IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社 ラセングルの特許一覧

特開2024-55170ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム
<>
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図1
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図2
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図3
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図4
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図5
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図6
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図7
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図8
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図9
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図10
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図11
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図12
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図13
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図14
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図15
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図16
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図17
  • 特開-ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055170
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20240411BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240411BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20240411BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/58
A63F13/798
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022161881
(22)【出願日】2022-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】522039773
【氏名又は名称】株式会社 ラセングル
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 大二郎
(72)【発明者】
【氏名】青山 奨
(57)【要約】
【課題】多種多様なゲームオブジェクトを活用できる機会を増加させるゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置、及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】ゲーム情報処理方法は、コンピュータが、ゲーム内で実施期間が限定されているイベントでの職分に対し、ユーザが選択可能なキャラクタの中からキャラクタを設定する操作を受け付け、前記イベントの対象クエストのクリアに応じて、キャラクタが設定されている職分毎にポイントを加算し、職分毎のポイントの累積に応じて報酬をユーザに付与する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが、
ゲーム内で実施期間が限定されているイベントでの職分に対し、ユーザが選択可能なキャラクタの中からキャラクタを設定する操作を受け付け、
前記イベントの対象クエストのクリアに応じて、キャラクタが設定されている職分毎にポイントを加算し、
職分毎のポイントの累積に応じて報酬をユーザに付与する
ゲーム情報処理方法。
【請求項2】
前記コンピュータは、前記対象クエストに対し、前記職分に対して設定がされたキャラクタ以外のキャラクタから参加キャラクタの選択を受け付ける
請求項1に記載のゲーム情報処理方法。
【請求項3】
前記コンピュータは、前記キャラクタのパラメータに応じて、前記ポイントの加算率を変動させる
請求項1に記載のゲーム情報処理方法。
【請求項4】
前記コンピュータは、前記イベント内の対象クエストの進行具合に応じて、前記キャラクタを設定可能な職分の種類を増加させる
請求項1に記載のゲーム情報処理方法。
【請求項5】
前記コンピュータは、前記イベント内でのユーザレベルに応じて、前記キャラクタを設定可能な職分の種類を増加させる
請求項1に記載のゲーム情報処理方法。
【請求項6】
前記コンピュータは、前記キャラクタの属性と、設定対象の職分の属性とに基づき、前記ユーザが選択可能なキャラクタの中から、前記職分へキャラクタを自動的に設定する
請求項1に記載のゲーム情報処理方法。
【請求項7】
前記コンピュータは、前記職分毎に、職分に設定されているキャラクタの設定解除を受け付ける
請求項1又は6に記載のゲーム情報処理方法。
【請求項8】
前記コンピュータは、特定の職分には、特定のキャラクタからのみ設定を受け付ける
請求項1に記載のゲーム情報処理方法。
【請求項9】
ゲーム内で実施期間が限定されているイベントでの職分に対し、ユーザが選択可能なキャラクタの中からキャラクタを設定する操作を受け付け、
前記イベントの対象クエストのクリアに応じて、キャラクタが設定されている職分毎にポイントを加算し、
職分毎のポイントの累積に応じて報酬をユーザに付与する
処理部を備えるゲーム情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータに、
ゲーム内で実施期間が限定されているイベントでの職分に対し、ユーザが選択可能なキャラクタの中からキャラクタを設定する操作を受け付け、
前記イベントの対象クエストのクリアに応じて、キャラクタが設定されている職分毎にポイントを加算し、
職分毎のポイントの累積に応じて報酬をユーザに付与する
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが携帯する所謂スマートフォン、タブレット端末等の通信可能な情報端末装置で実行できるゲームアプリケーション(以下、ゲームアプリという)が広く普及している。この種のゲームアプリでは、ゲームサーバ装置との通信接続により、ゲームコンテンツが逐次追加されるなど、長期間に亘って継続してプレイできるように工夫がなされている(特許文献1等)。
【0003】
この種のゲームアプリでは、多様なユーザの多様な好みを鑑み、ユーザに対して多種のキャラクタ、アイテム等のゲームオブジェクトを提供する。キャラクタは、極端に人気が偏らずバランス良くなるように、強さ、技、レア度、長所/弱点、絵柄、及びボイス等が多種に亘り用意される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-183328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
サービス期間が長くなれば、多種用意されたゲームオブジェクトの数は増大する。各ユーザが所有するゲームオブジェクトが多くなり、使用頻度が低下するゲームオブジェクトも増加する。
【0006】
本発明は、斯かる事情を鑑みてなされたものであり、多種多様なゲームオブジェクトを活用できる機会を増加させるゲーム情報処理方法、ゲーム情報処理装置、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態のゲーム情報処理方法は、コンピュータが、ゲーム内で実施期間が限定されているイベントでの職分に対し、ユーザが選択可能なキャラクタの中からキャラクタを設定する操作を受け付け、前記イベントの対象クエストのクリアに応じて、キャラクタが設定されている職分毎にポイントを加算し、職分毎のポイントの累積に応じて報酬をユーザに付与する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、使用頻度が低下しているゲームオブジェクトが活躍する機会が、多様な方法で提供される。活躍できる機会が増大することで、ゲームアプリを長い期間楽しみ、多くのゲームオブジェクトを所有しているユーザの満足度を向上させることが期待できる。また、比較的新しくゲームアプリを楽しみ始めたユーザも、より多くのゲームオブジェクトの入手を目指すことが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示のゲームシステムの概要図である。
図2】情報処理装置の内部構成を示すブロック図である。
図3】情報端末装置の内部構成を示すブロック図である。
図4】ユーザが所有するキャラクタのデータの説明図である。
図5】「職分」の設定の手順の一例を示すフローチャートである。
図6】「職分」の設定内容例を示す図である。
図7】キャラクタの「職分」を示す画面例を示す図である。
図8】「職分」を割り当てるキャラクタの確認画面の一例を示す図である。
図9】キャラクタの変更画面の例を示す図である。
図10】「職分」を示す画面の他の一例を示す図である。
図11】「職分」毎のポイント蓄積処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図12】確認画面の一例を示す説明図である。
図13】確認画面の一例を示す説明図である。
図14】クエスト報酬を示す画面の例を示す図である。
図15】第2実施形態におけるキャラクタの「職分」を示す画面例を示す図である。
図16】自動設定画面の一例を示す図である。
図17】「職分」への自動設定処理手順の一例を示すフローチャートである。
図18】自動的に決定されたキャラクタの「職分」を示す画面例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。以下の実施の形態では、本開示のゲーム情報処理方法を適用したゲームシステムについて説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、本開示のゲームシステム100の概要図である。ゲームシステム100は、複数のユーザが各々使用する情報端末装置2と、情報端末装置2から通信可能な情報処理装置1とを含む。情報端末装置2と情報処理装置1とは、ネットワークNを介して相互にデータを送受信可能である。ネットワークNは、インターネットN1、キャリアネットワークN2、基地局BS、及びアクセスポイントAPを含む。情報端末装置2は、無線又は有線により、ネットワークNを介して情報処理装置1とデータの送受信が可能である。
【0012】
ゲームシステム100では、ゲームアプリケーションプログラム(以下、ゲームアプリという)をインストールした情報端末装置2単独では、全てのゲームコンテンツを利用できない。情報端末装置2は、定期的に、及び、進行に応じて情報処理装置1と通信し、情報処理装置1のコンテンツデータベース(DB:Data Base )110から、ゲームコンテンツを適宜ネットワークN経由で取得してゲームを進行させる。ゲームコンテンツは、シナリオデータ、キャラクタデータ、アイテムデータ(バトルアイテム、強化アイテム)を含む。これらのゲームコンテンツは、ユーザ及びゲーム進行度によって使用できるデータが異なり、また、ユーザによって取得したデータが異なる。
【0013】
以下、各装置の構成を示し、ユーザがゲームを進行させる処理内容の詳細を説明する。
【0014】
図2は、情報処理装置1の内部構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、情報端末装置2との間でデータの送受信が可能なゲームサーバである。以下の説明において、情報処理装置1は1台のゲームサーバとして説明するが、複数台のサーバコンピュータをネットワークで通信接続して分散処理させる態様であってもよい。
【0015】
情報処理装置1は、処理部10、記憶部11、通信部12を備える。処理部10は、CPU(Central Processing Unit )及び/又はGPU(Graphics Processing Unit)を用いたプロセッサである。処理部10は、記憶部11に記憶されている情報処理プログラムP1に基づき、ゲームサーバとしての処理を実行する。
【0016】
記憶部11は、例えばハードディスク、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive )等の不揮発性メモリを用いる。記憶部11は、処理部10が参照するデータを記憶する。記憶部11は、情報処理プログラムP1を記憶する。情報処理プログラムP1は、記憶媒体9に記憶されている情報処理プログラムP9を処理部10が読み出して記憶部11に複製したものであってもよい。情報処理プログラムP1は、通信部12を介して他のプログラムサーバから処理部10がダウンロードして記憶したものであってもよい。
【0017】
記憶部11は、ゲームで使用されるゲームコンテンツを記憶するコンテンツDB110を含む。コンテンツDB110に記憶されるゲームコンテンツは、シナリオデータ、バトルデータ、キャラクタデータ、バトルアイテムデータ、強化アイテムデータ等を含む。記憶部11のうち、これらのゲームコンテンツのデータを記憶する記憶領域は、ネットワークで通信接続された外部記憶媒体であってもよい。
【0018】
シナリオデータは、ゲームのプレイ処理に利用されるデータである。シナリオデータは、画像データ(アニメーション、動画等)、テキストデータ(台詞等)及び音声データを含む。バトルデータは、プレイ処理中のキャラクタの動き、音声等のデータ(敵及び味方等)、プレイ処理中のバトルアイテムの画像等のデータ、バトル背景データ、及び音声データを含む。
【0019】
キャラクタデータは、ゲーム内に登場するキャラクタのデータである。キャラクタデータは、名称(識別データ)、属性データ(種類、特性等)、画像データ(アニメーション、動画等)、音声データ、及び、レベル別のパラメータ(強さ、守備力、属性等)、レア度を含む。キャラクタデータは、キャラクタの強化に必要な強化アイテムデータの識別データ及び数のデータを含む。強化アイテムデータの識別データ及び数は、キャラクタ毎、及びキャラクタの強化要素の違いで分別される。キャラクタデータは、同一キャラクタに対して異なるバリエーション(服装違い、色違い等)毎に記憶されてもよい。
【0020】
バトルアイテムデータは、バトル時にキャラクタに対して適用するアイテム、いわばバトルを補助するアイテムのデータである。バトルアイテムは例えば、武器、防具等の装備、回復あるいは攻撃用の武器防具以外の道具、一時的な強化のためのアイテムである。バトルアイテムデータは、名称及び画像データと、バトル中にキャラクタに対して適用されるバトルパラメータ(攻撃量、守備量等)への効果を数値で表したデータとを含む。バトルアイテムデータは、バトルアイテムの強化要素別に必要な強化アイテムデータの識別データ及び数のデータを含んでもよい。
【0021】
強化アイテムデータは、バトル以外でキャラクタ又はバトルアイテムを強化させるために適用するアイテムのデータである。強化アイテムは例えば、強化素材、合成用素材等である。強化アイテムデータは、名称及び画像データを含む。強化アイテムデータは、レア度を含んでもよい。
【0022】
ゲームコンテンツにはその他、バトルアイテム又は強化アイテム等との交換に用いられる交換用アイテム、ゲーム内でユーザが消費可能に与えられるポイント、設定値、ゲーム内通貨等が含まれる。
【0023】
コンテンツDB110は、これらのゲームコンテンツの実体(画像データ等)を、コンテンツ識別データ(以下、コンテンツIDという)に対応付けたコンテンツテーブルを含む。
【0024】
記憶部11は、各情報端末装置2でユーザ毎に使用可能なゲームコンテンツのコンテンツIDを、ユーザを識別するユーザIDに対応付けて記憶する。例えば記憶部11は、ユーザIDに対応付けて、ユーザがゲームアプリP2上で所有しているキャラクタ、バトルアイテム、強化アイテム等を識別するコンテンツID及び個数を記憶する。処理部10は、コンテンツIDを指定した取得要求に応じて、ゲームコンテンツのデータの複製をコンテンツテーブルから読み出して要求元に提供する。これらのユーザIDに対応付けられるデータを記憶する記憶領域は、ネットワークで通信接続された外部記憶媒体であってもよい。
【0025】
通信部12は、ネットワークNを介した情報端末装置2との通信を実現する。通信部12は具体的には、ネットワークカードである。通信部12は、キャリアネットワークN2と接続する無線通信モジュールであってもよいし、WiFi用の無線通信モジュールであってもよい。処理部10は、通信部12によって情報端末装置2との間でデータを送受信できる。
【0026】
図3は、情報端末装置2の内部構成を示すブロック図である。情報端末装置2は、表示部23及び通信部22を備える機器である。情報端末装置2は例えば、スマートフォン又はタブレット端末である。情報端末装置2は、ゲーム専用機器であってもよい。
【0027】
情報端末装置2は、処理部20、記憶部21、通信部22、表示部23、音声出力部24及び操作部25を備える。処理部20は、CPU及び/又はGPUを用いたプロセッサである。処理部20は、記憶部21に記憶されているゲームアプリケーションプログラム(以下、ゲームアプリという)P2に基づき、ゲームに係る処理を実行する。
【0028】
記憶部21は、フラッシュメモリ、SSD等の不揮発性メモリを用いる。記憶部21は、処理部20が参照するデータを記憶する。ゲームアプリP2は、通信部22を介して情報処理装置1又は他のプログラムサーバ装置からダウンロードして実行可能に記憶したものである。
【0029】
記憶部21は、ゲームアプリP2のユーザIDを記憶する。記憶部21は、ユーザIDに対応付けて、ユーザがゲームアプリP2上で所有しているキャラクタ、バトルアイテム、強化アイテム等を識別するコンテンツID及び個数を記憶する。記憶部21に記憶されているユーザIDとコンテンツID及び個数との関係は、情報処理装置1においてユーザIDに対応付けて記憶されているコンテンツID及び個数と同一の内容である。
【0030】
通信部22は、インターネット又はキャリアネットワークを含むネットワークNを介した情報処理装置1との通信を実現する。通信部22は具体的には、キャリアネットワークと接続する無線通信デバイスであってもよいし、WiFi用の無線通信デバイスであってもよい。処理部20は、通信部22によって情報処理装置1との間でデータを送受信できる。
【0031】
表示部23は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイである。表示部23は例えば、タッチパネル内蔵型ディスプレイである。処理部20は表示部23に、ゲームアプリP2に基づき、情報処理装置1から提供される画像、テキスト等のゲームコンテンツを表示する。
【0032】
音声出力部24は、スピーカ等を含む。処理部20は、ゲームアプリP2に基づき、情報処理装置1から提供される音声、音楽等のゲームコンテンツを音声出力部24から出力させる。
【0033】
操作部25は、処理部20との間で入出力が可能なユーザインタフェースであって、表示部23内蔵のタッチパネルである。操作部25は、物理ボタンであってもよい。操作部25は、音声入力部と兼用であってもよい。
【0034】
このように構成されるゲームシステム100で実現するゲームは、情報端末装置2が、ゲームアプリP2に基づき、所定のゲーム実行単位(以下、クエストという)でシナリオデータ、バトルデータ、キャラクタデータ等を再生することでストーリーを進行させる。実行するクエストがユーザによって選択され、これらのデータが再生されると、ユーザは更に、クエストを実行するための操作インタフェースに対して操作が可能になる。操作に応じて、シナリオ及びバトルが進行し、キャラクタ及び背景が動き、音声が出力される。
【0035】
本開示のゲームシステム100において実行されるバトルはクエスト内において、ユーザが所有しているキャラクタが、ユーザの操作の対象とならないキャラクタ(以下、NPC:Non Playable Character)に対し、アクション、コマンド、パズル等種々の方式によって戦う内容とする。バトルの内容はこれに限らない。
【0036】
ゲームアプリP2を起動中の情報端末装置2は、ダウンロード済みのゲームアプリP2に加え、上述したクエストを実行するためのゲームコンテンツを、適宜ネットワークN経由で情報処理装置1から取得してゲームを進行させる。ユーザは、キャラクタ、バトルアイテム及び強化アイテムを、クエストの報酬又はその他に課されるミッションによって得ることができる。ユーザは、キャラクタ、バトルアイテム、及び強化アイテムを、交換用のアイテム、ゲーム内のポイント、設定値、ゲーム内通貨等との間の交換によって得てもよい。ユーザは、キャラクタ、バトルアイテム及び強化アイテムを、所謂「ガチャ」の抽選によって得ることができる。
【0037】
ゲームコンテンツのうち、バトルでユーザが選択可能なキャラクタ、バトル中に使用されるバトルアイテム、並びに、強化アイテム、ポイント、設定値及びゲーム内通貨等の内容及び数は、ユーザによって異なる。ユーザが所有するこれらのゲームコンテンツは、そのコンテンツIDがユーザIDに対応付けられて、情報処理装置1の記憶部11及び情報端末装置2の記憶部21に記憶されることでその所有が担保される。
【0038】
図4は、ユーザが所有するキャラクタのデータの説明図である。図4では「1234567890」のユーザIDのユーザは、「000001」のコンテンツIDのキャラクタ、「000002」のコンテンツIDのキャラクタの他、数百程度のキャラクタを有している。図4において、「1234567890」のユーザIDのユーザには、そのユーザID「1234567890」に対応付けられて、図4に示すように各キャラクタを識別するコンテンツIDが記憶されている。
【0039】
本開示のゲームシステム100では、同一のユーザが、同一のキャラクタ又は同一のバトルアイテムを重ねて所有することが可能である。同一のユーザのユーザIDに対し、「ガチャ」の結果、キャラクタ又はバトルアイテムのコンテンツIDと、「個数」とを対応付けて記憶する。バトルアイテム、強化アイテム、ポイント、ゲーム内通貨等については、それらを識別するコンテンツIDと所有数(数又は量)とが記憶部11又は記憶部21に記憶される。キャラクタについては、同一のキャラクタのコンテンツIDは相互に識別可能に記憶される。ユーザが同一のキャラクタを複数所有する場合、情報処理装置1及び情報端末装置2では、ユーザIDに対応付けて、コンテンツIDに更に識別データを付加されて記憶される。例えば、図4に示すように、ユーザID「1234567890」に対応付けて、「000003-1」、「000003-2」と同一キャラクタであっても識別可能にコンテンツIDが記憶される。
【0040】
図4では、各ユーザが所有しているキャラクタに対し、パラメータが対応付けられていることが示されている。例えば、「1234567890」のユーザIDのユーザは、「000001」のコンテンツIDのキャラクタのレベルを「 100」としているが、「2345678901」のユーザIDのユーザは、「000001」のコンテンツIDのキャラクタのレベルを「80」としている。
【0041】
本開示のゲームシステム100では、更に、上述のストーリーの進行とは並行的に実施期間が限られたイベントを開催する。イベントは、ゲームのメインストーリーと別のストーリー、又は関連したストーリーに応じたシナリオに基づいて実施される。イベント用のクエストは、イベントのシナリオの進行具合に応じて順次、ユーザに、実行可能に提供される。イベント用のクエストは、ストーリーとして繋がっていて順次提供されてもよいし、難易度の昇順に順次提供されてもよいし、単に順序立てて提供されてもよい。イベント用のクエストの進行度は、情報端末装置2及び情報処理装置1の両方で、ユーザIDに対応付けて記憶されている。
【0042】
以下に説明するイベントでは、ユーザは所有しているゲームコンテンツをバトルで使用するほか、そのゲームコンテンツに対し、特定の「職分」を設定する。特定の「職分」は、「地位」、「役職」、「格」等と呼んでもよく、「職分」を区別する名称を以下、「称号」という。以下の例において、ユーザは、図4に示すように数百程度所有しているキャラクタのうち、バトルにおける役割以外に特定の「職分」を設定する。ユーザが、キャラクタを使用したバトルを複数回実行する間に、特定の「職分」が設定されているキャラクタに応じて、その「職分」に対してポイントが蓄積される。キャラクタが設定されていない、空いている「職分」には、ポイントが蓄積されない。ユーザは、「職分」毎に蓄積されたポイントに応じて報酬を取得することができる。
【0043】
図5は、「職分」の設定の手順の一例を示すフローチャートである。情報端末装置2及び情報処理装置1は、「職分」の設定画面を表示させるメニューが選択されると、図5に示す処理手順を開始する。
【0044】
情報端末装置2の処理部20は、「職分」を示す画面を表示し(ステップS201)、「職分」の選択を受け付ける(ステップS202)。処理部20は、選択された「職分」に設定されたキャラクタを確認する確認画面を表示する(ステップS203)。
【0045】
確認画面において処理部20は、「職分」に対してキャラクタの設定を受け付ける(ステップS204)。ステップS204において処理部20は、確認画面に表示される「職分」に設定するキャラクタの枠が選択されると、その枠に対して設定可能なキャラクタの一覧が表示され、一覧の中から選択されたキャラクタを設定対象とする。設定可能なキャラクタは例えば、キャラクタの属性に応じて制限される。設定可能なキャラクタは、属性ではなく、予め特定のキャラクタのみが設定可能として設定されていてもよい。
【0046】
処理部20は、設定されたキャラクタのコンテンツIDと、「職分」を識別する識別データ(職分ID)とを対応付けて記憶する(ステップS205)。「職分」に対して更に細かな分類(後述の「星」)が存在する場合、分類を識別する識別データ(分類ID)を対応付けて記憶する。
【0047】
処理部20は、ステップS205で設定されたキャラクタのコンテンツIDと、職分IDとを、ユーザIDと対応付けて情報処理装置1へ送信する(ステップS206)。
【0048】
情報処理装置1では、処理部10が情報端末装置2から送信されたコンテンツID及び職分ID(及び分類ID)を受信し(ステップS101)、ユーザIDと対応付けて記憶部11(又は他の記憶媒体)に記憶し(ステップS102)、処理を終了する。
【0049】
これにより、情報端末装置2及び情報処理装置1には、ユーザ毎に、そのユーザが各「職分」に対して設定したキャラクタのコンテンツIDが記憶される。キャラクタが設定されていない「職分」の職分IDには、コンテンツIDは対応付けられず、空きとして記憶される。
【0050】
図6は、「職分」の設定内容例を示す図である。図6は、情報処理装置1でユーザID毎に記憶される設定内容を示す。図6の例では、「職分」に対して更に細かな分類が設けられている。
【0051】
図6の例では、「0001」の職分ID、及び「0002」の職分IDに対しては小分類が存在せず、1つのキャラクタのみを設定可能である。「0003」の職分IDに対しては2つの分類が存在し、それぞれに1つずつキャラクタを設定可能である。
【0052】
「1234567890」のユーザIDのユーザは、「0001」の職分IDに対し、「000002」のコンテンツIDのキャラクタを設定し、「0002」の職分IDに対し、「000012」のコンテンツIDのキャラクタを設定している。そして「1234567890」のユーザIDのユーザは、「0003」の職分ID、小分類「01」及び「02」の両方に対し、キャラクタを未設定である。これに対し、「2345678901」のユーザIDのユーザは、「0001」の職分IDに対し、「000001」のコンテンツIDのキャラクタを設定し、「0002」の職分IDに対し、「000173」のコンテンツIDのキャラクタを設定している。そして「2345678901」のユーザIDのユーザは、「0003」の職分IDの一方「01」に対し、「000150」のコンテンツIDのキャラクタを設定している。このように、各ユーザは好みに応じてキャラクタを設定できる。
【0053】
図5に示した処理手順について、以下、画面例を参照して説明する。
【0054】
図7は、キャラクタの「職分」を示す画面例を示す図である。図7に示す画面230は、イベントにおける「アイテム交換」又は「報酬」を受け取るメニューが選択された場合に表示される。図7は、イベントにおける「職分」を表示し、設定を受け付ける機能のタブが選択されている状態の画面230を示す。
【0055】
画面230には、「職分」毎に、その「職分」に所属するキャラクタを配置するための枠231が表示されている。枠231は、「職分」毎にグループに分けられて配されて表示されている。図7の例における画面230では、「水滸伝」の「梁山泊」における「総統領」、「副統領」、「機密担当軍師」、「五虎将」、「八驃騎兼先鋒使」、…等の「職分」毎に、枠231が配置されている。
【0056】
更に、図7の画面230における枠231にはそれぞれ、「職分」に対応する「星(宿命)」が対応付けられている。各枠231には、配置可能なキャラクタの属性が指定されている。図7の画面230の例では、「職分」として「水滸伝」の「梁山泊」に所属した登場人物に対して設定された「職分」の称号が使用されている。「職分」はその他、著名な歴史上の組織(軍、王室等)、伝説や神話上の組織等における設定が使用されてもよい。「職分」は、「水滸伝」の「職分」に限らず、軍又は組織内の、分類、グループ、派閥、クラスに相当してもよい。例えば「職分」には「白虎」「朱雀」等の「方角」を当てはめてもよい。また、「職分」に歴史上の組織を当てはめるとすれば、例えば「新選組」の「一番隊」「二番隊」等であってもよい。
【0057】
また、画面230の枠231にはそれぞれ、「水滸伝」にて各「職分」に所属していた登場人物の「宿星」が当てられている。「宿星」は、宿命、星等が相当するが、グループ内の役職であってもよい。例えば「職分」に「方角」を当てはめる場合には、「宿星」に「二十八宿」を当てはめてもよい。「職分」に「新選組」の「組」を当てはめる場合には、小分類に相当する「宿星」の代わりに、「組長」、「組頭」、「副長」等の「役職」が設定されてもよい。
【0058】
図7の例では、「総統領」の職分には、「水滸伝」の主人公である宋江の宿星である「天魁星」が割り当てられ、当該枠231に指定されている属性は「ALL(全てOK)」である。図7の例では、「五虎将」の「天雄星」の宿星に、キャラクタが1つ設定されている。
【0059】
画面230の枠231をユーザが選択(タップ)すると、枠231に設定されているキャラクタを確認するための確認画面232が表示される。図8は、「職分」を割り当てるキャラクタの確認画面232の一例を示す図である。図8に示すように、確認画面232は、画面230上に重畳されて表示される。
【0060】
確認画面232には、「職分」に対して設定されているキャラクタが、枠233内に表示されている。キャラクタが設定されていない「宿星」の枠233には、未選択であることを示す画像が表示されている。キャラクタが設定されていない「宿星」の枠233をユーザが選択すると、その「宿星」に対して選択可能な属性のキャラクタの一覧画面が表示され、いずれかを選択可能である。属性は、図8の例では、枠233内の中括弧で指定されている。属性は例えば、各キャラクタに付与されている「クラス」である。
【0061】
既にキャラクタが設定されている「宿星」の枠233をユーザが選択すると、設定済みのキャラクタを、その「職分」及び「宿星」から解除し、他へ変更するか否かを選択可能になる。図9は、キャラクタの変更画面の例を示す図である。図9は、図8の確認画面232において、既にキャラクタを設定済みの「天雄星」の枠233をユーザが選択した場合に表示される変更画面236の一例を示す。
【0062】
図9の変更画面236には、変更可能なキャラクタの一覧と、現時点の「五虎将」という「職分」のポイント(現在の活動進行度)と、変更前のキャラクタを設定してイベントの対象クエストをクリアした場合に増加するポイントの値と、変更後のキャラクタを設定してイベントの対象クエストをクリアした場合に増加するポイントの値とが含まれる。変更画面236には、変更を決定する際に選択するボタン237と、変更しない場合のキャンセルボタン240とが含まれる。ここで「職分」のポイントは、その「職分」に対して設定されているキャラクタを変更しても、リセットされずに蓄積されていく。
【0063】
図9で「決定」のボタン237をユーザが選択すると、図8の確認画面232に戻る。
図8の確認画面232では、「職分」に対する現状のポイントが「活動進行度」として表示されている。図8の例では、1つのキャラクタのみ設定された状態で「活動進行度」は、「10」進んでいることがゲージ234で表示されている。ゲージ234内には、「職分」のポイント(現在の活動進行度)がテキストで表示されている。
【0064】
図8の確認画面232では、更に、「職分」に対して設定しているキャラクタに基づき、1回のクエストの実行によって加算されるポイント数が表示されている。図8の例では、1つのキャラクタのみ設定された状態で「活動進行度」は、「4」進むことがゲージ235で表示されている。ゲージ235には、「活動進行度」がテキストで表示されている。
【0065】
図8の確認画面232で「職分」に対して設定されたキャラクタを確認し終えるか、あるいは設定した場合に、「閉じる」ボタンをユーザが選択すると、情報端末装置2は操作部25でこれを検知し、表示を図7へ戻す。
【0066】
図7に示した画面230内の枠231は、イベントのストーリーの進行に応じて開放されるとよい。図10は、「職分」を示す画面230の他の一例を示す図である。図10に示す画面230は、図7に示した画面230よりもイベントのストーリーの進行度が、進んでいない状態を示している。図10の画面230では、図7に示した画面230と比較すると、「五虎将」及び「八驃騎兼先鋒使」の枠231が無効化されている。
【0067】
キャラクタを設定可能な「職分」の開放は、上述のイベントのストーリーの進行度に限られない。イベント内でのクエストの実行回数や、イベント内のミッションの達成度合いに応じて、イベント内でのユーザレベルを上昇させる場合、このユーザレベルが向上する都度、職分の種類を増加させるようにしてもよい。
【0068】
なお、「職分」単位の開放に限らず、「宿星」毎に開放がされてもよい。例えば図7に示した「五虎将」の5つの枠231は、イベントのストーリー進行度に応じて1又は複数ずつ設定可能に開放されてもよい。
【0069】
図7図10に示した画面230により、イベントの「職分」に対してキャラクタが設定される。このように、「職分」にキャラクタが設定されると、イベント内のクエストを実行する都度、「職分」に対してポイントが蓄積される。
【0070】
なお、イベント内のクエストを実行する際、そのクエストに参加が可能なキャラクタは、「職分」に対して設定されたキャラクタ以外のキャラクタであってもよい。この場合、情報端末装置2の処理部20は、クエストを開始する前のキャラクタ選択画面では、キャラクタ一覧の中で「職分」に設定済みのキャラクタは選択できず、「職分」へ設定中であることを示すテキストが表示されているとよい。
【0071】
図11は、「職分」毎のポイント蓄積処理の手順の一例を示すフローチャートである。図11に示す処理手順は、イベント内のクエストが選択され、クエストのクリア条件を達成したことで完了すると実行される。
【0072】
情報端末装置2の処理部20は、選択されたイベント用のクエストの完了により、クエスト報酬をユーザへ付与する(ステップS211)。
【0073】
処理部20は、「職分」それぞれに対し、設定したキャラクタのパラメータに基づくポイントの加算値を算出する(ステップS212)。ステップS212において処理部20は、設定しているキャラクタのレベルの高さが高いほど、加算値が大きくなるように算出する。
【0074】
処理部20は、「職分」それぞれのポイントに、ステップS212で算出した加算値を加算し(ステップS213)、加算した結果の「職分」それぞれのポイントをユーザIDと共に情報処理装置1へ送信する(ステップS214)。
【0075】
情報処理装置1の処理部10は、ユーザIDと共に送信された「職分」それぞれのポイントを受信する(ステップS111)。処理部10は、情報処理装置1の記憶部11にて記憶している「職分」それぞれのポイントを更新する(ステップS112)。
【0076】
処理部10は、「職分」それぞれのポイントに対して設定されている所定値を参照し、「職分」それぞれの現状のポイントのうち、前記所定値に達した「職分」があるか否かを判断する(ステップS113)。
【0077】
ポイントが前記所定値に達した「職分」があると判断された場合(S113:YES)、処理部10は、ユーザIDに対応付けて、ポイントが所定値に達した「職分」の職分IDに対応付けられた報酬のゲームコンテンツ(強化アイテム、あるいはゲーム内ポイント、ゲーム内通貨)をユーザに付与する(ステップS114)。ステップS114において処理部10は、ユーザIDに対応付けられているユーザ所有するゲームコンテンツの数を更新する。
【0078】
処理部10は、更新後のポイントの前記所定値を超過した分によって、情報処理装置1の記憶部11にて記憶している「職分」それぞれのポイントを更新する(ステップS115)。
【0079】
処理部10は、ステップS114の付与の結果、及び、記憶部11にて記憶している「職分」それぞれのポイントを情報端末装置2へ送信する(ステップS116)。
【0080】
ステップS113において、前記所定値に達した「職分」がないと判断された場合(S113:NO)、処理部10は、処理をステップS116へ進める。
【0081】
情報端末装置2の処理部20は、更新後の「職分」それぞれのポイントを受信し、付与された報酬のゲームコンテンツのデータが送信された場合には、これもポイント共に受信する(ステップS215)。
【0082】
処理部20は、「職分」それぞれのポイントを、クエスト完了を示す画面で表示する(ステップS216)。ステップS216において処理部20は、「職分」それぞれのポイントをゲージで表示する。処理部20は、報酬のゲームコンテンツのデータを受信している場合は、ステップS216で報酬についても表示する。
【0083】
処理部20は、記憶部21に記憶している「職分」それぞれのポイント、所有するゲームコンテンツの数量を更新し(ステップS217)、処理を終了する。
【0084】
上述の処理手順は、情報処理装置1と情報端末装置2とで処理を分けて実行したが、いずれか一方のみで処理を実行してもよい。この場合、ユーザIDに対応付けて「職分」それぞれのポイント及びゲームコンテンツの数量が情報処理装置1と情報端末装置2との間で同期できればよい。
【0085】
図11のフローチャートのステップS212で説明したように、「職分」それぞれのポイントに対する加算値は、設定されているキャラクタの数、及びそれぞれのキャラクタのパラメータに応じて変化する(図8参照)。上述の説明において処理部20は、設定しているキャラクタのレベルの高さが高いほど、加算値が大きくなるように算出する。レベルの数値を含む数式によって加算値を算出してもよいし、レベルの範囲に応じた加算値を予め記憶しておき、その加算値を用いてもよい。その他、キャラクタを使用した回数(経験値)が多いほど加算値が多くなるように算出されてもよい。
【0086】
図12及び図13は、確認画面232の一例を示す説明図である。図12の確認画面232では、キャラクタは2つ、設定されている。図12の例では、設定されているキャラクタのレベルはいずれも「80」である。この場合、この2つのキャラクタが設定されている「五虎将」に対するポイントは例えば、1回のクエストクリアで「4」と「4」の和である「8」ずつ加算されることが「獲得できる進行度」に対応するゲージ235で表示されている。図12で示す「職分」への設定では、クエストを実行する都度、「8」ずつポイントが加算される。
【0087】
図13の例では、設定されているキャラクタのレベルはいずれも「90」である。この場合、この2つのキャラクタが設定されている「五虎将」に対するポイントは例えば、1回のクエストクリアで「5」と「5」の和である「10」ずつ加算されることが「獲得できる進行度」に対応するゲージ235で表示されている。図13で示す「職分」への設定では、クエストを実行する都度、「10」ずつポイントが加算される。
【0088】
図12及び図13で示したように、「職分」に対して設定されるキャラクタのパラメータに応じて、ポイントの加算率(加算速度)が変動するようにしてある。これにより、「職分」に設定するキャラクタ、即ち、イベントの対象クエストに参加しないキャラクタについても、よりパラメータを向上させるモチベーションが与えられる。
【0089】
「職分」のポイント加算値の高さに対応するパラメータは、図12及び図13を参照して説明したキャラクタのレベルに限られない。パラメータは、上述したように、キャラクタを使用した回数に応じて上昇する値(例えば、経験値、絆など)、キャラクタの攻撃力や守備力、魔力の高さに対応する値であってもよい。また、イベント内のユーザのレベルの高さに対応した加算値であってもよい。
【0090】
図14は、クエスト報酬を示す画面238の例を示す図である。図14の画面238には、イベントの対象クエストに対して設定されているクエスト報酬のアイテムが表示されていると共に、複数の「職分」それぞれのポイントの状態が、各「職分」に対応するパネル239上に表示される。パネル239はそれぞれ、「職分」の名称と、「職分」のポイントのゲージとを含む。図14中、「五虎将」に対応するパネル239、及び、「八驃騎兼先鋒使」に対応するパネル239では、「職分」のポイントがそれぞれの「職分」に対応する所定値に達したことと、「職分」に応じて付与されたゲームコンテンツとが表示されている。これらのパネル239におけるゲージは、アニメーションによってゲージ位置が動的に進むことが表示されてもよい。
【0091】
このように、本開示のゲームシステム100では、多数のキャラクタが活躍できる機会が増大することで、ゲームアプリを長い期間楽しみ、多くのゲームオブジェクトを所有しているユーザの満足度を向上させることが期待できる。
【0092】
(第2実施形態)
第2実施形態では、キャラクタの設定を自動で、情報端末装置2によって実行する。第2実施形態におけるゲームシステム100の構成は、情報処理装置1及び情報端末装置2における処理の詳細を除き、第1実施形態と同様である。したがって、以下、第2実施形態のゲームシステム100の構成のうち、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略し、第2実施形態における処理内容を、画面例を参照して説明する。
【0093】
図15は、第2実施形態におけるキャラクタの「職分」を示す画面例を示す図である。図15に示す画面230は、イベントにおける「アイテム交換」又は「報酬」を受け取るメニューが選択された場合に表示される。図15に示す画面230には、「自動設定」ボタン241が表示されている。
【0094】
図16は、自動設定画面242の一例を示す図である。自動設定画面242には、キャラクタが未設定の「職分」の「宿星」(空いている枠231)に対して自動設定を行なうためのボタン243と、既に設定されている「職分」から全てのキャラクタを解除するためのボタン244とが含まれている。自動設定画面242には、キャンセルボタン245が含まれ、キャンセルボタン245が選択された場合には、情報端末装置2は、図15の画面230へ戻す。
【0095】
図17は、「職分」への自動設定処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートに示す処理手順は、図16のボタン243が選択された場合に、情報端末装置2にて実行される。
【0096】
情報端末装置2の処理部20は、図6に示したような、職分IDへのコンテンツIDの対応付けのデータに基づき、キャラクタが未設定の職分の職分ID及び小分類のIDを選択する(ステップS221)。
【0097】
処理部20は、選択した職分ID及び小分類のIDに対し、選択可能な属性を特定する(ステップS222)。各職分ID及び小分類のIDに対応付けて、選択可能な属性は記憶部21、あるいは図6に示す対応関係にて記憶されている。処理部20は、ユーザが所有しているキャラクタのうち、ステップS222で特定した属性のキャラクタを抽出する(ステップS223)。
【0098】
ステップS221-S223において処理部20は、選択可能な属性の条件が最も厳しい職分ID及び小分類のIDを先に選択するとよい。例えば、特定のキャラクタのみ設定可能な職分及び宿星から順に選択されるとよい。
【0099】
処理部20は、ステップS223で抽出したキャラクタから、所定の基準によりキャラクタを選択する(ステップS224)。所定の基準とは例えば、レベルの最も高い順である。所定の基準は、使用頻度が低い順でもよいし、使用頻度が高い順でもよい。
【0100】
処理部20は、選択したキャラクタのコンテンツIDを、ステップS221にて選択した選択した職分ID及び小分類のIDに対応付けて記憶部21に記憶する(ステップS225)。
【0101】
処理部20は、未決定の職分ID及び小分類のIDが存在するか否かを判断する(ステップS226)。未決定の職分ID及び小分類のIDが存在すると判断された場合(S226:YES)、処理部20は処理をステップS221へ戻す。
【0102】
処理部20は、未決定の職分ID及び小分類のIDが存在しないと判断された場合(S226:NO)、自動決定処理を終了する。
【0103】
図17のフローチャートに示した処理手順は、情報処理装置1で実行され、情報端末装置2へ決定結果が送信されてもよい。
【0104】
図17のフローチャートに示した処理手順により、全ての「職分」に対してキャラクタが自動的に決定される。図18は、自動的に決定されたキャラクタの「職分」を示す画面例の説明図である。この場合、情報処理装置1でも図6に示したような、ユーザID毎の職分IDへのコンテンツIDの対応付けが全て埋められる。
【0105】
図16において、ボタン244が選択された場合、図6に示したような、ユーザID毎の職分IDへのコンテンツIDの対応付けがリセットされ、対応するユーザIDのコンテンツIDの欄は全て未設定の空欄になる。
【0106】
上述のように開示された実施の形態は全ての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0107】
1 情報処理装置
10 処理部
11 記憶部
110 コンテンツDB
P1 情報処理プログラム(コンピュータプログラム)
2 情報端末装置
20 処理部
P2 ゲームアプリケーションプログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18