(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054811
(43)【公開日】2024-04-17
(54)【発明の名称】磁力のみを動力とするモーター
(51)【国際特許分類】
H02K 53/00 20060101AFI20240410BHJP
【FI】
H02K53/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022171008
(22)【出願日】2022-10-05
(71)【出願人】
【識別番号】515102976
【氏名又は名称】高塚 悟
(72)【発明者】
【氏名】高塚 悟
(57)【要約】
【課題】 燃料や電気などの消費的エネルギーを必要としない、クリーンかつ恒久的なエネルギー利用装置を提供する。
【解決手段】 ローラー(2)とコントロール部(3)によって、回転軸(1)の同心円上にそれぞれ配置されたローラー磁石(4)とコントロール磁石(5)のどちらか一方、あるいは両方の配置・構成を回転を得たい方向(ローラー磁石(4)に適用する場合は逆方向)に向かってお互いの吸着力が強まっていく(吸着力が最大となる場を除く)ものにすることで、ローラー磁石(4)がコントロール磁石(5)との磁力・吸着力が弱い場から強い場へ誘導される原理を回転力として利用する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローラー(2)とコントロール部(3)によって、回転軸(1)の同心円上にそれぞれ配置されたローラー磁石(4)とコントロール磁石(5)のどちらか一方、あるいは両方の配置・構成を回転を得たい方向(ローラー磁石(4)に適用する場合は逆方向)に向かってお互いの吸着力が強まっていく(吸着力が最大となる場を除く)ものにすることで、ローラー磁石(4)がコントロール磁石(5)との磁力・吸着力が弱い場から強い場へ誘導される原理を、回転力として利用する動力機構。
【請求項2】
コントロール部(3)によって、ローラー磁石(4)とコントロール磁石(5)の距離を調整することで、請求項1の出力制御をおこなう制御機構。
【請求項3】
ローラー磁石(4)とコントロール磁石(5)の配置・構成(出力)が異なる複数のセットを同一機器内に用いることで構築する変速機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁石の磁力エネルギーのみを利用し、電化製品や自動車など、様々な機器に応用のできる、発動または発電装置に関するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
燃料や電気などの消費的エネルギーを必要としない、クリーンかつ恒久的なエネルギー利用装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0003】
ローラー(2)とコントロール部(3)によって、回転軸(1)の同心円上にそれぞれ配置されたローラー磁石(4)とコントロール磁石(5)のどちらか一方、あるいは両方の配置・構成を回転を得たい方向(ローラー磁石(4)に適用する場合は逆方向)に向かってお互いの吸着力が強まっていく(吸着力が最大となる場を除く)ものにすることで、ローラー磁石(4)がコントロール磁石(5)との磁力・吸着力が弱い場から強い場へ誘導される原理を回転力として利用する。
【発明の効果】
【0004】
燃料や電気などの消費的エネルギーを使わず、安定した動力やエネルギーを得ることができる。また、従来の各種装置と比較して、構造がシンプルなためメンテナンス性の向上も図れる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図3】 本発明のコントロール部(3)の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ).ローラー(2)は回転軸(1)に固定または一体で、コントロール磁石(5)によって誘導されるローラー磁石(4)の力を、回転軸(1)に伝えながら回転する。
(ロ).ローラー(2)は、両サイドのコントロール部(3)の間に配置し、ローラー磁石(4)はローラー(2)に保持され、回転軸(1)を中心とした同心円上に配置される。
(ハ).図面に示すローラー磁石(4)は、回転軸(1)を中心に4方向に向かう形で配置したものであるが、ローラー磁石(4)の形状や配置、個数などの構成はこの限りではなく、コントロール磁石(5)の配置・構成に合わせ変更が必要である。
また、各々のローラー磁石(4)の磁極の向きは統一されており、その両極は、それぞれ両サイドどちらかのコントロール部(3)と対面している。
(ニ).コントロール部(3)はコントロール磁石(5)を保持する役目をし、回転軸(1)やローラー(2)と基本的には接触干渉せず、使用者の操作によって移動するアーム部品(図示せず)などに固定され、回転軸(1)の伸長方向にスライドする。
また、ローラー(2)とは違い回転はしない。
(ホ).コントロール磁石(5)は、(吸着力が最大となる場を除き)回転を得たい方向に向かって磁力、あるいはローラー磁石(4)との相対的な吸着力が強まっていくよう設計するが、その方法には下記のようなものがある。
1.コントロール磁石(5)のサイズを大きくしていく(図面に示す方法に該当)
2.コントロール磁石(5)を階段状にする、あるいは角度をつけるなどの方法で対面するローラー(2)との距離が、回転方向に向かって徐々に近くなるようにする。
3.磁力が異なる、複数の素材の磁石を用いる。
また、これらの方法を組み合わせることも可能である。
(ヘ).コントロール磁石(5)は回転軸(1)を中心とした同心円上に磁石を配置したものであるが、その個数や形状・配置(渦状パターン)は図面に示す限りではなく、得ようとする回転数やトルク、搭載する機器の大きさや形状によって変更が可能である。
(ト).磁石の配置や個数などの構成は、回転数やトルクなどを決定する要素の1つとなるが、ローラー磁石(4)とコントロール磁石(5)の配置・構成(出力)が異なる複数のセットを同一機器内に用いることで変速機構を構築することも可能である。
(チ).コントロール磁石(5)の磁極は、対面するローラー磁石(4)群と引き合うほうの磁極をローラー(2)側に向けるが、回転を得ようとする場合には必ずローラー磁石(4)との間に空間が必要であり、接触はさせない。
(リ).出力制御は、スライドするコントロール部(3)によって、ローラー磁石(4)とコントロール磁石(5)の距離を調整することでおこなう。
(ヌ).ローラー(2)とコントロール部(3)の区別はその形状ではなく、あくまで磁石の力を回転軸(1)に伝えるものと、部品自体は回転せずに回転を誘導するものという違いである。
従って、図面におけるローラー磁石(4)をコントロール磁石(5)のような渦状としコントロール磁石(5)をそれに合わせた配置・構成にしたり、ローラー磁石(4)とコントロール磁石(5)の両方を渦状とすることも可能である。
ただし、ローラー磁石(4)を渦状とする場合、ローラー磁石(4)の磁力・吸着力が強まっていく方向は、回転を得たい方向と逆向きとなる。
(ル).1つのコントロール部(3)によって、片側のみからコントロール磁石(5)の磁力を加え、回転を得ることも可能であるが、その場合、ローラー(2)が一方向に引っ張られるため、ストッパーやストッパー干渉部の固着を防ぐ機構などが必要となる。
【符号の説明】
【0007】
1. 回転軸
2. ローラー
3. コントロール部
4. ローラー磁石
5. コントロール磁石