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  • 特開-化粧シート 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055026
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】化粧シート
(51)【国際特許分類】
   B32B 3/30 20060101AFI20240411BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20240411BHJP
   B32B 27/20 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
B32B3/30
B32B27/00 E
B32B27/20 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022161597
(22)【出願日】2022-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】小田 菜保子
(72)【発明者】
【氏名】吉田 佳奈
【テーマコード(参考)】
4F100
【Fターム(参考)】
4F100AA21B
4F100AK07A
4F100AK25C
4F100AK51B
4F100AK51C
4F100AR00D
4F100BA03
4F100BA04
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10C
4F100BA10D
4F100CA13B
4F100DD07A
4F100EJ39A
4F100EJ65D
4F100GB08
4F100HB31B
4F100JB13C
4F100JB14C
4F100JB16A
4F100JL10B
4F100YY00A
(57)【要約】
【課題】意匠性を向上させるためにエンボス形状を有していても、より有効に、着色インキ層2の塗工不良が抑制された化粧シート100を提供する。
【解決手段】樹脂製の基材1の表面に、着色インキ層2、表面保護層3がこの順に形成された化粧シート100であって、上記基材1は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂を含み、上記表面にエンボス5が形成され、上記エンボス5は、突起幅Dが250μm以下であり、そのエンボス5によって、上記基材1の表面粗さRaが4.8以下であり、上記着色インキ層2は、酸化チタンを含有し、上記表面保護層3は、樹脂成分が、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂から選択した1又は2種以上の樹脂からなる、化粧シート100である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製の基材の表面に、着色インキ層、表面保護層がこの順に形成された化粧シートであって、
上記基材は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂を含み、上記表面にエンボスが形成され、
上記エンボスは、突起幅が250μm以下であり、そのエンボスが形成された上記基材の表面部分での表面粗さRaが1.0以上4.8以下であり、
上記着色インキ層は、酸化チタンを含有し、
上記表面保護層は、樹脂成分が、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂から選択した1又は2種以上の樹脂からなる、
化粧シート。
【請求項2】
上記基材の裏面にプライマー層を有する、
請求項1に記載した化粧シート。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内装用など建具用の化粧シートに関する。
【背景技術】
【0002】
単層の化粧シートとしては、例えば特許文献1に記載の化粧シートがある。
特許文献1に記載の化粧シートは、基材表面に塗工により着色インキ層が形成され、更に、着色インキ層を保護する表面保護層が形成されて構成されている。
この化粧シートでは、着色インキ層により化粧シートの色が表現される。更に、見た目や手触りなどの意匠性を付与するために、基材表面にエンボスを付与することも行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-186980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、基材表面に形成されているエンボスの大きさ等によっては、着色インキを塗工する際に、エンボスの凹凸に対して均一な膜厚でインキを塗工することが難しく、着色インキ層の軽微な膜厚ムラが、色調のムラとなってしまうおそれがある。また、エンボスの凹凸形状によってはピンホールの様な抜けが形成され、着色インキ層の不良となってしまう。
着色インキ層の膜厚ムラやピンホールを防ぐためには、スムージングロールの導入といった対策も考えられるが、スムージングロールに塗工する樹脂の凝集物が溜まったり、スジ引きしたりといった生産上の課題が懸念される。
また、着色インキ層の表面を保護する表面保護層として熱可塑性透明PP層を積層することも考えられる。しかし、化粧シートを使用する部位や単色シートの市場においては、表面保護層として熱可塑性透明PP層を用いるとコスト高となってしまう問題点があった。
【0005】
なお、着色インキの塗工量を増やすことで膜厚ムラの抑制が期待できるが、塗工時の乾燥不良によるブロッキングトラブル、コスト増加が懸念される。
しかし、特許文献1では、エンボスを規定することによる、着色インキ層の色調のムラを抑制することについて検討されていない。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、意匠性を向上させるためにエンボス形状を有していても、より有効に、着色インキ層の塗工不良が抑制された化粧シートを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
課題解決のために、本発明の一態様は、樹脂製の基材の表面に、着色インキ層、表面保護層がこの順に形成された化粧シートであって、上記基材は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂を含み、上記表面にエンボスが形成され、上記エンボスは、突起幅が250μm以下であり、そのエンボスによって、上記基材の表面粗さRaが4.8以下であり、上記着色インキ層は、酸化チタンを含有し、上記表面保護層は、樹脂成分が、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂から選択した1又は2種以上の樹脂からなる、化粧シート。
【発明の効果】
【0007】
本発明の態様によれば、基材表面でのエンボスの突起幅や基材表面の表面粗さを特定することで、エンボス形状を付与しても、着色インキ層として良好な膜厚形成ができ、その結果、色調のムラのない化粧シートを提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に基づく実施形態に係る化粧シートの断面図である。
図2】基材表面のエンボスを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(構成)
本実施形態の化粧シート100は、図1に示すように、樹脂製の基材1の表面1aに、着色インキ層2、表面保護層3がこの順に形成されると共に、基材1の裏面にプライマー層4を有する。
【0010】
<基材1>
基材1は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂を含んでなる樹脂製のシート材である。基材1は、例えば、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂を主成分とし、基材1全体の95wt%以上がポリオレフィン系熱可塑性樹脂からなる。公知の添加剤が添加されていても良い。
<エンボス5>
基材1の表面1aの一部若しくは全面にエンボス5が形成されている。エンボス5は、例えば梨地調のエンボス5である。エンボス5は、基材1の表面側に意匠性を付与するために設けられるものである。
エンボス5としては、梨地調に限定されず、任意の凹凸形状を用いることができ、例えば、木目導管状、石目状、布目状、抽象柄状、和紙状、スウェード状、皮革状、砂目状、ヘアーライン状、平行直線群、平行曲線群或いはそれらの組み合わせ等を用いることができる。
【0011】
また、エンボス5の形成方法としては、例えば、基材1の表面側への表面保護層3の形成前、形成後、又は形成と同時に行われる、ダブリングエンボス法、押出ラミネート同時エンボス法等を用いることができる。
但し、本実施形態では、基材1の表面1aに形成したエンボス5による各凸部の突起幅Dは、250μm以下とする。突起幅Dは、250μm以下であれば良いが、製造上の問題から、10μm以上が好ましい。突起幅Dは、図2に示すように、凸部の付け根での幅とする。
上記の突起幅Dとは、エンボス5の1つの凸部における、一番広い幅の部分の幅である。また、エンボス5を形成する各凸部の突起幅Dや高さが等しく無くても良い。
更に、エンボス5の形成による基材1の表面粗さRaが4.8以下となっている。エンボス5の形成による基材1の表面粗さRaは、意匠性付与の観点からは1.0以上であることが好ましい。なお、基材1の表面のうち、エンボス5が形成されていない部分がある場合、その部分の表面粗さRaは、例えば1.0未満である。
【0012】
<着色インキ層2>
着色インキ層2は、着色インキと、着色インキ100重量部に対して20重量部以上の酸化チタンを含有する混合液を、基材1表面に直に塗布して形成される。
酸化チタンの配合量は、好ましくは20重量部以上50重量部以下であり、25重量部以上が望ましい。
また、着色インキ層2の厚みは、例えば3μm以上10μm以下が好ましく、実際の運用は5μm以上7μm以下が望ましい。
【0013】
酸化チタンとしては、例えば、二酸化チタンTiOからなる白色顔料であって、平均粒径0.1~0.5μm程度のものを採用できる。酸化チタンとしては、例えば、チタン工業社製KR-310、帝国化工社製JR、古河鉱業社製FR-41、石原産業社製CR-50等の市販品を採用できる。酸化チタンには、アナターゼ型(別名、鋭錐石)とルチル型(別名、金紅石)とがあり、屈折率はそれぞれ2.45~2.55及び2.61~2.90であり、ルチル型の方が、屈折率が高いため、隠蔽性に優れ、化学的安定性や耐光性にも優れるので好ましい。
また、これらの酸化チタンは、隠蔽性の付与や着色の効果に加え、投錨効果による基材1との密着性向上の効果も得られる。隠蔽性が上がることで、さらにムラが目立たなくなる。
【0014】
なお、酸化チタン以外の材料については、カーボンブラックなどの不透明インキも効果が期待できるが、単色シートである場合、白系の色目であることが多く、本実施形態では酸化チタンを選択した。
また、着色インキ層2は、単色(アイボリー)を想定し、基材1に例えば梨地エンボスがある場合には、高塗布量でかつ酸化チタンを高充填しないと、ムラが目立ってしまうため、柄物は更に厳しいと考えた。
【0015】
なお、着色インキ層2には、以上に詳述した酸化チタン系顔料に加えて、色調の調整の目的で他の顔料(例えば、隠蔽性または非隠蔽性の無機顔料または有機顔料)を少量併用してもよい。ただし、飽くまでも酸化チタン系顔料を顔料の主体とすることが肝要であって、他の顔料の使用量は、顔料全体に対して20質量%以下とすることが好ましい。また、併用する顔料としては、耐光性の高いものを選択することが好ましく、無機顔料の中では、コバルトブルーやカーボンブラック等、有機顔料の中では、フタロシアニンブルー等のフタロシアニン系顔料等がより好ましい。また、必要に応じて、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料を併用することもできる。
【0016】
<表面保護層3>
表面保護層3は、樹脂製であって、着色インキ層2の上に形成される。表面保護層3は、着色インキ層2を保護して耐磨耗性や耐溶剤性等の良好な表面物性を付与するための層である。
表面保護層3は、樹脂製であって、樹脂成分が、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂から選択した1又は2種以上の樹脂からなる。表面保護層3は、高い透明性を有する樹脂が好ましいが、少なくとも着色インキ層2を介して基材1のエンボス5を視認可能な程度の透明性を備える樹脂であればよく、その限りにおいて半透明又は着色透明の樹脂であっても良い。
表面保護層3は、例えば、着色インキ層2の上に塗工によって形成される。
表面保護層3の厚みは、例えば3μm以上10μm以下とする。
【0017】
<プライマー層4>
プライマー層4は、基材1が貼り付けられる基板(図示せず)との接着に用いられる接着剤との密着性を向上させるために、必要に応じて施されるものである。
【0018】
例えば、基板が木質系材料で形成されている場合には、接着剤として、酢酸ビニルエマルジョン系、2液硬化型ウレタン系等の接着剤が使用されるため、プライマー層4は、これらの接着剤に合わせた樹脂設計とすることが望ましい。例えば、ウレタン系、アクリル系、エチレン-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系、ポリエステル系等を用いることができる。特に、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの配合による2液硬化型ウレタン系のプライマー剤等が好ましい。また、例えば、シリカや硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機質粉末を添加すると、巻取保存時のブロッキングの防止や投錨効果による接着力の向上に有効である。
【0019】
(作用その他)
本実施形態の化粧シート100は、例えば、プライマー層4の裏面の側に基板を貼り付けて化粧板として使用する。また、本実施形態の化粧シート100は、内壁に貼り付けて使用される。
なお、基板は、接着剤を介して貼り付けられた板状部材である。基板としては、例えば、木質系材料、金属系材料または合成樹脂材料からなる基板を用いることができる。木質系材料からなる基板としては、例えば、木材単板、木材合板、集成材、パーティクルボード、中密度繊維板、硬質繊維板を採用することができる。また、金属系材料からなる基板としては、例えば、鋼板、真鍮板、アルミニウム板、ジュラルミン板、ステンレス板を採用することができる。さらに、合成樹脂材料からなる基板としては、例えば、塩化ビニル樹脂板、アクリル樹脂板、ポリオレフィン系の樹脂板(ポリプロピレン樹脂板、ポリエチレン樹脂板等)を採用することができる。
【0020】
そして、本実施形態の化粧シート100によれば、上記のように規定されたエンボス形状を有する基材1を選択することで、その上に形成した着色インキ層2が、良好な膜厚形成ができ、色調のムラのないシートを提供可能となる(実施例参照)。
また、本実施形態のように、エンボスを規定しても、表面粗さRaを1.0以上とすることで、意匠性を付与することができる。
また、着色インキ層2が酸化チタンを含有することで、インキ剥離を抑制することができ、耐候劣化による脆化、密着力の低下を防止することができる。
更に、基材1が有するエンボス5が梨地等の形状である場合に、着色インキを均一に塗工することが出来ずに仮にムラになる場合であっても、酸化チタンを含有することで隠ぺい性があり、ムラを目立たなくできる。
また、本実施形態の化粧シート100は、着色インキ層2の表面側に熱可塑性透明PP層を設けるこことなく安価に製品化することができる。
【0021】
(その他)
本開示は、次の構成も取り得る。
(1) 樹脂製の基材の表面に、着色インキ層、表面保護層がこの順に形成された化粧シートであって、
上記基材は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂を含み、上記表面にエンボスが形成され、
上記エンボスは、突起幅が250μm以下であり、上記基材の表面粗さRaが4.8以下であり、
上記着色インキ層は、酸化チタンを含有し、
上記表面保護層は、樹脂成分が、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂から選択した1又は2種以上の樹脂からなる、化粧シート。
(2) エンボスが形成された上記基材の表面部分での表面粗さRaが1.0以上である。
(3)上記基材の裏面にプライマー層を有する。
【実施例0022】
次に、本実施形態に基づく実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、化粧シート100を下記の材料と手順で作成した。
基材1として、厚さ100μmで顔料配合ランダムポリプロピレンシートを採用した。その基材1の表面全面には、突起幅Dが50~150μmのエンボス5を形成した。基材1表面の表面粗さRa=3.8であった。
その基材1表面に対し、グラビア印刷によってウレタンインキ(東洋インキ製造製ラミスター)を塗布して、単色(アイボリー色)の着色インキ層2を形成した。このとき、着色インキ層2の厚さが5~7μmの厚さになるよう塗布した。ウレタンインキには、酸化チタンを20重量部を配合した。
更に、着色インキ層2の上に、熱硬化型樹脂(DICグラフィック社製ウレタンアクリレート樹脂)を5μmの厚さになるよう塗布し、表面保護層3を形成した。
【0023】
(実施例2)
実施例2では、基材1層表面粗さをRa=2.0とした以外は、実施例1と同じ材料、及び作製方法で化粧シート100を作製した。
(実施例3)
実施例3では、基材1層表面粗さをRa=1.0とした以外は、実施例1と同じ材料、及び作製方法で化粧シート100を作製した。
(実施例4)
実施例4では、基材1層表面粗さをRa=4.8とした以外は、実施例1と同じ材料、及び作製方法で化粧シート100を作製した。
(実施例5)
実施例5では、エンボス5の突起幅Dを10~100μmとした以外は、実施例1と同じ材料、及び作製方法で化粧シート100を作製した。
(実施例6)
実施例6では、エンボス5の突起幅Dを150~250μmとした以外は、実施例1と同じ材料、及び作製方法で化粧シート100を作製した。
【0024】
(比較例1)
比較例1では、基材1の表面粗さをRa=5.4とした以外は、実施例1と同じ材料、及び作製方法で化粧シート100を作製した。
(比較例2)
比較例2では、エンボス5の突起幅Dを200~300μmとした以外は、実施例1と同じ材料、及び作製方法で化粧シート100を作製した。なお、エンボス5の約半数の突起幅Dが250~300μmであった。
(比較例3)
比較例3では、基材1の表面粗さをRa=0.5とした以外は、実施例1と同じ材料、及び作製方法で化粧シート100を作製した。
【0025】
(評価)
作製した実施例及び比較例の各化粧シート100について、次の評価を実施した。
【0026】
<ムラ評価>
着色インキ層2のムラの状態を目視にて判断した。
評価基準は、次の通りである。
[評価基準]
〇:全面的にインキがのっており、ムラが確認できない。
△:50cmよりも近い距離で確認するとムラが確認できる。
×:50cm以上の距離でもムラが確認できる。
<意匠性評価>
目視にて意匠性があるかどうか確認した。
評価基準は、次の通りである。
[評価基準]
〇:目視にて意匠性が付与さていることが確認できたもの。
×:目視にて意匠性が付与されていることが確認できなかったもの。
各化粧シート100の評価結果は、表1に示す通りである。
【表1】
【0027】
表1から分かるように、基材1表面に形成した全エンボス5の突起幅Dを250μm以下に規定すると共に、エンボス5による基材1表面の表面粗さRaを4.8以下に抑えることで、着色インキ層2のムラが抑えられることが分かった。また、実施例1~3,5と、実施例4,6との比較から分かるように、突起幅Dを150μm以下に規定すると共に、エンボス5による基材1表面の表面粗さRaを3.8以下にすることで、更に着色インキ層2のムラが抑えられることが分かった。
【0028】
また、実施例3と比較例3との比較から分かるように、意匠性付与の観点から、エンボス5による基材1表面の表面粗さRaは1.0以上4.8以下とすることが良いことも分かった。
【符号の説明】
【0029】
1 基材
2 着色インキ層
3 表面保護層
4 プライマー層
5 エンボス
図1
図2