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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054610
(43)【公開日】2024-04-17
(54)【発明の名称】風呂システム
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/00 20060101AFI20240410BHJP
   E03C 1/084 20060101ALI20240410BHJP
   F24H 15/196 20220101ALI20240410BHJP
   F24H 9/13 20220101ALI20240410BHJP
【FI】
A47K3/00 F
A47K3/00 E
E03C1/084
F24H15/196 301K
F24H9/13 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022160940
(22)【出願日】2022-10-05
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺西 章吾
(72)【発明者】
【氏名】岩間 優子
(72)【発明者】
【氏名】本田 民樹
(72)【発明者】
【氏名】柘植 力
【テーマコード(参考)】
2D060
3L024
3L037
【Fターム(参考)】
2D060CC17
3L024CC13
3L024DD06
3L024DD17
3L024DD27
3L037DA02
3L037DB07
(57)【要約】
【課題】加熱装置及び気体溶解装置を単一の接続器具によって浴槽に接続する構成を採用した風呂システムの利便性を向上することが可能な技術を提供する。
【解決手段】風呂システムは、接続器具と、加熱通路と、加熱通路に設けられる加熱装置と、気体溶解通路と、気体溶解通路に設けられる気体溶解装置を備える。接続器具は、第1吐出路と、第1吐出路に設けられる微細気泡発生部と、第2吐出路と、吸込路を備える。風呂システムは、浴槽内の湯水を吸込路を介して加熱通路の他端に送り、加熱装置で加熱した湯水を加熱通路の一端から第2吐出路を介して浴槽内に送る追い焚き運転と、浴槽内の湯水を吸込路を介して気体溶解通路の他端に送り、気体溶解装置で気体を加圧溶解させた湯水を気体溶解通路の一端から第1吐出路を介して浴槽内に送ることで、微細気泡発生部で微細気泡を発生させる微細気泡発生運転を実行可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽に取り付けられる接続器具と、
加熱通路と、
前記加熱通路に設けられ、湯水を加熱する加熱装置と、
気体溶解通路と、
前記気体溶解通路に設けられ、前記湯水に気体を加圧溶解させる気体溶解装置と、を備える風呂システムであって、
前記接続器具は、前記気体溶解通路の一端に接続するとともに前記浴槽内に連通する第1吐出路と、前記第1吐出路に設けられる微細気泡発生部と、前記加熱通路の一端に接続するとともに前記浴槽内に連通する第2吐出路と、前記加熱通路の他端及び前記気体溶解通路の他端に接続するとともに前記浴槽内に連通する吸込路と、を備えており、
前記風呂システムは、
前記浴槽内の前記湯水を前記吸込路を介して前記加熱通路の前記他端に送り、前記加熱装置によって加熱された前記湯水を前記加熱通路の前記一端から前記第2吐出路を介して前記浴槽内に送る、追い焚き運転と、
前記浴槽内の前記湯水を前記吸込路を介して前記気体溶解通路の前記他端に送り、前記気体溶解装置によって前記気体を加圧溶解させた前記湯水を前記気体溶解通路の前記一端から前記第1吐出路を介して前記浴槽内に送ることで、前記微細気泡発生部によって前記気体が加圧溶解された前記湯水に微細気泡を発生させる、微細気泡発生運転と、を実行可能である、風呂システム。
【請求項2】
前記吸込路は、前記気体溶解通路の前記他端に接続するとともに前記浴槽内に連通する第1吸込路と、前記加熱通路の前記他端に接続するとともに前記浴槽内に連通する第2吸込路と、を含む、請求項1の風呂システム。
【請求項3】
前記風呂システムは、前記浴槽内の前記湯水を前記第1吐出路を介して前記気体溶解通路の前記一端に送り、前記気体溶解通路内の前記湯水を前記気体溶解通路の前記他端から前記吸込路を介して前記浴槽内に送る、冷水緩和運転を実行可能である、請求項1の風呂システム。
【請求項4】
前記接続器具は、前記微細気泡発生部をバイパスして前記第1吐出路と前記浴槽を接続するバイパス路を備えており、
前記バイパス路は、前記冷水緩和運転時に開弁し、前記微細気泡発生運転時に閉弁するように設けられた逆止弁を備える、請求項3の風呂システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、風呂システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、浴槽に取り付けられる接続器具と、加熱通路と、前記加熱通路に設けられ、湯水を加熱する加熱装置と、気体溶解通路と、前記気体溶解通路に設けられ、前記湯水に気体を加圧溶解させる気体溶解装置と、を備える風呂システムが開示される。前記接続器具は、前記気体溶解通路の一端に接続するとともに前記浴槽内に連通する第1吐出路と、前記第1吐出路に設けられる微細気泡発生部と、前記加熱通路の一端に接続するとともに前記浴槽内に連通する第2吐出路を備える。前記第1吐出路は前記加熱通路の他端にも接続する。前記第2吐出路は前記気体溶解通路の他端にも接続する。前記風呂システムは、前記浴槽内の前記湯水を前記第1吐出路を介して前記加熱通路の前記他端に送り、前記加熱装置によって加熱された前記湯水を前記加熱通路の前記一端から前記第2吐出路を介して前記浴槽内に送る、追い焚き運転と、前記浴槽内の湯水を前記第2吐出路を介して前記気体溶解通路の前記他端に送り、前記気体溶解装置によって前記気体を加圧溶解させた前記湯水を前記気体溶解通路の前記一端から前記第1吐出路を介して前記浴槽内に送ることで、前記微細気泡発生部によって前記気体が加圧溶解された前記湯水に前記微細気泡を発生させる、微細気泡発生運転と、を実行可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-164233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
風呂システムでは、浴槽に取り付ける接続器具の個数が増えると、コストが嵩むとともに、接続器具の施工に手間を要するといった不具合が生じる。この不具合を避けるべく、特許文献1のように、加熱装置及び気体溶解装置を単一の接続器具によって浴槽に接続する構成を採用することがある。本明細書では、この構成を採用した風呂システムの利便性を向上することが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本技術の第1の態様では、風呂システムは、浴槽に取り付けられる接続器具と、加熱通路と、前記加熱通路に設けられ、湯水を加熱する加熱装置と、気体溶解通路と、前記気体溶解通路に設けられ、前記湯水に気体を加圧溶解させる気体溶解装置と、を備える。前記接続器具は、前記気体溶解通路の一端に接続するとともに前記浴槽内に連通する第1吐出路と、前記第1吐出路に設けられる微細気泡発生部と、前記加熱通路の一端に接続するとともに前記浴槽内に連通する第2吐出路と、前記加熱通路の他端及び前記気体溶解通路の他端に接続するとともに前記浴槽内に連通する吸込路と、を備える。前記風呂システムは、前記浴槽内の前記湯水を前記吸込路を介して前記加熱通路の前記他端に送り、前記加熱装置によって加熱された前記湯水を前記加熱通路の前記一端から前記第2吐出路を介して前記浴槽内に送る、追い焚き運転と、前記浴槽内の前記湯水を前記吸込路を介して前記気体溶解通路の前記他端に送り、前記気体溶解装置によって前記気体を加圧溶解させた前記湯水を前記気体溶解通路の前記一端から前記第1吐出路を介して前記浴槽内に送ることで、前記微細気泡発生部によって前記気体が加圧溶解された前記湯水に微細気泡を発生させる、微細気泡発生運転と、を実行可能である。
【0006】
特許文献1の風呂システムでは、浴槽の湯水を加熱通路と気体溶解通路の両方に同時に送ることができず、加熱通路の湯水と気体溶解通路の湯水を同時に浴槽に送ることもできない。従って、追い焚き運転と微細気泡発生運転を同時に実行することができないといった運転上の制約が生じるので、風呂システムの利便性が損なわれるおそれがある。上記の構成によれば、浴槽の湯水を加熱通路と気体溶解通路の両方に同時に送ることができ、加熱通路の湯水と気体溶解通路の湯水を同時に浴槽に送ることもできる。従って、追い焚き運転と微細気泡発生運転を同時に実行することができるので、風呂システムの利便性を向上することができる。
【0007】
本技術の第2の態様では、上記第1の態様において、前記吸込路は、前記気体溶解通路の前記他端に接続するとともに前記浴槽内に連通する第1吸込路と、前記加熱通路の前記他端に接続するとともに前記浴槽内に連通する第2吸込路と、を含んでもよい。
【0008】
仮に、吸込路が単一の通路である場合、加熱通路の他端と気体溶解通路の他端を、一つの通路に纏めた上で接続器具に接続することになる。この構成では、接続器具よりも下流側(湯水の量が比較的少ない箇所)で、加熱通路と気体溶解通路が湯水を取り合うことになる。追い焚き運転と微細気泡発生運転を同時に実行する場合に、加熱通路(又は気体溶解通路)に送られる湯水の量が過剰に少なくなるといった不具合が生じるおそれがある。上記の構成によれば、浴槽内(湯水の量が比較的多い箇所)で、気体溶解通路に接続する第1吸込路と、加熱通路に接続する第2吸込路が、湯水を取り合う。従って、追い焚き運転と微細気泡発生運転を同時に実行する場合の上記の不具合を抑制できる。さらに上記の構成によれば、加熱通路の他端と気体溶解通路の他端を一つの通路に纏めるという手間を省くこともできる。
【0009】
本技術の第3の態様では、上記第1または第2の態様において、前記風呂システムは、前記浴槽内の前記湯水を前記第1吐出路を介して前記気体溶解通路の前記一端に送り、前記気体溶解通路内の前記湯水を前記気体溶解通路の前記他端から前記吸込路を介して前記浴槽内に送る、冷水緩和運転を実行可能であってもよい。
【0010】
微細気泡発生運転を実行しない間、気体溶解通路内の湯水は流動しない。このため、最後に微細気泡発生運転を実行してから暫く経った後に微細気泡発生運転を実行すると、気体溶解通路から比較的低温の湯水が浴槽内に放出されることがある。ユーザが入浴中である場合には、ユーザに向けて低温の水が放出されるので、ユーザに不快感を与えることになり得る。上記の構成によれば、微細気泡発生運転を実行しない間であっても、冷水緩和運転を実行することで、浴槽内の湯水と気体溶解通路内の湯水を入れ替えることができる。これにより、微細気泡発生運転を実行する際に気体溶解通路から比較的低温の湯水が浴槽内に放出されることを抑制できる。従って、ユーザに不快感を与えることを抑制できる。
【0011】
本技術の第4の態様では、上記第3の態様において、前記接続器具は、前記微細気泡発生部をバイパスして前記第1吐出路と前記浴槽を接続するバイパス路を備えてもよい。前記バイパス路は、前記冷水緩和運転時に開弁し、前記微細気泡発生運転時に閉弁するように設けられた逆止弁を備えてもよい。
【0012】
微細気泡発生部では、湯水の流路を狭くして湯水を減圧することで、気体が加圧溶解された湯水から微細気泡を表出させる構成となっている。このため、微細気泡発生部では、圧力損失によって湯水の通過流量が低減され得る。冷水緩和運転において、浴槽内の湯水を、微細気泡発生部を避けて気体溶解通路に送ることができないと、湯水の循環流量が低減され、浴槽内の湯水と気体溶解通路内の湯水の入れ替えに時間を要する。上記の構成によれば、冷水緩和運転において、浴槽内の湯水を、微細気泡発生部を避けて気体溶解通路に送ることができる。これにより、湯水の循環流量を増加でき、浴槽内の湯水と気体溶解通路内の湯水の入れ替えを迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例1の風呂システム2Aの構成を模式的に示す図である。
図2】実施例1の風呂システム2Aにおいて、湯はり運転が実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図3】実施例1の風呂システム2Aにおいて、追い焚き運転が実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図4】実施例1の風呂システム2Aにおいて、微細気泡発生運転(空気導入工程)が実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図5】実施例1の風呂システム2Aにおいて、微細気泡発生運転(微細気泡発生工程)が実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図6】実施例1の風呂システム2Aにおいて、冷水緩和運転が実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図7】実施例1の風呂システム2Aの、浴槽アダプタ132の側断面図である。
図8】実施例1の風呂システム2Aの、前後方向に分解した状態の浴槽アダプタ132を前方上方右方から見た図である。
図9】実施例1の風呂システム2Aにおいて、追い焚き運転と微細気泡発生運転(空気導入工程)が同時に実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図10】実施例1の風呂システム2Aにおいて、追い焚き運転と微細気泡発生運転(微細気泡発生工程)が同時に実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図11】実施例1の風呂システム2Aにおいて、追い焚き運転と冷水緩和運転が同時に実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図12】実施例2の風呂システム2Bの構成を模式的に示す図である。
図13】実施例2の風呂システム2Bにおいて、湯はり運転が実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図14】実施例2の風呂システム2Bにおいて、追い焚き運転が実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図15】実施例2の風呂システム2Bにおいて、微細気泡発生運転(空気導入工程)が実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図16】実施例2の風呂システム2Bにおいて、微細気泡発生運転(微細気泡発生工程)が実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図17】実施例2の風呂システム2Bにおいて、冷水緩和運転が実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図18】実施例2の風呂システム2Bの、浴槽アダプタ332の側断面図である。
図19】実施例2の風呂システム2Bの、前後方向に分解した状態の浴槽アダプタ332を前方上方右方から見た図である。
図20】実施例2の風呂システム2Bにおいて、逆止弁500が閉弁状態となっている場合のバイパス吸込口402の近傍を左方から見た断面図である。
図21】実施例2の風呂システム2Bにおいて、逆止弁500が開弁状態となっている場合のバイパス吸込口402の近傍を左方から見た断面図である。
図22】実施例2の風呂システム2Bにおいて、追い焚き運転と微細気泡発生運転(空気導入工程)が同時に実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図23】実施例2の風呂システム2Bにおいて、追い焚き運転と微細気泡発生運転(微細気泡発生工程)が同時に実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
図24】実施例2の風呂システム2Bにおいて、追い焚き運転と冷水緩和運転が同時に実行されている場合の湯水の流れを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施例1)
図1に示すように、風呂システム2Aは、熱源ユニット10と、空気溶解ユニット50と、第1空気溶解通路42と、第1加熱通路44と、第2空気溶解通路46と、第2加熱通路48と、浴槽アダプタ132を備える。風呂システム2Aは、水道などの給水源240から供給される湯水を加熱して、所望の温度まで加熱された湯水を、台所等に設置されたカラン250や、浴室に設置された浴槽130に供給することができる。風呂システム2Aは、浴槽130内の湯水を循環加熱することができる。また、風呂システム2Aは、ユーザが入浴に使用する浴槽130内の湯水に、微細気泡を発生させることができる。
【0015】
(熱源ユニット10の構成)
熱源ユニット10は、第1熱源機12と、第2熱源機14と、給水路16と、出湯路18と、熱源バイパス路20と、バイパスサーボ22と、注湯路24と、湯はり弁26と、水量センサ28と、循環往路30と、循環復路32と、循環ポンプ34と、水流スイッチ36と、熱源コントローラ38を備える。
【0016】
給水路16の上流端は、給水源240に接続される。給水路16の下流端は、第1熱源機12に接続される。また、出湯路18の上流端は、第1熱源機12に接続される。出湯路18の下流端は、カラン250に接続される。第1熱源機12は、例えばガスの燃焼によって湯水を加熱する。第1熱源機12は、給水路16から流れ込む水を加熱して、加熱された湯水を出湯路18に送り出す。
【0017】
熱源バイパス路20の上流端は、給水路16に接続される。熱源バイパス路20の下流端は、出湯路18に接続される。バイパスサーボ22は、熱源バイパス路20が給水路16に接続する箇所に設けられている。バイパスサーボ22は、内蔵された弁体の開度を調整することによって、給水路16から第1熱源機12を経由して出湯路18に流れる湯水の流量と、給水路16から熱源バイパス路20を経由して出湯路18に流れる湯水の流量の割合を調整可能である。バイパスサーボ22の開度を調整することで、熱源バイパス路20が接続する箇所よりも下流側の出湯路18には、第1熱源機12から流れ込む高温の湯水と、熱源バイパス路20から流れ込む低温の湯水が所望の割合で混合されて、所望の温度に調温された湯水が供給される。熱源バイパス路20が接続する箇所よりも下流側の出湯路18には、出湯路18の湯水の温度を検出する出湯温度サーミスタ18aが設けられている。
【0018】
注湯路24の上流端は、熱源バイパス路20が接続する箇所よりも下流側の出湯路18に接続される。注湯路24の下流端は、循環復路32に接続される。湯はり弁26は、注湯路24に設けられており、注湯路24を開閉する。湯はり弁26は、通常時は閉じられている。水量センサ28は、注湯路24に設けられており、注湯路24を流れる湯水の水量を検出する。
【0019】
循環復路32の上流端は、第1加熱通路44に接続される。循環復路32の下流端は、第2熱源機14に接続される。また、循環往路30の上流端は、第2熱源機14に接続される。循環往路30の下流端は、第2加熱通路48に接続される。第2熱源機14は、例えばガスの燃焼によって湯水を加熱する。第2熱源機14は、循環復路32から流れ込む湯水を加熱して、加熱された湯水を循環往路30に送り出す。循環復路32には、循環復路32の湯水の温度を検出する循環復路サーミスタ32aが設けられている。循環往路30には、循環往路30の湯水の温度を検出する循環往路サーミスタ30aが設けられている。
【0020】
循環ポンプ34は、注湯路24の接続箇所よりも下流側の循環復路32に設けられており、循環復路32の湯水を第2熱源機14に向けて送り出す。水流スイッチ36は、循環復路32において循環ポンプ34と第2熱源機14の間に設けられており、循環復路32に湯水が流れているか否かを検出する。
【0021】
熱源コントローラ38は、CPU、ROM、RAM等を備える。熱源コントローラ38は、熱源ユニット10の各構成要素の動作を制御する。熱源コントローラ38は、ユーザが操作可能なリモコン(図示せず)と通信可能に構成されている。ユーザは、リモコンを介して、後述する湯はり運転における設定温度や設定水量等の各種の設定を入力したり、湯はり運転の開始や終了等を指示したりすることができる。
【0022】
(空気溶解ユニット50の構成)
空気溶解ユニット50は、タンク52と、第1回送路60と、第2回送路62と、回送ポンプ70と、タンク復路74と、タンク往路64と、連通路66と、第1三方弁80と、第2三方弁82と、逆止弁84と、タンク給水弁86と、第1加圧ポンプ88と、第2加圧ポンプ90と、空気導入路100と、空気導入弁102と、空気溶解コントローラ92を備える。
【0023】
タンク52は、内部に湯水を貯留することができる。タンク52の内部には、タンク52内の水位を検出するための低水位電極52a、高水位電極52b及びアース電極52cが設置されている。低水位電極52aによって検出される水位(以下では下限水位ともいう)は、高水位電極52bによって検出される水位(以下では上限水位ともいう)よりも低い。低水位電極52a、高水位電極52bは、タンク52内に貯留されている湯水の水面に接触すると、アース電極52cとの間で電流が流れて、空気溶解コントローラ92にON信号を出力する。タンク52は、湯水に空気を加圧溶解して空気溶解水を生成するために利用される。
【0024】
第1回送路60の一端は、連通路66の途中に接続される。第1回送路60の他端は、第2回送路62とタンク復路74に分岐している。回送ポンプ70は、第1回送路60に設けられている。回送ポンプ70は、第1回送路60の湯水を第2回送路62とタンク復路74に向けて送り出す。また、連通路66は、第1三方弁80と第2三方弁82を接続する。第1三方弁80には、第2空気溶解通路46と、連通路66と、タンク往路64が接続される。第1三方弁80は、タンク往路64と第2空気溶解通路46が連通している第1連通状態(図1図2図3図5図10参照)と、タンク往路64と連通路66が連通している第2連通状態(図4図9参照)と、第2空気溶解通路46、タンク往路64、及び、連通路66が連通している第3連通状態(図6図11参照)と、を切替えることができる。タンク往路64の上流端は、タンク52の下部に接続される。タンク往路64の下流端は、第1三方弁80に接続される。タンク往路64には、タンク52から第1三方弁80に向かって湯水が流れることを許容し、第1三方弁80からタンク52に向かって湯水が流れることを禁止する逆止弁84が設けられている。
【0025】
第2三方弁82には、第1空気溶解通路42と、連通路66と、第2回送路62が接続される。第2三方弁82は、第1空気溶解通路42と連通路66が連通する第4連通状態(図5図10参照)と、第1空気溶解通路42と第2回送路62が連通する第5連通状態(図4図6図9図11参照)と、第1空気溶解通路42、連通路66、及び第2回送路62を互いに連通させない閉状態(図1図2図3参照)と、を切替えることができる。第2三方弁82は、通常時は閉状態となっている。
【0026】
タンク復路74の上流端は、第1回送路60及び第2回送路62に接続される。タンク復路74の下流端は、給水口74aを介してタンク52に接続される。タンク給水弁86は、タンク復路74に設けられており、タンク復路74を開閉する。タンク給水弁86は、通常時は閉じられている。第1加圧ポンプ88と第2加圧ポンプ90は、タンク復路74において、タンク給水弁86とタンク52の間に設けられている。第1加圧ポンプ88と第2加圧ポンプ90は、タンク復路74の湯水を加圧してタンク52に向けて送り出す。タンク復路74において、第1加圧ポンプ88は第2加圧ポンプ90よりも上流側に配置されている。
【0027】
空気導入路100の一端は、大気に開放されている。空気導入路100の他端は、タンク52に接続される。空気導入路100は、タンク52に空気を導入する。空気導入弁102は、空気導入路100に設けられており、空気導入路100を開閉する。空気導入弁102は、通常時は閉じられている。
【0028】
空気溶解コントローラ92は、CPU、ROM、RAM等を備える。空気溶解コントローラ92は、空気溶解ユニット50の各構成要素の動作を制御する。空気溶解コントローラ92は、ユーザが操作可能なリモコン(図示せず)と通信可能に構成されている。ユーザは、リモコンを介して、後述する微細気泡発生運転の開始や終了等を指示することができる。
【0029】
(浴槽アダプタ132の構成)
浴槽アダプタ132は、浴槽130の側壁部に設けられる。浴槽アダプタ132は、第1吸込路134と、第1吸込口136と、第2吸込路138と、第2吸込口140と、第1吐出路142と、第1吐出口144と、第2吐出路146と、第2吐出口148を備える。第1吸込路134の一端は、第1吸込口136を介して浴槽130内に連通する。第1吸込路134の他端は、第1空気溶解通路42に接続される。第2吸込路138の一端は、第2吸込口140を介して浴槽130内に連通する。第2吸込路138の他端は、第1加熱通路44に接続される。第1吐出路142の一端は、第1吐出口144を介して浴槽130内に連通する。第1吐出路142の他端は、第2空気溶解通路46に接続される。第2吐出路146の一端は、第2吐出口148を介して浴槽130内に連通する。第2吐出路146の他端は、第2加熱通路48に接続される。
【0030】
続いて、浴槽アダプタ132の構造を詳細に説明する。図7では、浴槽130の側壁部が上下左右方向に沿って広がるものとして、浴槽130の内側に向かう方向を前方向、浴槽130の外側に向かう方向を後方向と定める。図8では、図7に対応した前後上下左右方向が図示される。
【0031】
図8に示すように、浴槽アダプタ132は、配管取付体150と、仕切り体152と、カバー体154を備える。
【0032】
配管取付体150は、第1取付管156と、第2取付管158と、第3取付管160と、第4取付管162と、第1内筒164と、第2内筒166と、第3内筒168と、外筒170と、雌ねじ172と、パッキン174を備える。
【0033】
第1取付管156には、第2空気溶解通路46(図1参照)に相当する配管が取り付けられる。第1取付管156は、第1内筒164の内側の空間に接続している。第2取付管158には、第1空気溶解通路42(図1参照)に相当する配管が取り付けられる。第2取付管158は、第1内筒164と第2内筒166の間の空間に接続している。第3取付管160には、第1加熱通路44(図1参照)に相当する配管が取り付けられる。第3取付管160は、第2内筒166と第3内筒168の間の空間に接続している。第4取付管162には、第2加熱通路48(図1参照)に相当する配管が取り付けられる。第4取付管162は、第3内筒168と外筒170の間の空間に接続している。
【0034】
雌ねじ172は、外筒170の内側面に形成されている。パッキン174は略環状の形状を有している。パッキン174は、外筒170の前端部から径方向外側に突出したフランジ部170a(図7参照)の周囲に取り付けられている。
【0035】
仕切り体152は、ねじ筒176と、仕切りケース180と、仕切り蓋182を備える。ねじ筒176と、仕切りケース180と、仕切り蓋182は、任意の固定方法(締結、溶接等)によって互いに固定される。仕切り体152は、雄ねじ178と、第1チャンバ192と、第2チャンバ194と、第3チャンバ196と、第4チャンバ198と、第1内側吸込口200と、第2内側吸込口202と、微細気泡発生部204と、をさらに備える。
【0036】
図7に示すように、雄ねじ178は、ねじ筒176の外側面に形成される。浴槽アダプタ132を浴槽130に取り付ける際には、ねじ筒176を浴槽130の内側から浴槽130に設けられた穴に挿入して、雄ねじ178を浴槽130の外側に配置された配管取付体150の雌ねじ172に螺合する。浴槽アダプタ132が浴槽130に取り付けられた状態では、パッキン174は、浴槽130の外側面に押し付けられる。これにより、外筒170と浴槽130の間が封止されて、浴槽130内の湯水が浴槽130に設けられた穴から漏出することが防止される。
【0037】
仕切りケース180は、ケース本体184と、ケース本体184の前側に設けられた仕切り184aと、ケース本体184の後側に設けられた第1挿入筒186、第2挿入筒188、及び第3挿入筒190を備える。第1チャンバ192と、第2チャンバ194(図8参照)と、第3チャンバ196と、第4チャンバ198(図8参照)は、ケース本体184と仕切り蓋182の間の空間が仕切り184aで仕切られることにより規定される。第1チャンバ192は、第1挿入筒186の内側の空間に接続される。第2チャンバ194は、第1挿入筒186と第2挿入筒188の間の空間に接続される。第3チャンバ196は、第2挿入筒188と第3挿入筒190の間の空間に接続される。第4チャンバ198は、第3挿入筒190とねじ筒176の間の空間に接続される。
【0038】
第1挿入筒186は、第1内筒164に挿入される。これにより、第1挿入筒186の内側の空間と第1内筒164の内側の空間が接続される。また、第2挿入筒188は、第2内筒166に挿入される。これにより、第1挿入筒186と第2挿入筒188の間の空間が第1内筒164と第2内筒166の間の空間に接続される。また、第3挿入筒190は、第3内筒168に挿入される。これにより、第2挿入筒188と第3挿入筒190の間の空間が第2内筒166と第3内筒168の間の空間に接続されるとともに、第3挿入筒190とねじ筒176の間の空間が第3内筒168と外筒170の間の空間に接続される。
【0039】
微細気泡発生部204は、微細気泡発生ノズル206とノズルホルダ208を備える。
【0040】
微細気泡発生ノズル206は、前後方向に延びる胴部210と、胴部210を前後方向に貫通するベンチュリ流路212と、胴部210から径方向外側に突出したフランジ部214と、胴部210の外側においてフランジ部214から後方に突出した嵌合部216を備える。嵌合部216は、仕切り蓋182に設けられた貫通孔218に嵌合する。貫通孔218は、第1チャンバ192に連通している。また、フランジ部214の後面と、嵌合部216の外側面と、貫通孔218の間には、Oリング220が設けられる。
【0041】
ノズルホルダ208は、仕切り蓋182の前面との間に微細気泡発生ノズル206のフランジ部214を挟み込んで保持するリング部222と、微細気泡発生ノズル206の前方に配置されるキャップ部224と、ねじ226(図8参照)によって仕切り蓋182に固定される固定部228(図8参照)を備える。リング部222と、キャップ部224と、固定部228は、継ぎ目なく一体的に形成される。
【0042】
図8に示すように、第1内側吸込口200と第2内側吸込口202は、それぞれ仕切り蓋182に形成される。第1内側吸込口200は、第2チャンバ194に接続される。第2内側吸込口202は、第3チャンバ196に接続される。
【0043】
カバー体154は、外側共用吸込口136、140(第1吸込口136及び第2吸込口140に相当)と、第1吐出口144と、第2吐出口148を備える。
【0044】
図7に示すように、カバー体154は、仕切り板230とバッフル板232をさらに備える。また、カバー体154は、仕切りケース180の径方向外側と仕切り蓋182の前面を覆うように、仕切り体152に取り付けられる。カバー体154が仕切り体152に取り付けられた状態では、仕切り蓋182の前面とカバー体154の内側面によって規定される空間が、仕切り板230によって2つの空間に仕切られる。ここで、2つの空間の一方を微細気泡発生チャンバ234と呼び、2つの空間の他方を吸込チャンバ236と呼ぶ。また、カバー体154が仕切り体152に取り付けられた状態では、第4チャンバ198(図8参照)が第2吐出口148(図8参照)を介して浴槽130内に連通する。
【0045】
微細気泡発生チャンバ234は、微細気泡発生部204(具体的には、ベンチュリ流路212、キャップ部224の内側面と胴部210の外側面の間の空間、及び、キャップ部224の外側面とリング部222の間の空間)を介して、仕切り体152の第1チャンバ192に接続される。また、微細気泡発生チャンバ234は、カバー体154の第1吐出口144(図8参照)を介して浴槽130内に連通する。バッフル板232は、微細気泡発生チャンバ234において、微細気泡発生部204から第1吐出口144に向かう方向に対して略直交するように広がっている。
【0046】
吸込チャンバ236は、第1内側吸込口200(図8参照)を介して、仕切り体152の第2チャンバ194(図8参照)に接続される。吸込チャンバ236は、第2内側吸込口202(図8参照)を介して、仕切り体152の第3チャンバ196に接続される。また、吸込チャンバ236は、カバー体154の外側共用吸込口136、140(図8参照)を介して浴槽130内に連通する。
【0047】
(浴槽アダプタ132の各通路の構成について)
本実施例の浴槽アダプタ132では、第1吐出路142(図1参照)は、第1取付管156と、第1内筒164の内側の空間と、第1挿入筒186の内側の空間と、第1チャンバ192と、微細気泡発生部204と、微細気泡発生チャンバ234と、によって構成される。第1吸込路134(図1参照)は、第2取付管158と、第1内筒164と第2内筒166の間の空間と、第1挿入筒186と第2挿入筒188の間の空間と、第2チャンバ194と、第1内側吸込口200と、吸込チャンバ236と、によって構成される。第2吸込路138(図1参照)は、第3取付管160と、第2内筒166と第3内筒168の間の空間と、第2挿入筒188と第3挿入筒190の間の空間と、第3チャンバ196と、第2内側吸込口202と、吸込チャンバ236と、によって構成される。第2吐出路146(図1参照)は、第4取付管162と、第3内筒168と外筒170の間の空間と、第3挿入筒190とねじ筒176の間の空間と、第4チャンバ198と、によって構成される。
【0048】
(湯はり運転:図2
湯はり運転は、ユーザがリモコンにおいて湯はり運転の開始を指示した場合に開始する。あるいは、湯はり運転は、ユーザがリモコンにおいて湯はり運転の開始時刻を設定しておき、熱源コントローラ38が湯はり運転の開始時刻が到来したと判断した場合に開始してもよい。熱源コントローラ38は、湯はり運転が開始されると、湯はり弁26を開くとともに、第1熱源機12による加熱を開始する。これによって、図2に示すように、設定温度に調温された湯水が、出湯路18から注湯路24を介して循環復路32に流れ込む。循環復路32に流れ込んだ湯水は、上流側(すなわち第1加熱通路44)に向かう流れと下流側(すなわち第2熱源機14)に向かう流れに分岐する。循環復路32から第1加熱通路44に流れる湯水は、浴槽アダプタ132の第2吸込路138及び第2吸込口140を経由して、浴槽130に流れ込む。循環復路32から第2熱源機14に流れる湯水は、循環往路30、第2加熱通路48、浴槽アダプタ132の第2吐出路146及び第2吐出口148を経由して、浴槽130に流れ込む。熱源コントローラ38は、水量センサ28が検出する積算水量が、湯はり運転における設定水量に達するまで待機する。なお、ここでいう積算水量とは、湯はり運転が開始されてから水量センサ28が検出した積算水量を意味する。積算水量が設定水量に達すると、熱源コントローラ38は、湯はり弁26を閉じるとともに、第1熱源機12による湯水の加熱を終了する。その後、熱源コントローラ38は、湯はり運転を終了する。
【0049】
(追い焚き運転:図3
追い焚き運転は、ユーザがリモコンにおいて追い焚き運転の開始を指示した場合に開始する。あるいは、追い焚き運転は、湯はり運転において第1熱源機12による湯水の加熱を終了した後に、熱源コントローラ38が循環復路サーミスタ32aで検出される温度が設定温度に満たないと判断する場合に開始してもよい。熱源コントローラ38は、追い焚き運転が開始されると、循環ポンプ34を駆動するとともに、第2熱源機14による湯水の加熱を開始する。これによって、図3に示すように、浴槽130内の湯水が、浴槽アダプタ132の第2吸込口140及び第2吸込路138、第1加熱通路44、循環復路32を経由して、第2熱源機14に送られる。第2熱源機14で加熱された湯水は、循環往路30、第2加熱通路48、浴槽アダプタ132の第2吐出路146及び第2吐出口148を経由して、浴槽130に戻される。循環復路サーミスタ32aで検出される温度が設定温度以上となると、熱源コントローラ38は、循環ポンプ34を停止するとともに、第2熱源機14による湯水の加熱を終了する。その後、熱源コントローラ38は、追い焚き運転を終了する。
【0050】
(微細気泡発生運転)
微細気泡発生運転は、ユーザがリモコンにおいて微細気泡発生運転の開始を指示した場合に開始する。微細気泡発生運転は、空気導入工程と、微細気泡発生工程を含んでいる。空気導入工程と微細気泡発生工程は、低水位電極52aと高水位電極52bの検出水位に基づいて交互に実行される。微細気泡発生運転は、空気導入工程と微細気泡発生工程との実行回数が所定の繰り返し回数に達すると終了する。
【0051】
(空気導入工程:図4
空気導入工程は、微細気泡発生運転の開始時、及び、微細気泡発生工程終了後に実行され、タンク52内の水位が下限水位未満になるまで実行される。空気溶解コントローラ92は、空気導入工程を開始する際に、第1三方弁80、第2三方弁82を、それぞれ、第2連通状態、第5連通状態とする。また、空気溶解コントローラ92は、空気導入弁102を開き、タンク給水弁86を閉じた状態として、回送ポンプ70を駆動する。これによって、図4に示すように、タンク52から湯水が吸い出されると共に、空気導入路100を介してタンク52に空気が導入される。タンク52から吸い出された湯水は、タンク往路64、第1三方弁80、連通路66、第1回送路60、第2回送路62、第2三方弁82、第1空気溶解通路42、浴槽アダプタ132の第1吸込路134及び第1吸込口136を経由して、浴槽130に流れ込む。空気導入工程では、タンク52内の水位は下降していく。
【0052】
(微細気泡発生工程:図5
微細気泡発生工程は、空気導入工程終了後に開始され、タンク52内の水位が上限水位以上になるまで実行される。空気溶解コントローラ92は、微細気泡発生工程を開始する際に、第1三方弁80、第2三方弁82を、それぞれ、第1連通状態、第4連通状態とする。また、空気溶解コントローラ92は、空気導入弁102を閉じ、タンク給水弁86を開くと共に、回送ポンプ70、第1加圧ポンプ88、及び、第2加圧ポンプ90を駆動する。これによって、図5に示すように、浴槽130内の湯水が、浴槽アダプタ132の第1吸込口136及び第1吸込路134、第1空気溶解通路42、第2三方弁82、連通路66、第1回送路60、タンク復路74を経由して、タンク52に供給される。この際に、タンク復路74からタンク52には、第1加圧ポンプ88と第2加圧ポンプ90によって加圧された湯水が供給される。これによって、タンク52の内部において、湯水に空気が加圧溶解される。そして、空気が加圧溶解された湯水は、タンク52から、タンク往路64、第1三方弁80、第2空気溶解通路46、浴槽アダプタ132の第1吐出路142及び第1吐出口144を経由して、浴槽130に戻される。空気が加圧溶解された湯水は、第1吐出路142の一部である微細気泡発生部204(具体的には、ベンチュリ流路212)(図5参照)を通過する際に、ベンチュリ効果によって大気圧以下まで減圧される。この際、空気が加圧溶解された湯水に微細気泡が発生する。これにより、微細気泡発生工程では、微細気泡を含む湯水が浴槽130に供給される。微細気泡発生工程では、タンク52から浴槽130に供給される湯水の流量よりも、タンク復路74からタンク52に供給される湯水の流量のほうが大きいため、タンク52内の水位は上昇していく。
【0053】
(冷水緩和運転:図6
冷水緩和運転は、微細気泡発生運転又は冷水緩和運転を最後に終了してから、所定時間が経過した場合に開始する。空気溶解コントローラ92は、冷水緩和運転を開始する際に、第1三方弁80、第2三方弁82を、それぞれ、第3連通状態、第5連通状態とする。また、空気溶解コントローラ92は、空気導入弁102とタンク給水弁86を閉じた状態で、回送ポンプ70を駆動する。これによって、図6に示すように、浴槽130内の湯水が、浴槽アダプタ132の第1吐出口144及び第1吐出路142、第2空気溶解通路46、第1三方弁80、連通路66、第1回送路60、第2回送路62、第2三方弁82、第1空気溶解通路42を順に通過するように流れる。そして、各通路に滞留していた湯水が、浴槽アダプタ132の第1吸込路134及び第1吸込口136を経由して、浴槽130に流れ込む。空気溶解コントローラ92は、冷水緩和運転を開始してから所定時間が経過した後、冷水緩和運転を終了する。冷水緩和運転が定期的に実行されることで、各通路の湯水が定期的に浴槽130内の湯水と入れ替えられる。
【0054】
(本実施例の構成による副次的な効果について)
従来では、浴槽130の湯水を熱源ユニット10と空気溶解ユニット50の両方に同時に送ることができず、熱源ユニット10からの湯水と空気溶解ユニット50からの湯水の両方を同時に浴槽130に送ることもできなかった。これにより、熱源ユニット10による追い焚き運転と空気溶解ユニット50による微細気泡発生運転(又は冷水緩和運転)を同時に実行することができなかった。また、熱源ユニット10と空気溶解ユニット50を単一の浴槽アダプタ132によって浴槽130に接続する構成では、熱源ユニット10と空気溶解ユニット50を通信により連動させる必要が生じていた。従って、熱源ユニット10と空気溶解ユニット50の間の互換性に劣ることがあった(例えば、別メーカー製の熱源ユニット10と空気溶解ユニット50を組み合わせることができなかった)。本実施例の構成では、浴槽130の湯水を熱源ユニット10と空気溶解ユニット50の両方に同時に送ることができ、熱源ユニット10からの湯水と空気溶解ユニット50からの湯水の両方を同時に浴槽130に送ることもできる。これにより、図9に示すように、追い焚き運転と微細気泡発生運転(空気導入工程)を同時に実行することができる。図10に示すように、追い焚き運転と微細気泡発生運転(微細気泡発生工程)を同時に実行することができる。図11に示すように、追い焚き運転と冷水緩和運転を同時に実行することができる。また、熱源ユニット10と空気溶解ユニット50を互いに独立して動作させることができるので、両者の間の通信や連動が不要となる。従って、熱源ユニット10と空気溶解ユニット50の間の互換性を向上することができる(例えば、別メーカー製の熱源ユニット10と空気溶解ユニット50を組み合わせることができる)。
【0055】
(実施例1の対応関係)
本実施例では、浴槽アダプタ132は、接続器具の例である。第1加熱通路44及び第2加熱通路48は、加熱通路の例である。湯水を加熱する熱源ユニット10は、加熱装置の例である。第1空気溶解通路42及び第2空気溶解通路46は、気体溶解通路の例である。空気溶解ユニット50は、気体溶解装置の例である。第2空気溶解通路46の端部は、気体溶解通路の一端の例である。第2加熱通路48の端部は、加熱通路の一端の例である。第1加熱通路44の端部は、加熱通路の他端の例である。第1空気溶解通路42の端部は、気体溶解通路の他端の例である。第1吸込路134及び第2吸込路138は、吸込路の例である。
【0056】
(実施例2)
図12に示すように、実施例2に係る風呂システム2Bは、熱源ユニット10と、空気溶解ユニット50と、共用通路540と、第1空気溶解通路542と、第1加熱通路544と、第2空気溶解通路546と、第2加熱通路548と、浴槽アダプタ332を備える。なお、熱源ユニット10と空気溶解ユニット50は実施例1と同一である。このため、熱源ユニット10と空気溶解ユニット50の構成についての説明は省略する。
【0057】
共用通路540は、第1空気溶解通路542と第1加熱通路544に分岐している。第1空気溶解通路542は、第2三方弁82に接続される。第1加熱通路544は、循環復路32の上流端に接続される。第2空気溶解通路546は、第1三方弁80に接続される。第2加熱通路548は、循環往路30の下流端に接続される。
【0058】
(浴槽アダプタ332の構成)
浴槽アダプタ332は、共用吸込路334と、共用吸込口336と、第1吐出路342と、第1吐出口344と、第2吐出路346と、第2吐出口348を備える。共用吸込路334の一端は、共用吸込口336を介して浴槽130内に連通する。共用吸込路334の他端は、共用通路540に接続される。第1吐出路342の一端は、第1吐出口344を介して浴槽130内に連通する。第1吐出路342の他端は、第2空気溶解通路546に接続される。第2吐出路346の一端は、第2吐出口348を介して浴槽130内に連通する。第2吐出路346の他端は、第2加熱通路548に接続される。
【0059】
続いて、浴槽アダプタ332の構造を詳細に説明する。図18図19では、図5図8と同様に前後上下左右方向を定めている。
【0060】
図19に示すように、浴槽アダプタ332は、配管取付体350と、仕切り体352と、カバー体354を備える。浴槽アダプタ332を浴槽130に取り付ける方法は実施例1と略同様である。このため、当該方法についての説明は省略する。
【0061】
配管取付体350は、第1取付管356と、第2取付管358と、第3取付管360と、第1内筒364と、第2内筒366と、外筒370と、雌ねじ372と、パッキン374を備える。
【0062】
第1取付管356には、第2空気溶解通路546(図12参照)に相当する配管が取り付けられる。第1取付管356は、第1内筒364の内側の空間に接続される。第2取付管358には、共用通路540(図12参照)に相当する配管が取り付けられる。第2取付管358は、第1内筒364と第2内筒366の間の空間に接続される。第3取付管360には、第2加熱通路548(図12参照)に相当する配管が取り付けられる。第3取付管360は、第2内筒366と外筒370の間の空間に接続される。
【0063】
雌ねじ372は、外筒370の内側面に形成されている。パッキン374は略環状の形状を有している。パッキン374は、外筒370の前端部から径方向外側に突出したフランジ部370a(図18参照)の周囲に取り付けられている。
【0064】
仕切り体352は、雄ねじ378が形成されたねじ筒376と、仕切りケース380と、仕切り蓋382を備える。ねじ筒376と、仕切りケース380と、仕切り蓋382は、任意の固定方法(締結、溶接等)によって互いに固定される。仕切り体352は、第1チャンバ392と、第2チャンバ394と、第3チャンバ396と、内側共用吸込口400と、バイパス吸込口402と、微細気泡発生部404と、逆止弁500と、をさらに備える。なお、微細気泡発生部404は実施例1の微細気泡発生部204と略同様の構成を有している。このため、微細気泡発生部404についての説明は省略する。
【0065】
図18に示すように、仕切りケース380は、ケース本体384と、ケース本体384の前側に設けられた仕切り384aと、ケース本体384の後側に設けられた第1挿入筒386及び第2挿入筒388を備える。第1チャンバ392と、第2チャンバ394(図19参照)と、第3チャンバ396は、ケース本体384と仕切り蓋382の間の空間が仕切り384aで仕切られることにより規定される。第1チャンバ392は、第1挿入筒386の内側の空間に接続される。第2チャンバ394は、第1挿入筒386と第2挿入筒388の間の空間に接続される。第3チャンバ396は、第2挿入筒388とねじ筒376の間の空間に接続される。
【0066】
第1挿入筒386は、第1内筒364に挿入される。これにより、第1挿入筒386の内側の空間と第1内筒364の内側の空間が接続される。また、第2挿入筒388は、第2内筒366に挿入される。これにより、第1挿入筒386と第2挿入筒388の間の空間が第1内筒364と第2内筒366の間の空間に接続されるとともに、第2挿入筒388とねじ筒376の間の空間が第2内筒366と外筒370の間の空間に接続される。
【0067】
図19に示すように、内側共用吸込口400とバイパス吸込口402は、それぞれ仕切り蓋382に形成される。内側共用吸込口400は、第2チャンバ394に接続される。バイパス吸込口402は、第1チャンバ392に接続される。
【0068】
図20図21に示すように、逆止弁500は、第1チャンバ392の内部であって、バイパス吸込口402の後方に配置される。第1挿入筒386(図18参照)の内側の空間から第1チャンバ392に湯水が流入する状況では、逆止弁500は図20に示す状態(閉弁状態)となる。これにより、逆止弁500は、バイパス吸込口402を介して第1チャンバ392から仕切り蓋382の前方(後述する吸込チャンバ436)に湯水が流れることを禁止する。一方、第1チャンバ392から第1挿入筒386の内側の空間へと湯水が流出する状況では、逆止弁500は図21に示す状態(開弁状態)となる。これにより、逆止弁500は、バイパス吸込口402を介して仕切り蓋382の前方(吸込チャンバ436)から第1チャンバ392に湯水が流れることを許容する。
【0069】
図19に示すように、カバー体354は、外側共用吸込口336(共用吸込口336に相当)と、第1吐出口344と、第2吐出口348を備える。第2吐出口348は、仕切り体352の第3チャンバ396に接続される。図18に示すように、カバー体354は、仕切り板430とバッフル板432をさらに備える。
【0070】
仕切り板430は、仕切り蓋382の前面とカバー体354の内側面によって規定される空間を、微細気泡発生チャンバ434と吸込チャンバ436に仕切っている。
【0071】
微細気泡発生チャンバ434は、微細気泡発生部404を介して、仕切り体352の第1チャンバ392に接続される。また、微細気泡発生チャンバ434は、カバー体354の第1吐出口344を介して浴槽130内に連通する。
【0072】
吸込チャンバ436は、内側共用吸込口400(図19参照)を介して、仕切り体352の第2チャンバ394(図19参照)に接続される。吸込チャンバ436は、バイパス吸込口402(図19参照)を介して、仕切り体352の第1チャンバ392に接続される。また、吸込チャンバ436は、カバー体354の外側共用吸込口336(図19参照)に連通する。
【0073】
(浴槽アダプタ332の各通路の構成について)
本実施例では、第1吐出路342(図12参照)は、第1取付管356と、第1内筒364の内側の空間と、第1挿入筒386の内側の空間と、第1チャンバ392と、微細気泡発生部404と、微細気泡発生チャンバ434と、によって構成される。共用吸込路334(図12参照)は、第2取付管358と、第1内筒364と第2内筒366の間の空間と、第1挿入筒386と第2挿入筒388の間の空間と、第2チャンバ394と、内側共用吸込口400と、吸込チャンバ436と、によって構成される。第2吐出路346(図12参照)は、第3取付管360と、第2内筒366と外筒370の間の空間と、第2挿入筒388とねじ筒376の間の空間と、第3チャンバ396と、によって構成される。また、第1チャンバ392と、バイパス吸込口402と、吸込チャンバ436と、によって構成される通路を「バイパス路502」とも呼ぶ(図20図21参照)。
【0074】
(湯はり運転:図13
図13に示すように、実施例2においても、実施例1と同様に湯はり運転が実行される。本実施例では、熱源ユニット10から第1加熱通路544に流れる湯水が、共用通路540、浴槽アダプタ332の共用吸込路334及び共用吸込口336を経由して、浴槽130に流れ込む。熱源ユニット10から第2加熱通路548に流れる湯水が、浴槽アダプタ332の第2吐出路346及び第2吐出口348を経由して、浴槽130に流れ込む。
【0075】
(追い焚き運転:図14
図14に示すように、実施例2においても、実施例1と同様に追い焚き運転が実行される。本実施例では、浴槽130内の湯水が、浴槽アダプタ332の共用吸込口336及び共用吸込路334、共用通路540、第1加熱通路544を経由して、熱源ユニット10に送られる。熱源ユニット10で加熱された湯水が、第2加熱通路548、浴槽アダプタ332の第2吐出路346及び第2吐出口348を経由して、浴槽130に戻される。
【0076】
(微細気泡発生運転の空気導入工程:図15
実施例2においても、実施例1と同様に微細気泡発生運転が実行される。図15に示すように、本実施例の空気導入工程では、タンク52から吸い出された湯水が、タンク往路64、第1三方弁80、連通路66、第1回送路60、第2回送路62、第2三方弁82、第1空気溶解通路542、共用通路540、浴槽アダプタ332の共用吸込路334及び共用吸込口336を経由して、浴槽130に流れ込む。
【0077】
ただし、空気導入工程と同時に追い焚き運転が実行される場合には、タンク52から吸い出された湯水が、図15の例とは異なる通路を流れる。この場合、図22に示すように、タンク52から吸い出された湯水が、タンク往路64、第1三方弁80、連通路66、第1回送路60、第2回送路62、第2三方弁82、第1空気溶解通路542、第1加熱通路544、熱源ユニット10、第2加熱通路548、浴槽アダプタ332の第2吐出路346及び第2吐出口348を経由して、浴槽130に流れ込む。
【0078】
(微細気泡発生運転の微細気泡発生工程:図16
図16に示すように、本実施例の微細気泡発生工程では、浴槽130内の湯水が、浴槽アダプタ332の共用吸込口336及び共用吸込路334、共用通路540、第1空気溶解通路542を経由して、空気溶解ユニット50に送られる。空気溶解ユニット50で空気が加圧溶解された湯水が、第2空気溶解通路546、浴槽アダプタ332の第1吐出路342及び第1吐出口344を経由して、浴槽130に戻される。なお、微細気泡発生工程では、逆止弁500(図19参照)が閉弁状態となり、バイパス路502(図20図21参照)は閉鎖される。
【0079】
(冷水緩和運転:図17
図17に示すように、実施例2においても、実施例1と同様に冷水緩和運転が実行される。冷水緩和運転では、逆止弁500(図19参照)が開弁状態となり、バイパス路502(図20図21参照)は開放される。本実施例の冷水緩和運転では、浴槽130内の湯水が、浴槽アダプタ332の第1吐出口344、第1吐出路342及びバイパス路502、第2空気溶解通路546、第1三方弁80、連通路66、第1回送路60、第2回送路62、第2三方弁82、第1空気溶解通路542を順に通過するように流れる。そして、各通路に滞留していた湯水が、共用通路540、浴槽アダプタ332の共用吸込路334及び共用吸込口336を経由して、浴槽130に流れ込む。
【0080】
ただし、冷水緩和運転と同時に追い焚き運転が実行される場合には、各通路に滞留していた湯水が、図17の例とは異なる通路を流れる。この場合、図24に示すように、各通路に滞留していた湯水が、第1加熱通路544、熱源ユニット10、第2加熱通路548、浴槽アダプタ332の第2吐出路346及び第2吐出口348を経由して、浴槽130に流れ込む。
【0081】
(本実施例の構成による副次的な効果について)
本実施例の構成でも、浴槽130の湯水を熱源ユニット10と空気溶解ユニット50の両方に同時に送ることができ、熱源ユニット10からの湯水と空気溶解ユニット50からの湯水の両方を同時に浴槽130に送ることができる。これにより、図22に示すように、追い焚き運転と微細気泡発生運転(空気導入工程)を同時に実行することができる。図23に示すように、追い焚き運転と微細気泡発生運転(微細気泡発生工程)を同時に実行することができる。図24に示すように、追い焚き運転と冷水緩和運転を同時に実行することができる。また、熱源ユニット10と空気溶解ユニット50を互いに独立して動作させることができるので、両者の間の通信や連動が不要となる。従って、熱源ユニット10と空気溶解ユニット50の間の互換性を向上することができる(例えば、別メーカー製の熱源ユニット10と空気溶解ユニット50を組み合わせることができる)。
【0082】
(実施例2の対応関係)
本実施例では、浴槽アダプタ332は、接続器具の例である。第1加熱通路544及び第2加熱通路548は、加熱通路の例である。熱源ユニット10は、加熱装置の例である。第1空気溶解通路542及び第2空気溶解通路546は、気体溶解通路の例である。空気溶解ユニット50は、気体溶解装置の例である。第2空気溶解通路546の端部は、気体溶解通路の一端の例である。第2加熱通路548の端部は、加熱通路の一端の例である。第1加熱通路544の端部は、加熱通路の他端の例である。第1空気溶解通路542の端部は、気体溶解通路の他端の例である。共用吸込路334は、吸込路の例である。
【0083】
(変形例)
実施例1、2では、タンク52に空気が導入されているが、空気に代えて、炭酸ガス、水素、酸素等の気体がタンク52に導入されてもよい。
【0084】
実施例1、2では、第1熱源機12と第2熱源機14の両方が、ガス等の燃料を燃焼させることで湯水を加熱する、いわゆる燃焼加熱機器である構成について説明した。別の実施例では、第1熱源機12と第2熱源機14のうち少なくとも一方が、燃焼加熱機器以外の加熱機器(電気ヒータ、ヒートポンプ、コージェネレーションシステムなど)であってもよい。
【0085】
実施例1、2では、空気溶解ユニット50がタンク52内に空気を導入する機構(空気導入機構)として空気導入路100及び空気導入弁102を備える構成について説明した。別の実施例では、空気溶解ユニット50は、空気導入路100及び空気導入弁102以外の空気導入機構を備えていてもよい。例えば、空気溶解ユニット50は、タンク52内に空気を送り込むエアポンプを備えていてもよい。この場合、微細気泡発生工程においてエアポンプを駆動することで、タンク52内に空気を導入してもよい。これにより、空気導入工程を省略することができる。さらに別の実施例では、空気溶解ユニット50は、タンク52内の湯水を循環させるためのタンク循環路と、タンク循環路の途中に設けられたベンチュリ管と、ベンチュリ管に接続された空気導入路を備えてもよい。この場合、微細気泡発生工程において、タンク循環路及びベンチュリ管に湯水を循環させ、ベンチュリ管に湯水が流れる際に生じる負圧によって大気中の空気を吸い出すことで、タンク52内に空気を導入してもよい。これにより、空気導入工程を省略することができる。
【0086】
実施例1において、浴槽アダプタ132は、実施例2のバイパス路502に相当する通路をさらに備えてもよい。このバイパス路にも、冷水緩和運転時に開弁し、微細気泡発生運転時に閉弁するような逆止弁が設けられていてもよい。
【0087】
実施例2において、浴槽アダプタ332は、バイパス路502と逆止弁500を備えていなくてもよい。
【0088】
本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0089】
2A、2B :風呂システム
10 :熱源ユニット
12 :第1熱源機
14 :第2熱源機
16 :給水路
18 :出湯路
18a :出湯温度サーミスタ
20 :熱源バイパス路
22 :バイパスサーボ
24 :注湯路
26 :弁
28 :水量センサ
30 :循環往路
30a :循環往路サーミスタ
32 :循環復路
32a :循環復路サーミスタ
34 :循環ポンプ
36 :水流スイッチ
38 :熱源コントローラ
42 :第1空気溶解通路
44 :第1加熱通路
46 :第2空気溶解通路
48 :第2加熱通路
50 :空気溶解ユニット
52 :タンク
52a :低水位電極
52b :高水位電極
52c :アース電極
60 :第1回送路
62 :第2回送路
64 :タンク往路
66 :連通路
70 :回送ポンプ
74 :タンク復路
74a :給水口
80 :第1三方弁
82 :第2三方弁
84 :逆止弁
86 :タンク給水弁
88 :第1加圧ポンプ
90 :第2加圧ポンプ
92 :空気溶解コントローラ
100 :空気導入路
102 :空気導入弁
130 :浴槽
132 :浴槽アダプタ
134 :第1吸込路
136 :第1吸込口、外側共用吸込口
138 :第2吸込路
140 :第2吸込口、外側共用吸込口
142 :第1吐出路
144 :第1吐出口
146 :第2吐出路
148 :第2吐出口
150 :配管取付体
152 :仕切り体
154 :カバー体
156 :第1取付管
158 :第2取付管
160 :第3取付管
162 :第4取付管
164 :第1内筒
166 :第2内筒
168 :第3内筒
170 :外筒
170a :フランジ部
172 :雌ねじ
174 :パッキン
176 :ねじ筒
178 :雄ねじ
180 :仕切りケース
182 :仕切り蓋
184 :ケース本体
184a :仕切り
186 :第1挿入筒
188 :第2挿入筒
190 :第3挿入筒
192 :第1チャンバ
194 :第2チャンバ
196 :第3チャンバ
198 :第4チャンバ
200 :第1内側吸込口
202 :第2内側吸込口
204 :微細気泡発生部
206 :微細気泡発生ノズル
208 :ノズルホルダ
210 :胴部
212 :ベンチュリ流路
214 :フランジ部
216 :嵌合部
218 :貫通孔
220 :Oリング
222 :リング部
224 :キャップ部
226 :ねじ
228 :固定部
230 :仕切り板
232 :バッフル板
234 :微細気泡発生チャンバ
236 :吸込チャンバ
240 :給水源
250 :カラン
332 :浴槽アダプタ
334 :共用吸込路
336 :共用吸込口、外側共用吸込口
342 :第1吐出路
344 :第1吐出口
346 :第2吐出路
348 :第2吐出口
350 :配管取付体
352 :仕切り体
354 :カバー体
356 :第1取付管
358 :第2取付管
360 :第3取付管
364 :第1内筒
366 :第2内筒
370 :外筒
370a :フランジ部
372 :雌ねじ
374 :パッキン
376 :ねじ筒
378 :雄ねじ
380 :仕切りケース
382 :仕切り蓋
384 :ケース本体
384a :仕切り
386 :第1挿入筒
388 :第2挿入筒
392 :第1チャンバ
394 :第2チャンバ
396 :第3チャンバ
400 :内側共用吸込口
402 :バイパス吸込口
404 :微細気泡発生部
430 :仕切り板
432 :バッフル板
434 :微細気泡発生チャンバ
436 :吸込チャンバ
500 :逆止弁
502 :バイパス路
540 :共用通路
542 :第1空気溶解通路
544 :第1加熱通路
546 :第2空気溶解通路
548 :第2加熱通路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24