(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054729
(43)【公開日】2024-04-17
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20240410BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022161150
(22)【出願日】2022-10-05
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100101203
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100104499
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 達人
(72)【発明者】
【氏名】田中 隆寛
(72)【発明者】
【氏名】生駒 拓也
(72)【発明者】
【氏名】島田 陽介
(72)【発明者】
【氏名】山田 篤志
(72)【発明者】
【氏名】岸 恒一
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】生徒の健康情報を収集し、健康状態に問題があるか否かを判定して適切に対応する。
【解決手段】情報処理装置は、対象者が使用する対象者端末と通信可能に接続されており、対象者端末から対象者の健康に関する健康情報を取得する。情報処理装置は、取得した健康情報に基づいて、対象者の健康状態に問題があるか否かを判定し、健康状態に問題がある対象者を、問題対象者として特定する。これによれば、対象者の健康情報を収集し、健康状態に問題がある対象者を適切に特定することができる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者が使用する対象者端末と通信可能に接続されており、
前記対象者端末から、前記対象者の健康に関する健康情報を取得する健康情報取得部と、
前記健康情報に基づいて、前記対象者の健康状態に問題があるか否かを判定する健康状態判定部と、
健康状態に問題がある対象者を、問題対象者として特定する問題対象者特定部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記健康情報に基づいて、前記対象者の健康状態の統計を表す統計データを作成する統計データ作成部を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記対象者の健康状態を観察する監督者が使用する監督者用端末と通信可能に接続されており、
前記問題対象者の健康情報及び前記問題対象者が使用する対象者端末の連絡先を、問題対象者情報として前記監督者用端末に送信する問題対象者情報送信部を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記問題対象者情報送信部は、前記健康情報に関連付けられた対処方針に関する情報を含む問題対象者情報を、前記監督者用端末に送信する請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記監督者用端末から、前記監督者による前記問題対象者への指示に関する指示情報を取得する指示情報取得部と、
前記指示情報に含まれる前記問題対象者への指示を、当該問題対象者が使用する対象者端末へ送信する指示送信部と、
を備える請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記問題対象者への指示を、当該問題対象者が使用する対象者端末へ送信する指示送信部を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記健康情報は、前記対象者の体温、及び、前記対象者の症状に関する情報を含み、
前記健康状態判定部は、前記健康情報に基づいて、前記体温が閾値未満であり、且つ、前記症状のいずれにも該当しない場合に、前記対象者の健康状態に問題がないと判定する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記対象者を識別する識別情報と、当該対象者の健康情報とを対応付けて記憶する健康情報記憶部を備え、
前記健康情報は、前記対象者のその日の体温を含んでおり、
前記健康情報取得部は、同じ対象者の健康情報を複数の日にわたって取得するものであって、
前記健康状態判定部は、前記健康情報記憶部を参照して前記対象者の体温の平均値を算出し、当該平均値と、前記健康情報に含まれる当該対象者のその日の体温との差分に基づいて、当該対象者の健康状態に問題があるか否かを判定する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記対象者を識別する識別情報と、当該対象者の健康情報と、当該健康情報を取得した時刻とを対応付けて記憶する健康情報記憶部を備え、
前記健康情報取得部は、同じ対象者の健康情報を複数の日にわたって取得するものであって、
前記健康状態判定部は、前記健康情報記憶部を参照して前記対象者の健康情報を取得した平均時刻を算出し、当該平均時刻と、前記健康情報を取得した時刻との差分に基づいて、当該対象者の健康状態に問題があるか否かを判定する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
全ての対象者をそれぞれ識別する識別情報と、各対象者の連絡先とを対応付けて記憶する対象者記憶部と、
前記健康情報を取得する締切となる時刻を超過した時点で、前記対象者記憶部を参照し、前記健康情報を取得していない対象者を未回答者として特定する未回答者特定部と、
前記未回答者の連絡先に、前記健康情報の送信を促す督促情報を送信する督促情報送信部と、を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記健康情報は、前記対象者の体温、及び、前記対象者の症状に関する情報を含み、
前記問題対象者の体温及び症状に基づいて、前記問題対象者への指示を決定する指示決定部を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータを備える情報処理装置により実行されるプログラムであって、
前記情報処理装置は、対象者が使用する対象者端末と通信可能に接続されており、
前記対象者端末から、前記対象者の健康に関する健康情報を取得する健康情報取得部、
前記健康情報に基づいて、前記対象者の健康状態に問題があるか否かを判定する健康状態判定部、
健康状態に問題がある対象者を、問題対象者として特定する問題対象者特定部、
として前記コンピュータを機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象者の健康状態の観察を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
学校は、多くの生徒が集団生活をしており、様々な感染症が発生しやすい状況にある。そのため、近年では、感染症の予防対策として、学校職員が毎日生徒の健康情報を収集し、健康状態を注意深く観察して対応することが求められている。例えば、特許文献1には、登校時に生徒の体温を検温し、体温が所定値以上であった場合には保護者宛てに体温が高い旨のメールを送信するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、生徒の健康状態は、体温だけでなく、咳や鼻水、喉の痛みといった様々な症状も考慮して観察する必要がある。そのため、継続的に多くの生徒の健康状態を観察して対応することは、学校職員にとって大きな負担となっていた。
【0005】
本発明は、例えば、上記のような課題を解決するためになされたものであり、生徒の健康情報を収集し、健康状態に問題があるか否かを判定して適切に対応する情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの観点では、情報処理装置は、対象者が使用する対象者端末と通信可能に接続されており、前記対象者端末から、前記対象者の健康に関する健康情報を取得する健康情報取得部と、前記健康情報に基づいて、前記対象者の健康状態に問題があるか否かを判定する健康状態判定部と、健康状態に問題がある対象者を、問題対象者として特定する問題対象者特定部と、を備える。この態様によれば、情報処理装置は、対象者の健康情報を収集し、健康状態に問題がある対象者を適切に特定することができる。
【0007】
上記情報処理装置の一態様では、前記健康情報に基づいて、前記対象者の健康状態の統計を表す統計データを作成する統計データ作成部を備える。統計データによれば、容易に全校生徒の健康状態を確認することができる。
【0008】
上記情報処理装置の一態様では、前記対象者の健康状態を観察する監督者が使用する監督者用端末と通信可能に接続されており、前記問題対象者の健康情報及び前記問題対象者が使用する対象者端末の連絡先を、問題対象者情報として前記監督者用端末に送信する問題対象者情報送信部を備える。この態様によれば、監督者は、問題対象者の健康情報に基づく指示等を、監督者用端末から直接当該問題対象者の対象者端末へ送信することが可能となる。
【0009】
上記情報処理装置の一態様では、前記問題対象者情報送信部は、前記健康情報に関連付けられた対処方針に関する情報を含む問題対象者情報を、前記監督者用端末に送信する。この態様によれば、監督者用端末は、情報処理装置から取得した情報に基づいて、監督者に対処方針を提案することが可能となる。
【0010】
上記情報処理装置の一態様では、前記監督者用端末から、前記監督者による前記問題対象者への指示に関する指示情報を取得する指示情報取得部と、前記指示情報に含まれる前記問題対象者への指示を、当該問題対象者が使用する対象者端末へ送信する指示送信部と、を備える。この態様によれば、情報処理装置は、健康情報に基づいて監督者が決定した適切な指示を問題対象者に送信することができる。
【0011】
上記情報処理装置の一態様では、前記問題対象者への指示を、当該問題対象者が使用する対象者端末へ送信する指示送信部を備える。この態様によれば、情報処理装置は、問題対象者に対して適切な指示を迅速に送信することができる。
【0012】
上記の情報処理装置の一態様では、前記健康情報は、前記対象者の体温、及び、前記対象者の症状に関する情報を含み、前記健康状態判定部は、前記健康情報に基づいて、前記体温が閾値未満であり、且つ、前記症状のいずれにも該当しない場合に、前記対象者の健康状態に問題がないと判定する。この態様によれば、情報処理装置は、対象者の体温と症状に基づいて、発熱、頭痛、咳等の症状が全くない場合に、対象者の健康状態に問題がないと判定する。このように情報処理装置は、健康情報に基づいて、対象者の健康状態に問題があるか否かを適切に判定することができる。
【0013】
上記の情報処理装置の一態様では、前記対象者を識別する識別情報と、当該対象者の健康情報とを対応付けて記憶する健康情報記憶部を備え、前記健康情報は、前記対象者のその日の体温を含んでおり、前記健康情報取得部は、同じ対象者の健康情報を複数の日にわたって取得するものであって、前記健康状態判定部は、前記健康情報記憶部を参照して前記対象者の体温の平均値を算出し、当該平均値と、前記健康情報に含まれる当該対象者のその日の体温との差分に基づいて、当該対象者の健康状態に問題があるか否かを判定する。この態様によれば、情報処理装置は、対象者の体温の平均値とその日の体温との差分に基づいて健康状態を判定することができる。よって、情報処理装置は、対象者の健康情報の経時変化を考慮して健康状態の判定を行うことができる。
【0014】
上記の情報処理装置の一態様では、前記対象者を識別する識別情報と、当該対象者の健康情報と、当該健康情報を取得した時刻とを対応付けて記憶する健康情報記憶部を備え、前記健康情報取得部は、同じ対象者の健康情報を複数の日にわたって取得するものであって、前記健康状態判定部は、前記健康情報記憶部を参照して前記対象者の健康情報を取得した平均時刻を算出し、当該平均時刻と、前記健康情報を取得した時刻との差分に基づいて、当該対象者の健康状態に問題があるか否かを判定する。対象者から定期的に健康情報を取得している場合、その取得時刻が平均時刻より大幅に遅延することは、体調がいつも通りでない、トラブルが発生している等、何か事情が考えられる。この態様によれば、情報処理装置は、このような事情を考慮して対象者の健康状態の判定を行うことができる。
【0015】
上記の情報処理装置の一態様では、全ての対象者をそれぞれ識別する識別情報と、各対象者の連絡先とを対応付けて記憶する対象者記憶部と、前記健康情報を取得する締切となる時刻を超過した時点で、前記対象者記憶部を参照し、前記健康情報を取得していない対象者を未回答者として特定する未回答者特定部と、前記未回答者の連絡先に、前記健康情報の送信を促す督促情報を送信する督促情報送信部と、を備える。この態様によれば、情報処理装置は、締切となる時刻を超過しても健康情報を送信しない対象者に対し、督促情報を送信することができる。
【0016】
上記の情報処理装置の一態様では、前記健康情報は、前記対象者の体温、及び、前記対象者の症状に関する情報を含み、前記問題対象者の体温及び症状に基づいて、前記問題対象者への指示を決定する指示決定部を備える。この態様によれば、情報処理装置は、体温及び症状に基づいて自動的に問題対象者への指示を決定し、送信することができる。よって、健康状態を観察する者の負担を大幅に軽減することができる。
【0017】
本発明の別の観点では、コンピュータを備える情報処理装置により実行されるプログラムであって、前記情報処理装置は、対象者が使用する対象者端末と通信可能に接続されており、前記対象者端末から、前記対象者の健康に関する健康情報を取得する健康情報取得部、前記健康情報に基づいて、前記対象者の健康状態に問題があるか否かを判定する健康状態判定部、健康状態に問題がある対象者を、問題対象者として特定する問題対象者特定部、として前記コンピュータを機能させる。このプログラムをコンピュータにインストールして実行させることで、本発明に係る情報処理装置を構成させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る情報処理装置によれば、生徒の健康情報を収集し、健康状態に問題があるか否かを判定して適切に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明のサーバを適用した健康観察支援システムの構成を示す。
【
図2】サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図8】第4変形例における問題生徒画面の一例である。
【
図9】第4変形例における統計グラフの一例である。
【
図10】第6変形例における健康観察支援システムの構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
<実施形態>
[全体構成]
図1は、本発明のサーバを適用した健康観察支援システムの構成を示す。健康観察支援システム100は、健康状態を観察する対象者(以下、単に「対象者」ともいう。)の健康情報を収集し、健康状態に問題があるか否かを判定するシステムである。また、健康観察支援システム100は、健康状態に問題がある対象者に適切な指示を送信するシステムである。ここで、健康状態を観察する監督者は、所定の学校の保健室の養護教諭、担任教師、システム管理者等であり、任意に設定することができる。また、対象者は、所定の学校の生徒等であり、任意に設定することができる。健康観察支援システム100は、サーバ10と、複数の生徒用端末20と、監督者用端末30とがインターネット等のネットワーク5を介して通信可能に構成されている。
【0021】
サーバ10は、種々の情報に対する処理、記憶及び送受信を行う情報処理装置であって、例えばサーバ装置、パーソナルコンピュータ(PC)または汎用のタブレット等である。また、サーバ10は、後述する生徒情報データベース(以下、「データベース」を「DB」と記す。)41、及び、健康情報DB42と接続されている。サーバ10は、本発明の情報処理装置の一例である。
【0022】
生徒用端末20は、生徒やその保護者が使用するものであって、例えば、タブレットやPC等の情報処理機器である。生徒用端末20は、本発明の対象者端末の一例である。また、監督者用端末30は、監督者が使用するものであって、生徒用端末20と同様に、タブレットやPC等の情報処理機器である。具体的に、生徒用端末20は、生徒が毎日健康情報をサーバ10に送信したり、健康状態に問題がある場合に監督者からの指示をサーバ10から受信したりする端末装置である。一方、監督者用端末30は、健康状態に問題がある生徒(以下、「問題生徒」ともいう。)に関する情報をサーバ10から受信したり、問題生徒への指示に関する情報をサーバ10に送信したりする端末装置である。
【0023】
[サーバの構成]
図2は、サーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ10は、通信部11と、制御部12と、記憶部13と、記録媒体14と、表示部15と、入力部16とを備える。なお、これらの構成要素と、生徒情報DB41と、健康情報DB42とは、バス19を介して相互に接続されている。
【0024】
なお、サーバ10はコンピュータ単体で実行しても良いし、複数のコンピュータで分散して実行しても良いし、仮想マシンで分散して実行しても良い。
【0025】
通信部11は、ネットワーク5を通じて生徒用端末20及び監督者用端末30と通信を行うための通信ユニットである。具体的に、通信部11は、生徒用端末20から健康情報を受信したり、問題生徒に関する情報を監督者用端末30に送信したりする。
【0026】
制御部12は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置を含み、記憶部13に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、サーバ10に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。なお、プログラムは、単一のコンピュータ上で、または1つのサイトにおいて配置されるか、もしくは複数のサイトにわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。なお、
図2では制御部12を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。
【0027】
記憶部13はRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ素子を含み、制御部12が処理を実行するために必要なプログラム又はデータ等を記憶している。また、記憶部13は、制御部12が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。
【0028】
記録媒体14は、ディスク状記録媒体、半導体メモリ等の不揮発性で非一時的な記録媒体であり、サーバ10に対して着脱可能に構成される。記録媒体14は、制御部12が実行する各種プログラムを記録している。サーバ10が健康状態判定処理を実行する際には、記録媒体14に記録されているプログラムが記憶部13にロードされ、制御部12により実行される。
【0029】
表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(electroluminescence)ディスプレイ等であり、制御部12の指示に従い各種情報を表示する。入力部16は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン等の入力デバイスであり、受け付けた操作情報を制御部12へ出力する。
【0030】
生徒情報DB41は、生徒を識別する生徒IDに紐付けて、各生徒が所属する学年、クラス、出席番号、氏名、連絡先等の情報を記憶している。ここで、連絡先とは、例えば、生徒が使用する生徒用端末20のメールアドレス等である。
【0031】
健康情報DB42は、生徒IDに紐付けて、各生徒の健康情報と、当該健康情報を取得した日付及び時刻とを記憶している。健康情報は、生徒の健康に関する情報であって、例えば、体温や各症状の有無等を含む。
図3は、健康情報DB42のデータ構造の一例である。図示のように、健康情報DB42は、生徒IDに紐付けて、健康情報を取得した日付と、取得時刻と、健康情報に含まれる生徒の体温及び各症状とを記憶している。具体的に、症状は、頭痛、咳、鼻水、喉の痛み、及び、その他から構成されており、健康情報DB42は、各症状の有無と、その他として倦怠感や腹痛等の任意の症状とを記憶している。なお、各症状は一例であり、任意に設定することができる。
【0032】
なお、上述した各DBの記憶形態は一例であり、データ間の関係が維持されていれば、他の記憶形態であってもよい。また、各DBは、例えばHDD(Hard disk drive)、SSD(Solid State Drive)等の記録媒体により実現される。本実施形態において、記憶部13と各DBは一体の記憶装置として構成されていてもよいし、別々の記憶装置であってもよい。また、各DBは、サーバ10に接続された外部記憶装置であってもよく、その構成は任意に設定することができる。
【0033】
図4は、サーバ10の機能構成を示すブロック図である。サーバ10は、機能的には、生徒情報DB41と、健康情報DB42と、健康情報取得部51と、未回答者特定部52と、督促情報送信部53と、健康状態判定部54と、問題生徒特定部55と、指示情報取得部56と、指示送信部57を備える。
【0034】
なお、健康情報取得部51、未回答者特定部52、督促情報送信部53、健康状態判定部54、問題生徒特定部55、指示情報取得部56及び指示送信部57は、制御部12がプログラムを実行することにより実現される。
【0035】
健康情報取得部51は、毎日、各生徒の健康情報を生徒用端末20から取得し、生徒ID、日付及び取得時刻と対応付けて健康情報DB42に記憶する。具体的に、生徒が生徒用端末20を用いて、生徒ID及びパスワードにより所定のサイトへログインすることで、健康情報取得部51は、健康観察画面に関する画面情報を当該生徒用端末20に送信する。生徒用端末20は、受信した画面情報に基づいて健康観察画面を表示し、生徒は、日付や体温、各症状を入力することで健康情報をサーバ10へ送信する。これにより、健康情報取得部51は、健康情報と、健康情報を送信した生徒の生徒IDと、健康情報の日付及び取得時刻とを取得することができる。
【0036】
図5は、健康観察画面の一例である。健康観察画面は、入力時の日付、その日の体温、その日の症状を生徒が入力し、健康情報としてサーバ10へ送信することができる画面である。
図5に示すように、健康観察画面は、日付入力エリア61と、カレンダーアイコン62と、体温入力エリア63と、頭痛チェックボックス64aと、咳チェックボックス64bと、鼻水チェックボックス64cと、咽頭痛チェックボックス64dと、その他入力エリア65と、送信ボタン66とを備える。
【0037】
日付入力エリア61は、健康観察画面入力時の日付を入力するエリアであり、カレンダーアイコン62をクリックすることで表示したカレンダーから日付を選択してもよい。体温入力エリア63は、生徒の体温を入力するエリアである。頭痛チェックボックス64aは、症状として頭痛がある場合にチェックマークを入力するエリアである。咳チェックボックス64bは、症状として咳がある場合にチェックマークを入力するエリアである。鼻水チェックボックス64cは、症状として鼻水がある場合にチェックマークを入力するエリアである。咽頭痛チェックボックス64dは、症状として喉の痛みがある場合にチェックマークを入力するエリアである。その他入力エリア65は、頭痛、咳、鼻水、喉の痛み以外に、体調不良の症状がある場合、その症状を入力するエリアである。その他入力エリア65には、例えば、倦怠感や腹痛等が入力される。送信ボタン66は、クリックにより、生徒ID、入力した日付、体温及び各症状の有無、その他の症状を健康情報としてサーバ10に送信するボタンである。
【0038】
なお、本実施形態では、健康情報取得部51は、毎日健康情報を取得することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、健康情報を取得する頻度は任意に設定することができる。また、健康情報取得部51は、健康情報を取得する一例として健康観察画面を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、Microsoft Forms等をはじめとする既存のアンケートツールや任意のWebシステムを適用することができる。また、健康情報取得部51は、健康情報を健康情報DB42に記憶しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、Microsoft Excel等をはじめとする既存の表計算ツール等で集約してもよい。
【0039】
未回答者特定部52は、健康情報取得部51が健康情報を取得する締切となる時刻(以下、「締切時刻」ともいう。)を超過した時点で、その日の健康情報をまだ取得していない生徒を未回答者として特定する。具体的に、未回答者特定部52は、生徒情報DB41を参照し、その日の健康情報をまだ取得していない生徒の生徒IDを、未回答者の生徒IDとして特定する。なお、本実施形態では、毎日健康情報を取得するため締切となる「時刻」を設定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、締切となる「日時」を設定してもよい。
【0040】
督促情報送信部53は、生徒情報DB41を参照し、未回答者の生徒IDに基づいて連絡先を特定する。そして、督促情報送信部53は、未回答者の連絡先に、健康情報の送信を促す督促情報を送信する。
【0041】
健康状態判定部54は、健康情報に基づいて、生徒の健康状態に問題があるか否かを判定する。具体的に、健康状態判定部54は、予め設定されたルールにより、生徒の健康状態に問題があるか否かを判定する。例えば、本実施形態では、発熱(体温が閾値以上)、頭痛、咳、鼻水、喉の痛みのいずれか1つ以上の症状に該当する場合、生徒の健康状態に問題があると判定するルールを適用している。ここで、体温の閾値は、37.5度とする。これにより、健康状態判定部54は、生徒の健康情報に基づいて、発熱、頭痛、咳、鼻水、喉の痛みのいずれか1つ以上の症状に該当する場合、当該生徒の健康状態に問題があると判定する。換言すると、健康状態判定部54は、生徒の健康情報に基づいて、体温が閾値未満であり、且つ、各症状のいずれにも該当しない場合、当該生徒の健康状態に問題がないと判定する。
【0042】
なお、ルールは、一例であり任意に設定することができる。また、本発明では、発熱症状とする体温の閾値を37.5度としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、体温の閾値を37度としてもよいし、体温の閾値を2段階で設定して第1閾値を37度、第2閾値を37.5度としてもよい。つまり、閾値の値や設定する閾値の数は任意である。
【0043】
問題生徒特定部55は、健康状態判定部54により健康状態に問題があると判定された生徒を問題生徒として特定する。そして、問題生徒特定部55は、問題生徒の生徒IDとその症状に関する情報を問題生徒情報として監督者用端末30に送信する。具体的に、問題生徒特定部55は、問題生徒の生徒IDとその症状に関する問題生徒画面を生成し、問題生徒画面に関する画面情報を含む問題生徒情報を監督者用端末30に送信する。監督者用端末30は、受信した問題生徒情報に基づいて問題生徒画面を表示する。監督者は、問題生徒画面により症状を確認し、各問題生徒への指示を入力する。
【0044】
図6は、問題生徒画面の一例である。問題生徒画面は、問題生徒の症状を表示すると共に、監督者により各問題生徒への指示を入力することが可能な画面である。
図6に示すように、問題生徒画面は、日付表示エリア71と、症状表示エリア72と、指示入力エリア73と、送信ボタン74とを備える。
【0045】
日付表示エリア71は、生徒の健康状態を判定した日付を表示するエリアである。症状表示エリア72は、問題生徒の症状を表示するエリアであって、問題生徒の生徒IDと、体温と、各症状とを対応付けて表示する。指示入力エリア73は、監督者が各問題生徒への指示を入力するエリアであって、例えば、指示入力エリア73aには生徒ID「10105」の生徒に対する指示「病院受診」が入力される。病院受診以外の指示としては、例えば、自宅待機、登校準備等が挙げられる。なお、症状表示エリア72及び指示入力エリア73を便宜上点線で示しているが、実際に点線は表示されない。送信ボタン74は、クリックにより、問題生徒の生徒IDと、監督者により入力された当該問題生徒への指示に関する情報とを紐付け、指示情報としてサーバ10へ送信するボタンである。
【0046】
指示情報取得部56は、監督者用端末30から指示情報を受信する。指示送信部57は、生徒情報DB41を参照し、問題生徒の生徒IDに基づいて連絡先を特定する。そして、指示送信部57は、指示情報に基づいて、問題生徒の連絡先に監督者からの指示を送信する。具体的に、生徒ID「10105」の生徒が使用する生徒用端末20に、監督者からの指示として「病院受診」を送信する。
【0047】
上記の構成において、サーバ10の健康情報取得部51、未回答者特定部52、督促情報送信部53、健康状態判定部54、問題生徒特定部55及び指示送信部57は、それぞれ本発明の健康情報取得部、未回答者特定部、督促情報送信部、健康状態判定部、問題対象者特定部及び指示送信部の一例である。また、サーバ10の生徒情報DB41及び健康情報DB42は、それぞれ本発明の対象者記憶部及び健康情報記憶部の一例である。
【0048】
[健康状態判定処理]
次に、生徒の健康情報に基づいて健康状態に問題があるか否かを判定し、健康状態に問題がある生徒の生徒用端末20に適切な指示を送信する健康状態判定処理について説明する。
図7は、健康状態判定処理のフローチャートである。この処理は、サーバ10が予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0049】
生徒は、毎日、生徒用端末20を使用して所定のサイトにログインし、健康観察画面に入力することで自身の健康情報をサーバ10へ送信する。サーバ10は、毎日、全ての生徒の健康情報を受信する(ステップS11)。受信した健康情報は、生徒ID、日付及び取得時刻と対応付けて健康情報DB42に記憶される。そして、サーバ10は、締切時刻を超過したか否かを判定する(ステップS12)。締切時刻を超過していないと判定した場合(ステップS12;No)、サーバ10は、ステップS11の処理に戻る。一方、締切時刻を超過したと判定した場合(ステップS12;Yes)、サーバ10は、まだ健康情報を取得していない生徒を未回答者として特定する。
【0050】
サーバ10は、未回答者がいるか否かを判定する(ステップS13)。未回答者がいると判定した場合(ステップS13;Yes)、サーバ10は、生徒情報DB41を参照し、未回答者の連絡先である生徒用端末20に、健康情報の送信を促す督促情報を送信する(ステップS14)。一方、未回答者はいないと判定した場合(ステップS14;No)、サーバ10は、ステップS15の処理に進む。
【0051】
サーバ10は、取得した健康情報に基づいて、各生徒の健康状態に問題があるか否かを判定する(ステップS15)。このとき、サーバ10は、健康状態に問題がある生徒を問題生徒に特定する。そして、サーバ10は、全ての問題生徒の生徒IDとその症状に関する情報を監督者用端末30に送信する。具体的に、サーバ10は、問題生徒の生徒IDとその症状に関する問題生徒画面を生成し、問題生徒画面に関する画面情報を含む問題生徒情報を監督者用端末30に送信する(ステップS16)。監督者用端末30は、受信した問題生徒情報に基づいて問題生徒画面を表示し、各問題生徒への指示を入力する。
【0052】
サーバ10は、監督者用端末30から、各問題生徒への指示に関する指示情報を受信する(ステップS17)。そして、サーバ10は、生徒情報DB41を参照し、指示情報に基づいて、問題生徒の連絡先である生徒用端末20に監督者からの指示を送信する(ステップS18)。これにより、健康状態判定処理は終了する。
【0053】
本実施形態の健康観察支援システム100は、学校や会社に所属する全ての対象者の健康情報に基づいて、各対象者の健康状態に問題があるか否かを容易に判定することができる。また、健康状態に問題がある対象者に、「自宅待機」や「病院受診」といった適切な指示を行うことができる。よって、対象者の健康状態の観察において、監督者の負担を大幅に軽減することができる。
【0054】
なお、本実施形態の健康状態判定処理では、全ての生徒の健康情報を取得してからステップS15の処理に進んでいるが、本発明はこれに限定されるものではなく、未回答者がおり、全ての生徒の健康情報を取得していなくてもステップS15の処理に進むこととしてもよい。この場合、サーバ10は、取得した健康情報に基づいてステップS15以降の処理を実行し、問題生徒画面で未回答者の生徒IDや人数を表示することとしてもよい。
【0055】
また、本実施形態の健康状態判定処理では、問題生徒にのみ監督者からの指示を送信しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、問題のない生徒に登校を許可する指示を送信することとしてもよい。
【0056】
<変形例>
次に、上記の実施形態の変形例について説明する。以下の変形例は適宜組み合わせて上記の実施形態に適用することができる。
【0057】
(第1変形例)
上記の実施形態では、生徒の健康状態を判定する方法は、ルールによる判定を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、健康情報に含まれる体温と、過去の体温の平均値との差分による判定を適用してもよい。この場合、健康状態判定部54は、健康情報DB42を参照し、各生徒の過去の体温から平均値を算出する。そして、健康状態判定部54は、生徒の健康情報に含まれる体温と、当該生徒の体温の平均値との差分を算出し、予め設定された体温差分の閾値以上であれば、当該生徒の健康状態に問題があると判定する。なお、健康状態判定部54は、健康情報DB42を参照し、記憶されている過去の全ての体温から平均値を算出してもよいし、直近1か月等決められた期間の体温から平均値を算出してもよい。
【0058】
例えば、生徒Aの8月1日~8月31日までの体温の平均値が35.4度であり、生徒Aの9月1日の健康情報に含まれる体温が36.5度であれば、その体温差分は1.1度となる。体温差分の閾値が1度であれば、健康状態判定部54は、一般的に発熱の基準となる体温37度未満であっても、生徒Aの9月1日の健康状態に問題があると判定する。これによれば、健康状態判定部54は、生徒の健康情報の経時変化を考慮して健康状態の判定を行うことができる。
【0059】
(第2変形例)
生徒の健康状態を判定する方法は、所定の日に健康情報を取得した時刻と、過去に健康情報を取得した平均時刻との差分による判定を適用してもよい。この場合、健康状態判定部54は、健康情報DB42を参照し、各生徒の過去の取得時刻から平均時刻を算出する。そして、健康状態判定部54は、所定の日に生徒の健康情報を取得した時刻と、当該生徒の平均時刻との差分を算出し、時刻差分の閾値以上であれば、当該生徒の健康状態に問題があると判定する。なお、健康状態判定部54は、健康情報DB42を参照し、記憶されている過去の全ての取得時刻から平均時刻を算出してもよいし、直近1か月等決められた期間の取得時刻から平均時刻を算出してもよい。
【0060】
例えば、生徒Aの8月1日~8月31日までの取得時刻の平均時刻が7時30分であり、生徒Aの9月1日の健康情報の取得時刻が8時56分であれば、その時刻差分は1時間26分となる。時刻差分の閾値が1時間であれば、健康状態判定部54は、生徒Aの9月1日の健康状態に問題があると判定する。生徒から定期的に健康情報を取得している場合、その取得時刻が平均時刻より大幅に遅延することは、体調がいつも通りでない、トラブルが発生している等、何か事情が考えられる。これによれば、健康状態判定部54は、このような事情を考慮して生徒の健康状態の判定を行うことができる。
【0061】
(第3変形例)
上記の実施形態では、問題生徒画面において各問題生徒への指示を監督者が入力することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、予め用意された対処方針の中から監督者が指示を選択、決定することしてもよい。ここで、対処方針とは、例えば、「自宅待機」や「登校準備」等であり、健康状態における問題の有無や各症状に関連付けられている。この場合、サーバ10が監督者用端末30に送信する問題生徒情報は対処方針を含んでおり、監督者は、問題生徒画面において提示された対処方針の中から指示を選択、決定することができる。また、サーバ10が、問題生徒の健康情報に基づいて、予め設定されたルールにより指示を決定することとしてもよい。例えば、発熱、頭痛、咳、鼻水、喉の痛みのいずれか1つの症状に該当する場合は「自宅待機」、いずれか2つ以上の症状に該当する場合は「病院受診」と決定するルールの場合、サーバ10は、
図6に示す生徒ID「10109」の生徒への指示を「自宅待機」に決定する。この場合、サーバ10は、本発明の指示決定部の一例である。
【0062】
(第4変形例)
上記の実施形態では、問題生徒の生徒IDとその症状に関する情報を、
図6に示すような問題生徒画面を用いて監督者用端末30に送信しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、問題生徒の生徒IDとその症状に関する情報を監督者に伝えることができれば、画面レイアウトやその方法は任意である。
【0063】
図8は、学年別グラフを用いた問題生徒画面の一例である。
図8に示すような問題生徒画面は、1年生の各クラスの生徒IDを表示するボックスの背景により、生徒の健康状態を表している。この場合、37.5度以上の発熱症状がある問題生徒のボックスは網目の背景、37度以上の発熱症状がある問題生徒のボックスは斜線の背景、頭痛、咳、鼻水又は喉の痛みのいずれか1つ以上の症状(以下、「他不調」ともいう。)がある問題生徒のボックスは灰色の背景、健康状態に問題がない生徒のボックスは白の背景となっている。このとき、まだ健康情報を取得していない生徒がいれば、その生徒のボックスを未回答として黒の背景としてもよい。
【0064】
また、
図8に示すような問題生徒画面は、各クラス及び学年全体における37.5度以上の発熱の症状、37.0度以上の発熱の症状、及び、他不調それぞれの人数を表として表示している。これによれば、監督者は、クラスごとの各症状に該当する人数、及び、学年全体の各症状に該当する人数を一目で把握することができる。
図8に示すような問題生徒画面の場合、監督者は、生徒IDをクリックして別のウィンドウを表示させ、当該ウィンドウにて各問題生徒への指示を入力する仕様としてもよい。
【0065】
また、サーバ10は、問題生徒画面とは別に、健康情報に基づいて、
図9に示すような、生徒の健康状態の統計を表す統計グラフ(以下、「統計データ」ともいう。)を作成し、監督者用端末30に送信してもよい。
図9(a)は、各学年及び全校において、各症状に該当する生徒、及び、問題のない生徒の人数を表す表である。
図9(b)は、全校生徒の健康状態を表すものであって、全校において各症状に該当する生徒、及び、問題のない生徒の人数と割合を表す円グラフである。
図9(c)は、学年ごとの症状を表すものであって、各学年において、各症状に該当する生徒の人数を表す棒グラフである。
図9(d)は、症状別の学年比を表すものであって、各症状に該当する学年ごとの人数を表す棒グラフである。問題生徒画面とは別にこれらの統計グラフを監督者用端末30に送信することで、監督者は、統計グラフを参考に、全校生徒の症状の傾向を確認しながら、各問題生徒への指示を入力することができる。この場合、サーバ10は、本発明の統計データ作成部の一例である。
【0066】
(第5変形例)
上記の実施形態では、サーバ10が、監督者による指示を問題生徒の連絡先へ送信しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、監督者用端末30が直接指示を問題生徒の連絡先へ送信することとしてもよい。この場合、サーバ10は、生徒情報DB41を参照し、問題生徒の健康情報及び連絡先を問題生徒情報として監督者用端末30に送信する。例えば、サーバ10は、問題生徒の連絡先を含む問題生徒画面を作成し、画面情報を含む問題生徒情報を監督者用端末30に送信する。これによれば、監督者は、監督者用端末30を使用し、問題生徒の健康情報に基づいて決定した指示を、当該問題生徒の連絡先に直接送信することができる。この場合、サーバ10は、本発明の問題対象者情報送信部の一例である。なお、監督者用端末30が直接指示を問題生徒の連絡先に送信するか、監督者用端末30から指示情報を取得したサーバ10が指示を問題生徒の連絡先に送信するかは任意に設定することができる。
【0067】
(第6変形例)
上記の実施形態において、監督者は監督者用端末30を使用することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、監督者はサーバ10の機能を有する監督者用端末80を使用することとしてもよい。監督者用端末80は、サーバ10と同様に、例えば、PCまたは汎用のタブレット等である。
【0068】
図10は、この場合の健康観察支援システム200の構成例を示す。監督者用端末80は、生徒情報DB81が接続されており、ネットワーク5を介して生徒用端末20と通信可能に構成されている。監督者用端末80は、サーバ10が行っていた健康状態判定処理を実行し、問題生徒に関する問題生徒画面を表示して監督者に指示の入力を促したり、問題生徒への指示を生徒用端末20に送信したりすることができる。
【符号の説明】
【0069】
5 ネットワーク
10 サーバ
20 生徒用端末
30、80 監督者用端末
41、81 生徒情報DB
42、82 健康情報DB
51 健康情報取得部
52 未回答者特定部
53 督促情報送信部
54 健康状態判定部
55 問題生徒特定部
56 指示情報取得部
57 指示送信部
100、200 健康観察支援システム