路に供給される電源電圧に応じた第1電流を供給する第1電流源と、
前記第1キャパシタと並列に接続されたスイッチと、
前記第1キャパシタの前記第2端と接続された第1端と、第2端と、を有する第2キャパシタと、
リセット信号に応じて前記スイッチをターンオンし、前記第2キャパシタの前記第2端に所定電圧レベルを有する基準電圧を印加するドライバ回路と、
を備え、
前記クランプ電圧生成回路は、
接地された第1端と、第2端と、を有する第3キャパシタと、
前記第3キャパシタの前記第2端と接続された第1端と、前記基準電圧を受ける第2端と、を有する第4キャパシタと、
前記第3キャパシタの前記第2端の電圧を受ける第1端と、第2端と、を有する第1抵抗と、
前記第1抵抗の第2端に第2電流を供給する第2電流源と、
を含み、前記クランプ電圧は、前記第1抵抗の前記第2端に発生する電圧に応じている、コントローラ回路。
【0089】
(項目2)
前記第2電流は定電流である、項目1に記載のコントローラ回路。
【0090】
(項目3)
前記第2電流は前記電源電圧に応じている、項目1に記載のコントローラ回路。
【0091】
(項目4)
前記電源電圧は、前記降圧DC/DCコンバータの入力電圧である、項目1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
【0092】
(項目5)
前記ドライバ回路は、電源ラインに前記基準電圧を受け、出力が前記第2キャパシタの前記第2端および前記スイッチの制御ノードと接続されたバッファを含む、項目1から4のいずれかに記載のコントローラ回路。
【0093】
(項目6)
前記クランプ電圧生成回路は、
前記第3キャパシタの前記第2端の電圧を受け、前記第1抵抗の前記第1端に出力する第1バッファをさらに含む、項目1から5のいずれかに記載のコントローラ回路。
【0094】
(項目7)
前記クランプ電圧生成回路は、
前記第1抵抗の前記第2端に発生する電圧を受け、前記クランプ電圧を出力する第2バッファをさらに含む、項目1から6のいずれかに記載のコントローラ回路。
【0095】
(項目8)
前記第1電流源と前記第2電流源は同じ構成を有する、項目1から7のいずれかに記載のコントローラ回路。
【0096】
(項目9)
前記第1電流源は、
前記電源電圧を分圧する抵抗分圧回路と、
第1端が接地された第2抵抗と、
第1端が前記第2抵抗の第2端に接続されたトランジスタと、
非反転入力端子に前記抵抗分圧回路の出力電圧を受け、反転入力端子が前記第2抵抗の前記第2端と接続され、出力が前記トランジスタの制御端子と接続されたオペアンプと、
前記トランジスタに流れる電流を折り返すカレントミラー回路と、
を含む、項目1から8のいずれかに記載のコントローラ回路。
【0097】
(項目10)
前記降圧DC/DCコンバータは、前段のプライマリDC/DCコンバータの出力電圧を降圧するセカンダリDC/DCコンバータである、項目1から9のいずれかに記載のコントローラ回路。
【0098】
(項目11)
前記コントローラ回路は、前記プライマリDC/DCコンバータのコントローラ回路と同じチップに集積化されており、
前記プライマリDC/DCコンバータの前記コントローラ回路は、前記クランプ回路を備えない、項目10に記載のコントローラ回路。
【0099】
(項目12)
ひとつの半導体基板に一体集積化される項目1から11のいずれかに記載のコントローラ回路。
【0100】
(項目13)
項目1から12のいずれかに記載のコントローラ回路を備える、車載電源システム。
【符号の説明】
【0101】
100 降圧コンバータ
102 入力ライン
104 出力ライン
110 主回路
MH ハイサイドトランジスタ
ML ローサイドトランジスタ
SW スイッチングノード
L1 インダクタ
C1 出力キャパシタ
200 コントローラIC
210 ランプ電圧発生回路
C11 第1キャパシタ
C12 第2キャパシタ
CS11 第1電流源
SW11 スイッチ
DR11 ドライバ回路
212 抵抗分圧回路
R33 第2抵抗
M31 トランジスタ
214 カレントミラー回路
OA31 オペアンプ
220 クランプ電圧生成回路
C21 第3キャパシタ
C22 第4キャパシタ
CS21 第2電流源
R21 第1抵抗
BUF21 第1バッファ
BUF22 第2バッファ
230 エラーアンプ
240 クランプ回路
250 PWMコンパレータ
260 ロジック回路
270 ドライバ回路
300 電源システム
310 プライマリコンバータ
320 セカンダリコンバータ
400 電源管理回路
410,420 コントローラ回路
428 過電圧保護回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7