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特開2024-5502電子部品の接合装置、及びその接合方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005502
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】電子部品の接合装置、及びその接合方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/52 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
H01L21/52 F
H01L21/52 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105705
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】509186579
【氏名又は名称】日立Astemo株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】上野 泰司
(72)【発明者】
【氏名】崔 圭洪
(72)【発明者】
【氏名】七海 毅
(72)【発明者】
【氏名】又平 浩
【テーマコード(参考)】
5F047
【Fターム(参考)】
5F047AA17
5F047BA00
5F047FA31
5F047FA52
5F047FA63
5F047FA90
(57)【要約】
【課題】接合工程の簡略化とプレス設備の簡素化を図り複数の電子部品に圧力をほぼ均一に付与することができる電子部品の接合装置、及びその接合方法を提供する。
【解決手段】複数の電子部品を接合材によって基板に接合するための電子部品の接合装置であって、電子部品、接合材、及び基板が重なった状態で配置される内部空間を有するパージボックスと、パージボックスに対して移動可能であって、内部空間を密閉空間として形成するパージボックス蓋と、パージボックス蓋の側に配置された上側ヒータと、パージボックスの側に配置された下側ヒータと、パージボックス蓋に配置され、基板に配置される複数の電子部品の夫々を基板の側に弾発的に押圧する、電子部品の配置位置に対応して設けられた高さばらつき吸収ブロックを有する高さばらつき吸収治具とからなる電子部品の接合装置を特徴とする。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子部品を接合材によって基板に接合するための電子部品の接合装置であって、
前記電子部品、前記接合材、及び前記基板が重なった状態で配置される内部空間を有するパージボックスと、
前記パージボックスに対して移動可能であって、前記内部空間を密閉空間として形成するパージボックス蓋と、
前記パージボックス蓋の側に配置された上側ヒータと、
前記パージボックスの側に配置された下側ヒータと、
前記パージボックス蓋に配置され、前記基板に配置される複数の前記電子部品の夫々を前記基板の側に弾発的に押圧する、前記電子部品の配置位置に対応して設けられた高さばらつき吸収ブロックを有した高さばらつき吸収治具と、
を備えることを特徴とする電子部品の接合装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電子部品の接合装置であって、
前記高さばらつき吸収治具に設けられる前記高さばらつき吸収ブロックは、
前記電子部品を押圧する押圧部を有する高さばらつき吸収ブロック本体と、
前記高さばらつき吸収ブロック本体の前記押圧部の加圧方向で見て、前記押圧部とは反対側で前記高さばらつき吸収ブロック本体を前記基板の側に向けて圧力を付与する弾性変形可能な高さばらつき調整部材からなる
ことを特徴とする電子部品の接合装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電子部品の接合装置であって、
前記高さばらつき調整部材は、金属製の皿ばねである
ことを特徴とする電子部品の接合装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電子部品の接合装置であって、
前記パージボックスには、
前記基板を収納する基板ガイドと、
前記基板ガイドに重ねられ、前記基板に接合される前記接合材と前記電子部品を収納する接合材ガイドが設けられ、
前記基板ガイドに前記基板が載置され、更に前記接合材ガイドに前記接合材と前記電子部品が収納されている状態で、前記高さばらつき吸収ブロック本体から前記電子部品に圧力が付与される
ことを特徴とする電子部品の接合装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電子部品の接合装置であって、
前記基板ガイドは、前記基板を収納するための前記基板の形状に沿った収納孔を備え、
前記接合材ガイドは、前記接合材と前記電子部品を収納するための前記接合材と前記電子部品の形状に沿った収納孔を備えている
ことを特徴とする電子部品の接合装置。
【請求項6】
請求項2に記載の電子部品の接合装置であって、
前記高さばらつき吸収治具は、前記高さばらつき吸収ブロックが取り付けられる収納透孔を有したベースプレートを備え、
前記収納透孔は、前記高さばらつき調整部材を収納する高さばらつき調整部材用収納孔を有しており、前記高さばらつき調整部材用収納孔の形状は、前記高さばらつき調整部材の形状より大きい
ことを特徴とする電子部品の接合装置。
【請求項7】
請求項6に記載の電子部品の接合装置であって、
前記高さばらつき吸収ブロック本体の形状は、前記電子部品が全体的に接触するように、前記電子部品の接触部分より大きい形状とされている
ことを特徴とする電子部品の接合装置。
【請求項8】
請求項6に記載の電子部品の接合装置であって、
前記ベースプレートを境にして、前記基板が配置される側に、前記高さばらつき吸収ブロック本体と前記高さばらつき調整部材が配置され、その反対側に高さばらつき吸収ブロック留め具が配置されており、
前記ベースプレートを挟み込むようにして、前記高さばらつき吸収ブロック留め具と前記高さばらつき吸収ブロック本体が結合されている
ことを特徴とする電子部品の接合装置。
【請求項9】
請求項8に記載の電子部品の接合装置であって、
前記ベースプレート、前記高さばらつき吸収ブロック、前記高さばらつき吸収ブロック留め具は、前記上側ヒータの熱を伝えるために金属、或いは熱伝導性の良いセラミックスから作られている
ことを特徴とする電子部品の接合装置。
【請求項10】
電子部品、接合材、及び基板が重なった状態で配置される内部空間を有するパージボックスと、前記パージボックスに対して移動可能であって、前記内部空間を密閉空間として形成するパージボックス蓋と、前記パージボックス蓋の側に配置された上側ヒータと、前記パージボックスの側に配置された下側ヒータと、前記パージボックス蓋に配置され、前記基板に配置される複数の前記電子部品の夫々を前記基板の側に弾発的に押圧する、前記電子部品の配置位置に対応して設けられた高さばらつき吸収ブロックを有した高さばらつき吸収治具とからなる接合装置による電子部品の接合方法であって、
前記パージボックス蓋の前記上側ヒータの側に前記高さばらつき吸収治具を配置する工程と、
前記パージボックスの前記下側ヒータの側に前記基板を収納する基板ガイドを配置する工程と、
前記基板ガイドに前記基板を載置する工程と、
前記基板ガイドの上に前記接合材と前記電子部品を収納する接合材ガイドを載置する工程と、
前記接合材ガイドに設けられた前記接合材と前記電子部品を収納する収納孔に、前記接合材と前記電子部品を配置する工程と、
前記パージボックス蓋を降下させて前記パージボックス蓋と前記パージボックスに囲まれた密閉空間を形成する工程と、
前記パージボックスと前記パージボックス蓋に囲まれた前記密閉空間へ還元ガスを充填させて、酸素濃度を所定以下にする工程と、
前記パージボックス蓋を介して前記高さばらつき吸収治具に所定の圧力を付与して、前記電子部品を前記接合材、及び前記基板に向けて加圧する工程と、
前記上側ヒータと前記下側ヒータを昇温して前記電子部品、前記接合材、及び前記基板を所定の温度まで加熱して接合する工程と、
前記上側ヒータと前記下側ヒータを冷却して前記電子部品、前記接合材、及び前記基板を所定の温度まで降下する工程と、
前記パージボックス蓋を移動して前記電子部品、前記接合材、及び前記基板に付与した圧力を除去する工程と、
前記パージボックスと前記パージボックス蓋に囲まれた前記密閉空間から前記還元ガスを排出する工程と、
前記パージボックス蓋を前記パージボックスから移動させて前記電子部品が接合された前記基板を取り出す工程と、
を実行することを特徴とする電子部品の接合方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複数の電子部品を基板上に接合する電子部品の接合装置、及びその接合方法に係り、特に電子部品に温度と圧力を加えて基板上に接合する電子部品の接合装置、及びその接合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の電子部品からなる自動車用パワーモジュールは、その使用環境から高電流密度耐性、高温耐熱性が求められ、電子部品の半導体材料としてシリコン(Si)からシリコンカーバイド(Sic)への置き換えが進んでいる。そして、シリコンカーバイドを使用した電子部品を基板に接合する場合は、接合材を使用して両者を接合している。
【0003】
ところで、パワーモジュールを構成する電子部品の接合材は、主に鉛フリーはんだが用いられているが、鉛フリーはんだの固相線温度は250℃以下であり、温度が高いと金属劣化が進むという性質を有している。
【0004】
一方、鉛を多く含むはんだは、290℃以上の高い融点を持つが、環境への悪影響を考慮して適用することはできない。したがってシリコンカーバイドを用いたパワーモジュール向けには、高温動作に耐えられる高温耐熱性のある鉛フリーの接合材が必要である。
【0005】
そして、高温動作が可能な鉛フリーの接合材として、高温耐熱性鉛フリーはんだ、焼結銀、焼結銅などが知られている。しかしながら、高温耐熱性鉛フリーはんだは、現時点では200℃~250℃の動作温度に耐えられる材料がなく、また、銀ナノ粒子を低温で焼結させた焼結銀は、材料が高価で取り扱いが難しい。このため、現実的には耐熱性と材料価格の観点から、鉛フリーの接合材として焼結銅を適用することが望ましい。
【0006】
この焼結銅を挟んで電子部品と基板を接合する方法として、所定の熱と圧力を付与して電子部品と基板とを接合する固相拡散接合が知られているが、接合材である焼結銅、被接合体である電子部品、接合体である基板には、表面に酸化被膜があるため、接合温度を高くする必要がある。
【0007】
このように固相拡散接合では、接合温度が高くなって電子部品に熱応力が加わることから、接合温度を300℃以下にすることが必要になる。このため、接合時の接合温度を下げるには、水素ガス、窒素ガス、ギ酸ガスなどの還元ガスを使用する方法が有効であり、これによって電子部品の熱応力を緩和することができる。
【0008】
ここで、還元ガスを用いた接合においては、プレス設備に接合治具を取り付けて実施しており、具体的には、プレス設備に取付けた接合治具内に、パワーモジュールの電子部品を配置し、治具内部へ充填した還元ガスにより酸化被膜を除去した後に、所定温度まで加熱してから圧力を一定時間だけ付与して接合している。
【0009】
ところで、パワーモジュールにおいては、複数の電子部品を同時に接合するため、夫々の電子部品の加圧方向の高さや平行度が不均一になると、夫々の電子部品に作用する圧力にばらつきが生じてしまい、複数の電子部品の内で1つでも接合強度が満たないと製品不良となってしまうという問題がある。
【0010】
このような問題に対して、例えば、特開2014-179420号公報(特許文献1)には、複数の電子部品で加圧方向の高さが最も高い電子部品と、高さが最も低い電子部品の寸法差より厚い有機フィルムを載置後、所定温度に加熱した押圧部に圧力を付与して、高さを均一にする方法が示されている。
【0011】
また、特表2020-516048号公報(特許文献2)には、平面材料の接着面に複数の電子部品を載置させた後、平面材料が軟化状態のときに電子部品の接着していない端面を定盤に押し当て端面位置を揃え、平面材料を硬化させる方法が示されている。
【0012】
また、特開2021-159887号公報(特許文献3)には、マルチロッドシリンダを持つプレスユニットによって、焼結対象の電子部品にそれぞれ圧力を付与できるプレス機を用いる方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2014-179420号公報
【特許文献2】特表2020-516048号公報
【特許文献3】特開2021-159887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ところで、特許文献1においては、有機フィルムの載置工程や有機フィルムを押圧部で高さを均一にする加圧工程といった、有機フィルムの素材コストと接合工程が追加され、製造コストが増加するという課題を有している。
【0015】
また、特許文献2においては、治具に設けられた平面材料に電子部品の端面を接着させる工程、治具を定盤に移動させる工程、平面材料を軟化させ電子部品の端面位置を揃える工程、電子部品の端面位置を揃えた状態で平面材料を硬化させる工程、電子部品を定盤から引き離す工程といった接合工程が追加され、製造コストが増加するという課題を有している
また、特許文献3においては、マルチロッドシリンダを持つプレスユニットを設けたプレス機を使用するため、設備コストが増加するという課題を有している。
【0016】
本発明の目的は、接合工程の簡略化とプレス設備の簡素化を図り複数の電子部品に圧力をほぼ均一に付与することができる電子部品の接合装置、及びその接合方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、複数の電子部品を接合材によって基板に接合するための電子部品の接合装置であって、電子部品、接合材、及び基板が重なった状態で配置される内部空間を有するパージボックスと、パージボックスに対して移動可能であって、内部空間を密閉空間として形成するパージボックス蓋と、パージボックス蓋の側に配置された上側ヒータと、パージボックスの側に配置された下側ヒータと、パージボックス蓋に配置され、基板に配置される複数の電子部品の夫々を基板の側に弾発的に押圧する、電子部品の配置位置に対応して設けられた高さばらつき吸収ブロックを有する高さばらつき吸収治具とからなる電子部品の接合装置を特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、高さばらつき吸収治具により夫々の電子部品に付与される圧力をほぼ均一にすることで、複数の電子部品を同時に接合でき、更に高さばらつき吸収治具により接合工程の簡略化とプレス設備の簡素化が図ることで、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態になる電子部品の接合装置の全体構成を示す分解斜視図である。
図2A図1に示す下側接合治具の全体構成を示す斜視図である。
図2B図2Aの下側接合治具の上面を示す上面図である。
図3図2Aの下側接合治具で基板ガイドを装着した状態の全体構成を示す斜視図である。
図4図1に示す上側接合治具で高さばらつき吸収治具を装着した状態の全体構成を示す斜視図である。
図5】基板ガイドと高さばらつき吸収治具の間に配置される電子部品と基板の状態を説明する分解説明図である。
図6A図5に示す高さばらつき吸収治具を表面側から見た状態を示す斜視図である。
図6B図5に示す高さばらつき吸収治具を裏面側から見た状態を示す斜視図である。
図7図5図に示す高さばらつき吸収治具を説明する分解斜視図である。
図8図7に示す高さばらつき吸収治具の組み立て順序を説明する分解断面図である。
図9A】本発明の実施形態になる電子部品の接合装置における第1組み立て工程を説明する斜視図である。
図9B】本発明の実施形態になる電子部品の接合装置における第2組み立て工程を説明する斜視図である。
図9C】本発明の実施形態になる電子部品の接合装置における第3組み立て工程を説明する斜視図である。
図9D】本発明の実施形態になる電子部品の接合装置における第4組み立て工程を説明する斜視図である。
図9E】本発明の実施形態になる電子部品の接合装置における第5組み立て工程を説明する斜視図である。
図10図9Eにおける組み立て終了時の断面を示す断面図である。
図11】本発明になる電子部品の接合装置を使用して電子部品を基板に接合する接合方法を説明する処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
【0021】
先ず、接合材として焼結銅を使用して電子部品を基板に接合する接合装置の全体構成について、図1を用いて説明する。
【0022】
図1に示すように、電子部品の接合装置10は、上側接合治具11と下側接合治具12から構成されている。これらの上側接合治具11と下側接合治具12は、後述するように基板、接合材、及び電子部品が配置されてプレス装置にセットされると、上側接合治具11にプレス用ピストンによって基板、接合材、及び電子部品に所定の圧力が付与され、同時に上側接合治具11と下側接合治具12に設けたヒータによって、基板、接合材、及び電子部品が所定温度に加熱されるものである(図1では、基板、接合材、及び電子部品は未だ配置されていない)。
【0023】
上側接合治具11は、矩形状の上部プレート13と、これに固定された矩形状の上部ヒータプレート14、上部ヒータプレート14に固定された矩形状の上部ヒータ15、及び上部ヒータ15に固定された矩形状のパージボックス蓋16とから構成されている。上部ヒータプレート14と上部プレート13とは、ボルト17を螺合して相互に固定されている。パージボックス蓋16は、上部プレート13の円筒支柱18に図示しないボルトによって固定されている。これらの構成部材は、上部プレート13、上部ヒータプレート14、上部ヒータ15、パージボックス蓋16の順序で積層、配置されている。
【0024】
また、下側接合治具12は、矩形状の下部プレート19と、これに固定された矩形状の下部ヒータプレート20、下部ヒータプレート20に固定された矩形状の下部ヒータ21、及び下部ヒータ21に固定された矩形状のパージボックス22とから構成されている。下部プレート19と下部ヒータプレート20とは、ボルト23を螺合して相互に固定されている。またパージボックス22は、下部プレート19の円筒支柱24に図示しないボルトによって固定されている。これらの構成部材は、パージボックス22、下部ヒータ21、下部ヒータプレート20、下部プレート19の順序で積層、配置されている。
【0025】
パージボックス22は、内部に空間を形成しており、上側接合治具11と下側接合治具12を組み上げた時に、パージボックス蓋16が挿入されることによって、密閉空間を形成する。この密閉空間には、後述するように、基板ガイド、基板、接合材ガイド、接合材、電子部品、高さばらつき調整治具(以上、図5参照)が収納され、接合時には還元ガスが充填される。パージボックス22には、還元ガス充填用継手25、複数の還元ガス排出用継手26、及び酸素濃度測定用継手(図2B参照)を備えている。
【0026】
図2A図2Bにあるように、下側接合治具12に設けたパージボックス22には、複数の還元ガス充填用継手25を手前側に有しており、複数の還元ガス排出用継手26と一つの酸素濃度測定用継手27を奥側に有している。また、図2Bに示すように、酸素濃度測定用継手27は下側接合治具12の奥側中央に配置されている。
【0027】
また、図3に示しているように、下側接合治具12のパージボックス22には基板ガイド28が載置されている。この基板ガイド28は、下部ヒータ21の上側から下部ヒータ21を覆うように配置されるものであり、後述するパワーモジュールの基板を収納するものである。そして、この基板ガイド28には、基板を収納する収納孔29が形成されている。収納孔29は有底状の窪み(図5参照)からなっている。
【0028】
収納孔29は、基板を収納し、下部ヒータ21と基板が熱的に接触させる形状とされている。基板ガイド28は、接合作業時には下部ヒータ21の側に真空引きによって吸着されて固定される。
【0029】
次に、上側接合治具11について説明する。図1に示すように、上側接合治具11にはパージボックス蓋16が固定されている。そして、図4に示すように、このパージボックス蓋16の中央部分には、高さばらつき吸収治具を収納するための収納孔(図示せず)は形成されている。
【0030】
この収納孔は、上部ヒータ15の外径形状より少し大きめに形成されており、高さばらつき吸収治具30を収納し、上部ヒータ15と高さばらつき吸収治具30が熱的、及び物理的に接触させる形状とされている。高さばらつき吸収治具30は、接合作業時には上部ヒータ15の側に真空引きによって吸着されて固定される。
【0031】
図4に、高さばらつき吸収治具30を固定した状態を示している。高さばらつき吸収治具30は、図3に示す基板ガイド28の外縁形状と一致する外縁形状(ここでは矩形状)を備えており、その内側に複数の高さばらつき吸収ブロック31が設けられている。
【0032】
この高さばらつき吸収ブロック31の機能は、電子部品の高さの不整合による圧力の不均一化を補正する機能を備えており、基板に接合される複数の電子部品の配置位置に対応する位置に設けられている。この高さばらつき吸収ブロック31によって、夫々の電子部品に対する圧力の付与をほぼ均一にして、複数の電子部品を同時に接合できるようになる。この高さばらつき吸収治具30の構成については後述する。
【0033】
次に、上側接合治具11と下側接続治具12を組み合せて基板に電子部品を接合する仕組みを、図5を用いて説明する。
【0034】
図5において、下側接合治具12のパージボックス22にセットされる基板ガイド28の収納孔29には、パワーモジュールの基板32が収納される。収納孔29は、底壁29Wを有しており、したがって、この底壁29から立ち上がる側壁に沿って基板32が案内されて収納される。またこの基板32の上側には、接合材ガイド33が配置される。したがって、基板32が基板ガイド28収納された状態で、接合材ガイド33が基板32を覆って接触する状態となる。
【0035】
そして、この接合材ガイド33には、接合材34と電子部品35を収納する収納孔36が形成されており、この収納孔36は、基板32に実装される複数の電子部品35の配置位置に対応している。収納孔36の形状は、接合材34と電子部品35を収納するために、接合材34と電子部35の形状に沿った形状とされている。
【0036】
収納孔36に接合材34と電子部品35を収納すると、その上側から高さばらつき吸収治具30を配置する。先に述べたように、高さばらつき吸収治具30には高さばらつき吸収ブロック31が設けられている。
【0037】
この高さばらつき吸収ブロック31は、電子部品35に接触して、接合材34と電子部品35の高さの不整合による圧力の不均一化を補正し、夫々の電子部品35に作用する圧力を均一化する。したがって、複数の電子部品に作用する圧力を均一化して、複数の電子部品を同時に接合できるようになる。
【0038】
次に、高さばらつき吸収治具30の具体的な構成について、図6A図8を用いて説明する。尚、図6Aは、高さばらつき吸収治具30を表面側から見たものであり、図6Bは、高さばらつき吸収治具30を裏面側から見たものである。
【0039】
図6A図6Bにおいて、高さばらつき吸収治具30は、矩形状のカバープレート37とベースプレート38を備えており、これらは重ね合わされてカバープレート37とベースプレート38は、プレート留め具39によって一体化されている。
【0040】
カバープレート37とベースプレート38は、熱伝導性の良い金属やセラミックス(例えば、窒化アルミニウム)等を使用するのが望ましい。また、プレート留め具39も熱伝導性の良い金属をもちいるのが望ましい。
【0041】
図7に示しているように、カバープレート37とベースプレート38の内部には高さばらつき吸収ブロック31を構成する構成部品が内蔵されている。これらの構成部品は、高さばらつき吸収ブロック留め具31A、高さばらつき調整部材31B、高さばらつき吸収ブロック本体31Cである。これらの構成部品からなる高さばらつき吸収ブロック31は、上述したように基板32に実装される複数の電子部品35に対応する位置に設けられる。つまり、図5に示すように、接合材ガイド33に形成した収納孔36の位置に対応している。
【0042】
これによって、接合作業時に高さばらつき吸収ブロック31は、夫々の電子部品35に略均一な圧力を付与することができる。つまり、接合材34を含む電子部品35の加圧方向の高さが異なっても、高さばらつき調整部材31Bを備える高さばらつき吸収ブロック31によって、確実に夫々の電子部品に圧力を作用させることができ、複数の電子部品に圧力を略均一に付与することができる。
【0043】
高さばらつき調整部材31Bは、例えば、コイルばね、皿ばね、ゴム、変形可能な樹脂、変形可能なポーラス体を使用することができるが、本実施形態では、小型化できる、耐久性が良い、組み付けが容易であるといった理由等で、金属製の皿ばねを用いている。
【0044】
また、カバープレート37、ベースプレート38、高さばらつき吸収ブロック本体31C、吸収部留め具31Aは、上部ヒータ15からの熱を伝えるために金属(例えば、鉄鋼、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、マグネシウム、及びこれらの合金、超硬合金等)や、熱伝導性の良いセラミックス(例えば、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム等)から作られている。
【0045】
尚、カバープレート37に形成した透孔40は、プレート留め具39を収容するための孔であり、ベースプレート38に形成したねじ孔41は、プレート留め具39を螺合して、カバープレート37とベースプレート38を一体化するためのねじ孔である。
【0046】
また、ベースプレート38には、高さばらつき吸収ブロック留め具31A、高さばらつき調整部材31B、高さばらつき吸収ブロック本体31Cを組み込んで収納する、収納透孔42が形成されている。そして、この収納透孔42の上側でカバープレート37によって覆われる。この時、収納透孔42に収納された高さばらつき吸収ブロック留め具31Aは、ベースプレート38の表面から露出するが、カバープレート37に形成された逃げ孔(図8参照)に収納されるので、カバープレート37とベースプレーと38の対向面は、熱的、及び物理的に接触することができる。
【0047】
図8に高さばらつき吸収ブロック31をカバープレート37とベースプレーと38に組み込む状態を示している。
【0048】
ベースプレート38に形成された収納透孔42は、大径の高さばらつき調整部材用収納孔42Bと、小径の高さばらつき吸収ブロック本体収納孔42Mと、中径の高さばらつき吸収ブロック留め具収納孔42Uから形成されている。
【0049】
高さばらつき吸収ブロック留め部31Aは、円盤状の頭部31A-1と、これに直交する円柱形状の外ネジ部31A-2を備えている。また、高さばらつき吸収ブロック本体31Cは、円盤状の頭部31C-1と、これに直交する円筒形状の内ネジ部31C-2を備え、高さばらつき吸収ブロック本体31Cの頭部31C-1には、押圧部31C-3が形成されている。
【0050】
この押圧部31C-3は、後述するように電子部品35に接触して圧力を付与する機能を備えている。押圧部31C-1の形状は、電子部品35が全体的に接触するように、電子部品35の接触部分より大きい形状とされている。そして、高さばらつき吸収ブロック留め部31Aの外ネジ部31A-2が、高さばらつき吸収ブロック本体31Cの内ネジ部31C-2に螺合されて、高さばらつき調整部材(皿ばね)31Bを挟んで一体化されるものである。
【0051】
高さばらつき吸収ブロック留め部31Aの円盤状の頭部31A-1は、高さばらつき吸収ブロック留め具収納孔42Uと、カバープレート37に形成された逃げ孔37Aとで形成される空間に収容される。
【0052】
高さばらつき調整部材用収納孔42Bは、高さばらつき調整部材31Bを収納するものであり、高さばらつき吸収ブロック本体収納孔42Mを形成する壁面と高さばらつき吸収ブロック本体31Cの頭部31C-1の間に、高さばらつき調整部材31Bが弾発的に配置される構成とされている。高さばらつき調整部材31Bは、先に述べたように金属製の皿ばねが使用されている。
【0053】
高さばらつき調整部材用収納孔42Bの外径は、高さばらつき調整部材31Bの外径より大きく決められている。これは、高さばらつき調整部材用収納孔42Bに挿入した高さばらつき調整部材31Bが斜めの状態で圧力を付与すると、高さばらつき調整部材31Bが正しく変形せず高さを調整できないため、隙間を空けておくものである。
【0054】
そして、図8における高さばらつき吸収ブロック31を組み上げた最終的な形態が、図6A図6Bに示す高さばらつき吸収治具30となる。この高さばらつき吸収治具30は、図4に示すように、上側接合治具11のパージボックス蓋16に固定される。
【0055】
次に、パージボックス22の内部空間に設置する電子部品35、接合材34、接合材ガイド33、基板32、及び基板ガイド28の配置手順について、図9A図9Eを用いて説明する。尚、この状態で高さばらつき吸収治具30は、上側接合治具11に取り付けられている。
【0056】
図9Aに示すように、基板32は、パージボックス22に固定された基板ガイド28の中央付近に形成された収納孔29に設置される。基板32は基板ガイド28の中央付近の収納孔29に設置することで、高さばらつき吸収治具30に配置されている高さばらつき吸収ブロック31に対する位置出しが可能となる。
【0057】
次に図9Bに示すように、接合材ガイド33が基板ガイド28の上側に設置される。接合材ガイド33の四隅にある位置決め部33Cは、パージボックス22の内側の側壁の角部分に接触して接合材ガイド33の位置出しが可能となる。当然のことながら、この位置出しによって、基板32の電子部品35が配置される位置と、接合材ガイド33の収納孔36の位置は対応関係にあることは先に述べた通りである。
【0058】
次に、図9Cに示すように、接合材34は、高さばらつき吸収治具30に設けた高さばらつき吸収ブロック31と同じ配置位置である接合材ガイド33の収納孔36に配置される。
【0059】
次に図9Dに示すように、図9Cと同様の作業によって電子部品35は、高さばらつき吸収治具30に設けた高さばらつき吸収ブロック31と同じ配置位置である接合材ガイド33の収納孔36に配置される。これによって、基板32の上面に、接合材34、及び電子部品35が積層するように配置され、電子部品35を基板32に接合する準備が完了する。
【0060】
最後に、図9Eに示すように、プレス機械(図示せず)に取り付けた上側接合治具11のパージボックス蓋16が、パージボックス22の内側に入るまで降下されて、パージボックス22内に密閉空間を形成する。この密閉空間内に後工程において還元ガスを流し込んで充填させ、その後に熱と圧力を電子部品35に付与することになる。
【0061】
次に、電子部品35や接合材34の厚みが異なった場合における、高さばらつき調整治具30から電子部品35に作用する圧力の付与について説明する。
【0062】
図10に示すように、上側接合治具11と下側接合治具12を組み上げて接合作業を実施する場合を想定する。
【0063】
仮に本実施形態になる高さばらつき吸収治具30がないと、図面における左側の接合材34tkと電子部品35tkの厚さが、右側の接合材34tnと電子部品35tnの厚さより厚い場合は、夫々の電子部品35の加圧方向の高さや平行度が不均一になり、夫々の電子部品35に作用する圧力にばらつきが生じて不均一になってしまい、複数の電子部品35の内で1つでも接合強度が満たないと製品不良となってしまう。
【0064】
これに対して、本実施形態では、左側の接合材34tkと電子部品35tkの厚さが厚い場合は、高さばらつき調整部材31Bである皿ばねの撓みが大きくなり、押圧部31C-3によって電子部品35tkに圧力を付与することができる。
【0065】
逆に右側の接合材34tnと電子部品35tnの厚さが薄い場合は、高さばらつき調整部材31Bである皿ばねの撓みは小さくなり、押圧部31C-3によって電子部品35tnに圧力を付与することができる。
【0066】
このように、接合材34を含む電子部品35の加圧方向の高さが異なっても、高さばらつき調整部材31Bによって、高さばらつきを吸収することができる。したがって、高さばらつき吸収ブロック31の押圧部31C-3によって、夫々の電子部品に確実に圧力を作用させることができ、複数の電子部品に圧力を略均一に付与することができる。尚、高さばらつき調整部材(皿ばね)31Bの撓み量によって、作用する圧力が異なるが、これは許容範囲に抑えることができる。
【0067】
次に、高さばらつき吸収治具10を備えた接合装置による電子部品の接合工程について説明する。
【0068】
図11に示すように、電子部品の接合工程は、
(1)高さばらつき吸収治具30を上側接合治具11に取り付け、基板ガイド28を下側接合治具12に取り付ける「治具取付工程(S10)」と、
(2)電子部品35、接合材34、接合材34、接合材ガイド33、及び基板32をパージボックス22の内部空間に配置する「配置工程(S11)」と、
(3)還元ガスを充填するための、パージッボックス22とパージボックス蓋16で囲まれた密閉空間をつくる「密閉工程(S12)」と、
(4)パージボックス22とパージボックス蓋16に囲まれた密閉空間へ還元ガスを充填する「還元ガス充填工程(S13)」と、
(5)パージボックス22とパージボックス蓋16に囲まれた密閉空間の酸素濃度を測定する「酸素濃度測定工程(S14)」と、
(6)電子部品35、接合材34、及び基板32に、高さばらつき吸収治具30によって圧力を付与して、電子部品35の高さばらつきを吸収する「加圧工程(S15)と、
(7)付与した圧力を保持して所定温度まで昇温する「加熱保持工程(S16)と、
(8)電子部品35、接合材34、及び基板32を所定の温度まで降下させる「温度降下工程(S17)」と、
(9)付与した圧力を除去する「圧力除去工程(S18)」と、
(10)パージボックス22とパージボックス蓋16に囲まれた密閉空間の還元ガスを排出する「還元ガス排出工程(S19)と、
(11)電子部品35、接合材34、及び基板32をパージボックス22から取出す「接合基板取出工程(S20)と
が実行される。以下、夫々の工程を簡単に説明する、基本的には、高さばらつき吸収治具30を用いていることを除いて、一般的な接合工程である。
【0069】
≪治具取付工程(S10)≫
高さばらつき吸収治具30は、パージボックス蓋16の中央付近にある収納部に配置して上部ヒータ15に吸着させる。また、基板ガイド28は、パージボックス22の中央付近にある収納孔29に配置して下部ヒータ20に吸着させる。尚、パージボックス22とパージボックス蓋16の中央付近の収納孔は、使用される高さばらつき吸収治具30や、基板ガイド28の位置出しができる外形寸法、形状とされている。
【0070】
≪配置工程(S11)≫
下部ヒータ20に吸着された基板ガイド28は中央に収納孔29を有しており、基板32は、基板ガイド28の収納孔29に配置される。基板ガイド28の収納孔29は、基板32の位置出しができる外形寸法、形状とされている。次に接合材ガイド33が、基板ガイド28の上側に載置され、更に、接合材ガイド33の収納孔36に接合材34と電子部品35を順番に配置する。
【0071】
≪密閉工程(S12)≫
プレス機械によって上側接合治具11を降下させ、パージボックス蓋16がパージボックス22の内側の所定位置まで達すると、この位置で密閉空間を形成する。
【0072】
≪還元ガス充填工程(S13)≫
パージボックス22とパージボックス蓋16に囲まれた密閉空間に向けて、パージボックス22の手前側に取り付けた、複数の還元ガス充填用継手25を経由して還元ガスである窒素ガスを送り込んで密閉空間内に充填する。
【0073】
≪酸素濃度測定工程(S14)≫
パージボックス22とパージボックス蓋16に囲まれた密閉空間の酸素濃度を100ppm以下とする。この酸素濃度は、パージボックス22の後ろ側に取り付けた酸素濃度測定用継手27と接続したセンサーで測定される。酸素濃度測定用継手27はパージボックス22の後ろ側中央に配置されている。
≪加圧工程(S15)≫
プレス機械のピストンを降下させて、電子部品35、接合材34,及び基板32に所定の圧力10MPaを付与する。この時、高さばらつき吸収治具30の存在によって、夫々の電子部品35には所定の圧力がほぼ均一に作用する。つまり、接合材34を含む電子部品35の加圧方向の高さが異なっても、高さばらつき調整部材31Bを備える高さばらつき吸収ブロック31によって、確実に夫々の電子部品に圧力を作用させることができ、複数の電子部品に圧力を略均一に付与することができる。
【0074】
≪加熱保持工程(S16)≫
圧力10MPaを保持しながら、上部ヒータ15と下部ヒータ20を昇温する。ここで、高さばらつき吸収治具30と基板ガイド28の素材は、金属や熱伝導性の良いセラミックスを用いている。これによって、上部ヒータ15と下部ヒータ20から熱が伝わり、電子部品35、接合材34、及び基板32を250℃付近まで加熱する。
【0075】
≪温度降下工程(S17)≫
250℃付近まで昇温された電子部品35、接合材34、及び基板32は、上部ヒータ15と下部ヒータ20の発熱を停止して冷却することで50℃まで降下させ、高温環境時における金属表面の酸化を防止する。
【0076】
≪圧力除去工程(S18)≫
電子部品35、接合材34、及び基板32に付与した圧力を除去するために、プレス機械のピストンを、パージボックス蓋16がパージボックス22に留まる程度に上昇させる。
【0077】
≪還元ガス排出工程(S19)≫
還元ガスである窒素ガスを、パージボックス22の後ろ側に配置した還元ガス排出用継手26から排出する。
【0078】
≪接合基板取出工程(S20)≫
プレス機械のピストンを更に上昇させて、上側接合治具11を初期位置に戻し、接合材ガイド33を取り外した後に、基板ガイド28から電子部品35が接合された基板32を取り出して、接合工程を完了する。
【0079】
以上述べた通り本発明においては、基板に配置される複数の電子部品の配置位置に対応し、電子部品の高さのばらつきを補償する高さばらつき吸収ブロックを備えた高さばらつき吸収治具を使用して、複数の電子部品を基板に接合するようにした。
【0080】
これによれば、接合材を含む電子部品の加圧方向の高さが異なっても、高さばらつき調整部材を備える高さばらつき吸収ブロックによって、確実に夫々の電子部品に圧力を作用させることができ、複数の電子部品に圧力を略均一に付与することができる。
【0081】
尚、本発明は上記したいくつかの実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。各実施例の構成について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
【符号の説明】
【0082】
10…接合装置、11…上側接合治具、12…下側接合治具、13…上部プレート、14…上部ヒータプレート、15…上部ヒータ、16…パージボックス蓋、19…下部プレート、21…下部ヒータ、20…下部ヒータプレート、22…パージボックス、25…還元ガス充填用継手、26…還元ガス排出用継手、27…酸素濃度測定用継手、28…基板ガイド、30…高さばらつき吸収治具、31…高さばらつき吸収ブロック、31A…高さばらつき吸収ブロック留め具、31B…高さばらつき調整部材、31C…高さばらつき吸収ブロック本体、33…接合材ガイド、37…カバープレート、32…基板、34…接合材、35…電子部品、36…収納孔、38…ベースプレート、39…プレート留め具。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10
図11