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  • 特開-地下食糧生産システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054044
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】地下食糧生産システム
(51)【国際特許分類】
   E04H 5/02 20060101AFI20240409BHJP
   A01G 7/00 20060101ALI20240409BHJP
   E04H 5/08 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
E04H5/02 D
A01G7/00 601A
A01G7/00 601Z
E04H5/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022169495
(22)【出願日】2022-10-04
(71)【出願人】
【識別番号】522412585
【氏名又は名称】中尾 英昭
(72)【発明者】
【氏名】中尾 英昭
【テーマコード(参考)】
2B022
【Fターム(参考)】
2B022DA01
2B022DA17
(57)【要約】
【課題】解決すべき課題。
従来の食糧の生産は地上の平地で行われているが、日本の国土では、地上の平地面積は限られており、食糧の自給を100%達成することが出来ない、という大きな問題点があった。
【解決手段】山地の地下に、地上と連通して形成された地下空間と、前記地下空間に配置された食糧生産装置と、少なくとも前記食糧生産装置にエネルギーを供給する自然エネルギー手段と前記自然エネルギー手段により点灯する照明装置とを設けたことを特徴とする地下食糧生産システム、を設けたことで上記課題を解決した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
山地の地下に、地上と連通して形成された地下空間と前記地下空間に配置された食糧生産装置と、少なくとも前記食糧生産装置にエネルギーを供給する自然エネルギー手段と前記自然エネルギー手段により点灯する照明装置とを設けたことを特徴とする地下食糧生産システム。
【請求項2】
前記山地に植えられる森林を自伐型林業で開発してなる、請求項1に記載の地下食糧生産システム。
【請求項3】
前記地下は、大深度地下である。請求項1又は請求項2に記載の地下食糧生産システム。
【請求項4】
前記自然エネルギー手段は、太陽光及び風力、バイオマスエネルギーによる火力である。請求項1に記載の地下食糧生産システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地下食糧生産システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の食糧の生産は地上の平地で行われているが、日本の国土では、地上の平地面積は限られており、食糧の自給を100%達成することが出来ない、という大きな問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】
【特許文献2】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】
【非特許文献2】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記問題点を解消するためになされたものであり、食糧の自給が可能な地下食糧生産システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為に、本発明の地下食糧生産システムは、山地の地下に、地上と連通して形成された地下空間と前記地下空間に配置された食糧生産装置と、少なくとも前記食糧生産装置にエネルギーを供給する自然エネルギー手段と前記自然エネルギー手段により点灯する照明装置とを設けたことを特徴とする。
又、本発明の地下食糧生産システムは、前記山地に植えられる森林を自伐型林業で開発してなるのが望ましい。
又、本発明の地下食糧生産システムの前記地下は、大深度地下であるのが望ましい。
又、本発明の地下食糧生産システムの前記自然エネルギー手段は、太陽光及び風力、バイオマスエネルギーによる火力であるのが望ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の地下食糧生産システムは、山地の地下に地上と連通して形成された地下空間と前記地下空間に配置された食糧生産装置と、少なくとも前記食糧生産装置にエネルギーを供給する自然エネルギー手段と前記自然エネルギー手段により点灯する照明装置とを設けたことを特徴とするものであるから、食糧の100%生産を安価に実現出来る。この食糧生産システムは、安定した軽労働が主であるため、多くの非正規労働者を、継続労働者として数多く雇用する事ができる。
又、請求項2のように、前記山地に植えられる森林を自伐型林業で開発してなるものは、木材の100%自給のみならず、森林の持続的開発を実現し、森林資源の有効活用が可能となり、将来は木材の輸出も可能な生産システムが出来上がる。これにより、農山村地域の若者、高齢者の就労先として「近隣で就業したい」という希望がかなう新しい就業場所が創出される。
又、請求項3のように、前記地下は、大深度地下であるものは、所有権、借地権の権利外にあり、広大な食糧栽培用地をわずかな費用で手に入れることが出来る。この条件が、海外からの食糧輸入より安価に生産が可能となる要因の一つとなっている。同じく、栽培用地となる地下空間の建設工事費は、国民からの投資で賄う。出資金は「無利息」で、「ほぼ返還不要」になる「減免特典付き預託金方式」の為、食糧を安価に生産できる大きな要因となっている。
又、請求項4のように、本発明の地下食糧生産システムの前記自然エネルギー手段は、太陽光及び風力、バイオマスエネルギーによる火力であるものは、食糧生産地、森林開発地に近く、電力会社からの新たな電力配給を最小限に抑え、経費も抑えることが出来る。蓄電池を設置し、電力の有効利用を促進する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は本発明の地下食糧生産システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について、図1を参照して詳述する。
【実施例0010】
地下食糧生産システム1は山地の地下に、地上と連通して形成された地下空間2と前記地下空間に配置された食糧生産装置3と、少なくとも前記食糧生産装置にエネルギーを供給する自然エネルギー手段4と前記自然エネルギー手段により点灯する照明装置5とを設けたことを特徴としている。
生育に必要な、エネルギー照射、給水、施肥が自在に管理できる。風水害の影響、動物による食害も防ぐ事が出来て、安定した生産が可能となる。又、多層式の栽培施設は、単位面積比で露地栽培の4倍以上の生産も可能となる。
太陽光発電システム、風力発電システム、バイオマスエネルギー火力発電システムを地形、条件に合わせ設置する。蓄電池を設置し発電を効率よく受入れ出力を一定に保ち、安定した生産を可能とする為に、電力会社との連携、協力を行う。
LED灯の利用により、照射管理、温度管理が自由にできる。ゆえに成長育成の管理も自由に出来て、年間収穫も年4回以上も可能となる。多層式生産装置で生産を行えば、生産量は単位面積比で露地栽培の20倍以上も可能となる。日本の科学技術の進化、進歩が地下での食糧生産を可能にし、大量の収穫を実現可能とした。
【0011】
上記を実現可能とする必要事案の要約は以下の通り。
1.地下空間の建設:国が建設し民間業者に賃貸。
2.エネルギー等のインフラ整備:国が資金提供、自治体が実施、管理。
3.地下生産システム:民間業者が設置、運営、管理。
4.自伐型林業への環境整備:国が資金提供、地方自治体が運営管理。
5.過疎地の再開発:国が資金提供、自治体が開発実施。
6.放置、荒廃耕地の蘇生、再開発:民間業者が実施、運営管理。
7.建設資金をはじめ地下食糧生産システムに必要な資金確保:民間からの投資で確保。
以上により地下食糧生産システムが稼働し、食糧自給100%並びに木材自給100%を達成し、世界的な食糧不足の危機と木材高騰にも対処できる。又、大量の非正規労働者の安定就業を生み出すことが出来る。これらにより国、地方自治体の財政健全化が進み、社会保障制度の改善・改革が可能となる。
もしこの地下食糧生産システムが出来なければ、日本は世界的な食糧不足をまともに受け続けて、食料品は高騰し、その上確保も困難な状況になる。国民は食料費だけで生活が圧迫され、苦しい、不安だらけの毎日を続ける危険性が大となる。日本国内すべての自治体でこの地下食糧生産システムを導入すれば、食糧危機を乗り越えることが出来ると確信している。
【符号の説明】
【0012】
1. 地下食糧生産システム
2. 地下空間
3. 食糧生産装置
4. 自然エネルギー手段
5. 照明装置
図1