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特開2024-5431立体表示装置、立体表示方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005431
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】立体表示装置、立体表示方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04815 20220101AFI20240110BHJP
   G09F 19/12 20060101ALI20240110BHJP
   G09F 27/00 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
G06F3/04815
G09F19/12 L
G09F27/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105609
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000136136
【氏名又は名称】株式会社PFU
(72)【発明者】
【氏名】宮野 翔吾
(72)【発明者】
【氏名】前川 惇彦
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA27
5E555BA01
5E555BB01
5E555BC01
5E555CA12
5E555CB12
5E555CC22
5E555DA01
5E555DA27
5E555DB37
5E555DB53
5E555DC43
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】 空中表示画像に対する操作感を使用者に視覚的に与える立体表示装置を提供する。
【解決手段】 立体表示装置1は、ホログラムと、前記ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射部と、ユーザのアクションを検知する検知部と、前記検知部による検知結果に応じて、前記光照射部により照射される光の方法、位置又は光量を変化させる照明制御部とを有する、又は、立体表示装置1は、ホログラムと、前記ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射部と、ユーザのアクションを検知する検知部と、前記検知部による検知結果に応じて、前記光照射部と前記ホログラムとの相対的な位置関係を変化させる位置制御部とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホログラムと、
前記ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射部と、
ユーザのアクションを検知する検知部と、
前記検知部による検知結果に応じて、前記光照射部により照射される光の方法、位置又は光量を変化させる照明制御部と
を有する立体表示装置。
【請求項2】
ホログラムと、
前記ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射部と、
ユーザのアクションを検知する検知部と、
前記検知部による検知結果に応じて、前記光照射部と前記ホログラムとの相対的な位置関係を変化させる位置制御部と
を有する立体表示装置。
【請求項3】
前記ホログラムは、リップマンホログラムであり、
前記検知部は、前記ホログラムにより再生された立体像に対するユーザのアクションを検知する
請求項1または2に記載の立体表示装置。
【請求項4】
前記光照射部を振動させる振動部
をさらに有し、
前記検知部によりユーザのアクションを検知した場合に、前記振動部は、前記光照射部を振動させる、又は、前記照明制御部は、前記光照射部による照射される光を点滅させる
請求項1に記載の立体表示装置。
【請求項5】
前記位置制御部は、前記検知部によりユーザのアクションを検知した場合に、前記ホログラムシートを揺らす、又は、前記ホログラムシートの一部分を斜めにし、前記光照射部と前記ホログラムとの相対的な位置関係を変化させる
請求項2に記載の立体表示装置。
【請求項6】
ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射ステップと、
ユーザのアクションを検知する検知ステップと、
前記検知ステップによる検知結果に応じて、前記光照射ステップにより照射される光の方法、位置又は光量を変化させる照明制御ステップと
を有する立体表示方法。
【請求項7】
ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射ステップと、
ユーザのアクションを検知する検知ステップと、
前記検知ステップによる検知結果に応じて、前記光照射ステップと前記ホログラムとの相対的な位置関係を変化させる位置制御ステップと
を有する立体表示方法。
【請求項8】
ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射ステップと、
ユーザのアクションを検知する検知ステップと、
前記検知ステップによる検知結果に応じて、前記光照射ステップにより照射される光の方法、位置又は光量を変化させる照明制御ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項9】
ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射ステップと、
ユーザのアクションを検知する検知ステップと、
前記検知ステップによる検知結果に応じて、前記光照射ステップと前記ホログラムとの相対的な位置関係を変化させる位置制御ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体表示装置、立体表示方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、空間に表示された操作対象物(61,261,361,461)の映像を操作者(OP)に操作させる表示操作装置であって、空間に規定される仮想の空中表示領域(60)に、前記操作対象物の映像を表示する空間表示器(50)と、前記空中表示領域にある操作体(F)の位置を特定する位置特定器(21)と、前記位置特定器にて位置を特定された前記操作体が前記操作対象物の映像に触れると、この操作体に非接触で触感刺激を与える触覚提示器(30,330,430,440,530,630)と、を備え、前記操作対象物の映像は、前記操作者の一部である前記操作体において触感刺激への感度の高い高感度部位(SR)が、前記触覚提示器による触感刺激を受け易い方向を向くように、前記操作体の状態を誘導する表示態様であることを特徴とする表示操作装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-27401
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空中表示画像に対する操作感を、使用者に視覚的に与える立体表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る立体表示装置は、ホログラムと、前記ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射部と、ユーザのアクションを検知する検知部と、前記検知部による検知結果に応じて、前記光照射部により照射される光の方法、位置又は光量を変化させる照明制御部とを有する。
【0006】
本発明に係る立体表示装置は、ホログラムと、前記ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射部と、ユーザのアクションを検知する検知部と、前記検知部による検知結果に応じて、前記光照射部と前記ホログラムとの相対的な位置関係を変化させる位置制御部とを有する。
【0007】
好適には、前記ホログラムは、リップマンホログラムであり、前記検知部は、ホログラムにより再生された立体像に対するユーザのアクションを検知する。
【0008】
好適には、前記光照射部を振動させる振動部をさらに有し、前記検知部によりユーザのアクションを検知した場合に、前記振動部は、前記光照射部を振動させる、又は、前記照明制御部は、前記光照射部による照射される光を点滅させる。
【0009】
好適には、前記位置制御部は、前記検知部によりユーザのアクションを検知した場合に、前記ホログラムシートを揺らす、又は、前記ホログラムシートの一部分を斜めにし、前記光照射部と前記ホログラムとの相対的な位置関係を変化させる。
【0010】
本発明に係る立体表示方法は、ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射ステップと、ユーザのアクションを検知する検知ステップと、前記検知ステップによる検知結果に応じて、前記光照射ステップにより照射される光の方法、位置又は光量を変化させる照明制御ステップとを有する。
【0011】
本発明に係る立体表示方法は、ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射ステップと、ユーザのアクションを検知する検知ステップと、前記検知ステップによる検知結果に応じて、前記光照射ステップと前記ホログラムとの相対的な位置関係を変化させる位置制御ステップとを有する。
【0012】
本発明に係るプログラムは、ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射ステップと、ユーザのアクションを検知する検知ステップと、前記検知ステップによる検知結果に応じて、前記光照射ステップにより照射される光の方法、位置又は光量を変化させる照明制御ステップとをコンピュータに実行させる。
【0013】
本発明に係るプログラムは、ホログラムに立体像を再生させるために光を照射する光照射ステップと、ユーザのアクションを検知する検知ステップと、前記検知ステップによる検知結果に応じて、前記光照射ステップと前記ホログラムとの相対的な位置関係を変化させる位置制御ステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0014】
空中表示画像に対する操作感を、使用者に視覚的に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】(a)は、立体表示装置1の構成を例示する図であり、(b)は、立体表示装置1の筐体3内を例示する図である。
図2】立体表示装置1のハードウェア構成を例示する図である。
図3】制御部34の機能構成を例示する図である。
図4】立体表示装置1による立体表示制御処理(S10)を説明するフローチャートである。
図5】実施例2における立体表示装置1の筐体3内を例示する図である。
図6】実施例2における立体表示装置1のハードウェア構成を例示する図である。
図7】実施例2における制御部36の機能構成を例示する図である。
図8】実施例2における立体表示装置1による立体表示制御処理(S20)を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[背景]
本発明がなされた背景を説明する。
非接触操作を目的とした空中表示や空中操作のデバイスが登場しているが、空中操作は使用者に対して物理ボタンのような押した感覚を伝えることが難しい。そのため、操作に合わせて音を出すことで聴覚的にフィードバックを行うことや、操作画面内のディスプレイを変化させることで視覚的な操作感を生み出す工夫が行われている。
空中表示されたものに対して指先操作を行う際に、視覚的な操作感触を与えるためには、空中表示内容に色変化やエフェクト効果が必要となり、空中ディスプレイを用いてその表示内容を指先操作に合わせて変化させることが求められる。しかし、空中ディスプレイを用いることが前提の場合には、そのデバイスが高価であること、既存の設置物への後付けが難しいこと、空中に結像するために大きな空間が必要となるなど使用には多くの制約がある。
【0017】
そこで、立体表示装置1は、光源を一方向から照射することで容易に空中表示を可能にするリップマンホログラムシートを用いて、空中表示画像を再生させた。しかし、リップマンホログラムシートは、ディスプレイタイプとは異なり、決まった内容の表示を行うのみで、空中表示内容を変化させることで操作感を伝えることが難しく、色変化やエフェクトを加えることもできないと課題があった。
この課題に対し、立体表示装置1は、空中表示画像に対して指先で操作した場合に、リップマンホログラムシートに照射する照明をコントロール、又はホログラムシートの貼り付け面を動かすことにより、空中表示画像を変化させ、操作感を伝えることを実現した。
【0018】
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、立体表示装置1の構成を例示する図である。
図1(a)及び(b)に例示するように、立体表示装置1は、他の機器を操作するためのユーザインターフェースである。立体表示装置1は、筐体3と、ホログラムシート5と、検知部7と、筐体3内に収納される照明ユニット30と、振動部32と、制御部34とから構成される。
ホログラムシート5は、筐体3の表示面上に貼り付けられている。具体的には、ホログラムシート5は、リップマンホログラムシートである。ホログラムシート5は、光を照射されることにより、固定された表示内容の空中表示画像9を再生する。ホログラムシート5は、本発明に係るホログラムの一例である。
検知部7は、センサであり、ホログラムシート5の下に配置され、ユーザのアクションを検知する。具体的には、検知部7は、静電容量式タッチパネルであり、空中表示画像9へのユーザの操作を検知する。
【0019】
図1(b)に例示するように、筐体3内には、照明ユニット30、振動部32、及び制御部34が収納される。
照明ユニット30は、筐体3内に配置され、ホログラムシート5へある一方向から光を照射する。具体的には、照明ユニット30は、制御部34により、ホログラムシート5へ照射する光を制御される。照明ユニット30は、本発明に係る光照射部の一例である。
振動部32は、バイブレーション機能を有し、ユーザの空中表示画像9への操作を検知した場合に、照明ユニット30を振動させる。
制御部34は、ソフトウェアが内蔵され、検知部7、照明ユニット30、及び振動部32と有線又は無線で接続され、検知部7によるユーザの操作の検知に基づいて、照明ユニット30、又は振動部32を制御し、空中表示画像9を変化させる。
空中表示画像9は、照明ユニット30がホログラムシート5に光を照射して再生された立体像である。空中表示画像9は、立体表示装置1のユーザから見ると、ホログラムシート5から約3cm上空に浮かんで見える。本例における空中表示画像9は、ユーザが操作する操作ボタン群である。
【0020】
図2は、立体表示装置1のハードウェア構成を例示する図である。
図2に例示するように、立体表示装置1は、CPU100、メモリ102、HDD104、ネットワークインタフェース106(ネットワークIF106)、照明ユニット30、振動部32、及び検知部7を有し、これらの構成はバス108を介して互いに接続している。
CPU100は、例えば、中央演算装置である。
メモリ102は、例えば、揮発性メモリであり、主記憶装置として機能する。
HDD104は、例えば、ハードディスクドライブ装置であり、不揮発性の記録装置としてコンピュータプログラム(例えば、図3の立体表示プログラム11)を格納する。
ネットワークIF106は、有線又は無線で通信するためのインタフェースであり、例えば、ネットワークにおける通信を実現する。
照明ユニット30は、例えば、LED等の光源である。
振動部32は、例えば、バイブレーション機能を有する装置である。
検知部7は、例えば、静電容量式タッチパネルである。
【0021】
図3は、制御制34の機能構成を例示する図である。
図3に例示するように、制御部34には、立体表示プログラム11がインストールされる。立体表示プログラム11は、振動指示部110、及び照明制御部112を有する。
振動指示部110は、検知部7により、空中表示画像9に対する操作を検知した場合に、振動部32へ、照明ユニット30の振動を指示する。
照明制御部112は、検知部7による検知結果に応じて、光照射部110により照射される光の方法、位置又は光量を変化させる。
なお、空中表示画像9への操作を検知した場合に、照明制御部112のみで空中表示画像9を変化させる場合には、振動部32、及び振動指示部110を有しなくてもよい。
また、立体表示プログラム11の一部又は全部は、ASICなどのハードウェアにより実現されてもよく、また、OS(Operating System)の機能を一部借用して実現されてもよい。
【0022】
図4は、立体表示装置1による立体表示制御処理(S10)を説明するフローチャートである。
図4に例示するように、ステップ100(S100)において、立体表示装置1の照明ユニット30は、ホログラムシート5へ、ユーザから見て右方向から光を照射する。照明ユニット30により光を照射されたホログラムシート5は、ユーザが操作する空中表示画像9を再生する。
ステップ105(S105)において、検知部7により、ユーザによる空中表示画像9への操作を検知した場合に、立体表示制御処理(S10)は、S110へ移行し(S105:Yes)、検知部7により、ユーザによる空中表示画像9への操作を検知しない場合に、待機する(S105:No)。
ステップ110(S110)において、振動指示部110は、振動部32に照明ユニット30の振動を指示し、振動部32は、照明ユニット30を振動させる。これにより、ホログラムシート5へ照射される光が振動し、空中表示画像9が振動する。または、照明制御部112は、照明ユニット30からホログラムシート5へ照射される光を点滅させる。これにより、空中表示画像9が点滅する。
【0023】
ステップ115(S115)において、既定の時間が経過した場合に、立体表示制御処理(S10)は、S120へ移行し(S115:Yes)、既定の時間が経過するまで照明ユニット30の振動、又は照射する光の点滅を継続する(S115:No)。既定の時間とは、例えば、1秒以下をいう。
ステップ120(S120)において、振動部32は、照明ユニット30の振動を停止する。または、照明制御部112は、照明ユニット30から照射される光の点滅を停止し、空中表示画像9は静止する。
【0024】
次に、実施例2における立体表示装置1を、図面を参照して説明する。
実施例1では、照明ユニット30によるホログラムシート5への光の照射方法を変えることで、空中表示画像9を変化させているが、実施例2では、ホログラムシート5の位置を制御することで、空中表示画像9を変化させる。
図5は、実施例2における立体表示装置1の構成を例示する図である。
図5に例示するように、立体表示装置1は、他の機器を操作するためのユーザインターフェースである。立体表示装置1は、筐体3と、ホログラムシート5と、検知部7と、筐体3内に収納される照明ユニット30と、制御部36と、シート駆動部38とから構成される。
なお、本図の各構成のうち、図1の各構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
制御部36は、ソフトウェアが内蔵され、検知部7、照明ユニット30、及びシート駆動部38と有線又は無線で接続され、検知部7によるユーザの操作の検知に基づいて、シート駆動部38を制御し、空中表示画像9を変化させる。
シート駆動部38は、ホログラムシート5の貼り付け面を揺らす、又は部分的に斜めにする。具体的には、シート駆動部38は、制御部36の指示により、検知部7により検知された空中表示画像9の操作位置に対応するホログラムシート5の一部を傾斜させる。より具体的には、シート駆動部38は、ユーザに向かって下がるようホログラムシート5の一部を傾斜させる。
【0025】
図6は、実施例2における立体表示装置1のハードウェア構成を例示する図である。
なお、本図の各構成のうち、図2の各構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
図6に例示するように、立体表示装置1は、CPU100、メモリ102、HDD204、ネットワークインタフェース106(ネットワークIF106)、照明ユニット30、シート駆動部38、及び検知部7を有し、これらの構成はバス208を介して互いに接続している。
HDD204は、例えば、ハードディスクドライブ装置であり、不揮発性の記録装置としてコンピュータプログラム(例えば、図7の立体表示プログラム12)を格納する。
シート駆動部38は、ホログラムシート5の貼り付け面を動かす装置である。
【0026】
図7は、制御制36の機能構成を例示する図である。
図7に例示するように、制御部36には、立体表示プログラム12がインストールされる。立体表示プログラム12は、位置制御部120を有する。
位置制御部120は、検知部7がユーザのアクションを検知した場合に、照明ユニット30と、ホログラムシート5との相対的な位置関係を変化させる。具体的には、検知部7が空中表示画像9への操作を検知した場合に、ホログラムシート5の位置を変化させるようシート駆動部38を制御する。
なお、立体表示プログラム12の一部又は全部は、ASICなどのハードウェアにより実現されてもよく、また、OS(Operating System)の機能を一部借用して実現されてもよい。
【0027】
図8は、実施例2における立体表示装置1による立体表示制御処理(S20)を説明するフローチャートである。
図8に例示するように、ステップ200(S200)において、立体表示装置1の照明ユニット30は、ホログラムシート5へユーザから見て右方向から光を照射する。照明ユニット30により光を照射されたホログラムシート5は、ユーザが操作する空中表示画像9を再生する。
ステップ205(S205)において、検知部7により、ユーザによる空中表示画像9への操作を検知した場合に、立体表示制御処理(S20)は、S210へ移行し(S205:Yes)、検知部7により、ユーザによる空中表示画像9への操作を検知しない場合に、待機する(S205:No)。
ステップ210(S210)において、位置制御部120は、シート駆動部38を制御し、ホログラムシート5の貼り付け面を揺らすことで空中表示画像9を揺らす。または、位置制御部120は、シート駆動部38を制御し、検知部7が検知した空中表示画像9の操作位置に対応するホログラムシート5の貼り付け面の一部を傾斜させることで空中表示画像9の操作位置を傾斜させる。
【0028】
ステップ215(S215)において、既定の時間が経過した場合に、立体表示制御処理(S20)は、S220へ移行し(S215:Yes)、既定の時間が経過するまで、位置制御部120によるホログラムシート5の貼り付け面を揺らす、又は、ホログラムシート5の貼り付け面の一部の傾斜を継続する(S215:No)、既定の時間とは、例えば、1秒以下をいう。
ステップ220(S220)において、位置制御部120は、シート駆動部38によるホログラムシート5の貼り付け面の揺らしを停止、又は、傾斜を元に戻し、空中表示画像9を元の状態に戻す。
【0029】
以上説明したように、本実施形態の立体表示装置1は、指先操作に応じて、ホログラムシート5への照射する照明を変化させる、又は、ホログラムシート5の位置を変化させることで、空中表示画像9を変化させ、視覚的な操作感触を与えることを可能にする。
【0030】
上記実施形態では、検知部7は、空中表示画像9への操作を検知する静電容量式タッチパネルであるが、これに限定されず、検知部7は、空中表示画像9への操作を検知できるものであればよく、例えば、人体から放出される赤外線を検知する赤外線センサなど静電容量式以外の方式のセンサであってもよい。
【符号の説明】
【0031】
1…立体表示装置
3…筐体
5…ホログラムシート
7…検知部
9…空中表示画像
11、12…立体表示プログラム
30…照明ユニット
32…振動部
34、36…制御部
38…シート駆動部
110…振動指示部
112…照明制御部
120…位置制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8