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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054994
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】自動ドア
(51)【国際特許分類】
   E06B 1/52 20060101AFI20240411BHJP
   E05F 15/632 20150101ALI20240411BHJP
   E06B 1/18 20060101ALI20240411BHJP
   E06B 1/34 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
E06B1/52
E05F15/632
E06B1/18 X
E06B1/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022161524
(22)【出願日】2022-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
(72)【発明者】
【氏名】軽部 亮
【テーマコード(参考)】
2E011
2E052
【Fターム(参考)】
2E011BA01
2E011EB03
2E011ED01
2E052AA02
2E052CA05
2E052EA16
2E052EC01
(57)【要約】
【課題】自動ドアの縦材の箇所の意匠性を向上させるとともに、戸当り材を開閉戸の戸先部が当たる位置に容易に設ける。
【解決手段】自動ドア2は、左右の縦材10と、開口部2Cと、縦材10を覆うカバー30と、左右の縦材10のカバー30の間で、開口部2Cを閉鎖する閉鎖位置と開口部2Cを開放する開放位置とに移動する開閉戸6と、閉鎖位置の開閉戸6の戸先部6Cと対向するカバー30に取り付けられて、戸先部6Cが当たる戸当り材9を備えている。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の縦材と開口部を備えた自動ドアであって、
前記縦材を覆うカバーと、
左右の前記縦材の前記カバーの間で、前記開口部を閉鎖する閉鎖位置と前記開口部を開放する開放位置とに移動する開閉戸と、
前記閉鎖位置の前記開閉戸の戸先部と対向する前記カバーに取り付けられて、前記戸先部が当たる戸当り材と、
を備えた自動ドア。
【請求項2】
請求項1に記載された自動ドアにおいて、
前記縦材に固定されて、前記戸当り材を前記カバーに取り付ける固定具を備えた自動ドア。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された自動ドアにおいて、
前記カバーにより覆われて、前記戸当り材の前記カバーへの取り付けを補助する補助材と、
前記補助材に固定されて、前記戸当り材を前記カバーに取り付ける固定具と、
を備えた自動ドア。
【請求項4】
請求項1又は2に記載された自動ドアにおいて、
前記カバーに固定されて、前記戸当り材を前記カバーに取り付ける固定具を備えた自動ドア。
【請求項5】
請求項1又は2に記載された自動ドアにおいて、
前記縦材に連結された縦枠を備え、
前記カバーは、前記縦枠の一部を覆い、
前記縦枠の前記カバーにより覆われた部分に固定されて、前記戸当り材を前記カバーに取り付ける固定具を備えた自動ドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右の縦材と開口部を備えた自動ドアに関する。
【背景技術】
【0002】
自動ドアでは、左右の縦材の間で開閉戸が移動して、開閉戸により、自動ドアの開口部が開閉される。開口部の閉鎖時には、開閉戸が一方の縦材に向かって移動して、開閉戸の戸先部が戸当り材に当たる。また、従来、縦材として、2つの方立部材が組み合わされた方立(分割方立)を備えた自動ドアが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された従来の自動ドアでは、方立の方立部材は、見込み片部と、見込み片部から延出した延出片部と、室内枠材を有している。室内枠材は、戸当りゴムを保持する戸当り材であり、開閉戸の戸先部は、室内枠材の戸当りゴムに当たる。ところが、室内枠材は、延出片部にネジにより室外側から固定されるとともに、見込み片部にもネジにより固定される。そのため、室内枠材の固定作業を含めて、室内枠材を開閉戸の戸先部が当たる位置に設けるために手間が掛かる。また、従来の自動ドアでは、方立の箇所の意匠性が方立の外観によって左右されるため、方立の箇所の意匠性の向上を図る観点から、改良の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6661455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、自動ドアの縦材の箇所の意匠性を向上させるとともに、戸当り材を開閉戸の戸先部が当たる位置に容易に設けることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
左右の縦材と開口部を備えた自動ドアであって、
前記縦材を覆うカバーと、
左右の前記縦材の前記カバーの間で、前記開口部を閉鎖する閉鎖位置と前記開口部を開放する開放位置とに移動する開閉戸と、
前記閉鎖位置の前記開閉戸の戸先部と対向する前記カバーに取り付けられて、前記戸先部が当たる戸当り材と、
を備えた自動ドアである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、自動ドアの縦材の箇所の意匠性を向上できるとともに、戸当り材を開閉戸の戸先部が当たる位置に容易に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態の連窓と自動ドアを示す正面図である。
図2】第1実施形態の自動ドアを示す縦断面部である。
図3】第1実施形態の連窓と自動ドアを示す横断面図である。
図4】第1実施形態の第1カバーと戸当り材を含む自動ドアを示す縦断面部である。
図5】第1実施形態の連窓と自動ドアにおける第1縦材の箇所を示す横断面図である。
図6】第2実施形態の連窓と自動ドアにおける第1縦材の箇所を示す横断面図である。
図7】第3実施形態の連窓と自動ドアにおける第1縦材の箇所を示す横断面図である。
図8】第4実施形態の連窓と自動ドアを示す横断面図である。
図9】第4実施形態の連窓と自動ドアにおける第1縦材の箇所を示す横断面図である。
図10】第5実施形態の連窓と自動ドアを示す横断面図である。
図11】第5実施形態の連窓と自動ドアにおける第1縦材の箇所を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の自動ドアの一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の自動ドアは、開口部を自動で開閉する自動式のドア装置である。以下では、連窓(横連窓)に設けられた自動ドアの複数の実施形態について説明する。連窓及び自動ドアは、建物の外壁の箇所に設置されて、建物の室内(屋内)と室外(屋外)の間に配置される。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の連窓1と自動ドア2を示す正面図であり、建物に設置された連窓1と自動ドア2を室内側からみて示している。図2は、第1実施形態の自動ドア2を示す縦断面部であり、図3は、第1実施形態の連窓1と自動ドア2を示す横断面図である。
図示のように、連窓1は、自動ドア2と、複数の窓部3を備えている。自動ドア2と窓部3は、建物の床4に、左右方向Sに並べて設置されている。
【0011】
なお、建物に設置した連窓1と自動ドア2を正面からみたときに、上下となる方向が上下方向Rであり、左右となる方向が左右方向Sである。図1では、上下方向Rは鉛直方向であり、左右方向Sは水平方向である。室内外方向Tは、建物に設置した連窓1と自動ドア2における室内外方向(屋内外方向)である。また、室内外方向Tは、建物に設置した連窓1と自動ドア2を正面からみたときに、前後となる方向であり、図1では、左右方向Sに直交する水平方向である。このように、連窓1と自動ドア2に関する方向は、建物に設置した状態での方向で特定する。また、連窓1と自動ドア2に関して室内側、室外側とは、建物に設置した状態での室内側、室外側である。
【0012】
自動ドア2は、左右の窓部3の間に配置されている。左右の窓部3は、自動ドア2の左右方向Sの両側に位置し、互いの間に自動ドア2を挟んで、左右方向Sに離隔して配置されている。自動ドア2と左右の窓部3は、左右方向Sに隣り合い、それぞれ縦材10に連結されている。縦材10は、上下方向R(縦方向)に延びる方立であり、中空形状に形成されて、自動ドア2と窓部3が隣り合う箇所に設置されている。左右方向Sに隣り合う自動ドア2と窓部3は、共通の縦材10の室外側に配置されて、共通の縦材10に連結されている。
【0013】
窓部3は、FIX窓であり、パネル体3Aと、パネル体3Aを囲む枠体3Bを備えている。パネル体3Aは、方形状のガラスパネル体(例えば、板ガラス、複層ガラス、又は、合わせガラス)であり、枠体3Bの内側に配置されている。枠体3Bは、方形状の開口枠(窓枠)であり、縦材10に連結された一対の縦枠20を有している。縦枠20は、枠体3Bの左右の側枠であり、枠体3Bの左右の側部で上下方向Rに延びる。ここでは、パネル体3Aは、複層ガラスであり、枠体3Bに嵌め込まれて、枠体3Bに固定されている。
【0014】
自動ドア2は、上下の2つのパネル体2A、2B(上パネル体2A、下パネル体2B)と、パネル体2A、2Bを囲む枠体5と、枠体5により形成された開口部2Cと、開口部2Cを開閉する開閉戸6と、開閉戸6をガイドするガイド材7と、エンジンユニット8を備えている。また、縦材10は、自動ドア2の枠体5と連結されて、自動ドア2の一部を構成する。そのため、自動ドア2は、左右の縦材10と、左右の縦材10のそれぞれを覆う左右のカバー30と、一方のカバー30に取り付けられた戸当り材9を備えている。
【0015】
パネル体2A、2Bと枠体5は、左右の縦材10及びカバー30の室外側に位置し、開閉戸6、ガイド材7、及び、エンジンユニット8は、左右の縦材10のカバー30の間に位置している。パネル体2A、2Bは、方形状のガラスパネル体(ここでは、複層ガラス)であり、枠体5に嵌め込まれて、枠体5に固定されている。枠体5は、互いに組み合わされた上枠5A、下枠5B、一対の縦枠40、50(第1縦枠40、第2縦枠50)、無目5C、及び、縦骨5Dを有している。
【0016】
上枠5Aと下枠5Bは、枠体5の上下の横枠であり、枠体5の上部と下部で左右方向S(横方向)に延びる。一対の縦枠40、50は、枠体5の左右の側枠であり、枠体5の左右の側部で上下方向Rに延びる。無目5Cは、上枠5Aと下枠5Bの間で左右方向Sに延び、左右の縦枠40、50に接続されて、枠体5の内側の箇所を上下に区画している。縦骨5Dは、無目5Cの下側に位置して、左右の縦枠40、50の間で上下方向Rに延び、下枠5Bと無目5Cに接続されている。
【0017】
枠体5における無目5Cの上側の箇所は、自動ドア2の欄間部2Dであり、枠体5における無目5Cの下側の箇所は、自動ドア2のドア部2Eである。欄間部2Dは、自動ドア2の上側部であり、ドア部2Eの上側に位置している。ドア部2Eは、自動ドア2の下側部であり、欄間部2Dの下側に位置している。上パネル体2Aは、無目5Cの上側の欄間部2Dに設けられ、上枠5A、無目5C、及び、左右の縦枠40、50に囲まれた箇所に配置されて、上枠5A、無目5C、及び、左右の縦枠40、50に保持される。欄間部2Dは、上パネル体2Aにより封鎖されている。
【0018】
縦骨5Dは、無目5Cの下側のドア部2Eに設けられ、ドア部2Eを左右に区画している。ドア部2Eは、縦骨5Dにより、左右方向Sの一方側に位置する開口部2Cと、左右方向Sの他方側に位置する封鎖部2Fとに区画される。下パネル体2Bは、ドア部2Eの封鎖部2Fに設けられ、下枠5B、無目5C、縦骨5D、及び、第2縦枠50に囲まれた箇所に配置されて、下枠5B、無目5C、縦骨5D、及び、第2縦枠50に保持される。ドア部2Eの封鎖部2Fは、下パネル体2Bにより封鎖されている。ドア部2Eの開口部2Cは、無目5C、縦骨5D、及び、第1縦枠40に囲まれて、方形状に形成され、室外側と室内側とに向かって開放されている。
【0019】
このように、自動ドア2が備える左右の縦枠40、50のうち、一方の縦枠(第1縦枠40)は、開口部2Cを形成し、他方の縦枠(第2縦枠50)は、下パネル体2Bを保持する。自動ドア2の開口部2Cは、ドア部2Eで、第1縦枠40側の箇所に形成されて、左右の縦材10のカバー30よりも室外側に位置している。ガイド材7は、溝状に形成されたガイドレールであり、建物の床4に設置されている。ガイド材7は、一方の縦材10のカバー30から他方の縦材10のカバー30まで、開閉戸6の移動方向である左右方向Sに延びる。
【0020】
ガイド材7と開閉戸6は、ドア部2Eの開口部2C及び封鎖部2Fの室内側に位置している。開閉戸6は、移動可能な障子であり、方形状の框体6Aと、框体6Aの内側に固定されたガラスパネル体(ここでは、複層ガラス)であるパネル体6Bを有している。開閉戸6は、ガイド材7に載置されて、ガイド材7により左右方向Sにガイドされる。また、開閉戸6は、スライドにより移動する引戸(片引戸)であり、ガイド材7に沿ってスライドして、左右方向Sに移動する。
【0021】
エンジンユニット8は、無目5Cの室内側に位置するケース8Aと、ケース8Aに一体に形成されたレール8Bと、ケース8A内に収容されて開閉戸6を移動させる周知の移動装置(図示せず)を有している。ケース8Aは、無目5Cに取り付けられて、無目5Cに沿って配置されている。ケース8Aとレール8Bは、無目5Cの長手方向(左右方向S)に延びる。移動装置は、例えば、開閉戸6に連結されてレール8Bに沿って移動するローラと、ローラを移動させる電動モータ等のエンジンを有している。開閉戸6は、移動装置により、自動で、左右方向Sに移動する。
【0022】
縦材10は、左右方向Sに間隔をあけて、窓部3の縦枠20と自動ドア2の縦枠40、50とが隣り合う箇所に設置されている(図3参照)。左右の縦材10は、左右方向Sに互いに離隔して、窓部3の縦枠20と自動ドア2の縦枠40、50の室内側に設置されている。窓部3の縦枠20と自動ドア2の縦枠40、50は、左右の縦材10のそれぞれに連結されて、縦材10の室外側に位置している。
【0023】
左右方向Sに隣り合う窓部3の縦枠20と自動ドア2の第1縦枠40(左右の縦枠20、40)は、左右の縦材10のうちの一方の縦材10(第1縦材10A)に連結されている。また、左右方向Sに隣り合う窓部3の縦枠20と自動ドア2の第2縦枠50(左右の縦枠20、50)は、左右の縦材10のうちの他方の縦材10(第2縦材10B)に連結されている。左右の縦枠20、40は、第1縦材10Aに保持され、左右の縦枠20、50は、第2縦材10Bに保持されている。
【0024】
縦枠20、40、50は、それぞれ、縦枠20、40、50の本体部である室外側部21、41、51と、室内側に向けて配置された室内面部22、42、52と、縦材10に連結される連結部23、43、53と、室内面部22、42、52から室内側に突出する突壁部24、44、54を有している。窓部3の縦枠20の室外側部21は、窓部3Aのパネル体3Aを保持する。自動ドア2の第1縦枠40の室外側部41は、開口部2Cを形成し、自動ドア2の第2縦枠50の室外側部51は、自動ドア2のパネル体2A、2Bを保持する。室内面部22、42、52は、室外側部21、41、51及び縦枠20、40、50の室内側の見付け部であり、左右方向Sに沿って配置されている。
【0025】
室外側部21、41、51と室内面部22、42、52は、カバー30の室外側に位置している。連結部23、43、53と突壁部24、44、54は、室外側部21、41、51及び室内面部22、42、52の室内側に位置して、カバー30の内側に配置されている。突壁部24、44、54は、室内面部22、42、52と連結部23、43、53の間に位置し、室内外方向Tに沿って配置されている。連結部23、43、53は、突壁部24、44、54の室内側の端部に接続し、突壁部24、44、54から左右方向Sの一方側に突出している。
【0026】
縦材10は、中空状の基部11と、基部11から室外側に突出する受け部12と、縦材10の左右方向Sの両側に設けられた左右の被連結部13を有している。第1縦材10Aの受け部12は、左右の縦枠20、40の間に位置して、左右の縦枠20、40を受ける。また、第2縦材10Bの受け部12は、左右の縦枠20、50の間に位置して、左右の縦枠20、50を受ける。左右の被連結部13は、基部11から左右方向Sの両側に突出して、左右方向Sに沿って配置されている。
【0027】
左右の縦枠20、40の連結部23、43は、第1縦材10Aの左右の被連結部13にそれぞれ室外側から当接し、被連結部13に沿って配置されて、連結用の固定具60により、被連結部13に連結されている。また、左右の縦枠20、50の連結部23、53は、第2縦材10Bの左右の被連結部13にそれぞれ室外側から当接し、被連結部13に沿って配置されて、固定具60により、被連結部13に連結されている。固定具60(及び、以下の各固定具)は、ネジ(例えば、ビス、ボルト)である。固定具60は、室内側から被連結部13の挿通孔を挿通して、連結部23、43、53のネジ孔に螺合し、連結部23、43、53に固定されている。固定具60により、縦枠20、40、50が縦材10に連結されている。
【0028】
カバー30は、左右の縦材10のそれぞれに装着されて、縦枠20、40、50の室内側で、少なくとも縦材10の一部を覆う。また、カバー30は、自動ドア2のドア部2Eの開口部2C及び封鎖部2Fよりも室内側に位置して、縦材10に保持されている。カバー30は、自動ドア2の室内側の箇所で、縦枠20、40、50に接して、縦材10の全体又は一部を覆う。カバー30の室外側の端部は、室内外方向Tにおいて、縦枠20、40、50と対向して配置され、カバー30は、縦枠20、40、50から室内側に向かって配置されている。
【0029】
ここでは、カバー30は、室外側に向かって開放されており、カバー30の室外側の端部は、縦枠20、40、50の室外側部21、41、51及び室内面部22、42、52と対向して配置されている。また、縦枠20、40、50の室外側部21、41、51及び室内面部22、42、52の室内側で、カバー30は、縦材10の左右方向Sの両側及び室内側に位置し、縦材10を左右方向Sの両側及び室内側において覆う。自動ドア2を室内側からみたときに、縦材10は、カバー30により遮蔽される。左右の縦材10を覆う左右のカバー30は、左右方向Sに間隔をあけて自動ドア2に設けられて、左右方向Sに互いに離隔して配置されている。
【0030】
左右のカバー30の間の箇所は、開閉戸6が移動する移動空間であり、自動ドア2のドア部2Eの開口部2C及び封鎖部2Fの室内側に位置している。開閉戸6は、左右のカバー30の間で、自動で左右方向Sに移動して開閉する。また、開閉戸6は、左右のカバー30の間で、開口部2Cを閉鎖する閉鎖位置(図3に示す位置)と開口部2Cを開放する開放位置とに移動する。閉鎖位置は、開閉戸6が全閉する全閉位置であり、開放位置は、開閉戸6が全開する全開位置である。開閉戸6は、閉鎖位置と開放位置との間で移動して、閉鎖位置と開放位置とに配置される。
【0031】
開閉戸6は、左右のカバー30の間で、一方のカバー30(第1縦材10Aを覆う第1カバー30A)側の閉鎖位置と他方のカバー30(第2縦材10Bを覆う第2カバー30B)側の開放位置との間で移動する。開閉戸6が閉鎖位置に移動することで、開閉戸6が自動ドア2の開口部2Cの室内側に配置される。これにより、開閉戸6が全閉して、開閉戸6により開口部2Cが閉鎖される。また、開閉戸6が開放位置に移動することで、開閉戸6が下パネル体2B及び封鎖部2Fの室内側に配置される。これにより、開閉戸6が全開して、開口部2Cが開放される。
【0032】
開閉戸6は、左右方向Sの一方側の端部である戸先部6Cと、左右方向Sの他方側の端部である戸尻部6Dを有している。戸先部6Cは、閉鎖位置に向かって移動する開閉戸6の移動方向の前方側の端部であり、戸尻部6Dは、閉鎖位置に向かって移動する開閉戸6の移動方向の後方側の端部である。第1カバー30Aは、開閉戸6の戸先部6C側に位置し、左右方向Sにおいて、閉鎖位置の開閉戸6の戸先部6Cと対向する。第2カバー30Bは、開閉戸6の戸尻部6D側に位置し、左右方向Sにおいて、開放位置の開閉戸6の戸尻部6Dと対向する。戸当り材9は、第1カバー30Aに取り付けられており、開閉戸6が閉鎖位置まで移動したときに、開閉戸6の戸先部6Cは、戸当り材9に当たる。
【0033】
図4は、第1実施形態の第1カバー30Aと戸当り材9を含む自動ドア2を示す縦断面部であり、エンジンユニット8を透視して第1カバー30Aを示している。
図示のように、カバー30は、自動ドア2の欄間部2Dとドア部2Eに設けられて、床4の上方で、上下方向Rに延びる。これに対し、戸当り材9は、欄間部2Dには設けられず、ドア部2Eのみに設けられて、第1カバー30Aに沿って配置されている。また、戸当り材9は、エンジンユニット8のケース8Aの下側に位置し、床4とエンジンユニット8のケース8Aの間に配置されている。戸当り材9は、第1カバー30Aの開閉戸6側の部分に取り付けられて、第1カバー30Aの長手方向(上下方向R)に延びる。
【0034】
図5は、第1実施形態の連窓1と自動ドア2における第1縦材10Aの箇所を示す横断面図であり、図3の一部を拡大して示している。
図示のように、縦材10は、カバー30を支持する支持部14、15(第1支持部14、第2支持部15)と、カバー30を係止する左右の係止部16を有している。縦材10(ここでは、基部11、被連結部13、支持部14、15、及び、係止部16)は、カバー30の内側に位置して、カバー30により覆われている。
【0035】
第1支持部14は、縦材10の左右方向Sの両側に設けられて、室内外方向Tに沿って配置されている。左右の第1支持部14は、縦材10の左右の被連結部13の端部に接続し、被連結部13から室外側に突出している。第2支持部15は、縦材10の基部11の室内側の端部である。係止部16は、左右の第1支持部14のそれぞれに設けられた突起(係止突起)であり、第1支持部14の室外側の端部に位置して、第1支持部14から縦材10の左右方向Sの側方に向かって突出している。
【0036】
カバー30は、縦材10の左右方向Sの両側に位置する左右の側壁部31と、縦材10の室内側に位置する室内壁部32と、室内壁部32の室内側に位置する嵌込部33と、左右の側壁部31の室外側の端部に位置する左右の被係止部34を有している。左右の側壁部31は、縦枠20、40、50の室内面部22、42、52から室内側に向かって配置され、室内壁部32は、左右の側壁部31の室内側の端部の間に形成されている。縦材10は、左右の側壁部31の間、及び、室内壁部32の室外側に位置している。カバー30は、左右の側壁部31により、縦材10を左右方向Sの両側において覆い、室内壁部32により、縦材10を室内側において覆う。
【0037】
嵌込部33は、室外側に向かって開放された溝部(嵌込溝部)であり、カバー30の内側に位置している。縦材10の第2支持部15は、嵌込部33に嵌め込まれて、嵌込部33及びカバー30を保持し、嵌込部33及びカバー30を支持する。被係止部34は、左右の側壁部31のそれぞれに設けられた突起(被係止突起)であり、カバー30の内側に位置している。カバー30の左右の被係止部34は、縦材10の左右の係止部16の室外側に位置して、係止部16に室外側から引っ掛かり、係止部16に係止される。その状態で、縦材10の左右の第1支持部14は、カバー30の左右の側壁部31に接触して、側壁部31及びカバー30を支持する。第2支持部15の嵌込部33への嵌め込みと被係止部34の係止部16への係止により、カバー30が縦材10に装着される。
【0038】
戸当り材9は、開閉戸6の戸先部6Cを受ける弾性変形可能な受け材9Aと、受け材9Aを保持する保持材9Bを有している。受け材9Aは、保持材9Bに嵌め込まれて、保持材9Bから開閉戸6の戸先部6Cに向かって突出している。開閉戸6は、戸先部6Cに設けられた弾性変形可能な当接材6Eを有している。当接材6Eは、戸先部6Cに嵌め込まれて、戸当り材9に向かって突出している。受け材9Aと当接材6Eは、弾性材料(例えば、ゴム)によって形成された弾性材である。開閉戸6が閉鎖位置まで移動したときに、戸先部6Cの当接材6Eは、戸当り材9の受け材9Aに当接して、受け材9Aにより受けられる。
【0039】
戸当り材9は、第1カバー30A(ここでは、一方の側壁部31)の表側に位置し、第1縦材10A(ここでは、一方の第1支持部14)は、戸当り材9に対して第1カバー30Aの裏側に位置している。第1カバー30Aの表側は、第1カバー30Aの戸当り材9が位置する表面の側であり、第1カバー30Aの裏側は、第1カバー30Aの戸当り材9の反対側に位置する裏面の側である。戸当り材9と第1縦材10Aは、互いの間に第1カバー30Aを挟んで、それぞれ第1カバー30Aの表側と裏側に位置している。
【0040】
戸当り材9は、固定具61、62(室外側固定具61、室内側固定具62)により、第1カバー30Aにおける開閉戸6の戸先部6Cと対向する部分である側壁部31に取り付けられている。固定具61、62は、戸当り材9の保持材9Bを第1カバー30Aに取り付けている。戸当り材9の保持材9Bは、固定具61、62の頭部と第1カバー30Aの間に挟まれて、第1カバー30Aに保持されている。その状態で、固定具61、62は、戸当り材9の受け材9Aにより覆われて遮蔽されている。
【0041】
室外側固定具61は、第1縦材10Aに対する固定具(縦材固定具)であり、室内側固定具62の室外側に位置している。室外側固定具61は、第1縦材10Aに固定されて、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付ける。ここでは、室外側固定具61は、戸当り材9に対して第1カバー30Aの裏側に位置する第1縦材10Aの第1支持部14に固定されている。室外側固定具61は、第1カバー30Aの左右方向Sの側方から戸当り材9の保持材9Bの挿通孔及び第1カバー30Aの挿通孔を挿通した状態で、第1縦材10Aの第1支持部14のネジ孔に螺合する。第1カバー30Aは、戸当り材9の保持材9Bと第1縦材10Aの第1支持部14の間に挟まれる。
【0042】
室内側固定具62は、第1カバー30Aに対する固定具(カバー固定具)であり、室外側固定具61の室内側に位置している。室内側固定具62は、第1カバー30Aに固定されて、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付ける。また、室内側固定具62は、第1カバー30Aの左右方向Sの側方から戸当り材9の保持材9Bの挿通孔を挿通した状態で、第1カバー30Aのネジ孔に螺合する。これにより、室内側固定具62は、第1カバー30Aにおける戸当り材9が取り付けられる部分に固定される。
【0043】
以上説明した自動ドア2では、カバー30で縦材10を覆うことで、縦材10が視認されるのを抑制することができる。また、カバー30のデザインにより、自動ドア2の縦材10の箇所の外観を設定でき、様々な形状の縦材10において、カバー30により、自動ドア2の縦材10の箇所の外観の統一感を得ることもできる。戸当り材9を第1カバー30Aに取り付けており、戸当り材9の取り付け作業の手間を低減することができる。従って、自動ドア2の縦材10の箇所の意匠性を向上できるとともに、戸当り材9を開閉戸6の戸先部6Cが当たる位置に容易に設けることができる。
【0044】
第1縦材10Aに固定される室外側固定具61により、戸当り材9を第1カバー30Aに安定して取り付けることができる。室外側固定具61を第1縦材10Aにしっかりと固定して、室外側固定具61により、戸当り材9を第1カバー30Aに強固に取り付けることもできる。また、第1カバー30Aに固定される室内側固定具62により、戸当り材9を第1カバー30Aに容易に取り付けることができる。
【0045】
なお、第1縦材10Aの形状を変更して、室外側固定具61を第1カバー30Aに固定し、室内側固定具62を第1縦材10Aに固定してもよい。また、室外側固定具61と室内側固定具62の両方を第1カバー30Aに固定してもよい。この場合には、例えば、第1縦材10Aの第1支持部14の挿通孔に室外側固定具61を挿通させた状態で、室外側固定具61を第1カバー30Aのネジ孔に螺合させる。これに対し、室外側固定具61と室内側固定具62の両方を第1縦材10Aに固定してもよい。このように、第1縦材10Aに固定される1つ又は複数の固定具のみにより、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付けてもよく、第1カバー30Aに固定される1つ又は複数の固定具のみにより、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付けてもよい。ここでは、本発明について、中空形状の縦材10を例に挙げて説明したが、縦材10は、中空形状に限定されず、他の形状(例えば、中実形状)であってもよい。本発明は、縦材10の形状によって制限されず、様々な形状の縦材10において実施することができる。
【0046】
次に、他の実施形態の自動ドア2について説明する。以下の各実施形態では、第1実施形態と同じ事項の説明は省略し、第1実施形態と相違する事項について主に説明する。また、以下の各実施形態に関し、第1実施形態の構成に相当する構成には、第1実施形態の構成と同じ名称を用いる。
【0047】
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態の連窓1と自動ドア2における第1縦材10Aの箇所を示す横断面図である。
図示のように、第2実施形態の自動ドア2は、戸当り材9の第1カバー30Aへの取り付けを補助する補助材70を備えている。補助材70は、第1縦材10Aとともに、第1カバー30Aの内側に位置し、第1カバー30Aにより覆われて遮蔽されている。また、補助材70は、戸当り材9に対して第1カバー30Aの裏側に位置して、第1カバー30Aから第1縦材10A(ここでは、基部11)まで配置されている。補助材70は、第1縦材10Aに固定された固定具63により、第1縦材10Aに取り付けられて、戸当り材9との間に第1カバー30Aを挟む。
【0048】
室内側固定具62は、補助材70に対する固定具(補助材固定具)であり、補助材70に固定されて、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付ける。また、室内側固定具62は、第1カバー30Aの左右方向Sの側方から、戸当り材9の保持材9Bの挿通孔及び第1カバー30Aの挿通孔を挿通した状態で、補助材70のネジ孔に螺合する。第1カバー30Aは、戸当り材9の保持材9Bと補助材70の間に挟まれる。補助材70に固定される室内側固定具62により、戸当り材9を第1カバー30Aに安定して取り付けることができる。また、室内側固定具62を補助材70にしっかりと固定して、室内側固定具62により、戸当り材9を第1カバー30Aに強固に取り付けることもできる。
【0049】
なお、第1縦材10Aの形状を変更して、室外側固定具61を補助材70に固定し、室内側固定具62を第1縦材10Aに固定してもよい。また、室外側固定具61を第1カバー30Aに固定してもよく、室外側固定具61と室内側固定具62の両方を補助材70に固定してもよい。このように、第1カバー30Aに固定される固定具と補助材70に固定される固定具により、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付けてもよく、補助材70に固定される1つ又は複数の固定具のみにより、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付けてもよい。
【0050】
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態の連窓1と自動ドア2における第1縦材10Aの箇所を示す横断面図である。
第3実施形態の自動ドア2は、第2実施形態の自動ドア2と同様に、補助材70を備えている。ただし、補助材70は、戸当り材9に対して第1カバー30Aの裏側に位置する裏板であり、固定具64により、第1カバー30Aに取り付けられている。室内側固定具62は、補助材70に固定されて、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付ける。
【0051】
(第4実施形態)
図8は、第4実施形態の連窓1と自動ドア2を示す横断面図である。図9は、第4実施形態の連窓1と自動ドア2における第1縦材10Aの箇所を示す横断面図であり、図8の一部を拡大して示している。
図示のように、第4実施形態の自動ドア2では、縦材10は、第1実施形態の縦材10とは相違して、第2支持部15を有さず、縦材10の第1支持部14は、被連結部13から室内側に突出している。また、カバー30は、第1実施形態のカバー30とは相違して、嵌込部33を有さず、カバー30の被係止部34は、側壁部31の室内外方向Tの中間部に位置している。
【0052】
縦材10は、自動ドア2と防火設備である窓部3(防火窓)とを連結する連結材であり、取付鋼材17と防火被覆18を有している。防火被覆18は、取付鋼材17の室内側に位置して、取付鋼材17に取り付けられている。カバー30は、縦材10とともに、縦枠20、40、50の一部を覆う。ここでは、カバー30は、縦枠20、40、50の連結部23、43、53と突壁部24、44、54を覆って遮蔽している。
【0053】
固定具61、62は、第1縦枠40に対する固定具(縦枠固定具)であり、第1縦枠40に固定されて、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付ける。ここでは、固定具61、62は、第1縦枠40の第1カバー30Aにより覆われた部分である突壁部44に固定されている。第1縦枠40の突壁部44は、戸当り材9に対して第1カバー30Aの裏側に位置している。固定具61、62は、第1カバー30Aの左右方向Sの側方から戸当り材9の保持材9Bの挿通孔及び第1カバー30Aの挿通孔を挿通した状態で、第1縦枠40の突壁部44のネジ孔に螺合する。第1カバー30Aは、戸当り材9の保持材9Bと第1縦枠40の突壁部44の間に挟まれる。
【0054】
第1縦枠40に固定される固定具61、62により、戸当り材9を第1カバー30Aに安定して取り付けることができる。また、固定具61、62を第1縦枠40にしっかりと固定して、固定具61、62により、戸当り材9を第1カバー30Aに強固に取り付けることもできる。
【0055】
なお、第1縦枠40に固定される1つ又は複数の固定具のみにより、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付けてもよく、第1縦枠40に固定される固定具と他の固定具により、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付けてもよい。他の固定具は、第1縦材10Aに固定される固定具、第1カバー30Aに固定される固定具、又は、補助材70に固定される固定具である。第1縦枠40に固定される固定具、第1縦材10Aに固定される固定具、第1カバー30Aに固定される固定具、補助材70に固定される固定具のうちの2つ以上の固定具を任意に組み合わせて、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付けてもよい。
【0056】
(第5実施形態)
図10は、第5実施形態の連窓1と自動ドア2を示す横断面図である。図11は、第5実施形態の連窓1と自動ドア2における第1縦材10Aの箇所を示す横断面図であり、図10の一部を拡大して示している。
第5実施形態の自動ドア2では、縦材10は、第1実施形態の縦材10とは相違して、被連結部13、支持部14、15、及び、係止部16を有さずに、縦材10の左右方向Sの両側に設けられた左右の取付部19を有している。左右の取付部19は、基部11の室外側の部分における左右方向Sの両側の側面部に設けられて、室内外方向Tに沿って配置されている。
【0057】
縦枠20、40、50は、第1実施形態の縦枠20、40、50とは相違して、連結部23、43、53と突壁部24、44、54を有さずに、室内面部22、42、52から室内側に突出する取付部25、45、55を有している。取付部25、45、55は、室外側部21、41、51及び室内面部22、42、52の室内側に位置して、室内外方向Tに沿って配置されている。
【0058】
自動ドア2は、縦材10の取付部19と縦枠20、40、50の取付部25、45、55に取り付けられた取付材71を備えている。縦枠20、40、50は、取付材71により、縦材10に連結されている。取付材71は、縦材10の左右方向Sの側方に向かって開放された溝形状に形成されて、縦材10の長手方向に延びる。取付材71とカバー30は、縦材10の左右方向Sの両側に設けられている。左右のカバー30は、それぞれ取付材71の内部に嵌め込まれて、取付材71に保持されている。また、カバー30は、取付材71を介して、縦材10に装着され、縦材10の左右方向Sの両側において、取付材71及び取付材71の箇所の縦材10を覆う。
【0059】
自動ドア2は、第2実施形態の自動ドア2と同様に、補助材70を備えている。補助材70は、第1カバー30Aと取付材71の間に位置し、第1カバー30Aにより覆われて遮蔽されている。また、補助材70は、戸当り材9に対して第1カバー30Aの裏側に位置して、第1カバー30Aから取付材71まで配置され、取付材71に固定された固定具65により、取付材71に取り付けられている。室外側固定具61は、補助材70に対する固定具(補助材固定具)であり、補助材70に固定されて、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付ける。
【0060】
補助材70に固定される室外側固定具61により、戸当り材9を第1カバー30Aに安定して取り付けることができる。また、室外側固定具61を補助材70にしっかりと固定して、室外側固定具61により、戸当り材9を第1カバー30Aに強固に取り付けることもできる。
【0061】
室内側固定具62は、第1縦材10Aに対する固定具(縦材固定具)であり、第1縦材10Aに固定されて、戸当り材9を第1カバー30Aに取り付ける。ここでは、室内側固定具62は、戸当り材9に対して第1カバー30Aの裏側に位置する第1縦材10Aの取付部19に固定されている。室内側固定具62は、第1カバー30Aの左右方向Sの側方から戸当り材9の保持材9Bの挿通孔、第1カバー30Aの挿通孔、及び、取付材71の挿通孔を挿通した状態で、第1縦材10Aの取付部19のネジ孔に螺合する。
【0062】
以上のとおり、本実施形態では、以下の(1)~(5)に記載された自動ドアを開示している。
【0063】
(1) 左右の縦材と開口部を備えた自動ドアであって、
前記縦材を覆うカバーと、
左右の前記縦材の前記カバーの間で、前記開口部を閉鎖する閉鎖位置と前記開口部を開放する開放位置とに移動する開閉戸と、
前記閉鎖位置の前記開閉戸の戸先部と対向する前記カバーに取り付けられて、前記戸先部が当たる戸当り材と、
を備えた自動ドア。
(1)に記載された自動ドアでは、自動ドアの縦材の箇所の意匠性を向上できるとともに、戸当り材を開閉戸の戸先部が当たる位置に容易に設けることができる。
【0064】
(2) (1)に記載された自動ドアにおいて、
前記縦材に固定されて、前記戸当り材を前記カバーに取り付ける固定具を備えた自動ドア。
(2)に記載された自動ドアでは、縦材に固定される固定具により、戸当り材をカバーに安定して取り付けることができる。
【0065】
(3) (1)又は(2)に記載された自動ドアにおいて、
前記カバーにより覆われて、前記戸当り材の前記カバーへの取り付けを補助する補助材と、
前記補助材に固定されて、前記戸当り材を前記カバーに取り付ける固定具と、
を備えた自動ドア。
(3)に記載された自動ドアでは、補助材に固定される固定具により、戸当り材をカバーに安定して取り付けることができる。
【0066】
(4) (1)ないし(3)のいずれかに記載された自動ドアにおいて、
前記カバーに固定されて、前記戸当り材を前記カバーに取り付ける固定具を備えた自動ドア。
(4)に記載された自動ドアでは、カバーに固定される固定具により、戸当り材をカバーに容易に取り付けることができる。
【0067】
(5) (1)ないし(4)のいずれかに記載された自動ドアにおいて、
前記縦材に連結された縦枠を備え、
前記カバーは、前記縦枠の一部を覆い、
前記縦枠の前記カバーにより覆われた部分に固定されて、前記戸当り材を前記カバーに取り付ける固定具を備えた自動ドア。
(5)に記載された自動ドアでは、縦枠に固定される固定具により、戸当り材をカバーに安定して取り付けることができる。
【符号の説明】
【0068】
1・・・連窓、2・・・自動ドア、2A・・・上パネル体、2B・・・下パネル体、2C・・・開口部、2D・・・欄間部、2E・・・ドア部、2F・・・封鎖部、3・・・窓部、3A・・・パネル体、3B・・・枠体、4・・・床、5・・・枠体、5A・・・上枠、5B・・・下枠、5C・・・無目、5D・・・縦骨、6・・・開閉戸、6A・・・框体、6B・・・パネル体、6C・・・戸先部、6D・・・戸尻部、6E・・・当接材、7・・・ガイド材、8・・・エンジンユニット、8A・・・ケース、8B・・・レール、9・・・戸当り材、9A・・・受け材、9B・・・保持材、10・・・縦材、10A・・・第1縦材、10B・・・第2縦材、11・・・基部、12・・・受け部、13・・・被連結部、14・・・第1支持部、15・・・第2支持部、16・・・係止部、17・・・取付鋼材、18・・・防火被覆、19・・・取付部、20・・・縦枠、21・・・室外側部、22・・・室内面部、23・・・連結部、24・・・突壁部、25・・・取付部、30・・・カバー、30A・・・第1カバー、30B・・・第2カバー、31・・・側壁部、32・・・室内壁部、33・・・嵌込部、34・・・被係止部、40・・・第1縦枠、41・・・室外側部、42・・・室内面部、43・・・連結部、44・・・突壁部、45・・・取付部、50・・・第2縦枠、51・・・室外側部、52・・・室内面部、53・・・連結部、54・・・突壁部、55・・・取付部、60・・・固定具、61・・・室外側固定具、62・・・室内側固定具、63・・・固定具、64・・・固定具、65・・・固定具、70・・・補助材、71・・・取付材、R・・・上下方向、S・・・左右方向、T・・・室内外方向。
図1
図2
図3
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図5
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図8
図9
図10
図11