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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054437
(43)【公開日】2024-04-17
(54)【発明の名称】施工計画支援装置、プログラム
(51)【国際特許分類】
   B66C 23/88 20060101AFI20240410BHJP
   B66C 23/90 20060101ALI20240410BHJP
【FI】
B66C23/88 A
B66C23/90 X
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158907
(22)【出願日】2022-09-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-04-09
(71)【出願人】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼松 伸広
(72)【発明者】
【氏名】田中 精一
(72)【発明者】
【氏名】岡田 哲
【テーマコード(参考)】
3F205
【Fターム(参考)】
3F205AA07
3F205BA04
3F205HA10
(57)【要約】
【課題】地盤養生の検討のために必要な接地圧を簡易に把握することができる施工計画支援装置等を提供する。
【解決手段】建築物に対応する、3次元仮想空間に表示された3次元の建築物モデルを構成する部材モデル群の中から指定された一の部材モデルの情報を取得する第1取得部と、建築物を構成する部材を吊り上げるように建築物の傍に設置されたクレーンの情報を取得する第2取得部と、第1取得部が取得した一の部材モデルの情報と、第2取得部が取得したクレーンの情報とに基づいて、クレーンが一の部材モデルに対応する一の部材の施工をする際にクレーンが設置された地盤に作用する施工時接地圧を演算する施工時演算部と、施工時演算部が演算した施工時接地圧を表示部に表示させる表示制御部と、を備える施工計画支援装置。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物に対応する、3次元仮想空間に表示された3次元の建築物モデルを構成する部材モデル群の中から指定された一の部材モデルの情報を取得する第1取得部と、
前記建築物を構成する部材を吊り上げるように当該建築物の傍に設置されたクレーンの情報を取得する第2取得部と、
前記第1取得部が取得した前記一の部材モデルの情報と、前記第2取得部が取得した前記クレーンの情報とに基づいて、当該クレーンが当該一の部材モデルに対応する一の部材の施工をする際に当該クレーンが設置された地盤に作用する施工時接地圧を演算する施工時演算部と、
前記施工時演算部が演算した前記施工時接地圧を表示部に表示させる表示制御部と、
を備える施工計画支援装置。
【請求項2】
前記施工時演算部は、前記クレーンが前記一の部材を吊り上げた状態で360度旋回した場合における最大接地圧を演算し、
前記表示制御部は、前記最大接地圧を前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の施工計画支援装置。
【請求項3】
前記クレーンが自立する際に前記地盤に作用する自立時接地圧を演算する自立時演算部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記自立時演算部が演算した前記自立時接地圧を前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の施工計画支援装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記施工時演算部が演算した前記施工時接地圧の値が予め定められた閾値を超えた場合に発報する、
請求項1に記載の施工計画支援装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記自立時演算部が演算した前記自立時接地圧の値が予め定められた閾値を超えた場合に発報する、
請求項3に記載の施工計画支援装置。
【請求項6】
前記部材モデル群の中から指定された複数の部材モデルの情報を取得する第3取得部を備え、
前記施工時演算部は、前記第3取得部が取得した前記複数の部材モデルの情報と、前記第2取得部が取得した前記クレーンの情報とに基づいて、当該クレーンが当該複数の部材モデルそれぞれに対応する複数の部材それぞれを施工する際の前記施工時接地圧を演算し、
前記表示制御部は、前記施工時演算部が演算した複数の前記施工時接地圧を表示部に表示させる、
請求項1に記載の施工計画支援装置。
【請求項7】
コンピュータに、
建築物に対応する、3次元仮想空間に表示された3次元の建築物モデルを構成する部材モデル群の中から指定された一の部材モデルの情報を取得する第1取得機能と、
前記建築物を構成する部材を吊り上げるように当該建築物の傍に設置されたクレーンの情報を取得する第2取得機能と、
前記第1取得機能が取得した前記一の部材モデルの情報と、前記第2取得機能が取得した前記クレーンの情報とに基づいて、当該クレーンが当該一の部材モデルに対応する一の部材の施工をする際に当該クレーンが設置された地盤に作用する施工時接地圧を演算する施工時演算機能と、
前記施工時演算機能が演算した前記施工時接地圧を表示部に表示させる表示機能と、
を実行させるプログラム。
【請求項8】
前記部材モデル群の中から指定された複数の部材モデルの情報を取得する第3取得機能を実行させ、
前記施工時演算機能は、前記第3取得機能が取得した前記複数の部材モデルの情報と、前記第2取得機能が取得した前記クレーンの情報とに基づいて、当該クレーンが当該複数の部材モデルそれぞれに対応する複数の部材それぞれを施工する際の前記施工時接地圧を演算し、
前記表示機能は、前記施工時演算機能が演算した複数の前記施工時接地圧を表示部に表示させる、
請求項7に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施工計画支援装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クレーンの作業姿勢における静的負荷条件での接地圧を計算するシミュレーションソフトウェアが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】クレーン接地圧シミュレーション[2022年9月13日検索]、インターネット、〈URL:http://www.hsc-cranes.com/simulation/index.php/Init/index〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
クレーンを支持する地盤の養生を検討するために、クレーンの設置箇所について、接地圧計算が必要となる。しかしながら、従来のシミュレーションソフトウェアでは、入力箇所が多く煩雑である。また、入力する数値についても条件の厳しい複数点での確認が必要となっており、熟練者の経験に基づく知識が必要である。
本発明は、地盤養生の検討のために必要な接地圧を簡易に把握することができる施工計画支援装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的のもと完成させた本発明は、建築物に対応する、3次元仮想空間に表示された3次元の建築物モデルを構成する部材モデル群の中から指定された一の部材モデルの情報を取得する第1取得部と、前記建築物を構成する部材を吊り上げるように当該建築物の傍に設置されたクレーンの情報を取得する第2取得部と、前記第1取得部が取得した前記一の部材モデルの情報と、前記第2取得部が取得した前記クレーンの情報とに基づいて、当該クレーンが当該一の部材モデルに対応する一の部材の施工をする際に当該クレーンが設置された地盤に作用する施工時接地圧を演算する施工時演算部と、前記施工時演算部が演算した前記施工時接地圧を表示部に表示させる表示制御部と、を備える施工計画支援装置である。
ここで、前記施工時演算部は、前記クレーンが前記一の部材を吊り上げた状態で360度旋回した場合における最大接地圧を演算し、前記表示制御部は、前記最大接地圧を前記表示部に表示させても良い。
また、前記クレーンが自立する際に前記地盤に作用する自立時接地圧を演算する自立時演算部をさらに備え、前記表示制御部は、前記自立時演算部が演算した前記自立時接地圧を前記表示部に表示させても良い。
また、前記表示制御部は、前記施工時演算部が演算した前記施工時接地圧の値が予め定められた閾値を超えた場合に発報しても良い。
また、前記表示制御部は、前記自立時演算部が演算した前記自立時接地圧の値が予め定められた閾値を超えた場合に発報しても良い。
また、前記部材モデル群の中から指定された複数の部材モデルの情報を取得する第3取得部を備え、前記施工時演算部は、前記第3取得部が取得した前記複数の部材モデルの情報と、前記第2取得部が取得した前記クレーンの情報とに基づいて、当該クレーンが当該複数の部材モデルそれぞれに対応する複数の部材それぞれを施工する際の前記施工時接地圧を演算し、前記表示制御部は、前記施工時演算部が演算した複数の前記施工時接地圧を表示部に表示させても良い。
また、他の観点から捉えると、本発明は、コンピュータに、建築物に対応する、3次元仮想空間に表示された3次元の建築物モデルを構成する部材モデル群の中から指定された一の部材モデルの情報を取得する第1取得機能と、前記建築物を構成する部材を吊り上げるように当該建築物の傍に設置されたクレーンの情報を取得する第2取得機能と、前記第1取得機能が取得した前記一の部材モデルの情報と、前記第2取得機能が取得した前記クレーンの情報とに基づいて、当該クレーンが当該一の部材モデルに対応する一の部材の施工をする際に当該クレーンが設置された地盤に作用する施工時接地圧を演算する施工時演算機能と、前記施工時演算機能が演算した前記施工時接地圧を表示部に表示させる表示機能と、を実行させるプログラムである。
ここで、前記部材モデル群の中から指定された複数の部材モデルの情報を取得する第3取得機能を実行させ、前記施工時演算機能は、前記第3取得機能が取得した前記複数の部材モデルの情報と、前記第2取得機能が取得した前記クレーンの情報とに基づいて、当該クレーンが当該複数の部材モデルそれぞれに対応する複数の部材それぞれを施工する際の前記施工時接地圧を演算し、前記表示機能は、前記施工時演算機能が演算した複数の前記施工時接地圧を表示部に表示させても良い。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、地盤養生の検討のために必要な接地圧を簡易に把握することができる施工計画支援装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態に係る施工計画支援装置の概略構成の一例を示す図である。
図2】第1実施形態に係る施工計画支援装置の機能を示すブロック図の一例である。
図3】クレーンの概略構成の一例を示す側面図である。
図4】モデル表示制御部が表示部に表示させたモデル表示画面の一例を示す図である。
図5】一の部材モデルが指定された様子の一例を示す図である。
図6】クレーン表示制御部が表示部に表示させたクレーン情報画面の一例を示す図である。
図7】モデル表示画面とクレーン情報画面との関係の一例を示す図である。
図8】接地圧表示制御部が表示部に表示させた接地圧詳細画面の一例を示す図である。
図9】第2実施形態に係る施工計画支援装置の機能を示すブロック図の一例である。
図10】クレーン表示制御部が表示部に表示させた部材指定画面の一例を示す図である。
図11】複数の部材モデルが指定された様子の一例を示す図である。
図12】クレーン表示制御部が表示部に表示させたクレーン情報画面の一例を示す図である。
図13】複数の部材モデルの中から一の部材モデルが指定された様子の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る施工計画支援装置1の概略構成の一例を示す図である。
図2は、第1実施形態に係る施工計画支援装置1の機能を示すブロック図の一例である。
図3は、クレーン50の概略構成の一例を示す側面図である。
施工計画支援装置1は、建築物を建築する際に用いるクレーン50の機種や仕様を決定するとともにクレーン50の設置箇所を決定した後に、クレーン50を支持する地盤の養生を検討する際に有効な装置である。つまり、施工計画支援装置1は、クレーン50を支持する地盤に生じる接地圧を演算するとともに演算した接地圧を表示部22に表示する。これにより、ユーザは、クレーン50を支持する地盤の支持力が施工計画支援装置1に表示された接地圧に耐えられるか否か、沈下量が許容範囲内か否か等を考慮して、支持地盤に養生が必要であるか否かを検討することが可能となる。
【0009】
ここで、建築物とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するものであり、家屋やマンション等の建物、高速道路の高架橋、風車であることを例示することができる。
また、クレーン50にて建築物を建築する作業には、建築物を構成する部材を吊り上げて運ぶこと以外に、建築物の基礎工事のための掘削作業や、基礎杭を打ち込む作業等が含まれる。
【0010】
また、クレーン50の種類、仕様及びアタッチメントは特に限定されない。例えば、クレーン50は、後述するクローラ61にて走行するクローラクレーンに限定されず、ホイールクレーン(タイヤ走行するクレーン、ラフテレーンクレーン、トラッククレーン、オールテレーンクレーン)等のクローラ61とは異なる移動式のクレーンであっても良い。また、ジブクレーン、クライミングクレーン、タワークレーン、ラフィングクレーン、固定ジブクレーン等の固定式のクレーンであっても良い。また、クレーン50が、後述するブーム80に代えて又はブーム80に加えて、ジブ、マスト及び/又はストラットをアタッチメントとして備えていても良い。また、ブーム80は、テレスコ(伸縮)ブーム、ラチスブームであることを例示することができる。
【0011】
施工計画支援装置1は、BIM((Building Information Modeling)を使用して、接地圧を計算することが可能な装置である。BIMとは、3次元の建築物モデル30(図4参照)に、建築物を構成する部材の重量、寸法、材質等の部材情報等を関連付けて、データベース化したものである。
【0012】
以下に、施工計画支援装置1について詳細に説明する。
施工計画支援装置1は、装置全体を制御する制御装置10と、データ等の記憶に用いられる記憶部21と、操作受付画面や画像の表示に使用される表示部22と、ユーザの入力操作を受け付ける操作部23と、外部装置との通信に用いられる通信部24とを備えている。
【0013】
制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)10a、ROM(Read Only Memory)10b、RAM(Random Access Memory)10cにより構成される。ROM10bには、CPU10aにより実行される基本プログラム(オペレーションシステム)や各種の設定等が記憶されている。CPU10aは、RAM10cを作業エリアに使用し、ROM10bや記憶部21から読み出したアプリケーションプログラムを実行する。CPU10aがプログラムを実行することにより、施工計画支援装置1の各部が制御される。
【0014】
記憶部21は、半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置であることを例示することができる。
表示部22は、静止画像や動画像等を表示するディスプレイ装置である。表示部22は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイであることを例示することができる。
操作部23は、ユーザからの操作を受け付ける入力装置である。操作部23は、キーボード、マウス、タッチパネル、スイッチ等であることを例示することができる。
通信部24は、通信インターフェースであることを例示することができる。
【0015】
施工計画支援装置1は、ネットワーク5を介して、建築物記憶部2及びクレーン記憶部3と接続されている。ネットワーク5は、装置間のデータ通信に用いられる通信ネットワークであれば特に限定されず、例えばLAN(Local Area Network)であることを例示することができる。データ通信に用いられる通信回線は、有線か無線かを問わず、これらを併用しても良い。無線LANは、例えばWiFi(登録商標)やブルートゥース(登録商標)であることを例示することができる。
【0016】
建築物記憶部2は、建築物モデル30(図4参照)を構築するための建築物に関連する情報を記憶する。建築物の情報は、建築物全体を構成する部材の位置や寸法、材質、重心位置等の部材の属性情報を含む。建築物モデル30は、建築物の情報に基づいて、建築物全体をモデル化することで形成される。
【0017】
クレーン記憶部3は、クレーンモデル40(図4参照)を構築するためのクレーン50に関連する情報を記憶する。クレーン50の情報としては、クレーン50の名称や型式名、作業半径、寸法等であることを例示することができる。
【0018】
ここで、クレーン50は、クローラ61を有する走行体60と、走行体60の上に配置された旋回体70と、走行体60に対して旋回体70を旋回可能にする旋回装置65とを備えている。旋回体70は、運転室71と、カウンターウェイト72とを有する。また、クレーン50は、旋回体70の上部に設けられたブーム80と、ブーム80の上部先端から外側に起伏可能に延伸するジブ90とを備えている。ブーム80の下端部がブームフットピン81回りに起伏可能に旋回体70に支持されている。ブーム80の上端部には、ジブ90の基端がジブフットピン91により起伏可能に連結されている。クレーン50は、ジブ90の先端部から真下へと垂れ下がるワイヤロープ92と、ワイヤロープ92の先端に取り付けられたフック部93とを備える。
【0019】
(制御装置10)
以下に、制御装置10の機能について説明する。
図2に示すように、制御装置10は、表示部22の表示を制御する表示制御部11と、情報を取得する情報取得部12と、接地圧等を演算する演算部13とを備えている。
【0020】
((表示制御部11))
表示制御部11は、建築物モデル30やクレーンモデル40を表示部22に表示させるモデル表示制御部111を有する。また、表示制御部11は、後述するクレーン演算部131の演算結果を表示部22に表示させるクレーン表示制御部112を有する。また、表示制御部11は、後述する接地圧演算部132が演算した結果を表示部22に表示させる接地圧表示制御部113を有する。
【0021】
(((モデル表示制御部111)))
図4は、モデル表示制御部111が表示部22に表示させたモデル表示画面41の一例を示す図である。
モデル表示制御部111は、建築物記憶部2に記憶された建築物モデル30の情報を用いて、表示部22のモデル表示画面41に表示させた3次元仮想空間に、建築物に対応する3次元の建築物モデル30を表示させる。また、モデル表示制御部111は、クレーン記憶部3に記憶されたクレーンモデル40の情報を用いて、表示部22のモデル表示画面41に表示させた3次元仮想空間に、クレーン50に対応するクレーンモデル40を表示させる。図4に示した建築物モデル30は、建築物を構成する部材に対応する部材モデル31を有する。また、建築物モデル30は、複数の部材モデル31から構成された部材モデル群32を有する。
【0022】
((情報取得部12))
情報取得部12は、表示部22に表示された建築物モデル30を構成する部材モデル群32の中から指定された一の部材モデル31の情報を、建築物記憶部2から取得する部材情報取得部121を有する。部材モデル群32の中から一の部材モデル31を指定するとは、操作部23の一例としてのマウスにて一の部材モデル31をクリックすることであることを例示することができる。また、操作部23がタッチパネルである場合には、一の部材モデル31をタッチすることであることを例示することができる。
【0023】
図5は、一の部材モデル31が指定された様子の一例を示す図である。
モデル表示制御部111が表示させたモデル表示画面41において、ユーザが建築物モデル30を構成する一の部材モデル31を指定した場合、モデル表示制御部111は、指定された部材モデル31をハイライト表示させる(図5においては、指定された部材モデル31を黒く塗りつぶして示している)。
【0024】
また、情報取得部12は、表示部22に表示された、建築物モデル30の傍らに設置するクレーンモデル40に対応するクレーン50の情報を、クレーン記憶部3から取得するクレーン情報取得部122を有する。
【0025】
((演算部13))
演算部13は、情報取得部12が取得した情報を用いて、クレーン50の姿勢等のクレーン50に関する値を演算するクレーン演算部131と、クレーン50を支持する地盤に作用する接地圧を演算する接地圧演算部132とを備えている。演算部13は、ユーザが、モデル表示制御部111が表示させたモデル表示画面41において、建築物モデル30を構成する一の部材モデル31を指定したときに演算を行うことを例示することができる。
【0026】
(((クレーン演算部131)))
クレーン演算部131は、部材情報取得部121が取得した一の部材モデル31の情報、及び、クレーン情報取得部122が取得したクレーン50の情報を用いて、一の部材モデル31に対応する部材(以下、「対象部材」と称する場合がある。)をクレーン50にて据え付ける際のクレーン50の姿勢や負荷率等のクレーン50に関する値を演算する。
【0027】
(((接地圧演算部132)))
接地圧演算部132は、対象部材を吊り上げたり吊り下げたりする施工時に作用する施工時接地圧を演算する施工時演算部132aと、自立時に作用する自立時接地圧を演算する自立時演算部132bとを有する。
【0028】
施工時演算部132aは、部材情報取得部121が取得した一の部材モデル31に対応する対象部材を、クレーン50にて吊り上げたときの姿勢での、左側方のクローラ61L(図8参照)における前端部A,後端部B、及び、右側方のクローラ61R(図8参照)における前端部C,後端部Dの4点に生じる接地圧を演算する。
【0029】
また、施工時演算部132aは、左側方のクローラ61Lで荷重を押さえ付けている長さL1(図8参照)、及び、右側方のクローラ61Rで荷重を押さえ付けている長さL2(図8参照)を演算する。
また、施工時演算部132aは、対象部材を吊り上げたときの姿勢で旋回体70が360度旋回した場合における最大接地圧及び最大接地圧が生じるときの旋回角度を演算する。
【0030】
施工時演算部132aは、クレーン50の姿勢、ブーム80の長さ、ジブ90の長さ、フック部93の重量、カウンターウェイト72の重量、ブーム80の角度、ジブ90の角度、作業半径、吊り荷重(フック部93の重量含まず)、クレーン50の総重量(吊り荷重含まず)、旋回体70の旋回角度の少なくともいずれかを用いて、周知の手法にて接地圧を演算することを例示することができる。なお、クレーン50の姿勢としては、ラッフィングタワー吊り、クローラクレーン吊り、タワークレーン吊りであることを例示することができる。
【0031】
自立時演算部132bは、自立時に作用する自立時接地圧を演算する。ここで、自立時とは、旋回体70の旋回角度が0°である場合に、ブーム80及びジブ90が最も伸ばされて、ジブ90がブーム80の下側に位置するように畳まれた状態である。例えば、旋回体70に対してブーム80やジブ90等を組み付けるときにこの状態となる。
【0032】
(((クレーン表示制御部112)))
図6は、クレーン表示制御部112が表示部22に表示させたクレーン情報画面42の一例を示す図である。
クレーン表示制御部112は、クレーン演算部131が演算した結果を表示部22に表示させる。例えば、図6に示すように、クレーン表示制御部112は、クレーン情報画面42に、ブーム80の長さ、ジブ90の長さ、ブーム80の角度、ジブ90の角度、作業半径、旋回体70の旋回角度、負荷率、接地圧の各値を単位とともに表示させる。なお、長さの単位は「m」、接地圧の単位は「t/m」、角度の単位は「°」であることを例示することができる。
【0033】
また、クレーン表示制御部112は、クレーン情報画面42に、「接地圧詳細」という文言を付した遷移ボタン42aを表示させる。図6に示す例においては、クレーン表示制御部112は、遷移ボタン42aを、接地圧の値の近くであって、クレーン情報画面42における右端部かつ下端部に表示させている。
【0034】
図7は、モデル表示画面41とクレーン情報画面42との関係の一例を示す図である。
図7に示すように、クレーン表示制御部112は、クレーン情報画面42を、モデル表示制御部111が表示させるモデル表示画面41と重ねて表示することを例示することができる。これにより、ユーザは、モデル表示画面41に表示された建築物モデル30を見ながら一の部材モデル31を指定して、当該一の部材モデル31を施工する際の接地圧等を確認した後、次に、他の部材モデル31を指定して、当該他の部材モデル31を施工する際の接地圧等を確認する等、部材モデル31の指定と接地圧等の確認を繰り返すことが容易となる。
【0035】
なお、クレーン表示制御部112は、クレーン情報画面42を、モデル表示制御部111が表示させるモデル表示画面41と並べて表示させても良い。つまり、モデル表示制御部111が表示部22における左側の表示領域にモデル表示画面41を表示させ、クレーン表示制御部112が表示部22における右側の表示領域にクレーン情報画面42を表示させても良い。
【0036】
(((接地圧表示制御部113)))
図8は、接地圧表示制御部113が表示部22に表示させた接地圧詳細画面43の一例を示す図である。
接地圧表示制御部113は、クレーン情報画面42に表示された遷移ボタン42aが押された場合(例えば操作部23の一例としてのマウスでクリックされた場合)に、接地圧詳細画面43を表示部22に表示させる。
【0037】
図8に示すように、接地圧表示制御部113は、接地圧詳細画面43に、施工時演算部132aが演算した、現在の姿勢での、前端部A,後端部B,前端部C,後端部Dの4点の接地圧の値を、接地圧の単位「t/m」とともに表示させる。
また、接地圧表示制御部113は、接地圧詳細画面43に、施工時演算部132aが演算した、左側方のクローラ61Lで荷重を押さえ付けている長さL1、及び、右側方のクローラ61Rで荷重を押さえ付けている長さL2を、長さの単位「m」とともに表示させる。
【0038】
また、接地圧表示制御部113は、接地圧詳細画面43に、現在の姿勢における、クレーン50を上方から見た走行体60及び旋回体70の模式図とともに、走行体60に生じる接地圧の分布(例えば台形分布、三角形分布)を表示させる。これにより、現在の姿勢における旋回体70の旋回角度θや接地圧の分布を視覚的に把握させることができるようになっている。
【0039】
また、接地圧表示制御部113は、接地圧詳細画面43に、施工時演算部132aが演算した旋回体70が360度旋回した場合における最大接地圧である360度最大接地圧の値及び最大接地圧が生じるときの旋回角度を、それぞれ、単位「t/m、又は、t/m2」、「°、又は、度」とともに表示させる。
【0040】
また、接地圧表示制御部113は、接地圧詳細画面43に、自立時演算部132bが演算した自立時接地圧の値を単位「t/m、又は、t/m2」とともに表示させる。
【0041】
また、接地圧表示制御部113は、接地圧詳細画面43に、予め入力された許容接地圧を単位「t/m、又は、t/m2」とともに表示部に表示させる。なお、許容接地圧が入力されていない場合には、許容接地圧として0を表示させる。
【0042】
また、接地圧表示制御部113は、許容接地圧が予め入力されている場合であって、前端部A,後端部B,前端部C,後端部Dの4点の接地圧の値、360度最大接地圧の値、自立時接地圧の値のいずれかが、許容接地圧を超えている場合には、発報する。発報する態様としては、許容接地圧を超えている接地圧の値の文字の色を赤くしたり、許容接地圧を超えている接地圧の値の文字の背景色を赤くしたりすることを例示することができる。
【0043】
以上、説明したように、施工計画支援装置1は、建築物に対応する、3次元仮想空間に表示された3次元の建築物モデル30を構成する部材モデル群32の中から指定された一の部材モデル31の情報を取得する部材情報取得部121(第1取得部の一例)を備える。また、施工計画支援装置1は、建築物を構成する部材を吊り上げるように建築物の傍に設置されたクレーン50の情報を取得するクレーン情報取得部122(第2取得部の一例)を備える。また、施工計画支援装置1は、部材情報取得部121が取得した一の部材モデル31の情報と、クレーン情報取得部122が取得したクレーン50の情報とに基づいて、クレーン50が一の部材モデル31に対応する一の部材の施工をする際にクレーン50が設置された地盤に作用する接地圧である施工時接地圧を演算する施工時演算部132aを備える。また、施工計画支援装置1は、施工時演算部132aが演算した施工時接地圧を表示部22に表示させる接地圧表示制御部113を備える。
【0044】
以上のように構成された施工計画支援装置1によれば、ユーザは、3次元の建築物モデル30を構成する部材モデル群32の中から一の部材モデル31を指定することで、当該一の部材モデル31に対応する一の部材の施工をする際の接地圧を表示部22にて確認することができる。それゆえ、ユーザは、クレーン50を支持する地盤の養生の検討のために必要な接地圧を簡易に把握することができる。その結果、クレーンを支持する地盤の養生が必要であるか否かを容易に検討することが可能となる。
【0045】
ここで、施工時演算部132aは、クレーン50が前記一の部材を吊り上げた状態で360度旋回した場合における最大接地圧を演算し、接地圧表示制御部113は、最大接地圧を表示部22に表示させる。これにより、ユーザは、接地圧が高くなる可能性がある複数の状態での接地圧を簡易に把握することができる。その結果、支持地盤養生が必要であるか否かを確度高く判断することが可能となる。
【0046】
また、施工計画支援装置1は、クレーン50が自立する際に地盤に作用する自立時接地圧を演算する自立時演算部132bをさらに備え、接地圧表示制御部113は、自立時演算部132bが演算した自立時接地圧を表示部22に表示させる。これにより、ユーザは、施工時接地圧よりも高くなる可能性がある自立時接地圧を簡易に把握することができる。その結果、支持地盤養生が必要であるか否かを確度高く判断することが可能となる。
【0047】
接地圧表示制御部113は、施工時演算部132aが演算した施工時接地圧の値が予め定められた許容接地圧(閾値の一例)を超えた場合に発報する。また、接地圧表示制御部113は、自立時演算部132bが演算した自立時接地圧の値が予め定められた許容接地圧(閾値の一例)を超えた場合に発報する。これらにより、ユーザは、接地圧が許容接地圧を超えるほど高いことを容易に把握することができる。
【0048】
なお、施工計画支援装置1においては、ネットワーク5を介して建築物記憶部2及びクレーン記憶部3と接続され、ネットワーク5を介して建築物やクレーン50の情報を取得しているが、特にかかる態様に限定されない。建築物記憶部2及びクレーン記憶部3が記憶している情報を記憶部21が記憶し、制御装置10は、記憶部21から建築物やクレーン50の情報を取得しても良い。
【0049】
以上説明した施工計画支援装置1の制御装置10が行なう処理は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現することができる。この場合、制御装置10のCPU10aが、制御装置10の各機能を実現するプログラムを実行し、これらの各機能を実現させる。例えば、プログラムを記録した非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体を制御装置10に提供し、CPU10aが記録媒体に格納されたプログラムを読み出す。この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラム自体、及びそれを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMを例示することができる。また、ネットワーク5を介して、施工計画支援装置1にダウンロードさせてもよい。
【0050】
そして、本発明を構成するプログラムは、コンピュータに、建築物に対応する、3次元仮想空間に表示された3次元の建築物モデル30を構成する部材モデル群32の中から指定された一の部材モデル31の情報を取得する第1取得機能と、前記建築物を構成する部材を吊り上げるように当該建築物の傍に設置されたクレーン50の情報を取得する第2取得機能と、を実行させるプログラムである。また、本発明を構成するプログラムは、前記第1取得機能が取得した一の部材モデル31の情報と、前記第2取得機能が取得したクレーン50の情報とに基づいて、クレーン50が一の部材モデル31に対応する一の部材の施工をする際にクレーン50が設置された地盤に作用する施工時接地圧を演算する施工時演算機能と、前記施工時演算機能が演算した前記施工時接地圧を表示部22に表示させる表示機能と、を実行させるプログラムである。
【0051】
<第2実施形態>
図9は、第2実施形態に係る施工計画支援装置200の機能を示すブロック図の一例である。
第2実施形態に係る施工計画支援装置200は、第1実施形態に係る施工計画支援装置1に対して、制御装置10に相当する制御装置210が異なる。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態と第2実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0052】
制御装置210は、第1実施形態に係るクレーン表示制御部112に相当するクレーン表示制御部212と、第1実施形態に係る部材情報取得部121に相当する部材情報取得部221と、を備える。
【0053】
図10は、クレーン表示制御部212が表示部22に表示させた部材指定画面44の一例を示す図である。
クレーン表示制御部212は、図10に示す部材指定画面44を、モデル表示制御部111が表示させるモデル表示画面41と重ねて表示させる。部材指定画面44には、ユーザによる、一の部材モデル31の指定を受け付ける「単体指定」という文言を付した受付ボタン44aと、複数の部材モデル31の指定を受け付ける「複数指定」という文言を付した受付ボタン44bとを表示させる。なお、クレーン表示制御部212は、部材指定画面44を、モデル表示画面41と並べて表示させても良い。
【0054】
表示部22のモデル表示画面41に表示された建築物モデル30を構成する部材モデル群32の中から一の部材モデル31が指定されると(例えば操作部23の一例としてのマウスでクリックされると)、モデル表示制御部111は、指定された部材モデル31をハイライト表示させる。そして、部材情報取得部221は、一の部材モデル31が指定された状態で、受付ボタン44aが押された場合(例えば操作部23の一例としてのマウスでクリックされた場合)に、当該一の部材モデル31の情報を建築物記憶部2から取得する。
【0055】
図11は、複数の部材モデル31が指定され、受付ボタン44bが押された様子の一例を示す図である。
表示部22のモデル表示画面41に表示された建築物モデル30を構成する部材モデル群32の中から複数の部材モデル31が指定されると、モデル表示制御部111は、図11に示すように、指定された部材モデル31をハイライト表示させる。そして、部材情報取得部221は、複数の部材モデル31が指定された状態で、受付ボタン44bが押された場合に、複数の部材モデル31それぞれの情報を建築物記憶部2から取得する。
【0056】
クレーン演算部131は、部材情報取得部221が取得した一又は複数の部材モデル31の情報、及び、クレーン情報取得部122が取得したクレーン50の情報を用いて、一の部材モデル31又は複数の部材モデル31それぞれに対応する部材をクレーン50にて据え付ける際のクレーン50の姿勢や負荷率等のクレーン50に関する値を演算する。
【0057】
図12は、クレーン表示制御部212が表示部22に表示させたクレーン情報画面45の一例を示す図である。
クレーン表示制御部212は、クレーン演算部131が演算した結果を表示部22に表示させる。クレーン表示制御部212は、クレーン情報画面45に、指定された部材モデル31毎の、ブーム80の長さ、ジブ90の長さ、ブーム80の角度、ジブ90の角度、作業半径、旋回体70の旋回角度、負荷率、施工時接地圧の各値を表示させる。
【0058】
図12に示した例においては、クレーン表示制御部212は、指定された複数の部材モデル31の識別情報をクレーン情報画面45の上下方向に並べて表示させ、各部材モデル31に対応するブーム80の長さや施工時接地圧等の演算した結果を左右方向に並べて表示させるというように、部材モデル31毎の施工時接地圧等を一覧表にて表示させる。
【0059】
図13は、複数の部材モデル31の中から一の部材モデル31が指定された様子の一例を示す図である。
クレーン情報画面45において、一覧表の中から一の部材モデル31の行が選択された場合(例えば操作部23の一例としてのマウスでクリックされた場合)に、モデル表示制御部111は、選択された部材モデル31をハイライト表示させる(図13においては、選択された部材モデル31を黒く塗りつぶして示している)。これにより、ユーザは、例えば、指定した複数の部材モデル31の中で、最も施工時接地圧が高くなる部材モデル31を視覚的に把握することができるようになっている。
【0060】
なお、接地圧表示制御部113は、クレーン情報画面45において、一覧表の中から一の部材モデル31の行が指定された場合、例えば操作部23の一例としてのマウスでダブルクリックされた場合に、当該一の部材モデル31に関する接地圧詳細画面43を表示部22に表示させても良い。これにより、ユーザは、例えば、指定した複数の部材モデル31の中で、最も施工時接地圧が高くなる部材モデル31についての接地圧の詳細情報である、360度最大接地圧等を把握することができる。
【0061】
以上、説明したように、施工計画支援装置200は、部材モデル群32の中から指定された複数の部材モデル31の情報を取得する部材情報取得部221(第3取得部の一例)を備える。そして、施工時演算部132aは、部材情報取得部221が取得した複数の部材モデル31の情報と、クレーン情報取得部122が取得したクレーン50の情報とに基づいて、クレーン50が複数の部材モデル31それぞれに対応する複数の部材それぞれを施工する際の施工時接地圧を演算し、クレーン表示制御部212は、施工時演算部132aが演算した複数の施工時接地圧を表示部22に表示させる。
【0062】
以上のように構成された施工計画支援装置200によれば、ユーザは、3次元の建築物モデル30を構成する部材モデル群32の中から複数の部材モデル31を指定することで、当該複数の部材モデル31それぞれに対応する複数の部材それぞれの施工をする際の接地圧を表示部22にて確認することができる。それゆえ、ユーザは、クレーン50を支持する地盤の養生の検討のために必要な接地圧を簡易に把握することができる。その結果、クレーンを支持する地盤の養生が必要であるか否かを容易に検討することが可能となる。
【0063】
そして、本発明を構成するプログラムは、コンピュータに、部材モデル群32の中から指定された複数の部材モデル31の情報を取得する第3取得機能を実行させるプログラムである。そして、本発明を構成するプログラムにおいて、上述した施工時演算機能は、第3取得機能が取得した複数の部材モデル31の情報と、上述した第2取得機能が取得したクレーン50の情報とに基づいて、クレーン50が複数の部材モデル31それぞれに対応する複数の部材それぞれを施工する際の施工時接地圧を演算し、上述した表示制御機能は、施工時演算機能が演算した複数の施工時接地圧を表示部22に表示させる。
【符号の説明】
【0064】
1,200…施工計画支援装置、2…建築物記憶部、3…クレーン記憶部、10,210…制御装置、11…表示制御部、12…情報取得部、13…演算部、21…記憶部、22…表示部、23…操作部、30…建築物モデル、31…部材モデル、32…部材モデル群、50…クレーン、111…モデル表示制御部、112…クレーン表示制御部、113…接地圧表示制御部、121…部材情報取得部(第1取得部の一例)、122…クレーン情報取得部(第2取得部の一例)、131…クレーン演算部、132…接地圧演算部、132a…施工時演算部、132b…自立時演算部、221…部材情報取得部(第3取得部の一例)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13