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  • 特開-イヤーパッド 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054978
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】イヤーパッド
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20240411BHJP
【FI】
H04R1/10 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022161484
(22)【出願日】2022-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】000194918
【氏名又は名称】ホシデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121706
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128705
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147773
【弁理士】
【氏名又は名称】義村 宗洋
(72)【発明者】
【氏名】鳥越 祐輝
(72)【発明者】
【氏名】住吉 陽平
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BC00
(57)【要約】
【課題】外皮とクッションに使用する材料を変更せずに遮音性を改善できるイヤーパッドを提供する。
【解決手段】ヘッドホン本体に取り付けるためのフレームと、フレームに取り付けられ装着時に耳介と接触するクッションを含むイヤーパッドであって、フレームは、ヘッドホン本体に接続するための基部と、基部から延伸され、クッションの内部に食い込むように突出した遮音壁を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドホン本体に取り付けるためのフレームと、前記フレームに取り付けられ装着時に耳介と接触するクッションを含むイヤーパッドであって、
前記フレームは、
前記ヘッドホン本体に接続するための基部と、
前記基部から延伸され、前記クッションの内部に食い込むように突出した遮音壁を含む
イヤーパッド。
【請求項2】
請求項1に記載のイヤーパッドであって、
前記遮音壁の材質と異なる材質で形成され、前記遮音壁の内壁または外壁の少なくとも何れか一方の壁面に取り付けられた遮音材を含む
イヤーパッド。
【請求項3】
請求項1に記載のイヤーパッドであって、
前記遮音壁の材質と異なる材質で形成され、前記遮音壁の壁面および端面を覆うように取り付けられた遮音材を含む
イヤーパッド。
【請求項4】
請求項3に記載のイヤーパッドであって、
前記遮音壁は、
前記遮音壁の端面を刳り貫くように形成された陥凹部を含む
イヤーパッド。
【請求項5】
請求項3に記載のイヤーパッドであって、
前記遮音材はサック状に形成され、前記遮音材内面と前記遮音壁端面との間に空隙が形成された
イヤーパッド。
【請求項6】
請求項1に記載のイヤーパッドであって、
前記遮音壁は、
前記基部の外縁を周回するように形成された
イヤーパッド。
【請求項7】
請求項6に記載のイヤーパッドであって、
前記遮音壁は、
ユーザの耳介と接触しないように装着可能な位置および大きさに形成された
イヤーパッド。
【請求項8】
請求項7に記載のイヤーパッドであって、
前記遮音壁は、
装着時にユーザの耳介を内包可能な位置および大きさに形成された
イヤーパッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イヤーパッドに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘッドホンの従来技術として例えば特許文献1などがある。特許文献1などの従来のヘッドホンにおけるイヤーパッドは、外皮とクッションのみで外音を遮音する構造であり、遮音性能は外皮とクッションの材料特性に依存する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-42382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、外皮とクッションに使用する材料はヘッドホンの装着感に影響するため、遮音性の高い硬い材料は使用できない。
【0005】
そこで本発明では、外皮とクッションに使用する材料を変更せずに遮音性を改善できるイヤーパッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のイヤーパッドは、ヘッドホン本体に取り付けるためのフレームと、フレームに取り付けられ装着時に耳介と接触するクッションを含むイヤーパッドであって、フレームは、ヘッドホン本体に接続するための基部と、基部から延伸され、クッションの内部に食い込むように突出した遮音壁を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明のイヤーパッドによれば、外皮とクッションに使用する材料を変更せずに遮音性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1のイヤーパッドの斜視図。
図2】実施例1のイヤーパッドの平面図。
図3】実施例1のイヤーパッドの断面図。
図4】実施例1のイヤーパッドの遮音材を含む断面図。
図5図3の一部拡大図。
図6図4の一部拡大図。
図7】実施例2のイヤーパッドの断面図。
図8】実施例3のイヤーパッドの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【実施例0010】
図1図2に示すように実施例1のイヤーパッド1は略円環形状である。図2の切断線3-3における切断面を表した図3に示すように、本実施例のイヤーパッド1は、略円環形状に形成され、ヘッドホン本体に取り付けるためのフレーム11と、略円環形状に形成され、フレーム11に取り付けられ、装着時に耳介と接触するクッション12と、クッション12を覆う外皮13を含む構成である。図4に示すように、フレーム11には、遮音材14を取り付ければ、更に遮音性能が改善するため好適である。
【0011】
以下、図5図6を参照してフレーム11の形状の詳細および遮音材14の取り付け位置について説明する。図5図6はそれぞれ図3図4の一部拡大図(図3図4において破線で示した枠内を拡大した図)に該当する。
【0012】
図5に示すように、フレーム11は、ヘッドホン本体に接続するための円環形状の基部111と、基部11から延伸され、クッション12の内部に食い込むように突出した遮音壁112を含む。遮音壁112の延伸、突出方向は、ヘッドホン装着時にユーザの頭部に向かう方向であり、より詳細には、ヘッドホン装着時に外耳道の伸長方向と同じか、これと近似する方向である。この条件を満たすために、例えば遮音壁112は、基部111のユーザの頭部に対向する面と垂直な向きに延伸(突出)していればよい。
【0013】
ここで遮音壁112の耳介と対向する壁面を内壁面と呼び、他方の壁面を外壁面と呼ぶものとする。図6に示すように、遮音材14は遮音壁112の材質と異なる材質で形成され、遮音壁112の外壁面に取り付けられる。
【0014】
なお、遮音材14の取り付け位置は図6の位置に限定されない。遮音材14は、遮音壁112の内壁または外壁の少なくとも何れか一方の壁面に取り付けられていればよい。
【実施例0015】
遮音壁や遮音材の形状を実施例1と異なる形状とすることもできる。図7に示すように、実施例2のイヤーパッド2は、実施例1と異なる形状である遮音壁212、実施例1と異なる形状である遮音材24を含む。
【0016】
同図に示すように、遮音材24は、遮音壁212の壁面(前述した内壁面、外壁面)および端面を覆う中空部241を含む。遮音壁212は、その端面を刳り貫くように形成された陥凹部2121を含む。
【0017】
実施例2のイヤーパッド2によれば、遮音壁212や遮音材24に中空を設けたことにより、遮音壁212と遮音材24とが組み立てられた組立体において多層構造が実現され、遮音性能がさらに向上した。また、遮音壁212に中空を設けることにより肉抜きの効果を奏し、ヘッドホンの軽量化を実現した。また遮音材24を遮音壁212よりも柔らかく弾力のある材料とすれば、装着時に遮音材24がクッション12を介してユーザの耳介やこめかみに接触したとしても、ユーザの耳介やこめかみに負担がかかりにくい構造を実現できる。
【実施例0018】
遮音材の形状を実施例1、2と異なる形状としてもよい。図8に示すように、実施例3のイヤーパッド3は、実施例1、2と異なる形状である遮音材34を含む。遮音材34は実施例2よりも大きな中空部341を含んでサック状に形成されており、遮音材34内面と遮音壁212端面との間に空隙が形成されている。
【0019】
実施例3のイヤーパッド3によれば、実施例2と同様に遮音壁212と遮音材34とが組み立てられた組立体において多層構造が実現され、遮音性能がさらに向上した。また遮音材34を遮音壁212よりも柔らかく弾力のある材料で形成すれば、遮音材34に大きな中空部341を設けて遮音材34内面と遮音壁212端面との間に空隙を形成したことにより遮音材34の柔軟性が増し、装着時に遮音材34がユーザの耳介やこめかみに接触したとしても、ユーザの耳介やこめかみに負担がかかりにくい構造を実現できる。
【0020】
なお、実施例1~3に記載のイヤーパッドの遮音壁112、212は、基部111の外縁を周回するように筒状に形成されていれば遮音性能が高くなるため好適であるし、装着感を損なわないようにユーザの耳介と接触しないように装着可能な位置および大きさに形成されていればさらに好適である。より詳細には、実施例1~3に記載の遮音壁112、212が、ヘッドホン装着時にユーザの耳介を内包可能な位置および大きさに形成されていれば装着感を損なわないため好適である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8