(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054406
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】液体吐出装置および液体吐出装置の組み立て方法
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20240409BHJP
B41J 2/165 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
B41J2/01 301
B41J2/165 101
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024028116
(22)【出願日】2024-02-28
(62)【分割の表示】P 2023511088の分割
【原出願日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】P 2021061817
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 伸明
(72)【発明者】
【氏名】槐島 兼好
(57)【要約】
【課題】組立における信頼性を向上させることができる液体吐出装置および液体吐出装置の組み立て方法を提供する。
【解決手段】液体吐出装置は、ヘッドと、保持部と、第1固定部材と、第2固定部材とを備える。ヘッドは、液体を吐出する第1面を有する。保持部は、ヘッドを保持する。第1固定部材は、第1面を覆うキャップを取り外し可能に固定する。第2固定部材は、ヘッドと保持部とを固定する。第1固定部材および第2固定部材は、ヘッドの厚み方向に沿って互いに反対側に向かって設けられている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を吐出する第1面を有するヘッドと、
前記ヘッドを保持する保持部と、
前記第1面を覆うキャップを取り外し可能に固定する第1固定部材と、
前記ヘッドと前記保持部とを固定する第2固定部材と
を備え、
前記第1固定部材および前記第2固定部材は、前記ヘッドの厚み方向に沿って互いに反対側に向かって設けられている
液体吐出装置。
【請求項2】
液体を吐出する第1面を有するヘッドと、
前記ヘッドを保持する保持部と、
前記第1面を覆うキャップを取り外し可能に固定する第1固定部材と、
前記ヘッドと前記保持部とを固定する第2固定部材と
を備え、
前記第1固定部材は、前記保持部から前記第1面が位置する方向に取り外し可能に設けられている
液体吐出装置。
【請求項3】
前記第1固定部材および前記第2固定部材は、前記ヘッドの厚み方向に沿ってともに同じ側に向かって設けられている
請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
先端に前記保持部が位置するロボットアームを備える
請求項1~3のいずれか1つに記載の液体吐出装置。
【請求項5】
液体を吐出する第1面を有するヘッドと、
前記ヘッドを保持する保持部と、
前記第1面を覆うキャップを取り外し可能に固定する第1固定部材と、
前記ヘッドと前記保持部とを固定する第2固定部材と
を備え、
前記ヘッドは、
前記第1面および前記第1面に対向する第2面を有するノズルプレートと、
前記第2面上に位置し、前記ヘッドの厚み方向に積層した複数のリザーバプレートを有する流路部材と、
前記流路部材を挟んで前記ノズルプレートとは反対側に位置し、各リザーバプレートよりも厚みが大きいベースプレートと
を備え、
前記ベースプレートは、前記第1固定部材を取り付ける第1孔と、前記第2固定部材を取り付ける第2孔とを有する
液体吐出装置。
【請求項6】
前記流路部材は、前記第2孔に対応する位置に前記第2固定部材から離れて位置する第1貫通部を有する
請求項5に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記ヘッドに固定され、前記第1面を覆う前記キャップをさらに備え、
前記キャップは、前記第2孔に対応する位置に前記第2固定部材から離れて位置する第2貫通部を有する
請求項6に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
液体を吐出する第1面を有するヘッドに、前記第1面を覆うキャップを取り付ける工程と、
前記キャップを取り付けた前記ヘッドを保持部に固定する工程と、
前記保持部に固定された前記ヘッドからキャップを取り外す工程と
を含む液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項9】
前記キャップは、取り外し可能な第1固定部材を用いて前記ヘッドに固定され、
前記ヘッドは、第2固定部材を用いて前記保持部に固定され、
前記第1固定部材および前記第2固定部材は、前記ヘッドの厚み方向に沿ってともに同じ側に向かって設けられている
請求項8に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項10】
前記キャップは、取り外し可能な第1固定部材を用いて前記ヘッドに固定され、
前記ヘッドは、第2固定部材を用いて前記保持部に固定され、
前記第1固定部材および前記第2固定部材は、前記ヘッドの厚み方向に沿って互いに反対側に向かって設けられている
請求項8に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項11】
前記第1面から前記キャップが離れる方向に前記第1固定部材を取り外し可能に固定する工程を含む
請求項9または10に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項12】
液体吐出装置はロボットアームを備えた装置であり、前記保持部が前記ロボットアームの先端に位置している
請求項8~11のいずれか1つに記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項13】
前記保持部が下方を向くように前記ロボットアームを位置させる工程と、
前記保持部の下方に位置する前記ヘッドを、前記ヘッド側から上方に向かう第2固定部材を用いて前記保持部に固定する工程と
を含む請求項12に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項14】
前記保持部が上方を向くように前記ロボットアームを位置させる工程と、
前記保持部の上方に位置する前記ヘッドを、前記ヘッド側から下方に向かう第2固定部材を用いて前記保持部に固定する工程と
を含む請求項12に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項15】
前記ヘッドは、
前記第1面および前記第1面に対向する第2面を有するノズルプレートと、
前記第2面上に位置し、前記ヘッドの厚み方向に積層した複数のリザーバプレートを有する流路部材と、
前記流路部材を挟んで前記ノズルプレートとは反対側に位置し、各リザーバプレートよりも厚みが大きいベースプレートと
を備え、
前記ベースプレートは、前記第1固定部材を用いて前記キャップを取り外し可能に前記ヘッドに取り付ける第1孔と、前記第2固定部材を用いて前記ヘッドを前記保持部に固定する第2孔とを有する
請求項9~11のいずれか1つに記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項16】
前記流路部材は、前記第2孔に対応する位置に前記第2固定部材から離れて位置する第1貫通部を有する
請求項15に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項17】
前記キャップは、前記第2孔に対応する位置に前記第2固定部材から離れて位置する第2貫通部を有する
請求項16に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、液体吐出装置および液体吐出装置の組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液体吐出装置として、インクジェット記録方式を利用したインクジェットプリンタやインクジェットプロッタが知られている。このようなインクジェット方式の液体吐出装置には、液体を吐出させるための液体吐出ヘッドが搭載されている。
【0003】
かかる液体吐出ヘッドには、液体吐出面をキャップで保護し、輸送や搬送を行うものが知られている(たとえば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-74038号公報
【特許文献2】特開2009-184210号公報
【発明の概要】
【0005】
実施形態の一態様に係る液体吐出装置は、ヘッドと、保持部と、第1固定部材と、第2固定部材とを備える。ヘッドは、液体を吐出する第1面を有する。保持部は、前記ヘッドを保持する。第1固定部材は、前記第1面を覆うキャップを取り外し可能に固定する。第2固定部材は、前記ヘッドと前記保持部とを固定する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、実施形態に係る液体吐出装置の説明図(その1)である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る液体吐出装置の説明図(その2)である。
【
図3A】
図3Aは、第1の実施形態に係る液体吐出装置の要部の構成を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る液体吐出装置からキャップが取り外された状態を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態の変形例1に係る液体吐出装置からキャップが取り外された状態を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態の変形例2に係る液体吐出装置の一例を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、
図6に示す液体吐出装置からキャップが取り外された状態を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、第2固定部材の近傍を示す平面図である。
【
図9】
図9は、第2固定部材の近傍を示す断面図である。
【
図11】
図11は、第2の実施形態に係る液体吐出装置の要部の構成を示す図である。
【
図12】
図12は、第2の実施形態の変形例に係る液体吐出装置の要部の構成を示す図である。
【
図13】
図13は、第1の実施形態に係る液体吐出装置の組み立て方法の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、第1の実施形態の変形例に係る液体吐出装置の組み立て方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して、本願の開示する液体吐出装置および液体吐出装置の組み立て方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0008】
<プリンタの構成>
まず、
図1および
図2を参照して実施形態に係る液体吐出装置1の一例であるプリンタの概要について説明する。
図1および
図2は、実施形態に係るプリンタの説明図である。具体的には、
図1は、プリンタの概略的な側面図であり、
図2は、プリンタの概略的な平面図である。実施形態に係るプリンタは、たとえば、カラーインクジェットプリンタである。
【0009】
図1に示すように、液体吐出装置1は、給紙ローラ2と、ガイドローラ3と、塗布機4と、ヘッドケース5と、複数の搬送ローラ6と、複数のフレーム7と、複数のヘッド8と、搬送ローラ9と、乾燥機10と、搬送ローラ11と、センサ部12と、回収ローラ13とを備える。搬送ローラ6は、搬送部の一例である。
【0010】
さらに、液体吐出装置1は、給紙ローラ2、ガイドローラ3、塗布機4、ヘッドケース5、複数の搬送ローラ6、複数のフレーム7、複数のヘッド8、搬送ローラ9、乾燥機10、搬送ローラ11、センサ部12および回収ローラ13を制御する制御部14を備える。
【0011】
液体吐出装置1は、印刷用紙Pに液滴を着弾させることにより、印刷用紙Pに画像や文字の記録を行う。印刷用紙Pは、記録媒体の一例である。印刷用紙Pは、使用前において給紙ローラ2に巻かれた状態になっている。そして、液体吐出装置1は、印刷用紙Pを、給紙ローラ2からガイドローラ3および塗布機4を介してヘッドケース5の内部に搬送する。
【0012】
塗布機4は、コーティング剤を印刷用紙Pに一様に塗布する。これにより、印刷用紙Pに表面処理を施すことができることから、液体吐出装置1の印刷品質を向上させることができる。
【0013】
ヘッドケース5は、複数の搬送ローラ6と、複数のフレーム7と、複数のヘッド8とを収容する。ヘッドケース5の内部には、印刷用紙Pが出入りする部分などの一部において外部と繋がっている他は、外部と隔離された空間が形成されている。
【0014】
ヘッドケース5の内部空間は、必要に応じて、温度、湿度、および気圧などの制御因子のうち、少なくとも1つが制御部14によって制御される。搬送ローラ6は、ヘッドケース5の内部で印刷用紙Pをヘッド8の近傍に搬送する。
【0015】
フレーム7は、矩形状の平板であり、搬送ローラ6で搬送される印刷用紙Pの上方に近接して位置している。また、
図2に示すように、フレーム7は、長手方向が印刷用紙Pの搬送方向に直交するように位置している。そして、ヘッドケース5の内部には、複数(たとえば、4つ)のフレーム7が、印刷用紙Pの搬送方向に沿って位置している。
【0016】
ヘッド8には、図示しない液体タンクから液体、たとえば、インクが供給される。ヘッド8は、液体タンクから供給される液体を吐出する液体吐出ヘッドである。
【0017】
制御部14は、画像や文字などのデータに基づいてヘッド8を制御し、印刷用紙Pに向けて液体を吐出させる。ヘッド8と印刷用紙Pとの間の距離は、たとえば、0.5~20mm程度である。
【0018】
ヘッド8は、フレーム7に固定されている。ヘッド8は、長手方向が印刷用紙Pの搬送方向に直交するように位置している。
【0019】
すなわち、実施形態に係る液体吐出装置1は、液体吐出装置1の内部にヘッド8が固定されている、いわゆるラインプリンタである。なお、実施形態に係る液体吐出装置1は、ラインプリンタに限られず、いわゆるシリアルプリンタであってもよい。
【0020】
シリアルプリンタとは、ヘッド8を、印刷用紙Pの搬送方向に交差する方向、たとえば、略直交する方向に往復させるなどして移動させながら記録する動作と、印刷用紙Pの搬送とを交互に行う方式のプリンタである。
【0021】
図2に示すように、1つのフレーム7に複数(たとえば、5つ)のヘッド8が固定されている。
図2では、印刷用紙Pの搬送方向の前方に3つ、後方に2つのヘッド8が位置している例を示しており、印刷用紙Pの搬送方向において、それぞれのヘッド8の中心が重ならないようにヘッド8が位置している。
【0022】
そして、1つのフレーム7に位置する複数のヘッド8によって、ヘッド群8Aが構成されている。4つのヘッド群8Aは、印刷用紙Pの搬送方向に沿って位置している。同じヘッド群8Aに属するヘッド8には、同じ色のインクが供給される。これにより、液体吐出装置1は、4つのヘッド群8Aを用いて4色のインクによる印刷を行うことができる。
【0023】
各ヘッド群8Aから吐出されるインクの色は、たとえば、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)である。制御部14は、各ヘッド群8Aを制御して複数色のインクを印刷用紙Pに吐出することにより、印刷用紙Pにカラー画像を印刷することができる。
【0024】
なお、印刷用紙Pの表面処理をするために、ヘッド8からコーティング剤を印刷用紙Pに吐出してもよい。
【0025】
また、1つのヘッド群8Aに含まれるヘッド8の個数や、液体吐出装置1に搭載されているヘッド群8Aの個数は、印刷する対象や印刷条件に応じて適宜変更可能である。たとえば、印刷用紙Pに印刷する色が単色で、かつ、1つのヘッド8で印刷可能な範囲を印刷するのであれば、液体吐出装置1に搭載されているヘッド8の個数は1つでもよい。
【0026】
ヘッドケース5の内部で印刷処理された印刷用紙Pは、搬送ローラ9によってヘッドケース5の外部に搬送され、乾燥機10の内部を通る。乾燥機10は、印刷処理された印刷用紙Pを乾燥する。乾燥機10で乾燥された印刷用紙Pは、搬送ローラ11で搬送されて、回収ローラ13で回収される。
【0027】
液体吐出装置1では、乾燥機10で印刷用紙Pを乾燥することにより、回収ローラ13において、重なって巻き取られる印刷用紙P同士が接着したり、未乾燥の液体が擦れたりすることを抑制することができる。
【0028】
センサ部12は、位置センサや速度センサ、温度センサなどにより構成されている。制御部14は、センサ部12からの情報に基づいて、液体吐出装置1の各部における状態を判断し、液体吐出装置1の各部を制御することができる。
【0029】
ここまで説明した液体吐出装置1では、印刷対象(すなわち、記録媒体)として印刷用紙Pを用いた場合について示したが、液体吐出装置1における印刷対象は印刷用紙Pに限られず、ロール状の布などを印刷対象としてもよい。
【0030】
また、液体吐出装置1は、印刷用紙Pを直接搬送する代わりに、搬送ベルト上に載せて搬送するものであってもよい。搬送ベルトを用いることで、液体吐出装置1は、枚葉紙や裁断された布、木材、タイルなどを印刷対象とすることができる。
【0031】
また、液体吐出装置1は、ヘッド8から導電性の粒子を含む液体を吐出するようにして、電子機器の配線パターンなどを印刷してもよい。また、液体吐出装置1は、ヘッド8から反応容器などに向けて所定量の液体の化学薬剤や化学薬剤を含んだ液体を吐出させて、化学薬品を作製してもよい。
【0032】
また、液体吐出装置1は、ヘッド8をクリーニングするクリーニング部を備えていてもよい。クリーニング部は、たとえば、ワイピング処理やキャッピング処理によってヘッド8の洗浄を行う。
【0033】
ワイピング処理とは、たとえば、柔軟性のあるワイパーで、液体が吐出される部位の面を払拭することで、ヘッド8に付着していた液体を取り除く処理である。
【0034】
また、キャッピング処理は、たとえば、次のように実施する。まず、液体を吐出される部位、たとえば、吐出孔が位置するノズルプレート23の第1面23a(
図3B参照)を覆うようにキャップを被せる(これをキャッピングという)。これにより、第1面23aとキャップとの間に、略密閉された空間が形成される。次に、このような密閉された空間で液体の吐出を繰り返す。これにより、第1面23aの吐出孔に詰まっていた、標準状態よりも粘度が高い液体や異物などを取り除くことができる。
【0035】
なお、液体吐出装置1としては、これまで述べたような印刷対象(記録媒体)を搬送させる装置に限られず、印刷対象は固定された状態で塗布機(液体吐出装置)を動かすようにしたものでもよい。このような液体吐出装置1として、たとえばロボットアームを備えた装置であってもよい。
【0036】
[第1の実施形態]
<液体吐出ヘッドの構成>
次に、
図3A、
図3Bを参照して第1の実施形態に係る液体吐出装置の構成について説明する。
図3Aは、第1の実施形態に係る液体吐出装置の要部の構成を示す斜視図である。
図3Bは、
図3Aに示す液体吐出装置を別方向から見た斜視図である。
【0037】
液体吐出装置1は、ヘッド8と、第1固定部材31と、第2固定部材32と、フレーム40と、キャップ50とを有する。ヘッド8は、液体を吐出する第1面23aを有している。ヘッド8には、第1固定部材31を用いてキャップ50が取り付けられている。また、ヘッド8は、第2固定部材32を用いてフレーム40に固定されている。
【0038】
フレーム40の材料は、たとえば、ステンレス鋼またはアルミニウムである。フレーム40は、ヘッド8を保持する保持部である。フレーム40は、
図1、
図2に示すフレーム7の一部であってもよく、フレーム7に固定される部材であってもよい。
【0039】
キャップ50は、第1固定部材31を用いてヘッド8に固定される。キャップ50は、第1面23aを保護する。第1面23aは、液体が吐出する吐出孔を有する吐出面である。キャップ50の材料は、たとえば金属製または樹脂製であってもよい。金属製の場合、キャップ50の材料は、たとえば、ステンレス鋼またはアルミニウム製であってもよい。また、樹脂製の場合、キャップ50の材料は、たとえば第1面23aから吐出される液体に対する耐性を有する熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂であってもよい。
【0040】
第1固定部材31および第2固定部材32は、たとえば、ねじ部材である。
図3に示す第1固定部材31および第2固定部材32は、ヘッド8の厚み方向に沿ってともに同じ側に向かって設けられている。具体的には、ヘッド8をフレーム40の上方から固定する場合であって、第1固定部材31はフレーム40からキャップ50の側(上方から下方)に向かって設けられ、第2固定部材32も同様の向きでヘッド8からフレーム40の側(上方から下方)に向かって設けられている。この構成によれば、第1固定部材31および第2固定部材32が重力の向きに取り付けられることとなり、液体吐出装置1の組み立てが容易になることから、組立時の作業性を向上させることができる。
【0041】
また、第1固定部材31は、取り外し可能に設けられている。このため、キャップ50は、第1固定部材31を取り外すことによりヘッド8から取り外すことができる。
【0042】
図4は、第1の実施形態に係る液体吐出装置からキャップが取り外された状態を示す斜視図である。
図4に示すように、第1固定部材31は、ヘッド8を貫通する孔21およびキャップ50に設けられた孔51に取り外し可能に設けられている。第1固定部材31は、キャップ50から離れる方向に取り外すことができる。このように第1固定部材31を取り外すことにより、液体吐出装置1は、ヘッド8をフレーム40に固定した状態でキャップ50を取り外すことができる。このため、作業性を向上させることができるとともに、使用時までキャップ50で第1面23aを保護して組立における信頼性を向上させることができる。
【0043】
図5は、第1の実施形態の変形例1に係る液体吐出装置からキャップが取り外された状態を示す斜視図である。
図5に示すように、第1固定部材31および第2固定部材32は、ヘッド8の厚み方向に沿って互いに反対側に向かって設けられている。第1固定部材31は、ヘッド8に設けられた孔21およびキャップ50を貫通する孔51に取り外し可能に設けられている。かかる液体吐出装置1においても、第1固定部材31を取り外すことにより、液体吐出装置1は、ヘッド8をフレーム40に固定した状態でヘッド8からキャップ50を取り外すことができる。具体的には、ヘッド8をフレーム40の下方から固定する場合であって、第1固定部材31はフレーム40からキャップ50の側(上方から下方)に向かって設けられ、第2固定部材32は第1固定部材31とは反対の向きでヘッド8からフレーム40の側(下方から上方)に向かって設けられている。この構成によっても、質量の大きい物から質量の小さい物へと第1固定部材31および第2固定部材32を挿通させることとなり、作業性を向上させることができるとともに、使用時までキャップ50で第1面23aを保護して組立における信頼性を向上させることができる。
【0044】
また、本変形例に係る液体吐出装置1では、第1固定部材31は、第1面23aから離れる方向であって、キャップ50と同じ方向に取り外すことができる。このため、第1固定部材31を取り外すための経路を、キャップ50を取り外す経路とは別に確保する必要がないため、たとえば、設計の自由度が高まる。
【0045】
図6は、第1の実施形態の変形例2に係る液体吐出装置の一例を示す斜視図である。
図7は、
図6に示す液体吐出装置からキャップが取り外された状態を示す斜視図である。
【0046】
本変形例に係る液体吐出装置1は、フレーム40に代えて、筐体40Aを有している。筐体40Aは、ヘッド8を保持する保持部である。筐体40Aは、ヘッド8の一部を収容する空間を内部に有している。筐体40Aは、たとえば、内部空間と外部空間とを遮断する構造体であってもよい。かかる液体吐出装置1は、例えば揮発性を有する液体を吐出する塗装用途等に適用される。
【0047】
図6に示すように、筐体40Aは、第2固定部材32を用いてヘッド8を固定する孔42を有している。また、キャップ50は、孔42に対応する位置に貫通部52を有している。貫通部52は、ヘッド8の厚み方向にキャップ50を貫通する貫通孔である。貫通部52は、キャップ50を固定するためではなく、第2固定部材32を挿通させてヘッド8を筐体40Aに固定するために使用される。貫通部52は、たとえば、キャップ50の端部に位置し、ヘッド8の厚み方向にキャップ50を貫通する形状、すなわち切欠きであってもよい。
【0048】
図7は、
図6に示す液体吐出装置からキャップが取り外された状態を示す斜視図である。キャップ50は、第1面23aの長手方向の外側に位置する第1固定部材31を取り外すことによりヘッド8から取り外すことができる。また、ヘッド8は、第1面23aの短手方向の外側に位置する貫通部26を有している。貫通部26は、第2固定部材32を用いてヘッド8を筐体40Aに固定するために用いられる。
【0049】
ここで、第2固定部材32が位置する貫通部26およびその近傍の形状の一例について説明する。
図8は、第2固定部材の近傍を示す平面図である。
図9は、第2固定部材の近傍を示す断面図である。なお、
図8では、キャップ50の図示を省略している。
【0050】
ヘッド8は、
図9に示すように、ノズルプレート23と、流路部材24と、ベースプレート25とを備える。ノズルプレート23は、液体を吐出する第1面23a、および第1面23aに対向する第2面23bを有する。流路部材24は、第2面23b上に位置し、ヘッド8の厚み方向に積層した複数のリザーバプレートを有する。ベースプレート25は、流路部材24を挟んでノズルプレート23とは反対側に位置している。ベースプレート25は、流路部材24が有する各リザーバプレートよりも厚みが大きい部材である。たとえば、ベースプレート25は、剛性および強度の高い金属の切削部品や樹脂成型品であってよい。
【0051】
また、流路部材24は、厚み方向に貫通する貫通部26を有している。
図8に示すように、貫通部26は、流路部材24の端面27に面する切欠き形状を有している。貫通部26は、一点鎖線で示す第2固定部材32から離れて位置しており、第2固定部材32は、ベースプレート25と筐体40Aとを締結することにより、ヘッド8を筐体40Aに固定する。なお、貫通部26が第2固定部材32から離れて位置しているとは、貫通部26の内壁が第2固定部材32と接触していないことを意味する。
【0052】
貫通部26は、第2固定部材32から離れて位置するため、流路部材24は、第2固定部材32の装着に伴うせん断応力を受けない。流路部材24を構成する各リザーバプレートは、ベースプレート25と比較して薄いため、第2固定部材32の締結に伴い応力を受けると、たとえば変形により吐出性能に不具合が生じる可能性がある。一方、本変形例に係るヘッド8によれば、第2固定部材32の装着に伴うせん断応力は、ベースプレート25が受けることになる。ベースプレート25は、流路部材24が有する各リザーバプレートよりも厚みが大きいことから、第2固定部材32の装着に伴い変形しにくい。このため、かかる貫通部26を有する流路部材24を備える液体吐出装置1によれば、たとえば、ヘッド8の耐久性が高まる。なお、必要以上にヘッド8を大きくしなくてもよく、ヘッド8の小型化にも寄与することができる。
【0053】
次に、第1固定部材31が位置するキャップ50およびその近傍の形状の一例について説明する。
図10は、第1固定部材の近傍を示す断面図である。
【0054】
図10に示すように、キャップ50は、孔51を有している。また、ベースプレート25は、孔51に対応する位置に孔21を有している。第1固定部材31は、たとえば、孔21,51の内部に位置することにより、ベースプレート25とキャップ50とを取り外し可能に固定する。なお、
図10では、第1固定部材31は、ベースプレート25側から設けられる例について示したが、孔21,51の形状を変更し、キャップ50側から設けられることとしてもよい。
【0055】
[第2の実施形態]
図11は、第2の実施形態に係る液体吐出装置の要部の構成を示す図である。
図11に示す液体吐出装置1Aは、制御部140により制御可能なロボットアーム100を備える。ロボットアーム100の先端には、保持部101が位置している。
【0056】
液体吐出装置1Aは、保持部101が下方を向くようにロボットアーム100を位置させて、この保持部101に保持されるヘッド8を、ヘッド8の下側から上方に向かう第2固定部材32を用いて保持部101に固定してもよい。このようにロボットアーム100を位置させてヘッド8を固定することにより、ロボットアーム100を備えた液体吐出装置1Aにおいても、使用時までヘッド8の第1面23aをキャップ50で保護して組立における信頼性を向上させることができる。
【0057】
図12は、第2の実施形態の変形例に係る液体吐出装置の要部の構成を示す図である。
図12に示す液体吐出装置1Aは、制御部140により保持部101が上方を向くようにロボットアーム100を位置させて、この保持部101に保持されたヘッド8を、ヘッド8の上側から下方に向かう第2固定部材32を用いて保持部101に固定してもよい。このようにロボットアーム100を位置させてヘッド8を固定することにより、たとえばヘッド8や第2固定部材32に質量に伴う負荷が保持部101に伝わりやすくなり、たとえば、作業性が向上する。
【0058】
[液体吐出装置の組み立て方法]
図13は、第1の実施形態に係る液体吐出装置の組み立て方法の一例を示す図である。まず、取り外し可能な第1固定部材31を用いて、ヘッド8の第1面23aを覆うキャップ50を取り付ける(ステップS11)。第1固定部材31は、ヘッド8の厚み方向に沿って設けられる。第1固定部材31は、図示したようにヘッド8の上方から下方に向かって設けられてもよく、キャップ50の下方から上方に向かって設けられてもよい。
【0059】
次に、キャップ50を取り付けたヘッド8の下方にフレーム40を位置させて(ステップS12)、第2固定部材32を用いてヘッド8とフレーム40とを固定する(ステップS13)。第2固定部材32は、図示したようにヘッド8の上方から下方に向かって設けられてもよく、キャップ50の下方から上方に向かって設けられてもよい。これにより、取り外し可能なキャップ50が装着された液体吐出装置1が完成する(ステップS14)。
【0060】
図14は、第1の実施形態の変形例に係る液体吐出装置の組み立て方法の一例を示す図である。まず、取り外し可能な第1固定部材31を用いて、ヘッド8の第1面23aを覆うキャップ50を取り付ける(ステップS21)。かかるステップS21は、上記したステップS11と同様である。
【0061】
次に、キャップ50を取り付けたヘッド8の上方にフレーム40を位置させて(ステップS22)、第2固定部材32を用いてヘッド8とフレーム40とを固定する(ステップS23)。第2固定部材32は、図示したようにキャップ50の下方から上方に向かって設けられてもよく、ヘッド8の上方から下方に向かって設けられてもよい。これにより、取り外し可能なキャップ50が装着された液体吐出装置1が完成する(ステップS24)。
【0062】
以上、本開示の各実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。たとえば、
図11および/または
図12に示すロボットアーム100の先端に位置する保持部101として、フレーム40または筐体40Aを位置させてもよい。
【0063】
以上のように、実施形態に係る液体吐出装置1は、ヘッド8と、保持部と、キャップ50と、第2固定部材32とを備える。ヘッド8は、液体を吐出する第1面23aを有する。保持部は、ヘッド8を保持する。キャップ50は、取り外し可能な第1固定部材31を用いてヘッド8に固定され、第1面23aを覆う。第2固定部材32は、ヘッド8と保持部とを固定する。これにより、ヘッド8の使用時まで第1面23aをキャップ50で保護して液体吐出装置1の組立における信頼性を向上させることができる。
【0064】
また、実施形態に係る第1固定部材31および第2固定部材32は、ヘッド8の厚み方向に沿ってともに同じ側に向かって設けられている。これにより、作業性を向上させることができるとともに、ヘッド8の使用時まで第1面23aをキャップ50で保護して液体吐出装置1の組立における信頼性を向上させることができる。
【0065】
また、実施形態に係る第1固定部材31および第2固定部材32は、ヘッド8の厚み方向に沿って互いに反対側に向かって設けられている。これにより、作業性を向上させることができるとともに、ヘッド8の使用時まで第1面23aをキャップ50で保護して液体吐出装置1の組立における信頼性を向上させることができる。
【0066】
また、実施形態に係る第1固定部材31は、保持部からキャップ50が位置する方向に取り外し可能に設けられている。これにより、作業性を向上させることができるとともに、ヘッド8の使用時まで第1面23aをキャップ50で保護して液体吐出装置1の組立における信頼性を向上させることができる。
【0067】
また、実施形態に係る液体吐出装置1Aは、先端に保持部101が位置するロボットアーム100を備える。これにより、ロボットアーム100を備えた液体吐出装置1Aにおいても、ヘッド8の使用時までヘッド8の第1面23aをキャップ50で保護して液体吐出装置1の組立における信頼性を向上させることができる。
【0068】
また、実施形態に係るヘッド8は、第1面23aおよび第1面23aに対向する第2面23bを有するノズルプレート23と、第2面23b上に位置し、ヘッド8の厚み方向に積層した複数のリザーバプレートを有する流路部材24と、流路部材24を挟んでノズルプレート23とは反対側に位置し、各リザーバプレートよりも厚みが大きいベースプレート25とを備える。ベースプレート25は、第1固定部材31を取り付ける第1孔と、第2固定部材32を取り付ける第2孔とを有する。これにより、ヘッド8の耐久性が高まる。
【0069】
また、実施形態に係る流路部材24は、第2孔に対応する位置に第2固定部材32から離れて位置する第1貫通部を有する。これにより、ヘッド8の耐久性が高まるとともに、ヘッド8の小型化にも寄与することができる。
【0070】
また、実施形態に係るキャップ50は、第2孔に対応する位置に第2固定部材32から離れて位置する第2貫通部を有する。これにより、作業性を向上させることができる。
【0071】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本開示のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0072】
1,1A 液体吐出装置
4 塗布機
6 搬送ローラ(搬送部の一例)
8 ヘッド
10 乾燥機
14 制御部
23 ノズルプレート
23a 第1面
24 流路部材
25 ベースプレート
31 第1固定部材
32 第2固定部材
40 フレーム
50 キャップ
【手続補正書】
【提出日】2024-03-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を吐出する第1面を有するヘッドと、
前記ヘッドを保持する保持部と
を備え、
前記ヘッドは、
前記第1面を覆うキャップを取り外し可能に固定するための第1孔と、
前記第1孔とは異なる位置に位置し、前記保持部に固定するための第2孔と
を備える液体吐出装置。
【請求項2】
前記ヘッドは、一方方向に長く形成されており、
前記第2孔が、前記第1孔よりも、前記ヘッドの前記一方方向における外側に位置している
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記ヘッドは、一方方向に長く形成されており、
前記第1孔が、前記第2孔よりも、前記ヘッドの前記一方方向における外側に位置している
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記第2孔が前記ヘッドの前記一方方向に直交する方向の両端部に位置している
請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記キャップおよび前記ヘッドは、前記第1孔に設けられた第1固定部材により固定され、
前記ヘッドおよび前記保持部は、前記第2孔に設けられた第2固定部材により固定され、
前記第1固定部材および前記第2固定部材は、前記ヘッドの厚み方向に沿ってともに同じ側に向かって設けられている
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記キャップおよび前記ヘッドは、前記第1孔に設けられた第1固定部材により固定され、
前記ヘッドおよび前記保持部は、前記第2孔に設けられた第2固定部材により固定され、
前記第1固定部材および前記第2固定部材は、前記ヘッドの厚み方向に沿って互いに反対側に向かって設けられている
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記キャップおよび前記ヘッドは、前記第1孔に設けられた第1固定部材により固定され、
前記ヘッドおよび前記保持部は、前記第2孔に設けられた第2固定部材により固定され、
前記第1固定部材は、前記保持部から前記第1面が位置する方向に取り外し可能に設けられている
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
先端に前記保持部が位置するロボットアームを備える
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項9】
前記キャップおよび前記ヘッドは、前記第1孔に設けられた第1固定部材により固定され、
前記ヘッドおよび前記保持部は、前記第2孔に設けられた第2固定部材により固定され、
前記ヘッドは、
前記第1面および前記第1面に対向する第2面を有するノズルプレートと、
前記第2面上に位置し、前記ヘッドの厚み方向に積層した複数のリザーバプレートを有する流路部材と、
前記流路部材を挟んで前記ノズルプレートとは反対側に位置し、各リザーバプレートよりも厚みが大きいベースプレートと
を備え、
前記ベースプレートは、前記第1孔と、前記第2孔とを有する
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項10】
前記流路部材は、前記第2孔に対応する位置に前記第2固定部材から離れて位置する第1貫通部を有する
請求項9に記載の液体吐出装置。
【請求項11】
前記キャップは、前記第2孔に対応する位置に前記第2固定部材から離れて位置する第2貫通部を有する
請求項9に記載の液体吐出装置。
【請求項12】
液体を吐出する第1面を有し、前記第1面を覆うキャップが取り付けられたヘッドを保持部に固定する工程と、
前記保持部に固定された前記ヘッドからキャップを取り外す工程と
を含む液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項13】
前記キャップは、取り外し可能な第1固定部材を用いて前記ヘッドに固定されており、
前記ヘッドは、第2固定部材を用いて前記保持部に固定されており、
前記第1固定部材および前記第2固定部材は、前記ヘッドの厚み方向に沿ってともに同じ側に向かって設けられている
請求項12に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項14】
前記キャップは、取り外し可能な第1固定部材を用いて前記ヘッドに固定されており、
前記ヘッドは、第2固定部材を用いて前記保持部に固定されており、
前記第1固定部材および前記第2固定部材は、前記ヘッドの厚み方向に沿って互いに反対側に向かって設けられている
請求項12に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項15】
前記第1面から前記キャップが離れる方向に前記第1固定部材を取り外す工程を含む
請求項13または14に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項16】
液体吐出装置はロボットアームを備えた装置であり、前記保持部が前記ロボットアームの先端に位置している
請求項12に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項17】
前記保持部が下方を向くように前記ロボットアームを位置させる工程と、
前記保持部の下方に位置する前記ヘッドを、前記ヘッド側から上方に向かう第2固定部材を用いて前記保持部に固定する工程と
を含む請求項16に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【請求項18】
前記保持部が上方を向くように前記ロボットアームを位置させる工程と、
前記保持部の上方に位置する前記ヘッドを、前記ヘッド側から下方に向かう第2固定部材を用いて前記保持部に固定する工程と
を含む請求項16に記載の液体吐出装置の組み立て方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
実施形態の一態様に係る液体吐出装置は、ヘッドと、保持部とを備える。ヘッドは、液体を吐出する第1面を有する。保持部は、前記ヘッドを保持する。前記ヘッドは、前記第1面を覆うキャップを取り外し可能に固定するための第1孔と、前記保持部に固定するための第2孔とを備える。