(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054186
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】潰れることができる導管、患者用インターフェースおよびヘッドギアコネクタ
(51)【国際特許分類】
A61M 16/06 20060101AFI20240409BHJP
【FI】
A61M16/06 C
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024014781
(22)【出願日】2024-02-02
(62)【分割の表示】P 2022089402の分割
【原出願日】2017-08-11
(31)【優先権主張番号】62/373,561
(32)【優先日】2016-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/399,893
(32)【優先日】2016-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/431,608
(32)【優先日】2016-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】513259285
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【弁理士】
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】ホリオーク ブルース ゴードン
(72)【発明者】
【氏名】クリンク ゲルマン
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンス アリシア ジェラム ハンター
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト クレイグ カール
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ハイフローシステムすなわち高流量システムと一緒に使用するための患者用インターフェースを提供する。
【解決手段】導管は潰れることができる部分と、ユーザへガスの流れを提供するための鼻インターフェースとを含む。インターフェースは、マニホールドと、ユーザの鼻孔に受け入れられるように、マニホールドから延在する少なくとも1つの鼻プロング(702)また出口とを含む。サイド部材(703、704)が、マニホールドの各側から延在し、各サイド部材は、ルーメンを含む、潰れることができる部分を含む。開放構成では、ルーメンは開放したままであり、および閉鎖構成では、潰れることができる部分は、挟まれるかまたは平らにされて、ルーメンを閉塞または実質的に閉塞する。サイド部材の少なくとも一方は、患者用インターフェースの入口からマニホールドまでのガスの流れのための導管である。
【選択図】
図10A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者用インターフェースと一緒にまたは別個の導管として形成されるかに関わらない、呼吸ガスの流れを提供するための呼吸導管であって、前記導管は、潰れることができる部分を含み、前記潰れることができる部分の横断面は:
ユーザの顔に接して位置決めするための第1の側部、
前記第1の側部に対向しかつ前記ユーザの顔から見て外方に向く第2の側部
を含み、
前記第1および第2の側部は第1および第2の屈曲点によって接合され、開放構成では、前記屈曲点は、使用中、前記ユーザの顔から離間しており、
前記屈曲点間の前記第1の側部の内側の長さ、および前記屈曲点間の前記第2の側部の内側の長さは、実質的に等しく、ならびに
部分的な閉鎖または閉鎖構成では、前記第2の側部は、前記潰れることができる部分が前記第1および第2の屈曲点において折り重なる状態で、前記第1の側部の方へまたはそれに接するように動かされる、呼吸導管。
【請求項2】
前記第1の側部は、ユーザの顔に接して位置決めするための平坦部分を含む、請求項1に記載の呼吸導管。
【請求項3】
前記第2の側部は、前記開放構成にあるとき、外向きに湾曲している、請求項1または2に記載の呼吸導管。
【請求項4】
前記第1の側部は、前記開放構成にあるとき、前記平坦部分と、前記第1および第2の屈曲点のそれぞれとの間に、外向きの湾曲部分を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項5】
前記閉鎖構成では、前記屈曲点は、ユーザの前記顔に接するまたは隣接するように動かされる、請求項1~4のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項6】
前記外向きの湾曲部分の厚さは、前記平坦部分から前記それぞれの屈曲点の方へ、より厚みのある厚さから薄い厚さへとテーパが付けられている、請求項1~5のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項7】
前記第1の側部および/または前記第2の側部の厚さは、各屈曲点の方へ、より厚みのある厚さから薄い厚さへとテーパが付けられている、請求項1~6のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項8】
前記屈曲点の厚さは、前記潰れることができる部分の断面の残りの部分の厚さよりも薄い、請求項1~7のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項9】
前記開放構成では、各屈曲点に隣接する前記第1の側部は、前記平坦部分に対してある角度にあり、前記屈曲点に隣接する前記第1の側部と前記平坦部分との間の外角は、約60~70度、または約62~68度、または約64~66度、または約65度である、請求項1~8のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項10】
前記平坦部分の厚さは約0.5mmであり、および前記屈曲点の厚さは約0.2mmである、請求項1~9のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項11】
前記平坦部分の長さは約5mm~10mmまたは約7mmであり、および/または
前記潰れることができる部分の前記断面の左右幅は、10mm~15mmまたは約13mmである、請求項1~10のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項12】
前記第1の側部が、0.5mmの厚さから、前記屈曲点におけるより薄い厚さへとテーパが付けられている、請求項1~11のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項13】
i)前記横断面の前記第1および/または第2の側部の中心の厚さ対前記屈曲点の前記厚さの比が、約1~8の範囲にあり、および/または
ii)前記第1の側部の前記平坦部分の前記厚さ対前記屈曲点の前記厚さの比が、約1~8の範囲にあり、および/または
iii)前記横断面の最も厚い部分対前記屈曲点である前記横断面の最も薄い部分の比が、約1~8の範囲にある、請求項1~12のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項14】
前記第1および第2の屈曲点が、前記第1および第2の側部の範囲を定めるまたは規定するか、または前記第1および第2の側部は、それぞれ、前記屈曲点間に、前記第1の屈曲点から前記第2の屈曲点まで完全に延在している、請求項1~13のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項15】
前記潰れることができるセクションは、前記断面の中心線の周りで鏡映対称を有し、前記中心線は、前記断面の前記第1および第2の側部の中心を通って延在している、請求項1~14のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項16】
前記屈曲点間の距離は、前記平坦部分の幅を上回っている、請求項1~15のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項17】
前記第1の側部は、前記平坦部分の両側で前記それぞれの屈曲点に向かって外向きに広がっている、請求項1~16のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項18】
前記潰れることができる部分は、エラストマー/弾力性材料から形成されている、請求項1~17のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項19】
前記導管は、患者用インターフェースの導管部分である、請求項1~18のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項20】
前記鼻インターフェースは鼻カニューレである、請求項19に記載の呼吸導管。
【請求項21】
請求項1~18のいずれか1項に記載の呼吸導管を含む、患者用インターフェースであって、前記インターフェースは、単一の入口、少なくとも1つの鼻出口を含む、鼻インターフェースであり、および前記呼吸導管は、前記単一の入口と前記少なくとも1つの鼻出口との間に延在している、患者用インターフェース。
【請求項22】
患者用インターフェースと一緒にまたは別個の導管として形成されるかに関わらない、呼吸ガスの流れを提供するための呼吸導管であって、前記導管は、潰れることができる部分を含み、前記潰れることができる部分の横断面は:
ユーザの顔に接して位置決めするための第1の側部、
前記第1の側部に対向して、前記ユーザの顔から見て外方に向く第2の側部
を含み、
前記第1および第2の側部は第1および第2の屈曲点によって接合され、
前記導管は、前記屈曲点において折り重なることによって、開放構成から閉鎖構成へ潰れるように適合されているため、前記第1の側部および前記第2の側部は、互いに接触するまたは隣接するように位置決めされて、前記閉鎖構成にあるときに、前記導管を通る流れを実質的に閉塞する、呼吸導管。
【請求項23】
前記屈曲点間の前記第1の側部の内側の長さ、および前記屈曲点間の前記第2の側部の内側の長さは、実質的に等しい、請求項22に記載の呼吸導管。
【請求項24】
前記横断面は、前記第1および第2の屈曲点を通って延在する線の周りで鏡映対称を有する、請求項22または23に記載の呼吸導管。
【請求項25】
前記横断面は、前記断面の中心線の周りで鏡映対称を有し、前記中心線は、前記断面の前記第1および第2の側部の中心を通って延在している、請求項22~24のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項26】
前記第2の側部は、前記開放構成にあるとき、外向きに湾曲している、請求項22~25のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項27】
前記第1の側部は、前記開放構成にあるとき、外向きに湾曲している、請求項22~26のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項28】
前記閉鎖構成では、前記屈曲点は、使用中、ユーザの前記顔に接するまたは隣接するように動かされる、請求項22~27のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項29】
前記第1の側部および/または前記第2の側部の前記厚さは、各屈曲点に向かって、より厚みのある厚さから薄い厚さへとテーパが付けられ、前記最大厚さは、それぞれ、前記第1の側部および第2の側部のそれぞれの頂点にある、請求項22~28のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項30】
前記屈曲点の前記厚さは、前記潰れることができる部分の前記断面の残りの部分の前記厚さよりも薄い、請求項22~29のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項31】
前記第2の側部は前記第1の側部よりも薄い、請求項22~30のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項32】
i)前記横断面の前記第1および/または第2の側部の前記中心の厚さ対前記屈曲点の前記厚さの比は、約1~8の範囲にある、または
ii)前記横断面の最も厚い部分対前記屈曲点である前記横断面の最も薄い部分の比は、約1~8の範囲にある、請求項22~31のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項33】
前記開放構成では、各屈曲点に隣接する前記第1の側部の前記部分の接線方向にある線は、前記第1の屈曲点と第2の屈曲点との間に延在する線に対してある角度にあり、前記線と前記屈曲点に隣接する前記部分との間の角度は、70度未満、または65度未満、または60度未満、または55度未満、または50度未満、または45度未満、または40度未満、または35度未満、または30度未満、または約30~60度、または約40~50度、または約45度である、請求項22~32のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項34】
前記第1および第2の屈曲点は、前記第1および第2の側部の範囲を定めるもしくは規定するか、または前記第1および第2の側部は、それぞれ、前記屈曲点間に、前記第1の屈曲点から前記第2の屈曲点まで完全に延在している、請求項22~33のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項35】
前記断面の最大幅は、前記屈曲点間の距離によって規定されている、請求項22~34のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項36】
前記第1および第2の側部は、外向きに湾曲しており、前記横断面は、実質的に卵形または楕円形であるが、前記第1および第2の側部は、各屈曲点において、ある点に収束している、請求項22~35のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項37】
前記導管は患者用インターフェースの導管部分である、請求項22~36のいずれか1項に記載の呼吸導管。
【請求項38】
前記鼻インターフェースは鼻カニューレである、請求項37に記載の呼吸導管。
【請求項39】
請求項22~36のいずれか1項に記載の呼吸導管を含む、患者用インターフェースであって、前記インターフェースは、単一の入口、少なくとも1つの鼻出口を含む、鼻インターフェースであり、および前記呼吸導管は、前記単一の入口と前記少なくとも1つの鼻出口との間に延在している、患者用インターフェース。
【請求項40】
患者用インターフェースであって、
マニホールド、およびユーザの鼻孔または口に受け入れられるように、前記マニホールドから延在する少なくとも1つの鼻プロングまたは出口、
前記マニホールドの各側から延在するサイド部材であって、各サイド部材は、ルーメンを含む、潰れることができる部分を含み、開放構成では、前記ルーメンは開放したままであり、および前記潰れることができる部分は、閉鎖構成へと挟まれるかまたは平らにされて、前記ルーメンを閉塞または実質的に閉塞するように適合されており、および前記サイド部材の少なくとも一方は、前記患者用インターフェースの入口から前記マニホールドまでのガスの流れのための導管である、サイド部材
を含む、患者用インターフェース。
【請求項41】
前記患者用インターフェースは、プラグおよび導管コネクタを含み、前記プラグは、一方または双方のサイド部材の端部に合うように適合され、および前記導管コネクタは、一方または双方のサイド部材の他方の端部に合うように適合されている、請求項40に記載の患者用インターフェース。
【請求項42】
各サイド部材は導管として形成され、および前記患者用インターフェースは、プラグおよび導管コネクタを含み、前記プラグおよび導管コネクタは双方とも、両サイド部材の入口端部に合うように適合されているため、前記患者用インターフェースは、二重入口患者用インターフェースまたは左側もしくは右側の単一患者用インターフェースに構成可能である、請求項41に記載の患者用インターフェース。
【請求項43】
前記患者用インターフェースは、前記鼻プロングまたは出口の入口側の近くにおよびそこに壁を含み、一方のサイド部材の前記ルーメンを前記マニホールドおよび他方のサイド部材から分離して、一方の前記サイド部材のみが、前記患者用インターフェースの入口から前記マニホールドまでガスの流れを提供する導管の機能を果たすようにする、請求項40~42のいずれか1項に記載の患者用インターフェース。
【請求項44】
前記マニホールドから分離される前記サイド部材の前記ルーメンは逃げ孔を含むため、前記マニホールドとは別個の前記サイドアームの前記ルーメンは、大気と連通している、請求項43に記載の患者用インターフェース。
【請求項45】
前記壁は、流れを前記マニホールドから前記少なくとも1つの鼻プロングまたは出口へ方向付けるおよび/または流れに対する抵抗を減少させるように、湾曲しているかまたはそのような形状にされている、請求項43に記載の患者用インターフェース。
【請求項46】
前記サイド部材、マニホールドおよび前記少なくとも1つの鼻プロングまたは出口は、ユニタリー部材として一体的に形成される、請求項40~45のいずれか1項に記載の患者用インターフェース。
【請求項47】
前記サイド部材は、比較的軟質のまたはコンプライアントな材料から形成され、および前記プラグおよび/または導管コネクタは、比較的硬質のまたは硬い材料から形成されている、請求項41に記載の患者用インターフェース。
【請求項48】
前記患者用インターフェースは、前記マニホールドと、ユーザの鼻孔に受け入れられるように、前記マニホールドから延在する少なくとも1つの前記鼻プロングまたは鼻出口とを含む、鼻カニューレである、請求項40~47のいずれか1項に記載の患者用インターフェース。
【請求項49】
ヘッドギアコネクタの一部は、各サイド部材と一体的に形成されている、請求項48に記載の患者用インターフェース。
【請求項50】
ヘッドギアコネクタの一部は前記導管コネクタと一体的に形成され、および/またはヘッドギアコネクタの一部は前記プラグと一体的に形成されている、請求項40に従属するとき、請求項48または49に記載の患者用インターフェース。
【請求項51】
前記カニューレは、一対のヘッドギアコネクタ部品を含み、各部品は、対応するヘッドギアコネクタ部品に接続されて、ヘッドギアを前記カニューレに取り付けるように適合され、および各ヘッドギアコネクタ部品は、前記カニューレの側面図において、前記サイド部材に対してある角度に配置されるため、使用中、前記カニューレは、前記ユーザの顔に水平に位置決めされ、およびヘッドギアは、前記ユーザの耳の上方に延在する、請求項48~50のいずれか1項に記載の患者用インターフェース。
【請求項52】
前記角度は、10~30度、または15~25度、または約20度である、請求項51に記載の患者用インターフェース。
【請求項53】
平面図において、前記カニューレは、中立または曲がっていない構成にあるとき、前記サイド部材間に鈍角を含む、請求項48~52のいずれか1項に記載の患者用インターフェース。
【請求項54】
前記鈍角は、100~130度、または約100~120度、または約100~110度、または約105~106度の範囲にある、請求項53に記載の患者用インターフェース。
【請求項55】
前記サイド部材は、中立または曲がっていない構成において、実質的に直線であり、および前記マニホールドは、前記サイド部材間に前記鈍角を提供するように湾曲している、請求項51または54に記載の患者用インターフェース。
【請求項56】
前記カニューレは、一対のヘッドギアコネクタ部品を含み、各部品は、対応するヘッドギアコネクタ部品に接続されて、ヘッドギアを前記カニューレに取り付けるように適合され、および各ヘッドギアコネクタ部品は、前記カニューレの平面図において、前記サイド部材に対してある角度に配置され、前記角度は、130度~170度、または140度~160度、または145度~155度の範囲にある、請求項51~55のいずれか1項に記載の患者用インターフェース。
【請求項57】
前記カニューレは、一対のヘッドギアコネクタ部品を含み、各部品は、対応するヘッドギアコネクタ部品に接続されて、ヘッドギアを前記カニューレに取り付けるように適合され、および前記サイドアームの遠位端部間、または前記一対のヘッドギアコネクタ部品間の距離は、約100mm~150mm、または約110mm~140mm、または約110mm~130mmまたは約120mmである、請求項53~56のいずれか1項に記載の患者用インターフェース。
【請求項58】
鼻カニューレであって、マニホールドと、ユーザの鼻孔に受け入れられるように、前記マニホールドから延在する少なくとも1つの鼻プロングまたは出口と、前記マニホールドの各側から延在するサイド部材と
を含み、および
平面図において、前記カニューレは、中立または曲がっていない構成にあるとき、前記サイド部材間に鈍角を含む、鼻カニューレ。
【請求項59】
前記鈍角は、100~130度、または約100~120度、または約100~110度、または約105~106度の範囲にある、請求項58に記載の鼻カニューレ。
【請求項60】
前記サイド部材は、中立または曲がっていない構成において、実質的に直線であり、および前記マニホールドは、前記サイド部材間に前記鈍角を提供するように湾曲している、請求項58または59に記載の鼻カニューレ。
【請求項61】
前記カニューレは、一対のヘッドギアコネクタ部品を含み、各部品は、対応するヘッドギアコネクタ部品に接続されて、ヘッドギアを前記カニューレに取り付けるように適合され、および各ヘッドギアコネクタ部品は、前記カニューレの平面図において、前記サイド部材に対してある角度に配置され、前記角度は、130度~170度、または140度~160度、または145度~155度の範囲にある、請求項58~60のいずれか1項に記載の鼻カニューレ。
【請求項62】
前記カニューレは、一対のヘッドギアコネクタ部品を含み、各部品は、対応するヘッドギアコネクタ部品に接続されて、ヘッドギアを前記カニューレに取り付けるように適合され、および各ヘッドギアコネクタ部品は、前記カニューレの側面図において、前記サイド部材に対してある角度に配置されるため、使用中、前記カニューレは、前記ユーザの顔に水平に位置決めされ、およびヘッドギアは、前記ユーザの耳の上方に延在する、請求項58~61のいずれか1項に記載の鼻カニューレ。
【請求項63】
前記角度は、10~30度、または15~25度、または約20度である、請求項62に記載の鼻カニューレ。
【請求項64】
前記鼻カニューレは、前記鼻プロングまたは出口の入口側の近くにおよびそこに壁を含み、一方のサイド部材の前記ルーメンを前記マニホールドおよび他方のサイド部材から分離し、前記サイド部材の一方のみが、前記カニューレの入口から前記マニホールドまでガスの流れを提供する導管の機能を果たすようにする、請求項58~63のいずれか1項に記載の鼻カニューレ。
【請求項65】
前記マニホールドとは別個の前記サイド部材の前記ルーメンは逃げ孔を含むため、前記マニホールドとは別個の前記サイドアームの前記ルーメンは、大気と連通している、請求項64に記載の鼻カニューレ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、様々な患者用インターフェースに関し、特に、ハイフローシステムすなわち高流量システムと一緒に使用するための患者用インターフェースに関する。患者用インターフェースは、患者用インターフェースを通るガス流を停止することを容易にする、および/またはユーザの顔に位置決めされている間、患者用インターフェースの上側を覆うフェイスマスクを使用できるようにする、意図的に潰れることができる特徴を含む。本開示はまた、ヘッドギアコネクタに、および潰れることができる部分を備える呼吸導管に関する。
【背景技術】
【0002】
患者は、麻酔、または鎮静されている間、またはより一般的に、いくつかの医療処置の間、呼吸機能を失い得る。医療処置の前に、患者は、医療専門家によって前酸素化(pre-oxygenated)されて、酸素飽和の蓄えの提供を受け得、およびこの前酸素化およびCO2のフラッシング(flushing)/洗い流しは、鼻カニューレまたは他の患者用インターフェースを介したハイフロー療法を用いて実施される。
【0003】
ひとたび全身麻酔下になると、患者に挿管を行って、患者を換気する必要がある。場合によっては、挿管は30~60秒で完了するが、他の場合には、特に患者の気道を横断するのが困難である場合(例えば、癌、重度の損傷、肥満または頚筋の痙攣に起因して)、挿管には著しく長い時間がかかる。前酸素化は、酸素飽和度の低下を和らげるが、挿管処置が長くかかると、挿管プロセスを中断して、患者の酸素飽和度を適切なレベルまで上昇させる必要がある。挿管プロセスの中断は、難しい挿管プロセスでは数回発生する可能性があり、これには時間がかかり、および患者を重大な健康リスクにさらす。挿管を約3回試みた後、医療処置、例えば挿管法は中止される。
【0004】
無呼吸の、挿管されていない患者を緊急に手動で換気する必要がある場合(患者の挿管に失敗したことに起因するなど)、ハイフロー患者用インターフェースを迅速に除去してから、非侵襲的な換気マスク、例えばフェイスマスクおよびバッグを患者に適用する必要がある。カニューレは、患者から迅速に除去することが困難とし得る、例えばヘッドギアとカニューレとの間のコネクタは、迅速に解除することまたは片手で操作することが困難とし得る。患者用インターフェースを除去するのを失敗すると、患者用インターフェースまたは患者用インターフェースガス供給管を覆うフェイスマスクのクッションが、フェイスマスクと患者の顔との間のシールを破壊し得る。それゆえ、換気する間にガスがフェイスマスクから漏れて、換気を無効にまたは非効率的にする。
【0005】
本明細書では、特許明細書および他の文献を含め、外部の情報源に言及した場合、これは、全体的に、本発明の特徴を説明するための状況を提供するためのものである。特に明記しない限り、そのような情報源への言及は、いずれの法域(jurisdiction)においても、そのような情報源が従来技術であること、または当業界で周知の一般知識の一部をなすことを承認するものであるとみなされるべきではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の目的は、上述の問題または困難のうちの1つ以上を克服するのに少なくともいくらかの助けになり得る、呼吸導管または患者用インターフェースまたはヘッドギアコネクタを提供すること、または産業界/一般人に有用な選択肢を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、患者用インターフェースと一緒にまたは別個の導管として形成されるかに関わらない、呼吸ガスの流れを提供するための呼吸導管は、潰れることができる部分を含み、潰れることができる部分の横断面(lateral cross section)は:
ユーザの顔に接して位置決めするための平坦部分を含む第1の側部、
第1の側部に対向しかつユーザの顔から見て外方に向く第2の側部
を含み、
第1および第2の側部は第1および第2の屈曲点によって接合され、開放構成では、屈曲点は、使用中、ユーザの顔から離れる方向に、第1の側部の平坦部分から離間され、
屈曲点間の第1の側部の内側の長さと、屈曲点間の第2の側部の内側の長さは、実質的に等しく、および
部分的な閉鎖または閉鎖構成では、第2の側部は、潰れることができる部分が第1および第2の屈曲点において折り重なる状態で、第1の側部の方へまたはそれに接するように動かされている。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の側部は、開放構成にあるとき、平坦部分と第1および第2の屈曲点のそれぞれとの間に、外向きの湾曲部分を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、外向きの湾曲部分の厚さは、平坦部分からそれぞれの屈曲点に向かって、より厚みのある厚さから薄い厚さへとテーパが付けられている。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1の側部は、開放構成にあるとき、外向きに湾曲している。
【0011】
いくつかの実施形態では、第2の側部は、開放構成にあるとき、外向きに湾曲している。
【0012】
いくつかの実施形態では、閉鎖構成では、屈曲点は、ユーザの顔に接するまたは隣接するように動かされる。
【0013】
いくつかの実施形態では、第1の側部および/または第2の側部の厚さは、各屈曲点に向かって、より厚みのある厚さから薄い厚さへとテーパが付けられている。
【0014】
いくつかの実施形態では、第1の側部の最大厚さは第1の側部の頂点にある、および/または第2の側部の最大厚さは第2の側部の頂点にある。
【0015】
いくつかの実施形態では、屈曲点の厚さは、潰れることができる部分の断面の残りの部分の厚さよりも薄い。
【0016】
いくつかの実施形態では、第2の側部は第1の側部よりも薄い。
【0017】
いくつかの実施形態では、開放構成では、各屈曲点に隣接する第1の側部は、平坦部分に対してある角度にあるため、屈曲点に隣接する第1の側部と平坦部分との間の外角は、80度未満、または75度未満、または70度未満、または65度未満、または60度未満、または55度未満、または50度未満、または45度未満、または40度未満、または35度未満、または30度未満、または50~70度、または60~70度、または約62~68度、または約64~66度、または約65度である。
【0018】
いくつかの実施形態では、開放構成では、各屈曲点に隣接する第1の側部の部分の接線方向にある線は、第1の屈曲点と第2の屈曲点との間に延在する線に対してある角度にあるため、その線と屈曲点に隣接する部分との間の角度(β)は、70度未満、または65度未満、または60度未満、または55度未満、または50度未満、または45度未満、または40度未満、または35度未満、または30度未満、または30~60度、または40~50度であるか、または約45度とし得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、平坦部分の厚さは約0.5mmであり、および屈曲点の厚さは約0.2mmである。
【0020】
いくつかの実施形態では、平坦部分の長さは約5mm~10mmまたは約7mmであり、および/または
潰れることができる部分の断面の左右幅(lateral width)は、10mm~15mmまたは約13mmである。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1の側部は、0.5mmの厚さから、屈曲点におけるより薄い厚さへとテーパが付けられている。
【0022】
いくつかの実施形態では、
i)横断面の第1および/または第2の側部の(より厚みのある)中心の厚さ対(より薄い)屈曲点の厚さの比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある、または
ii)横断面の最も厚い部分対屈曲点である横断面の最も薄い部分の比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある。
【0023】
いくつかの実施形態では、第1の側部の(より厚みのある)平坦部分対(より薄い)屈曲点の相対的な厚さの比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1および第2の屈曲点は、第1および第2の側部の範囲を定めるまたは規定するか、または第1および第2の側部は、それぞれ、屈曲点間に、例えば第1の屈曲点から第2の屈曲点まで、完全に延在する。
【0025】
いくつかの実施形態では、潰れることができるセクションは、断面の中心線の周りで鏡映対称を有し、中心線は、断面の第1および第2の側部の中心を通って延在している。
【0026】
いくつかの実施形態では、屈曲点間の距離は、平坦部分の幅を上回る。
【0027】
いくつかの実施形態では、断面の最大幅は、屈曲点間の距離によって規定される。
【0028】
いくつかの実施形態では、第1および第2の側部は、外向きに湾曲しており、横断面は、実質的に卵形または楕円形であるが、第1および第2の側部は、各屈曲点において、ある点に収束する。
【0029】
いくつかの実施形態では、第1の側部は、平坦部分の両側でそれぞれの屈曲点に向かって外向きに広がっている。
【0030】
いくつかの実施形態では、導管は患者用インターフェースの導管部分である。
【0031】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは鼻インターフェースである。
【0032】
いくつかの実施形態では、鼻インターフェースは鼻カニューレである。
【0033】
いくつかの実施形態では、潰れることができる部分は、エラストマー/弾力性材料、例えばシリコーンから形成される。
【0034】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、患者用インターフェースと一緒にまたは別個の導管として形成されるかに関わらない、呼吸ガスの流れを提供するための呼吸導管は、潰れることができる部分を含み、潰れることができる部分の横断面は:
ユーザの顔に接して位置決めするための第1の側部、
第1の側部に対向して、ユーザの顔から見て外方に向く第2の側部、
を含み、
第1および第2の側部は第1および第2の屈曲点によって接合され、
導管は、屈曲点において折り重ねることによって、開放構成から閉鎖構成へ潰れるように適合されているため、閉鎖構成にあるときに、第1の側部および第2の側部は、互いに接触するまたは隣接するように位置決めされて、導管を通る流れを実質的に閉塞する。
【0035】
いくつかの実施形態では、屈曲点間の第1の側部の内側の長さと、屈曲点間の第2の側部の内側の長さは、実質的に等しい。
【0036】
いくつかの実施形態では、横断面は、第1および第2の屈曲点を通って延在する線の周りで鏡映対称を有する。
【0037】
いくつかの実施形態では、横断面は、断面の中心線の周りで鏡映対称を有し、中心線は、断面の第1および第2の側部の中心を通って延在している。
【0038】
いくつかの実施形態では、第2の側部は、開放構成にあるとき、外向きに湾曲している。
【0039】
いくつかの実施形態では、第1の側部は、開放構成にあるとき、外向きに湾曲している。
【0040】
いくつかの実施形態では、閉鎖構成では、屈曲点は、ユーザの顔に接するまたは隣接するように動かされる。
【0041】
いくつかの実施形態では、第1の側部および/または第2の側部の厚さは、各屈曲点に向かって、より厚みのある厚さから薄い厚さへとテーパが付けられており、最大厚さは、それぞれ、第1の側部および第2の側部のそれぞれの頂点にある。
【0042】
いくつかの実施形態では、屈曲点の厚さは、潰れることができる部分の断面の残りの部分の厚さよりも薄い。
【0043】
いくつかの実施形態では、第2の側部は第1の側部よりも薄い。
【0044】
いくつかの実施形態では、
i)横断面の第1および/または第2の側部の(より厚みのある)中心の厚さ対(より薄い)屈曲点の厚さの比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある、または
ii)横断面の最も厚い部分対屈曲点である横断面の最も薄い部分の比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある。
【0045】
いくつかの実施形態では、開放構成では、各屈曲点に隣接する第1の側部の部分の接線方向にある線は、第1の屈曲点と第2の屈曲点との間に延在する線に対してある角度にあって、その線と屈曲点に隣接する部分との間の角度(β)は、70度未満、または65度未満、または60度未満、または55度未満、または50度未満、または45度未満、または40度未満、または35度未満、または30度未満、または約30~60度、または約40~50度であるか、または約45度とし得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、第1および第2の屈曲点は、第1および第2の側部の範囲を定めるまたは規定するか、または第1および第2の側部は、それぞれ、屈曲点間に、例えば第1の屈曲点から第2の屈曲点まで、完全に延在する。
【0047】
いくつかの実施形態では、断面の最大幅は、屈曲点間の距離によって規定される。
【0048】
いくつかの実施形態では、第1および第2の側部は、外向きに湾曲しており、横断面は、実質的に卵形または楕円形であるが、第1および第2の側部は、各屈曲点において、ある点に収束する。
【0049】
いくつかの実施形態では、導管は患者用インターフェースの導管部分である。
【0050】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは鼻インターフェースである。
【0051】
いくつかの実施形態では、鼻インターフェースは鼻カニューレである。
【0052】
いくつかの実施形態では、潰れることができる部分は、エラストマー/弾力性材料、例えばシリコーンから形成される。
【0053】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、患者用インターフェースと一緒にまたは別個の導管として形成されるかに関わらない、呼吸ガスの流れを提供するための呼吸導管が、潰れることができる部分を含み、潰れることができる部分の横断面は、実質的に菱形または平行四辺形の形状であり、菱形または平行四辺形の形状の断面の4つのコーナーすなわち角は屈曲点を提供し、開放構成では、菱形または平行四辺形の4つの側部は離間しており、および閉鎖構成では、断面は、コーナーで折り重なるため、菱形または平行四辺形の隣接する側部は接触し、およびコーナーは、断面の縁において鋭角の内角を含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、潰れることができる部分の横断面は、実質的に平行四辺形の形状であり、かつ平行四辺形の長い側部が使用中ユーザの顔に接する位置にあるように適合される。
【0055】
いくつかの実施形態では、菱形または平行四辺形の鋭角は、70度未満、または65度未満、または60度未満、または55度未満、または50度未満、または45度未満、または40度未満、または35度未満、または30度未満、または45~65度、または55~65度であるか、または約60度とし得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、菱形または平行四辺形の側部の厚さは、鋭角を有する各コーナー(屈曲点)に向かって、より厚みのある厚さから薄い厚さへとテーパが付けられている。
【0057】
いくつかの実施形態では、鋭角を有するコーナー(屈曲点)の厚さは、潰れることができる部分の断面の側部または残りの部分の厚さよりも薄い。
【0058】
いくつかの実施形態では、ユーザの顔に接するように置く菱形または平行四辺形の形状の断面の側部は、菱形または平行四辺形の形状の断面の他の側部よりも厚い。
【0059】
いくつかの実施形態では、
i)横断面の(より厚みのある)側部と(より薄い)屈曲点との間の相対的な厚さの比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある、または
ii)横断面の最も厚い部分対屈曲点である横断面の最も薄い部分の比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある。
【0060】
いくつかの実施形態では、断面は、鋭角を有するコーナーに内部ノッチを含むため、鋭角を有するコーナーにおける厚さは、断面の側部の厚さよりも薄い。
【0061】
いくつかの実施形態では、菱形または平行四辺形の側部の厚さは、約0.5mmであり、および鋭角を有するコーナーの厚さは約0.2mmである。
【0062】
いくつかの実施形態では、潰れることができる部分の断面は、鋭角の内角を有するセクションの一方または双方のコーナーから延在する後尾部分を含み、各後尾部分は、閉鎖構成では、このセクションの縁からセクションの上部まで傾斜を提供する。
【0063】
いくつかの実施形態では、ユーザの顔に接するように置くための菱形または平行四辺形の形状の断面の側部は、菱形または平行四辺形の形状の断面の他の側部よりも厚く、および
断面は、断面のより厚い側部に鋭角を含む断面のコーナーから延在する1つの後尾部分のみを含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、断面の側部の厚さは、鈍角を有する断面の少なくとも1つのコーナーにおいてより厚みがあるように、テーパが付けられている。
【0065】
いくつかの実施形態では、断面の厚さは、断面の縁から、潰れた断面の縁間のより厚みのあるセクションまで、厚さにテーパが付けられている、テーパ付きの潰れた断面を提供する。
【0066】
いくつかの実施形態では、断面は、鈍角を有するコーナーを通って延在する線で鏡映対称を有する。
【0067】
いくつかの実施形態では、導管は患者用インターフェースの導管部分である。
【0068】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは鼻インターフェースである。
【0069】
いくつかの実施形態では、鼻インターフェースは鼻カニューレである。
【0070】
いくつかの実施形態では、潰れることができる部分は、エラストマー/弾力性材料、例えばシリコーンから形成される。
【0071】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、患者用インターフェースは、上述の記載のいずれか1つ以上において説明されるような呼吸導管を含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、インターフェースは、単一の入口、少なくとも1つの鼻出口、および単一の入口と少なくとも1つの鼻出口との間に延在している呼吸導管を含む、鼻インターフェースである。
【0073】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、ヘッドギアを患者用インターフェースに接続するように適合されたコネクタは:
第1のコネクタ部品(例えば雄型部品)および第2のコネクタ部品(例えば雌型部品)であって、第2のコネクタ部品は、第1および第2の部品が接続されるときに、間に第1の部品を受け入れるような一対の離間したタイン(tines)を含む、第1のコネクタ部品および第2のコネクタ部品
を含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、タインは、それぞれ、第2の部品のベースから延在し、ベースから遠位にある各タインの端部は、ベースに対して自由に横方向に撓む。
【0075】
いくつかの実施形態では、タインの一方または双方は、アパーチャまたは横方向突起を含み、および第1の部品は、対応する横方向突起またはアパーチャを含んで、第1の部品がタイン間に受け入れられた状態で、横方向突起がアパーチャに受け入れられて、第1および第2の部品を一緒に保持するようにする。
【0076】
いくつかの実施形態では、アパーチャは、患者用インターフェースに取り付けられるヘッドギアストラップの長手方向軸に対して横方向に主軸が向けられたスロットである。
【0077】
いくつかの実施形態では、各タインは前記アパーチャを含み、および第1のコネクタは、第1の部品の各側面に前記横方向突起を含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、第1および第2の部品は、係合位置から係合解除まで互いに対して回転するように相補的に適合され、第1および第2の部品は相補的な特徴を含んで、第1の部品と第2の部品との間の相対的な回転によって、タインを撓ませて広げて、第1の部品から第2の部品を解放させる。
【0079】
いくつかの実施形態では、アパーチャおよび突起は相補的に適合されているため、第1の部品と第2の部品との間の相対的な回転によって、突起をアパーチャから解放させ、および前記タインを突起の上側にわたって撓ませる。
【0080】
いくつかの実施形態では、横方向突起は、第1の部品をコネクタ部品の軸方向に第2の部品のタイン間へ挿入するときに、タインを撓ませる、面取りした縁を含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、第2のコネクタ部品は、ヘッドギアに解放可能に結合される。
【0082】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、ヘッドギアを患者用インターフェースに接続するように適合されたコネクタは:
第1のコネクタ部品(例えば雄型部品)、および間に第1のコネクタ部品を受け入れるための一対の離間した弾力性的タインを含む、相補的な第2のコネクタ部品(例えば雌型部品)であって、第2のコネクタ部品は、ヘッドギアに除去可能に結合されるように適合され、第2のコネクタ部品はベースを含み、各タインはベースから延在し、およびベースから遠位にある各タインの端部は、ベースに対して自由に横方向に撓むため、タインは横方向に撓んで、第2のコネクタ部品から第1のコネクタ部品を解放する、第1のコネクタ部品および第2のコネクタ部品
を含む。
【0083】
いくつかの実施形態では、第1および第2のコネクタ部品は、第2のコネクタ部品を軸方向に第1のコネクタ部品の方へ動かすことによって、一緒に接続されるように適合され、および
コネクタ部品は、第1および第2の部品の一方のアパーチャに受け入れられた第1および第2の部品の他方にある横方向突起の周りでの相対的な回転によって、接続を切られるように適合されている。
【0084】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、患者用インターフェースは:
マニホールド、およびユーザの鼻孔または口に受け入れられるように、マニホールドから延在する少なくとも1つの鼻プロングまたは出口、
マニホールドの各側から延在するサイド部材であって、各サイド部材は、ルーメンを含む潰れることができる部分を含み、開放構成では、ルーメンは開放したままであり、および潰れることができる部分は、閉鎖構成へと挟まれるかまたは平らにされるように適合され(例えば外力によって)、ルーメンを閉塞または実質的に閉塞し、およびサイド部材の少なくとも一方は、患者用インターフェースの入口からマニホールドまでのガスの流れのための導管である、サイド部材
を含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは、プラグおよび導管コネクタを含み、プラグは、一方または双方のサイド部材の端部に合うように適合され、および導管コネクタは、一方または双方のサイド部材の他方の端部に合うように適合される。
【0086】
いくつかの実施形態では、各サイド部材は導管として形成され、および患者用インターフェースはプラグおよび導管コネクタを含み、プラグおよび導管コネクタは双方とも、両サイド部材の入口端部に合うように適合されるため、患者用インターフェースは、二重入口患者用インターフェースまたは左側または右側の単一患者用インターフェースに構成可能である。
【0087】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは、前記鼻プロングまたは出口の入口側の近くにおよびそこに壁を含み、一方のサイド部材のルーメンをマニホールドおよび他方のサイド部材から分離して、サイド部材の一方のみが、患者用インターフェースの入口からマニホールドまでガスの流れを提供する導管の機能を果たすようにする。
【0088】
いくつかの実施形態では、マニホールドとは別個のサイド部材のルーメンは逃げ孔を含むため、マニホールドとは別個のサイドアームのルーメンは、大気と連通している。
【0089】
いくつかの実施形態では、壁は、流れをマニホールドから少なくとも1つの鼻プロングまたは出口へ方向付けるおよび/または流れに対する抵抗を減少させるように、湾曲しているまたはそのような形状にされている。
【0090】
いくつかの実施形態では、サイド部材、マニホールドおよび少なくとも1つの鼻プロングまたは出口は、ユニタリー部材として一体的に形成される。
【0091】
いくつかの実施形態では、サイド部材は、比較的軟質のまたはコンプライアント(compliant)な材料から形成され、およびプラグおよび/または導管コネクタは、比較的硬質のまたは硬い材料から形成される。
【0092】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは、潰すことなく使用するように患者用インターフェースを構成する除去可能なシールドを含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、シールドは、サイド部材、または両サイド部材およびマニホールドに合うおよび覆うように適合される。
【0094】
いくつかの実施形態では、シールドは、1対以上のジョーを含み、各対のジョーは、患者用インターフェースの一部分の周りを掴んで、シールドを患者用インターフェースに保持するように構成される。
【0095】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは、マニホールド、およびユーザの鼻孔に受け入れられるように、マニホールドから延在する少なくとも1つの前記鼻プロングまたは鼻出口を含む、鼻カニューレである。
【0096】
いくつかの実施形態では、ヘッドギアコネクタの一部は、各サイド部材と一体的に形成される。
【0097】
いくつかの実施形態では、請求項13に従属するとき、ヘッドギアコネクタの一部は、導管コネクタと一体的に形成される、および/またはヘッドギアコネクタの一部は、プラグと一体的に形成される。
【0098】
いくつかの実施形態では、カニューレは、一対のヘッドギアコネクタ部品(例えば一対の雄型部品または一対の雌型部品)を含み、各部品は、対応するヘッドギアコネクタ部品に接続されて、ヘッドギアをカニューレに取り付けるように適合され、および各ヘッドギアコネクタ部品は、カニューレの側面図において、サイド部材に対してある角度に配置されるため、使用中、カニューレは、ユーザの顔に水平に位置決めされ、およびヘッドギアは、ユーザの耳の上方に延在する。
【0099】
いくつかの実施形態では、角度は、10~30度、または15~25度、または約20度である。
【0100】
いくつかの実施形態では、平面図において、カニューレは、中立または曲がっていない構成にあるとき、サイド部材間に鈍角を含む。
【0101】
いくつかの実施形態では、鈍角は、100~130度、または約100~120度、または約100~110度、または約105度(例えば106度)の範囲にある。
【0102】
いくつかの実施形態では、サイド部材は、中立または曲がっていない構成において、実質的に直線であり、およびマニホールドは、サイド部材間に鈍角を提供するように湾曲している。
【0103】
いくつかの実施形態では、カニューレは、一対のヘッドギアコネクタ部品(例えば一対の雄型部品または一対の雌型部品)を含み、各部品は、対応するヘッドギアコネクタ部品に接続されて、ヘッドギアをカニューレに取り付けるように適合され、および各ヘッドギアコネクタ部品は、カニューレの平面図において、サイド部材に対してある角度に配置され、角度は、130度~170度、または140度~160度、または145度~155度の範囲にある。
【0104】
いくつかの実施形態では、カニューレは、一対のヘッドギアコネクタ部品(例えば一対の雄型部品または一対の雌型部品)を含み、各部品は、対応するヘッドギアコネクタ部品に接続されて、ヘッドギアをカニューレに取り付けるように適合され、およびサイドアームの遠位端部間の、または一対のヘッドギアコネクタ部品間の距離は、約100mm~150mm、または約110mm~140mm、または約110mm~130mmまたは約120mmである。
【0105】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、鼻カニューレは:
マニホールド、およびユーザの鼻孔に受け入れられるように、マニホールドから延在する少なくとも1つの鼻プロングまたは出口、およびマニホールドの各側から延在するサイド部材
を含み、および
平面図において、カニューレは、中立または曲がっていない構成にあるとき、サイド部材間に鈍角を含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、鈍角は、100~130度、または約100~120度、または約100~110度、または約105度(例えば106度)の範囲にある。
【0107】
いくつかの実施形態では、サイド部材は、中立または曲がっていない構成において、実質的に直線であり、およびマニホールドは、サイド部材間に鈍角を提供するように湾曲している。
【0108】
いくつかの実施形態では、カニューレは、一対のヘッドギアコネクタ部品(例えば一対の雄型部品または一対の雌型部品)を含み、各部品は、対応するヘッドギアコネクタ部品に接続されて、ヘッドギアをカニューレに取り付けるように適合され、および各ヘッドギアコネクタ部品は、カニューレの平面図において、サイド部材に対してある角度に配置され、角度は、130度~170度、または140度~160度、または145度~155度の範囲にある。
【0109】
いくつかの実施形態では、カニューレは、一対のヘッドギアコネクタ部品(例えば一対の雄型部品または一対の雌型部品)を含み、各部品は、対応するヘッドギアコネクタ部品に接続されて、ヘッドギアをカニューレに取り付けるように適合され、および各ヘッドギアコネクタ部品は、カニューレの側面図において、サイド部材に対してある角度に配置されるため、使用中、カニューレは、ユーザの顔に水平に位置決めされ、およびヘッドギアは、ユーザの耳の上方に延在する。
【0110】
いくつかの実施形態では、角度は、10~30度、または15~25度、または約20度である。
【0111】
いくつかの実施形態では、鼻カニューレは、前記鼻プロングまたは出口の入口側の近くにおよびそこに壁を含み、一方のサイド部材のルーメンをマニホールドおよび他方のサイド部材から分離して、サイド部材の一方のみが、カニューレの入口からマニホールドまでガスの流れを提供する導管の機能を果たすようにする。
【0112】
いくつかの実施形態では、マニホールドとは別個のサイド部材のルーメンは逃げ孔を含むため、マニホールドとは別個のサイドアームのルーメンは、大気と連通している。
【0113】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、呼吸補助システム用の導管は:
潰れることができる部分であって、開放構成では、潰れることができる部分は開放したままであり、および閉鎖構成では、潰れることができる部分は、挟まれたりまたは平らにされたりして導管を閉塞または実質的に閉塞する、潰れることができる部分、および
比較的硬質の構成要素であって、潰れることができる部分が開放構成にある第1の構成から、この構成要素が、潰れることができる部分の外部を押圧して、潰れることができる部分を閉鎖構成へと挟むまたは平らにする第2の構成へ動くように適合された比較的硬質の構成要素
を含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、構成要素は、潰れることができる部分の外部に取り付けられたシールドを含み、シールドは、シールドに加えられた外力を、潰れることができる部分の予め決められた潰れることができる領域に分散させるように適合されている。
【0115】
いくつかの実施形態では、構成要素は、第1の構成から第2の構成へ旋回するように適合されたレバーを含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、導管は、潰れることができる部分および潰れることができない部分を含み、およびレバーは、導管の潰れることができない部分に旋回式に取り付けられる。
【0117】
いくつかの実施形態では、導管は、潰れることができる部分の上流に通気アパーチャを含み、およびレバーは、ピボットの第1の側から延在する第1のアームと、ピボットの対向する第2の側から延在する第2のアームとを含み、および
第1の構成において、レバーはピボットの周りで旋回されるため、第1のアームは、潰れることができる部分を挟んだりまたは平らにしたりせず、および第2のアームは、通気アパーチャを実質的に閉塞し、および第2の構成において、レバーはピボットの周りで旋回されるため、第1のアームは、潰れることができる部分を挟むかまたは平らにし、および第2のアームは、通気アパーチャから持ち上がって、潰れることができる部分の上流の導管内のガスが大気へ通気できるようにする。
【0118】
いくつかの実施形態では、通気アパーチャは、導管の潰れることができない部分にある。
【0119】
いくつかの実施形態では、レバーは、第2の構成において潰れることができる部分を押圧する突起またはリムを含む。
【0120】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、患者用インターフェースは:
ユーザの鼻または口気道とインターフェースを取るためのインターフェース部分、および
前述のいずれか1つ以上に説明されているような導管であって、インターフェース部分から延在する導管、および
第1の構成から第2の構成へ動かすための、導管またはインターフェース部分に取り付けられた比較的硬質の構成要素
を含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、構成要素は、導管またはインターフェース部分に旋回式に取り付けられて、第1の構成から第2の構成へ旋回するレバーを含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、導管は、潰れることができる部分および潰れることができない部分を含み、およびレバーは、導管の潰れることができない部分に旋回式に取り付けられ、および潰れることができる部分は、インターフェース部分と導管の潰れることができない部分との間に位置する。
【0123】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは鼻カニューレであり、およびインターフェース部分は、マニホールド、およびマニホールドから延在する少なくとも1つの鼻プロングまたは出口を含む。
【0124】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは、ユーザの口に受け入れられる口腔インターフェースである。
【0125】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、患者用インターフェースは:
本体であって:
マニホールド、およびマニホールドから延在する少なくとも1つの鼻プロングまた出口、および
マニホールドの左側から延在する左側サイド部材、およびマニホールドの右側から延在する右側サイド部材であって、各サイド部材は、入口部分、および入口部分からマニホールドまでのガスの流れのための導管を提供するルーメンを含む、左サイド部材および右サイド部材
を含む、本体と、
管コネクタおよびブランクの中空突起を含むフレームであって、管コネクタおよびブランクの中空突起は、フレームが本体に取り付けられた状態で、本体の前記入口部分を受け入れるように適合され、フレームは、本体に可動式に取り付けられて、患者用インターフェースを左側入口構成と右側入口構成との間で選択的に構成する、フレームと
を含み、
左側入口構成において、左側サイド部材の入口部分は管コネクタに受け入れられ、および右側サイド部材の入口部分はブランクの中空突起に受け入れられ、および
右側入口構成において、右側サイド部材の入口部分は管コネクタに受け入れられ、および左側サイド部材の入口部分はブランクの中空突起に受け入れられる。
【0126】
いくつかの実施形態では、各サイド部材の導管は、潰れることができる部分を含み、開放構成では、潰れることができる部分は開放したままであり、および閉鎖構成では、潰れることができる部分は挟まれるかまたは平らにされて、導管を閉塞または実質的に閉塞する。
【0127】
いくつかの実施形態では、フレームは、変形するように適合されるため、フレームの前側に加えられた力は、フレームを弾性的に曲げて、前記部材の導管を閉鎖構成へ潰す。
【0128】
いくつかの実施形態では、フレームは、本体に回転式に取り付けられて、本体に対してフレームを回転させ、カニューレを左側入口構成と右側入口構成との間で選択的に構成する。
【0129】
いくつかの実施形態では、フレームは凹状内部を含み、本体の、それに対応した形状の凸形状を受け入れる。
【0130】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは鼻カニューレであり、前記本体は、マニホールド、およびユーザの鼻孔に受け入れられるように、マニホールドから延在する前記少なくとも1つの鼻プロングまたは鼻出口を含む、カニューレ本体である。
【0131】
本明細書で開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、患者用インターフェースはヘッドギアを含み、ヘッドギアは一対のアームを含み、各アームはイヤプラグを含み、各イヤプラグは、ユーザの耳に嵌るように適合されて、患者用インターフェースをユーザの顔上の適所に保持する。
【0132】
いくつかの実施形態では、一方または双方のアームは長さが調整可能である。
【0133】
いくつかの実施形態では、一方または双方のアームは伸縮自在であり、一方または双方のアームは、第2の部分に摺動式に受け入れられる第1の部分を含み、第1のアームと第2のアームとの相対的な動きによって、アームの長さを調整する。
【0134】
いくつかの実施形態では、各アームの第1および第2の部分の一方は、患者用インターフェースの本体に取り付けられるフレームと一体的に形成される。
【0135】
いくつかの実施形態では、アームの第1および第2の部分の一方は、アームの第1および第2の部分の他方よりも硬質である。
【0136】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは鼻カニューレである。
【0137】
「導管」という用語は、本明細書および特許請求の範囲では、文脈上他の意味を示唆する場合を除いて、ガスの流れを方向付けるためのルーメンを形成または提供する任意の部材を広義に意味することを意図する。例えば、導管または導管部分は、患者用インターフェースの一部としてもよいし、または患者用インターフェースにガスの流れを提供するために患者用インターフェースに取り付け可能な別個の導管としてもよい。
【0138】
導管の「横断面」という語句は、導管の流路に対して直角の、例えば導管の流路または長手方向軸に対して垂直の断面を意味する。さらなる例として、横断面は、導管の端部から見てもよい。
【0139】
文脈上他の意味を示唆する場合を除いて、導管の横断面の側部または一部分の厚さは、断面のその側部またはその一部分の横方向の壁の厚さである。例えば、断面上のある点(すなわち屈曲点)における厚さは、その点において、断面の壁を、壁の外面から内面まで横切る最小距離である。例えば、
図6Aでは、屈曲点522の厚さは、屈曲点522における、外面から内面までの、例えば断面の中心を通って延在する線、または断面の両屈曲点522を通って延在する断面を横切って延在する線に沿った、距離である。
【0140】
「含む(comprising)」という用語は、本明細書および特許請求の範囲では、「少なくとも一部には、~からなる」を意味する。「含む」という用語を含む、本明細書および特許請求の範囲における各文を解釈すると、その用語の前にあるもの以外の特徴も存在してもよい。「含む(comprise)」および「含む(comprises)」などの関連語は、同じように解釈されるべきである。
【0141】
本明細書で開示する数字の範囲(例えば、1~10)への言及はまた、その範囲内の全有理数(例えば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9および10)およびまた、その範囲内の任意の範囲の有理数(例えば、2~8、1.5~5.5および3.1~4.7)への言及を組み込み、それゆえ、全範囲の全部分範囲が、本明細書に明白に開示され、それにより、明白に開示されることを意図する。これらは、具体的に意図するものの例にすぎず、および列挙する最低値と最高値との間の数値の全ての考えられる組み合わせが、本出願において、同様に明白に述べられているとみなされるべきである。
【0142】
本明細書では、「および/または」という用語は、「および」または「または」、またはそれら双方を意味する。
【0143】
本明細書では、名詞に続く「(s)」は、その名詞の複数形および/または単数形を意味する。
【0144】
本発明に関係する当業者には、構造における多くの変更、および本発明の広範に異なる実施形態および適用例は、それら自体、添付の特許請求に規定されているような本発明の範囲から逸しないことを、示唆する。本開示および本明細書の説明は、純粋に説明であり、なんら限定を意図するものではない。
【0145】
本開示は、上記にあり、およびまた、下記に例としてのみ与える構造を想定する。
【0146】
本開示の好ましい実施形態は、以下の図面を参照して、例としてのみ説明される。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【
図2】患者用インターフェースを装着している患者を示す。
【
図3】患者用インターフェース(第1の患者用インターフェース)およびフェイスマスク(第2の患者用インターフェース)を装着している患者を示す。
【
図4】患者用インターフェースまたは導管の一部分の断面を示す。
【
図6A】導管の潰れることができる部分の横断面(導管の流路を横切る)を示す。
図6aは、第1のまたは開放構成にある導管を示し、および
図6bは、第2のまたは閉鎖構成にある導管を示す。
【
図6B】導管の潰れることができる部分の横断面(導管の流路を横切る)を示す。
図6aは、第1のまたは開放構成にある導管を示し、および
図6bは、第2のまたは閉鎖構成にある導管を示す。
【
図7A】潰れることができる導管部分の代替的な横断面を示す。
【
図7B】潰れることができる導管部分の代替的な横断面を示す。
【
図7C】潰れることができる導管部分の代替的な横断面を示す。
【
図8A】潰れることができる導管部分の代替的な横断面を示す。
【
図8B】潰れることができる導管部分の代替的な横断面を示す。
【
図8C】
図8aの断面の考えられる潰れたプロファイルを示す。
【
図8D】
図8bの断面の考えられる潰れたプロファイルを示す。
【
図9A】鼻カニューレを示す。
図9Aは斜視図を示し、
図9Bは分解斜視図を示し、
図9Cは上面(平面)図を示し、
図9Dは前面図を示し、
図9Eは側面図を示し、
図9F~9Hは、それぞれ上面、前面および側面の透視図を示す。
【
図9B】鼻カニューレを示す。
図9Aは斜視図を示し、
図9Bは分解斜視図を示し、
図9Cは上面(平面)図を示し、
図9Dは前面図を示し、
図9Eは側面図を示し、
図9F~9Hは、それぞれ上面、前面および側面の透視図を示す。
【
図9C】鼻カニューレを示す。
図9Aは斜視図を示し、
図9Bは分解斜視図を示し、
図9Cは上面(平面)図を示し、
図9Dは前面図を示し、
図9Eは側面図を示し、
図9F~9Hは、それぞれ上面、前面および側面の透視図を示す。
【
図9D】鼻カニューレを示す。
図9Aは斜視図を示し、
図9Bは分解斜視図を示し、
図9Cは上面(平面)図を示し、
図9Dは前面図を示し、
図9Eは側面図を示し、
図9F~9Hは、それぞれ上面、前面および側面の透視図を示す。
【
図9E】鼻カニューレを示す。
図9Aは斜視図を示し、
図9Bは分解斜視図を示し、
図9Cは上面(平面)図を示し、
図9Dは前面図を示し、
図9Eは側面図を示し、
図9F~9Hは、それぞれ上面、前面および側面の透視図を示す。
【
図9F】鼻カニューレを示す。
図9Aは斜視図を示し、
図9Bは分解斜視図を示し、
図9Cは上面(平面)図を示し、
図9Dは前面図を示し、
図9Eは側面図を示し、
図9F~9Hは、それぞれ上面、前面および側面の透視図を示す。
【
図9G】鼻カニューレを示す。
図9Aは斜視図を示し、
図9Bは分解斜視図を示し、
図9Cは上面(平面)図を示し、
図9Dは前面図を示し、
図9Eは側面図を示し、
図9F~9Hは、それぞれ上面、前面および側面の透視図を示す。
【
図9H】鼻カニューレを示す。
図9Aは斜視図を示し、
図9Bは分解斜視図を示し、
図9Cは上面(平面)図を示し、
図9Dは前面図を示し、
図9Eは側面図を示し、
図9F~9Hは、それぞれ上面、前面および側面の透視図を示す。
【
図11A】係合および係合解除するヘッドギアコネクタの複数の部品を示す。
図11Aは、分離したコネクタ部品を示し、
図11Bは、接続されたコネクタ部品を示し、
図11Cは、互いに対して回転されて係合解除する複数の部品を示し、および
図11Dは、
図11Cの線I-Iに沿った断面を示す。
【
図11B】係合および係合解除するヘッドギアコネクタの複数の部品を示す。
図11Aは、分離したコネクタ部品を示し、
図11Bは、接続されたコネクタ部品を示し、
図11Cは、互いに対して回転されて係合解除する複数の部品を示し、および
図11Dは、
図11Cの線I-Iに沿った断面を示す。
【
図11C】係合および係合解除するヘッドギアコネクタの複数の部品を示す。
図11Aは、分離したコネクタ部品を示し、
図11Bは、接続されたコネクタ部品を示し、
図11Cは、互いに対して回転されて係合解除する複数の部品を示し、および
図11Dは、
図11Cの線I-Iに沿った断面を示す。
【
図11D】係合および係合解除するヘッドギアコネクタの複数の部品を示す。
図11Aは、分離したコネクタ部品を示し、
図11Bは、接続されたコネクタ部品を示し、
図11Cは、互いに対して回転されて係合解除する複数の部品を示し、および
図11Dは、
図11Cの線I-Iに沿った断面を示す。
【
図12A】
図12A~12Bは、ユーザの顔の柔らかい部分を示し、および
図12Cは、ユーザの顔の柔らかい部分を横切って位置決めされたカニューレを示す。
【
図12B】
図12A~12Bは、ユーザの顔の柔らかい部分を示し、および
図12Cは、ユーザの顔の柔らかい部分を横切って位置決めされたカニューレを示す。
【
図12C】
図12A~12Bは、ユーザの顔の柔らかい部分を示し、および
図12Cは、ユーザの顔の柔らかい部分を横切って位置決めされたカニューレを示す。
【
図13A】カニューレの2つの実施形態の幾何学的形状を示す。
【
図13B】カニューレの2つの実施形態の幾何学的形状を示す。
【
図14A】代替的なヘッドギアを備えるカニューレを示す。
【
図14B】代替的なヘッドギアを備えるカニューレを示す。
【
図14C】代替的なヘッドギアを備えるカニューレを示す。
【
図15】カニューレ、およびカニューレに取り付けられて、潰れに対してカニューレを支持するように構成されたシールドの斜視図である。
【
図18A】鼻カニューレを示す。
図18Aは前面斜視図であり、
図18Bは、後面斜視図であり、
図18Cは、ガスの流れをカニューレの鼻プロングから流すことができるようにする開放位置にある、作動レバーを示す断面図であり、および
図18Dは、ガスの流れが、カニューレの鼻プロングから流れるのを遮断する閉鎖位置にある、作動レバーを示す断面図である。
【
図18B】鼻カニューレを示す。
図18Aは前面斜視図であり、
図18Bは、後面斜視図であり、
図18Cは、ガスの流れをカニューレの鼻プロングから流すことができるようにする開放位置にある、作動レバーを示す断面図であり、および
図18Dは、ガスの流れが、カニューレの鼻プロングから流れるのを遮断する閉鎖位置にある、作動レバーを示す断面図である。
【
図18C】鼻カニューレを示す。
図18Aは前面斜視図であり、
図18Bは、後面斜視図であり、
図18Cは、ガスの流れをカニューレの鼻プロングから流すことができるようにする開放位置にある、作動レバーを示す断面図であり、および
図18Dは、ガスの流れが、カニューレの鼻プロングから流れるのを遮断する閉鎖位置にある、作動レバーを示す断面図である。
【
図18D】鼻カニューレを示す。
図18Aは前面斜視図であり、
図18Bは、後面斜視図であり、
図18Cは、ガスの流れをカニューレの鼻プロングから流すことができるようにする開放位置にある、作動レバーを示す断面図であり、および
図18Dは、ガスの流れが、カニューレの鼻プロングから流れるのを遮断する閉鎖位置にある、作動レバーを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0148】
図面を参照して様々な実施形態について説明する。図面および明細書を通して、同じまたは同様の構成要素を指定するために同じ参照符号を使用し、およびその冗長な記述を省略し得る。
【0149】
図1は、呼吸療法システム100を示す。呼吸療法システム100は流れ発生器102を含む。流れ発生器102は、ガスの流れを発生させるように構成されており、そのガスの流れは、呼吸療法システム100を通過させられる。流れ発生器102は、空気を加湿器104へ渡す。加湿器104は、流れ発生器102によって発生されたガス流を加熱および加湿するように構成されている。いくつかの構成では、流れ発生器102は、呼吸療法システム100の外部の環境からガスを受け入れかつそれらガスを、呼吸療法システム100を通るように推進させるように適合された送風器を含む。いくつかの構成では、流れ発生器102は、何らかの他のガス発生手段を含み得る。例えば、いくつかの構成では、流れ発生器102は、病院のガス出口(例えば酸素または空気)から利用可能な源、または圧縮空気および/または別のガスの1つ以上のコンテナー、およびガスが1つ以上のコンテナーから出る割合を制御するように適合された1つ以上の弁装置を含み得る。別の例として、いくつかの構成では、流れ発生器102は酸素濃縮器を含み得る。いくつかの構成では、流れ発生器102は、ハイフロー療法を提供するように適合され得る。
【0150】
本明細書で説明する様々な構成および実施形態によれば、インターフェースへ、または流路を通ってなどシステムを経由して、供給または提供されるガスの流量は、限定されるものではないが、少なくとも約5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150L/分以上の流れを含んでもよく、および有効範囲は、これらの値のいずれかの間(例えば、約40~約80、約50~約80、約60~約80、約70~約100L/分、約70~80L/分)に選択され得る。いくつかの実施形態では、約15L/分を上回る流量、特に、限定されるものではないが、約60~70L/分の流量などが、そのような構成または実施形態において使用されてもよい。「ハイフロー」または「ハイフロー療法」は、約5または10L/分~約100L/分、または約15L/分~約95L/分、または約20L/分~約90L/分、または約25L/分~約85L/分、または約30L/分~約80L/分、または約35L/分~約75L/分、または約40L/分~約70L/分、または約45L/分~約65L/分、または約50L/分~約60L/分の流量での患者へのガスの送給を指し得る。
【0151】
送給されるガスは、一定の割合の酸素を含み得る。いくつかの構成では、送給されるガス中の酸素の割合は、約20%~約100%、または約30%~約100%、または約40%~約100%、または約50%~約100%、または約60%~約100%、または約70%~約100%、または約80%~約100%、または約90%~約100%、または約100%、または100%とし得る。
【0152】
ハイフロー療法は、患者の酸素投与量を増大させるおよび/または呼吸仕事量を減少させるために、患者の正常時のピーク吸気要求量に適合するかまたはそれを超える際に効果的であることが分かっている。さらに、ハイフロー療法は、鼻咽頭におけるフラッシング効果を生成し、上気道の解剖学的死腔が、大流量の流入ガスによってフラッシングされるようにし得る。これにより、毎回の呼吸に利用可能なフレッシュガスの溜め部を生じ得る一方、二酸化炭素、窒素などを再呼吸するのを最小限にする。
【0153】
比較的高流量のガス送給が、本明細書で説明される実施形態または構成で使用され得るため、ユーザまたは患者に供給または送給中のガスは、ユーザまたは患者の気道の異なる部分に送給され得る。
【0154】
そのように比較的高流量のガスは、供給されたガスをユーザの気道に、またはユーザの気道の異なる部分に提供するのを支援し得、例えばそのような流量は、そのようなガスを上気道または下気道の領域へ送給するのを可能にし得る。上気道領域は、一般に、鼻腔、咽頭および喉頭を含む一方で、下気道領域は、一般に、気管、一次気管支および肺を含む。
【0155】
図5は、人の典型的な気道を示し、および人が正常なまたは典型的な自発型(self-driven)呼吸状態にあるときまたは患者の呼吸衝動(respiratory drive)が減少しているときよりも、供給されたガスをユーザの気道内のさらに遠くへまたは深くへと効果的に押し込み得るまたは押し流し得るために、ユーザに供給される比較的高い流量のガスがどのように利用されるかを示す矢印を含む。
【0156】
呼吸療法システム100は、流れ発生器102および加湿器104の双方を少なくとも部分的に収容するハウジング106を含む(例えば呼吸療法システム100は、統合流れ発生/加湿装置を含み得る)。他の構成では、流れ発生器102および加湿器104は、別々のハウジングを有してもよい。流れ発生器102および加湿器104と電子通信するハードウェアコントローラ108が示されているが、いくつかの構成では、ハードウェアコントローラ108は、流れ発生器102または加湿器104とのみ通信し得る。ハードウェアコントローラ108は、流れ発生器102および/または加湿器104を含むがこれらに限定されない、呼吸療法システム100の制御可能な構成要素の動作を指令するように構成されたマイクロコントローラまたは何らかの他のアーキテクチャを含み得る。コントローラ108と電子通信している入力/出力モジュール110が示されている。入力/出力モジュール110は、ユーザがコントローラ108とインターフェースを取ることができるようにして、流れ発生器102および/または加湿器104を含むがこれらに限定されない、呼吸療法システム100の制御可能な構成要素の制御を容易にする、および/または呼吸療法システム100および/またはその構成要素の動作に関するデータを閲覧するように構成され得る。入力/出力モジュール110は、例えば、1つ以上のボタン、ノブ、ダイアル、スイッチ、レバー、タッチスクリーン、スピーカ、ディスプレイおよび/またはユーザがデータを閲覧するために使用し得る他の入力または出力用の周辺装置、および/または呼吸療法システム100の構成要素を制御するための入力コマンドを含み得る。
【0157】
さらに
図1に示すように、呼吸療法システム100を流れるガスに1種以上の補助ガスを加えるために、補助ガス源124が使用され得る。1種以上の補助ガスは、流れ発生器102によって発生したガス流に合流する。補助ガス源124は、空気、酸素(O
2)、二酸化炭素(CO
2)、窒素(N
2)、亜酸化窒素(NO)、および/またはヘリオックス(heliox)(ヘリウムと酸素の混合物)を含むがこれらに限定されない、1種以上の補助ガスを送給するように構成され得る。補助ガス源124は、1種以上の補助ガスを、第1の補助ガス導管128を経由して流れ発生器102の上流の場所へ、および/または1種以上の補助ガスを、第2の補助ガス導管132を経由して流れ発生器102の下流および/または加湿器104の上流の場所へ、送給し得る。1つ以上の補助フローバルブ126、130を使用して、1種以上の補助ガスが補助ガス源124から第1および/または第2の補助ガス導管128、132を通って流れることができる流量を制御し得る。補助フローバルブ126、130の1つ以上は、コントローラ108と電子通信してもよく、コントローラは、次に、補助フローバルブ126、130の1つ以上の動作および/または状態を制御し得る。他の構成では、補助ガス源124は、1種以上の補助ガスを加湿器104の下流で加えるように構成され得る。
【0158】
図1に示すように、加湿器104から延在する導管112は、加湿器104を患者用インターフェース200につなげる。導管112は、導管112を通過するガスを加熱するように適合された導管加熱器114を含み得る。他の構成では、導管加熱器114は存在しなくてもよい。患者用インターフェース200は、鼻カニューレであると示されているが、いくつかの構成では、他の患者用インターフェースが好適とし得ることが理解されるべきである。例えば、いくつかの構成では、患者用インターフェース200は、密着または非密着インターフェースを含んでもよく、および鼻マスク、口腔マスク、口鼻マスク、フルフェイスマスク、鼻枕マスク、鼻カニューレ、気管内チューブ、気管切開チューブ、上記の組み合わせまたは何らかの他のガス搬送システムを含んでもよい。好ましい実施形態では、患者用インターフェース200は、鼻カニューレなどの非密着インターフェースであり、これは、ガスを環境と交換できるようにする。例えば、非密着カニューレは、患者がシステム100からフロー療法を受けている間、二酸化炭素を患者の気道から除去するおよび/またはクリアにすることができる。さらに、いくつかの好ましい実施形態では、患者用インターフェース200は、鼻インターフェースの形態にあり、システムが、挿管処置において他の経口気道器材および/または機器、例えば、気管チューブに干渉しないようにする。従って、患者は、挿管処置の間中ずっとフロー療法を受け続け得る。他の実施形態では、患者用インターフェース200は口腔インターフェース、例えばユーザの口に受け入れられる口腔インターフェースである。口腔インターフェースは、鼻を経由する医療処置を伴う状況において好ましいかもしれず、インターフェースが、経鼻気道器材および/または機器、例えば経鼻挿管処置において使用される気管チューブに干渉しないようにする。他の実施形態では、インターフェースは、鼻および口腔への配置の双方に好適としても、または鼻の構成と口腔の構成との間に適合されてもよい。例示的な口腔インターフェースは、
図19に示されている。
【0159】
図示の通り、いくつかの構成では、患者用インターフェース200はまた、患者用インターフェース200を通過するガスの特徴を測定するように適合されたガス感知モジュール120を含み得る。他の構成では、ガス感知モジュール120は、呼吸療法システム100の他の部分におけるまたはその近くのガスの特徴を測定するように位置決めされかつ適合され得る。ガス感知モジュール120は、圧力、流量、温度、絶対湿度、相対湿度、エンタルピー、ガス組成、酸素濃度、二酸化炭素濃度、および/または窒素濃度を含むがこれらに限定されない、ガスの様々な特徴を測定するように適合された1つ以上のセンサーを含み得る。ガス感知モジュール120によって決定されたガスの特性は、ガスのパラメータの閉ループ制御を含むがこれらに限定されない、いくつもの方法で使用され得る。例えば、いくつかの構成では、ガス感知モジュール120によって得られた流量データは、瞬間流量を決定するために使用されてもよく、これは、同様に、患者の呼吸周期を決定するために使用されて、呼吸周期の複数の部分と同期した(synchronicity)流れの送給を容易にし得る。ガス感知モジュール120は、第1の伝送線122を通してコントローラ108と通信し得る。いくつかの構成では、第1の伝送線122は、データ信号を送るように適合されたデータ通信接続を含み得る。データ通信接続は、限定されるものではないが、データケーブルなどの有線データ通信接続、または限定されるものではないが、Wi-FiまたはBluetoothなどの無線データ通信接続を含み得る。いくつかの構成では、電力およびデータの双方が、同じ第1の伝送線122を通して通信され得る。例えば、ガス感知モジュール120は、電力信号の上にデータ信号が「オーバーレイされる」ことができるようにし得る変調装置を含み得る。データ信号は電力信号に重畳され得、および結合信号は、コントローラ108によって使用される前に復調され得る。他の構成では、第1の伝送線122は、呼吸療法システム100の一部分において分析するためのガス流を送るように適合された空気連通接続(pneumatic communication connection)を含み得る。
【0160】
さらに、図示の通り、生理学的センサーモジュール121が存在してもよい。生理学的センサーモジュール121は、心拍数、EEG信号、EKG/ECG信号、動きを検出するために患者(例えば:胸)に取り付けられた慣性センサー、血中酸素濃度(例えば、パルスオキシメータによって)、血中CO2濃度、経皮CO2(TcCO2)および/または血糖を含むがこれらに限定されない、患者、または患者の健康状態の様々な特徴を検出するように構成され得る。同様に、生理学的センサーモジュール121は、第2の伝送線123を通してコントローラ108と通信し得る。第2の伝送線123は、第1の伝送線122と同様の有線または無線データ通信接続を含み得、および電力およびデータは同様に通信され得る。生理学的センサーモジュール121は、例えば、患者の血中酸素飽和度を決定するために使用され得る。
【0161】
図2は、患者用インターフェース200、例えば
図1の呼吸システムの患者用インターフェース200を装着しているユーザまたは患者Pを示す。図示の患者は大人であるが、患者は乳児または子供としてもよい。図示の非限定的な構成では、患者用インターフェース200は鼻カニューレである。患者用インターフェース200は第1のガス導管202を含む。第1のガス導管202は、呼吸療法システム100からガスを受け取り(例えば、
図1に示す導管112を介して)、かつガスを患者Pへ送るように適合される。第1のガス導管202は、第1のガス導管を強化するおよび/またはそれに剛性を加えるように適合された補強要素203を含んで、第1のガス導管202に対して力を加えることに起因して生じる第1のガス導管202の変形または潰れを防止し得る。補強要素203は、第1の導管ルーメン202の壁内にあるかまたはその壁にあるプラスチックまたは金属製補強ビーズを含むがこれらに限定されない、いくつもの構造を含み得る。
【0162】
第1のガス導管202は、流れマニホールド206と空気連通している。流れマニホールド206は、第1のガス導管202からガスを受け取り、およびそれらを1つ以上の鼻送給要素208(例えば鼻プロング)へ渡す。1つ以上の鼻送給要素208は、流れマニホールド206から外向きに延在する。1つ以上の鼻送給要素208は、患者Pの1つ以上の鼻孔に非封止式に位置決めされるように適合される。図示の通り、患者用インターフェース200は2つの鼻プロング208を含み、患者の鼻孔のそれぞれに1つが位置決めされるように適合されている。各鼻プロング208は、患者の鼻中隔に向かって内向きに延在するような形状にされ得るかまたはそのように角度が付けられ得る。あるいは、第1の患者用インターフェース200は、密着鼻インターフェースとし得る。
【0163】
図2に示す実施形態では、流れマニホールド206は、流れマニホールド206の一方の側面(例えば、患者Pの顔を二等分する仮想垂直面に対して)から流れを受け入れ、かつ流れをマニホールドへおよび各鼻プロング208へ送る。いくつかの実施形態では、導管は、マニホールドの左側からまたは右側から延在し得る。いくつかの状況では、患者用インターフェースの左側に導管を設けることは、臨床医が、例えば挿管のためにアクセスするのに好ましいとし得る。あるいは、例えば患者が一般に左側臥位にある内視鏡検査などの処置においては、右側から延在する導管が好ましいとし得る。他の構成では、患者用インターフェース200は、より多数(例えば、3個または4個)またはより少数(例えば、1個)の鼻送給要素208を含み得る。他の構成では、各鼻送給要素208は、異なる特性を有し得る。例えば、一対の鼻送給要素208のうちの一方を比較的長くでき、および他方の鼻送給要素208を比較的短くできる。
【0164】
いくつかの構成では、流れマニホールド206は、流れマニホールド206の2つの側面から(
図2に示すように流れマニホールド206の患者の右側だけの代わりに、例えば流れマニホールド206の「左」および「右」から)流れを受け入れるように構成され得る。いくつかのそのような構成では、複数のガス導管を使用して、流れマニホールド206と呼吸療法システム100との間に空気連通が提供され得る。例えば、患者用インターフェースは、二重導管を含んでもよく、第1のガス導管203は、インターフェースの第1の側(図示の例では、患者の右側)から延在し、および第2のガス導管はインターフェースの反対の第2の側から延在する。いくつかの構成では、流れマニホールド206は、流れマニホールド206の非側面から(例えば流れマニホールド206の「底面」または「上部」から)流れを受け入れるように構成され得る。
【0165】
患者用インターフェースは、さらに、患者の顔に1つまたは複数のガス導管202を取り付けるおよび/または支持するためのマウントおよび/または支持体、例えば頬支持体210を含み得る。その代わりにまたはそれに加えて、患者用インターフェースは、1つ以上のヘッドストラップまたはヘッドギアを介して適所に保持され得る。
【0166】
患者用インターフェース200の第1のガス導管202は第1の部分204を含み、第1の部分は、第1のレベルのガスが第1の部分204を通過できる第1の構成から、第2のレベルのガスが第1の部分204を通過できる第2の構成へ移行するように構成されている。
【0167】
図3は、フェイスマスク300アセンブリ(第2の患者用インターフェース)の下部に、
図2に示すような患者用インターフェース200(第1の患者用インターフェース)を装着している患者Pの非限定的な例示的な実施形態を示す。
図3は、フェイスマスクを透明な構造として概略的に示して、その下側にある患者用インターフェース200を示している。第1の患者用インターフェース200は第1の呼吸補助サブシステムと一緒に使用されてもよく、および第2の患者用インターフェース300は第2の呼吸補助サブシステムと一緒に使用されてもよい。
【0168】
システムは、異なる患者用インターフェースを使用して、患者に別々の治療法を選択的に提供できる、および/またはインターフェースからの治療法の提供を停止するまたは終えることができる、および/またはインターフェースによって提供されるガスをサンプリングできるようにするという利点があることを見出し得る。説明するようなシステムおよび機器は、ハイフロー療法、耳、鼻、および喉(ENT)手術を受けている患者の挿管に関する緊急蘇生法に特に適用され、麻酔薬の投与前の術前状態の、および抜管後および回復の間の患者の調整を支援する。
【0169】
フェイスマスクアセンブリ300は、第2の呼吸補助サブシステムとしてまたはそれと一緒に、および/またはカニューレ200によって送給される物質以外の1種以上の物質、例えば麻酔薬または酸素を患者へ、または同じ物質であるが異なる流れおよび/または圧力のレベルで、送給するために使用され得る。あるいは、フェイスマスクアセンブリ300は、第1の呼吸補助サブシステムからの治療法の提供を停止するために使用され得る。フェイスマスクアセンブリ300はまた、呼吸ガス、例えば患者から呼息された二酸化炭素を測定するように適合され得、そうでなければ、その測定値は、第1の呼吸補助サブシステムの患者用インターフェース200からの流れによる影響を受け得る。
【0170】
従って、
図3に示す実施形態は、2つの異なる呼吸補助サブシステムの交代を可能にする。さらに、この構成は、他の臨床診療を妨げることなく、患者用インターフェース200を、外科的処置を通しておよび/または回復まで患者に残すことができるようにし得る(患者が、処置の間中ずっと患者用インターフェース200によるフロー療法を受け続けているかどうかに関わらず)。
【0171】
図示の実施形態では、フェイスマスクアセンブリ300は、患者の鼻と口の双方を覆うように構成されたフルフェイスマスク302を含む。他の構成では、フェイスマスク300は、患者用インターフェース200の上側に配置されて患者の鼻領域のみを覆う鼻マスクとし得る。
【0172】
図示の通り、フェイスマスク302は、患者の顔に対して封止するように適合されたシール領域304を含む。フェイスマスクアセンブリ300は、フェイスマスクを介して1種以上の他のガスを患者に供給する第2のガス源に、例えばフィルターエレメント350を経由して、接続される。すなわち、第2のガス源は、好ましくは、患者用インターフェース200へのガス供給源(例えば、補助ガス源124/流れ発生器102)とは異なる。
【0173】
好ましい実施形態では、フェイスマスクアセンブリ300は、別個のガス源または別個の呼吸補助機器に接続される。例えば、呼吸補助機器は、人工呼吸器またはCPAPまたはハイフロー療法機器または手動甦生器(例えば、バッグを備えるハンドヘルドのフェイスマスク)とし得る。その代わりにまたはそれに加えて、フェイスマスクアセンブリ300は、呼吸ガスの特徴を測定するための機器に接続され得る。
【0174】
あるいは、マスクアセンブリ300は、麻酔用機器に接続され得、および麻酔ガス、または空気、または酸素、またはガスの組み合わせが、マスク302を経由して送給され得る。
【0175】
図3に示す実施形態は、複数の源からのガスの送給を、少なくとも2つの異なる呼吸補助モードによって可能にし、およびさらに、医師、臨床医または医療専門家が素早くおよび簡単に呼吸補助モードのタイプを変更できるようにする。
【0176】
1つの特定の適用例では、麻酔の準備をしている患者は、鼻カニューレを経由して、ハイフローの酸素または加湿ガスまたはそれら双方の混合ガスを送給することによって、前酸素化され得る。状況によって、患者の鎮静を管理する麻酔医は、1つの患者用インターフェース(例えば鼻カニューレ200)からのガス流の送給と、フェイスマスク300を経由するなどの別の患者用インターフェースからのガス流の送給とを、切り替えたいかもしれない。
【0177】
麻酔医はまた、バッグを備えるマスクを使用して患者を酸素化し、および場合によっては、患者のバイタルサインが低下し始めて、例えばより高い圧力を送るかまたは送られた圧力の変動をより制御する場合、バッグマスクを使用することがより有益であることを見出す。いくつかの状況では、医療専門家は、異なる呼吸システムまたは補助モード間で切り替えたいかもしれない。第1のモードでは、呼吸補助は、第1の呼吸補助システムによって(例えば患者用インターフェース200を経由して)提供され得、および第2のモードでは、呼吸補助は、第2の呼吸補助システムによって(例えば患者用インターフェース300を経由して)提供され得、第1のシステムからの補助すなわち支援はスイッチが切られる。例えば、鼻インターフェース200によって提供されるハイフローからの追加的な流れはまた、フェイスマスク300によって提供される麻酔回路の期待されるふるまいを修正し得るため、第1の呼吸システムからの追加的な流れを止めることができることが好都合とし得る。
【0178】
いくつかの構成では、2つの呼吸補助モードまたはサブシステム間の切り替えは、第1の部分204を有する第1のガス導管202の構造によって容易にされ得、この第1の部分は、第1のレベルのガスが第1の部分204を通過できる第1の構成から、第2のレベルのガスが第1の部分204を通過できる第2の構成へ移行するように構成されている。
【0179】
いくつかの構成では、第1の部分204は、第1の部分204を通るガスの流れを変更する(それゆえ導管を通る患者へのガスの流れを減少させる)、および/またはマスクのシールが導管の上側にわたって封止できるようにする際に、導管202の他の部分よりも潰れることができるかまたはそうでなければ良好に適合されるように構成される。他の構成では、導管全体が、潰れることができるように構成され得る。いくつかの構成では、潰れることができる部分の上流に通気口配置構成が設けられ、潰れることができる部分の上流の導管から大気へガスを通気させる。
【0180】
いくつかの実施形態では、第1の構成または第1の条件は実質的に開放構成であり、および第2の構成または第2の条件は実質的に閉鎖構成である。すなわち、導管202は、導管202の他の部分におけるよりも第1の部分204において流れを完全に遮断するように、より潰れることができる、変形可能であるまたは他の方法で適合されるように構成される。
【0181】
図4は、この構成の一例を示し、ここでは、第1の部分204における導管(例えば
図3の鼻カニューレ200の導管202)は、フェイスマスク302のシール304によって実質的に閉鎖されている。そのような実施形態では、第1のガス導管の第1の部分(すなわちより潰れることができるまたは変形可能なセクション)の長さは、第1のガス導管の第1の部分の上側にわたってもたれるフェイスマスクのシールのセクションの幅よりも大きい必要がある。これにより、フェイスマスクのシールが、確実に第1のガス導管の潰れない部分の上側にわたってもたれないようにする。例えば、第1の部分は、ユーザの鼻の中心から35mm以下の距離から、ユーザの鼻の中心から少なくとも50mmまで延在し得、第1の部分の長さは少なくとも15mmである。いくつかの実施形態では、第1の部分の長さは、少なくとも15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、45mm、50mmまたはそれを上回るとし得る。
【0182】
第1の部分204は、第1の部分204の壁に加えられた相対的な力のレベルに基づいて、第1の構成と第2の構成との間へ進み得る。例えば、
図3に示すように、力は、フェイスマスク302のシール304によって加えられ得る。この例では、第1の部分204は、フェイスマスク302のシール304の下側に位置決めされるように構成される。
【0183】
あるいは、力は、他の手段、例えばクランプ(図示せず)によって第1の部分204に加えられ得るか、またはその代わりに、医師が、指または親指で導管壁を押すことによって導管を圧縮してもよい。
【0184】
いくつかの実施形態では、ガス導管の第1の部分に作用するフェイスマスクのシールは、第1の部分が、第1の患者用インターフェース200の鼻出口と流れ発生器102との間に封止または少なくとも部分的な封止を形成するようにする。さらに、フェイスマスクのシールは、ガス導管の第1の部分の上側を覆って封止または少なくとも部分的な封止を形成する。
【0185】
それゆえ、呼吸補助療法間の切り替えは、単に、患者の顔にマスクを適用することによって達成されるため、マスクのシールは、第1のインターフェース200のガス導管の第1の部分を(部分的にまたは完全に)潰して、第1のインターフェース200によって供給される治療法を「止める」または減少させ、かつまた、フェイスマスク300と導管202の第1の部分204の外面との間に封止を提供して、治療法が、第1のインターフェースによって提供される治療法を遮断した状態で、マスク300によって提供され得るようにする。潰れることができる導管部分を備えるカニューレは、ユーザ、例えば麻酔医または看護師または臨床医が、マスクを使用できるようにし、かつ複数の源(例えばマスクおよびカニューレ)からのガスの送給を防止する。第1のインターフェース200は、マスクを通してハイフロー療法および他の呼吸療法を提供するまたは麻酔ガスを送給するのを防止するように構造化されかつそのように機能する。いくつかの実施形態では、患者の顔からマスクを取り外すことによって、導管が潰れた構成から開放構成へ戻るときに、第1のインターフェースによって供給される治療法を再開できるようにする。
【0186】
図6aおよび
図6bは、導管500の潰れることができる部分の横断面を示し、これは、患者用インターフェース、例えばハイフローカニューレと一体的に形成されかつその一部とし得る。
図6aは、第1のまたは開放構成にある導管500を示し、および
図6bは、同じ導管500の、第2のまたは潰れた/閉鎖構成にある断面を示す。開放構成では、ガスは、導管に沿って流れ得、および閉鎖構成では、潰れることができる部分は、実質的に封止される/閉塞されるため、導管に沿ったガスの流れは実質的に止まる。
【0187】
図6aの実施形態では、導管500の潰れることができる部分の横断面は、ユーザの顔に対して位置決めするための平坦部分510を備える第1の側部511を含む。平坦部分は、ユーザの顔に導管を位置決めするのを支援する、例えばマスクがチューブの上側にわたって適用されているときにユーザの顔の上でチューブを正しい向きで保持するのを支援する、および/または導管が開放構成から閉鎖構成へ動くのを支援すると考えられている。平坦部分は、導管をユーザの顔に載置するのを助け、および安定した取付面を提供し得る。導管の第2の側部512は、第1の側部とは対向しており、およびユーザの顔から見て外方に向く。第1および第2の側部は、第1および第2の屈曲点521および522によって接合される。開放構成では、屈曲点は、第1の側部の平坦部分から、それゆえユーザの顔から離間されている。代替的な実施形態では(図示せず)、屈曲点は、平坦セクションと同一平面内にあってもよい。潰れることができる断面は、屈曲点が顔に隣接しているかまたはそこに載置しているようなものとし得る。
図6Aに示す構成では、第1の側部および第2の側部の内部の長さが等しいことによって、潰れることができる部分を平らに折り重ねることができる。
【0188】
部分的な閉鎖または閉鎖構成では、第2の側部は、潰れることができる部分が第1および第2の屈曲点で折り重なる状態で、第1の側部の方へまたはそれに接するように動かされる。閉鎖構成では、屈曲点521、522は、ユーザの顔に接するまたは隣接するように動かされ得る。導管を封止によって閉鎖するのを支援するために、閉鎖構成では、導管に沿ったガスの流れを実質的に防止するおよび/またはマスクのシールが封止し得る実質的に平らな導管を提供するのを支援し、屈曲点間の第1の側部の内側の長さおよび屈曲点間の第2の側部の内側の長さは、実質的に等しい。この構成は、
図6bに示すような閉鎖または潰れた構成にあるときに、潰れることができる部分が、実質的に平らな構成、または導管の第1および第2の側部の内面がそれらの長さに沿って実質的に完全に接触するようになる構成(例えば、気泡、小さい凸凹(ripples)またはしわのない状態)を達成するのを支援し得る。第1および第2の屈曲点は、第1および第2の側部の範囲を定めるまたは規定する。換言すると、第1および第2の側部は、それぞれ、屈曲点間に、例えば第1の屈曲点から第2の屈曲点まで完全に延在する。例えば、屈曲点521、522の間の第1の側部511の長さは、両矢印511aによって
図6Aに示されており、および屈曲点521、522間の第2の側部512の長さは、両矢印512aによって
図6Aに示されている。
【0189】
いくつかの実施形態では、開放構成にあるとき、第1の側部は、平坦部分510と第1および第2の屈曲点521、522のそれぞれとの間に、外向きに湾曲したまたは弓状の部分531、532を含み得る。2つの湾曲部分531、532は、好ましくは同じ曲率半径を有するため、潰れることができるセクションは、断面の中心線の周りで鏡映対称を有する。好ましくは、断面は、断面の中心線の周りで鏡映対称を有し、中心線は、断面の第1および第2の側部の中心を通って延在する。対称的な断面を有することによって、最小の高さプロファイルで平らな形状に潰れる、潰れることができる部分が、潰される導管上にマスクシールを封止させることを促すことを保証するのを助け得る。いくつかの実施形態では、外向きの湾曲または弓状部分531、532の湾曲は、十分に大きい半径を有して、潰れた構成にあるときに、導管に折りじわまたは第1の側部と第2の側部との間に間隙が発生するのを防止するまたは減少させる。いくつかの実施形態では、外向きの湾曲または弓状部分531、532の湾曲は、外力が加えられていないときに、開放構成における断面を維持するのを助け得る。いくつかの実施形態では、外向きの湾曲または弓状部分531、532の湾曲は、断面領域を大きくしかつ内角の鋭さを減少させることによって、断面の流れに対する抵抗を減少させるのを助け得る。
【0190】
代替的な構成では、湾曲したまたは弓状部分531、532は、内向きに湾曲してもよく、または平坦部分と各屈曲点との間との間の断面の部分は、直線でもまたは湾曲がなくてもよい。
【0191】
いくつかの実施形態では、湾曲部分531、532の厚さは、平坦部分510からそれぞれの屈曲点521、522に向かって、より厚みのある厚さから薄い厚さへとテーパが付けられる。厚さの変化は、好ましくは、断面の側部の長さに沿って漸進的であり、屈曲点521、522から離れて側部に折り目または折りじわが発生するのを減少させるまたは防止する。好ましくは、平坦セクションの厚さは、断面の第1の側部の残りの部分の厚さよりも厚い。より厚みのある平坦部分は、ユーザの顔と接触する領域内にある導管に追加的な構造を提供するため、導管は、ユーザの顔の上で、しわまたはバックルまたは折り目を生じたりせず、それにより、閉鎖構成にあるときの導管の封止による閉鎖の有効性を低下させたりすることはないとし得る。
【0192】
いくつかの構成では、
図6aに示すように、導管の第2の側部512は、開放構成にあるとき、外向きに湾曲されている。いくつかの構成では、第2の側部512は、連続的な湾曲したまたは弓状部分であり、例えば第2の側部は、第1の屈曲点から第2の屈曲点まで外向きに湾曲している。いくつかの実施形態では、第2の側部の湾曲は、ほぼ単一の曲率半径にあるとし得る。いくつかの構成では、第2の側部512の厚さは、各屈曲点521、522に向かって、より厚みのある厚さから薄い厚さまでテーパが付けられる。いくつかの実施形態では、第2の側部は、湾曲した第2の側部の中心または頂点において最も厚い。第2の側部の外向きの湾曲は、断面の中心に向かって内向きに湾曲するまたは延在する断面の特徴を有することと比較して、流れに対する抵抗を減少させる。
【0193】
好ましくは、屈曲点521、522の厚さは、潰れることができる部分の断面の残りの部分の厚さよりも薄い。屈曲点の比較的薄いセクションは、そのセクションを、屈曲点における折り畳みまたは曲げに特に適合できるようにして、開放構成と閉鎖構成との間で移行させる。導管は、屈曲点において優先的に曲がったりまたは折り畳んだりして、開放構成と閉鎖構成との間で動く。潰れることができる部分の他のセクションの厚さに対する屈曲点の厚さは、潰れることができる部分を平らに潰すことができるようにするため、好ましくは、潰れた部分が実質的に封止して、導管を通る流れを実質的に停止し、およびさらに、また、マスクシールが、導管の上側にわたって、および潰れた部分の縁でユーザの顔で封止するのを促す。第2の側部の外向きの湾曲と組み合わせた薄い屈曲点は、潰れた構成において、断面の中心からユーザの顔に向かう潰れた部分の漸進的なテーパ付けを促し得、導管とマスクのシールとユーザの顔との間での漏れの可能性を減少させる。
【0194】
いくつかの実施形態では、開放構成では、各屈曲点に隣接する第1の側部は、平坦部分510に対してある角度にあり、屈曲点に隣接する第1の側部と平坦部分510との間の外角(α)が、80度未満、または75度未満、または70度未満、または65度未満、または60度未満、または55度未満、または50度未満、または45度未満、または40度未満、または35度未満、または30度未満、または50~70度、または60~70度である、または約65度とし得るようにする。例えば、
図6aでは、角度は62.6度であるとして示されている。
【0195】
いくつかの構成では、第1の側部は、平坦部分510の両側で、それぞれの屈曲点521、522に向かって外向きに広がる。好ましくは、第1の側部は、平坦部分510へと(またはそこから)湾曲するため、断面は、平坦部分の各範囲には、規定された「コーナーすなわち角」がない状態である。平坦部分の縁の第1の側部内の鋭いコーナーが、断面の下面での上方へのバックリング(buckling)を引き起こし、潰れた構成にあるときに、導管と顔との間に間隙を生じることがある。
【0196】
上述の通り、いくつかの実施形態では、平坦部分は、断面の他の部分よりも厚いとし得る。例えば、いくつかの実施形態では、平坦部分の厚さは約0.5mmとし得る。いくつかの実施形態では、屈曲点の厚さは約0.2mmとし得る。いくつかの実施形態では、平坦部分の厚さは0.5mm~1.5mmとし得る。いくつかの実施形態では、屈曲点の厚さは0.2~0.4mmとし得る。
【0197】
いくつかの構成では、横断面の第1および/または第2の側部の(より厚みのある)中心と、(より薄い)屈曲点との間の相対的な厚さの比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にあるとし得る。いくつかの構成では、横断面の第1の側部の(より厚みのある)平坦部分および/または第2の側部の頂点と、(より薄い)屈曲点との間の相対的な厚さの比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にあるとし得る。いくつかの構成では、横断面の最も厚い部分対屈曲点である横断面の最も薄い部分の比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある。述べた比が、述べた範囲よりも大きい場合、断面の最も厚い部分は、潰れることができる部分の可撓性を減少させ得る。比が、述べた範囲を下回る場合、導管は薄すぎるかもしれず、およびそれ自体の重量下で潰れ得る、および/または屈曲点以外の領域に、折りじわ、折り目またはしわを生じるかもしれず、これは、導管の封止およびまた導管の上部にわたるマスクのシールとの封止には望ましくない。しかしながら、ユーザによって使用されるときに柔軟性を保証するために、潰れることができるセクションの壁は十分に薄く、導管が、ユーザの顔に接して快適であるようにする。上述の比は、ショアー硬度が60~70Aのシリコーン、および熱可塑性ポリウレタンである、試験した材料に関する。
【0198】
例示的な実施形態のように、いくつかの構成では、平坦部分の長さは、約5mm~10mmまたは約7mmであり、および/または潰れることができる部分の断面の左右幅は、10mm~15mmまたは約13mmである。屈曲点間の距離は、平坦部分の幅よりも大きい。代替的な実施形態では、第1の側部には平坦部分510がない。例えば第1の側部は、屈曲点間で湾曲しており、湾曲(1つ以上の曲率半径を含み得る)は、一方の屈曲点から他方の屈曲点まで延在し得る。
【0199】
図7a~7cは、潰れることができる導管部分の代替的な断面を示す。
図7aを参照して説明すると、断面は、ユーザの顔に接して位置決めするための第1の側部611と、第1の側部に対向し、ユーザの顔から見て外方に向く第2の側部612とを含む。平坦部分510を備える、前述した実施形態とは異なり、
図7a~7cの実施形態では、第1の側部611には平坦部分がない。第1および第2の側部は、第1および第2の屈曲点621、622によって接合されている。第1および第2の屈曲点は、第1および第2の側部の範囲を定めるかまたは規定する、すなわち、換言すると、第1および第2の側部は、それぞれ、屈曲点間に、例えば第1の屈曲点から第2の屈曲点まで、完全に延在する。図示の実施形態では、断面の最大幅は、屈曲点間の距離によって規定される。
【0200】
図示の実施形態では、断面は、開放構成において、屈曲点621、622がユーザの顔から離間されるような形状にされる。第1および第2の側部611、612は、開放構成にあるとき、外向きに湾曲しているため、横断面は、実質的に卵形または楕円形である;しかし、卵形または楕円の主軸に丸みを帯びた端部を有する真の卵形または楕円形の形状とは対照的に、
図7a~7cの横断面において、第1および第2の側部は、断面の各屈曲点において、ある点に収束する。開放構成にあるとき、屈曲点は、ユーザの顔から離間しており、および閉鎖構成では、屈曲点は、ユーザの顔に接するまたは隣接するように動かされる。
【0201】
いくつかの実施形態では、例えば
図7bおよび
図7cに示すように、屈曲点は、横断面の最も薄い点であるため、潰れることができる部分は、閉鎖構成へと潰れるときに、屈曲点において優先的に折り重なる。いくつかの構成では、例えば
図7bおよび
図7cに示すように、第1の側部および/または第2の側部の厚さは、各屈曲点に向かって、より厚みのある厚さから薄い厚さへとテーパが付けられる。最大厚さは、好ましくは、それぞれ、第1の側部および第2の側部のそれぞれの頂点641、642においてである。いくつかの構成では、屈曲点の厚さは、潰れることができる部分の断面の残りの部分の厚さよりも薄い。いくつかの構成では、例えば、
図8bの実施形態に関して下記で説明するように、断面は、屈曲点に内部ノッチ(
図8bの780)を含み得るため、屈曲点における厚さは、断面の他の部分と比較して薄くされる。いくつかの構成では、
図7cに示すように、第2の側部は第1の側部よりも薄くて、マスクのシールによって押圧されるときの、第1の側部の方への第2の側部の潰れを促し得る。
【0202】
いくつかの実施形態では、横断面の第1および/または第2の側部の(より厚みのある)中心と、(より薄い)屈曲点との間の相対的な厚さの比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある。いくつかの構成では、横断面の最も厚い部分対屈曲点である横断面の最も薄い部分の比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある。前の実施形態に関して上述した通り、述べた比が、述べた範囲を上回る場合、断面の最も厚い部分は、潰れることができる部分の可撓性を減少させ得る。比が、述べた範囲を下回る場合、導管は薄すぎるかもしれず、およびそれ自体の重量下で潰れ得るおよび/または屈曲点以外の領域に折りじわ、折り目またはしわを生じ得、これは、導管の封止に、およびまた導管の上側にわたるマスクのシールの封止に望ましくない。
【0203】
前に説明した実施形態に関して上述した通り、断面が、閉鎖構成にあるときに平らな形状を達成して、導管のルーメンを実質的に閉塞し、およびマスクのシールを載置することができかつ導管およびユーザの顔に対して封止できる平らな形状を提示することが望ましい。平らな形状を達成するのを支援するために、閉鎖構成にあるときに、断面は、いくつもの他の特徴を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、横断面は、第1および第2の屈曲点を通って延在する線650での鏡映対称を有する。いくつかの実施形態では、屈曲点間の第1の側部の内側の長さ611a、および屈曲点間の第2の側部の内側の長さ612aは、実質的に等しい。いくつかの実施形態では、潰れることができるセクションは、断面の中心線(例えば
図7bの線660)の周りで鏡映対称を有し、中心線は、断面の第1および第2の側部の中心を通って延在する。そのような特徴は、屈曲点以外でしわをつけるまたは折り重なるのを回避することによって、平らな形状を達成するのを支援し得る。
【0204】
図7aを参照して説明すると、いくつかの構成では、開放構成にあるとき、各屈曲点に隣接する第1の側部の部分の接線方向にある線670は、第1および第2の屈曲点を通って延在する線650に対して、ある角度にあり、その線と屈曲点に隣接する部分との間の角度(β)が、70度未満、または65度未満、または60度未満、または55度未満、または50度未満、または45度未満、または40度未満、または35度未満、または30度未満、または30~60度、または40~50度である、または約45度とし得るようにする。この角度(β)を鋭角にすることは、断面を平らな状態に潰すのを支援する。
【0205】
図8aおよび
図8bは、潰れることができる導管部分のさらに代替的な断面を示す。いくつかの実施形態では、断面は、実質的に菱形または平行四辺形の形状とし得る。
図8aおよび
図8bでは、図示の断面の形状は、実質的に平行四辺形の形状にされているが、当業者は、下記で説明する平行四辺形の形状の断面の特徴は、文脈上他の意味を示唆する場合を除いて、菱形の形状の断面にも適用され得ることを理解する。平行四辺形の形状の断面の4つのコーナーすなわち4つの角は、屈曲点421~424を提供する。開放構成では、平行四辺形の4つの側部は離間しており、および閉鎖構成では、断面は、コーナー421、422、423、424で折り重なるため、平行四辺形の隣接する側部が接触するようになる。閉鎖構成では、鋭角の内角を含むコーナー421および422が、潰れた断面の縁に置かれる。
【0206】
いくつかの実施形態では、断面は、平行四辺形の長い側部が使用中ユーザの顔に接するように位置するように配置される。長い側部をユーザの顔に接するように位置決めすることによって、導管の上側にわたって押圧するマスクのシールによって導管が潰れるように正しく置かれることを保証するのを支援し得る。長い側部を顔に接して載置することはまた、ユーザの顔上での導管の潰れることができる部分のプロファイルを縮小させ、およびよりすっきりしてより見て美しく、あまり目立たない(intrusive)見た目を提供する。しかしながら、いくつかの実施形態では、断面は、平行四辺形の短い側部がユーザの顔に接して載置するように構成され得る。これは、乳児や子供は導管を支持するための顔面領域が限定されているため、乳児での使用に特に有用とし得る。
【0207】
導管の潰れを支援するために、好ましくは、平行四辺形の鋭角のコーナー角は、70度未満、または65度未満、または60度未満、または55度未満、または50度未満、または45度未満、または40度未満、または35度未満、または30度未満、または45~65度、または55~65度である、または約60度とし得る。
【0208】
前述の通り、好ましくは、屈曲点は、横断面の他の部分よりも薄い断面を有する。いくつかの構成では、平行四辺形(または菱形)の側部の厚さは、鋭角で各コーナー(屈曲点)421、422に向かって、より厚みのある厚さから薄い厚さへとテーパが付けられ得る。いくつかの構成では、鋭角のコーナー(屈曲点)の厚さは、潰れることができる部分の断面の残りの部分の厚さよりも薄い。
図8bに示すように、断面は、コーナー421、422に、鋭角を有する内部ノッチ480を含み得るため、鋭角を有するコーナー421、422における厚さは、断面の側部411、412の厚さよりも薄い。鈍角を有するコーナー423、424の厚さは、断面の側部と同様の厚さを有し得る。いくつかの構成では、菱形または平行四辺形の側部の厚さは約0.5mm~1.0mm、または約0.7mmであり、および鋭角を有するコーナーの厚さは約0.2mmである。
【0209】
いくつかの実施形態では、横断面の第1の側部411は、鋭角を有する2つのコーナー421、422または屈曲点間に延在し、第1の側部は、平行四辺形の、2つの隣接する側部411(i)および411(ii)、および鈍角のコーナー423を含む。横断面の対向する第2の側部412は、鋭角を有する2つのコーナー421、422または屈曲点間に延在し、第2の側部は、平行四辺形の、2つの隣接する側部412(i)および412(ii)、および鈍角のコーナー424を含む。いくつかの実施形態では、屈曲点421、422の間の第1の側部の内側の長さ411a、および屈曲点421、422の間の第2の側部の内側の長さ412aは、実質的に等しい。いくつかの構成では、第2の側部422は、第1の側部421よりも薄い。
【0210】
いくつかの構成では、横断面の(より厚みのある)側部と(より薄い)屈曲点との相対的な厚さの比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にあり、または横断面の最も厚い部分対屈曲点である横断面の最も薄い部分の比は、約1~8、または約1.5~3.5の範囲にある。
【0211】
いくつかの実施形態では、ユーザの顔に接して載置する平行四辺形の断面の側部411(i)は、他の側部よりも厚い。例えば、側部411(i)は、平行四辺形の鈍角によって側部411(i)に接合された、隣接する側部411(ii)よりも厚いとし得、および/または側部411(i)は、平行四辺形の鋭角によって側部411(i)に接合された、隣接する側部412(ii)よりも厚いとし得、および/または側部411(i)は、側部411(i)に対向する側部412(i)よりも厚いとし得る。いくつかの実施形態では、断面の薄い側部の厚さ対側部411(i)(すなわち断面のベース)の厚さの比は、0.3~0.7の範囲にある。1つの好ましい実施形態では、比は0.5である。例えば、一実施形態では、平行四辺形のベース411(i)は約1.4mmであり、および他の側部の厚さは約0.7mmである。
【0212】
いくつかの実施形態では、断面の鈍角のコーナーと鋭角のコーナーとの間のベース(ユーザの顔に接触する側部411(i))の長さと、ベースの厚さの比は、4~6の範囲にある。
【0213】
図8bを参照して説明すると、いくつかの構成では、潰れることができる部分の断面は、鋭角の内角を有する断面の一方または双方のコーナー421、422から延在する後尾部分490を含む。後尾部分490は、閉鎖構成では、ユーザの顔から潰れたセクションの上部まで、潰れたセクションの縁に傾斜を提供する。それゆえ、傾斜または後尾部分490は、潰れたセクションの縁においてテーパ付きのまたは移行する厚さを提供し、マスクのシールが、ユーザの顔から潰れたセクションを漸進的に押圧できるようにして、ユーザの顔および導管の潰れた部分に対して、封止を改善する。いくつかの構成では、断面は、鈍角を有するコーナー423、424を通って延在する線450での鏡映対称を有し、例えば同じ傾斜特徴が、各鋭角のコーナー421、422に設けられるようにする。
【0214】
いくつかの実施形態では、後尾部分は、ほぼ、断面の、ユーザの顔に接触する側部の厚さの高さから、低い高さ、例えば0.5mm以下までテーパが付けられるか、またはある点までテーパが付けられ得る。後尾部分の高さ(後尾部分は、断面の側部、例えば側部412(ii)につながる)は、約1mm~3mm、または約1mm~2mm、または1mm~1.5mm、または約1.2mmとし得る。いくつかの構成では、後尾部分の高さは、ユーザの顔に接触する断面の側部の厚さと同様とし得る。いくつかの構成では、後尾部分の高さは、ユーザの顔に接触する断面の側部の厚さと、断面が潰れた構成にあるときにユーザの顔に接触する側部に接触するようになる、断面の対向する側部の厚さ(例えば側部412(i))との和と同様とし得る。いくつかの構成では、後尾部分の高さは、潰れた断面の高さとほぼ同じである。後尾部分の高さと断面の最も薄いセクションの厚さの比は、約1.2~1.9とし得る。
【0215】
後尾部分の長さは、約2mm~6mm、または潰れることができる断面の幅の約10%~約50%、または潰れることができる断面の幅の約30%とし得る。
【0216】
いくつかの実施形態では、潰れることができる部分は、潰れたまたは閉鎖構成において、断面が、例えば
図8cおよび
図8dに示すように、より深いまたはより厚い断面から、潰れたセクションの縁におけるより薄いセクションまで、テーパが付けられるプロファイルを形成するように構成された横断面を有し得る。
【0217】
図8cは、
図8aの断面の、または
図8aのものと同様の断面の、考えられる潰れたプロファイルを表す。
図8dは、
図8bの断面の、または
図8bのものと同様の断面の、考えられる潰れたプロファイルを表す。いくつかの実施形態では、断面の側部の一方または双方は、プロファイルの屈曲点を形成する1つまたは複数の鋭角のコーナー421、422から、鈍角を有する1つまたは複数のコーナーに向かって、厚さにテーパが付けられ得る。ひとたび潰れたら、鋭角のコーナーは、潰れたセクションの縁に位置する。鋭角のコーナーから鈍角のコーナーまでの1つまたは複数の側部は厚さにテーパが付けられると、
図8Cおよび
図8Dに示すように、潰れたセクションの縁間の部分に、より厚さが厚い潰れたセクションが作り出される。
図8cおよび
図8dでは、鋭角のコーナーから鈍角のコーナーへの側部の厚さのテーパ付けは、テーパ付きの潰れたセクションを達成するためにテーパ付きの厚さを有する概念を説明するために、誇張されている。
図8aでは、2つの隣接する側部412(i)および412(ii)および平行四辺形の鈍角424を含む、断面の第2の側部412は、厚さにおいて、鋭角のコーナー422から鈍角のコーナー424へとテーパが付けられる。側部412の厚さは、鈍角のコーナーにおいて最大である。結果として生じる潰れたプロファイルは、厚さにおいて、平らにされた鈍角のコーナー424におけるまたはそれに隣接する最大厚さから、潰れたセクションの縁にある、折り重ねられた鋭角のコーナーに向かって、テーパが付けられる必要がある。同様に、
図8bの断面において、側部412の厚さは、鈍角のコーナー424においてより厚くなるように、テーパが付けられる。
【0218】
上述の通り、いくつかの実施形態では、例えば
図8bに示すように、ユーザの顔に載置する平行四辺形断面の側部411(i)は、平行四辺形の他の側部よりも厚いとし得る。潰れた構成において、断面は、一緒に潰されているとき、より薄い隣接する側部411(ii)および412(ii)ではより薄く、および断面は、一緒に潰されているとき、より厚い側部411(i)および隣接する側部412(ii)ではより厚い。より薄い側部を通るより薄いセクションは、縁422から、より厚い側部411(i)から生じるより厚いセクションまで、断面のテーパを提供し得る。潰れたセクションの他方の縁421から厚さのテーパを提供するために、好ましくは、断面は、断面のより厚い側部において、鋭角のコーナーに傾斜部分490を有する。
【0219】
上述の実施形態のいずれか1つの潰れることができる導管は、任意の好適な材料から形成され得るが、1つの好ましい実施形態では、例えばシリコーンなどのエラストマー/弾力性材料から形成され得る。材料は、実質的に軟質であり、かつ生体適合性である。いくつかの実施形態では、潰れることができる部分は、潰れることができる部分の自然なまたは変形されていない断面が開放構成であるように、形成される。潰れることができる部分は、導管の側部に加えられた外力によって開放構成から潰れた構成へ動くように、弾性的に変形される。力が除去されると、導管は、導管材料の弾力性に起因して、その変形されていない開放構成へ戻る。さらに、潰れることができる部分は、導管内のガス流の内圧によって、潰れた構成から開放構成へ動くようにバイアスされて、導管を開放構成へ膨張させる。
【0220】
上述の潰れることができる断面は、導管の長さの一部分のみを形成し得る。導管の残りの部分は、比較的厚い壁セクションを有し得るか、または異なる断面(例えば丸い)を有して、潰れることができる部分以外の導管の複数の部分の意図しない潰れを防止し得る。形状および/または壁の厚さは、潰れることができない部分における断面から、潰れることができる部分における断面へ徐々に変化し得る。いくつかの実施形態では、潰れることができる部分に沿った内部断面領域(例えば導管のルーメンの断面領域)は、吸気管112の断面領域と同様であり、乱流を生じかつ流れに対する抵抗が高いとし得る領域における大きな変化を回避する。
【0221】
前述の通り、いくつかの実施形態では、潰れることができる導管または導管の潰れる部分は、患者用インターフェースとおよびその一部として、一体的に形成され得る。潰れることができる導管部分を含む鼻カニューレ700の例について、ここで、
図9A~9Hを参照して説明する。
【0222】
鼻カニューレ700はマニホールド部分701を含み、そこから鼻プロング702が延在する。マニホールド部分701の片側または各側からサイドアームまたは部材703、704が延在する。潰れることができる導管部分704は、カニューレのサイド部材内にまたはそれと一緒に一体的に形成され得る。いくつかの実施形態では、サイド部材703は、ガスの流れを患者導管112からマニホールド701へ輸送する導管705であり、例えばカニューレは、マニホールド701の片側から延在する導管705を含む。実質的に導管705の全長が潰れるように構成されても、または導管705の長さの一部分が潰れるように構成されてもよい。
【0223】
カニューレが、左サイド部材703(患者に対して左)および右サイド部材704を含む実施形態では、一方または双方のサイド部材は、ガスを導管へ輸送する導管を形成し得る。両サイド部材が導管であるとき、2つの患者導管112が提供され、各サイド部材の遠位端部に1つずつ導管が提供される。いくつかの実施形態では、
図9A~9Hに示すように、一方のサイド部材703は導管705として構成され得、および他方のサイド部材704は、潰れるが、使用中、ガスの流れをマニホールドに提供しないように、構成され得る。導管705およびサイド部材704の双方が潰れるように構成されている場合、カニューレをユーザの顔に残したままにして、フェイスマスクが、カニューレの上側にわたって提供され得る。フェイスマスクのシールは、サイド部材704および導管705のそれぞれの一部分を押圧するため、それらは潰れ、フェイスマスクのシールは、
図3を参照して前述した通り、ユーザの顔およびカニューレとの満足のいく封止を形成できる。
【0224】
いくつかの実施形態では、左および右サイド部材703、704は、同じ断面を含み得る。例えば、サイド部材703、704は、導管として使用されるか否かに関わらず、
図6Aを参照して説明したように、潰れることができる断面を有し得る。両サイド部材が同じ断面を有する場合、これは、ユーザが患者の顔に均一な力を加えるとき、それら部材が、同じ潰れるふるまいを呈することができるようにし得るため、両カニューレサイド部材にわたってフェイスマスクの同様の封止が達成され得る。いくつかの実施形態では、サイド部材のそれぞれは導管としてもよく、および一方のサイド部材の遠位端部にプラグまたはキャップ708が設けられてもよく、および他方のサイド部材の遠位端部に導管コネクタ707が設けられてもよいため、カニューレは、単一の患者導管112と一緒に使用するための単一入口カニューレとして構成される。カニューレは、第2の患者導管に接続するためにプラグ708を別のコネクタと交換することによって、二重入口カニューレに構成され得る。あるいは、カニューレは、患者導管が左サイド部材または右サイド部材のいずれかの遠位端部に取り付けられ、およびプラグが左および右サイド部材の他方の遠位端部に取り付けられた、単一入口カニューレに構成され得る。換言すると、カニューレは、導管コネクタおよびプラグを適切なサイド部材に接続することによって、左側入口カニューレと右側入口カニューレとの間で構成可能とし得る。いくつかの実施形態では、導管コネクタおよびプラグおよびカニューレサイド部材は、コネクタ707およびプラグ708がそれぞれ、左および右サイド部材の双方に装着され得るように構成され得るようにして、カニューレは、コネクタおよびプラグを左および右サイド部材から交換することによって、左側入口または右側入口に構成され得る。
【0225】
図9Gに最もよく示されているように、いくつかの実施形態では、カニューレ700は、一方のサイド部材のルーメンを他方のサイド部材のルーメンから分離するために、障壁または壁706を含み得る。図示の構成では、カニューレは単一入口カニューレである。しかしながら、2つのサイド部材の断面は同じとし得るが、導管として使用される一方のサイド部材のみが、患者導管112からマニホールド701へのガスの流れを提供する。いくつかの実施形態では、壁は湾曲して、導管705からプロング702内へとガスの流れを方向付けるのを支援する。これは、鋭いコーナーと比較して、流れに対する抵抗を減少させるのを支援し得る。さらに、この壁は、リブの機能を果たし、プロングの近くのガス経路を開放した状態に保つのを助け、かつカニューレのねじれ(kinking)を防止し得る(例えば、カニューレが小さいまたは細い顔の患者の周りで曲げられる場合)。壁は、一方のサイドアーム704のルーメンまたは内部体積を他方のサイドアーム703から分離する。鼻プロング702と流体連通していない一方のサイドアームは、1つまたは複数の逃げ孔を有し得るため、サイド部材の内部体積またはルーメンは大気に開口し、サイド部材が潰されるときに、空気がサイド部材の内部から逃げることができるようにする。あるいは、逃げ孔は、プラグ708に設けられてもよいし、またはプラグが設けられずに、例えばサイド部材の遠位端部は開放したままとしてもよい。いくつかの実施形態では、鼻プロングと連通していないサイド部材の内部体積は、例えばCO2サンプリング管を介して、ユーザの呼気と流体連通してもよく、およびサイド部材内の孔は、呼気をサンプリングするために使用され得る。
【0226】
いくつかの実施形態では、サイド部材703、704およびマニホールドは、例えば熱可塑性エラストマー(TPE)、シリコーンなどからの、ユニタリーの一体的に形成された部材とし得る。いくつかの実施形態では、サイド部材703、704、マニホールド701および鼻プロング702は、一体的に形成されたユニタリー部材とし得る。いくつかの実施形態では、プラグおよび/または導管コネクタは、硬質材料、例えばHTPE、ポリプロピレン、ABS、ポリカーボネートなどから形成され得る。硬質という用語は、実質的にあまり硬質ではない(より弾力があるかまたは弾性変形にコンプライアントである)サイドアームを形成するために使用される材料と比較して使用される。比較的より硬質のプラグまたは導管コネクタは、通常の開放構成に管の断面を維持するのを支援し得る。いくつかの実施形態では、サイド部材は、マニホールドとは別々に形成され、かつマニホールドに取り付けられ得るかまたは接続され得る。マニホールドは、軟質またはコンプライアントなサイド部材よりも硬質となるように、比較的硬質の材料を含み得る。
【0227】
いくつかの実施形態では、各サイド部材703、704にヘッドギアコネクタ712が提供される。ヘッドギアコネクタは、解放可能にかみ合う第1の部品710および第2の部品711を含む。例えば、解放可能に嵌め合う雌型コネクタ部品711および雄型コネクタ部品710があってもよい。コネクタ712の雌型部品711は、弾力性または可撓性/コンプライアントな材料で形成され得、および雄型部品710は、比較的硬質の材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、コネクタ部品の一方は、カニューレのサイド部材に取り付けられ、およびコネクタ部品の他方は、ヘッドギアストラップに取り付けられる。いくつかの実施形態では、コネクタ部品の一方は、例えば
図9A~9Hに示すように、カニューレのサイド部材と一体的に形成され得る。
図9A~9Hの実施形態では、ヘッドギアコネクタの雌型部品または半体711は、サイド部材703、704と一体的に形成され、およびコネクタの雄型部品または半体710は、ヘッドギアストラップ713に取り付けられる。そのような実施形態では、プラグ708および導管コネクタ707は、雌型コネクタ半体によって開口部を空気的に遮断してもよく、そうでなければ、これは、サイド部材のルーメンと連通している。例えば、プラグおよび導管コネクタ708、707は、それぞれ、雌型コネクタ半体711の内側に嵌る突起708A、707Aを含む。突起708A、707Aは、サイドアーム内の凹部に受け入れられて、プラグまたはコネクタを除去する引張力に抗して、サイド部材内にプラグまたはコネクタ708、707を保持するのを支援する突起とし得る。
【0228】
図10A~10Dに示すように、いくつかの実施形態では、ヘッドギアコネクタ半体810は、カニューレ800のサイド部材703、704の遠位端部に嵌められた/取り付けられた導管コネクタ807またはプラグ808と一体的に形成される。1つの比較的硬質の構成要素にヘッドギアコネクタ812と導管コネクタ807を一体的に形成したことによって、ヘッドギアコネクタと導管コネクタが比較的軟質のカニューレ本体に別々に接続されている配置構成と比較して、安定性を高め得る。
【0229】
図10Cには導管コネクタ807が両サイド部材に嵌められている状態のカニューレが示され、これは、いくつかの実施形態では、カニューレを二重入口カニューレに構成し得る。そのような実施形態では、壁(例えば
図9Gの壁706のように)は、マニホールド701内でプロング702間に設けられ得るため、プロングは空気的に分離されている。左側プロングまたは出口702には、左サイド部材703のルーメンを経由するガスの流れが提供され、および右側プロングまたは出口702には、右サイド部材704のルーメンを経由するガスの流れが提供される。あるいは、左側および右側導管703、704の双方が、両鼻出口702と流体連通し得る。
【0230】
いくつかの実施形態では、
図10Bに示すように、プラグ708、808および/またはコネクタ707、807は、サイド部材(図示せず)内の対応する凹部に受け入れられる、隆起したリブ813を含み、プラグまたはコネクタをサイド部材内に保持し得る。
図10Bの図示の実施形態では、隆起したリブ813は、コネクタおよびプラグの周りの連続的なカニューレリブまたはリムであり、サイド部材内の環状凹部に嵌る。リブまたはリムおよび対応する凹部はまた、シールの機能を果たして、サイド部材とコネクタ/プラグとの間のサイド部材のルーメンからのガスの漏れを防止または最小限にし得る。
【0231】
図9A~9H、および
図10A~10Dに示すように、いくつかの実施形態では、雌型コネクタ半体711、811は、雄型コネクタ半体711、811の横方向突起714、814を受け入れるアパーチャ715、815を含み、コネクタ半体を一緒に固定し得る。いくつかの実施形態では、雄型コネクタ半体710、810は、雄型コネクタ半体の2つの側面のそれぞれに横方向突起714、814を有し、および雌型コネクタ半体711、811は、前記横方向突起714、814を受け入れるようにそれぞれ構成されている2つの対応するアパーチャ715、815を有する。あるいは、いくつかの実施形態では、雄型コネクタ部品は、雌型部品の横方向突起を受け入れるためのアパーチャを含み得る。例えば、雌型部品は、1つのまたは各横方向内側面から延在する横方向突起を含み、雄型部品の側面にある対応するアパーチャとかみ合い得る。雄型部品は、雄型部品を貫通して横方向に延在するアパーチャを含み得、および雌型部品の横方向突起は、雄型部品のアパーチャとどちらの側面からも係合し得る。各横方向突起714、814は、好ましくは、面取りした縁を有して、雌型部品の側面を撓ませる。これにより、複数の部品を、一緒に軸方向に押すと、簡単に接続することができる。いくつかの実施形態では、このまたは各アパーチャ715、815は、図示の通り、患者用インターフェースに取り付けられるヘッドギアストラップの長手方向軸に対して主軸が横方向に向けられたスロットである。
【0232】
図9A~9Hの実施形態では、雌型コネクタ半体は、雄型コネクタ半体を受け入れるための受け口として形成される。コネクタの2つの半体を係合解除するために、一方の半体は、他方の半体から軸方向に引かれ、雄型コネクタ半体を雌型コネクタ半体の受け口から取り除く。コネクタ半体710、711を引き離すと、雌型半体は弾性的に撓むため、雌型コネクタ半体の側面は、雄型コネクタ半体の横方向突起の上に乗って、雌型半体にあるアパーチャ715から横方向突起714を解放する。
【0233】
図10A~10Dの実施形態では、雌型コネクタ半体811は、2つの離間したタインまたはプロング811A、811Bを含む。タインは、雌型部品の側面を形成し得る。タインは、雌型コネクタ半体のベース811Cから延在して、ベースから遠位にある各タインの自由端部が、ベースに対して横方向に撓み得るようにする。コネクタ半体810、811が接続されかつ接続を切られる方法は、
図11A~11Dに示されている。
図11Aに示すように、2つの半体810、811を接続するために、半体は、
図11Aに矢印で示すように、一緒に軸方向に押されるため、雄型部品は、雌型部品のタイン間に受け入れられる。軸方向は、ヘッドギアストラップがコネクタ812から延在する方向に関する。半体が接続されると、
図11Bに示すように、横方向突起814は、タイン内のアパーチャ815に係合する。半体の軸方向の引き離しは、タインを撓ませかつ広げて突起814に乗せることができるようにするために、かなりの力を必要とし得る。通常の使用下では、例えばヘッドギアの締め付けからコネクタに加えられる軸方向の力は、コネクタ半体を軸方向に分離するために必要な軸方向の力を下回る。しかしながら、雄型部品810から雌型部品811を係合解除するために、
図11Cの矢印によって表されているように、雌型部品は、コネクタ部品810、811に対して横方向のまたは軸方向に対して横方向の、例えばコネクタ812から延在するヘッドギアストラップに対して横方向の軸の周りで、回転され得る。アパーチャ815は、雄型部品と雌型部品との間の相対的な回転によって、突起をアパーチャから解放しかつ前記タインを突起の上側にわたって撓ませるような形状にされている。例えば、アパーチャがスロットであり、および対応する突起が、スロットに嵌るように長尺状にされている場合、部品間の相対的な回転によって、突起がスロットの周りのタインの領域と干渉するときに、タインを広げる。
図11Cおよび
図11Dでは、雌型部品は回転されるため、雄型部品および雌型部品は部分的にのみ係合され、タインは外向きに撓まされて、横方向突起に乗り、雌型部品を雄型部品から係合解除する。雄型部品に対して雌型部品を回転させるために必要な力は、複数の部品を軸方向に離すために必要な力と比較して、低減される。なぜなら、突出部814および対応するアパーチャ815は、主軸がヘッドストラップの長さ方向に対して垂直に整列されて、長尺状にされているためである。アパーチャおよび突起の主軸がストラップに対して垂直な状態では、軸方向の力が作用し得る領域は増大されて、よりしっかりとした取り付けを生じる。それゆえ、雌型コネクタのタイン構成によって、ヘッドギアストラップの力が整列される軸方向においてしっかりとしているが、雄型部品810と雌型部品811との相対的な回転によって比較的簡単なまたは低減された接続解除力を可能にする、コネクタが達成される。雄型部品と雌型部品の相対的な回転は、インターフェースからヘッドギアの接続を切りたいと思っている人によって回転されているとき以外の通常動作では発生しないため、説明の配置構成は、偶発的な分離を防止するまたは減少させる。それゆえ、この構成は、簡単にヘッドギアからカニューレを解放できるようにし、これは、ユーザの顔からカニューレを除去する難しさを少なくするのを支援し得る。さらに、雌型半体811は、ユーザによって片手で、単に雄型部品に対して雌型部品をねじることによって、雄型半体から係合解除され得る。別の実施形態では、アパーチャおよび突起は円形としてもよく、雄型部品および雌型部品上の相補的な斜面またはカム面などの別の特徴が配置されているため、複数の部品の相対的な回転によって、タインを広げて、各突起を対応するアパーチャから係合解除する。
【0234】
マスク300とカニューレ700、800とユーザの顔との間に効果的なシールを作り出すために、ユーザの顔のより柔らかい部分に位置決めされるマスクシールを横切って延在するカニューレサイド部材または導管のセクションを有することが望ましいとし得る。それに対応して、患者の顔の硬い部分を回避することが望ましいとし得る。これは、ユーザの顔をカニューレの周りで変形させることができるようにして、カニューレの上側を覆いかつユーザの顔とのマスクシールの効果的な封止を達成する機会を増やし得る。ユーザの顔の柔らかい部分へのカニューレの位置決めはまた、頬骨などのユーザの顔の骨ばった/硬い部分に圧力を加えないようにすることによって、患者の快適さを高めるのを助け得る。概して、顔の柔らかい部分に横たわる他のカニューレ構成要素、例えばヘッドストラップを有することが快適であるとし得る。
【0235】
図12Aは、ユーザの顔の、比較的硬い領域Hと比較した比較的柔らかい領域Sを示す。
図12Bは、さらに、ユーザの顔の柔らかい領域Sを強調しており、この領域は、ユーザの鼻の底部(bottom)からユーザの耳の中心領域まで延在する線、およびユーザの直立状態でユーザの上唇(人中の底部)からほぼ水平に延びる、例えばユーザの下顎骨の上方の線によって囲まれている領域として説明され得る。
図12Cに示すように、好ましくは、カニューレは、ユーザの顔のより柔らかい領域に位置決めされる。
【0236】
カニューレサイド部材をユーザの顔のより柔らかい領域に位置決めするために、いくつかの実施形態では、カニューレは、カニューレをカニューレの側面から見たときに、ヘッドギアストラップがサイド部材に対してある角度でサイド部材から延在するように、配置される。例えば、角度は、10~30度、または15~25度、または約20度とし得る。
図9Eおよび
図10Dでは、ヘッドギアストラップ713は、カニューレのサイド部材から約20度の角度で延在して示されている。ヘッドギアストラップを所望の角度に位置決めするために、ヘッドギアコネクタは、好ましくは、所望の角度に向けられる。例えば、
図9Eでは、雌型コネクタ半体711は、サイド部材に対してある角度でサイド部材と一体的に形成されて、ストラップをカニューレに対して正しい向きにする。
図10Dでは、雄型コネクタ半体810は、導管コネクタがサイド部材に取り付けられた状態で、サイド部材に対してある角度で導管コネクタ807と一体的に形成され、ストラップをカニューレ800に対して正しい向きにする。
図9A~9Hおよび
図10A~10Dの実施形態では、ストラップの角度は、ユーザの顔にわたってカニューレをほぼ水平に(ユーザが直立状態にあるとき)、およびヘッドギアストラップをユーザの耳の上方に延在する状態で置くように、位置決めされる。ヘッドストラップが患者の耳の上側にわたって方向付けられるため、医師は、閉塞させることなく、患者に下顎挙上法(jaw thrust)を適用することができる。
図10Dに示すように、導管コネクタ807は、導管112がサイド部材703と一致してカニューレから延在するように、配置される。また、
図10Cに示すように、平面図では、サイド部材703、704に対する導管コネクタ807およびヘッドギアコネクタ812の角度は、同じ(または同様)であり、導管が、平面図において、ヘッドギアストラップと一致して延在するようにする。サイド部材およびヘッドギアコネクタに対する導管コネクタの配置構成によって、患者が仰向けになっているときに、吸気管が患者の顔と並行してあるようにする。この構成は、吸気管の重量がある箇所を制御し、かつ吸気管の重量によって、カニューレの潰れることができる部分がねじれる機会を減少させる。
【0237】
上述のカニューレ700、800は、
図13Aおよび
図13Bにも、いくつかの示されている幾何学的形状で(
図13Bでは、導管コネクタ707およびプラグ708は省略されている)、示されている。
図13Aおよび
図13Bを含め、図面には、カニューレは、曲がっていないまたは撓んでいない構成(例えば中立または弛緩した状態)で示されている。いくつかの実施形態では、平面図において、サイド部材間に鈍角が形成されている。いくつかの実施形態では、サイド部材間の角度は、100~130度、または約100~120度、または約100~110度、または約105度の範囲にある。図示の実施形態では、角度は106度である。そのような角度は、マニホールドまたはサイド部材がねじれを生じることなく、カニューレをユーザの顔の周りの輪郭となることができるようにする。特に、この角度は、カニューレを典型的な大人の顔に一致させるために必要な角度に等しいかまたはそれよりも大きいとし得る。この場合、ヘッドストラップが締められるときに、カニューレは、顔にあり得るか、または内向きにわずかに曲がったりまたは変形したりして、ユーザの顔に一致し得る。カニューレを内向きに曲げることは(すなわちユーザの顔の周りで)、カニューレを外向きに曲げるとき(すなわち、より小さい角度が使用されるときなど、ユーザの顔から離す)よりも、可撓性カニューレをねじれさせることが遥かに少ない。より大きな角度も、この治療法を受ける、高BMIである可能性が高いためより大きな頭囲を有する患者に合わせるために、特に有用である。
【0238】
いくつかの実施形態では、カニューレの平面図において、サイドアームの遠位端部間の、および/または一対のヘッドギアコネクタ712、812間の距離(
図13Bの距離X)は、約100mm~150mm、または約110mm~140mm、または約110mm~130mmまたは約120mmである。この距離は、非侵襲的な換気マスクが、シールの縁がX内にある状態でカニューレを覆うには、十分な幅である(非侵襲的な換気マスクは、一般に、約100mmの幅を有する)。いくつかの実施形態では、比較的硬質のコネクタ807は、プロング702に可能な限り近くに位置決めされる一方で、依然として、潰れることができる部分を、マスクが適合する(寸法X)ように十分に長くすることができる。そのような配置構成は、コネクタ807をプロング(すなわちユーザの顔の中心)の位置に可能な限り近くに有し、コネクタは患者の側頭部から離れているため、快適性を高め得るため、側臥位の患者では、コネクタは、患者の頭と枕との間の患者の顔のすぐ下側にはないかもしれない。
【0239】
いくつかの実施形態では、平面図において、ヘッドギアコネクタとサイドアームとの間に鈍角が形成されてもよい。例えば、
図13Aに示すように、カニューレ800は、ヘッドギアコネクタ812とサイド部材704、703との間に約150度の角度を含む。いくつかの実施形態では、この角度は、130度~170度、または140度~160度、または145度~155度の範囲にあるとし得る。
【0240】
上述の幾何学的形状および配置構成は、いくつもの利点を提供し得る。鼻の下側で顔を横切る水平なカニューレを有することは、カニューレの潰れることができる部分が、フェイスマスクシールと垂直の角度で交差し、そのため、シールが作用する領域が可能な限り狭くなり、潰れることができる部分を潰すために必要な力を減少させることを意味する。さらに、水平セクションは、鼻のすぐ隣にある柔らかい領域が比較的狭いため、カニューレが顔の柔らかいセクションに横たわるように促す。説明の配置構成は、カニューレおよび/または導管112がユーザの耳に向かって上方へ角度が付けられかつユーザの硬い頬骨の上に横たわるリスクを減少させ得る。上述の吸気管とカニューレ導管との間の鈍角は、乱流を生じかつ流れに対する抵抗を増大させ得る、ガス流路における鋭い(急激な)コーナーを除去する。配置構成はまた、導管コネクタ807をユーザの顔の近くに位置合わせして、カニューレのねじれの原因となり得る導管112の重量からのてこの作用を減少させる。いくつかの実施形態では、導管コネクタ807は、導管を顔のさらに近くに位置決めするために、ユーザの顔に向かって内向きに角度が付けられ得る。例えば、
図10Cでは、導管コネクタは、ユーザの矢状面に対してほぼ平行に配置されるが、いくつかの実施形態では、コネクタ807は、矢状面に対して15度だけ内向きに角度が付けられ得る。上述の通り、ヘッドストラップコネクタ810および導管コネクタ807は、実質的に同じ平面(垂直方向に上)にあって、カニューレのねじれの原因となり得る導管の重量からのてこの作用を減少させ得る。いくつかの実施形態では、ヘッドギアコネクタ810は、吸気管コネクタ807にわたって中心に置かれ、また、ねじれの原因となり得る導管の重量からのてこの作用を減少させ得る。
【0241】
図14A~14Cは、代替的なヘッドギアを示す。
図14Aでは、ヘッドギアは、ストラップ713を含む。
図14Bでは、ヘッドギアは、一対の弾性ループ720を含み、各ループは、ユーザの耳に巻きつけるように構成される。
図14Cでは、ヘッドギアは、機能が眼鏡のアームと同様である一対のアーム730を含む。アーム730は、好ましくは、耳の後ろ側を過ぎて下方に延在して、ユーザの顔へカニューレを確実にしっかりと保持する。上述したヘッドギアは、全て、同一のコネクタを有してもよいため、ユーザまたは患者が望むときには取り替え可能である。患者の頭の後ろ側に回らないヘッドギア720、730は、カニューレを適用するまたは除去するために、または患者のヘアネットがヘッドストラップから取り外されたりまたは患者の髪がヘッドストラップ内で絡まったりするのを防止するために、臨床医が患者の頭を動かしたくない場合に、特に好都合とし得る。全てのヘッドギアは、異なる患者サイズに調整可能であるとし得る(例えば弾性ループ720は、コネクタ812を通して引っ張られて、締め付けられ得る)。
【0242】
いくつかの実施形態では、カニューレ700、800は、1つのサイド部材、または両サイド部材およびマニホールドに合うおよび/またはそれを覆うシールドまたは支持部材(例えばフレーム)を設けることによって、潰れることなく使用されるように構成され得る。例えば、
図15に示されるように、サイド部材およびマニホールドに合う除去可能なシールド801が設けられ得る。シールド801は、比較的硬質の材料から形成されて、潰れに対して、例えばカニューレに加えられる外力の結果の潰れに対してカニューレを支持し得る。シールドは、カニューレサイドアームまたはマニホールドまたはプラグまたは導管コネクタの一部分の周りを掴むように構成される1対以上(例えば2対)のジョー802を含み、シールドをカニューレに保持し得る。図示の実施形態では、シールドは、シールドの各端部に一対のジョーを含み、各対のジョーは、対応するサイド部材の一部分の周りを掴むように構成されている。カニューレは、比較的可撓性の材料で形成されたカニューレ本体を含み得、カニューレ本体は、前述の通り、マニホールドおよび少なくとも1つの鼻プロングまたは出口、およびマニホールドの各側から延在するサイド部材を含む。シールドまたはフレームは、(カニューレ本体材料と比較して)比較的硬質の材料で形成される。シールドはカニューレ本体に取り付けられ、サイドアームの潰れに対してカニューレ本体を支持する。
【0243】
上述のカニューレでは、好ましい実施形態において、カニューレは「スリム」で、患者の顔でのインターフェースのサイズを減少させる。また、比較的硬質のヘッドギアコネクタ712、812はスリムで、患者が側臥位にあるときに患者と患者の頭を支持する枕との間の嵩を減少させて、患者の快適性を高めている。
【0244】
図16A~16Eは、比較的可撓性の材料で形成されたカニューレ本体935と、比較的硬質の材料で形成されたフレーム950とを含む、さらなるカニューレの実施形態900を示す。カニューレ本体935は、前述の通り、マニホールド901および少なくとも1つの鼻プロングまたは出口902、およびマニホールドの各側から延在するサイドアームまたは部材903、904を含む。左サイド部材903はマニホールドの左側から延在し、および右サイド部材904はマニホールドの右側から延在する。各サイド部材はルーメンを含んで、カニューレの入口からマニホールドまでのガスの流れのための導管を提供する。いくつかの実施形態では、各サイドアームの導管は、前の実施形態で説明したような、潰れることができる部分を含む。フレーム950は、カニューレ本体935に取り付けられ、およびカニューレ本体および導管の潰れを防止し得る。いくつかの実施形態では、フレーム950はカニューレ本体935を支持するが、フレーム950の前面(front surface)に力が加えられるときに本体935が潰れることができるようにして、ルーメンを閉塞させる。フレーム950は、弾性変形するように適合され得るため、カニューレフレーム950の前側に加えられる力がフレームを曲げ、かつカニューレ本体のサイド部材903、904およびルーメンを潰す。ひとたび力がフレームから除去されると、フレーム950およびカニューレ本体935は、潰れていない構成に戻る。あるいは、いくつかの実施形態では、フレーム950は、カニューレ本体935の支柱または支持体の機能を果たし、カニューレ本体の潰れを防止し得る。フレームは、カニューレの潰れが望ましくない処置において、本体と一緒に使用され得る。フレームは、本体に除去可能に取り付け可能とし得る。
【0245】
カニューレ本体935は、カニューレ本体のルーメンへのガス入口部分924を含み得る。ガス入口部分924は、サイドアーム903、904の端部にまたはそこの近くに置かれ得る。図示の通り、いくつかの実施形態では、カニューレは、各サイドアーム903、904にガス入口部分924を含む。フレーム950は、吸気管112をカニューレに取り付けるための吸気管コネクタ925を含み得る。いくつかの実施形態では、吸気管コネクタ925は、カニューレ本体のガス入口部分924を受け入れる。ガスがカニューレ900に供給されると、ガスの圧力が、ガス入口部分924を強制的に吸気管コネクタ925の内側に接するようにする(例えば入口部分を膨張させて)。ガス入口部分924の外面は吸気管コネクタ925の内面に接触して封止を作り出し、ガスの漏れを実質的に防止する。
【0246】
カニューレ本体935およびフレーム950は、一緒に可動式に取り付けられる。例えば、いくつかの実施形態では、フレーム950は、カニューレ本体935に旋回式に(回転式に)取り付けられ得るため、フレームは、カニューレ本体に対して回転され得る。図示の実施形態では、カニューレ本体はポスト952を含み得、およびフレームは、ポストを受け入れるためのアパーチャ951または凹部を含み得、フレーム950は、アパーチャまたは凹部951でポスト952の周りで回転する。ポストは、一般的にカニューレ本体を形成する材料と比べて比較的硬質の材料で形成され得る。ポストは、カニューレ本体のより軟質のまたは弾力性のある材料にオーバーモールドされ得る。代替的な構成では、カニューレ本体935は、フレーム950のポストを受け入れるためのアパーチャまたは凹部を含み得る。いくつかの実施形態では、カニューレ本体は、各サイドアーム903、904に(例えば各サイドアームの端部に向かってまたはそこに)ガス入口部分924を含む。フレームは、吸気管コネクタおよびブランクの中空突起または凹部926(例えばブランクのチューブ状突起)を含む。吸気管コネクタ925は、カニューレ本体935の前記ガス入口部分924を受け入れるように適合されている。ガスがカニューレ900に供給されると、カニューレ内のガスの圧力が、ガス入口部分924を強制的に、(例えば入口部分を膨張させて)管コネクタ925の内側に接するようにする。ガス入口部分の外面は管コネクタの内面に接触して封止を作り出し、管コネクタ925とカニューレ本体935との間からのガスの漏れを実質的に防止する。同様に、中空突起926はカニューレ本体935の前記ガス入口部分924を受け入れるように適合される。ガスがカニューレに供給されると、カニューレ内のガスの圧力がガス入口部分924を強制的に、(例えば入口部分を膨張させて)中空突起926の内側に接するようにする。ガス入口部分924の外面は中空突起926の内面に接触して封止を作り出し、ガスの漏れを実質的に防止する。フレーム950に対するカニューレ本体935の回転によって、カニューレ900を左側導管入口と右側導管入口との間で選択的に構成する。
図16Dは、左側構成と右側構成との間でカニューレ本体に対して途中まで回転されているフレームを示す。その代わりにまたはそれに加えて、フレーム950は、本体935に除去可能に取り付けられ、かつ本体に2つの向きで取り付け可能であり、第1の向きは左側入口を提供し、および第2の向きは右側入口を提供する。カニューレは、カニューレ本体の左サイド部材903にある入口部分924がフレームの吸気管コネクタ925に受け入れられかつカニューレ本体の右サイド部材904にある入口部分924がフレーム950の中空突起926に受け入れられるとき、左側入口カニューレとして構成される。カニューレは、カニューレ本体の右サイド部材904にある入口部分924がフレームの吸気管コネクタ925に受け入れられかつカニューレ本体の左サイド部材903にある入口部分924がフレーム950の中空突起926に受け入れられるとき(
図16Aに示すように)、右側入口カニューレとして構成される。
【0247】
代替的な実施形態では、カニューレ本体は、各サイドアームの遠位端部にまたはそこに向かってそれぞれ置かれた一対のガス入口部分924を含んでもよく、およびフレームは、対向端部に置かれたまたはフレームの対向側面に置かれた一対の吸気管コネクタ925を含み、一対のガス入口924のうちの一方に対応してそれを受け入れるため、カニューレは、二重入口カニューレとして使用するために構成される。一対の吸気管は、一対の管コネクタ925に取り付けられて、ガスをカニューレに供給し得る。
【0248】
図16Eに示すように、フレーム950は、凹状の後側面953を含み得る(使用中、カニューレ本体935を受け入れるように、ユーザの顔の方に向く側面。カニューレ本体の前側906(使用中、ユーザの顔から見て外方に向くは、相補的に凸状として、フレーム内に嵌り得る。
【0249】
図16A~16Eの例によって示すように、いくつかの実施形態では、患者用インターフェースはヘッドギアを含み、ヘッドギアは、一対のイヤプラグ941を含む。各イヤプラグ941は、ユーザの耳に嵌るように適合されて、患者用インターフェース900をユーザの顔上の適所に保持する。ヘッドギアは、一対のアーム940を含み得、各イヤプラグは、それぞれの前記アームに設けられる。一方または双方のアームの長さは調整可能とし得る。例えば、一方または双方のアームは、伸縮自在の構成を含み得る。一方または双方のアームは、入れ子状の伸縮式の構成に配置される2つ以上の部品を含み得る。図示の実施形態では、各アームは、第2の部分943に摺動式に受け入れられる第1の部分942を含み、第1の部分と第2の部分との間の相対的な動きによって、可変の長さを達成する。これにより、インターフェースを、簡単に、異なる患者のサイズにすることができる。アームは、ラチェットアセンブリを備える伸縮式の構成を含み得る。ラチェットアセンブリは、伸縮式アームを1つ以上の予め決められた位置にロックするように適合されたロック機構を含み得る。例えば、ロック機構は、アームの1つの部品942、943に可動式に固定される可動ラッチを含み、アームの別の部品943、942に一連の溝またはアパーチャを可動式に係合し得る。図示の通り、いくつかの実施形態では、患者用インターフェースは鼻カニューレである。各アーム940の第1および第2の部分942、943の一方は、カニューレの側部と一体的に形成され得る。図示の実施形態では、各アーム940の第1の部分942は、カニューレ本体935に取り付けられるフレーム950と一体的に形成される。アーム940の第1および第2の部分942、943の一方は、アームの第1および第2の部分の他方よりも硬質とし得る。例えば、第2の部分943に受け入れられた第1の部分942は、第2の部分943よりも硬質とし得る。好ましくは、イヤプラグは、ユーザの耳に快適でありかつそこで滑らないように、軟質材料で形成される。例えば、イヤプラグは、シリコーンまたは他の好適なプラスチック材料または発泡材で形成され得る。代替的な実施形態では、アーム940は、イヤプラグ941がないかもしれない第1および第2の部分942、943を含み、ユーザの耳の上側に受け入れられかつその上部に載置する。
【0250】
カニューレ本体935およびフレーム950は、全体的に湾曲して、人の顔の形状に適合し得る。人の顔は、鼻から頬に沿って動くとき、実質的に湾曲している。カニューレ本体およびフレームの湾曲した形状は、人の顔の全体の形状に従う。湾曲した形状は、顔の上でより薄型にでき、かつ患者の顔により良好に適合できるようにする。
図16A~16Eのカニューレは、
図13Aおよび
図13Bを参照して上記で説明した幾何学的形状の特徴を含み得る。カニューレ本体およびフレームは、湾曲した形状を有する。カニューレ本体およびフレームは、双方とも、凸状に湾曲した前面を有する(
図16Cの954および906)。カニューレ本体およびフレームの前面の凸状の湾曲は、
図16Eの断面に示すように、本体およびフレームの上部から底部までの湾曲である(例えばカニューレを装着している人に対する)。
【0251】
図16A~16Eのカニューレは、患者の顔を横切って水平に載置するまたは位置決めされるように構成される(例えば直立状態にある患者に対して)。そのような配置構成は、フェイスマスクがカニューレの上側に適用されているときに、フェイスマスクのシールが、より大きなマスクを含む、マスクのサイズの範囲において、カニューレの潰れることができる部分に対してほぼ垂直となることを保証する。また、開示の配置構成は、臨床医が患者の頭を持上げてカニューレを適用したりまたは除去したりしたくない状況において、有用である。
図16A~16Eの構成は、患者の耳の後ろ側での取り付けが必要ないため、患者が横たわっているときに、特に適用するのが簡単とし得るため、カニューレは、患者の直ぐそばに立っている臨床医によって、患者の顔に直接適用され得る。
【0252】
図17は、左側ガス入口1024および右側ガス入口1024を備えるカニューレ1000のさらなる実施形態を示す。カニューレは、マニホールド1001、およびマニホールドから延出する一対の鼻プロング1002または出口、およびマニホールド1001の各側から延在するサイド部材1003、1004を含む。本明細書および特許請求の範囲では、「マニホールド」という用語は、文脈上他の意味を示唆する場合を除いて、少なくとも2つの別々のルーメンを含む部材、または少なくとも2つの入口または少なくとも2つの出口を備える単一のルーメンを含む部材を広義に意味することを意図する。図示の実施形態では、マニホールド1001は、2つの別々のマニホールドルーメン1016、1017を含み、各マニホールドルーメンは、それぞれのプロングまたは出口1002と流体連通して、プロングまたは出口が空気的に分離するようにする。サイド部材1003、1004はそれぞれルーメンを含み、入口1024から、対応するマニホールドルーメン1016、1017および関連の鼻プロングまたは出口1002までのガスの流れのための導管を提供する。ガスの流れは、2つの入口1024を経由してカニューレに提供される。いくつかの実施形態では、入口1024は、ガス供給チューブまたは導管との接続を改善し得る硬質材料から形成され得る。硬質の要素は、ガス供給導管のコネクタとの封止接続を達成するのを助け得る。硬質のコネクタは、カニューレ本体に成形またはオーバーモールドまたは一体成形(co-moulded)され得る。
【0253】
各サイド部材1003、1004は、潰れることができるように構成され、および他方とは無関係に潰れることができる。通常の使用では、一方の部材1003、1004が潰されたかまたはそのルーメンが不注意で塞がれた場合、他方のサイド部材1003、1004が、関連の鼻プロングまたは出口1002を経由してユーザにガスの流れを提供し続ける。いくつかの実施形態では、図示の通り、カニューレ1000は、好ましくは、可撓性材料の、一体的に形成された単一本体に形成される。いくつかの実施形態では、単一の一体的に形成されたカニューレ本体に加えて、カニューレは、硬質のフレームまたはシールド、例えば
図15の実施形態を参照して上述したようなフレーム801、または
図16A~16Eを参照して説明したフレーム950を含み得る。2つの側から流れを送給するインターフェースは、単一の送給導管よりも吸息導管112のサイズを小さくすることができるが、依然として、同じ流量を送給できる。これは、顔の上でのインターフェースのサイズを小さくし、かつ臨床医が、患者の顔および気道により多くアクセスできるようにするのに好都合である。
【0254】
代替的な実施形態では、マニホールドは、左および右サイド部材1003、1004のルーメン間の流体連通を可能にするガス経路を含む。マニホールド内のガス経路はまた、左サイド部材1003および右側プロング1002のルーメンと、右サイド部材1004および左側プロング1002のルーメンとの間の流体または気体連通を可能にする。そのような代替的な実施形態では、ガスは、一方のプロングが予想外に閉塞される場合、左側および右側入口1024のいずれかにある両プロングによって受け入られ得る。そのような配置構成は、吸気要求量に適合できかつ十分な流量が無呼吸の患者に提供されて、十分なO2が送給されかつCO2フラッシングが行われることを保証するため、好都合とし得る。
【0255】
いくつかの実施形態では、カニューレ1000は、湾曲した構成に形成されて、ユーザの顔の特徴に一致し、および
図13Aおよび
図13Bを参照して上述したような幾何学的形状の特徴を含み得る。カニューレ1000は、例えば
図11A~11Dを参照して説明したような適切なヘッドギアコネクタを含み得る。ヘッドギアコネクタは、サイド部材上のある個所でカニューレに取り付けられ得るか、または入口セクション1024に接続され得る。ヘッドギアからの力が、ユーザの顔の方へカニューレを引っ張って、カニューレの可撓性本体が変形して、患者の顔に一致するようにし得る。カニューレが患者の顔に一致している状態では、カニューレは、患者の顔の上で薄型を達成する。
【0256】
図18A~18Dは、潰れることができる導管部分を含む、鼻カニューレ1100のさらなる例を提供する。カニューレは、潰れることができる導管部分を形成するかまたは含むサイド部材1103を含む。鼻カニューレ1100はマニホールド部分1101を含み、そこから、鼻プロング1102が延在する。サイドアームまたは部材1103は、マニホールド部分1101の一方の側から延在する。いくつかの実施形態では、サイド部材1103は、前の実施形態において説明したように、マニホールド部分の各側から延在する。潰れることができる導管部分1103は、カニューレのサイド部材内にまたはそれと一体的に形成され得る。いくつかの実施形態では、サイド部材1103は、ガスの流れを患者導管(例えば
図1の導管112)からマニホールド1101へ輸送するための導管であり、例えばカニューレは、マニホールド1101の少なくとも一方の側から延在する導管1103を含む。導管1103の実質的に全長が潰れるように構成され得るか、または導管1103の長さの一部分が潰れるように構成され得る。図示の実施形態では、カニューレ1100は、潰れることができる部分1103aおよび潰れることができない部分1103bを備える導管1103を含む。潰れることができる部分1103aは、シリコーン材料などの比較的軟質の可撓性材料から形成され得る。潰れることができない部分1103bは、潰れることができる部分の材料と比較して、比較的硬いまたは硬質材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、潰れることができる部分1103aは、マニホールド1101と導管の潰れることができない部分1103bとの間に位置する。いくつかの実施形態では、潰れることができない部分1103bは入口1124を含んで、カニューレ1100へのガスの流れを受け入れる。
【0257】
いくつかの実施形態では、カニューレ1100は、さらに、導管の潰れることができる部分を潰す機構を含む。いくつかの実施形態では、機構は、カニューレの外側に取り付けられた硬質の構成要素(潰れることができる導管部分に対して硬質)であり、潰れることができる部分が開放構成にある第1の構成から、構成要素が潰れることができる部分の外側を押圧して、潰れることができる部分を挟み込むかまたは平らにして閉鎖構成にする第2の構成へ動く。図示の実施形態では、構成要素はレバー1150であり、これは、外部から加えられた力、例えばフェイスマスク304がカニューレ1100の上部にわたってユーザの顔に適用されているため、レバー1150を押すとフェイスマスクのシール304によってもたらされる力によって、作動される。いくつかの実施形態では、レバー1150は、導管1103の潰れることができない部分1103bによって旋回式に支持されるか、またはそれに取り付けられる。使用中、ユーザは、レバーを押して(例えばレバーに対してフェイスマスクシールを押すことによって)、レバー1150を旋回させて、レバーを、潰れることができる部分1103aに対して押圧して、潰れることができる部分1103aを潰し、および潰れることができる部分1103aのルーメンを閉塞するまたは部分的に閉塞する。レバー1150は、潰れることができる部分が開放している
図18Cに示すような第1の構成と、潰れることができる部分が閉鎖している
図18Dに示すような第2の構成との間で旋回可能である。第2の構成では、レバーは、導管の潰れることができる部分1103aの外側を押圧して、導管を挟んだりまたは平らにしたりする。いくつかの実施形態では、マニホールドが、レバーを旋回式に支持して第1の構成と第2の構成との間で旋回するための十分な剛性を有する場合、レバーは、マニホールド部分1150に旋回式に取り付けられ得る。力がレバー1150から除去されると、ガスは、潰れることができる部分を通って流れ、およびレバーを第1の構成に戻す。レバーは、閉鎖構成では導管に接触してそれを挟むリム1151などの突起を含み得る。突起またはリム1151は、好ましくは、潰れることができる部分よりも幅広であるため、リムは、導管の全幅にわたって適用される。
【0258】
いくつかの実施形態では、レバー1150は、ピボット1153の第1の側から延在する第1のアーム1152と、ピボット1153の対向する第2の側から延在する第2のアーム1154とを含む。第1の構成(
図18C)にあるとき、レバー1150はピボット1153の周りで旋回されるため、第1のアームは導管を挟んだりまたは平らにしたりせず、および第2のアーム1154は、導管1103にある通気アパーチャ1120を覆うまたは閉鎖するまたは目立たなくする。第2の構成(
図18D)では、レバー1150が旋回されるため、第1のアーム1152は導管1103を挟むかまたは平らにし、および第2のアーム1154は通気アパーチャ1120から持ち上がるため、潰れることができる部分1103aの上流の導管内にあるガスを大気へ通気させる。そのような実施形態では、レバー1150はシーソーのように動作し、第1の構成において、潰れることができる部分1103aを閉塞し、かつ上流の導管を通気させ、および第2の構成において、潰れることができる部分1103aを開放しかつ通気アパーチャ1120を閉鎖できるようにする。
【0259】
いくつかの実施形態では、カニューレ1100は、湾曲した構成に形成されて、ユーザの顔の特徴に一致する。カニューレ1100は、単一のサイド部材1103を備えて示されているが、いくつかの実施形態では、前の実施形態において説明したような左サイド部材および右サイド部材を含み得、および
図13Aおよび
図13Bを参照して上述したような幾何学的形状の特徴を含み得る。さらに、カニューレ1100は、例えば
図11A~11Dを参照して説明したような、適切なヘッドギアコネクタを含み得る。ヘッドギアコネクタは、サイド部材上のある個所でカニューレに取り付けられ得る。ヘッドギアからの力によって、カニューレをユーザの顔の方へ引き寄せて、カニューレの可撓性本体が変形して、患者の顔に一致するようにする。カニューレが患者の顔に一致した状態で、カニューレは、患者の顔の上で薄型を達成する。
【0260】
いくつかの実施形態では、導管、例えば吸気導管112は、上述のように、潰れることができる部分およびレバー1150を含み得る。
【0261】
いくつかの実施形態では、患者用インターフェースまたは導管は、潰れることができる部分と、潰れることができる部分の外部に取り付けられた硬質のシールドまたは部材とを含み得る。部材は、導管部分に対して硬質であるため、部材に加えられる外力を、潰れることができる部分の予め決められた潰れることができる領域にわたって分散するように適合される。硬質の部材は、潰れることができる部分が、確実に適切に挟まれるようにするのを支援して、導管を実質的に閉塞し、かつ導管にしわまたは折り目をつくるのを回避し、そうでなければ、しわや折り目は、導管の潰れた部分を通る漏れ経路を提供し得る。
【0262】
本発明の態様は、鼻カニューレに関して上記で説明されている。しかしながら、本発明の態様は、例えば口腔インターフェースなどの他のインターフェースに適用され得る。例示的な口腔インターフェース1200が
図19に示されており、その一般的な特徴は、米国特許第9,155,855号明細書に説明されている。インターフェース1200は、前庭(vestibular)シールド1221、外側フラップ1225、および外側フラップを前庭シールドに接続するコネクタ1235を含む。使用中、前庭シールド1221は、ユーザの口に受け入れられ、かつユーザの唇内に載置され、および外側フラップ1225は、ユーザの唇の外側の周りでユーザの口の外側に載置される。封止が、ユーザの唇の外側に対する外側フラップ1225に起因する圧力、およびユーザの唇の内側に対する前庭シールド1221の対向する力によって形成される。インターフェース1200は、ガスの流れを、コネクタを通して、およびコネクタからの出口1223、1224を経由して、ユーザへ提供する。出口1223、1224は、シールド1221の出口1232、1233に受け入れられ得る。図示の実施形態では、マニホールド1201は、コネクタに取り付けるように設けられる。ルーメンを含むサイド部材または導管は、マニホールドの各側、左サイド部材1203および右サイド部材1204(ユーザに対して)から延在する。吸気導管(例えば導管112)は、使用中、サイド部材1203、1204の少なくとも1つに接続されて、1つまたは複数のサイド部材およびマニホールド1201を経由し、コネクタの入口1234を経由してコネクタ1235へ、およびコネクタ出口1223、1224を経由してユーザの気道へ、ガスの流れを提供する。いくつかの実施形態では、インターフェースは、マニホールド1201と、(例えばコネクタ入口1234に接続されるような)マニホールドからの出口1202と、サイド部材1203、1204とを含む本体を含み得る。いくつかの実施形態では、本体はまた、外側フラップ1225、またはコネクタ1235、またはそれら双方と一体的に形成され得る。いくつかの実施形態では、外側フラップ1225、コネクタ1235およびシールド1221は、一体的に形成され得、および一緒にマニホールド1201およびサイド部材1203、1204と一体的に形成され得る。いくつかの実施形態では、口腔インターフェースは、マニホールドがなくてもよく、およびインターフェースを単一の吸気導管の実施形態として構成するためのL字型コネクタを含み得る。サイド部材1203、1204は、それぞれ、カニューレの実施形態を参照して前述したような、潰れることができる導管部分を含む。いくつかの実施形態では、サイド部材1203、1204は、外側フラップ1225を包むおよび/またはその近くに隣接する。いくつかの実施形態では、サイド部材または導管は、外側フラップに一体的に形成されおよび/またはユーザの顔または唇に接触する外側フラップの患者の顔側面と、外側フラップの外側面(対向する側面)との間に位置決めされ得る。口腔インターフェース1200は、さらに、潰れることができる導管部分に対して上述のカニューレの実施形態のいずれか1つ以上の特徴、および/または例えば二重または単一入口インターフェースとしての構成可能性を含み得る。
【0263】
上述の説明において、完全体またはそれと等価であると分かっている構成要素について言及する場合、それらの完全体は、本明細書では、あたかも個別に説明されたかのように援用される。
【0264】
本開示は、いくつかの実施形態について説明したが、当業者に明白な他の実施形態も本開示の範囲内にある。それゆえ、本開示の趣旨および範囲から逸脱せずに、様々な変更および修正がなされ得る。例えば、様々な構成要素は、所望の通り位置を変えられ得る。さらに、全ての特徴、態様および利点が、必ずしも、本開示を実施するために必要なわけではない。従って、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義されるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者用インターフェースと一緒にまたは別個の導管として形成されるかに関わらない、呼吸ガスの流れを提供するための呼吸導管であって、前記導管は、潰れることができる部分を含み、前記潰れることができる部分の横断面は:
ユーザの顔に接して位置決めするための第1の側部、
前記第1の側部に対向しかつ前記ユーザの顔から見て外方に向く第2の側部
を含み、
前記第1および第2の側部は第1および第2の屈曲点によって接合され、開放構成では、前記屈曲点は、使用中、前記ユーザの顔から離間しており、
前記屈曲点間の前記第1の側部の内側の長さ、および前記屈曲点間の前記第2の側部の内側の長さは、実質的に等しく、ならびに
部分的な閉鎖または閉鎖構成では、前記第2の側部は、前記潰れることができる部分が前記第1および第2の屈曲点において折り重なる状態で、前記第1の側部の方へまたはそれに接するように動かされる、呼吸導管。
【外国語明細書】