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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054689
(43)【公開日】2024-04-17
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 3/64 20170101AFI20240410BHJP
   B60Q 3/12 20170101ALI20240410BHJP
   B60Q 3/78 20170101ALI20240410BHJP
   B60Q 3/54 20170101ALI20240410BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240410BHJP
【FI】
B60Q3/64
B60Q3/12
B60Q3/78
B60Q3/54
F21S2/00 432
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022161093
(22)【出願日】2022-10-05
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】勝野 翔太
(72)【発明者】
【氏名】梅田 幸彦
(72)【発明者】
【氏名】浅野 弘之
【テーマコード(参考)】
3K040
3K244
【Fターム(参考)】
3K040AA02
3K040CA04
3K040CA05
3K040EA04
3K040EA05
3K040HA00
3K040HB01
3K244AA09
3K244BA50
3K244CA03
3K244DA01
3K244DA03
3K244EA08
3K244EA12
3K244EC03
3K244EC13
3K244EE09
(57)【要約】
【課題】導光体の端部からの光抜けを抑制し、照射したい部分への照明を可能とする照明装置を提供する。
【解決手段】光源部10と、長尺形状の導光体であって、光源部10から一端部21に入射された光を他端部22に向かって長尺形状の長手方向に光を導光し、長手方向と略直交する出射方向に導光体の表面23から光を出射するライトガイド20と、ライトガイド20を支持し、ライトガイド20から出射される光を通過させて外部の内装パネルに照射する開口部35を有する筐体30と、を有し、ライトガイド20の他端部22側は、内装パネル104(第1内装パネル102)の裏側に、開口部35から離れる方向に向かって、隠れるように屈曲して照明装置1を構成する。これにより、導光体の端部からの光抜けを抑制し、照射したい部分への照明を可能とすることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源部と、
長尺形状の導光体であって、前記光源部から一端部に入射された光を他端部に向かって前記長尺形状の長手方向に光を導光し、前記長手方向と略直交する出射方向に前記導光体の表面から前記光を出射するライトガイドと、
前記ライトガイドを支持し、前記ライトガイドから出射される光を通過させて外部の内装パネルに照射する開口部を有する筐体と、を有し、
前記ライトガイドの前記他端部側は、前記内装パネルの裏側に、前記開口部から離れる方向に向かって、隠れるように屈曲している、照明装置。
【請求項2】
前記開口部は、水平方向を向いた第1内装パネルと高さ方向を向いた第2内装パネルとの隙間に配置されている、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記ライトガイドは、断面が円形状であって、前記屈曲している領域は、前記他端部側
に向かって前記開口部側が前記円形状から徐々に薄く形成されている、請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記屈曲している領域は、前記円形状から徐々に段差形状に薄く形成されている、請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記ライトガイドは、車両の車幅方向に配置され、前記開口部から出射される前記光は前記内装パネルを間接照明する、請求項1から4のいずれか1項に記載の照明装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の車室内の例えばインストルメントパネル等に装着される長尺状の照明装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この照明装置は、カバーパネルが車両の車室内のインストルメントパネルに固定されるパネル本体と、パネル本体の内側に設けられた照明ユニットとを備える。パネル本体は、インストルメントパネルに取り付けられて固定される。パネル本体は、インストルメントパネルとの間に隙間を形成する開口部を有し、内部には柱状の導光体が収容されている。導光体は、長手方向の一端部から光源部により光が入射され、他端部に向けて光が導光される。この導光された光は、柱状の導光体の表面から開口部を通って車室内へ照射するように構成されている。
【0003】
また、車両の車室内の例えばインストルメントパネル等に装着される長尺状の照明装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この照明装置は、車室前部のインストルメントパネルに導光性を有する照明部材を配置してなる車室内の照明装置であって、インストルメントパネルの照明部材の近傍部分には、実質的に透視可能なクリアカバー体が配設されている。照明装置には、車幅方向に延びるように形成された溝部内に照明部材が収容され、この照明部材を収容した溝部は、下部面に臨むように開口している。この開口部分は、実質的に透視可能なクリア部材としてのカバー体(クリアカバー体)で閉じられている。照明部材には端面から光源部の光が入射し、照明部材からの照明光は、照明部材の表面から照射されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-184421号公報
【特許文献2】特開2006-103373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の構成によれば、導光体には、導光体の一端部から光源部により光が入射され、他端部に向けて光が導光され、導光体の表面から開口部を通って車室内へ照射するように構成されている。同様に、特許文献2の構成によれば、照明部材には、照明部材の端面から光源部により光が入射され、他端部に向けて光が導光され、照明部材の表面から開口部分、カバー体を通って車室内へ照射するように構成されている。
【0006】
このため、光源部が入射する導光体の一端部から反対側に位置する導光体の他端部からの光抜けにより意図しない箇所へ光が映り込んでしまうという問題があった。
【0007】
したがって、本発明の目的は、導光体の端部からの光抜けを抑制し、照射したい部分への照明を可能とする照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1]本発明は、光源部と、長尺形状の導光体であって、前記光源部から一端部に入射された光を他端部に向かって前記長尺形状の長手方向に光を導光し、前記長手方向と略直交する出射方向に前記導光体の表面から前記光を出射するライトガイドと、前記ライトガイドを支持し、前記ライトガイドから出射される光を通過させて外部の内装パネルに照射する開口部を有する筐体と、を有し、前記ライトガイドの前記他端部側は、前記内装パネルの裏側に、前記開口部から離れる方向に向かって、隠れるように屈曲している、照明装置を提供する。
[2]前記開口部は、水平方向を向いた第1内装パネルと高さ方向を向いた第2内装パネルとの隙間に配置されてもよい。
[3]また、前記ライトガイドは、断面が円形状であって、前記屈曲している領域は、前記他端部側に向かって前記開口部側が前記円形状から徐々に薄く形成されていてもよい。
[4]また、前記屈曲している領域は、前記円形状から徐々に段差形状に薄く形成されていてもよい。
[5]また、前記ライトガイドは、車両の車幅方向に配置され、前記開口部から出射される前記光は内装パネルを間接照明するものであってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の照明装置によれば、導光体の端部からの光抜けを抑制し、照射したい部分への照明を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る照明装置が装着される一例としての車両室内を示す、車両室内において車両の前方を見た場合の正面図である。
図2図2(a)は、本発明の実施の形態に係る照明装置により照明される内装パネルと開口部を示す立体斜視図であり、図2(b)は、照明装置により開口部から照射された光により内装パネルが照明される領域をハッチングで示す立体斜視図である。
図3図3(a)は、図1のA方向(車両の上方向)からライトガイド、筐体、及び、光源部を含む全体図であり、図3(b)は、図3(a)に示したB方向(車両の後方から前方方向)から見たライトガイド、筐体、及び、光源部を含む全体図であり、図3(c)は、図3(a)のC-C断面を示す拡大断面図である。
図4図4(a)は、図1のA方向(車両の上方向)から第1内装パネル、開口部を見た部分平面図であり、図4(b)は、図4(a)におけるライトガイドと筐体を示す部分平面図であり、図4(c)は、図4(b)のB方向(車両の後方から前方方向)からライトガイドと筐体を見た部分正面図である。
図5図5(a)は、図1で示すD領域の第2内装パネルと図3(b)で示したライトガイドの位置関係を示し、車両の後方から前方方向へ向かって内装パネルとしての第2内装パネルを正面視した図であり、図5(b)は、本発明の実施の形態に係る照明装置により内装パネルを照明した場合の照明状態を示す図であり、図5(c)は、比較例に係る照明装置により内装パネルを照明した場合の照明状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔本発明の実施の形態〕
本発明の実施の形態に係る照明装置1は、光源部10と、長尺形状の導光体であって、光源部10から一端部21に入射された光を他端部22に向かって長尺形状の長手方向に光を導光し、長手方向と略直交する出射方向に導光体の表面23から光を出射するライトガイド20と、ライトガイド20を支持し、ライトガイド20から出射される光を通過させて外部の内装パネルに照射する開口部35を有する筐体30と、を有し、ライトガイド20の他端部22側は、内装パネル104(第1内装パネル102)の裏側に、開口部35から離れる方向に向かって、隠れるように屈曲して構成されている。
【0012】
本発明の実施の形態に係る照明装置1は、長尺形状の開口部35から光を外部に照射するものであるので、光を照射する対象物は種々の物体や意匠が施された意匠表面等に適用可能である。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係る照明装置が装着される一例としての車両室内を示す、車両室内において車両の前方を見た場合の正面図である。また、図2(a)は、本発明の実施の形態に係る照明装置により照明される内装パネルと開口部を示す立体斜視図であり、図2(b)は、照明装置により開口部から照射された光により内装パネルが照明される領域をハッチングで示す立体斜視図である。インストルメントパネル101は、車両100の水平方向を向いた第1内装パネル102と高さ方向を向いた第2内装パネル103とを備える内装パネル104を有して構成されている。
【0014】
本発明の実施の形態では、一例として、照明装置1は、第1内装パネル102と第2内装パネル103との隙間に配置されている。すなわち、図2(a)に示すように、内部にライトガイド20を収容する筐体30は、第1内装パネル102と第2内装パネル103との隙間に配置され、開口部35は、水平方向を向いた第1内装パネル102と高さ方向を向いた第2内装パネル103との隙間に配置されている。
【0015】
また、本発明の実施の形態では、照明装置1が、内装パネルとしての第2内装パネル103を照明(間接照明)する場合について説明する。すなわち、ライトガイド20は、車両100の車幅方向に配置され、図2(b)に示すように、開口部35から出射される光は第2内装パネル103を照明(間接照明)する。なお、図2(b)では、第2内装パネル103の照明される領域200をハッチングで図示している。このように、照明装置1は、車両室内、例えば、インストルメントパネル101における間接イルミネーションとして機能することができる。
【0016】
(光源部10)
図3(a)は、図1のA方向(車両の上方向)からライトガイド、筐体、及び、光源部を含む全体図であり、図3(b)は、図3(a)に示したB方向(車両の後方から前方方向)から見たライトガイド、筐体、及び、光源部を含む全体図であり、図3(c)は、図3(a)のC-C断面を示す拡大断面図である。光源部10は、ライトガイド20の一端部21からライトガイド20の内部に光を入射するための光を発生させるものである。
【0017】
光源部10は、一例として、LED(Light Emitting Diode)素子を使用するが、EL(Electro Luminescence)素子、電球等の種々の光源が使用可能である。また、LED素子である光源部10は、主に、可視光を出射し、白色光、R、G、Bの各色の光、また、それらを混合した任意の色の光を出射できる。これにより、光源部10からライトガイド20により導光されて照明対象物、例えば、第2内装パネル103に照射される照明光は、種々の色、任意の照度に設定することができる。
【0018】
(ライトガイド20)
ライトガイド20は、図3(a)、(b)、(c)、図4(a)、(b)、(c)に示すように、光源部10からの光を導光し、外部に出射するための透光性の材料で長尺形状の柱状に形成された導光体である。ライトガイド20は、例えば、PC(PolyCarbonate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)等の透明度が高い樹脂を使用できる。ライトガイド20は、長尺形状の柱状であり、その断面形状は、円形状、矩形状、台形状等種々の形状が可能であるが、本実施の形態では、円形状としている。
【0019】
図3(a)に示すように、光源部10から出射した光は、ライトガイド20の一端部21に入射される。ライトガイド20に入射した光は、ライトガイド20の長手方向に他端部22側まで導光される。図3(c)に示すように、ライトガイド20の表面23においては、長手方向と略直交する出射方向に光Lを出射する。本実施の形態では、ライトガイド20は、第2内装パネル103に照射できるように、車両の上方向に向けて光Lを出射する。
【0020】
なお、上記のように、ライトガイド20の表面23において車両の上方向に向けて光Lを出射するように、ライトガイド20の下面24には、光散乱部が長手方向に沿って複数形成されていることが好ましい。光散乱部は、ライトガイド20の下面24側に、長手方向に沿って形成された、例えば、略V字形状の凹部である。このV字形状のV字の角度は、光散乱の方向、強さを考慮して任意に設定可能である。これにより、光源部10から導光された光は、図2(a)、(b)、図3(c)に示すように、ライトガイド20の表面23から照射対象物である内装パネルとしての第2内装パネル103に光Lとして照射される。
【0021】
図3(a)に示すように、ライトガイド20は、柱状の長尺形状において、他端部22側が、柱の長手方向の中心線CLに対して屈曲している。ここで、図3(c)、図4(a)に示すように、ライトガイド20は、ライトガイド20の他端部22側が、内装パネルとしての第1内装パネル102の裏側102aに、開口部35から離れる方向(E方向)に向かって、隠れるように屈曲している。なお、ライトガイド20の他端部22側の屈曲具合は、図3(a)に示すように、他端部22の上側が中心線CLを完全に跨いでもいいし、跨がなくてもいい。
【0022】
この屈曲した先端側、すなわち、ライトガイド20の他端部22側からは、光源部10から導光された光が抜ける光抜けが生じるが、この光抜けによる光は、照射対象である内装パネル(第2内装パネル103)から離れて、内装パネル(第1内装パネル102)の裏側に隠れるように照射される。これにより、光抜けにより意図しない箇所へ光が映り込んでしまうという問題が発生せず、導光体の端部からの光抜けを抑制し、照射したい部分への局所的な照明を可能とする照明装置を提供することが可能となる。
【0023】
図3(b)、図4(c)に示すように、ライトガイド20は、断面が円形状であって、屈曲している領域は、他端部22側に向かって開口部35側が断面の円形状から徐々に薄く形成されている。また、図4(b)、(c)に示すように、屈曲している領域は、断面円形状から徐々に段差形状に薄く形成されていてもよい。
【0024】
前記したように、ライトガイド20の先端側を内装パネルの裏へ隠すように曲げることにより、内装パネルとしての第2内装パネル103の投影面への発光量が低下して、明るさが急激に変わって暗くなるので不自然な照明に見える場合がある。したがって、自然な照明に見えるように、ライトガイド20の先端側を最適な円形状から徐々に薄く(段差形状)して、導光する光を低減させ、出射光に変換することで光の量を調節し、内装パネルとしての第2内装パネル103方向への発光を改善すると共に、車両外側(内装パネルの裏)への発光を制御する。これにより、ライトガイド20の端部からの光抜けを抑制し、かつ、照射したい部分への照明を制御することにより、明るさが急激に変わってしまう(暗くなる)ことなく自然に見えるような照明を可能とすることができる。
【0025】
(筐体30)
図3(c)に示すように、筐体30は、ライトガイド20を支持し、ライトガイド20から出射される光を通過させて外部の内装パネルに照射する開口部35を有する、車両側に装着される枠体である。開口部35は、長尺形状のライトガイド20に合わせて、透過性を有する部材で形成され、あるいは、貫通した長尺形状の長穴として形成されている。筐体30は、一例として、枠体の部分は、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)等の合成樹脂で形成できる。なお、筐体30は、ライトガイド20を支持して、車両側に装着される枠体のみで、本実施の形態においては、第1内装パネル102と第2内装パネル103との隙間により開口部35を形成する構造であってもよい。
【0026】
図5(a)は、図1で示すD領域の第2内装パネルと図3(b)で示したライトガイドの位置関係を示し、車両の後方から前方方向へ向かって内装パネルとしての第2内装パネルを正面視した図であり、図5(b)は、本発明の実施の形態に係る照明装置により内装パネルを照明した場合の照明状態を示す図であり、図5(c)は、比較例に係る照明装置により内装パネルを照明した場合の照明状態を示す図である。
【0027】
本発明の実施の形態に係る照明装置1により内装パネルとしての第2内装パネル103を照明した場合は、図5(b)に示すように、第2内装パネル103の照明される領域200が照明されていることがわかる。これは、図2(b)においてハッチングで図示した第2内装パネル103の照明される領域200、すなわち、意図した照明領域を、照明装置1が、図5(b)に示すように、照明領域201として均一な光で照明(間接照明)していることを示している。
【0028】
また、上記の意図した照明領域以外の領域においては、照明光の漏れ等による意図しない照明光は視認できない。すなわち、ライトガイド20の他端部22側が、内装パネル(第1内装パネル102)の裏側に、開口部35から離れる方向に向かって、隠れるように屈曲して構成されている、という構成により、ライトガイド20の他端部22側から光抜けが、照射対象である内装パネルの方向に照射されていないことがわかる。これにより、光抜けにより意図しない箇所へ光が映り込んでしまうという問題が発生せず、導光体の端部からの光抜けを抑制し、照射したい部分への局所的な照明を可能とすることができる。
【0029】
また、第2内装パネル103が照明される領域200においては、図5(b)に示す照明領域201の照明状態は均一であり、急激な明るさの変化は感じられない。これは、ライトガイド20の先端側を最適な円形状から徐々に薄く(段差形状)して、導光する光を低減させ、出射光に変換することで光の量を調節し、内装パネルとしての第2内装パネル103方向への発光を改善するように制御していることによる。
【0030】
図5(c)は、比較例として、ライトガイド20の先端側の屈曲がないタイプのものを使用した場合の照明装置により、内装パネルとしての第2内装パネル103を照明した照明状態を示す。比較例に係る照明装置は、図5(c)に示すように、内装パネルとしての第2内装パネル103の照明領域202を照明(間接照明)している。
【0031】
しかし、図2(b)においてハッチングで図示した第2内装パネル103の照明される領域200、すなわち、意図した照明領域以外の領域において、図5(c)に示す意図しない光による照明203が視認される。これは、ライトガイド20の先端側において屈曲がないことにより、ライトガイド20の先端部側から光抜けが発生し、この光抜けにより意図しない箇所へ光が映り込んでしまうという問題が発生しているものと考えられる。
【0032】
〔本発明の実施の形態の効果〕
(1)発明の実施の形態に係る照明装置1は、光源部10と、長尺形状の導光体であって、光源部10から一端部21に入射された光を他端部22に向かって長尺形状の長手方向に光を導光し、長手方向と略直交する出射方向に導光体の表面23から光を出射するライトガイド20と、ライトガイド20を支持し、ライトガイド20から出射される光を通過させて外部の内装パネルに照射する開口部35を有する筐体30と、を有し、ライトガイド20の他端部22側は、内装パネル(第1内装パネル102)の裏側に、開口部35から離れる方向に向かって、隠れるように屈曲して構成されている。このライトガイド20の他端部22側の屈曲により、ライトガイド20の他端部22側から内装パネルの方向への光抜けが抑制できる。これにより、光抜けにより意図しない箇所へ光が映り込んでしまうという問題が発生せず、導光体の端部からの光抜けを抑制し、照射したい部分への局所的な照明を可能とすることができる。
(2)照明装置1は、ライトガイド20の先端側を最適な円形状から徐々に薄く(段差形状)して、導光する光を低減させ、出射光に変換することで光の量を調節し、内装パネルとしての第2内装パネル103方向への発光を改善するように制御している。これにより、内装パネルとしての第2内装パネル103の照明される領域200においては、急激な明るさの変化が抑制され、均一な照明状態となっている。
(3)照明装置1は、開口部35が、水平方向を向いた第1内装パネル102と高さ方向を向いた第2内装パネル103との隙間に配置されている。これにより、照明装置1は、車両の車室内における、例えば、インストルメントパネル101における間接イルミネーションとして機能することができる。
【0033】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。また、上記の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【符号の説明】
【0034】
1…照明装置
10…光源部
20…ライトガイド、21…一端部、22…他端部、23…表面、24…下面
30…筐体、35…開口部
100…車両、101…インストルメントパネル、102…第1内装パネル、102a…裏側、103…第2内装パネル、104…内装パネル
200…領域、201…照明領域、202…照明領域、203…意図しない光による照明
CL…中心線
L…光
図1
図2
図3
図4
図5