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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053939
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】集じん機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/00 20060101AFI20240409BHJP
【FI】
A47L9/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022160476
(22)【出願日】2022-10-04
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田原 隆如
(72)【発明者】
【氏名】柴田 健治
(72)【発明者】
【氏名】石原 貴志
【テーマコード(参考)】
3B006
【Fターム(参考)】
3B006AA08
(57)【要約】
【課題】吸込口がキャップに覆われた状態で吸引モータが駆動されても、吸引モータの加熱を抑制すること。
【解決手段】集じん機は、本体ハウジングと、本体ハウジングの内側に通じる吸込口を有する吸込筒と、本体ハウジングの内側に配置される送風ファン及び送風ファンを回転させる吸引モータを含み、吸込口に吸引力を発生させるモータアセンブリと、吸込筒の端面に対向する対向面を有するフランジ部と、吸込口に挿入される挿入部を含む筒状部と、を有するキャップと、を備える。キャップは、対向面から突出するリブを有する。
【選択図】図19
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ハウジングと、
前記本体ハウジングの内側に通じる吸込口を有する吸込筒と、
前記本体ハウジングの内側に配置される送風ファン及び前記送風ファンを回転させる吸引モータを含み、前記吸込口に吸引力を発生させるモータアセンブリと、
前記吸込筒の端面に対向する対向面を有するフランジ部と、前記吸込口に挿入される挿入部を含む筒状部と、を有するキャップと、を備え、
前記キャップは、前記対向面から突出するリブを有する、
集じん機。
【請求項2】
前記吸込筒の端面と前記リブとが接触した状態で、前記吸込筒の端面と前記対向面との間に間隙が形成され、
前記キャップの周方向において、前記間隙の寸法は、前記リブの寸法よりも大きい、
請求項1に記載の集じん機。
【請求項3】
前記対向面は、リング状であり、
前記リブは、前記対向面の周方向に間隔をあけて複数設けられる、
請求項2に記載の集じん機。
【請求項4】
複数の前記リブは、等間隔に設けられる、
請求項3に記載の集じん機。
【請求項5】
前記リブは、少なくとも3つ設けられる、
請求項3に記載の集じん機。
【請求項6】
前記リブは、前記対向面の径方向に延びるように設けられる、
請求項3に記載の集じん機。
【請求項7】
前記リブの径方向内端部は、前記対向面よりも径方向内側に配置される、
請求項6に記載の集じん機。
【請求項8】
前記筒状部は、前記対向面よりも径方向内側に配置され、前記挿入部が前記吸込口に挿入された状態で前記吸込口の外側に配置される非挿入部を含み、
前記リブの径方向内端部は、前記非挿入部に接続される、
請求項7に記載の集じん機。
【請求項9】
前記筒状部は、スリットを有する、
請求項8に記載の集じん機。
【請求項10】
前記スリットは、前記筒状部の軸方向に延びるように形成される、
請求項9に記載の集じん機。
【請求項11】
前記スリットは、前記挿入部の先端部から前記非挿入部の基端部に亘って形成される、
請求項10に記載の集じん機。
【請求項12】
前記スリットは、相互に隣り合う一対の前記リブの間に形成される、
請求項9に記載の集じん機。
【請求項13】
前記スリットは、相互に隣り合う一対の前記リブの間に1つずつ形成される、
請求項12に記載の集じん機。
【請求項14】
前記吸込口が密閉された状態で前記吸引モータが駆動したときの最大真空度を100%とした場合、前記間隙及びスリットは、最大真空度が90%以上97%以下になるように定められる、
請求項9に記載の集じん機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、集じん機に関する。
【背景技術】
【0002】
集じん機に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、吸気口カバーを備える電気掃除機が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭63-064338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
吸気口(吸込口)が吸気口カバー(キャップ)に密閉された状態で、ファンモータ(吸引モータ)が駆動されると、ファンモータが加熱してしまう可能性がある。
【0005】
本明細書で開示する技術は、吸込口がキャップに覆われた状態で吸引モータが駆動されても、吸引モータの加熱を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、集じん機を開示する。集じん機は、本体ハウジングと、本体ハウジングの内側に通じる吸込口を有する吸込筒と、本体ハウジングの内側に配置される送風ファン及び送風ファンを回転させる吸引モータを含み、吸込口に吸引力を発生させるモータアセンブリと、吸込筒の端面に対向する対向面を有するフランジ部と、吸込口に挿入される挿入部を含む筒状部と、を有するキャップと、を備えてもよい。キャップは、対向面から突出するリブを有してもよい。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、吸込口がキャップに覆われた状態で吸引モータが駆動されても、吸引モータの加熱が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る集じん機を示す左上側からの斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る集じん機を示す左下側からの斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る集じん機を示す右上側からの斜視図である。
図4図4は、実施形態に係る集じん機を示す左側面図である。
図5図5は、実施形態に係る集じん機を示す正面図である。
図6図6は、実施形態に係る集じん機を示す背面図である。
図7図7は、実施形態に係る集じん機を示す断面図である。
図8図8は、実施形態に係る集じん機を示す断面図である。
図9図9は、実施形態に係るタンクカバーとインナカバーとフィルタユニットとを示す左上側からの分解斜視図である。
図10図10は、実施形態に係るタンクカバーとインナカバーとフィルタユニットとを示す右上側からの分解斜視図である。
図11図11は、実施形態に係るタンクカバーとインナカバーとフィルタユニットとを示す右下側からの分解斜視図である。
図12図12は、実施形態に係る集じん機からカウリング及びセパレータを外した状態を示す斜視図である。
図13図13は、実施形態に係る集じん機からカウリングを外した状態を示す斜視図である。
図14図14は、実施形態に係る第1排気流路における気体の流通状態を示す図である。
図15図15は、実施形態に係る第2排気流路における気体の流通状態を示す図である。
図16図16は、実施形態に係るキャップが吸込筒に装着されている状態の集じん機を示す左前側からの斜視図である。
図17図17は、実施形態に係るキャップを示す左前側からの斜視図である。
図18図18は、実施形態に係るキャップを示す右後側からの斜視図である。
図19図19は、実施形態に係るキャップの一部を示す右後側からの斜視図である。
図20図20は、実施形態に係る吸込筒に装着されたキャップの一部を拡大した図である。
図21図21は、実施形態に係るクリーニング装置の一部を示す図である。
図22図22は、実施形態に係る第1弁が第2状態であり第2弁が第3状態であるときのフィルタの状態を示す図である。
図23図23は、実施形態に係る第1弁が第1状態であり第2弁が第4状態であるときのフィルタの状態を示す図である。
図24図24は、実施形態に係る電動工具に接続された集じん機を示す斜視図である。
図25図25は、実施形態に係る電動工具及び集じん機を示すブロック図である。
図26図26は、実施形態に係る電動工具及び集じん機の動作を示すフローチャートである。
図27図27は、実施形態に係る集じん機の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1つ又はそれ以上の実施形態において、集じん機は、本体ハウジングと、本体ハウジングの内側に通じる吸込口を有する吸込筒と、本体ハウジングの内側に配置される送風ファン及び送風ファンを回転させる吸引モータを含み、吸込口に吸引力を発生させるモータアセンブリと、吸込筒の端面に対向する対向面を有するフランジ部と、吸込口に挿入される挿入部を含む筒状部と、を有するキャップと、を備えてもよい。キャップは、対向面から突出するリブを有してもよい。
【0010】
上記の構成では、吸込筒の端面とリブとの接触により、吸込筒の端面とフランジ部の対向面との間に間隙が形成される。吸込口がキャップで覆われても、吸込口が密閉されないので、吸込口がキャップに覆われた状態で吸引モータが駆動されても、吸引モータの加熱が抑制される。また、吸込口がキャップで覆われることにより、集じん機に吸い込まれた塵埃が吸込口を介して集じん機の外部に漏出することが抑制される。
【0011】
1つ又はそれ以上の実施形態において、吸込筒の端面とリブとが接触した状態で、吸込筒の端面と対向面との間に間隙が形成され、キャップの周方向において、間隙の寸法は、リブの寸法よりも大きくてもよい。
【0012】
上記の構成では、適正な寸法の間隙が形成される。
【0013】
1つ又はそれ以上の実施形態において、対向面は、リング状であり、リブは、対向面の周方向に間隔をあけて複数設けられてもよい。
【0014】
上記の構成では、間隙が適正に形成され、吸込口がキャップで覆われても、吸込口が密閉されることが抑制される。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施形態において、複数のリブは、等間隔に設けられてもよい。
【0016】
上記の構成では、吸込筒の端面にリブが等間隔で接触するので、キャップが傾いた状態で吸込筒に装着されることが抑制される。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施形態において、リブは、少なくとも3つ設けられてもよい。
【0018】
上記の構成では、キャップが傾いた状態で吸込筒に装着されることが抑制される。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態において、リブは、対向面の径方向に延びるように設けられてもよい。
【0020】
上記の構成では、吸込筒の端面とリブとの接触が安定する。
【0021】
1つ又はそれ以上の実施形態において、リブの径方向内端部は、対向面よりも径方向内側に配置されてもよい。
【0022】
上記の構成では、キャップは、リブを介して吸込筒に安定して支持される。
【0023】
1つ又はそれ以上の実施形態において、筒状部は、対向面よりも径方向内側に配置され、挿入部が吸込口に挿入された状態で吸込口の外側に配置される非挿入部を含んでもよい。リブの径方向内端部は、非挿入部に接続されてもよい。
【0024】
上記の構成では、キャップの強度低下が抑制される。
【0025】
1つ又はそれ以上の実施形態において、筒状部は、スリットを有してもよい。
【0026】
上記の構成では、筒状部が吸込口に挿入されても、スリットにより、吸込口が密閉されることが抑制される。
【0027】
1つ又はそれ以上の実施形態において、スリットは、筒状部の軸方向に延びるように形成されてもよい。
【0028】
上記の構成では、筒状部が吸込口に挿入されても、スリットにより、吸込口が密閉されることが抑制される。
【0029】
1つ又はそれ以上の実施形態において、スリットは、挿入部の先端部から非挿入部の基端部に亘って形成されてもよい。
【0030】
上記の構成では、筒状部が吸込口に挿入されても、スリットにより、吸込口が密閉されることが抑制される。
【0031】
1つ又はそれ以上の実施形態において、スリットは、相互に隣り合う一対のリブの間に形成されてもよい。
【0032】
上記の構成では、キャップの強度低下が抑制される。
【0033】
1つ又はそれ以上の実施形態において、スリットは、相互に隣り合う一対のリブの間に1つずつ形成されてもよい。
【0034】
上記の構成では、キャップの強度低下が抑制される。
【0035】
1つ又はそれ以上の実施形態において、吸込口が密閉された状態で吸引モータが駆動したときの最大真空度を100%とした場合、間隙及びスリットは、最大真空度が90%以上97%以下になるように定められてもよい。
【0036】
上記の構成では、吸引モータの加熱の抑制と集じん機からの塵埃の漏出の抑制とが両立される。
【0037】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0038】
実施形態においては、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、及び「下」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、集じん機1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0039】
[集じん機]
図1は、実施形態に係る集じん機1を示す左上側からの斜視図である。図2は、実施形態に係る集じん機1を示す左下側からの斜視図である。図3は、実施形態に係る集じん機1を示す右上側からの斜視図である。図4は、実施形態に係る集じん機1を示す左側面図である。図5は、実施形態に係る集じん機1を示す正面図である。図6は、実施形態に係る集じん機1を示す背面図である。図7は、実施形態に係る集じん機1を示す断面図であり、図5のA-A線断面矢視図に相当する。図8は、実施形態に係る集じん機1を示す断面図であり、図4のB-B線断面矢視図に相当する。
【0040】
実施形態において、集じん機1は、気体のみならず液体も吸い込むことができる乾湿両用集じん機である。気体として、空気が例示される。液体として、水が例示される。なお、集じん機1は、乾式集じん機でもよい。
【0041】
図1図2図3図4図5図6図7、及び図8に示すように、集じん機1は、吸込筒2と、タンク3と、インレットカバー4と、キャップ5と、車輪6と、本体ハウジング7と、フック8と、モータアセンブリ9と、インナカバー10と、フィルタユニット11と、スイッチベース12と、スイッチボタン13と、ハンドル14と、コントローラ15とを備える。
【0042】
吸込筒2は、気体及び液体の少なくとも一方を吸い込む。吸込筒2は、吸込口16を有する。吸込口16は、吸込筒2の前端部に配置される。吸込口16を含む吸込筒2は、タンク3の前部に配置される。吸込口16は、前方を向く。吸込筒2に集じんホース17に接続される。吸込口16は、タンク3を介して本体ハウジング7の内側に通じる。
【0043】
タンク3は、吸込口16から吸い込まれた塵埃を収容する内部空間を有する。吸込口16を含む吸込筒2は、タンク3に設けられる。塵埃は、気体及び液体の一方又は両方とともに吸込口16から吸い込まれた後、タンク3の内部空間に流入する。吸込口16から液体が吸い込まれた場合、タンク3は、吸込口16から吸い込まれた液体を貯留する。液体は、タンク3の内部空間に貯留される。
【0044】
インレットカバー4は、吸込筒2の周囲に配置される。インレットカバー4は、タンク3の前部を覆うように配置される。インレットカバー4の下部にハンドル部18が設けられる。ハンドル部18とタンク3との間に空間19が形成される。使用者は、例えば指先を空間19に挿入した状態で、ハンドル部18を下方から手で保持することができる。使用者は、ハンドル部18を手で保持した状態で集じん機1を持ち上げたり引っ張ったりすることができる。
【0045】
キャップ5は、吸込口16を覆うように配置される。吸込筒2から集じんホース17が外された状態で、キャップ5で吸込口16が覆われることにより、タンク3の内部空間に収容されている塵埃が吸込口16を介してタンク3の外部に漏出することが抑制される。
【0046】
車輪6は、タンク3の下部に装着される。車輪6は、タンク3を移動可能に支持する。車輪6は、タンク3の下部の前部に装着される2つの自在輪6Fと、タンク3の下部の後部に装着される2つの固定輪6Rとを含む。タンク3は、車輪6によりクリーニング対象面を移動する。集じん機1の使用者は、集じんホース17を介して集じん機1を前方に引っ張ることにより、クリーニング対象面において集じん機1を前方に移動させることができる。
【0047】
本体ハウジング7は、タンク3に支持される。本体ハウジング7は、タンク3の上側に配置される。本体ハウジング7は、タンクカバー20と、セパレータ21と、カウリング22と、バッテリカバー23とを含む。
【0048】
タンクカバー20は、タンク3の上側に配置される。タンクカバー20は、タンク3の上端部に設けられた開口を覆うように配置される。セパレータ21は、タンクカバー20の上側に配置される。タンクカバー20とセパレータ21とは、ねじにより固定される。カウリング22は、セパレータ21の上側に配置される。セパレータ21とカウリング22とは、ねじにより固定される。バッテリカバー23は、カウリング22の前部に配置される。
【0049】
フック8は、タンク3と本体ハウジング7とを固定する。フック8は、タンク3の左部及び右部のそれぞれに設けられる。
【0050】
タンク3は、集じんホース17を支持するホースフック24を有する。ホースフック24は、タンク3の右後端部及び左後端部のそれぞれに設けられる。集じんホース17は、フレキシブルホースであり、撓むことができる。集じんホース17は、吸込口16に接続されない場合、タンク3に巻き付けられる。ホースフック24は、タンク3に巻き付けられた集じんホース17を下側から支持する。また、集じんホース17に集じんパイプ25が接続される場合がある。セパレータ21は、集じんパイプ25を支持するパイプ支持部26を有する。パイプ支持部26は、セパレータ21の右後端部及び左後端部のそれぞれに設けられる。パイプ支持部26は、集じんパイプ25が挿入される凸部26Aと、集じんパイプ25の外周面を支持する支持面26Bとを含む。また、セパレータ21は、キャップ5を保持するキャップホルダ27を有する。キャップホルダ27は、セパレータ21の後面に設けられる。キャップホルダ27は、キャップ5を左右方向から挟む一対のクランプ部27Aを含む。また、タンク3の後部に支持部28が設けられる。例えばタンク3の内部に収容されている塵埃又はごみ袋をタンク3から出す場合、使用者は、タンク3の後面が下方を向くようにタンク3を倒す場合がある。支持部28は、タンク3が倒された場合にタンク3を支持する。支持部28は、所定の支持面(例えばクリーニング対象面)に接触することにより、倒されたタンク3を下方から支持する。また、図2に示すように、タンク3の後部の下部にハンドル部3Aが設けられる。使用者は、ハンドル部3Aに手を挿入して、集じん機1を持ち上げたり引っ張ったりすることができる。
【0051】
モータアセンブリ9は、本体ハウジング7の内側に配置される。モータアセンブリ9は、本体ハウジング7の内側に通じる吸込口16に吸引力を発生させる。モータアセンブリ9は、本体ハウジング7の内側に配置される送風ファン29及び冷却ファン30と、送風ファン29及び冷却ファン30のそれぞれを回転させる吸引モータ31と、モータハウジング32と、ベース33Aと、ファンベース33Bと、ファンカバー34とを有する。実施形態において、モータアセンブリ9は、タンクカバー20及びセパレータ21のそれぞれに支持される。タンクカバー20は、モータアセンブリ9を下側から支持する。セパレータ21は、モータアセンブリ9を上側から支持する。
【0052】
吸引モータ31は、インナロータ型のブラシレスモータである。吸引モータ31は、送風ファン29及び冷却ファン30のそれぞれを回転させるための動力を発生する。吸引モータ31は、ステータ31Aと、ステータ31Aの内側に配置されるロータ31Bと、ロータ31Bに固定されるロータシャフト31Cとを有する。ロータシャフト31Cは、上下方向に延伸する。ロータシャフト31Cの回転軸は、上下方向に延びる。ロータシャフト31Cは、ベアリング31D及びベアリング31Eにより回転可能に支持される。ベアリング31Dは、ロータシャフト31Cの上部を回転可能に支持する。ベアリング31Eは、ロータシャフト31Cの下部を回転可能に支持する。
【0053】
送風ファン29及び冷却ファン30のそれぞれは、ロータシャフト31Cに固定される。送風ファン29及び冷却ファン30のそれぞれは、吸引モータ31により回転する。吸引モータ31のロータシャフト31Cが回転すると、送風ファン29及び冷却ファン30のそれぞれが回転する。送風ファン29は、吸込口16に吸引力を発生させる。冷却ファン30は、吸引モータ31を冷却するための気流を生成する。送風ファン29は、ロータシャフト31Cの下端部に固定される。冷却ファン30は、ステータ31Aの下端部と送風ファン29との間のロータシャフト31Cの一部に固定される。送風ファン29は、遠心ファンである。冷却ファン30は、遠心ファンである。送風ファン29の外径は、冷却ファン30の外径よりも大きい。
【0054】
モータハウジング32は、本体ハウジング7の内側において吸引モータ31及び冷却ファン30を収容する。モータハウジング32は、吸引モータ31を支持する。モータハウジング32は、ベアリング31D及びベアリング31Eのそれぞれを支持する。モータハウジング32は、筒状である。モータハウジング32は、モータ吸気口32Aと、モータ排気口32Bとを有する。モータ吸気口32Aは、モータハウジング32の上端部に設けられる。モータ排気口32Bは、モータハウジング32の側面の下部に設けられる。モータハウジング32の周囲の気体は、モータ吸気口32Aを介してモータハウジング32の内部空間に流入することができる。モータハウジング32の内部空間の気体は、モータ排気口32Bを介してモータハウジング32の周囲に流出することができる。
【0055】
ベース33Aは、吸引モータ31及びモータハウジング32の周囲に配置される。ベース33Aは、モータハウジング32を支持する。ベース33Aは、モータ排気口32Bから排出された気体をガイドする。ファンベース33Bは、ベース33Aの周囲に配置される。ファンベース33Bは、ベース33Aを支持する。ファンベース33Bは、ポリカーボネート樹脂のような合成樹脂製である。
【0056】
ファンカバー34は、送風ファン29の少なくとも一部を覆うように配置される。ファンカバー34は、ファンベース33Bに接続される。ファンカバー34の少なくとも一部は、送風ファン29の周囲に配置される。ファンカバー34の少なくとも一部は、送風ファン29よりも下方に配置される。ファンカバー34は、ファン吸気口34Aと、ファン排気口34Bとを有する。ファン吸気口34Aは、ファンカバー34の下部に設けられる。ファン排気口34Bは、ファン排気口34Bは、ファンカバー34の側面に設けられる。
【0057】
インナカバー10は、タンクカバー20に支持される。インナカバー10は、タンクカバー20の下側に配置される。インナカバー10は、タンクカバー20に固定される。インナカバー10は、タンク3とタンクカバー20との間に配置される。インナカバー10は、連通口35を有する。インナカバー10にメッシュ部36が設けられる。連通口35は、メッシュ部36に設けられる。メッシュ部36は、第1メッシュ部36Lと、第2メッシュ部36Rとを含む。第1メッシュ部36Lと第2メッシュ部36Rとは、左右方向に配置される。連通口35は、第1メッシュ部36Lに設けられる第1連通口35Lと、第2メッシュ部36Rに設けられる第2連通口35Rとを含む。
【0058】
フィルタユニット11は、フィルタ37と、フィルタ37を保持するフィルタホルダ38とを有する。フィルタ37は、吸込口16と送風ファン29との間に配置される。フィルタ37は、タンク3とモータアセンブリ9との間に配置される。連通口35は、タンク3と送風ファン29との間に配置される。フィルタ37は、連通口35と送風ファン29との間に配置される。フィルタ37は、タンク3の内部空間からモータアセンブリ9に流入する空気から異物を回収する。実施形態において、フィルタユニット11のフィルタホルダ38は、インナカバー10に着脱可能である。
【0059】
図9は、実施形態に係るタンクカバー20とインナカバー10とフィルタユニット11とを示す左上側からの分解斜視図である。図10は、実施形態に係るタンクカバー20とインナカバー10とフィルタユニット11とを示す右上側からの分解斜視図である。図11は、実施形態に係るタンクカバー20とインナカバー10とフィルタユニット11とを示す右下側からの分解斜視図である。
【0060】
フィルタユニット11は、フィルタ37と、フィルタ37を保持するフィルタホルダ38とを有する。連通口35は、タンク3とフィルタ37との間に配置される。フィルタ37は、連通口35と送風ファン29との間に配置される。フィルタ37は、送風ファン29と第1連通口35Lとの間に配置される第1フィルタ37Lと、送風ファン29と第2連通口35Rとの間に配置される第2フィルタ37Rとを含む。第1フィルタ37L及び第2フィルタ37Rのそれぞれが、プレフィルタ37A、中間フィルタ37B、及びメインフィルタ37Cを有する。プレフィルタ37Aは、タンク3の内部空間に面する。プレフィルタ37Aは、タンク3から供給される空気から異物を回収する。中間フィルタ37Bは、プレフィルタ37Aを通過した空気から異物を回収する。メインフィルタ37Cは、中間フィルタ37Bを通過した空気から異物を回収する。
【0061】
フィルタホルダ38は、インナカバー10に着脱される。フィルタホルダ38は、フィルタ37を保持する保持部38Hと、保持部38Hの前端部に設けられたラッチレバー38Aと、ラッチレバー38Aの左側及び右側のそれぞれに設けられた凹部38Bと、保持部38Hの後端部に設けられた一対のフック部38Cと、38Hの後端部に設けられたハンドル部38Dとを有する。
【0062】
インナカバー10は、ラッチレバー38Aが掛けられる係合部10Aと、凹部38Bに挿入される凸部10Bと、フック部38Cが掛けられる爪部10Cとを有する。凹部38Bに凸部10Bが挿入された状態でフック部38Cが爪部10Cに掛けられた後、ラッチレバー38Aが係合部10Aに係合される。これにより、フィルタユニット11がインナカバー10に接続される。ラッチレバー38Aが操作されることにより、ラッチレバー38Aと係合部10Aとの係合が解除され、フィルタユニット11がインナカバー10から外される。
【0063】
フィルタ37の下面は、タンク3の内部空間に面する。フィルタ37の上面は、メッシュ部36の連通口35に対向する。タンクカバー20は、ファンカバー34が配置される凹部20Bを有する。凹部20Bの底面に通気口20Aが設けられる。ファンカバー34のファン吸気口34Aと通気口20Aとは、重なる。また、タンクカバー20は、通気口20Aの周囲から下方に突出する筒部20Cを有する。インナカバー10は、筒部20Cが配置される凹部10Dを有する。
【0064】
タンクカバー20には、連通口35から通気口20Aに向かう空気が通過する通気路71が設けられる。通気路71は、第1フィルタ37Lと送風ファン29との間に設けられる第1通気路71Lと、第2フィルタ37Rと送風ファン29との間に設けられる第2通気路71Rと、を含む。第1連通口35Lから通気口20Aに向かう空気は、第1通気路71Lを通過する。第2連通口35Rから通気口20Aに向かう空気は、第2通気路71Rを通過する。
【0065】
送風ファン29が回転することにより、吸込口16に吸引力が発生する。吸込口16からタンク3の内部空間に吸い込まれた気体は、フィルタ37を通過した後、連通口35に流入する。図10に示すように、タンクカバー20の上面には、連通口35と凹部10Dとを結ぶ流路10Eが設けられる。連通口35を通過した空気は、通気路71を通過し、流路10Eを流通した後、通気口20Aを介してファン吸気口34Aに流入する。ファン吸気口34Aを通過した気体は、送風ファン29に流入する。送風ファン29に流入した空気は、ファンカバー34に設けられているファン排気口34Bを介してファンカバー34の周囲に排出される。
【0066】
冷却ファン30が回転することにより、モータハウジング32の周囲の気体がモータ吸気口32Aを介してモータハウジング32の内部空間に流入する。モータハウジング32の内部空間に流入した気体は、吸引モータ31を冷却する。吸引モータ31を冷却した後の気体は、モータ排気口32Bを介してモータハウジング32の周囲に排出される。
【0067】
スイッチベース12は、本体ハウジング7の前部に配置される。スイッチベース12は、プレート状である。スイッチベース12は、上下方向に長い。スイッチベース12は、主電源スイッチ39を有する。
【0068】
スイッチボタン13は、本体ハウジング7の前部においてスイッチベース12よりも上方に配置される。スイッチボタン13は、本体ハウジング7に回動可能に支持される。主電源スイッチ39がONに操作されている状態で、スイッチボタン13が操作されることにより、吸引モータ31の駆動と駆動停止とが切り換えられる。
【0069】
ハンドル14は、本体ハウジング7の上部に回動可能に支持される。ハンドル14は、スイッチボタン13よりも後方に配置される。集じん機1の使用者は、ハンドル14を保持した状態で集じん機1を運ぶことができる。
【0070】
コントローラ15は、コンピュータシステムを含む。コントローラ15は、集じん機1に搭載されている電子機器を制御するための制御信号を出力する。電子機器は、吸引モータ31を含む。コントローラ15は、吸引モータ31を制御するための制御信号を出力する。コントローラ15は、複数の電子部品が実装された制御基板を含む。制御基板に実装される電子部品として、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ、ROM(Read Only Memory)又はストレージのような不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ、トランジスタ、コンデンサ、及び抵抗が例示される。
【0071】
図12は、実施形態に係る集じん機1からカウリング22及びセパレータ21を外した状態を示す斜視図である。図13は、実施形態に係る集じん機1からカウリング22を外した状態を示す斜視図である。
【0072】
図12及び図13に示すように、タンクカバー20は、バッテリパック40が配置されるバッテリ室41を有する。バッテリ室41の底面には、バッテリパック40が装着されるバッテリ装着部が設けられる。
【0073】
本体ハウジング7の内側には、モータアセンブリ9のファン排気口34Bから排出された気体が流通する排気流路50が設けられる。排気流路50は、本体ハウジング7の内側において上下方向に複数設けられる。実施形態において、排気流路50は、第1排気流路51と、第1排気流路51よりも上側に設けられる第2排気流路52とを含む。水平面内において、第1排気流路51の少なくとも一部と第2排気流路52とは、重複する。
【0074】
また、第1排気流路51と第2排気流路52とを繋ぐ連絡口53が本体ハウジング7の内側に設けられる。連絡口53は、第1排気流路51の左端部と第2排気流路52の左端部とを繋ぐように設けられる。実施形態において、連絡口53は、四角形状である。
【0075】
第1排気流路51は、タンクカバー20とセパレータ21とにより規定される。第2排気流路52は、セパレータ21とカウリング22とにより規定される。
【0076】
タンクカバー20は、タンク3を覆う第1カバープレート部43と、第1カバープレート部43の上面から上方に突出する第1ガイドプレート部44と、を有する。セパレータ21は、タンクカバー20を覆う第2カバープレート部45と、第2カバープレート部45の上面から上方に突出する第2ガイドプレート部46と、を有する。
【0077】
第1排気流路51は、第1カバープレート部43の上面と第1ガイドプレート部44のガイド面と第2カバープレート部45の下面とにより規定される。第1ガイドプレート部44のガイド面は、第1排気流路51に面する。実施形態において、第1ガイドプレート部44のガイド面に吸音部材44Aが配置される。第2排気流路52は、第2カバープレート部45の上面と第2ガイドプレート部46のガイド面とカウリング22の下面とにより規定される。第2ガイドプレート部46のガイド面は、第2排気流路52に面する。連絡口53は、セパレータ21の第2カバープレート部45の下面と上面とを貫く貫通口を含む。
【0078】
実施形態において、車輪6が水平面に平行なクリーニング対象面に設置された状態で、第1カバープレート部43の上面、第2カバープレート部45の上面、及び第2カバープレート部45の上面のそれぞれは、実質的に平行である。第1ガイドプレート部44のガイド面及び第2ガイドプレート部46のガイド面のそれぞれは、実質的に水平面に直交する。
【0079】
第2排気流路52は、本体ハウジング7の外側に通じる排気口42に接続される。排気口42は、セパレータ21の後面に設けられる。排気口42に吸音部材42Aが設けられる。
【0080】
図14は、実施形態に係る第1排気流路51における気体の流通状態を示す図である。図15は、実施形態に係る第2排気流路52における気体の流通状態を示す図である。図14に示すように、モータアセンブリ9のファン排気口34Bから排出された気体は、第1排気流路51を流通する。第1排気流路51の少なくとも一部において、気体は、右側から左側に向かって流通する。第1排気流路51を流通した気体は、連絡口53を上昇して、第2排気流路52に流入する。図15に示すように、連絡口53を介して第1排気流路51から第2排気流路52に流入した空気は、第2排気流路52を流通した後、排気口42から排出される。第2排気流路52の少なくとも一部において、気体は、左側から右側に向かって流通する。第1排気流路51において気体が流通する方向は、第2排気流路52において気体が流通する方向とは逆方向である。
【0081】
連絡口53の面積は、第1排気流路51の最大断面積の1/2以下である。連絡口53の面積とは、車輪6が水平面に平行なクリーニング対象面に設置された状態で、水平面に平行な方向における連絡口53の面積をいう。第1排気流路51の断面積とは、車輪6が水平面に平行なクリーニング対象面に設置された状態で、第1カバープレート部43の上面及び第1ガイドプレート部44のガイド面のそれぞれに直交する面内における第1排気流路51の面積をいう。第1排気流路51の最大断面積とは、第1排気流路51の空気の流通方向における各部位の断面積のうち最大の断面積をいう。実施形態においては、第1ガイドプレート部44のガイド面に吸音部材44Aが配置されるため、第1排気流路51の断面積は、車輪6が水平面に平行なクリーニング対象面に設置された状態で、第1カバープレート部43の上面及び吸音部材44Aのガイド面のそれぞれに直交する面内における第1排気流路51の面積を含む。吸音部材44Aのガイド面は、第1排気流路51に面する。
【0082】
[キャップ]
図16は、実施形態に係るキャップ5が吸込筒2に装着されている状態の集じん機1を示す左前側からの斜視図である。図17は、実施形態に係るキャップ5を示す左前側からの斜視図である。図18は、実施形態に係るキャップ5を示す右後側からの斜視図である。図19は、実施形態に係るキャップ5の一部を示す右後側からの斜視図である。図20は、実施形態に係る吸込筒2に装着されたキャップ5の一部を拡大した図である。
【0083】
キャップ5は、フランジ部60と、筒状部61と、ハンドル部62を有する。フランジ部60の外形は、実質的に円形状である。筒状部61は、フランジ部60の中央部から後方に突出するように設けられる。筒状部61は、フランジ部60の外周面よりもフランジ部60の径方向内側に配置される。筒状部61の後部は、吸込口16に挿入される挿入部63である。筒状部61の前部は、吸込口16に挿入されない非挿入部64である。ハンドル部62は、フランジ部60の外周面の一部からフランジ部60の径方向外側に突出する。
【0084】
フランジ部60は、吸込筒2の前端面2Aに対向する対向面65を有する。キャップ5は、対向面65から後方に突出するリブ66を有する。対向面65からのリブ66の突出量は、例えば1mmである。対向面65は、リング状である。リブ66は、対向面65の径方向に延びるように設けられる。リブ66は、対向面65の周方向に間隔をあけて複数設けられる。リブ66は、少なくとも3つ設けられる。実施形態において、リブ66は、周方向に間隔をあけて12個設けられる。実施形態において、複数のリブ66は、等間隔に設けられる。
【0085】
リブ66の径方向内端部は、対向面65よりも径方向内側に配置される。すなわち、リブ66は、対向面65の径方向内側の端部から径方向内側に突出する。筒状部61の非挿入部64は、対向面65よりも径方向内側に配置される。非挿入部64は、挿入部63が吸込口16に挿入された状態で、吸込口16の外側に配置される。挿入部63の径方向外端部63Aは、非挿入部64の外周面よりも径方向外側に突出する。挿入部63の径方向外端部63Aは、吸込筒2の内周面に接触する。リブ66の径方向内端部は、非挿入部64に接続される。
【0086】
筒状部61は、スリット67を有する。スリット67は、筒状部61の軸方向に延びるように形成される。すなわち、スリット67は、前後方向に延びるように形成される。スリット67は、挿入部63の先端部(後端部)から非挿入部64の基端部(前端部)に亘って形成される。スリット67は、周方向に相互に隣り合う一対のリブ66の間に形成される。スリット67は、相互に隣り合う一対のリブ66の間に1つずつ形成される。
【0087】
複数のスリット67により、筒状部61が筒状部61の周方向において複数の小片部68に分割される。径方向内側を向く小片部68の内面に補強リブ69が接続される。補強リブ69は、筒状部61の中心から放射方向に延びるにように設けられる。
【0088】
図20に示すように、吸込筒2の前端面2Aとリブ66の後端面とが接触した状態で、吸込筒2の前端面2Aと対向面65との間に間隙70が形成される。キャップ5の周方向において、間隙70の寸法Waは、リブ66の寸法Wbよりも大きい。
【0089】
吸込口16が密閉された状態で吸引モータ31が駆動したときの最大真空度を100%とした場合、間隙70及びスリット67は、最大真空度が90%以上97%以下になるように定められる。間隙70は、対向面65からのリブ66の突出量に基づいて定められる。
【0090】
[クリーニング装置]
実施形態において、集じん機1は、フィルタ37をクリーニングするクリーニング装置80を有する。図21は、実施形態に係るクリーニング装置80の一部を示す図である。図21は、タンクカバー20の一部を下側から見た図である。図11に示したように、タンクカバー20は、第1フィルタ37Lと送風ファン29との間に設けられる第1通気路71Lと、第2フィルタ37Rと送風ファン29との間に設けられる第2通気路71Rとを有する。また、タンクカバー20は、第1通気路71Lと第1排気流路51とを接続する第1接続口72Lと、第2通気路71Rと第1排気流路51とを接続する第2接続口72Rとを有する。第1接続口72L及び第2接続口72Rのそれぞれは、第1カバープレート部43の上面と下面とを貫通するように設けられる。
【0091】
集じん機1は、第1通気路71Lを開閉する第1弁83Lと、第2通気路71Rを開閉する第2弁83Rとを有する。第1弁83L及び第2弁83Rのそれぞれは、タンクカバー20の第1カバープレート部43に回動可能に支持される。第1弁83Lは、第1通気路71Lが開き第1接続口72Lが閉じる第1状態と、第1通気路71Lが閉じ第1接続口72Lが開く第2状態とに変化するように作動する。第2弁83Rは、第2通気路71Rが開き第2接続口72Rが閉じる第3状態と、第2通気路71Rが閉じ第2接続口72Rが開く第4状態とに変化するように作動する。
【0092】
第1弁83L及び第2弁83Rのそれぞれの回動軸にトーションスプリングが設けられる。第1弁83Lに外力が作用していない場合、第1弁83Lは、トーションスプリングの弾性力により、第1通気路71Lが開き第1接続口72Lが閉じる第1状態になるように作動する。第2弁83Rは、トーションスプリングの弾性力により、第2通気路71Rが開き第2接続口72Rが閉じる第3状態になるように作動する。第1状態及び第3状態においては、吸引モータ31が駆動すると、タンク3の内部空間の空気は、フィルタ37、連通口35、及び通気路71を通過した後、通気口20Aを介して送風ファン29に流入する。また、第1状態及び第3状態においては、モータアセンブリ9のファン排気口34Bから排出された空気は、第1排気流路51を流通した後、連絡口53を介して第2排気流路52に供給される。
【0093】
図7及び図21に示すように、クリーニング装置80は、クリーニングモータ81と、クリーニングモータ81により回動する作動部材82とを有する。作動部材82は、第1弁83L及び第2弁83Rを作動させる。クリーニングモータ81が発生する動力により、作動部材82は、図21に示す矢印YLに示す方向と矢印YRに示す方向とに回動する。作動部材82が矢印YL方向に移動すると、第1弁83Lは、作動部材82に押されて、第1通気路71Lが閉じ第1接続口72Lが開く第2状態になるように作動する。作動部材82が矢印YR方向に移動すると、第2弁83Rは、作動部材82に押されて、第2通気路71Rが閉じ第2接続口72Rが開く第4状態になるように作動する。
【0094】
図22は、実施形態に係る第1弁83Lが第2状態であり第2弁83Rが第3状態であるときのフィルタ37の状態を示す図である。図23は、実施形態に係る第1弁83Lが第1状態であり第2弁83Rが第4状態であるときのフィルタ37の状態を示す図である。
【0095】
実施形態において、フィルタ37のクリーニングは、フィルタ37の下面に付着した塵埃をフィルタ37の下面から分離することを含む。フィルタ37の下面は、プレフィルタ37Aの下面を含む。実施形態において、フィルタ37のクリーニングは、プレフィルタ37Aの下面に付着した塵埃をプレフィルタ37Aの下面から分離することを含む。実施形態において、フィルタ37のクリーニングは、第1フィルタ37Lのクリーニングと、第2フィルタ37Rのクリーニングとを含む。
【0096】
吸引モータ31が駆動している状態で、第1状態から第2状態に変化するように第1弁83Lが作動すると、第1通気路71Lが閉じられ、タンク3から第1フィルタ37Lに空気が流入しなくなる。第2通気路71Rは開いているので、タンク3から第2フィルタ37Rに空気が流入する。第2フィルタ37Rに流入した空気は、モータアセンブリ9に流入した後、モータアセンブリ9から第1排気流路51に排出される。第1接続口72Lが開いているので、モータアセンブリ9から第1排気流路51に排出された空気の少なくとも一部は、第1接続口72L及び第1連通口35Lを介して、第1フィルタ37Lの上面に供給される。第1フィルタ37Lの上面に空気が供給されることにより、図22の矢印で示すように、第1フィルタ37Lの下面から気体が噴射される。これにより、第1フィルタ37Lの下面に付着していた異物が第1フィルタ37Lの下面から分離され、第1フィルタ37Lがクリーニングされる。
【0097】
吸引モータ31が駆動している状態で、第3状態から第4状態に変化するように第2弁83Rが作動すると、第2通気路71Rが閉じられ、タンク3から第2フィルタ37Rに空気が流入しなくなる。第1通気路71Lは開いているので、タンク3から第1フィルタ37Lに空気が流入する。第1フィルタ37Lに流入した空気は、モータアセンブリ9に流入した後、モータアセンブリ9から第1排気流路51に排出される。第2接続口72Rが開いているので、モータアセンブリ9から第1排気流路51に排出された空気の少なくとも一部は、第2接続口72R及び第2連通口35Rを介して、第2フィルタ37Rの上面に供給される。第2フィルタ37Rの上面に空気が供給されることにより、図23の矢印で示すように、第2フィルタ37Rの下面から気体が噴射される。これにより、第2フィルタ37Rの下面に付着していた異物が第2フィルタ37Rの下面から分離され、第2フィルタ37Rがクリーニングされる。
【0098】
[電動工具との連動]
図24は、実施形態に係る電動工具90に接続された集じん機1を示す斜視図である。集じん機1は、電動工具90と接続可能である。電動工具90として、携帯式切断機の一種であるマルノコが例示される。電動工具90により作業対象の切断作業が実施されると、電動工具90から作業対象から塵埃が発生する。電動工具90と集じん機1の吸込口16とが集じんホース17を介して接続される。実施形態において、集じん機1は、電動工具90と連動する。電動工具90が起動することにより、吸引モータ31が起動して、集じん機1の吸込動作が開始される。実施形態において、電動工具90と集じん機1とは、無線通信する。電動工具90と集じん機1とは、例えばブルートゥース(Bluetooth:登録商標)規格に基づいて無線通信してもよい。
【0099】
図25は、実施形態に係る電動工具90及び集じん機1を示すブロック図である。電動工具90は、トリガスイッチ91と、工具モータ92と、コントローラ93と、無線送信機94とを有する。コントローラ93は、工具起動信号生成部93Aと、工具停止信号生成部93Bと、信号送信部93Cとを有する。集じん機1は、コントローラ15と、吸引モータ31と、クリーニングモータ81と、無線受信機47とを有する。コントローラ15は、信号受信部15Aと、モータ制御部15Bと、クリーニング制御部15Cとを有する。
【0100】
工具モータ92の動力源である。工具モータ92の駆動により、電動工具90の出力部が回転する。電動工具90がマルノコである場合、工具モータ92は、電動工具90の出力部として回転刃具を回転させる。トリガスイッチ91は、作業者に操作される。トリガスイッチ91が操作されることにより、トリガスイッチ91において操作信号が生成され、工具モータ92が起動する。トリガスイッチ91の操作が解除されることにより、工具モータ92が停止する。
【0101】
工具起動信号生成部93Aは、トリガスイッチ91が操作されることにより生成された操作信号に基づいて、工具モータ92を起動させるための工具起動信号を出力する。工具モータ92は、工具起動信号生成部93Aから出力された工具起動信号に基づいて、起動する。
【0102】
工具停止信号生成部93Bは、トリガスイッチ91の操作が解除されることにより、工具モータ92を停止させるための工具停止信号を出力する。工具モータ92は、工具停止信号生成部93Bから出力された工具停止信号に基づいて、停止する。
【0103】
信号送信部93Cは、工具起動信号及び工具停止信号を集じん機1に送信する。信号送信部93Cは、工具起動信号生成部93Aから工具モータ92への工具起動信号の出力と同期して、無線送信機94を介して工具起動信号を集じん機1に送信する。信号送信部93Cは、工具停止信号生成部93Bから工具モータ92への工具停止信号の出力と同期して、無線送信機94を介して工具停止信号を集じん機1に送信する。
【0104】
無線受信機47は、電動工具90に設けられた無線送信機94から送信された工具起動信号及び工具停止信号を受信する。信号受信部15Aは、電動工具90から送信された工具起動信号及び工具停止信号を、無線送信機94を介して受信する。
【0105】
モータ制御部15Bは、吸引モータ31を制御する。モータ制御部15Bは、電動工具90と連動するように吸引モータ31を制御する。モータ制御部15Bは、電動工具90から送信された工具起動信号及び工具停止信号に基づいて、吸引モータ31を制御する。モータ制御部15Bは、電動工具90から送信された工具起動信号に基づいて、電動工具90の起動とともに吸引モータ31を起動させる。モータ制御部15Bは、電動工具90から送信された工具停止信号に基づいて、電動工具90の停止後に吸引モータ31の駆動を所定期間Ta(例えば3秒間)だけ継続させてから吸引モータ31を停止させる。工具停止信号は、吸引モータ31を停止させるモータ停止信号として機能する。モータ制御部15Bは、電動工具90を停止させる工具停止信号を、無線受信機47及び信号受信部15Aを介して無線で受信した後、吸引モータ31の駆動を所定期間Taだけ継続させてから吸引モータ31を停止させる。
【0106】
クリーニング制御部15Cは、クリーニング装置80を作動させる。クリーニング制御部15Cは、クリーニング装置80のクリーニングモータ81を制御する。クリーニング装置80を作動させることは、クリーニングモータ81を駆動させることを含む。クリーニング制御部15Cは、吸込口16に接続された電動工具90の停止後にクリーニング装置80を作動させる。クリーニング制御部15Cは、電動工具90を停止させる工具停止信号を、無線受信機47及び信号受信部15Aを介して無線で受信した後、クリーニング装置80を作動させる。クリーニング制御部15Cは、上述の所定期間Taにおいて、クリーニング装置80を作動させる。
【0107】
図26は、実施形態に係る電動工具90及び集じん機1の動作を示すフローチャートである。集じんホース17を介して集じん機1の吸込口16に電動工具90が接続される。作業者は、電動工具90のトリガスイッチ91を操作する。トリガスイッチ91が操作されることにより、工具起動信号生成部93Aは、工具起動信号を生成する(ステップSB1)。工具起動信号生成部93Aにおいて生成された工具起動信号は、工具モータ92に出力される。工具モータ92は、工具起動信号に基づいて起動する(ステップSB2)。また、工具起動信号生成部93Aにおいて生成された工具起動信号は、無線送信機94を介して集じん機1に送信される。
【0108】
無線受信機47は、電動工具90から送信された工具起動信号を受信する(ステップSA1)。モータ制御部15Bは、電動工具90から送信された工具起動信号に基づいて、吸引モータ31を起動する(ステップSA2)。実施形態において、工具モータ92と吸引モータ31とは、実質的に同時に起動する。工具モータ92が起動することにより、作業対象が切断される。吸引モータ31が起動することにより、作業対象から発生した塵埃が集じんホース17を介して集じん機1に吸引される。
【0109】
作業者がトリガスイッチ91の操作を解除すると、工具停止信号生成部93Bは、工具停止信号を生成する(ステップSB3)。工具停止信号生成部93Bにおいて生成された工具停止信号は、工具モータ92に出力される。工具モータ92は、工具停止信号に基づいて停止する(ステップSB3)。また、工具停止信号生成部93Bにおいて生成された工具停止信号は、無線送信機94を介して集じん機1に送信される。
【0110】
無線受信機47は、電動工具90から送信された工具停止信号を受信する(ステップSA3)。モータ制御部15Bは、電動工具90から送信された工具停止信号を受信しても、吸引モータ31を直ちに停止させず、吸引モータ31の駆動を所定期間Taだけ継続させる。
【0111】
クリーニング制御部15Cは、電動工具90から送信された工具停止信号に基づいて、クリーニングモータ81を起動させる(ステップSA4)。吸引モータ31の駆動が継続されている状態で、クリーニングモータ81の起動により作動部材82が作動することにより、図22及び図23を参照して説明したように、フィルタ37がクリーニングされる。フィルタ37のクリーニングに要する時間は、所定期間Ta(例えば3秒間)よりも短い。
【0112】
クリーニングモータ81の駆動によりフィルタ37がクリーニングされた後、クリーニング制御部15Cは、クリーニングモータ81を停止させる(ステップSA5)。モータ制御部15Bは、フィルタ37のクリーニングが終了し、工具停止信号を受信してから所定期間Taが経過した後、吸引モータ31を停止させる(ステップSA6)。
【0113】
[効果]
以上説明したように、実施形態において、集じん機1は、本体ハウジング7と、本体ハウジング7の内側に通じる吸込口16を有する吸込筒2と、本体ハウジング7の内側に配置される送風ファン29及び送風ファン29を回転させる吸引モータ31を含み、吸込口16に吸引力を発生させるモータアセンブリ9と、吸込筒2の前端面2Aに対向する対向面65を有するフランジ部60と、吸込口16に挿入される挿入部63を含む筒状部61と、を有するキャップ5と、を備える。キャップ5は、対向面65から突出するリブ66を有する。
【0114】
上記の構成では、吸込筒2の前端面2Aとリブ66との接触により、吸込筒2の前端面2Aとフランジ部60の対向面65との間に間隙70が形成される。吸込口16がキャップ5で覆われても、吸込口16が密閉されないので、吸込口16がキャップ5に覆われた状態で吸引モータ31が駆動されても、吸引モータ31の加熱が抑制される。また、吸込口16がキャップ5で覆われることにより、集じん機1のタンク3に吸い込まれた塵埃が吸込口16を介してタンク3の外部に漏出することが抑制される。
【0115】
実施形態において、吸込筒2の前端面2Aとリブ66とが接触した状態で、吸込筒2の前端面2Aと対向面65との間に間隙70が形成され、キャップ5の周方向において、間隙70の寸法Waは、リブ66の寸法Wbよりも大きい。
【0116】
上記の構成では、適正な寸法の間隙70が形成される。
【0117】
実施形態において、対向面65は、リング状であり、リブ66は、対向面65の周方向に間隔をあけて複数設けられる。
【0118】
上記の構成では、間隙70が適正に形成され、吸込口16がキャップ5で覆われても、吸込口16が密閉されることが抑制される。
【0119】
実施形態において、複数のリブ66は、等間隔に設けられる。
【0120】
上記の構成では、吸込筒2の前端面2Aにリブ66が等間隔で接触するので、キャップ5が傾いた状態で吸込筒2に装着されることが抑制される。
【0121】
実施形態において、リブ66は、少なくとも3つ設けられる。
【0122】
上記の構成では、キャップ5が傾いた状態で吸込筒2に装着されることが抑制される。
【0123】
実施形態において、リブ66は、対向面65の径方向に延びるように設けられる。
【0124】
上記の構成では、吸込筒2の端面とリブ66との接触が安定する。
【0125】
実施形態において、リブ66の径方向内端部は、対向面65よりも径方向内側に配置されてもよい。
【0126】
上記の構成では、キャップ5は、リブ66を介して吸込筒2に安定して支持される。
【0127】
実施形態において、筒状部61は、対向面65よりも径方向内側に配置され、挿入部63が吸込口16に挿入された状態で吸込口16の外側に配置される非挿入部64を含む。リブ66の径方向内端部は、非挿入部64に接続される。
【0128】
上記の構成では、キャップ5の強度低下が抑制される。
【0129】
実施形態において、筒状部61は、スリット67を有する。
【0130】
上記の構成では、筒状部61が吸込口16に挿入されても、スリット67により、吸込口16が密閉されることが抑制される。
【0131】
実施形態において、スリット67は、筒状部61の軸方向に延びるように形成される。
【0132】
上記の構成では、筒状部61が吸込口16に挿入されても、スリット67により、吸込口16が密閉されることが抑制される。
【0133】
実施形態において、スリット67は、挿入部63の先端部から非挿入部64の基端部に亘って形成される。
【0134】
上記の構成では、筒状部61が吸込口16に挿入されても、スリット67により、吸込口16が密閉されることが抑制される。
【0135】
実施形態において、スリット67は、相互に隣り合う一対のリブ66の間に形成される。
【0136】
上記の構成では、キャップ5の強度低下が抑制される。
【0137】
実施形態において、スリット67は、相互に隣り合う一対のリブ66の間に1つずつ形成される。
【0138】
上記の構成では、キャップ5の強度低下が抑制される。
【0139】
実施形態において、吸込口16が密閉された状態で吸引モータ31が駆動したときの最大真空度を100%とした場合、間隙70及びスリット67は、最大真空度が90%以上97%以下になるように定められる。
【0140】
上記の構成では、吸引モータ31の加熱の抑制とタンク3からの塵埃の漏出の抑制とが両立される。
【0141】
[その他の実施形態]
図26を参照しながら説明した実施形態においては、モータ制御部15Bは、電動工具90から送信された工具停止信号(モータ停止信号)を受信した後、吸引モータ31の駆動を所定期間Taだけ継続させてから吸引モータ31を停止させ、クリーニング制御部15Cは、所定期間Taにおいて、クリーニング装置80を作動させることとした。クリーニング装置80は、電動工具90と連動することなく、フィルタ37をクリーニングしてもよい。以下、図27を参照しながら、電動工具90と連動しない場合のクリーニング装置80の動作の例について説明する。
【0142】
図27は、実施形態に係る集じん機1の動作を示すフローチャートである。集じん機1の使用者がスイッチボタン13をON操作すると、スイッチボタン13において操作信号として吸引モータ31を起動させるモータ起動信号が生成される。モータ制御部15Bは、スイッチボタン13からモータ起動信号を受信する(ステップSC1)。吸引モータ31は、モータ起動信号に基づいて起動する(ステップSC2)。
【0143】
使用者がスイッチボタン13をOFF操作すると、スイッチボタン13において操作信号として吸引モータ31を停止させるモータ停止信号が生成される。モータ制御部15Bは、スイッチボタン13からモータ停止信号を受信する(ステップSC3)。
【0144】
モータ制御部15Bは、スイッチボタン13からモータ停止信号を受信しても、吸引モータ31を直ちに停止させず、吸引モータ31の駆動を所定期間Taだけ継続させる。
【0145】
クリーニング制御部15Cは、スイッチボタン13からのモータ停止信号に基づいて、クリーニングモータ81を起動させる(ステップSC4)。吸引モータ31の駆動が継続されている状態で、クリーニングモータ81の起動により作動部材82が作動することにより、図22及び図23を参照して説明したように、フィルタ37がクリーニングされる。フィルタ37のクリーニングに要する時間は、所定期間Ta(例えば3秒間)よりも短い。
【0146】
クリーニングモータ81の駆動によりフィルタ37がクリーニングされた後、クリーニング制御部15Cは、クリーニングモータ81を停止させる(ステップSC5)。モータ制御部15Bは、フィルタ37のクリーニングが終了し、モータ停止信号を受信してから所定期間Taが経過した後、吸引モータ31を停止させる(ステップSC6)。
【0147】
図27を参照して説明した例においても、モータ停止信号が受信されてから所定期間Taが経過するまでは、吸引モータ31の駆動が継続される。クリーニング装置80は、所定期間Taにおいて、吸引モータ31による吸引を利用して、フィルタ37をクリーニングすることができる。フィルタ37から異物が分離された後、使用者は、集じん機1の使用を再開することができる。
【符号の説明】
【0148】
1…集じん機、2…吸込筒、2A…前端面、3…タンク、3A…ハンドル部、4…インレットカバー、5…キャップ、6…車輪、6F…自在輪、6R…固定輪、7…本体ハウジング、8…フック、9…モータアセンブリ、10…インナカバー、10A…係合部、10B…凸部、10C…爪部、10D…凹部、10E…流路、11…フィルタユニット、12…スイッチベース、13…スイッチボタン、14…ハンドル、15…コントローラ、15A…信号受信部、15B…モータ制御部、15C…クリーニング制御部、16…吸込口、17…集じんホース、18…ハンドル部、19…空間、20…タンクカバー、20A…通気口、20B…凹部、20C…筒部、21…セパレータ、22…カウリング、23…バッテリカバー、24…ホースフック、25…集じんパイプ、26…パイプ支持部、26A…凸部、26B…支持面、27…キャップホルダ、27A…クランプ部、28…支持部、29…送風ファン、30…冷却ファン、31…吸引モータ、31A…ステータ、31B…ロータ、31C…ロータシャフト、31D…ベアリング、31E…ベアリング、32…モータハウジング、32A…モータ吸気口、32B…モータ排気口、33A…ベース、33B…ファンベース、34…ファンカバー、34A…ファン吸気口、34B…ファン排気口、35…連通口、35L…第1連通口、35R…第2連通口、36…メッシュ部、36L…第1メッシュ部、36R…第2メッシュ部、37…フィルタ、37A…プレフィルタ、37B…中間フィルタ、37C…メインフィルタ、37L…第1フィルタ、37R…第2フィルタ、38…フィルタホルダ、38A…ラッチレバー、38B…凹部、38C…フック部、38D…ハンドル部、38H…保持部、39…主電源スイッチ、40…バッテリパック、41…バッテリ室、42…排気口、42A…吸音部材、43…第1カバープレート部、44…第1ガイドプレート部、44A…吸音部材、45…第2カバープレート部、46…第2ガイドプレート部、47…無線受信機、50…排気流路、51…第1排気流路、52…第2排気流路、53…連絡口、60…フランジ部、61…筒状部、62…ハンドル部、63…挿入部、63A…径方向外端部、64…非挿入部、65…対向面、66…リブ、67…スリット、68…小片部、69…補強リブ、70…間隙、71…通気路、71L…第1通気路、71R…第2通気路、72L…第1接続口、72R…第2接続口、80…クリーニング装置、81…クリーニングモータ、82…作動部材、83L…第1弁、83R…第2弁、90…電動工具、91…トリガスイッチ、92…工具モータ、93…コントローラ、93A…工具起動信号生成部、93B…工具停止信号生成部、93C…信号送信部、94…無線送信機、Ta…所定期間、Wa…寸法、Wb…寸法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図26
図27