IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝メディカルシステムズ株式会社の特許一覧

特開2024-54373医用画像診断装置、および医用画像診断方法
<>
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図1
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図2
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図3
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図4
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図5
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図6
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図7
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図8
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図9
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図10
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図11
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図12
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図13
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図14
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図15
  • 特開-医用画像診断装置、および医用画像診断方法 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054373
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】医用画像診断装置、および医用画像診断方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20240409BHJP
   A61B 6/46 20240101ALI20240409BHJP
【FI】
A61B6/03 530Z
A61B6/03 560T
A61B6/46 506Z
A61B6/03 571
A61B6/46 536Z
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024023952
(22)【出願日】2024-02-20
(62)【分割の表示】P 2023035405の分割
【原出願日】2019-01-15
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】養田 隆宏
(72)【発明者】
【氏名】橋本 拓哉
(57)【要約】
【課題】撮影時における被検体の撮影位置合わせを容易に行えるようにすることである。
【解決手段】実施形態の医用画像診断装置は、取得部と、処理部とを備える。取得部は、スキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とを取得する。処理部は、スキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とに基づいてスキャン時の前記被検体のスキャン範囲を出力する学習済みモデルに対して、前記取得されたスキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とを入力することで、前記取得されたスキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像に係る被検体に関するスキャン範囲を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とを取得する取得部と、
スキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とに基づいてスキャン時の被検体のスキャン範囲を出力する学習済みモデルに対して、取得された前記スキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とを入力することで、前記取得されたスキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像に係る被検体に関するスキャン範囲を出力する処理部と、
を備える医用画像診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用画像診断装置、および医用画像診断方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、X線CT装置等の画像診断装置に関して、機械学習により画像処理パラメータを設定する方法や、画像内において検出対象自体(例えば、冠状動脈)や検出対象におけるAL(Anatomical Landmark:解剖学的特徴点)を含むテンプレート画像を機械学習することで、画像解析段階における処理負荷を軽減する技術が開示されている。
【0003】
また、従来、人体の特徴点(例えば、頭部や胴体の輪郭線)を認識してスキャン範囲を自動設定する、ALD(Adaptive Layer Distribution)と称される技術が存在する。
【0004】
しかしながら従来の技術では、機械学習結果を反映して撮影時における被検体の撮影位置合わせを容易に行うことができない場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2016/209995号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2017/347973号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2018/70908号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、撮影時における被検体の撮影位置合わせを容易に行えるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の医用画像診断装置は、取得部と、処理部とを備える。取得部は、スキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とを取得する。処理部は、スキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とに基づいてスキャン時の被検体のスキャン範囲を出力する学習済みモデルに対して、前記取得されたスキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とを入力することで、前記取得されたスキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像に係る被検体に関するスキャン範囲を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係るX線CT装置の構成図。
図2】メモリ41に格納されるデータの一例を示す図。
図3】スキャン制御機能55の構成図。
図4】スキャン範囲自動設定機能55-2による処理の内容について説明するための図。
図5】学習機能57の処理について説明するための図。
図6】X線CT装置1の利用環境の一例について説明する図。
図7】X線CT装置1の利用環境の一例について説明する図。
図8】X線CT装置1による撮影処理の流れの一例を示すフローチャート。
図9】学習機能57による学習処理の流れの一例を示すフローチャート。
図10】第2の実施形態に係る架台装置10Aを説明するための図。
図11】第2の実施形態に係るメモリ41Aに格納されるデータの一例を示す図。
図12】第2の実施形態に係るスキャン制御機能55Aの構成図。
図13】スキャン範囲自動設定機能55-2Aによる処理の内容について説明するための図。
図14】学習機能57Aの処理について説明するための図。
図15】X線CT装置1Aによる撮影処理の流れの一例を示すフローチャート。
図16】学習機能57Aによる光学画像の学習処理の流れの一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態の医用画像診断装置、および医用画像診断方法を、図面を参照して説明する。医用画像診断装置は、例えば、X線CT(Computed Tomography:コンピュータ断層診断)装置や、MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)装置、PET(Positron Emission Tomography:陽電子放出断層撮影)装置等の医用画像に対する処理を行って被検体を診断する装置である。以下の説明において、医用画像診断装置はX線CT装置であるものとして説明するが、これに限定されるものではない。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成図である。X線CT装置1は、例えば、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。図1では、説明の都合上、架台装置10をZ軸方向から見た図とX軸方向から見た図の双方を掲載しているが、実際には、架台装置10は一つである。本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム17の回転軸または寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して水平である軸をX軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して垂直である方向をY軸方向とそれぞれ定義する。
【0011】
架台装置10は、例えば、X線管11と、ウェッジ12と、コリメータ13と、X線高電圧装置14と、X線検出器15と、データ収集システム(以下、DAS:Data Acquisition System)16と、回転フレーム17と、制御装置18とを有する。
【0012】
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生させる。X線管11は、真空管を含む。例えば、X線管11は、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管である。
【0013】
ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量を調節するためのフィルタである。ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量の分布が予め定められた分布になるように、自身を透過するX線を減衰させる。ウェッジ12は、ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。ウェッジ12は、例えば、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したものである。
【0014】
コリメータ13は、ウェッジ12を透過したX線の照射範囲を絞り込むための機構である。コリメータ13は、例えば、複数の鉛板の組み合わせによってスリットを形成することで、X線の照射範囲を絞り込む。コリメータ13は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
【0015】
X線高電圧装置14は、例えば、高電圧発生装置と、X線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)および整流器などを含む電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生させる。X線制御装置は、X線管11に発生させるべきX線量に応じて高電圧発生装置の出力電圧を制御する。高電圧発生装置は、上述した変圧器によって昇圧を行うものであってもよいし、インバータによって昇圧を行うものであってもよい。X線高電圧装置14は、回転フレーム17に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(不図示)の側に設けられてもよい。
【0016】
X線検出器15は、X線管11が発生させ、被検体Pを通過して入射したX線の強度を検出する。X線検出器15は、検出したX線の強度に応じた電気信号(光信号などでもよい)をDAS18に出力する。X線検出器15は、例えば、複数のX線検出素子列を有する。複数のX線検出素子列のそれぞれは、X線管11の焦点を中心とした円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたものである。複数のX線検出素子列は、スライス方向(列方向、row方向)に配列される。
【0017】
X線検出器15は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。それぞれのシンチレータは、シンチレータ結晶を有する。シンチレータ結晶は、入射するX線の強度に応じた光量の光を発する。グリッドは、シンチレータアレイのX線が入射する面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(一次元コリメータまたは二次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。光センサアレイは、シンチレータにより発せられる光の光量に応じた電気信号を出力する。X線検出器15は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であってもかまわない。
【0018】
DAS16は、例えば、増幅器と、積分器と、A/D変換器とを有する。増幅器は、X線検出器15の各X線検出素子により出力される電気信号に対して増幅処理を行う。積分器は、増幅処理が行われた電気信号をビュー期間(後述)に亘って積分する。A/D変換器は、積分結果を示す電気信号をデジタル信号に変換する。DAS16は、デジタル信号に基づく検出データをコンソール装置40に出力する。検出データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、及び収集されたビューを示すビュー番号により識別されたX線強度のデジタル値である。ビュー番号は、回転フレーム17の回転に応じて変化する番号であり、例えば、回転フレーム17の回転に応じてインクリメントされる番号である。従って、ビュー番号は、X線管11の回転角度を示す情報である。ビュー期間とは、あるビュー番号に対応する回転角度から、次のビュー番号に対応する回転角度に到達するまでの間に収まる期間である。DAS16は、ビューの切り替わりを、制御装置18から入力されるタイミング信号によって検知してもよいし、内部のタイマーによって検知してもよいし、図示しないセンサから取得される信号によって検知してもよい。フルスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、全周囲分(360度分)の検出データ群を収集する。ハーフスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、半周囲分(180度分)の検出データを収集する。
【0019】
回転フレーム17は、X線管11、ウェッジ12、およびコリメータ13と、X線検出器15とを対向支持する円環状の部材である。回転フレーム17は、固定フレームによって、内部に導入された被検体Pを中心として回転自在に支持される。回転フレーム17は、更にDAS16を支持する。DAS16が出力する検出データは、回転フレーム17に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置10の非回転部分(例えば固定フレーム)に設けられたフォトダイオードを有する受信機に送信され、受信機によってコンソール装置40に転送される。なお、回転フレーム17から非回転部分への検出データの送信方法として、前述の光通信を用いた方法に限らず、非接触型の任意の送信方法を採用してよい。回転フレーム17は、X線管11などを支持して回転させることができるものであれば、円環状の部材に限らず、アームのような部材であってもよい。
【0020】
X線CT装置1は、例えば、X線管11とX線検出器15の双方が回転フレーム17によって支持されて被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-TypeのX線CT装置(第3世代CT)であるが、これに限らず、円環状に配列された複数のX線検出素子が固定フレームに固定され、X線管11が被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-TypeのX線CT装置(第4世代CT)であってもよい。
【0021】
制御装置18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを有する処理回路と、モータやアクチュエータなどを含む駆動機構とを有する。制御装置18は、コンソール装置40または架台装置10に取り付けられた入力インターフェース43からの入力信号を受け付けて、架台装置10および寝台装置30の動作を制御する。
【0022】
制御装置18は、例えば、回転フレーム17を回転させたり、架台装置10をチルトさせたり、寝台装置30の天板33を移動させたりする。架台装置10をチルトさせる場合、制御装置18は、入力インターフェース43に入力された傾斜角度(チルト角度)に基づいて、Z軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム17を回転させる。制御装置18は、図示しないセンサの出力等によって回転フレーム17の回転角度を把握している。また、制御装置18は、回転フレーム17の回転角度を随時、処理回路50に提供する。制御装置18は、架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
【0023】
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置して移動させ、架台装置10の回転フレーム17の内部に導入する装置である。寝台装置30は、例えば、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向(Y軸方向)に移動可能に支持する筐体を含む。寝台駆動装置32は、モータやアクチュエータを含む。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、支持フレーム34に沿って、天板33の長手方向(Z軸方向)に移動させる。天板33は、被検体Pが載置される板状の部材である。
【0024】
寝台駆動装置32は、天板33だけでなく、支持フレーム34を天板33の長手方向に移動させてもよい。また、上記とは逆に、架台装置10がZ軸方向に移動可能であり、架台装置10の移動によって回転フレーム17が被検体Pの周囲に来るように制御されてもよい。また、架台装置10と天板33の双方が移動可能な構成であってもよい。また、X線CT装置1は、被検体Pが立位または座位でスキャンされる方式の装置であってもよい。この場合、X線CT装置1は、寝台装置30に代えて被検体支持機構を有し、架台装置10は、回転フレーム17を、床面に垂直な軸方向を中心に回転させる。
【0025】
コンソール装置40は、例えば、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、メモリ41と、ネットワーク接続回路44と、処理回路50とを有する。実施形態では、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40の各構成要素の一部または全部が含まれてもよい。
【0026】
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、検出データや投影データ、再構成画像、CT画像等を記憶する。これらのデータは、メモリ41ではなく(或いはメモリ41に加えて)、X線CT装置1が通信可能な外部メモリに記憶されてもよい。外部メモリは、例えば、外部メモリを管理するクラウドサーバが読み書きの要求を受け付けることで、クラウドサーバによって制御されるものである。外部メモリは、例えば、PACS(Picture Archiving and Communication Systems)と称されるシステムにより実現される。PACSとは、各種画像診断装置によって撮影された画像等を体系的に記憶するシステムである。
【0027】
図2は、メモリ41に格納されるデータの一例を示す図である。図2に示すように、メモリ41には、例えば、撮影条件41-1や、処理回路50により生成される検出データ41-2、投影データ41-3、再構成画像41-4、スキャン範囲41-7、学習済みモデル41-8などの情報が格納される。再構成画像41-4は、例えば、スキャノ画像41-5、本撮影画像41-6と分類することができる。
【0028】
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者による各種操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)画像等を表示する。ディスプレイ42は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)であってもよい。
【0029】
入力インターフェース43は、操作者による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路50に出力する。例えば、入力インターフェース43は、検出データまたは投影データ(後述)を収集する際の収集条件、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件などの入力操作を受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、タッチパネル、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、カメラ、赤外線センサ、マイク等により実現される。入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)により実現されてもよい。
【0030】
ネットワーク接続回路44は、例えば、プリント回路基板を有するネットワークカード、或いは無線通信モジュールなどを含む。ネットワーク接続回路44は、接続する対象のネットワークの形態に応じた情報通信用プロトコルを実装する。ネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、インターネット、セルラー網、専用回線等を含む。
【0031】
処理回路50は、X線CT装置1の全体の動作を制御する。処理回路50は、例えば、システム制御機能51、前処理機能52、再構成処理機能53、画像処理機能54、スキャン制御機能55、表示制御機能56、学習機能57、転送機能58などを実行する。処理回路50は、例えば、ハードウェアプロセッサがメモリ41に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
【0032】
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))などの回路(circuitry)を意味する。メモリ41にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
【0033】
コンソール装置40または処理回路50が有する各構成要素は、分散化されて複数のハードウェアにより実現されてもよい。処理回路50は、コンソール装置40が有する構成ではなく、コンソール装置40と通信可能な処理装置によって実現されてもよい。処理装置は、例えば、一つのX線CT装置と接続されたワークステーション、あるいは複数のX線CT装置に接続され、以下に説明する処理回路50と同等の処理を一括して実行する装置(例えばクラウドサーバ)である。
【0034】
システム制御機能51は、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、処理回路50の各種機能を制御する。
【0035】
前処理機能52は、DAS16により出力された検出データ41-2に対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を行って投影データ41-3を生成し、生成した投影データ41-3をメモリ41に記憶させる。
【0036】
再構成処理機能53は、前処理機能52によって生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等による再構成処理を行って再構成画像41-4を生成し、生成した再構成画像41-4をメモリ41に記憶させる。
【0037】
画像処理機能54は、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、再構成画像41-4を公知の方法により、三次元画像や任意断面の断面像データに変換する。三次元画像への変換は、前処理機能52によって行われてもよい。
【0038】
スキャン制御機能55は、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18、および寝台駆動装置32に指示することで、架台装置10における検出データの収集処理を制御する。スキャン制御機能55は、スキャノ画像41-5または本撮影画像41-6を収集する撮影、および診断に用いる画像を撮影する際の各部の動作をそれぞれ制御する。
【0039】
表示制御機能56は、ディスプレイ42の表示態様を制御する。
【0040】
学習機能57は、スキャン範囲41-7を学習する。学習機能57の詳細な処理については後述する。学習機能57は、「学習部」の一例である。
【0041】
転送機能58は、撮影された再構成画像41-4の一部または全部をPACSに転送する。転送機能58は、「転送部」の一例である。
【0042】
上記構成により、X線CT装置1は、ヘリカルスキャン、コンベンショナルスキャン、ステップアンドシュートなどの態様で被検体Pのスキャンを行う。ヘリカルスキャンとは、天板33を移動させながら回転フレーム17を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンする態様である。コンベンショナルスキャンとは、天板33を静止させた状態で回転フレーム17を回転させて被検体Pを円軌道でスキャンする態様である。コンベンショナルスキャンを実行する。ステップアンドシュートとは、天板33の位置を一定間隔で移動させてコンベンショナルスキャンを複数のスキャンエリアで行う態様である。
【0043】
図3は、スキャン制御機能55の構成図である。スキャン制御機能55は、例えば、スキャノ画像取得機能55-1と、スキャン範囲自動設定機能55-2と、スキャン範囲手動設定機能55-3と、スキャン実行機能55-4とを備える。
【0044】
スキャノ画像取得機能55-1は、スキャン範囲を決定するための被検体Pのスキャノ画像41-5を取得する。なお、スキャノ画像は、位置合わせ画像の一例である。位置合わせ画像の他の例としては、スカウト画像などが挙げられる。
【0045】
スキャノ画像の取得方法について説明する。スキャノ画像取得機能55-1は、制御装置18に、X線管11の位置を所定の回転角度に固定し、寝台装置30の天板33をZ軸方向に移動させながらX線管11よりX線を被検体Pに照射するよう制御させる。スキャノ画像取得機能55-1は、このようにして取得された検出データ41-2から被検体Pの2次元のスキャノ画像41-5を取得する。
【0046】
なお、スキャノ画像41-5の取得方法は、上述の方式に限らず、例えば、ヘリカルスキャンあるいはノンヘリカルスキャンによって被検体Pに対する全周囲分の投影データ41-3を収集する方式で取得してもよい。ここで、スキャノ画像取得機能55-1は、被検体の胸部全体、腹部全体、上半身全体、全身などの広範囲に対して本撮影よりも低線量でスキャンを実行する。ノンヘリカルスキャンとは、例えば、ステップアンドシュート方式のスキャンである。このように、スキャノ画像取得機能55-1が被検体Pに対する全周囲分の検出データ41-2を収集することで、再構成処理機能53が3次元の再構成画像41-4(ボリュームデータ)を再構成し、再構成したボリュームデータに基づいて、任意の方向に応じた2次元のスキャノ画像41-5を生成してもよい。また、スキャノ画像41-5は、前述のボリュームデータを用いることで、3次元のスキャノ画像41-5として扱うことも可能である。
【0047】
スキャノ画像取得機能55-1は、例えば上記例示した方法のいずれかによって取得したスキャノ画像を、スキャン範囲自動設定機能55-2に出力する。スキャノ画像取得機能55-1は、「取得部」の一例である。なお「取得部」は、上記の例のように「自ら生成して取得する」のに限らず、「他の機能部から取得する」ものであってもよい。
【0048】
スキャン範囲自動設定機能55-2は、スキャノ画像取得機能55-1により出力されたスキャノ画像と、撮影条件とを学習済みモデル41-8に入力し、その結果として得られる出力情報に応じて、スキャン範囲41-7を設定し、メモリ41に記憶させる。
【0049】
学習済みモデル41-8は、後述するように、例えば学習機能57によって学習されたものである。学習済みモデル41-8は、例えば、被検体の撮影条件(例えば、年齢、性別、体型、疾患名、スキャン対象部位、検査条件、寝台位置条件のうち一部または全部)を入力すると、スキャン範囲を出力するように学習されたものである。スキャン対象部位には、例えば、頭部、上半身、肺、肝臓等がある。検査条件には、例えば、初回撮影、経過観察撮影等がある。なお、本実施形態では、撮影条件は入力パラメータであるものとしているが、撮影条件ごとの学習済みモデル41-8が学習され、スキャン範囲自動設定機能55-2は、被検体Pの撮影条件に合致する学習済みモデル41-8を選択して、上記の処理に用いてもよい。更に、撮影条件のうち第1部分ごとの学習済みモデル41-8が学習されると共に、撮影条件のうち第2部分は入力パラメータとして用いられ、スキャン範囲自動設定機能55-2は、被検体Pの撮影条件のうち第1部分に合致する学習済みモデル41-8を選択して、上記の処理に用いてもよい。
【0050】
図4は、スキャン範囲自動設定機能55-2による処理の内容について説明するための図である。スキャン範囲自動設定機能55-2は、パラメータとして撮影条件41-1と、スキャノ画像41-5とを学習済みモデル41-8に入力することで、被検体Pのスキャン範囲41-7を出力する。このスキャン範囲41-7に基づいて後続の処理を行うことにより、スキャン範囲を最初から手動で設定する場合に比して、被検体Pのスキャノ画像撮影から本撮影までに要するスキャン計画の時間を短縮することができる。
【0051】
スキャン範囲自動設定機能55-2は、このように自動で設定されたスキャン範囲41-7をメモリ41に記憶させる。スキャン範囲自動設定機能55-2は、「処理部」の一例である。
【0052】
なお、スキャン範囲自動設定機能55-2は、好適な学習済みモデル41-8が存在しない場合には、スキャン範囲41-7の設定処理を省略して、スキャノ画像41-5をスキャン範囲手動設定機能55-3に出力してもよい。
【0053】
スキャン範囲手動設定機能55-3は、操作者によるスキャン範囲の微調整、やり直し、新規設定などを受け付ける。スキャン範囲手動設定機能55-3は、例えば、スキャン範囲自動設定機能55-2により出力されたスキャン範囲41-7に対して、操作者が入力インターフェース43を介して入力した微調整の内容を反映させ、メモリ41のスキャン範囲41-7を更新する。
【0054】
また、スキャン範囲手動設定機能55-3は、スキャン範囲自動設定機能55-2により出力されたスキャン範囲41-7を採用しないことを示す操作を操作者が行った場合に、スキャン範囲設定のやり直し(または新規作成)を行う。この場合、スキャン範囲手動設定機能55-3は、スキャノ画像取得機能55-1により出力されたスキャノ画像41-5に対して、操作者が入力インターフェース43を介して入力した操作(例えば、ディスプレイ42上で、スキャノ画像41-5の上にスキャン範囲41-7を示す枠線を表示し、その枠線の位置を移動させたり、枠線の大きさを拡大したり縮小したりする入力操作)に応じてスキャン範囲41-7を設定する。スキャン範囲手動設定機能55-3は、設定したスキャン範囲41-7で、メモリ41に記憶されたスキャン範囲41-7を上書きする。スキャン範囲自動設定機能55-2がスキャン範囲41-7の設定処理を省略した場合も同様に、スキャン範囲手動設定機能55-3は、スキャノ画像41-5の上にスキャン範囲41-7を示す枠線を表示し、その枠線の位置を移動させたり、枠線の大きさを拡大したり縮小したり、スキャノ画像41-5の端部から任意の割合を削除して小さくしたりする入力操作に応じてスキャン範囲41-7を設定する。スキャン範囲手動設定機能55-3は、微調整、やり直し等により設定されたスキャン範囲41-7をメモリ41に記憶させる。スキャン範囲手動設定機能55-3は、「画像加工部」の一例である。
【0055】
なお、スキャン範囲自動設定機能55-2およびスキャン範囲手動設定機能55-3は、CT画像を再構成する際の再構成範囲を設定するものであってもよい。この場合、スキャン範囲自動設定機能55-2は、例えば、学習済みモデル41-8によって出力されたスキャン範囲41-7を再構成範囲に変換する所定の演算を行い、その演算結果に基づいて、制御装置18にスキャンを実行させる。このとき、学習済みモデル41-8によって出力されるスキャン範囲41-7は、再構成範囲よりも広範囲となる可能性がある。また、スキャン範囲自動設定機能55-2およびスキャン範囲手動設定機能55-3が再構成範囲を設定する場合、且つ、学習済みモデル41-8に再構成範囲を出力する学習済みモデルがある場合、その再構成範囲を出力する学習済みモデルが用いられてもよい。この場合、スキャン範囲手動設定機能55-3は、再構成範囲を上下左右に拡張した範囲をスキャン範囲41-7として設定する。
【0056】
スキャン実行機能55-4は、メモリ41に格納されたスキャン範囲41-7によって規定される範囲で本撮影を行い、本撮影画像41-6(スキャン画像)を取得するように、制御装置18を制御する。
【0057】
スキャン範囲41-7には、スキャン範囲自動設定機能55-2による自動設定結果であるスキャン範囲が採用されたのか、スキャン範囲手動設定機能55-3による手動設定が行われたのか否かを識別するフラグ等が設定されてもよい。
【0058】
学習機能57は、複数の被検体に関するスキャノ画像と撮影条件とスキャン範囲とのセットをメモリ41または外部装置から取得する。学習機能57は、取得したスキャノ画像と、スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件とを学習データとし、同じ被検体に対して設定されたスキャノ画像を教師データとして機械学習を行うことで、学習済みモデル41-8を生成する。学習機能57は、「モデル生成部」の一例である。
【0059】
また、学習機能57は、外部装置により実現されてもよい。その場合、転送機能58は、少なくとも、転送対象であるスキャノ画像41-5とそのスキャノ画像41-5に対応付いたスキャン範囲41-7とを転送し、学習に用いられるようにしてもよい。また、転送機能58は、転送対象であるスキャノ画像41-5に基づいて生成された再構成画像41-4の再構成範囲をさらに転送して、学習に用いられるようにしてもよい。
【0060】
図5は、学習機能57の処理について説明するための図である。学習機能57は、予め接続情報等が定義されると共に接続係数等のパラメータが暫定的に設定された機械学習モデルに対して、複数セットの学習データを入力し、その結果が、学習データに対応する教師データに近づくように、機械学習モデルにおけるパラメータを調整する。機械学習モデルには、撮影条件とスキャノ画像が入力される。
【0061】
機械学習モデルに入力される撮影条件には、例えば、前述した撮影条件が設定される。
【0062】
機械学習モデルに入力されるスキャノ画像には、例えば、検査中に設定された情報(例えば、体軸方向再構成範囲、画像再構成時のROI(region of interest)の設定情報)等が含まれてよい。
【0063】
学習機能57は、例えば、バックプロパゲーション(逆誤差伝搬法)によって機械学習モデルのパラメータを調整する。機械学習モデルは、例えば、CNN(Convolution Neural Network)を利用したDNN(Deep Neural Network)である。なお、機械学習モデルは、より新しい学習データがアウトプットとして反映されやすくなるように、学習データ毎に重み付け設定などを行ってもよい。
【0064】
学習機能57は、予め定められたセット数の学習データと、対応する教師データについて学習を行うと、処理を終了する。その時点の機械学習モデルが学習済みモデル41-8として記憶される。
【0065】
スキャノ画像は、アーチファクトが検出されて再撮影を要する場合等、同一または類似の方向から複数回撮影されることがある。したがって、学習機能57は、転送機能58により転送されたスキャノ画像(すなわち、成功事例)のみを学習対象として、スキャン制御機能55によるスキャン範囲設定の処理結果を学習済みモデルに反映させるよう学習済みモデルを更新することで、より好適な学習済みモデルを生成することができる。その場合、学習機能57は、転送機能58により転送された成功事例のスキャノ画像のうち、再構成画像41-4として取得された範囲を抽出して学習対象とすることで、より高精度な学習済みモデルを生成してもよい。
【0066】
また、スキャン計画に用いられるスキャノ画像は、2以上の異なる角度で取得された複数の画像が用いられることがあるが、学習機能57は、そのうち一部の画像から学習済みモデルを生成してもよいし、すべての画像から学習済みモデルを生成してもよい。
【0067】
学習機能57の用いる学習済みモデル41-8、或いは学習機能57の用いる学習データおよび教師データは、他のX線CT装置1により生成されたものであってもよい。
【0068】
図6および図7は、X線CT装置1の利用環境の一例について説明する図である。他のX線CT装置1または学習装置により生成された学習済みモデル、或いは学習機能57の用いる学習データおよび教師データは、例えば、図6に示すようにX線CT装置1の利用施設H1に対して、X線CT装置1のメーカのサービス担当者MP等により提供される。また、他のX線CT装置1により生成された学習済みモデル、或いは学習機能57の用いる学習データおよび教師データは、例えば、図7に示すように複数のX線CT装置1の利用施設H1~HN(Nは任意の自然数)により外部ネットワークNWを介してクラウドサーバC等で共有されてもよい。クラウドサーバCは、専ら学習機能57と同様の学習を行うものであってよい。
【0069】
図8は、X線CT装置1による撮影処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0070】
まず、コンソール装置40は、被検体Pを特定する情報や撮影条件の入力を受け付け(ステップS100)、当該撮影のセッティング(例えば、寝台装置30に天板33を撮影開始位置に移動させる操作)を受け付ける(ステップS102)。次に、制御装置18は、スキャノ画像41-5を撮影するよう架台装置10を制御する(ステップS104)。
【0071】
次に、学習済みモデル41-8に入力パラメータである撮影条件とスキャノ画像を入力し(ステップS106)、ディスプレイ42に学習済みモデルの出力であるスキャン範囲41-7を表示する(ステップS108)。なお、ステップS106において適用した学習済みモデル41-8が複数存在する場合、ステップS108でスキャン範囲41-7が複数パターン表示されてもよいし、ステップS106において最も好適な学習済みモデル41-8が選択されてもよい。
【0072】
次に、入力インターフェース43は、ステップS108で表示したスキャン範囲41-7を採用するか、スキャン範囲41-7を採用せず操作者がマニュアル操作でスキャン範囲設定をやり直すかについて、X線CT装置1の操作者による判断結果の入力を受け付ける(ステップS110)。スキャン範囲手動設定機能55-3は、操作者がマニュアル操作でスキャン範囲設定を行う場合、入力インターフェース43を介して行われるスキャン範囲設定を受け付ける(ステップS112)。ステップS110で表示したスキャン範囲を採用する場合、後述するステップS114に処理を進める。
【0073】
スキャン範囲手動設定機能55-3は、操作者のマニュアル操作による最終的な微調整を受け付ける(ステップS114)。次に、スキャン実行機能55-4は、本撮影を行う(ステップS116)。
【0074】
次に、転送機能58は、撮影結果である本撮影画像41-6をPACS等に転送する(ステップS118)。次に、学習機能57は、該スキャノ画像および撮影条件(例えば、再構成範囲等)に基づいて、学習済みモデル41-8を生成する。または、学習機能57は、該スキャノ画像および撮影条件を学習済みモデルに反映する(ステップS120)。ステップS120の処理詳細は後述する。以上、本フローチャートの説明を終了する。
【0075】
図9は、学習機能57による学習処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9に示す処理の流れは、図8のステップS120の処理詳細に該当する。図9のフローチャートは、X線CT装置1が1名の被検体の撮影を終了する度に行われてもよいし、上述の操作者によるマニュアル操作でスキャン範囲のやり直しが行われた撮影の度に(ステップS112が実行される度に)行われてもよい。
【0076】
まず、学習機能57は、1セットの学習データであるスキャノ画像と撮影条件とを取得する(ステップS200)。次に、学習機能57は、ステップS200で取得した1セットの学習データを機械学習モデルに入力し(ステップS202)、1セットの学習データに対応する教師データから誤差を逆伝搬させる(ステップS204)。
【0077】
次に、学習機能57は、所定セット数の学習データについてステップS202およびS204の処理を行ったか否かを判定する(ステップS206)。所定セット数の学習データについてステップS202およびS204の処理を行っていない場合、学習機能57は、ステップS200に処理を戻す。所定セット数の学習データについてステップS202およびS204の処理を行った場合、学習機能57は、その時点のパラメータを用いて学習済みモデル41-8を確定し(ステップS208)、本フローチャートの処理を終了する。なお、ステップS206において、学習データが所定セット数存在しないため処理が継続できない場合等は、後続の処理を軽減してもよい。
【0078】
以上、説明した第1の実施形態のX線CT装置1によれば、スキャン対象部位に関する情報と被検体Pのスキャノ画像を取得するスキャノ画像取得機能55-1と、スキャン対象部位に関する情報と被検体のスキャノ画像とに基づいてスキャン時の被検体のスキャン範囲を出力する学習済みモデル41-8に対して、スキャノ画像取得機能55-1により取得されたスキャン対象部位に関する情報と被検体Pのスキャノ画像とを入力することで、取得されたスキャン対象部位に関する情報と被検体Pのスキャノ画像に係る被検体Pに関するスキャン範囲41-7を出力するスキャン範囲自動設定機能55-2と、を備えることにより、撮影時における被検体の撮影位置合わせを容易に行えるようにすることができる。
【0079】
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態のX線CT装置1Aについて説明する。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同一の構成及び機能については第1の実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1の実施形態と同じ名称であるが構成または機能が異なるものについては、符号の末尾に「A」を付すものとする。
【0080】
図10は、第2の実施形態に係る架台装置10Aを説明するための図である。架台装置10Aは、第1の実施形態の架台装置10と比較して、カメラ19をさらに備える。カメラ19は、被検体Pを含む空間を撮影し、光学画像41-9を取得する。カメラ19は、架台装置10以外の箇所に設置されてもよく、例えば、寝台装置30の全体が撮影できる位置(例えば、X線CT装置1Aの設置される部屋の天井や、寝台装置30の近傍)に設置されてもよい。
【0081】
図11は、第2の実施形態に係るメモリ41Aに格納されるデータの一例を示す図である。メモリ41Aは、第1の実施形態のメモリ41と比較して、光学画像41-9をさらに記憶する。
【0082】
図12は、第2の実施形態に係るスキャン制御機能55Aの構成図である。スキャン制御機能55Aは、第1の実施形態のスキャン制御機能55と比較して、光学画像取得機能55-5をさらに備える。
【0083】
光学画像取得機能55-5は、カメラ19が撮像した光学画像41-9と、その光学画像に写り込む被検体Pに対応付けられた撮影条件41-1とを取得し、スキャン範囲自動設定機能55-2Aに出力する。光学画像取得機能55-5は、「取得部」の他の一例である。
【0084】
スキャン範囲自動設定機能55-2Aは、光学画像取得機能55-5により出力された光学画像と、撮影条件とを学習済みモデル41-8Aに入力し、その結果として得られた出力情報に応じて、スキャン範囲41-7を設定し、メモリ41に記憶させる。
【0085】
スキャン範囲自動設定機能55-2Aは、操作者によるスキャン範囲の調整、やり直し、新規設定などを受け付ける。スキャン範囲自動設定機能55-2Aはスキャン範囲が採用されることを示す操作を受け付けた場合、操作者が入力インターフェース43を介して入力した微調整の内容を反映した後、本撮影が行われる。この微調整は、スキャン範囲手動設定機能55-3によって行われる。スキャン範囲自動設定機能55-2Aは、やり直し、新規設定などを示す処理を受け付けた場合、すなわち光学画像に基づくスキャン範囲が採用されないことを示す処理を受け付けた場合、光学画像の再取得が行われてもよいし、スキャノ画像の取得のための処理が行われてもよい。スキャン範囲自動設定機能55-2Aは、「処理部」の他の一例である。
【0086】
図13は、スキャン範囲自動設定機能55-2Aによる処理の内容について説明するための図である。スキャン範囲自動設定機能55-2Aは、パラメータとして撮影条件41-1に含まれる検査条件の情報と、光学画像41-9とを学習済みモデル41-8に入力することで、被検体Pのスキャン範囲41-7を出力する。このスキャン範囲41-7に基づいて後続の処理を行うことにより、被検体Pのスキャノ画像撮影から本撮影までに要するスキャン計画の時間を短縮することができる。
【0087】
学習機能57Aは、スキャノ画像と撮影条件を学習データとする学習済みモデルに加えて、光学画像と撮影条件を学習データとする学習済みモデルを生成する。学習機能57Aは、複数の被検体に関する光学画像と撮影条件とスキャン範囲とのセットをメモリ41または外部装置から取得する。学習機能57Aは、取得した光学画像と、スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件とを学習データとし、同じ被検体に対して設定されたスキャン範囲を教師データとして機械学習を行うことで、学習済みモデル41-8を生成する。
【0088】
図14は、学習機能57Aの処理について説明するための図である。学習機能57Aは、予め接続情報等が定義されると共に接続係数等のパラメータが暫定的に設定された機械学習モデルに対して、複数セットの学習データを入力し、その結果が、学習データに対応する教師データに近づくように、機械学習モデルにおけるパラメータを調整する。機械学習モデルには、撮影条件と光学画像が入力される。学習機能57Aは、予め定められたセット数の学習データと、対応する教師データについて学習を行うと、処理を終了する。その時点の機械学習モデルが学習済みモデル41-8Aとして記憶される。
【0089】
なお、スキャン範囲自動設定機能55-2Aによる光学画像に基づくスキャン範囲の生成と、スキャノ画像に基づくスキャン範囲の生成は併用されてもよい。スキャン範囲自動設定機能55-2Aは、例えば、X軸方向のスキャン範囲をスキャノ画像の学習済みモデルの出力に基づいて設定し、Y軸方向のスキャン範囲をスキャノ画像の代替として光学画像の学習済みモデルの出力に基づいて設定する。これにより、X線CT装置1Aの操作者や被検体Pの被ばく量を減少させることができる。
【0090】
図15は、X線CT装置1Aによる撮影処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図15のフローチャートのステップS300およびS302は、図7のフローチャートのステップS100およびS102と対応する。また、図15のフローチャートのステップS312~S328は、図7のフローチャートのステップS104~S120と対応する。
【0091】
まず、コンソール装置40は、被検体Pを特定する情報や撮影条件の入力を受け付け(ステップS300)、当該撮影のセッティングを受け付ける(ステップS302)。次に、光学画像取得機能55-5は、カメラ19により撮影された光学画像を取得する(ステップS304)。次に、学習済みモデルに光学画像を適用し(ステップS306)、ディスプレイ42に学習済みモデルに基づくスキャン範囲を表示する(ステップS308)。なお、ステップS306において適用された学習済みモデルが複数存在する場合、ステップS308でスキャン範囲が複数パターン表示されてもよいし、ステップS36において最も好適な学習済みモデルが選択されてもよい。
【0092】
次に、入力インターフェース43は、ステップS308で表示したスキャン範囲を採用するか、スキャノ画像を撮影してスキャン範囲設定を行うかについて、X線CT装置1Aの操作者による判断結果の入力を受け付ける(ステップS310)。表示したスキャン範囲を採用することを示す操作を受け付けた場合、後述するステップS322に処理を進める。制御装置18は、スキャノ画像を撮影することを示す操作を受け付けた場合、スキャノ画像を撮影するよう架台装置10を制御する(ステップS312)。
【0093】
次に、スキャン範囲自動設定機能55-2Aは、学習済みモデルに入力パラメータである撮影条件とスキャノ画像を入力し(ステップS314)、ディスプレイ42に学習済みモデルの出力であるスキャン範囲を表示する(ステップS316)。なお、ステップS314において適用した学習済みモデルが複数存在する場合、ステップS316でスキャン範囲が複数パターン表示されてもよいし、ステップS314において最も好適な学習済みモデルが選択されてもよい。
【0094】
次に、入力インターフェース43は、ステップS316で表示したスキャン範囲設定を採用するか、操作者がマニュアル操作でスキャン範囲設定をやり直すかについて、X線CT装置1Aの操作者による判断結果の入力を受け付ける(ステップS318)。スキャン範囲自動設定機能55-2Aは、操作者がマニュアル操作でスキャン範囲設定をやり直す場合、入力インターフェース43を介して行われるスキャン範囲設定を受け付ける(ステップS320)。ステップS316で表示したスキャン範囲を採用する場合、後述するステップS322に処理を進める。
【0095】
スキャン範囲自動設定機能55-2Aは、操作者のマニュアル操作による最終的な微調整を受け付ける(ステップS322)。次に、制御装置18は、本撮影を行う(ステップS324)。
【0096】
次に、転送機能58は、撮影結果である本撮影画像はPACS等に転送する(ステップS326)。次に、学習機能57Aは、該スキャノ画像または該光学画像、および撮影条件を含む学習済みモデルを生成する。または、学習機能57Aは、該スキャノ画像または該光学画像、および撮影条件を学習済みモデルに反映する(ステップS328)。ステップS328の処理詳細は後述する。以上、本フローチャートの説明を終了する。
【0097】
図16は、学習機能57Aによる光学画像の学習処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートと、図16に示すフローチャートとを合わせたものは、図15のステップS328の処理詳細に該当する。図16のフローチャートは、X線CT装置1が1名の被検体の撮影を終了する度に行われてもよいし、上述の操作者によるマニュアル操作でスキャン範囲のやり直しが行われた撮影の度に(ステップS320が実行される度に)行われてもよい。
【0098】
まず、学習機能57Aは、1セットの学習データである光学画像と撮影条件とを取得する(ステップS400)。次に、学習機能57Aは、1セットの学習データを機械学習モデルに入力し(ステップS402)、1セットの学習データに対応する教師データから誤差を逆伝搬させる(ステップS404)。
【0099】
次に、学習機能57Aは、所定セット数の学習データについてステップS402およびS404の処理を行ったか否かを判定する(ステップS406)。所定セット数の学習データについてステップS402およびS404の処理を行っていない場合、学習機能57Aは、ステップS400に処理を戻す。所定セット数の学習データについてステップS402およびS404の処理を行った場合、学習機能57Aは、その時点のパラメータを用いて学習済みモデル41-8を確定し(ステップS408)、本フローチャートの処理を終了する。なお、ステップS406において、学習データが所定セット数存在しないため処理が継続できない場合等は、後続の処理を軽減してもよい。
【0100】
以上説明した第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する他、スキャン範囲自動設定機能55-2Aによって光学画像に基づくスキャン範囲が生成されることにより、第1の実施形態と比較してスキャノ画像の撮影回数を軽減できる可能性が高まり、X線CT装置1Aの操作者や被検体Pの被ばく量が軽減される可能性を高めることができる。
【0101】
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを格納するストレージと、
プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
スキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像を取得し、
スキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とに基づいて、スキャン時の前記被検体のスキャン範囲を出力する学習済みモデルに対して、取得した前記スキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像とを入力することで、前記取得したスキャン対象部位に関する情報と被検体の位置合わせ画像に係る被検体に関するスキャン範囲を出力する、
ように構成されている、医用画像診断装置。
【0102】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件情報(41-1)と、被検体のスキャン範囲を特定するための画像(41-4、41-9)を取得する取得部(55-1、55-5)と、撮影条件情報と、被検体のスキャン範囲を特定するための画像とに基づいて、学習済みモデル(41-8)に対して、撮影条件情報と、被検体のスキャン範囲を特定するための画像とを入力することで、該スキャン時の被検体のスキャン範囲を出力する処理部(55-2、55-2A)と、を持つことにより、撮影時における被検体の撮影位置合わせを容易に行うことができる。
【0103】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の軽減、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0104】
1、1A…X線CT装置
10、10A…架台装置
11…X線管
12…ウェッジ
13…コリメータ
14…X線高電圧装置
15…X線検出器
16…データ収集システム
17…回転フレーム
18…制御装置
19…カメラ
30…寝台装置
31…基台
32…寝台駆動装置
33…天板
34…支持フレーム
40…コンソール装置
50…処理回路
51…システム制御機能
52…前処理機能
53…再構成処理機能
54…画像処理機能
55、55A…スキャン制御機能
55-1…スキャノ画像取得機能
55-2、55-2A…スキャン範囲自動設定機能
55-3…スキャン範囲手動設定機能
55-4…スキャン実行機能
55-5…光学画像取得機能
56…表示制御機能
57、57A…学習機能
58…転送機能
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2024-03-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の位置合わせ画像を取得する取得部と、
被検体の位置合わせ画像に基づいた出力情報を出力する学習済みモデルに対して、取得された前記被検体の位置合わせ画像を入力し、出力情報に基づいたスキャン範囲を出力する処理部と、
を備える医用画像診断装置。
【請求項2】
スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件と被検体の位置合わせ画像とを取得する
取得部と、
スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件と被検体の位置合わせ画像とに基づいた出力情報を出力する学習済みモデルに対して、取得された前記撮影条件と前記被検体の位置合わせ画像とを入力し、出力情報に基づいたスキャン範囲を出力する処理部と、
を備える医用画像診断装置。
【請求項3】
被検体の位置合わせ画像を取得する取得部と、
被検体の位置合わせ画像に基づいた出力情報を出力する学習済みモデルに対して、取得された前記被検体の位置合わせ画像を入力し、出力情報に基づいた再構成範囲を出力する処理部と、
を備える医用画像診断装置。
【請求項4】
スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件と被検体の位置合わせ画像とを取得する
取得部と、
スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件と被検体の位置合わせ画像とに基づいた出力情報を出力する学習済みモデルに対して、取得された前記撮影条件と前記被検体の位置合わせ画像とを入力し、出力情報に基づいた再構成範囲を出力する処理部と、
を備える医用画像診断装置。
【請求項5】
前記位置合わせ画像は、スキャノ画像または光学画像である、
請求項1から4のいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
【請求項6】
取得された前記位置合わせ画像上に、前記出力情報に基づいたスキャン範囲を表示させる画像加工部をさらに備える、
請求項1または2に記載の医用画像診断装置。
【請求項7】
前記画像加工部は、表示された前記スキャン範囲に対する操作者の操作に応じて、前記スキャン範囲の設定を行う、
請求項6に記載の医用画像診断装置。
【請求項8】
取得された前記位置合わせ画像上に、前記出力情報に基づいた再構成範囲を表示させる画像加工部をさらに備える、
請求項3または4に記載の医用画像診断装置。
【請求項9】
前記画像加工部は、表示された前記再構成範囲に対する操作者の操作に応じて、前記再構成範囲の設定を行う、
請求項8に記載の医用画像診断装置。
【請求項10】
前記処理部は、前記出力情報に基づいたスキャン範囲に対して所定の演算を行うことにより当該スキャン範囲を再構成範囲に変換する、
請求項1または2に記載の医用画像診断装置。
【請求項11】
前記処理部は、前記出力情報に基づいた再構成範囲を拡張した範囲をスキャン範囲として設定する、
請求項3または4に記載の医用画像診断装置。
【請求項12】
前記位置合わせ画像は、ヘリカルスキャンまたはノンヘリカルスキャンによって取得された前記被検体の全周囲分の投影データに基づくスキャノ画像である、
請求項1から4のいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
【請求項13】
前記取得部は、前記被検体の検査条件をさらに取得し、
前記処理部は、前記学習済みモデルに対して、取得された前記被検体の検査条件と前記被検体の位置合わせ画像とを入力し、出力情報に基づいた前記スキャン範囲を出力する、
請求項1に記載の医用画像診断装置。
【請求項14】
前記取得部は、寝台位置条件をさらに取得し、
前記処理部は、前記学習済みモデルに対して、取得された前記寝台位置条件と前記被検体の位置合わせ画像とを入力し、出力情報に基づいた前記スキャン範囲を出力する、
請求項1に記載の医用画像診断装置。
【請求項15】
コンピュータが、
被検体の位置合わせ画像を取得し、
被検体の位置合わせ画像に基づいた出力情報を出力する学習済みモデルに対して、取得された前記被検体の位置合わせ画像を入力し、出力情報に基づいたスキャン範囲を出力する、
医用画像診断方法。
【請求項16】
コンピュータが、
スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件と被検体の位置合わせ画像とを取得し、
スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件と被検体の位置合わせ画像とに基づいた出力情報を出力する学習済みモデルに対して、取得された前記撮影条件と前記被検体の位置合わせ画像とを入力し、出力情報に基づいたスキャン範囲を出力する、
医用画像診断方法。
【請求項17】
コンピュータが、
被検体の位置合わせ画像を取得し、
被検体の位置合わせ画像に基づいた出力情報を出力する学習済みモデルに対して、取得された前記被検体の位置合わせ画像を入力し、出力情報に基づいた再構成範囲を出力する、
医用画像診断方法。
【請求項18】
スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件と被検体の位置合わせ画像とを取得し、
スキャン対象部位に関する情報を含む撮影条件と被検体の位置合わせ画像とに基づいた出力情報を出力する学習済みモデルに対して、取得された前記撮影条件と前記被検体の位置合わせ画像とを入力し、出力情報に基づいた再構成範囲を出力する、
医用画像診断方法。