(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054313
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】通信制御方法及び中継装置
(51)【国際特許分類】
H04W 40/36 20090101AFI20240409BHJP
H04W 24/04 20090101ALI20240409BHJP
H04W 76/20 20180101ALI20240409BHJP
H04W 16/26 20090101ALI20240409BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20240409BHJP
【FI】
H04W40/36
H04W24/04
H04W76/20
H04W16/26
H04W92/20
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024019566
(22)【出願日】2024-02-13
(62)【分割の表示】P 2022161243の分割
【原出願日】2020-08-07
(31)【優先権主張番号】P 2019145743
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】藤代 真人
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザ装置と第1ドナー装置との間に複数の中継装置を用いたアップストリーム経路が形成されるシステムにおいて、中継装置と第1上位装置との間に確立されたバックホールリンクに障害が発生した場合に、複数の中継装置に含まれる中継装置において実行される通信制御方法及び中継装置を提供する。
【解決手段】通信制御方法は、アップストリーム経路において中継装置の下位の下位装置から受信したデータを、中継装置の上位の第1上位装置に転送し、第1上位装置へ未送信のデータをバッファし、中継装置と第1上位装置との間に確立されたバックホールリンクに障害が発生した場合、中継装置のバックホールリンクを第2上位装置と再確立して、第2上位装置を管理する第2ドナー装置が第1ドナー装置と同一であるか否かに基づいて、バッファしたデータを第2上位装置に転送するか否かを決定する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中継装置において実行される通信制御方法であって、
前記中継装置の下位中継装置からBAP(Backhaul Adaptation Protocol)データユニットを受信することと、
前記中継装置の第1上位中継装置と前記中継装置との間のバックホールリンクに障害が発生した場合、前記中継装置と第2上位中継装置との間に確立されるバックホールリンクを介して前記BAPデータユニットを送信することと、を有し、
前記送信することは、前記第2上位中継装置が第2ドナー装置の配下になく、前記第1上位中継装置のドナー装置である第1ドナー装置の配下にある場合、前記BAPデータユニットの宛先を前記第1ドナー装置に関する識別子に書き換えることを含む
通信制御方法。
【請求項2】
中継装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、
前記中継装置の下位中継装置からBAP(Backhaul Adaptation Protocol)データユニットを受信する処理と、
前前中継装置の第1上位中継装置と前記中継装置との間のバックホールリンクに障害が発生した場合、前記中継装置と第2上位中継装置との間に確立されるバックホールリンクを介して前記BAPデータユニットを送信する処理と、
を実行し、
前記送信する処理は、前記第2上位中継装置が第2ドナー装置の配下になく、前記第1上位中継装置のドナー装置である第1ドナー装置の配下にある場合、前記BAPデータユニットの宛先を前記第1ドナー装置に関する識別子に書き換える処理を含む
中継装置。
【請求項3】
中継装置を制御するプロセッサであって、
前記中継装置の下位中継装置からBAP(Backhaul Adaptation Protocol)データユニットを受信する処理と、
前記中継装置の第1上位中継装置と前記中継装置との間のバックホールリンクに障害が発生した場合、前記中継装置と第2上位中継装置との間に確立されるバックホールリンクを介して前記BAPデータユニットを送信する処理と、
を実行し、
前記送信する処理は、前記第2上位中継装置が第2ドナー装置の配下になく、前記第1上位中継装置のドナー装置である第1ドナー装置の配下にある場合、前記BAPデータユニットの宛先を前記第1ドナー装置に関する識別子に書き換えること処理を含む
プロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動通信システムに用いる通信制御方法及び中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)(登録商標。以下同じ)において、IAB(Integrated Access and Backhaul)ノードと呼ばれる新たな中継装置が検討されている。1又は複数の中継装置が、ドナー装置である基地局とユーザ装置との間の通信に介在し、この通信に対する中継を行う。
【0003】
このような中継装置は、ユーザ装置機能及び基地局機能を有しており、ユーザ装置機能を用いて上位装置(基地局又は上位の中継装置)との無線通信を行うとともに、基地局機能を用いて下位装置(ユーザ装置又は下位の中継装置)との無線通信を行う。
【0004】
ユーザ装置と、中継装置又は基地局との間の無線区間は、アクセスリンクと呼ばれることがある。中継装置と、基地局又は他の中継装置との間の無線区間は、バックホールリンクと呼ばれることがある。非特許文献1には、アクセスリンクのデータ通信及びバックホールリンクのデータ通信をレイヤ2において統合及び多重化し、バックホールリンクに動的に無線リソースを割り当てることにより、データ転送経路を動的に切り替える方法が記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】3GPP寄書「RP-182894」
【発明の概要】
【0006】
第1の態様に係る通信制御方法は、ユーザ装置と第1ドナー装置との間に複数の中継装置を用いたアップストリーム経路が形成される移動通信システムにおいて、前記複数の中継装置に含まれる中継装置において実行される方法である。前記通信制御方法は、前記アップストリーム経路において前記中継装置の下位の下位装置から受信したデータを、前記中継装置の上位の第1上位装置に転送することと、前記第1上位装置へ未送信のデータをバッファすることと、前記中継装置と前記第1上位装置との間に確立されたバックホールリンクに障害が発生した場合、前記中継装置のバックホールリンクを第2上位装置と再確立することと、前記第2上位装置を管理する第2ドナー装置が前記第1ドナー装置と同一であるか否かに基づいて、前記バッファしたデータを前記第2上位装置に転送するか否かを決定することと、を有する。
【0007】
第2の態様に係る中継装置は、ユーザ装置と第1ドナー装置との間に複数の中継装置を用いたアップストリーム経路が形成される移動通信システムにおいて、前記複数の中継装置に含まれる中継装置である。前記中継装置は、前記アップストリーム経路において前記中継装置の下位の下位装置から受信したデータを、前記中継装置の上位の第1上位装置に転送する処理と、前記第1上位装置へ未送信のデータをバッファする処理と、前記中継装置と前記第1上位装置との間に確立されたバックホールリンクに障害が発生した場合、前記中継装置のバックホールリンクを第2上位装置と再確立する処理と、前記第2上位装置を管理する第2ドナー装置が前記第1ドナー装置と同一であるか否かに基づいて、前記バッファしたデータを前記第2上位装置に転送するか否かを決定する処理と、を実行する制御部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係る移動通信システムの構成を示す図である。
【
図2】一実施形態に係る基地局の構成を示す図である。
【
図3】一実施形態に係る中継装置の構成を示す図である。
【
図4】一実施形態に係るユーザ装置の構成を示す図である。
【
図5】一実施形態に係るプロトコルスタック構成の一例を示す図である。
【
図6】一実施形態に係る移動通信システムの動作シナリオを示す図である。
【
図7】一実施形態に係る中継装置の動作例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ユーザ装置と第1ドナー装置との間に複数の中継装置を用いたアップストリーム経路が形成されている状況下において、中継装置とその上位装置(第1上位装置)との間に確立されたバックホールリンクに障害が発生した場合、中継装置のバックホールリンクを第2上位装置と再確立することによりアップストリーム経路を再形成する必要があり得る。
【0010】
そこで、本開示は、バックホールリンクの障害に対して適切に対処可能な通信制御方法及び中継装置を提供することを目的とする。
【0011】
図面を参照しながら、一実施形態に係る移動通信システムについて説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0012】
(移動通信システムの構成)
まず、一実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。
図1は、一実施形態に係る移動通信システム1の構成を示す図である。移動通信システム1は、3GPP規格に基づく第5世代(5G)移動通信システムである。具体的には、移動通信システム1における無線アクセス方式は、5Gの無線アクセス方式であるNR(New Radio)である。但し、移動通信システム1には、LTE(Long Term Evolution)が少なくとも部分的に適用されてもよい。
【0013】
図1に示すように、移動通信システム1は、5Gコアネットワーク(5GC)10と、ユーザ装置(UE:User Equipment)100と、基地局(gNBと呼ばれる)200と、IABノード300とを有する。IABノード300は、中継装置の一例である。
【0014】
一実施形態において、基地局がNR基地局である一例について主として説明するが、基地局がLTE基地局(すなわち、eNB)であってもよい。
【0015】
5GC10は、AMF(Access and Mobility Management Function)11及びUPF(User Plane Function)12を有する。AMF11は、UE100に対する各種モビリティ制御等を行う装置である。AMF11は、NAS(Non-Access Stratum)シグナリングを用いてUE100と通信することにより、UE100が在圏するエリアの情報を管理する。UPF12は、ユーザデータの転送制御等を行う装置である。
【0016】
gNB200は、NGインターフェイスと呼ばれるインターフェイスを介して、5GC10に接続される。
図1において、5GC10に接続された3つのgNB200-1~gNB200-3を例示している。gNB200は、UE100との無線通信を行う固定の無線通信装置である。gNB200がドナー機能を有する場合、gNB200は、自身に無線で接続するIABノードとの無線通信を行ってもよい。
【0017】
gNB200は、Xnインターフェイスと呼ばれる基地局間インターフェイスを介して、隣接関係にある他のgNB200と接続される。
図1において、gNB200-1がgNB200-2及びgNB200-2に接続される一例を示している。
【0018】
各gNB200は、1又は複数のセルを管理する。セルは、無線通信エリアの最小単位を示す用語として用いられる。セルは、UE100との無線通信を行う機能又はリソースを示す用語として用いられることがある。1つのセルは1つのキャリア周波数に属する。
【0019】
UE100は、gNB200との無線通信を行う移動可能な無線通信装置である。UE100は、IABノード300との無線通信を行ってもよい。UE100は、gNB200又はIABノード300との無線通信を行う装置であればよい。例えば、UE100は、携帯電話端末、タブレット端末、ノートPC、センサ若しくはセンサに設けられる装置、又は車両若しくは車両に設けられる装置である。
【0020】
図1において、UE100-1がgNB200-1に無線で接続され、UE100-2がIABノード300-1に無線で接続され、UE100-3がIABノード300-2に無線で接続される一例を示している。UE100-1は、gNB200-1との通信を直接的に行う。UE100-2は、IABノード300-1を介してgNB200-1との通信を間接的に行う。UE100-3は、IABノード300-1及びIABノード300-2を介してgNB200-1との通信を間接的に行う。
【0021】
IABノード300は、eNB200とUE100との間の通信に介在し、この通信に対する中継を行う装置(中継装置)である。
図1において、IABノード300-1がドナー装置であるgNB200-1に無線で接続され、IABノード300-2がIABノード300-1に無線で接続される一例を示している。各IABノード300は、セルを管理する。IABノード300が管理するセルのセルIDは、ドナーgNB200-1のセルのセルIDと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0022】
IABノード300は、UE機能(ユーザ装置機能)及びgNB機能(基地局機能)を有する。このようなUE機能はMTと呼ばれることがあり、gNB機能はDUと呼ばれることがある。
【0023】
IABノード300は、自身のUE機能(MT)により上位装置(gNB200又は上位のIABノード300)との無線通信を行うとともに、自身のgNB機能(DU)により下位装置(UE100又は下位のIABノード300)との無線通信を行う。なお、UE機能(MT)とは、UE100が有する機能のうち少なくとも一部の機能を意味し、必ずしもUE100の全ての機能をIABノード300が有していなくてもよい。gNB機能(DU)とは、gNB200の機能のうち少なくとも一部の機能を意味し、必ずしもgNB200の全ての機能をIABノード300が有していなくてもよい。例えば、gNB機能(DU)とは、RRCレイヤ及びPDCPレイヤ等を有していなくてもよい。
【0024】
UE100と、IABノード300又はgNB200との間の無線区間は、アクセスリンク(或いは、Uu)と呼ばれることがある。IABノード300と、gNB200又は他のIABノード300との間の無線区間は、バックホールリンク(或いは、Un)と呼ばれることがある。かかるバックホールリンクは、フロントホールリンクと称されてもよい。
【0025】
アクセスリンクのデータ通信及びバックホールリンクのデータ通信をレイヤ2において統合及び多重化し、バックホールリンクのデータ通信に動的に無線リソースを割り当て、中継の経路を動的に切り替えることが可能である。なお、アクセスリンク及びバックホールリンクには、ミリ波帯が用いられてもよい。また、アクセスリンク及びバックホールリンクは、時分割及び/又は周波数分割により多重化されてもよい。
【0026】
(基地局の構成)
次に、一実施形態に係る基地局であるgNB200の構成について説明する。
図2は、gNB200の構成を示す図である。
図2に示すように、gNB200は、無線通信部210と、ネットワーク通信部220と、制御部230とを有する。
【0027】
無線通信部210は、UE100との無線通信及びIABノード300との無線通信に用いられる。無線通信部210は、受信部211及び送信部212を有する。受信部211は、制御部230の制御下で各種の受信を行う。受信部211はアンテナを含み、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換して制御部230に出力する。送信部212は、制御部230の制御下で各種の送信を行う。送信部212はアンテナを含み、制御部230が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
【0028】
ネットワーク通信部220は、5GC10との有線通信(又は無線通信)及び隣接する他のgNB200との有線通信(又は無線通信)に用いられる。ネットワーク通信部220は、受信部221及び送信部222を有する。受信部221は、制御部230の制御下で各種の受信を行う。受信部221は、外部から信号を受信して受信信号を制御部230に出力する。送信部222は、制御部230の制御下で各種の送信を行う。送信部222は、制御部230が出力する送信信号を外部に送信する。
【0029】
制御部230は、gNB200における各種の制御を行う。制御部230は、少なくとも1つのメモリと、メモリと電気的に接続された少なくとも1つのプロセッサとを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサとCPUとを含んでもよい。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。プロセッサは、後述する処理を実行する。
【0030】
(中継装置の構成)
次に、一実施形態に係る中継装置であるIABノード300の構成について説明する。
図3は、IABノード300の構成を示す図である。
図3に示すように、IABノード300は、無線通信部310と、制御部320とを有する。IABノード300は、無線通信部310を複数有していてもよい。
【0031】
無線通信部310は、gNB200との無線通信(バックホールリンク)及びUE100との無線通信(アクセスリンク)に用いられる。バックホールリンク通信用の無線通信部310とアクセスリンク通信用の無線通信部310とが別々に設けられていてもよい。
【0032】
無線通信部310は、受信部311及び送信部312を有する。受信部311は、制御部320の制御下で各種の受信を行う。受信部311はアンテナを含み、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換して制御部320に出力する。送信部312は、制御部320の制御下で各種の送信を行う。送信部312はアンテナを含み、制御部320が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
【0033】
制御部320は、IABノード300における各種の制御を行う。制御部320は、少なくとも1つのメモリと、メモリと電気的に接続された少なくとも1つのプロセッサとを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサ及びCPUを含んでもよい。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。プロセッサは、後述する処理を実行する。
【0034】
(ユーザ装置の構成)
次に、一実施形態に係るユーザ装置であるUE100の構成について説明する。
図4は、UE100の構成を示す図である。
図4に示すように、UE100は、無線通信部110と、制御部120とを有する。
【0035】
無線通信部110は、アクセスリンクにおける無線通信、すなわち、gNB200との無線通信及びIABノード300との無線通信に用いられる。無線通信部110は、受信部111及び送信部112を有する。受信部111は、制御部120の制御下で各種の受信を行う。受信部111はアンテナを含み、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換して制御部120に出力する。送信部112は、制御部120の制御下で各種の送信を行う。送信部112はアンテナを含み、制御部120が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
【0036】
制御部120は、UE100における各種の制御を行う。制御部120は、少なくとも1つのメモリと、メモリと電気的に接続された少なくとも1つのプロセッサとを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサ及びCPUを含んでもよい。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。プロセッサは、後述する処理を実行する。
【0037】
(プロトコルスタック構成の一例)
次に、一実施形態に係る移動通信システム1におけるプロトコルスタック構成の一例について説明する。
図5は、ユーザプレーンのプロトコルスタック構成の一例を示す図である。
図5において、
図1に示したUE100-3と5GC10のUPF12との間のユーザデータ伝送に関するプロトコルスタック構成の一例を示している。
【0038】
図5に示すように、UPF12は、GTP-U(GPRS Tunneling Protocol for User Plane)と、UDP(User Datagram Protocol)と、IP(Internet Protocol)と、レイヤ1/レイヤ2(L1/L2)とを有する。gNB200-1(ドナーgNB)には、これらに対応するプロトコルスタックが設けられる。
【0039】
また、gNB200-1は、集約ユニット(CU:Central Unit)と分散ユニット(DU:Distributed Unit)とを有する。無線インターフェイスのプロトコルスタックのうちPDCP(Packet Data Convergence Protocol)以上の各レイヤをCUが有し、RLC(Radio Link Control)以下の各レイヤをDUが有し、F1インターフェイスと呼ばれるインターフェイスを介してCU及びDUが接続される。
【0040】
具体的には、CUは、SDAP(Service Data Adaptation Protocol)と、PDCPと、IPと、L1/L2とを有する。CUのSDAP及びPDCPは、DUと、IABノード300-1と、IABノード300-2とを介して、UE100のSDAP及びPDCPとの通信を行う。
【0041】
また、DUは、無線インターフェイスのプロトコルスタックのうち、RLCと、アダプテーションレイヤ(Adapt)と、MAC(Medium Access Control)と、PHY(Physical layer)とを有する。これらのプロトコルスタックは、gNB向けのプロトコルスタックである。なお、アダプテーションレイヤ及びRLC(S-RLC)は上下関係が逆であってもよい。アダプテーションレイヤは、バックホールアダプテーションプロトコル(BAP)レイヤと呼ばれてもよい。
【0042】
IABノード300-1には、これらに対応するUE向けのプロトコルスタックST1が設けられる。さらに、IABノード300-1には、gNB向けのプロトコルスタックST2が設けられる。プロトコルスタックST1及びプロトコルスタックST2は、何れもレイヤ2以下の各レイヤ(各サブレイヤ)からなる。すなわち、IABノード300-1は、レイヤ2以下の各レイヤを用いてユーザデータの中継を行うレイヤ2中継装置である。IABノード300-1は、レイヤ3以上のレイヤ(具体的には、PDCP以上のレイヤ)を用いることなくデータ中継を行う。なお、IABノード300-2は、IABノード300-1と同様なプロトコルスタック構成を有する。
【0043】
ここではユーザプレーンにおけるプロトコルスタック構成について説明した。しかしながら、制御プレーンにおいて、gNB200-1、IABノード300-1、IABノード300-2、及びUE100-3のそれぞれは、レイヤ3に相当するRRC(Radio Resource Control)を有する。
【0044】
gNB200-1(ドナーgNB)のRRCとIABノード300-1のRRCとの間にRRC接続が確立され、このRRC接続を用いてRRCメッセージが送受信される。また、gNB200-1のRRCとIABノード300-2のRRCとの間にRRC接続が確立され、このRRC接続を用いてRRCメッセージが送受信される。さらに、gNB200-1のRRCとUE100-3のRRCとの間にRRC接続が確立され、このRRC接続を用いてRRCメッセージが送受信される。
【0045】
(実施形態に係る動作)
次に、一実施形態に係る移動通信システム1の動作について説明する。
【0046】
図6は、一実施形態に係る移動通信システム1の動作シナリオを示す図である。
【0047】
図6に示すように、UE100とドナーgNB200aとの間に、複数の中継装置(IABノード300a、IABノード300b、及びIABノード300c)を用いたアップストリーム経路が形成されている。ドナーgNB200aは、第1ドナー装置に相当する。
【0048】
以下において、アップストリーム経路上のIABノード300b(中継装置)について主として説明する。アップストリーム経路においてIABノード300bの下位の下位装置はIABノード300aであり、アップストリーム経路においてIABノード300bの上位の第1上位装置はIABノード300cである。また、IABノード300bとIABノード300c(第1上位装置)との間に確立されたバックホールリンクに障害が発生し、IABノード300bがバックホールリンクをIABノード300d(第2上位装置)と再確立するものとする。
【0049】
ドナーgNB200aは、IABノード300a、IABノード300b、IABノード300c、及びIABノード300dを管理しており、IABノード300a、IABノード300b、IABノード300c、及びIABノード300dのドナーとして機能する。言い換えると、IABノード300a、IABノード300b、IABノード300c、及びIABノード300dは、ドナーgNB200aの配下にある。
【0050】
或いは、ドナーgNB200bは、IABノード300dを管理しており、IABノード300dのドナーとして機能してもよい。言い換えると、IABノード300dは、ドナーgNB200aの配下ではなく、ドナーgNB200bの配下にあってもよい。以下において、IABノード300dを管理するドナーgNBを第2ドナー装置と呼ぶ。第2ドナー装置は、ドナーgNB200a又はドナーgNB200bである。
【0051】
UE100は、IABノード300a、IABノード300b、及びIABノード300cの経路を介して、且つ、IABノード300dを介さずに、アップストリームデータをドナーgNB200aに送信する。一実施形態において、アップストリームデータは、PDCP PDU(Protocol Data Unit)である。但し、PDCP PDUの分割(セグメント)がないと仮定した場合、アップストリームデータは、RLC SDUであってもよい。また、アップストリームデータは、BAP PDUであってもよい。
【0052】
PDCP PDU#0がドナーgNB200aによって受信済みであり、PDCP PDU#1及び#2がIABノード300cによって受信済みである。PDCP PDU#3は、IABノード300cによって未だ受信されておらず、IABノード300bのRLCレイヤによって送信されている。PDCP PDU#4、#5、#6がIABノード300bによって受信されているが、IABノード300bにおいてPDCPレイヤからRLCレイヤに未だ渡されていない。PDCP PDU#7がIABノード300aによって受信済みである。PDCP PDU#8及び#9は、UE100側でバッファされている。
【0053】
このような状況下において、バックホールリンクの無線リンク障害(すなわち、BH RLF)がIABノード300bとIABノード300cとの間で発生する。IABノード300bは、新しい親ノード(上位装置)であるIABノード300dとのバックホールリンクを再確立する。例えば、IABノード300bは、IABノード300dを介してRRC再確立処理を行うことでIABノード300dとのバックホールリンクを再確立する。RRC再確立後、IABノード300bのRLCエンティティが再確立される。ここで、IABノード300bは、例えばBAPレイヤにおいて、未送信のPDCP PDU#3、#4、#5、及び#6をバッファしているものとする。
【0054】
このように、一実施形態において、UE100とドナーgNB200a(第1ドナー装置)との間にアップストリーム経路が形成されている状況下において、IABノード300bとIABノード300cとの間に確立されたバックホールリンクに障害が発生した場合、IABノード300bは、IABノード300bのバックホールリンクをIABノード300d(第2上位装置)と再確立する。これにより、アップストリーム経路が再形成されることになる。
【0055】
一実施形態において、IABノード300bのBAPレイヤは、バッファしているアップストリームデータ(すなわち、PDCP PDU#3、#4、#5、及び#6)をIABノード300dに転送し得る。言い換えると、IABノード300bのBAPレイヤは、新たなアップストリーム経路を用いてアップストリームデータを再ルーティングし得る。
【0056】
但し、IABノード300dがドナーgNB200aの配下になく、IABノード300dがドナーgNB200bの配下にある場合、ドナーgNB200bは、IABノード300bがバッファしたアップストリームデータをIABノード300d経由で受信しても、受信したアップストリームデータを処理できない。具体的には、PDCP PDUはUE100がセキュリティキーにより暗号化しており、対となるPDCPエンティティはドナー200aに存在し、ドナーgNB200aはセキュリティティーを用いて復号(暗号解除)を行うが、ドナーgNB200bは、このセキュリティキーを有しておらず、PDCP PDUを復号できない。
【0057】
これに対し、IABノード300dがドナーgNB200aの配下にある場合、ドナーgNB200aは、IABノード300bがバッファしたアップストリームデータをIABノード300d経由で受信すると、受信したアップストリームデータを処理できる。
【0058】
一実施形態において、IABノード300bは、IABノード300dがドナーgNB200aの配下にあるか否かに応じて、バッファしたアップストリームデータをIABノード300dに転送するか否かを決定することにより、バックホールリンクの障害に対して適切に対処可能とする。
【0059】
第1に、IABノード300bは、IABノード300bの下位の下位装置であるIABノード300aから受信したアップストリームデータをIABノード300bの上位の第1上位装置であるIABノード300cに転送する。また、IABノード300bは、IABノード300cへ未送信のアップストリームデータをバッファする。
【0060】
第2に、IABノード300bとIABノード300cとの間に確立されたバックホールリンクに障害が発生した場合、IABノード300は、IABノード300bのバックホールリンクを第2上位装置であるIABノード300dと再確立する。
【0061】
第3に、IABノード300bのBAPレイヤは、IABノード300dを管理するドナー装置(第2ドナー装置)がドナーgNB200a(第1ドナー装置)と同一であるか否かに基づいて、バッファしたアップストリームデータをIABノード300dに転送するか否かを決定する。
【0062】
具体的には、IABノード300bのBAPレイヤは、IABノード300dのドナー装置がドナーgNB200aと同一であると判定した場合、バッファしたアップストリームデータをIABノード300dに転送する。この場合、IABノード300bのBAPレイヤ又はRLCレイヤは、バッファしたアップストリームデータの転送が完了した場合、下位装置であるIABノード300aに対して、バッファしたアップストリームデータに対応するACK(例えば、RLC ACK)を送信してもよい。
【0063】
一方、IABノード300bのBAPレイヤは、IABノード300dのドナー装置がドナーgNB200aと異なると判定した場合(例えば、IABノード300dのドナー装置がドナーgNB200bである場合)、バッファしたアップストリームデータを破棄する。また、IABノード300bのBAPレイヤ又はRLCレイヤは、IABノード300dのドナー装置がドナーgNB200aと異なると判定した場合、下位装置であるIABノード300aに対して、バッファしたアップストリームデータに対応するNACK(例えば、RLC NACK)を送信してもよい。
【0064】
一実施形態において、IABノード300bのMTは、IABノード300dから、IABノード300dのドナー装置に関する識別子を受信してもよい。IABノード300bのMT又はBAPレイヤは、IABノード300dから受信した識別子に基づいて、IABノード300dのドナー装置がドナーgNB200aと同一であるか否かを判定してもよい。
【0065】
例えば、IABノード300bは、IABノード300dのドナー装置に関する識別子を含むRRC ReconfigurationメッセージをIABノード300dから受信してもよい。このRRC Reconfigurationメッセージは、ドナーgNB200aからIABノード300dを介してIABノード300bに送信されてもよい。
【0066】
或いは、IABノード300bは、IABノード300dのドナー装置に関する識別子を含むRRC ReconfigurationメッセージをIABノード300cから受信してもよい。このRRC Reconfigurationメッセージは、ドナーgNB200aからIABノード300cを介してIABノード300bに送信されてもよい。
【0067】
RRC Reconfigurationメッセージは、ハンドオーバのためのRRC Reconfigurationメッセージであってもよいし、RRC再確立のためのRRC Reconfigurationメッセージであってもよい。IABノード300bのMTは、受信したRRC Reconfigurationメッセージに含まれる識別子を保持してもよい。
【0068】
或いは、IABノード300bは、IABノード300dのドナー装置に関する識別子を含むSIB(System Information Block)をIABノード300dから受信してもよい。なお、SIBは、IABノード300dがブロードキャストで送信する報知情報である。IABノード300bのMTは、受信したSIBに含まれる識別子を保持してもよい。
【0069】
IABノード300dのドナー装置に関する識別子は、IABノード300dのドナー装置の基地局識別子(gNB ID)及びIABノード300dのドナー装置のCU(Central Unit)の識別子のうち少なくとも一方を含む。IABノード300bのMT又はBAPレイヤは、ドナーgNB200aに関する識別子(先に保持している識別子)と、IABノード300dのドナー装置に関する識別子(新たに取得した識別子)とを比較し、両者が一致する場合に限り、IABノード300dを管理するドナー装置がドナーgNB200aと同一であると判定する。
【0070】
或いは、IABノード300dのドナー装置に関する識別子は、IABノード300dのドナー装置がドナーgNB200aと同一であるか否かを示す識別子、及びバッファしたアップストリームデータをIABノード300dに転送することが許可されるか否かを示す識別子のうち少なくとも一方を含んでもよい。IABノード300bのMT又はBAPレイヤは、このような識別子に基づいて、IABノード300dを管理するドナー装置がドナーgNB200aと同一であるか否か、すなわち、バッファしたアップストリームデータをIABノード300dに転送することが許可されるか否かを判定する。
【0071】
或いは、IABノード300bのMTは、IABノード300cから、ドナーgNB200aの配下にあるIABノード300bのリストを受信してもよい。このリストは、ドナーgNB200aからIABノード300cを介してIABノード300bに送信されるRRC Reconfigurationメッセージに含まれていてもよい。IABノード300bのMT又はBAPレイヤは、IABノード300cから受信したリストに基づいて、IABノード300dのドナー装置がドナーgNB200aと同一であるか否かを判定する。例えば、IABノード300bのMT又はBAPレイヤは、IABノード300dに関する識別子がリストに含まれている場合、IABノード300dのドナー装置がドナーgNB200aと同一であると判定する。
【0072】
図7は、一実施形態に係る中継装置の動作例を示すフロー図である。ここでは、
図6に示す動作シナリオにおけるIABノード300bの動作について説明する。但し、
図7に示す動作を
図6に示すIABノード300aが実行してもよい。IABノード300aはUE100とのアクセスリンクを有するIABノードであって、アクセスIABノードと呼ばれることがある。
【0073】
図7に示すように、ステップS1において、IABノード300bは、IABノード300a及び300cと共に、UE100と第1ドナー装置(ドナーgNB200a)との間にアップストリーム経路を形成する。
【0074】
ステップS2において、IABノード300bは、第1ドナー装置(ドナーgNB200a)の配下にあるIABノードのリストをIABノード300cから受信する。このリストは、第1ドナー装置(ドナーgNB200a)の配下にある各IABノードの識別子のリストであってもよい。このリストは、第1ドナー装置(ドナーgNB200a)からIABノード300cを介してIABノード300bに送信されてもよい。なお、ステップS2の処理が実行されずに、後述するステップS6の処理が実行されてもよい。
【0075】
ステップS3において、IABノード300bは、アップストリーム経路においてIABノード300bの下位の下位装置(IABノード300a)から受信したアップストリームデータを、IABノード300bの上位の第1上位装置(IABノード300bc)に転送する。また、IABノード300bは、IABノード300cへ未送信のアップストリームデータをバッファする。
【0076】
ステップS4において、IABノード300bは、IABノード300bと第1上位装置(IABノード300c)との間に確立されたバックホールリンクに障害(BH RLF)が発生したか否かを判定する。BH RLFが発生していない場合(ステップS4:NO)、処理がステップS3に戻る。一方、BH RLFが発生した場合(ステップS4:YES)、処理がステップS5に進む。
【0077】
ステップS5において、IABノード300bは、IABノード300bのバックホールリンクを第2上位装置(IABノード300d)と再確立する。これにより、アップストリーム経路が再形成される。
【0078】
ステップS6において、IABノード300bは、IABノード300bのMTは、IABノード300dから、IABノード300dのドナー装置に関する識別子を受信する。IABノード300bは、IABノード300dのドナー装置に関する識別子を含むRRC ReconfigurationメッセージをIABノード300dから受信してもよい。このRRC Reconfigurationメッセージは、ドナーgNB200aからIABノード300dを介してIABノード300bに送信されてもよい。なお、前述のステップS2の処理が実行されていれば、ステップS6の処理は実行されなくてもよい。次に述べるステップS7でのIABノード300bによる判定のためには、ステップS2の処理及びステップS6の処理の少なくとも一方が実行される必要がある。ステップS2の処理及びステップS6の処理の両方が実行されてもよい。
【0079】
ステップS7において、IABノード300bは、ステップS2で受信したリスト又はステップS6で受信した識別子に基づいて、第2上位装置(IABノード300d)を管理する第2ドナー装置が第1ドナー装置(ドナーgNB200a)と同一であるか否かを判定する。言い換えると、IABノード300bは、バッファしたアップストリームデータをIABノード300dに転送することが許可されるか否かを判定する。
【0080】
第2上位装置(IABノード300d)を管理する第2ドナー装置が第1ドナー装置(ドナーgNB200a)と同一であると判定した場合(ステップS7:YES)、ステップS8において、IABノード300bは、バッファしたアップストリームデータを第2上位装置(IABノード300d)に転送する。
【0081】
一方、第2上位装置(IABノード300d)を管理する第2ドナー装置が第1ドナー装置(ドナーgNB200a)と異なると判定した場合(ステップS7:NO)、ステップS9において、IABノード300bは、バッファしたアップストリームデータを破棄する。そして、ステップS10において、IABノード300bは、下位装置であるIABノード300aに対して、バッファしたアップストリームデータに対応するNACKを送信する。
【0082】
(その他の実施形態)
上述した実施形態において、ドナーgNB200とは別に、各IABノード300を管理する基地局(以下、マスタ基地局と呼ぶ)が存在してもよい。マスタ基地局は、LTE基地局であってもよい。各IABノード300のMTは、マスタ基地局との接続と、上位装置(上位IABノード又はドナーgNB)との接続の2つの接続(すなわち、二重接続)を有していてもよい。マスタ基地局がマスタノードであって、その接続がMCG(Master Cell Group)リンクであってもよい。上位装置(上位IABノード又はドナーgNB)がセカンダリノードであって、その接続がSCG(Secondary Cell Group)リンクであってもよい。このような前提下において、IABノード300bのMTは、
図7のステップS3のリスト又はステップS6の識別子をマスタ基地局からMCGリンクを介して受信してもよい。
【0083】
また、上述した実施形態において、移動通信システム1が5G移動通信システムである
一例について主として説明した。しかしながら、移動通信システム1における基地局はLTE基地局であるeNBであってもよい。また、移動通信システム1におけるコアネットワークはEPC(Evolved Packet Core)であってもよい。さらに、gNBがEPCに接続することもでき、eNBが5GCに接続することもでき、gNBとeNBとが基地局間インターフェイス(Xnインターフェイス、X2インターフェイス)を介して接続されてもよい。
【0084】
上述した実施形態に係る各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。UE100、gNB200、又はIABノード300が行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ及びメモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサによって構成されるチップセットが提供されてもよい。
【0085】
本願は、日本国特許出願第2019-145743号(2019年8月7日出願)の優先権を主張し、その内容の全てが本願明細書に組み込まれている。