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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054417
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   A47L 17/00 20060101AFI20240409BHJP
   A47L 15/46 20060101ALI20240409BHJP
   B08B 3/02 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
A47L17/00 A
A47L15/46 Z
B08B3/02 A
A47L15/46 D
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024029909
(22)【出願日】2024-02-29
(62)【分割の表示】P 2020135704の分割
【原出願日】2020-08-11
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】有村 充
(57)【要約】
【課題】利用者を選ぶことなく良好に容器の内部を洗浄すること。
【解決手段】装置本体1aに設けられた容器洗浄部10に、開口部分C1が下方を臨む倒置姿勢で配置された有底筒状の容器Cに対し、開口部分C1を通じて容器Cの内部に洗浄液を吐出して容器Cの内部を洗浄する洗浄装置1であって、容器洗浄部10に容器Cが配置されたことを検出する容器検出部33と、入力操作部31で入力操作が行われた場合に、容器検出部33による容器Cの配置が検出されたことを条件として、容器Cに対して洗浄液を吐出して容器Cの洗浄を行う制御部40とを備えている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に設けられた容器洗浄部に、開口部分が下方を臨む倒置姿勢で配置された有底筒状の容器に対し、前記開口部分を通じて前記容器の内部に洗浄液を吐出して該容器の内部を洗浄する洗浄装置であって、
前記容器洗浄部に前記容器が配置されたことを検出する容器検出部と、
入力操作部で入力操作が行われた場合に、前記容器検出部による前記容器の配置が検出されたことを条件として、前記容器に対して前記洗浄液を吐出して該容器の洗浄を行う制御部と、
前記容器洗浄部に形成された入口を開閉する開閉扉と、
前記開閉扉による前記入口の開閉を検知する扉開閉検知部と、
前記容器洗浄部に設けられ、かつ前記容器が倒置姿勢で配置される配置部に対して洗浄水を吐出する洗浄水吐出部と、
前記入口を閉成する前記開閉扉が閉となる状態に保持するロック状態と、該開閉扉が前記入口を開成することを許容する解除状態との間で択一的に切り替え可能な扉開閉ロック機構と、
前記扉開閉ロック機構を前記ロック状態から前記解除状態に切り替えるための開操作部と
を備え、
前記制御部は、前記扉開閉検知部により前記入口が閉成されたことが検知されたことを条件として、前記容器の洗浄を行うものであり、
また前記制御部は、前記扉開閉ロック機構が前記ロック状態で前記開操作部が操作された場合に、前記容器検出部により前記容器の配置が検出されないことを条件として、前記洗浄水吐出部から前記洗浄水を吐出させて前記配置部を洗浄する事前洗浄を行い、前記事前洗浄後に前記扉開閉ロック機構を前記解除状態にさせることを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
装置本体に設けられた容器洗浄部に、開口部分が下方を臨む倒置姿勢で配置された有底筒状の容器に対し、前記開口部分を通じて前記容器の内部に洗浄液を吐出して該容器の内部を洗浄する洗浄装置であって、
前記容器洗浄部に前記容器が配置されたことを検出する容器検出部と、
入力操作部で入力操作が行われた場合に、前記容器検出部による前記容器の配置が検出されたことを条件として、前記容器に対して前記洗浄液を吐出して該容器の洗浄を行う制御部と、
前記容器洗浄部に形成された入口を開閉する開閉扉と、
前記開閉扉による前記入口の開閉を検知する扉開閉検知部と、
前記容器洗浄部に設けられ、かつ前記容器が倒置姿勢で配置される配置部に対して洗浄水を吐出する洗浄水吐出部と、
前記入口を閉成する前記開閉扉が閉となる状態に保持するロック状態と、該開閉扉が前記入口を開成することを許容する解除状態との間で択一的に切り替え可能な扉開閉ロック機構と
を備え、
前記制御部は、前記扉開閉検知部により前記入口が閉成されたことが検知されたことを条件として、前記容器の洗浄を行うものであり、
また前記制御部は、前記容器検出部により前記容器の配置が検出されない状態で前記扉開閉検知部により前記入口が閉成されたことが検知された場合に、前記扉開閉ロック機構を前記ロック状態にさせたことを条件として、前記洗浄水吐出部から前記洗浄水を吐出させて前記配置部を洗浄する事後洗浄を行うことを特徴とする洗浄装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記入力操作部での入力操作の内容に応じて、前記容器に対して、常温水、湯、冷却水、蒸気の少なくとも1つを洗浄液として吐出させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の洗浄装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記容器に対して、常温水、湯、冷却水の少なくとも1つを洗浄液として吐出させた後、該容器に蒸気を供給する殺菌処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記入力操作部は、飲料の供給を行う上位機器に設けられており、
前記制御部は、前記容器の洗浄を行った場合に、洗浄完了した旨の応答を前記上位機器に与えることを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄装置に関し、より詳細には、例えばカップやボトル等の有底筒状の容器の内部を洗浄する洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばカップやボトル等の有底筒状の容器の内部を洗浄する洗浄装置として、特許文献1に提案されたものが知られている。この特許文献1に提案されている洗浄装置では、開口部分が下方を臨む態様で容器を倒置姿勢に配置し、該容器を下方に向けて押圧することにより、上記開口部分より容器の内部に相対的に進入したブラシ部材が駆動して該容器の内部を洗浄している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実全平3-38059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に提案された洗浄装置では、ブラシ部材の駆動により容器の内面を良好に洗浄することができるものの、ブラシ部材自身も洗浄等のために適宜交換等しなくてはならず不便であった。
【0005】
そこで、倒置姿勢で配置された容器を下方に押圧することで、開口部分より先端部分が容器の内部に相対的に進入したノズルより水を吐出させて該容器の内部を洗浄する洗浄装置が利用されている。
【0006】
このように容器を下方に押圧させてノズルから吐出された水で該容器の内部を洗浄することは、例えば店舗の従業員等のように熟練した利用者には容易であるが、例えば店舗の顧客等の不慣れなエンドユーザーには困難である。また容器を下方に押圧させる必要があり、かかる押圧は利用者が容器に手で触れて行うので、火傷等の防止のため、洗浄液が水に限定されてしまい、容器の内部を良好に洗浄できない虞れもあった。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みて、利用者を選ぶことなく良好に容器の内部を洗浄することができる洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る洗浄装置は、装置本体に設けられた容器洗浄部に、開口部分が下方を臨む倒置姿勢で配置された有底筒状の容器に対し、前記開口部分を通じて前記容器の内部に洗浄液を吐出して該容器の内部を洗浄する洗浄装置であって、前記容器洗浄部に前記容器が配置されたことを検出する容器検出部と、入力操作部で入力操作が行われた場合に、前記容器検出部による前記容器の配置が検出されたことを条件として、前記容器に対して前記洗浄液を吐出して該容器の洗浄を行う制御部と、前記容器洗浄部に形成された入口を開閉する開閉扉と、前記開閉扉による前記入口の開閉を検知する扉開閉検知部と、前記容器洗浄部に設けられ、かつ前記容器が倒置姿勢で配置される配置部に対して洗浄水を吐出する洗浄水吐出部と、前記入口を閉成する前記開閉扉が閉となる状態に保持するロック状態と、該開閉扉が前記入口を開成することを許容する解除状態との間で択一的に切り替え可能な扉開閉ロック機構と、前記扉開閉ロック機構を前記ロック状態から前記解除状態に切り替えるための開操作部とを備え、前記制御部は、前記扉開閉検知部により前記入口が閉成されたことが検知されたことを条件として、前記容器の洗浄を行うものであり、また前記制御部は、前記扉開閉ロック機構が前記ロック状態で前記開操作部が操作された場合に、前記容器検出部により前記容器の配置が検出されないことを条件として、前記洗浄水吐出部から前記洗浄水を吐出させて前記配置部を洗浄する事前洗浄を行い、前記事前洗浄後に前記扉開閉ロック機構を前記解除状態にさせることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る洗浄装置は、装置本体に設けられた容器洗浄部に、開口部分が下方を臨む倒置姿勢で配置された有底筒状の容器に対し、前記開口部分を通じて前記容器の内部に洗浄液を吐出して該容器の内部を洗浄する洗浄装置であって、前記容器洗浄部に前記容器が配置されたことを検出する容器検出部と、入力操作部で入力操作が行われた場合に、前記容器検出部による前記容器の配置が検出されたことを条件として、前記容器に対して前記洗浄液を吐出して該容器の洗浄を行う制御部と、前記容器洗浄部に形成された入口を開閉する開閉扉と、前記開閉扉による前記入口の開閉を検知する扉開閉検知部と、前記容器洗浄部に設けられ、かつ前記容器が倒置姿勢で配置される配置部に対して洗浄水を吐出する洗浄水吐出部と、前記入口を閉成する前記開閉扉が閉となる状態に保持するロック状態と、該開閉扉が前記入口を開成することを許容する解除状態との間で択一的に切り替え可能な扉開閉ロック機構とを備え、前記制御部は、前記扉開閉検知部により前記入口が閉成されたことが検知されたことを条件として、前記容器の洗浄を行うものであり、また前記制御部は、前記容器検出部により前記容器の配置が検出されない状態で前記扉開閉検知部により前記入口が閉成されたことが検知された場合に、前記扉開閉ロック機構を前記ロック状態にさせたことを条件として、前記洗浄水吐出部から前記洗浄水を吐出させて前記配置部を洗浄する事後洗浄を行うことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上記洗浄装置において、前記制御部は、前記入力操作部での入力操作の内容に応じて、前記容器に対して、常温水、湯、冷却水、蒸気の少なくとも1つを洗浄液として吐出させることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上記洗浄装置において、前記制御部は、前記容器に対して、常温水、湯、冷却水の少なくとも1つを洗浄液として吐出させた後、該容器に蒸気を供給する殺菌処理を行うことを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記洗浄装置において、前記入力操作部は、飲料の供給を行う上位機器に設けられており、前記制御部は、前記容器の洗浄を行った場合に、洗浄完了した旨の応答を前記上位機器に与えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、制御部が、入力操作部で入力操作が行われた場合に、容器検出部により容器洗浄部に容器が配置されたことが検出されたことを条件として、容器に対して洗浄液を吐出して該容器の内部の洗浄を行うので、利用者は、容器洗浄部に容器を倒置姿勢で配置して入力操作部を操作すればよい。しかも利用者が洗浄中に容器に触れないので、洗浄液として種々のものを利用することができる。よって、利用者を選ぶことなく良好に容器の内部を洗浄することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の実施の形態である洗浄装置の外観構成を示す斜視図である。
図2図2は、本発明の実施の形態である洗浄装置の配管構成を模式的に示す模式図である。
図3図3は、本発明の実施の形態である洗浄装置の制御系を模式的に示すブロック図である。
図4図4は、図3に示した制御部が実施する洗浄処理を示すフローチャートである。
図5図5は、図4に示した事前洗浄の処理内容を示すフローチャートである。
図6図6は、図4に示した本洗浄の処理内容を示すフローチャートである。
図7図7は、図4に示した事後洗浄の処理内容を示すフローチャートである。
図8図8は、本発明の実施の形態である洗浄装置の変形例の制御系を模式的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る洗浄装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態である洗浄装置の外観構成を示す斜視図であり、図2は、本発明の実施の形態である洗浄装置の配管構成を模式的に示す模式図であり、図3は、本発明の実施の形態である洗浄装置の制御系を模式的に示すブロック図である。ここで例示する洗浄装置1は、例えばコンビニエンスストアやスーパーマーケット等の店舗に設置されるものであり、装置本体1aを備えている。
【0017】
装置本体1aは、略直方体状の形態を成すものであり、容器洗浄部10及び開閉扉18を備えている。容器洗浄部10は、装置本体1aの上方部分に設けられた直方状部分である。この容器洗浄部10は、前壁、左側壁、右側壁が例えば透明な耐熱ガラス板や透明な樹脂板のような透光性板状部材により形成されており、内部が視認可能になっている。この容器洗浄部10の前壁には、矩形状の入口11が形成されている。
【0018】
容器洗浄部10の下部には、図には明示しないが、排水トレイが設けてあり、この排水トレイを上方に向けて突出する態様で第1ノズル12が設けてある。
【0019】
第1ノズル12は、先端部分である上端部分より上方に向けて放射状に後述する洗浄液を吐出する洗浄液吐出部である。そして、この第1ノズル12の所定の高さ位置において、該第1ノズル12の中心軸を中心として放射状に延在する放射状延在部材13により形成された配置部14が形成してある。
【0020】
そのような容器洗浄部10は、入口11を通じて、容器Cを開口部分C1が下方を臨む倒置姿勢で進入させ、開口部分C1より第1ノズル12の先端部分が相対的に進入した状態で配置部14に配置させるものである。かかる容器Cは、店舗等で以前に購入されたものであり、利用者自身が所有するものである。
【0021】
また容器洗浄部10を構成する後壁には、前方に向けて突出する態様で形成された二股状の把持部15が設けてあり、把持部15にて配置部14に配置された倒置姿勢の容器Cを挟み込むようにして把持することができる。
【0022】
更に容器洗浄部10には第2ノズル16が設けてある。第2ノズル16は、天壁における第1ノズル12の直上部分より下方に向けて突出する態様で設けてある。この第2ノズル16は、先端部分である下端部分より配置部14に向けて放射状に後述する洗浄水を吐出する洗浄水吐出部である。
【0023】
上記第1ノズル12は、複数の洗浄液供給管を連結等して構成された洗浄液供給ライン20に接続してあり、この洗浄液供給ライン20は、湯供給ライン21、水供給ライン22、冷却水供給ライン23、蒸気供給ライン24に接続してある。
【0024】
湯供給ライン21は、複数の配管を連結等して構成してあり、湯タンク25に接続してある。湯タンク25は、図示せぬ供給手段により供給された水を内蔵するヒータ(図示せず)により例えば95℃以上に加熱して湯として貯留するものである。この湯供給ライン21には、湯供給用のポンプP1と、湯供給用のバルブV1とが設けてある。
【0025】
湯供給用のポンプP1は、後述する制御部40から与えられる指令により駆動するものであり、駆動する場合に、湯タンク25に貯留される湯を湯供給ライン21に吐出させるものである。湯供給用のバルブV1は、湯供給用のポンプP1よりも下流側に設けてあり、制御部40から与えられる指令により開閉するものである。この湯供給用のバルブV1は、閉状態となる場合には、湯供給ライン21と洗浄液供給ライン20との間での流体(湯等)の流通を規制する一方、開状態となる場合には、湯供給ライン21から洗浄液供給ライン20への湯の流通を許容するものである。
【0026】
水供給ライン22は、複数の配管を連結等して構成してあり、水タンク26に接続してある。水タンク26は、図示せぬ供給手段により供給された例えば20℃程度の常温水を貯留するものである。この水供給ライン22には、水供給用のポンプP2と、水供給用のバルブV2とが設けてある。
【0027】
水供給用のポンプP2は、制御部40から与えられる指令により駆動するものであり、駆動する場合に、水タンク26に貯留される常温水を水供給ライン22に吐出させるものである。水供給用のバルブV2は、水供給用のポンプP2よりも下流側に設けてあり、制御部40から与えられる指令により開閉するものである。この水供給用のバルブV2は、閉状態となる場合には、水供給ライン22と洗浄液供給ライン20との間での流体(常温水等)の流通を規制する一方、開状態となる場合には、水供給ライン22から洗浄液供給ライン20への常温水の流通を許容するものである。
【0028】
冷却水供給ライン23は、複数の配管を連結等して構成してあり、冷却水槽27に接続してある。冷却水槽27は、図示せぬ供給手段により供給された水を冷却手段により冷却して例えば1℃以下の冷却水として貯留するものである。この冷却水供給ライン23には、冷却水供給用のポンプP3と、冷却水供給用のバルブV3とが設けてある。
【0029】
冷却水供給用のポンプP3は、制御部40から与えられる指令により駆動するものであり、駆動する場合に、冷却水槽27に貯留される冷却水を冷却水供給ライン23に吐出させるものである。冷却水供給用のバルブV3は、冷却水供給用のポンプP3よりも下流側に設けてあり、制御部40から与えられる指令により開閉するものである。この冷却水供給用のバルブV3は、閉状態となる場合には、冷却水供給ライン23と洗浄液供給ライン20との間での流体(冷却水等)の流通を規制する一方、開状態となる場合には、冷却水供給ライン23から洗浄液供給ライン20への冷却水の流通を許容するものである。
【0030】
蒸気供給ライン24は、複数の配管を連結等して構成してあり、ボイラ28に接続してある。ボイラ28は、図示せぬ供給手段により供給された水を加熱手段により加熱して例えば120℃以上の蒸気を生成するものである。この蒸気供給ライン24には、蒸気供給用のバルブV4が設けてある。蒸気供給用のバルブV4は、制御部40から与えられる指令により開閉するものである。この蒸気供給用のバルブV4は、閉状態となる場合には、蒸気供給ライン24と洗浄液供給ライン20との間での流体(蒸気等)の流通を規制する一方、開状態となる場合には、蒸気供給ライン24から洗浄液供給ライン20への蒸気の流通を許容するものである。
【0031】
上記第2ノズル16は、複数の洗浄水供給管を連結等して構成された洗浄水供給ライン29に接続してあり、洗浄水供給ライン29は、湯供給ライン21における湯供給用のポンプP1と湯供給用のバルブV1との間に合流する態様で接続してある。この洗浄水供給ライン29には、洗浄水供給用のバルブV5が設けてある。
【0032】
洗浄水供給用のバルブV5は、制御部40から与えられる指令により開閉するものである。この洗浄水供給用のバルブV5は、閉状態となる場合には、湯供給ライン21と洗浄水供給ライン29との間での流体(湯等の洗浄水)の流通を規制する一方、開状態となる場合には、湯供給ライン21から洗浄液供給ライン20への洗浄水としての湯の流通を許容するものである。
【0033】
開閉扉18は、例えば透明な樹脂等の透光性材料により構成されるものであり、容器洗浄部10の入口11を覆うのに十分な大きさを有している。この開閉扉18は、左側端部が容器洗浄部10の前壁に軸支されており、前後方向に沿って揺動可能なものである。つまり、開閉扉18は、容器洗浄部10に近接離反する態様で前後方向に沿って揺動可能であり、容器洗浄部10に近接する態様で後方に揺動する場合に入口11を閉成させることが可能であり、容器洗浄部10から離隔する態様で前方に揺動する場合に入口11を開成させることが可能である。
【0034】
図3に示すように、洗浄装置1は、上記構成の他、入力操作部31、開操作部32、容器検出部33、扉開閉検知部34、扉開閉ロック機構35、扉開モータ36及び制御部40を備えている。
【0035】
入力操作部31は、装置本体1aにおける前面、例えば図1おいて容器洗浄部10の下方側の前面に設けてある。この入力操作部31は、複数の操作ボタンにより構成してあり、利用者(作業者)による入力操作の結果を制御部40に送出するものである。
【0036】
本実施の形態では、入力操作部31を構成する操作ボタンとして、容器種類を選択するボタン(容器種類:ステンレス、樹脂、ガラス)、容器サイズを選択するボタン(容器サイズ:150mL、300mL、500mL)、仕上げ温度を選択するボタン(仕上げ温度:HOT温度、COLD温度、常温)、洗浄の開始を指示するためのスタートボタン等により構成してある。
【0037】
利用者は、容器種類を選択するボタンを押圧操作することによりいずれかの容器種類を選択し、容器サイズを選択するボタンを押圧操作することによりいずれかの容器サイズを選択し、仕上げ温度を選択するボタンを押圧することによりいずれかの仕上げ温度を選択し、最後にスタートボタンを押圧操作する入力操作を行うことになる。
【0038】
開操作部32は、入力操作部31の右側に設けた開操作ボタンにより構成してある。この開操作部32は、開操作ボタンが押圧操作された場合に、その旨を制御部40に出力するものである。
【0039】
容器検出部33は、例えば光センサ等により構成されるもので、容器洗浄部10における容器Cの配置の有無、すなわち配置部14に容器Cが配置されたか否かを検出するものである。かかる容器検出部33は、容器Cの有無の検出結果を制御部40に与えるものである。
【0040】
扉開閉検知部34は、容器洗浄部10の入口11の近傍に設けてあり、例えば光センサ等で構成されるものである。この扉開閉検知部34は、開閉扉18による入口11の開閉を検知するものであり、より詳細には、入口11が閉成、すなわち開閉扉18が閉となるか否かを検知するものである。かかる扉開閉検知部34は、入口11が閉成となるか否かの検知結果を制御部40に与えるものである。
【0041】
扉開閉ロック機構35は、容器洗浄部10の入口11の近傍に設けてある。この扉開閉ロック機構35は、入口11を閉成する開閉扉18が閉となる状態を保持させて該開閉扉18が前方に向けて揺動することを規制するロック状態と、該開閉扉18が前方に向けて揺動することを許容する解除状態との間で択一的に切替可能なものである。かかる扉開閉ロック機構35の切り替えは、制御部40から与えられる指令に応じて行われる。
【0042】
扉開モータ36は、制御部40から与えられる指令により駆動するものである。この扉開モータ36は、駆動する場合に、開閉扉18を開く方向に揺動させるものである。
【0043】
制御部40は、上述したバルブV1~V5、ポンプP1~P3、入力操作部31、開操作部32、容器検出部33、扉開閉検知部34、扉開閉ロック機構35、扉開モータ36に電気的に接続してあり、同じく電気的に接続された記憶部41に記憶されたプログラムやデータに従って、これら各部の動作を統括的に制御するものである。
【0044】
尚、制御部40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
【0045】
次に、上記構成を有する洗浄装置1の動作について説明する。図4は、図3に示した制御部40が実施する洗浄処理を示すフローチャートである。この図4に示すように、制御部40は、事前洗浄を実施し(ステップS100)、その後に本洗浄を実施する(ステップS200)。そして、本洗浄を実施した後に、事後洗浄を実施し(ステップS300)、その後に洗浄処理を終了する。以下において、事前洗浄、本洗浄、事後洗浄の処理内容について説明する。
【0046】
図5は、図4に示した事前洗浄の処理内容を示すフローチャートである。尚、前提として、各バルブV1~V5は閉状態にあり、各ポンプP1~P3は駆動停止であるものとする。また扉開閉ロック機構35がロック状態にあるものとする。
【0047】
この事前洗浄において制御部40は、開操作部32での操作待ちとなる(ステップS101)。すなわち、制御部40が開操作ボタンが操作されたか否かを判断する。
【0048】
開操作ボタンが操作されていないものと判断した場合(ステップS101:No)、制御部40は、かかる処理を繰り返す。開操作ボタンが操作されたことが開操作部32より出力されることで開操作ボタンが操作されたものと判断した場合(ステップS101:Yes)、制御部40は、容器検出部33が容器Cが容器洗浄部10(配置部14)に無しと検出したか否かを判断する(ステップS102)。容器Cが有ると検出した場合(ステップS102:No)、制御部40は、後述する処理を実施することなく事前洗浄の処理を終了する。一方、容器Cが無しと検出した場合(ステップS102:Yes)には、制御部40は、湯供給用のポンプP1を所定時間駆動させつつ、洗浄水供給用のバルブV5を湯供給用のポンプP1の駆動中に開状態にさせることにより、湯タンク25に貯留された湯を湯供給ライン21及び洗浄水供給ライン29を介して第2ノズル16より所定量の湯を洗浄水として吐出させる(ステップS103)。これにより第2ノズル16の先端部分(下端部分)より配置部14に向けて洗浄水が放射状に吐出され、該配置部14を洗浄することができる。
【0049】
ステップS103で所定量の洗浄水(湯)を吐出させた後、制御部40は、湯供給用のポンプP1を駆動停止にさせるとともに、洗浄水供給用のバルブV5を閉状態にさせてから、扉開閉ロック機構35を解除状態にする(ステップS104)。このように扉開閉ロック機構35を解除状態にさせて制御部40は、扉開モータ36を駆動させ(ステップS105)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
【0050】
これによれば、利用者が容器洗浄部10に容器Cを配置する前に容器洗浄部10の配置部14を事前に洗浄することができ、その後に扉開モータ36が駆動することにより開閉扉18が開く方向に揺動して入口11を開成させることができ、利用者が入口11を通じて容器Cを配置させることができる。
【0051】
図6は、図4に示した本洗浄の処理内容を示すフローチャートである。尚、前提として、上記事後洗浄により、入口11が開成しているものとする。
【0052】
この本洗浄において制御部40は、入力操作部31での入力操作待ちとなる(ステップS201)。すなわち、制御部40が、入力操作部31を構成する操作ボタン(容器種類を選択するボタン、容器サイズを選択するボタン、仕上げ温度を選択するボタン、洗浄の開始を指示するためのスタートボタン)が押圧操作された否かを判断する。
【0053】
上記ステップS201にて入力操作部31にて入力操作が行われた場合(ステップS201:Yes)、制御部40は、容器検出部33が容器洗浄部10(配置部14)に容器Cが有ると検出したか否かを判断する(ステップS202)。
【0054】
上記ステップS202で容器洗浄部10が容器Cが有ると検出した場合(ステップS202:Yes)、すなわち、利用者により入口11を通じて容器Cが倒置姿勢で配置部14に配置された場合、制御部40は、扉開閉検知部34の検知結果をもとに、入口11が開閉扉18により閉成であるか否かを判断する(ステップS203)。入口11が閉成でない場合(ステップS203,No)には、ステップS203の判断処理を繰り返す。一方、制御部40は、入口11が閉成である場合(ステップS203,Yes)には、扉開閉ロック機構35をロック状態にさせる(ステップS204)。これにより、容器洗浄部10に容器Cが倒置姿勢で配置されつつ開閉扉18が入口11を閉成した状態で保持される。
【0055】
このように扉開閉ロック機構35をロック状態にさせた制御部40は、粗洗浄を行う(ステップS205)。この粗洗浄は、制御部40が水供給用のポンプP2を所定時間駆動させつつ、水供給用のバルブV2を水供給用のポンプP2の駆動中に開状態にさせることにより、水タンク26に貯留された常温水の所定量を水供給ライン22及び洗浄液供給ライン20を介して第1ノズル12より洗浄液として吐出させることにより行われる。これにより、倒置姿勢の容器Cの内部を常温水で洗浄することができる。
【0056】
ステップS205で所定量の常温水を吐出させた後、制御部40は、水供給用のポンプP2を駆動停止にさせるとともに、水供給用のバルブV2を閉状態にさせてから、湯洗浄を行う(ステップS206)。
【0057】
この湯洗浄は、上記ステップS201での入力操作の結果、容器種類がステンレスを選択された場合には、制御部40が湯供給用のポンプP1を所定時間駆動させつつ、湯供給用のバルブV1を湯供給用のポンプP1の駆動中に開状態にさせることにより、湯タンク25に貯留された湯の所定量を湯供給ライン21及び洗浄液供給ライン20を介して第1ノズル12より洗浄液として吐出させることにより行われる。これにより、倒置姿勢の容器Cの内部を洗浄液(湯)で洗浄することができる。尚、湯供給用のポンプP1の駆動時間は、ステップS201での入力操作により選択された容器サイズの大きさにより変化する。すなわち容器サイズが大きくなるほどポンプP1の駆動時間が長大になる。このように所定量の洗浄液を吐出させた後、制御部40は、湯供給用のポンプP1を駆動停止にさせるとともに、湯供給用のバルブV1を閉状態にさせる。
【0058】
かかる湯洗浄においては、上記ステップS201での入力操作の結果、容器種類が樹脂又はガラスを選択された場合には、制御部40が湯供給用のポンプP1及び水供給用のポンプP2を所定時間駆動させつつ、湯供給用のバルブV1を湯供給用のポンプP1の駆動中に開状態にさせるとともに、水供給用のバルブV2を水供給用のポンプP2の駆動中に開状態にさせることにより、湯タンク25に貯留された湯と、水タンク26に貯留された水とを洗浄液供給ライン20で混合させて第1ノズル12より洗浄液として吐出させることにより行われる。これにより、倒置姿勢の容器Cの内部を洗浄液(湯と水との混合液)で洗浄することができる。尚、湯供給用のポンプP1及び水供給用のポンプP2の駆動時間は、ステップS201での入力操作により選択された容器サイズの大きさにより変化する。すなわち容器サイズが大きくなるほどポンプP1,P2の駆動時間が長大になる。このように所定量の洗浄液を吐出させた後、制御部40は、湯供給用のポンプP1及び水供給用のポンプP2を駆動停止にさせるとともに、湯供給用のバルブV1及び水供給用のバルブV2を閉状態にさせる。
【0059】
このようにして湯洗浄を行った制御部40は、上記ステップS201での入力操作の結果、容器種類がステンレス又はガラスを選択された場合には、殺菌処理を行う(ステップS207)。
【0060】
この殺菌処理は、制御部40が蒸気供給用のバルブV4を所定時間開状態にさせることにより、ボイラ28で生成された蒸気を蒸気供給ライン24及び洗浄液供給ライン20を介して第1ノズル12より吐出させることにより行われる。これにより、倒置姿勢の容器Cの内部の殺菌処理を行うことができる。尚、上記ステップS201での入力操作の結果、容器種類が樹脂を選択された場合には、かかるステップS207の殺菌処理は容器Cの変形防止のために行わないことが好ましく、後述するステップS208に移行することが好ましい。
【0061】
ステップS207で蒸気を吐出させた後、制御部40は、蒸気供給用のバルブV4を閉状態にさせてから、仕上げ処理を行う(ステップS208)。
【0062】
この仕上げ処理は、上記ステップS201での入力操作の結果、仕上げ温度がHOT温度を選択された場合には、制御部40が湯供給用のポンプP1を所定時間駆動させつつ、湯供給用のバルブV1を湯供給用のポンプP1の駆動中に開状態にさせることにより、湯タンク25に貯留された湯の所定量を湯供給ライン21及び洗浄液供給ライン20を介して第1ノズル12より吐出させることにより行われる。これにより、倒置姿勢の容器Cの内部を温めることができる。このように所定量の湯を吐出させた後、制御部40は、湯供給用のポンプP1を駆動停止にさせるとともに、湯供給用のバルブV1を閉状態にさせる。
【0063】
かかる仕上げ処理においては、上記ステップS201での入力操作の結果、仕上げ温度がCOLD温度を選択された場合には、制御部40が冷却水供給用のポンプP3を所定時間駆動させつつ、冷却水供給用のバルブV3を冷却水供給用のポンプP3の駆動中に開状態にさせることにより、冷却水槽27に貯留された冷却水の所定量を冷却水供給ライン23及び洗浄液供給ライン20を介して第1ノズル12より吐出させることにより行われる。これにより、倒置姿勢の容器Cの内部を冷やすことができる。このように所定量の冷却水を吐出させた後、制御部40は、冷却水供給用のポンプP3を駆動停止にさせるとともに、冷却水供給用のバルブV3を閉状態にさせる。
【0064】
尚、上記ステップS201での入力操作の結果、仕上げ温度が常温を選択された場合には、ステップS207の処理を省略して後述するステップS209に移行することが好ましい。
【0065】
このように仕上げ処理を実施した制御部40は、扉開閉ロック機構35を解除状態にするとともに(ステップS209)、扉開モータ36を駆動させ(ステップS210)、その後に手順をリターンさせて今回の本洗浄の処理を終了する。
【0066】
これによれば、扉開モータ36が駆動することにより開閉扉18が開く方向に揺動して入口11を開成させることができ、利用者が入口11を通じて洗浄後の容器Cを取り出すことができる。
【0067】
図7は、図4に示した事後洗浄の処理内容を示すフローチャートである。尚、前提として、上記本洗浄により、入口11が開成しているものとする。
【0068】
この事後洗浄において制御部40は、容器検出部33が容器Cが容器洗浄部10(配置部14)に無しと検出したか否かを判断する(ステップS301)。容器Cが有ると検出した場合(ステップS301:No)、制御部40は、かかる処理を繰り返す。
【0069】
容器Cが無しと検出した場合(ステップS301:Yes)、制御部40は、扉開閉検知部34の検知結果をもとに、入口11が開閉扉18により閉成であるか否かを判断する(ステップS302)。入口11が閉成でない場合(ステップS302,No)には、ステップS302の判断処理を繰り返す。一方、制御部40は、入口11が閉成である場合(ステップS302,Yes)、扉開閉ロック機構35をロック状態にさせる(ステップS303)。これにより開閉扉18が入口11を閉成した状態で保持される。
【0070】
このように扉開閉ロック機構35をロック状態にさせた制御部40は、湯供給用のポンプP1を所定時間駆動させつつ、洗浄水供給用のバルブV5を湯供給用のポンプP1の駆動中に開状態にさせることにより、湯タンク25に貯留された湯を湯供給ライン21及び洗浄水供給ライン29を介して第2ノズル16より所定量の湯を洗浄水として吐出させる(ステップS304)。これにより第2ノズル16の先端部分(下端部分)より配置部14に向けて洗浄水が放射状に吐出され、該配置部14を洗浄することができる。
【0071】
ステップS304で所定量の洗浄水(湯)を吐出させた後、制御部40は、湯供給用のポンプP1を駆動停止にさせるとともに、洗浄水供給用のバルブV5を閉状態にさせてから、手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
【0072】
これによれば、利用者が容器洗浄部10から洗浄済みの容器Cを取り出した後に容器洗浄部10の配置部14を事後に洗浄することができる。
【0073】
以上説明したように、本発明の実施の形態である洗浄装置1によれば、制御部40が、入力操作部31で入力操作が行われた場合に、容器検出部33により容器洗浄部10に容器Cが配置されたことが検出されたことを条件として、容器Cに対して洗浄液を吐出して該容器Cの内部の洗浄を行うので、利用者は、容器洗浄部10に容器Cを倒置姿勢で配置して入力操作部31を操作すればよい。しかも利用者が洗浄中に容器Cに触れないので、洗浄液として種々のものを利用することができる。よって、利用者を選ぶことなく良好に容器Cの内部を洗浄することができる。
【0074】
上記洗浄装置1によれば、制御部40が、入力操作部31での入力操作の内容に応じて、容器洗浄部10に倒置姿勢で配置された容器Cに対して、粗洗浄及び湯洗浄を行うので、容器Cの種類に応じた洗浄を行うことができる。しかも粗洗浄及び湯洗浄の後に、必要に応じて殺菌処理を行うので、容器Cの内部を衛生的なものとすることができ、しかも必要に応じて仕上げ処理を行うので、洗浄後の容器Cに投入する飲料の温度に容器Cの温度を近似させることができ、飲料の投入による熱ロスの発生を抑制することができる。
【0075】
上記洗浄装置1によれば、制御部40が、扉開閉検知部34により容器洗浄部10の入口11が閉成されたことが検知されたことを条件として、容器Cの洗浄を行うので、利用者が火傷等をする虞れがなく、安全性の向上を図ることができる。
【0076】
上記洗浄装置1によれば、制御部40が、扉開閉ロック機構35が容器洗浄部10の入口11を閉成する開閉扉18が閉となる状態に保持するロック状態において、開操作部32が操作された場合に、容器検出部33により容器Cの配置が検出されないことを条件として、第2ノズル16から湯を洗浄水として吐出させて配置部14を洗浄する事前洗浄を行うので、容器Cが容器洗浄部10に配置される前に配置部14を良好に洗浄することができる。特に、容器洗浄部10の内部が視認可能であるので、利用者に対しても配置部14の洗浄を見せることができ、利用者に清潔感をアピールすることができる。
【0077】
上記洗浄装置1によれば、制御部40が、容器検出部33により容器Cの配置が検出されない状態で扉開閉検知部34により容器洗浄部10の入口11が閉成されたことが検知された場合に、扉開閉ロック機構35をロック状態にさせたことを条件として、第2ノズル16から湯を洗浄水として吐出させて配置部14を洗浄する事後洗浄を行うので、洗浄された容器Cが容器洗浄部10から取り出された後に配置部14を良好に洗浄することができる。特に、容器洗浄部10の内部が視認可能であるので、利用者に対しても配置部14の洗浄を見せることができ、利用者に清潔感をアピールすることができる。
【0078】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下のように種々の変更を行うことができる。
【0079】
上述した実施の形態では、入力操作部31が装置本体1aに設けられていたが、本発明においては、洗浄装置1が飲料供給装置2の下位機器であり、図8に示すように、洗浄装置1′の上位機器である飲料供給装置2に入力操作部31′が設けられていてもよい。この飲料供給装置2は、洗浄装置1′により洗浄された容器Cに対して、生成した飲料を供給するものである。そして、洗浄装置1′の制御部40′は、飲料供給装置2の動作を統括的に制御する供給制御部2aと通信可能なものである。
【0080】
このような構成の場合、利用者により入力操作部31′で入力操作が行われると、供給制御部2aから洗浄装置1′の制御部40′に対して入力操作の結果が与えられ、これにより、制御部40′は、入力操作の結果に応じて、容器Cを洗浄することができる。そして、制御部40′は、容器Cの洗浄を行った場合に、洗浄完了した旨の応答を供給制御部2aに送出することで、飲料供給装置2では、洗浄後の容器Cに対して飲料を供給することができる。
【0081】
上述した実施の形態では、入力操作部31を構成する操作ボタンとして、容器種類を選択するボタン(容器種類:ステンレス、樹脂、ガラス)、容器サイズを選択するボタン(容器サイズ:150mL、300mL、500mL)、仕上げ温度を選択するボタン(仕上げ温度:HOT温度、COLD温度、常温)、洗浄の開始を指示するためのスタートボタン等により構成してあったが、本発明においては、容器種類等を選択せずに、各操作ボタン毎に、容器種類、容器サイズ、仕上げ温度が関連付けられていてもよい。
【0082】
また本発明においては、入力操作部31を構成する操作ボタンは、容器種類等は関係なく、洗浄液を選択するものであってもよい。すなわち、洗浄液として湯を選択するボタン、洗浄液として常温水を選択するボタン、洗浄液として冷却水を選択するボタン、洗浄液として蒸気を選択するボタンが設けられていてもよい。この場合、選択された洗浄液を上記ステップS206の湯の代わりに吐出して洗浄すればよい。これによっても、利用者を選ぶことなく良好に容器Cの内部を洗浄することができる。
【0083】
上述した実施の形態では、本洗浄において、粗洗浄→湯洗浄→殺菌処理→仕上げ処理の順に行われていたが、本発明においては、これらの順序を適宜調整してもよい。すなわち、粗洗浄→湯洗浄→殺菌処理の手順を2回繰り返した後に仕上げ処理を行うようにしてもよいし、必要に応じて粗洗浄、殺菌処理及び仕上げ処理を省略してもよい。
【0084】
上述した実施の形態では、ポンプP1~P3を所定時間駆動させて粗洗浄、湯洗浄、仕上げ処理を行っていたが、本発明においては、ポンプP1~P3の動作電圧を変化させて、洗浄液の圧力を変化させるようにしてもよいし、湯と水(常温水又は冷却水)との混合比率を適宜変化させて洗浄液の温度を段階的に変化させてもよい。
【0085】
上述した実施の形態では、事前洗浄及び事後洗浄が行われたが、本発明においては、事前洗浄及び事後洗浄が省略されてもよい。また事前洗浄及び事後洗浄の代わりに、待機状態において定期的等の所定のタイミングで洗浄水吐出部(第2ノズル16)より洗浄水を吐出させて配置部14を洗浄してもよい。また上述した実施の形態では、湯を洗浄水として吐出していたが、本発明においては、常温水を洗浄水として吐出してもよい。
【0086】
尚、上記の実施の形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置及び構成要素の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【符号の説明】
【0087】
1…洗浄装置、1a…装置本体、10…容器洗浄部、11…入口、12…第1ノズル、14…配置部、15…把持部、16…第2ノズル、18…開閉扉、20…洗浄液供給ライン、21…湯供給ライン、22…水供給ライン、23…冷却水供給ライン、24…蒸気供給ライン、25…湯タンク、26…水タンク、27…冷却水槽、28…ボイラ、29…洗浄水供給ライン、31…入力操作部、32…開操作部、33…容器検出部、34…扉開閉検知部、35…扉開閉ロック機構、36…扉開モータ、40…制御部、C…容器、C1…開口部分、P1~P3…ポンプ、V1~V5…バルブ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8