(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054556
(43)【公開日】2024-04-17
(54)【発明の名称】アドバイス提示装置、アドバイス提示方法、及びアドバイス提示プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20240410BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022160848
(22)【出願日】2022-10-05
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000133179
【氏名又は名称】株式会社タニタ
(74)【代理人】
【識別番号】100115808
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 真司
(74)【代理人】
【識別番号】100169199
【弁理士】
【氏名又は名称】石本 貴幸
(72)【発明者】
【氏名】竹原 知子
(72)【発明者】
【氏名】福岡 三恵
(72)【発明者】
【氏名】木下 裕梨
(72)【発明者】
【氏名】赤尾 茉菜
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】 (修正有)
【課題】身体的又は精神的な機能を回復させるための行動変容に対するユーザのモチベーションの低下を抑制するアドバイス提示装置、その提示方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】上半身測定装置(体組成測定装置)12、下半身測定装置(体重測定装置、体組成測定装置)14、活動量測定装置16、携帯端末装置18及びサーバ19を備える測定システム10において、ユーザのフレイルを判定するための複数の測定項目毎の判定結果に基づいて、ユーザにアドバイスを提示するアドバイス提示装置である携帯端末装置は、複数の測定項目毎の入力内容を取得し、測定項目の判定結果に基づいて決定される測定項目の優先順位に応じたアドバイスを、提示手段であるタッチパネルディスプレイ50を介してユーザに提示する。タッチパネルディスプレイは、入力内容の取得毎に決定される最優先の測定項目が連続して同じ場合は、同一のアドバイスを提示し続けない。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの身体的又は精神的な機能の状態を判定するための複数の項目毎の判定結果に基づいて、ユーザにアドバイスを提示するアドバイス提示装置であって、
前記複数の項目毎の入力内容を取得する取得手段と、
前記入力内容の取得毎に、所定の前記項目に対応する前記アドバイスをユーザに提示する提示手段と、
を備え、
前記提示手段は、前記アドバイスの提示予定とされる前記所定の項目が連続して同じ場合は、同一の前記アドバイスを提示し続けない、
アドバイス提示装置。
【請求項2】
前記項目毎に複数の前記アドバイスが設定されており、
前記提示手段は、前記所定の項目に対応する前記アドバイスとして、ランダム又は所定の順番で選択された前記アドバイスを提示する、請求項1に記載のアドバイス提示装置。
【請求項3】
前記入力内容の取得毎に、前記複数の項目の判定結果に基づいて前記項目の優先順位が決定され、
前記アドバイスの提示予定とされる前記所定の項目は、前記優先順位に基づいて決定される、
請求項1又は請求項2に記載のアドバイス提示装置。
【請求項4】
前記項目毎に複数の前記アドバイスが設定され、
前記所定の項目は、前記優先順位のうち最優先の前記項目であり、
前記提示手段は、前回の最優先の前記項目と今回の最優先の前記項目とが同じ場合に、最優先の前記項目に設定されている複数の前記アドバイスのうち、前回とは異なる前記アドバイスを今回の前記アドバイスとして提示する、請求項3に記載のアドバイス提示装置。
【請求項5】
前記提示手段は、前回の最優先の前記項目と今回の最優先の前記項目とが同じ場合に、優先順位が2番目以下の前記項目の前記アドバイスを今回の前記アドバイスとして提示する、請求項3に記載のアドバイス提示装置。
【請求項6】
前記項目毎に複数の前記アドバイスが設定され、
前記所定の項目は、前記優先順位が2番目以下の前記項目であり、
前記提示手段は、前記優先順位が2番目以下の前記項目が連続して同じ場合は、前記2番目以下の前記項目に対応する前記アドバイスとして同一の前記アドバイスを提示し続けない、
請求項3に記載のアドバイス提示装置。
【請求項7】
前記提示手段は、前記優先順位が高い前記項目の前記アドバイスと前記優先順位が低い前記項目の前記アドバイスを交互に提示する、請求項3に記載のアドバイス提示装置。
【請求項8】
前回に比べて今回の判定結果が悪くなった前記項目の前記優先順位が上位とされる、請求項3に記載のアドバイス提示装置。
【請求項9】
前記提示手段は、前記アドバイスを一つのみを提示する、請求項3に記載のアドバイス提示装置。
【請求項10】
前記項目の判定結果毎に複数の前記アドバイスが設定されており、
前記提示手段は、前記項目の判定結果に応じて選択された前記アドバイスを前記優先順位に応じて提示する、請求項3に記載のアドバイス提示装置。
【請求項11】
前記複数の項目は、ユーザのフレイルを判定するための項目である、請求項1又は請求項2に記載のアドバイス提示装置。
【請求項12】
前記取得手段は、体重測定装置、体組成測定装置、筋力測定装置、及び活動量測定装置の少なくとも一つによる測定結果を前記項目として取得する、請求項1又は請求項2に記載のアドバイス提示装置。
【請求項13】
ユーザの身体的又は精神的な機能の状態を判定するための複数の項目毎の判定結果に基づいて、ユーザにアドバイスを提示するアドバイス提示方法であって、
前記複数の項目毎の入力内容を取得手段によって取得する第1工程と、
前記入力内容の取得毎に、所定の前記項目に対応する前記アドバイスを、提示手段によってユーザに提示する第2工程と、
を有し、
前記第2工程は、前記アドバイスの提示予定とされる前記所定の項目が連続して同じ場合は、同一の前記アドバイスを提示し続けない、
アドバイス提示方法。
【請求項14】
ユーザの身体的又は精神的な機能の状態 を判定するための複数の項目毎の判定結果に基づいて、提示手段にユーザにアドバイスを提示させるコンピュータに、
前記複数の項目毎の入力内容を取得手段によって取得する第1工程と、
前記入力内容の取得毎に、所定の前記項目に対応する前記アドバイスを、提示手段によってユーザに提示する第2工程と、
を実行させ、
前記アドバイスの提示予定とされる前記所定の項目が連続して同じ場合は、同一の前記アドバイスを前記提示手段に提示し続けない、
アドバイス提示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アドバイス提示装置、アドバイス提示方法、及びアドバイス提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの健康促進に関連するアプリケーション及び機器において、例えば生活習慣病の予防や改善の観点から様々なアドバイス表示がユーザに対して行われている。ユーザは、的確なアドバイスを受けることにより、自身の生活習慣の見直しを行い、新たな生活習慣を取り入れることで、健康状態の改善が可能となる。
【0003】
例えば、アプリケーション等がフレイル状態のユーザに対してアドバイスを行うことで、ユーザにとって無理なくフレイル状態を解消するための行動を促すことができる。ユーザは、適切なアドバイスによってモチベーションが高められ、ユーザの継続した行動変容につながる。その結果、ユーザは、フレイル状態からロバスト状態に戻ることが可能となる。
【0004】
ここで、アドバイスの生成方法の一例として、特許文献1には、ユーザの生活習慣に関する複数の質問に対する回答に基づいて、ユーザが優先的に生活習慣の改善を行うべき生活習慣項目の優先度を決定する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、ユーザはいくつかの質問項目に回答することで、改善度合いや適切度合いによって優先順位が決められ、アドバイスが表示される。しかしながら、質問に対する回答をユーザが日常的に行う場合には優先順位に変化が生じず、いつも同じアドバイスが表示される可能性がある。その結果、ユーザは、生活習慣の改善に対するモチベーションが低下し、アドバイスが示す行動変容を行わなくなる可能性がある。
【0007】
そこで、本発明は、身体的又は精神的な機能を回復させるための行動変容に対するユーザのモチベーションの低下を抑制する、アドバイス提示装置、アドバイス提示方法、及びアドバイス提示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1態様のアドバイス提示装置は、ユーザの身体的又は精神的な機能の状態を判定するための複数の項目毎の判定結果に基づいて、ユーザにアドバイスを提示するアドバイス提示装置であって、前記複数の項目毎の入力内容を取得する取得手段と、前記入力内容の取得毎に、所定の前記項目に対応する前記アドバイスをユーザに提示する提示手段と、を備え、前記提示手段は、前記アドバイスの提示予定とされる前記所定の項目が連続して同じ場合は、同一の前記アドバイスを提示し続けない。
【0009】
本構成によれば、複数の項目毎の判定結果に基づいて、所定の項目に対応するアドバイスがユーザに提示される。アドバイスの提示が行われる所定の項目は連続して同じとなる場合もある。仮に、アドバイスの提示が行われる所定の項目が連続して同じとなり、同じアドバイスが連続して提示されると、ユーザは飽きてしまい、行動変容に対するユーザのモチベーションが低下する可能性がある。そこで、本構成は、アドバイスの提示が行われる所定の項目が連続して同じ場合は、同一のアドバイスを提示し続けない。従って、本構成は、身体的又は精神的な機能を回復させるための行動変容に対するユーザのモチベーションの低下を抑制できる。
【0010】
第2態様のアドバイス提示装置は第1態様のアドバイス提示装置において、前記項目毎に複数の前記アドバイスが設定されており、前記提示手段は、前記所定の項目に対応する前記アドバイスとして、ランダム又は所定の順番で選択された前記アドバイスを提示してもよい。本構成によれば、入力内容の取得毎に決定される最優先の項目が連続して同じであっても、同一のアドバイスを提示し続けることはない。
【0011】
第3態様のアドバイス提示装置は第1態様又は第2態様のアドバイス提示装置において、前記入力内容の取得毎に、前記複数の項目の判定結果に基づいて前記項目の優先順位が決定され、前記アドバイスの提示予定とされる前記所定の項目は、前記優先順位に基づいて決定される。本構成によれば、ユーザに対してより適切なアドバイスを提示できる。
【0012】
第4態様のアドバイス提示装置は第3態様のアドバイス提示装置において、前記項目毎に複数の前記アドバイスが設定され、前記所定の項目は、前記優先順位のうち最優先の前記項目であり、前記提示手段は、前回の最優先の前記項目と今回の最優先の前記項目とが同じ場合に、最優先の前記項目に設定されている複数の前記アドバイスのうち、前回とは異なる前記アドバイスを今回の前記アドバイスとして提示してもよい。本構成によれば、入力内容の取得毎に決定される最優先の項目が連続して同じであっても、同一のアドバイスを提示し続けることはない。
【0013】
第5態様のアドバイス提示装置は第3態様のアドバイス提示装置において、前記提示手段は、前回の最優先の前記項目と今回の最優先の前記項目とが同じ場合に、優先順位が2番目以下の前記項目の前記アドバイスを今回の前記アドバイスとして提示してもよい。本構成によれば、入力内容の取得毎に決定される最優先の項目が連続して同じであっても、同一のアドバイスを提示し続けることはない。
【0014】
第6態様のアドバイス提示装置は第3態様のアドバイス提示装置において、前記項目毎に複数の前記アドバイスが設定され、前記所定の項目は、前記優先順位が2番目以下の前記項目であり、前記提示手段は、前記優先順位が2番目以下の前記項目が連続して同じ場合は、前記2番目以下の前記項目に対応する前記アドバイスとして同一の前記アドバイスを提示し続けない。本構成によれば、優先順位が2番目以下の項目が連続して同じであっても、同一のアドバイスを提示し続けることはない。
【0015】
第7態様のアドバイス提示装置は第3態様から第6態様の何れか1つの態様のアドバイス提示装置において、前記提示手段は、優先順位が高い前記項目の前記アドバイスと前記優先順位が低い前記項目の前記アドバイスを交互に提示してもよい。本構成によれば、入力内容の取得毎に決定される最優先の項目が連続して同じ場合は、同一のアドバイスを提示し続けることはない。また、優先順位が低い項目のアドバイスをユーザが実行することで、ユーザの機能悪化を抑制できる。
【0016】
第8態様のアドバイス提示装置は第3態様から第7態様の何れか1つの態様のアドバイス提示装置において、前回に比べて今回の判定結果が悪くなった前記項目の前記優先順位が上位とされてもよい。本構成によれば、判定結果が悪くなった項目に対応するアドバイスが提示され易くなる。
【0017】
第9態様のアドバイス提示装置は第3態様から第8態様の何れか1つの態様のアドバイス提示装置において、前記提示手段は、前記アドバイスを一つのみを提示してもよい。本構成によれば、ユーザ自身の選択にゆだねることなく、ユーザの行動を促すことができる。
【0018】
第10態様のアドバイス提示装置は第3態様から第9態様の何れか1つの態様のアドバイス提示装置において、前記項目の判定結果毎に複数の前記アドバイスが設定されており、前記提示手段は、前記項目の判定結果に応じて選択された前記アドバイスを前記優先順位に応じて提示してもよい。本構成によれば、項目の判定結果に応じた適切なアドバイスをユーザに提示できる。
【0019】
第11態様のアドバイス提示装置は第1態様から第10態様の何れか1つの態様のアドバイス提示装置において、前記複数の項目は、ユーザのフレイルを判定するための項目でもよい。
【0020】
第12態様のアドバイス提示装置は第1態様から第11態様の何れか1つの態様のアドバイス提示装置において、前記取得手段は、体重測定装置、体組成測定装置、筋力測定装置、及び活動量測定装置の少なくとも一つによる測定結果を前記項目として取得してもよい。
【0021】
第13態様のアドバイス提示方法は、ユーザの身体的又は精神的な機能の状態を判定するための複数の項目毎の判定結果に基づいて、ユーザにアドバイスを提示するアドバイス提示方法であって、前記複数の項目毎の入力内容を取得手段によって取得する第1工程と、前記入力内容の取得毎に、所定の前記項目に対応する前記アドバイスを、提示手段によってユーザに提示する第2工程と、を有し、前記第2工程は、前記アドバイスの提示予定とされる前記所定の項目が連続して同じ場合は、同一の前記アドバイスを提示し続けない。
【0022】
第14態様のアドバイス提示プログラムは、ユーザの身体的又は精神的な機能の状態 を判定するための複数の項目毎の判定結果に基づいて、提示手段にユーザにアドバイスを提示させるコンピュータに、前記複数の項目毎の入力内容を取得手段によって取得する第1工程と、前記入力内容の取得毎に、所定の前記項目に対応する前記アドバイスを、提示手段によってユーザに提示する第2工程と、を実行させ、前記アドバイスの提示予定とされる前記所定の項目が連続して同じ場合は、同一の前記アドバイスを前記提示手段に提示し続けない。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、身体的又は精神的な機能を回復させるための行動変容に対するユーザのモチベーションの低下を抑制する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は、第1実施形態の測定システムの概略構成図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態の携帯端末装置の機能ブロック図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態の体重の判定レベルとアドバイスとの関係を示す模式図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態の優先順位判定処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、第1実施形態の判定レベルが同じ複数の測定項目の優先順位の決定に関する模式図であり、(A)は今回と前回の判定結果を示し、(B)は今回の測定項目の優先順位を示す。
【
図6】
図6は、第1実施形態のアドバイス提示処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、第1実施形態の判定レベルとアドバイス番号の結合に関する模式図であり、(A)は測定項目毎に選択されたアドバイス番号を示し、(B)は測定項目を判定レベルに基づく優先順位で並び替えた状態を示し、(C)はアドバイス番号と優先順位との結合を示す。
【
図8】
図8は、第2実施形態のアドバイス提示処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、第4実施形態のアドバイス提示処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、第4実施形態の測定項目とアドバイスとの組み合わせを示す模式図であり、(A)は前回のアドバイス番号と優先順位との結合を示し、(B)は今回のアドバイス番号と優先順位との結合を示し、(C)はユーザに提示される今回のアドバイス番号と優先順位との組み合わせを示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施する場合の一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本発明の実施にあたっては、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。
【0026】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の測定システム10の概略構成図である。
【0027】
本実施形態の測定システム10は、上半身測定装置12、下半身測定装置14、活動量測定装置16、携帯端末装置18、及びサーバ19を備える。
【0028】
上半身測定装置12は、体組成測定装置及び筋力測定装置としての機能を有し、ユーザの上半身、特に腕部から生体インピーダンス(以下「上半身インピーダンス」という。)を測定する装置である。このため、上半身測定装置12は、右ハンドグリップ20R及び左ハンドグリップ20Lを備える。右ハンドグリップ20R及び左ハンドグリップ20Lには、各々電流を流すための電流電極と電圧を測定する電圧電極が設けられる。
【0029】
ユーザは、右手で右ハンドグリップ20Rを握り、左手で左ハンドグリップ20Lを握る。そして、上半身測定装置12は電流電極に電流を流して電圧電極で電圧(電位差)を測定することで、ユーザの上半身インピーダンスを取得する。
【0030】
なお、上半身から上半身インピーダンスを測定するとは、上半身の任意の部位に電極を接触させてインピーダンスを測定することである。このため本実施形態の上半身測定装置12は、一例として、右ハンドグリップ20R及び左ハンドグリップ20Lをユーザが把持することで上半身インピーダンスを測定するが、これに限られない。例えば、包帯等に電極を設けることで、ユーザの任意の部位に接触させて上半身インピーダンスが測定されてもよい。
【0031】
また、上半身測定装置12は、ユーザの握力を測定する握力計22を備える。握力計22は、ユーザの筋力測定装置としての機能を発揮する。
【0032】
握力計22は、対向する位置に一対のグリップ24,24が設けられている。ユーザは、握力計22のグリップ24,24を片手で把持して力を込めて握り絞める。握力計22は、グリップ24,24の移動距離に応じた電気信号を出力し、これにより上半身測定装置12はユーザの握力を測定する。
【0033】
なお、本実施形態の上半身測定装置12は、携帯端末装置18を介して起動制御され、測定結果を携帯端末装置18へ送信する。
【0034】
下半身測定装置14は、体重測定装置と体組成測定装置としての機能を有し、ユーザの下半身から生体インピーダンス(以下「下半身インピーダンス」という。)及び体重を測定する装置である。下半身測定装置14は、載台30に右足電極部32R及び左足電極部32Lを備える。右足電極部32R及び左足電極部32Lには、各々電流を流すための電流電極と電圧を測定する電圧電極が設けられる。
【0035】
ユーザは、右足裏が右足電極部32Rに接触し、左足裏が左足電極部32Lに接触するように、載台30の上に立つ。下半身測定装置14は、電流電極に電流を流して電圧電極で電圧(電位差)を測定することで、ユーザの下半身インピーダンスを取得する。
【0036】
下半身測定装置14は、体重を測定するためのロードセルを備える。下半身測定装置14は、ユーザが載台30の上に立つと、荷重(体重)に応じたロードセルの変位状態に基づいて、ユーザの体重を測定する。
【0037】
また、下半身測定装置14は、表示部34及び操作部36を備える。表示部34は、体重等の測定結果を表示する。操作部36は、下半身測定装置14の電源操作や入力操作を受け付ける。
【0038】
活動量測定装置16は、一例として歩数計の機能を有し、本体部40にモニタ42及び操作ボタン44が設けられる。
【0039】
モニタ42は、ユーザの歩数が表示される。また、モニタ42には、例えば、一日におけるユーザの目標歩数等の目標値が表示されてもよい。操作ボタン44は、活動量測定装置16の電源オン又は電源オフ、各種設定値の入力に用いられる。
【0040】
なお、本実施形態の下半身測定装置14及び活動量測定装置16は、上半身測定装置12と同様に測定結果を携帯端末装置18へ送信する。
【0041】
携帯端末装置18は、情報処理装置であり、上半身測定装置12、下半身測定装置14、及び活動量測定装置16との間で無線通信を行なうことで測定結果等を受信し、測定結果等を表示するタッチパネルディスプレイ50を備える。携帯端末装置18は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はスマートウォッチ等の可搬型の情報処理装置である。
【0042】
本実施形態の携帯端末装置18は、ユーザの身体的又は精神的な機能の状態(以下「フレイル」という)を判定し、ユーザにアドバイスを提示するアドバイス提示装置としての機能を有する。このため、携帯端末装置18には、フレイル判定用のアプリケーションソフト(以下「フレイル判定アプリ」という)がインストールされる。フレイル判定アプリは、ユーザのフレイル判定に基づいて、ユーザにアドバイスを提示する。
【0043】
携帯端末装置18は、ユーザのフレイルを判定するための複数の測定項目を取得する。この測定項目は、一例として、上半身測定装置12、下半身測定装置14、及び活動量測定装置16による測定結果、及びユーザによる質問に対する回答入力である。
【0044】
サーバ19は、携帯端末装置18との間でデータの送受信を行ない、携帯端末装置18から受信したデータを記憶する。具体的には、サーバ19は、上半身測定装置12、下半身測定装置14、及び活動量測定装置16による測定結果、フレイル判定の結果等を、携帯端末装置18から受信してユーザ毎に時系列で記憶する。
【0045】
このように本実施形態の測定システム10は、上半身測定装置12、下半身測定装置14、活動量測定装置16、及び携帯端末装置18を含んで構成される。各装置は、各々無線通信機能を有しており、表示手段としても機能する携帯端末装置18を中心したスター型の構成となる。そして、上半身測定装置12、下半身測定装置14、及び活動量測定装置16は、単独の装置として独立して動作し、携帯端末装置18に測定結果を送信して集約する。
【0046】
特に上半身測定装置12と下半身測定装置14とは各々単独の装置であるため、ユーザは任意の場所、測定タイミング、及び測定姿勢で上半身又は下半身を測定することができる。従って、本実施形態の測定システム10は、ユーザにとって利便性の高い使用を可能とする。
【0047】
ここで、本実施形態の携帯端末装置18は、上述のように、フレイルを判定するための複数の測定項目毎の判定結果に基づいて、ユーザにアドバイスを提示するアドバイス提示装置である。このため、本実施形態の携帯端末装置18は、複数の測定項目の入力内容を取得し、所定の測定項目に対応するアドバイスを提示する。本実施形態の携帯端末装置18では、一例として、入力内容の取得毎に、測定項目の判定結果に基づいて測定項目の優先順位を決定する。そして、アドバイスの提示予定とされる所定の測定項目は、優先順位に基づいて決定される。
【0048】
ユーザに提示されるアドバイスは、ユーザの行動変容を促すものであり、アドバイスに従ってユーザが行動することで、ユーザの身体等の状態がフレイル状態からロバスト状態に改善する。また、本実施形態のアドバイスの提示とは、一例として、携帯端末装置18が備えるタッチパネルディスプレイ50によるアドバイスの表示であるが、これに限られない。アドバイスの提示は、例えば、音声出力又は紙媒体等への印刷等、他の提示手段による提示でもよい。
【0049】
測定項目とは、例えば、ユーザの体重、筋力、筋機能、活動量、疲労感である。体重は、下半身測定装置14の体重の測定結果から得られる。筋力は、上半身測定装置12の握力の測定結果から得られる。筋機能は、上半身測定装置12及び下半身測定装置14による生体インピーダンス等の測定結果(例えば筋肉量)から得られる。活動量は、活動量測定装置16による歩数の測定結果から得られる。疲労感は、ユーザに対する質問の回答から得られる。
【0050】
フレイル判定のための上記測定項目は、一例であり、必ずしも全ての測定項目が含まれていなくてもよいし、他の測定項目が追加されてもよい。また、上記測定項目を得るための機器は、一例であり、他の機器が用いられてもよい。
【0051】
本実施形態では、後述する
図3に示されるように、測定項目の判定結果毎に複数のアドバイスが設定されている。そして、タッチパネルディスプレイ50は、測定項目の判定結果に応じて選択されたアドバイスを優先順位に応じて提示する。これにより、携帯端末装置18は、測定項目の判定結果に応じた適切なアドバイスをユーザに提示できる。
【0052】
本実施形態の携帯端末装置18は、上記のように、複数の測定項目の入力内容の取得毎に測定項目の優先順位が決定され、優先順位に基づいてユーザにアドバイスが提示される。入力内容の取得毎に決定される最優先の測定項目は連続して同じとなる場合もある。仮に、最優先の測定項目が連続して同じとなり、同じアドバイスが連続して提示されると、ユーザは飽きてしまい、行動変容に対するユーザのモチベーションが低下する可能性がある。
【0053】
そこで、本実施形態の携帯端末装置18は、アドバイスの提示予定とされる所定の測定項目が連続して同じ場合は、同一のアドバイスを提示し続けない。本実施形態における所定の測定項目は、優先順位に基づいて決定され、一例として、優先順位のうち最優先の測定項目である。
【0054】
すなわち、本実施形態の携帯端末装置18のタッチパネルディスプレイ50は、入力内容の取得毎に決定される最優先の測定項目が連続して同じ場合は、同一のアドバイスを提示し続けない。従って、本実施形態の携帯端末装置18は、ユーザのフレイル判定が行われる毎に、異なるアドバイスをユーザに提示するので、フレイル状態を回復させるための行動変容に対するユーザのモチベーションの低下を抑制できる。
【0055】
なお、「同一のアドバイスを提示し続けない」とは、例えば、2又は3回程度、同一のアドバイスが連続して提示されることを許容するものである。すなわち、本実施形態の携帯端末装置18は、行動変容を起こすべき測定項目が連続して同じであっても、必ずしも前回とは異なるアドバイスを提示しなくてもよく、ユーザに飽きが生じないように適宜異なるアドバイスを提示するものである。
【0056】
ここで、アドバイスの提示の目的が仮にユーザが疾患からの回復である場合は、たとえ同一のアドバイスであっても連続して提示し続けなければならない。一般的に、疾患からの回復のためには、例えば、同じ薬を定期的に摂取する必要があったり、リハビリのために同じ行動を繰り返す必要がある。すなわち、ユーザが飽きるという理由によって、異なるアドバイスを行っていたら、ユーザの回復を遅らせることになりかねない。
【0057】
一方で、フレイル状態とは、主に加齢や疾患等によって身体的又は精神的な機能が衰えることである。すなわち、フレイル状態からの回復は、疾患からの回復とは異なり、同じ行動を繰り返し行うことで達成されるものではない。特に、ユーザのフレイル状態か加齢を原因とするものであれば、フレイル状態から回復するための行動は、ユーザにとってその後の生涯に渡って行うものである。
【0058】
すなわち、フレイル状態からの回復には、同じ行動をユーザが繰り返し行うことが重要ではなく、回復に寄与する行動を継続させることが重要である。そして、フレイル状態から回復に寄与するための行動は一種類ではなく、複数種類あり得る。このため、本実施形態の携帯端末装置18は、入力内容の取得毎に決定される最優先の測定項目が連続して同じ場合は、同一のアドバイスを提示し続けないという処理を行う。
【0059】
図2は、本実施形態の携帯端末装置18の機能ブロック図である。携帯端末装置18は、操作入力受付部60、体組成値算出部62、モニタ制御部64、記憶部66、短距離通信部68、及び広域通信部70を備える。体組成値算出部62、操作入力受付部60、及びモニタ制御部64によって実行される各機能は、一例としてプログラムが起動することによって携帯端末装置18が備える演算装置で実行される。
【0060】
操作入力受付部60は、ユーザが行ったタッチパネルディスプレイ50に対するタッチ動作、及びスイッチのオン又はオフ動作を携帯端末装置18への操作入力として受け付ける。携帯端末装置18は、この操作入力に基づいて、各種制御を実行する。
【0061】
体組成値算出部62は、ユーザ情報、下半身測定装置14から送信された下半身インピーダンス、並びに上半身測定装置12から送信された上半身インピーダンス及び体重等に基づいて、ユーザの体組成値を算出する。
【0062】
体組成値算出部62が算出する体組成値は、例えば、脂肪率、脂肪量、除脂肪量、筋肉量、内臓脂肪量、内臓脂肪レベル、内臓脂肪面積、皮下脂肪量、基礎代謝量、骨量、体水分率、BMI、細胞内液量、細胞外液量等である。なお、体組成値の算出に必要とするユーザの性別、身長、及び年齢等のユーザ情報は、記憶部66又はサーバ19に記憶される。
【0063】
モニタ制御部64は、各種画像を表示するようにタッチパネルディスプレイ50を制御する。例えば、モニタ制御部64は、体組成値算出部62によって算出されたユーザの体組成値、フレイル判定の結果やアドバイス等をタッチパネルディスプレイ50に表示させる。
【0064】
記憶部66は、例えば、不揮発性メモリであり、各種データ、設定値、及びフレイル判定アプリ等のアプリケーションプログラム等を保存する。なお、記憶部66に記憶されるデータとしては、例えば、ユーザ情報、上半身測定装置12、下半身測定装置14、及び活動量測定装置16から送信された測定結果、体組成値算出部62で算出された体組成値、フレイル判定の結果等が含まれる。
【0065】
短距離通信部68は、通信領域が狭い無線通信規格によって上半身測定装置12、下半身測定装置14、及び活動量測定装置16との通信を行う。本実施形態の短距離通信部68は、一例として、BLE(Bluetooth Low Energy)によって上半身測定装置12、下半身測定装置14、及び活動量測定装置16と通信を行うが、これに限られず、他の規格によって無線通信を行ってもよい。
【0066】
広域通信部70は、短距離通信部68よりも通信領域が広い無線通信規格によってサーバ19等の他の情報処理装置と通信を行う。本実施形態の広域通信部70は、一例として、Wi-Fi(登録商標)によってサーバ19と通信を行うが、これに限られず、他の規格によって無線通信を行ってもよい。
【0067】
また、本実施形態の携帯端末装置18は、入力内容取得部72、フレイル判定部74、優先順位決定部76、及びアドバイス選択部78を備える。なお、これらによって実行される各機能は、フレイル判定アプリとしての機能でもある。
【0068】
入力内容取得部72は、複数の測定項目の入力内容を取得する。本実施形態の入力内容は、ユーザの体重、筋力、筋機能、活動量、疲労感である。これらの入力内容は、上半身測定装置12、下半身測定装置14、及び活動量測定装置16の測定結果、及び質問に対するユーザの回答として取得される。
【0069】
フレイル判定部74は、複数の測定項目の入力内容に基づいて測定項目毎にユーザのフレイル状態を判定する。フレイル判定は、例えば、過去の入力内容と今回の入力内容の変化量に基づいた判定、年齢、性別、体重、及び身長等に応じた平均値とユーザの入力内容との差異に基づいた判定、質問に対する回答に応じた判定等である。
【0070】
具体的には、体重のフレイル判定は、下半身測定装置14から取得する体重の測定結果に基づいて行われる。また、筋力のフレイル判定は、上半身測定装置12から取得する握力の測定結果に基づいて行われる。筋機能のフレイル判定は、上半身測定装置12及び下半身測定装置14から取得する生体インピーダンスの測定結果(例えば筋肉量)に基づいて行われる。活動量のフレイル判定は、活動量測定装置16から取得する歩数の測定結果に基づいて行われる。
【0071】
疲労感のフレイル判定は、フレイル判定アプリを介して入力されるユーザに対する質問の回答に基づいて行われる。なお、質問に基づくフレイル判定としては、例えば、質問毎にユーザが選択する複数の回答を予め設け、ユーザが選択した回答に基づいて行う。また、質問に基づくフレイル判定は、質問に対してユーザが数値を入力し、入力された数値に基づいて行ってもよい。
【0072】
なお、握力計22で測定した握力値の時間変化(過去値や継時変化からのユーザの疲労を算出)、及び携帯端末装置18に搭載された各種センサ又はカメラ等の測定結果に基づいて、ユーザの身体状態を判定して、疲労感のフレイル判定が行われてもよい。また、フレイル判定アプリは、携帯端末装置18に搭載された加速度計、ジャイロ計、照度計等の各種センサ、カメラ、GPS(Global Positioning System)、携帯端末装置18の使用頻度等の情報からユーザの活動量、筋機能等の入力内容を取得し、フレイル判定を行ってもよい。
【0073】
なお、これらに限らず、測定項目毎のフレイル判定は、例えば、J-CHS等のフレイル判定基準が用いた既知の手法で行われればよい。
【0074】
本実施形態のフレイル判定部74は、一例として、“要支援・要介護”、“フレイル”、“プレフレイル”、“健常”、“超健常”とのように5段階で判定し、測定項目毎の判定結果を判定レベルとして導出する。“要支援・要介護”を判定レベル“1”とし、“フレイル”を判定レベル“2”とし、“プレフレイル”を判定レベル“3”とし、“健常”を判定レベル“4”とし、“超健常”を判定レベル“5”とする。すなわち、判定レベルの値が低いほど、ユーザの状態は悪いとされる。
【0075】
本実施形態のフレイル判定部74は、ユーザによるフレイル判定アプリの操作に応じて入力内容を取得して、ユーザがフレイル判定の実行指示を行った場合に測定項目の判定レベルを導出する。
【0076】
優先順位決定部76は、入力内容の取得毎に測定項目の判定レベルに基づいて測定項目の優先順位を決定する。なお、ユーザにとって改善の必要性が高い測定項目ほど、優先順位が高くなる。すなわち、判定レベルの低い測定項目ほど優先順位が高くなる。
【0077】
これに限らず、優先順位は、ユーザが任意に設定した条件で決定されてもよい。例えば、ユーザ自身が改善したい生活習慣又は身体状態を定め、これに基づいて優先順位が決定されてもよい。これにより、ユーザは自身の好みに合ったアドバイスが提示されるので、生活習慣の改善等に対するモチベーションを高く保つことができる。
【0078】
アドバイス選択部78は、ユーザに提示するアドバイスを選択する。本実施形態のアドバイス選択部78は、測定項目の判定レベル毎に一つのアドバイスを選択し、測定項目の優先順位に応じて提示するアドバイスの順番を決定する。
【0079】
ここで、
図3は、体重の判定レベルとアドバイスとの関係を示す模式図である。
図3に示されるように、本実施形態では、判定レベル毎に複数の異なるアドバイス(W1~W3)が設定されている。すなわち、各測定項目の判定レベル毎に複数のアドバイスW1~W3が分類されている。
【0080】
図3は、一例として、体重に対応する判定レベル毎のアドバイスW1~W3を示しているが、他の測定項目である筋力、筋機能、活動量、疲労感に対しても判定レベル毎に3種類のアドバイスが設定される。アドバイスの数は判定レベル毎に複数であればよく、最低で2種類であり、4種類以上設定されてもよい。なお、
図3における判定コメントは、判定レベルに応じてユーザに提示されるものであり、判定レベル毎に一種類である。
【0081】
測定項目の判定レベル毎に設定されている複数のアドバイスは、携帯端末装置18の記憶部66に記憶されてもよいし、サーバ19に記憶され、サーバ19から適宜読み出されて携帯端末装置18に送信されてもよい。
【0082】
図4は、本実施形態の優先順位判定処理の流れを示すフローチャートである。
【0083】
まず、ステップ100では、フレイル判定部74が入力内容に基づいて測定項目毎にレベル判定を行う。
【0084】
次のステップ102では、優先順位決定部76が測定項目の順番を判定レベルが低い順、すなわち優先順位が高い順に並び替える。
【0085】
次のステップ104では、判定レベルが同じ測定項目が存在するか否かを優先順位決定部76が判定し、肯定判定の場合はステップ106へ移行し、否定判定の場合はステップ112へ移行する。
【0086】
ステップ106では、判定レベルが同じ測定項目のうち、今回の判定レベルが前回の判定レベルより下がった測定項目が存在するか否かを優先順位決定部76が判定し、肯定判定の場合はステップ108へ移行し、否定判定の場合はステップ110へ移行する。
【0087】
ステップ108では、判定レベルの下がった測定項目の優先順位を上位とし、ステップ112へ移行する。
【0088】
ステップ110では、判定レベルが同じ測定項目の優先順位をランダムで決定し、ステップ112へ移行する。
【0089】
ここで、
図5は、判定レベルが同じ測定項目の優先順位の決定に関する模式図である。
図5(A)は今回と前回の判定結果を示す。すなわち、計測日が2022/2/15とされる測定項目毎の判定レベルが今回の判定結果であり、計測日が2022/2/7とされる測定項目毎の判定レベルが前回の判定結果である。
図5(B)は、今回の判定結果に基づく測定項目の優先順位である。
【0090】
図5(A)の例では、今回の判定結果のうち、体重と筋機能については同じ判定レベル“3”である。そして筋機能については前回の判定レベルが“4”であることから、筋機能の判定レベルが前回の判定レベルより下がっている。一方で、体重については今回の判定レベルと前回の判定レベルは同じである。このため、
図5(B)に示されるように、今回の測定項目の優先順位は筋機能が体重よりも高くなる。
【0091】
このように、本実施形態の携帯端末装置18は、前回に比べて今回の判定結果が悪くなった測定項目の優先順位が上位とされる。これにより、判定結果が悪くなった測定項目に対応するアドバイスが提示され易くなる。
【0092】
なお、上記のように、判定レベルが同じ測定項目のうち、今回の判定レベルが前回の判定レベルより下がった測定項目の優先順位を上位とするだけでなく、他の条件で優先順位を上位としてもよい。例えば、前回の判定レベルに比べて今回の判定レベルの低下の度合いが大きい測定項目の優先順位を上位としてもよい。例えば、前回の判定レベルが“5”であり、今回の判定レベルが“2”となった測定項目のように、判定レベルが3つ以上下がった測定項目を他の測定項目の優先順位にかかわらず最優先とする。
【0093】
ステップ112では、優先順位決定部76が測定項目の優先順位を確定する。すなわち、ステップ104からステップ112へ移行した場合には、ステップ104で並び替えられた測定項目の順番で優先順位が確定する。一方で、ステップ108又はステップ110からステップ112へ移行した場合には、ステップ108又はステップ110で決定した優先順位を加味した順番で優先順位が確定する。
【0094】
なお、アドバイスの提示予定とされる測定項目は、ステップ112で確定された優先順位に基づいて決定される。
【0095】
図6は、本実施形態のアドバイス提示処理の流れを示すフローチャートである。アドバイス提示処理は、測定項目の入力内容の取得毎にユーザの指示に基づいてフレイル判定アプリが実行する。
【0096】
まず、ステップ200では、アドバイス選択部78が測定項目毎にアドバイス番号を選択する。具体的には、アドバイス選択部78が測定項目毎に三種類のアドバイスの中からランダムに一種類を選択する。
【0097】
次のステップ202では、優先順位決定部76が測定項目に対する優先順位決定処理を行う。優先順位決定処理は、
図4を用いて説明した処理である。
【0098】
次のステップ204では、ステップ200で選択したアドバイス番号とステップ202で決定した優先順位をアドバイス選択部78が結合させる。
【0099】
この結合について、
図7を参照して説明する。
図7(A)は、測定項目毎に選択されたアドバイス番号を示す。また、
図7(B)は、測定項目を判定レベルに基づく優先順位で並び替えた状態を示す。
図7(A)に示される測定項目毎のアドバイス番号と測定項目の優先順位を結合した状態が
図7(C)に示される。
【0100】
すなわち、
図7(C)の例では、筋力のアドバイスとして、判定レベル1における番号g2のアドバイスが選択される。疲労感のアドバイスとして、判定レベル2における番号ex3のアドバイスが選択される。体重のアドバイスとして、判定レベル3における番号w1のアドバイスが選択される。筋機能のアドバイスとして、判定レベル4における番号s1のアドバイスが選択される。活動量のアドバイスとして、判定レベル5における番号a2のアドバイスが選択される。
【0101】
このようなステップ204の処理によって、本実施形態ではアドバイスの提示予定とされる測定項目が実際にタッチパネルディスプレイ50に提示される測定項目として決定される。
【0102】
次のステップ206では、ステップ204で決定したアドバイス番号のアドバイスを、測定横目の優先順位に応じてタッチパネルディスプレイ50が提示する。なお、アドバイスの提示において、単に優先順位に応じてアドバイスが提示するだけでなく、フレイル判定アプリが、優先順位の高い順に強調表示を行ってもよい。これにより、本実施形態の携帯端末装置18は、最優先のアドバイスが示す行動を実行するように、ユーザの行動を促すことができる。
【0103】
また、タッチパネルディスプレイ50は、一つのアドバイスのみを提示してもよい。すなわち、タッチパネルディスプレイ50は、優先順位の上位から下位の測定項目全てのアドバイスを提示するのではなく、最優先のアドバイス一つのみを提示してもよい。これにより、本実施形態の携帯端末装置18は、ユーザ自身の選択にゆだねることなく、ユーザの行動を促すことができる。
【0104】
上述のステップ200で説明したように、本実施形態のタッチパネルディスプレイ50は、最優先の測定項目に対応するアドバイスとして、ランダムに選択されたアドバイスを提示する。従って、本実施形態の携帯端末装置18は、入力内容の取得毎に決定される最優先の測定項目が連続して同じ場合は、同一のアドバイスを提示し続けることはない。なお、これに限らず、ステップ200では、アドバイス選択部78が、測定項目毎に所定の順番でアドバイスを選択し、タッチパネルディスプレイ50に所定の順番で選択されたアドバイスが提示されてもよい。
【0105】
以上説明したように、本実施形態のアドバイス提示装置である携帯端末装置18は複数の測定装置(上半身測定装置12、下半身測定装置14、活動量測定装置16等)から取得した測定結果に基づき、所定の項目に関するアドバイスを提示する装置である。また、携帯端末装置18は、複数の測定装置から取得した測定結果から測定項目の優先順位を決定し、優先順位に応じてアドバイスを決定するが、新たな測定によって決定されたアドバイスに対応する所定の項目が前回の測定と同一の場合に同じアドバイスを連続して出し続けることのないよう複数のアドバイスを用意している。このように測定結果から決定されるアドバイスに対応する所定の項目の優先順位が連続して同じ場合は、同じアドバイスを連続して表示し続けないように、アドバイスを例えば所定の順番(又はランダム)に提示する。
【0106】
所定の項目とは、ユーザのフレイルを判定するための複数の測定項目のうち行動変容を起こすべき測定項目である。所定の項目は複数の測定項目のフレイル判定における判定レベルに応じた優先順位に基づいて決定される。ユーザにとって改善の必要性が高い測定項目ほど、優先順位が高くなる。すなわち、判定レベルの低い測定項目ほど優先順位が高くなる。
【0107】
このように、アドバイスの提示が行われる所定の項目が連続して同じ場合は、同一のアドバイスを提示し続けないので、身体的又は精神的な機能を回復させるための行動変容に対するユーザのモチベーションの低下を抑制できる。
【0108】
(第2実施形態)
第1実施形態では、最優先の測定項目のアドバイスをランダムに選択するので、同一のアドバイスが連続して提示される可能性を許容していた。一方で、本実施形態では、今回提示するアドバイスを前回提示したアドバイスとは異なるアドバイスとする。
【0109】
図7は、本実施形態のアドバイス提示処理の流れを示すフローチャートである。アドバイス提示処理は、測定項目の入力内容の取得毎にユーザの指示に基づいてフレイル判定アプリが実行する。
【0110】
まず、ステップ300では、アドバイス選択部78が測定項目毎にアドバイス番号を選択する。なお、ステップ300では、一例として、複数のアドバイスのうちからランダムに選択するが、これに限られず、他の手法でアドバイス番号が選択されてもよい。
【0111】
次のステップ302では、優先順位決定部76が優先順位決定処理を行う。
【0112】
次のステップ304では、ステップ300で選択したアドバイス番号とステップ302で決定した優先順位をアドバイス選択部78が結合させる。
【0113】
次のステップ306では、最優先の測定項目が今回と前回とで同じか否かをアドバイス選択部78が判定し、肯定判定の場合はステップ308へ移行し、否定判定の場合はステップ312へ移行する。
【0114】
ステップ308では、最優先の測定項目のアドバイス番号が今回と前回とで同じか否かをアドバイス選択部78が判定し、肯定判定の場合はステップ310へ移行し、否定判定の場合はステップ312へ移行する。
【0115】
ステップ310では、最優先の測定項目に対応するアドバイス番号のうち、前回とは異なるアドバイス番号をアドバイス選択部78が選択し、選択したアドバイス番号を最優先の測定項目のアドバイス番号として決定する。ステップ310におけるアドバイスの選択は、例えば、前回提示したアドバイス番号を除いたアドバイス番号からランダムに選択してもよいし、前回提示したアドバイス番号から一つずれた番号のアドバイスを選択してもよい。
【0116】
ステップ312では、モニタ制御部64がステップ304又はステップ310で決定したアドバイス番号の優先順位でアドバイスをタッチパネルディスプレイ50に提示させる。
【0117】
このように、本実施形態のタッチパネルディスプレイ50は、前回の最優先の測定項目と今回の最優先の測定項目とが同じ場合に、最優先の測定項目に設定されている複数のアドバイスのうち、前回とは異なるアドバイスを今回のアドバイスとして提示する。従って、本実施形態の携帯端末装置18は、入力内容の取得毎に決定される最優先の測定項目が連続して同じであっても、同一のアドバイスを提示し続けることはない。
【0118】
また、本実施形態のタッチパネルディスプレイ50は、前回の最優先の測定項目と今回の最優先の測定項目とが同じ場合に、優先順位が2番目以下の測定項目のアドバイスを今回のアドバイスとして提示してもよい。この形態の場合、アドバイス選択部78は、例えば、優先順位が2番目以下の測定項目をランダムに選択する。そして、タッチパネルディスプレイ50は、ランダムに選択された測定項目のアドバイスを今回の最優先のアドバイスとして提示する。今回のアドバイスに対応する2番目以下の測定項目の選択は、ランダムではなく、予め定められた順番で行われてもよいし、常に優先順位が2番目の測定項目のアドバイスが選択されてもよい。
【0119】
この実施形態では、アドバイスの提示予定とされる測定項目は最優先の測定項目である。しかしながら、前回の最優先の測定項目と今回の最優先の測定項目とが同じ場合には、優先順位が2番目以下の測定項目がアドバイスを提示する測定項目として決定される。すなわち、この実施形態では、アドバイスの提示予定とされる測定項目と実際にアドバイスが提示される測定項目とが異なる。
【0120】
このようにアドバイスの提示は、前回の最優先の測定項目と今回の最優先の測定項目とが同じ場合に、前回と優先順位が同じ測定項目に設定されている複数のアドバイスのうち、前回とは異なるアドバイスを今回のアドバイスとして提示すること、および、前回と優先順位が異なる測定項目のアドバイスを今回のアドバイスとして提示することを含む。
【0121】
(第3実施形態)
本実施形態では、タッチパネルディスプレイ50は、優先順位が高い測定項目のアドバイスと優先順位が低い測定項目のアドバイスを交互に提示する。
【0122】
すなわち、本実施形態のアドバイス選択部78は、優先順位が高い測定項目のアドバイスと優先順位が低い測定項目のアドバイスを交互に選択する。例えば、前回のアドバイスの選択において優先順位が高い測定項目のアドバイスを選択した場合に、今回のアドバイスの選択において優先順位が高い測定項目のアドバイスを選択する。
【0123】
具体的には、優先順位が高い測定項目は、上位2つの測定項目のグループ(以下「上位グループ」という。)とされ、優先順位が低い測定項目は、下位3つの測定項目のグループ(以下「下位グループ」という。)とされる。そして、上位グループのうち最優先(優先順位が1位)の測定項目のアドバイスと、下位グループのうち最優先(優先順位が3位)の測定項目のアドバイスとが交互に選択される。このように、優先順位の高い測定項目のアドバイスを実行するだけでなく、優先順位が低い項目のアドバイスをユーザが実行することで、ユーザは自身の機能悪化を抑制できる。
【0124】
なお、これに限らず、上位グループは、優先順位が上位3つ又は上位1つの測定項目とされてもよいし、下位グループは優先順位が下位2つ又は下位4つのグループとされてもよい。
【0125】
また、測定項目毎のアドバイスの選択は、ランダム又は所定の順番で行われる。例えば、アドバイスが提示される測定項目として、優先順位が1位の測定項目が選択された場合、当該測定項目に対応する複数のうち、一つのアドバイスがランダム又は所定の順番で選択される。そして、選択されたアドバイスが提示される。
【0126】
(第4実施形態)
本実施形態のタッチパネルディスプレイ50は、優先順位が2番目以下の測定項目が連続して同じ場合は、2番目以下の測定項目に対応するアドバイスとして同一のアドバイスを提示し続けない。なお、本実施形態では、最優先の測定項目が連続して同じであり、選択されたアドバイスが同じ場合でも、提示するアドバイスを異なるアドバイスとはしない。
【0127】
図9は、本実施形態のアドバイス提示処理の流れを示すフローチャートである。なお、
図9におけるステップ400~ステップ404は、
図8におけるステップ300~ステップ304と同様である。
【0128】
ステップ404から移行するステップ406では、優先順位が2番目以下の測定項目が今回と前回とで同じか否かをアドバイス選択部78が判定し、肯定判定の場合はステップ408へ移行し、否定判定の場合はステップ412へ移行する。
【0129】
ステップ408では、今回と前回とで優先順位が同じ測定項目のアドバイス番号が今回と前回とで同じか否かをアドバイス選択部78が判定し、肯定判定の場合はステップ410へ移行し、否定判定の場合はステップ412へ移行する。
【0130】
ステップ410では、優先順位が同じ測定項目に対応するアドバイス番号のうち、前回とは異なるアドバイス番号をアドバイス選択部78が選択し、提示するアドバイス番号として決定する。ステップ410におけるアドバイスの選択は、例えば、前回提示したアドバイス番号を除いたアドバイス番号からランダムに選択してもよいし、前回提示したアドバイス番号から一つずれた番号のアドバイスを選択してもよい。
【0131】
ここで、
図10を参照して、ステップ406からステップ410について説明する。
図10は、本実施形態の測定項目とアドバイスとの組み合わせを示す模式図である。
図10(A)は前回のアドバイス番号と優先順位との結合を示し、
図10(B)は今回のアドバイス番号と優先順位との結合を示す。
【0132】
図10(A)と
図10(B)とに示すように、今回と前回とでは、優先順位が筋力、疲労感、体重、筋機能、活動量の順で同じである。すなわち、ステップ406の判定では、優先順位が2番目以下である疲労感、体重、筋機能、活動量の順番が今回と前回とで同じである。そして、疲労感、体重、筋機能、活動量に対応するアドバイス番号のうち、疲労感のアドバイス番号が今回と前回とで同じである。すなわち、ステップ408の判定では、優先順位が2番目である疲労感のアドバイス番号が今回と前回とで同じとなる。
【0133】
このため、ステップ410の処理によって、今回の疲労感のアドバイス番号が前回のアドバイス番号と異なるように選択される。
図10(C)は、ユーザに提示される今回のアドバイス番号と優先順位との組み合わせを示す。
図10(C)が示すように、疲労感のアドバイス番号は、
図10(A)が示す前回のアドバイス番号ex3とは異なるアドバイス番号ex2とされている。
【0134】
ステップ406又はステップ410から移行するステップ412では、モニタ制御部64がステップ404又はステップ410で決定したアドバイス番号の優先順位でアドバイスをタッチパネルディスプレイ50に提示させる。
【0135】
このように本実施形態の携帯端末装置18は、優先順位が2番目以下の測定項目が連続して同じであっても、同一のアドバイスを提示し続けることはない。一方、最優先の測定項目が連続して同じであり、かつアドバイス番号も同じであっても、異なるアドバイスとはされない。
【0136】
なお、本実施形態のステップ406では、最優先以外の測定項目が今回と前回とで同じであるか否かを判定したが、これに限られない。例えば、2番目のみ、又は2番目と3番目のみとのように、2番目以下の所定の順番の測定項目が今回と前回とで同じであるか否かを判定してもよい。
【0137】
以上、本発明を、上記実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0138】
上記実施形態では、複数の測定項目の全てを対象にアドバイスを選択する形態について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、アドバイス選択部78は、測定項目毎の判定レベルが“1”~“3”の測定項目を対象にアドバイスを選択してもよい。これにより、携帯端末装置18は、判定レベルが低い測定項目のアドバイス、換言すると、ユーザにとって改善を必要とする測定項目のみに対応するアドバイスを提示することとなる。
【0139】
上記実施形態では、
図3に示すように、測定項目の判定結果毎に複数のアドバイスが設定される形態について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、設定されているアドバイスは、測定項目毎の基準となる文章であり、測定項目の判定レベルに応じて基準となる文章が動的に変化してもよい。
【0140】
また、測定項目毎のアドバイスとして、他の測定項目の優先順位を反映したアドバイスが設定されてもよい。例えば、測定項目として体重の優先順位が一位であり、筋力の優先順位が二位である場合に対応するアドバイスが複数作成される。同様に、体重の優先順位が一位であり、筋機能、活動量、及び疲労感の優先順位が二位である場合に対応するアドバイスが複数作成される。このように、優先順位の組み合わせに応じたアドバイスが測定項目毎に設定されることで、ユーザに対してより適切なアドバイスが提示される。
【0141】
また、上記実施形態では、体組成値算出部62及びフレイル判定部74、優先順位決定部76、アドバイス選択部78を携帯端末装置18が備える形態について説明したが、本発明はこれに限られない。サーバ19がフレイル判定部74、優先順位決定部76、アドバイス選択部78を備えてもよい。この形態の場合、携帯端末装置18は、入力内容取得部72で取得した測定項目毎の入力内容をサーバ19へ送信し、サーバ19が当該入力内容に基づいてアドバイスを選択する。そして、サーバ19は、選択したアドバイスを携帯端末装置18へ送信する。携帯端末装置18は、送信されたアドバイスをユーザに提示する。
【0142】
また、上記実施形態では、測定項目が上半身測定装置12、下半身測定装置14、活動量測定装置16から携帯端末装置18に送信される形態について説明したが、本発明はこれに限られない。測定項目の一部又は全てが、フレイル判定アプリを介して、ユーザが携帯端末装置18に直接入力する形態としてもよい。
【0143】
また、上記実施形態では、アドバイスを提示する測定項目を測定項目の優先順位に基づいて決定する形態について説明したが、本発明はこれに限られない。優先順位以外の他の手法によって、アドバイスを提示する測定項目が決定されてもよい。また、携帯端末装置18は、例えば、測定項目の優先順位にかかわらず、全ての測定項目に対してアドバイスを提示したり、ユーザにより選択された測定項目のみアドバイスを提示してもよい。これらの形態の場合でも、携帯端末装置18は、アドバイスの提示が行われる測定項目が連続して同じ場合は、同一の前記アドバイスを提示し続けない。
【符号の説明】
【0144】
10 測定システム
12 上半身測定装置(体組成測定装置)
14 下半身測定装置(体重測定装置、体組成測定装置)
16 活動量測定装置
18 携帯端末装置(アドバイス提示装置)
22 握力測定装置(筋力測定装置)
50 タッチパネルディスプレイ(提示手段)
72 入力内容取得部(取得手段)