(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055006
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】カメラストラップ用布
(51)【国際特許分類】
A45C 13/30 20060101AFI20240411BHJP
【FI】
A45C13/30 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022161556
(22)【出願日】2022-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】000132921
【氏名又は名称】株式会社タカギ・パックス
(74)【代理人】
【識別番号】100129676
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼荒 新一
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 保夫
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 保之
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045CE07
3B045GB04
3B045LA10
3B045LB06
(57)【要約】
【課題】市販のカメラストラップに取り付けることで、カメラストラップの周囲に汗吸収機能の高い生地を配置することができ汗を吸収し、肌荒れを防止することが可能となるカメラストラップ用布を提供する。
【解決手段】
本発明にかかるカメラストラップ用布100は、汗吸収性を有する布生地10の一方の面の端辺近傍に設けられた複数のフック20と、フック20が設けられている側の反対側の端辺に長手方向に沿って設けられた一方側固定用面ファスナー30aと、布生地10の他方の面に、フック20の裏側の位置又は一段下段となるように長手方向に沿って設けられた他方側固定用面ファスナー30bと、を備えていることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
汗吸収性を有する布生地の一方の面の端辺近傍に設けられた複数のフックと、
前記フックが設けられている側の反対側の端辺に長手方向に沿って設けられた一方側固定用面ファスナーと、
前記布生地の他方の面に、前記フックの裏側の位置又は一段下段となるように長手方向に沿って設けられた他方側固定用面ファスナーと、
を備えていることを特徴とするカメラストラップ用布。
【請求項2】
前記布生地は、タオル生地であることを特徴とする請求項1に記載のカメラストラップ用布。
【請求項3】
前記フックは、厚さが0.5mm以下のプラスチック板を折り曲げて作製されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラストラップ用布。
【請求項4】
前記フックは、布生地に対して面ファスナーで着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラストラップ用布。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラの首掛け用又は肩掛け用に取り付けるカメラストラップに取り付けることができるカメラストラップ用布に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラの首掛け又は肩掛けに使用するカメラ用のストラップがある。カメラ用ストラップとしては、例えば、ハンドストラップ本体に膨らみをもった膨出部を形成し、この膨出部をネックストラップ本体に設けられた縦長の切り込みの入った溝形の保持部に差し込み、膨出部を保持部に係合させることで、使用状態に合わせて、ネックストラップ又はハンドストラップのどちらかを使用できるようにしたものが提案されている(特許文献1)。
【0003】
しかしながら、こうしたカメラストラップは、汗を吸収する機能がないことから、首や肩に掛けて使用していると、カメラストラップと肌との間に汗がたまり、カメラストラップの表面が汗で濡れてしまい、汗ばんだ首筋や肩にカメラストラップがベッタリと密着して非常に不快となり、時には肌荒れを起こす可能性さえあった。
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、市販のカメラストラップに取り付けることで、カメラストラップの周囲に汗吸収機能の高い生地を配置することができ、汗を吸収することが可能となり、首筋や肩に掛けた場合にベッタリとした感触を低減することができ、肌荒れの可能性を低減することができる。さらに、使用後に容易にカメラストラップから取り外して洗濯することができるカメラストラップ用布を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明にかかるカメラストラップ用布は、
汗吸収性を有する布生地の一方の面の端辺近傍に設けられた複数のフックと、
前記フックが設けられている側の反対側の端辺に長手方向に沿って設けられた一方側固定用面ファスナーと、
前記布生地の他方の面に、前記フックの裏側の位置又は一段下段となるように長手方向に沿って設けられた他方側固定用面ファスナーと、
を備えていることを特徴とする。
【0008】
かかる構成を採用することによって、カメラストラップにはフックで引っ掛けることで容易に取り付けることができ、カメラストラップに布生地を巻回した後、一方側固定用面ファスナーと他方側固定用面ファスナーとを固定することによって巻回状態を保持した状態で固定することができ、カメラストラップの周りに汗吸収性を有する布生地をセットすることができる。そのため、ストラップと肌との間に発生する汗を吸収することができ、首筋や肩に掛けた場合にベッタリとした感触を低減することができ、肌荒れの可能性を低減することができる。さらに、使用後に容易にカメラストラップから取り外して洗濯することができる。
【0009】
また、本発明にかかるカメラストラップ用布において、前記布生地は、タオル生地であることを特徴とするものであってもよい。
【0010】
布生地にタオル生地を使用することで汗吸収性に優れたカメラストラップ用布とすることができる。
【0011】
さらに、本発明にかかるカメラストラップ用布において、前記フックは、厚さが0.5mm以下のプラスチック板を折り曲げて作製されていることを特徴とするものであってもよい。
【0012】
厚さが0.5mm以下のプラスチック板で作製することによって、ある程度の柔軟性があるので、カメラストラップ用布を取り付けた状態でカメラストラップを首や肩に掛けた場合に、首や肩にフックの硬さを感じづらくすることができる。
【0013】
さらに、本発明にかかるカメラストラップ用布において、前記フックは、布生地に対して、面ファスナーで着脱自在に設けられていることを特徴とするものであってもよい。
【0014】
フックを着脱自在に設けることによって、カメラストラップ用布を洗濯する際に取り外して洗うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、実施形態にかかる本発明にかかるカメラストラップ用布100の一方の面側から見た図である。
【
図2】
図2は、実施形態にかかる本発明にかかるカメラストラップ用布100の一方の面側から見た図である。
【
図3】
図3は、実施形態にかかる本発明にかかるカメラストラップ用布100のフック20を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、実施形態にかかる本発明にかかるカメラストラップ用布100のフック20の取付方法を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、実施形態にかかる本発明にかかるカメラストラップ用布100がカメラストラップ200に巻回された状態を示す断面図である。
【
図6】
図6は、実施形態にかかる本発明にかかるカメラストラップ用布100がカメラストラップ200に巻回された状態の別実施形態を示す断面図である。
【
図7】
図7は、実施形態にかかる本発明にかかるカメラストラップ用布100がカメラストラップ200に巻回する方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明にかかるカメラストラップ用布100の実施形態について、図を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
【0017】
本発明にかかるカメラストラップ用布100は、
図1及び
図2に示すように、布生地10と、この布生地10に設けられた複数のフック20と、カメラストラップ200に巻回した状態を保持するための固定部材として一対の固定用面ファスナー30を有している。
【0018】
布生地10は、ハンカチ用の生地、手ぬぐい用の生地又はタオル生地等、特に汗吸収性を有するものであれば、特に限定するものではない。好ましくは、汗吸水性が高く、かつ速乾性を有するタオル生地を選択するとよい。布生地10は、略矩形に形成されており、カメラストラップ200に対して長手方向となる方向(矢印Aの方向)は、20cm~70cm程度が好ましく、カメラストラップ200に対して巻きつける方向(短手方向 矢印Bの方向)は、カメラストラップ200に対して少なくとも1週半以上の巻数を確保できる程度の長さが必要である。
【0019】
フック20は、
図3に示すように、プラスチック製の板を折り曲げて側面視で略コの字状となるように形成されており、布生地10の短手方向の端辺近傍に、長手方向に沿って複数(本実施形態では3個)設けられている。その数は、特に限定するものではないが、2個以上5個以下が好ましい。フック20の幅は、50mm以下に作製することが好ましい。また、フック20は、
図3に示すように、手前側のフックの布生地10の短手方向の長さ(折り返し部)が奥側よりも短く形成されていてもよい。フック20は、プラスチック板で作製されており、布生地10よりも折れ曲がりづらいのであまり幅が広いと首や肩に掛けた場合に肩や首に沿って曲がらなくなる可能性がある。首や肩に掛けた場合にフック20の硬さを感じづらくするために、厚さが0.5mm以下のプラスチック板を使用するとよい。フック20は、布生地10に対して直接縫製によって縫い付けても良いが、好ましくは、
図4に示すように、フック20に面ファスナー40を設け、また、布生地10のフック20を取り付ける位置に雄雌逆の面ファスナー41を設け、フック20を布生地10に対して着脱自在となるように設けても良い。着脱自在に設けることでフック20を取り外して洗濯を行うことができる。
【0020】
固定用面ファスナー30は、
図5又は
図6に示すように、カメラストラップ200に巻き付けた状態を保持するための面ファスナーである。一方側固定用面ファスナー30aは、
図1に示すように、フック20が取り付けられている側と同じ面であって、かつフック20が設けられている端辺11と反対側の端辺12に長手方向に沿って設けられている。一方側固定用面ファスナー30aの長さは、複数に分割して設けられている。好ましくは、フック20の位置に対応するようにフック20の間隔と同じ間隔となるように設けても良い。また、布生地10の長手方向の長さとほぼ同様又はわずかに短い長さに設け、ほぼ布生地10の長手方向全体を固定することができるようにしてもよい。他方側固定用面ファスナー30bは、
図2に示すように、フック20が取り付けられている側と反対側の面に、フック20の裏側の位置となるように配置するか(30ba)、もしくは、フック20の反対側の位置の一段下段の位置に設けられる。他方側固定用面ファスナー30bは、一方側固定用面ファスナー30aの長さより長手方向に若干長くなるように形成するとよい。このように、他方側固定用面ファスナー30bを長く設けることによって、一方側固定用面ファスナー30aの長さ全体を使って固定しやすくなる。なお、他方側固定用面ファスナー30baをフック20の裏側に設けた場合には、
図6に示すように、1回転半の巻数となり、他方側固定用面ファスナー30bをフック20の反対側の位置の一段下の位置に設けた場合には、
図5に示すようにほぼ2回転分の巻数となる。
【0021】
以上のように作製されたカメラストラップ用布100は、以下のようにしてカメラストラップ200に取り付けられる。
図7に示すように、カメラストラップ200に対してフック20を引っ掛ける。その後、矢印のようにカメラストラップ用布100をカメラストラップ200に対して巻き付けていき、所定数巻き付けた状態で、
図5又は
図6に示すように、一方側固定用面ファスナー30aと他方側固定用面ファスナー30bを固定することでカメラストラップ用布100は、カメラストラップ200に取り付けられる。
【0022】
こうしてカメラストラップ200に取り付けられたカメラストラップ用布100は、カメラストラップ200の周りに汗吸収性を有する布生地10をセットすることができるので、ストラップと肌との間に発生する汗を吸収することができ、首筋や肩に掛けた場合にベッタリとした感触を低減することができる。これにより、肌荒れの可能性を低減することができる。さらに、使用後に容易にカメラストラップ200から取り外して洗濯することができる。また、洗濯の際には、フック20を外して洗濯することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
上述した実施の形態で示すようにカメラストラップに巻きつけて、汗を吸収することができる製品として産業上利用可能である。
【符号の説明】
【0024】
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