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特開2024-55189情報処理装置、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055189
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240411BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022161908
(22)【出願日】2022-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤野 郁朗
(72)【発明者】
【氏名】藤井 晃一
(72)【発明者】
【氏名】京嶋 仁樹
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA07
5L049AA07
(57)【要約】
【課題】委託会社間で授受が行われる文書の管理を元請け会社の管理者が一元的に管理する場合と比較して、管理者による文書の管理負担を軽減する。
【解決手段】文書管理装置4は、案件識別子に紐づいた管理テーブル8と複数の文書を管理し、委託元会社2Aの案件管理者が操作する委託元端末6Aから、案件識別子に対応付けて、委託先会社2Bの案件管理者のユーザID、文書、及び文書IDの登録を受け付け、委託先会社2Bの案件管理者が操作する委託先端末6Bに対して、案件識別子に紐づいた複数の文書であって、委託元会社2Aの案件管理者が委託先会社2Bの案件管理者に対して登録した文書に対する予め定めた操作を許可する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
サプライチェーン識別子に紐づいた、複数の組織情報と複数の文書を管理し、
第1組織のユーザが操作する第1端末から、前記サプライチェーン識別子に対応付けて、第2組織のユーザの識別情報、前記文書、及び前記文書の識別情報の登録を受け付け、
前記第2組織のユーザが操作する第2端末に、前記サプライチェーン識別子に紐づいた前記文書であって、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書に対する予め定めた操作を許可する
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記第1端末から、前記サプライチェーン識別子と対応付けられた第2組織のユーザの識別情報、前記文書、及び前記文書の識別情報に加え、更に前記予め定めた操作の種類の登録を受け付け、前記第2端末に、前記サプライチェーン識別子に紐づいた前記文書であって、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書に対する前記予め定めた操作の種類を許可する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記予め定めた操作の種類として、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書の取得、閲覧、複製、アクセス権付与、編集、読み込み、及び実行の少なくとも1つが登録される
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記文書毎に前記第1端末及び前記第2端末による前記文書のアクセス履歴を記憶装置に登録する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記第1組織が前記第2組織に開示した前記文書のアクセス履歴を、サプライチェーンの管理者が操作する管理者端末に出力する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、サプライチェーンにおいて、前記文書のアクセス履歴を要求した前記第1組織の管理者端末に、前記文書のアクセス履歴を要求した前記第1組織の下位に位置し、前記第1組織と直接的又は間接的に案件の委託関係がある各組織における前記文書のアクセス履歴を出力する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記第1組織によって指定された組織であって、前記第1組織と直接的又は間接的に案件の委託関係がある、前記第1組織の上位に位置する組織の管理者端末に、前記第1組織の下位に位置し、前記第1組織と直接的又は間接的に案件の委託関係がある各組織における前記文書のアクセス履歴を出力する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、サプライチェーンの元請け会社の管理者が操作する管理者端末に、前記文書のアクセス履歴を出力する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、登録された前記文書に修正が加えられた場合、サプライチェーンの元請け会社の管理者が操作する前記第1端末に対して、前記文書に修正が加えられたことを知らせるメッセージを出力する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、同じ前記サプライチェーン識別子及び同じ識別情報が対応付けられた前記文書の管理情報を取得し、登録された前記文書のファイル名が前記文書の原本のファイル名が異なる場合に、前記文書に修正が加えられたと検知する
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記第1組織と前記第2組織における前記文書の流通状況を、サプライチェーンの管理者が操作する管理者端末に出力する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記文書が予め定めた前記第1組織及び予め定めた前記第2組織の少なくとも一方に流通している場合、注意するよう促すメッセージをサプライチェーンの管理者が操作する管理者端末に出力する
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
コンピュータに、
サプライチェーン識別子に紐づいた、複数の組織情報と複数の文書を管理し、
第1組織のユーザが操作する第1端末から、前記サプライチェーン識別子に対応付けて、第2組織のユーザの識別情報、前記文書、及び前記文書の識別情報の登録を受け付け、
前記第2組織のユーザが操作する第2端末に、前記サプライチェーン識別子に紐づいた前記文書であって、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書に対する予め定めた操作を許可する処理を実行させるための
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、サプライチェーンモデルにおけるプロセス間の情報流通を電子文書にマッピングすることにより、サプライチェーン全体のコラボレーション、及びユーザ間の情報共有を実現する文書管理方法において、複数の文書セグメントからなる電子文書データと、ユーザIDと前記文書セグメント毎に設定されたアクセス権とが関連付けられたセキュリティシートとを所定のデータベースに格納し、任意ユーザによって前記データベース内の前記電子文書データがアクセスされた際に、このアクセスしたユーザから与えられたIDと前記データベース内のユーザIDとを照合し、この照合結果に応じて、前記ユーザに関連付けられているアクセス権を前記セキュリティシートから検索し、この検索されたアクセス権に応じて、前記文書セグメントの読み出し又は書き込みを前記ユーザに許可又は禁止する文書管理方法が開示されている。
【0003】
特許文献2には、ワークフローの手順において委任元ユーザの操作権限を委任先ユーザへ委任可能な情報処理装置であって、委任元ユーザの要求に従って、当該委任元ユーザが委任すべき業務を、各業務の定義がなされる業務データテーブルから抽出する第1の抽出手段と、前記委任元ユーザの要求に従って、前記第1の抽出手段により抽出された業務から、当該委任元ユーザにより選択された業務を委任する委任先ユーザの指定と、当該業務に係る当該委任先ユーザへ委任する操作権限、及び当該業務の処理履歴の参照権限の指定と、を受け付ける受付手段と、前記受付手段により指定を受け付けた前記委任先ユーザによる処理履歴の参照要求に従って、前記受付手段により指定を受け付けた前記業務に係る処理履歴の参照権限を用いて、当該委任先ユーザが参照可能な当該委任先ユーザが処理していない業務の処理履歴を含む処理履歴を抽出する第2の抽出手段と、を有し、前記受付手段は、委任元ユーザの委任前の処理履歴を、委任先ユーザに参照可能に設定できるものであり、前記第2の抽出手段は、前記委任先ユーザに、当該委任先ユーザが処理していない業務の処理履歴として、当該業務を委任した委任元ユーザによる当該業務を当該委任先ユーザに委任する前の業務の処理履歴を抽出する情報処理装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、所定の分類に従って記録された、複数のカテゴリーからなる文書データ記録手段を有したサーバーと、該サーバーにアクセスしてデータの作成、編集、参照などの文書管理サービスを受けるクライアントからなる文書管理サーバーシステムであって、前記文書データ記録手段は、複数の文書カテゴリーを統合したリレーショナルデータベースないしキーバリューストア型データベースによって構成され、リレーショナルデータベースにおいては、(1)何の案件に関するデータであるか、(2)どの文書カテゴリーに属するデータであるか、(3)誰が作成したデータであるか、(4)いつ作成又は編集したデータであるかが記録され、文書データ本体として少なくとも一つの項目とその項目に対応するアドレス情報を備え、そのアドレスには可変長データが格納されており、キーバリューストア型データベースは、(1)何の案件に関するデータであるか、(2)どのカテゴリーに属するデータであるか、(3)誰が作成したデータであるか、(4)いつ作成又は編集したデータであるかが記録され、文書データ本体として少なくとも一つの項目とその項目に対応する可変長データによって構成されており、前記サーバーにはクライアントのユーザに応じた文書処理を実行するための文書処理手段が設定されており、前記文書処理手段には、(1)ユーザの求めに応じて所定の項目を文書にまとめる文書カテゴリー定義手段、(2)前記文書の項目をデータベースのデータとして定義する項目定義手段、(3)ユーサーのアクセス範囲を規定するアクセス権限管理手段、(4)前記(1)~(3)に基づいて、文書の作成編集及び参照を行う手段、が設定されており、前記サーバーにはユーザからのアクセスを識別し、アクセスしてきたユーザに応じてアクセスの許可されている文書カテゴリーの文書データに対して、文書処理手段を適用したデータ処理を行う機能が備えられている文書管理サーバーシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-306558号公報
【特許文献2】特許第5115935号公報
【特許文献3】特許第5469645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
元請け会社から委託会社へ、委託会社から再委託会社へと順次業務が委託される場合、例えば秘密情報が漏れないように元請け会社が各々の委託会社間で授受される文書を管理することがある。
【0007】
しかしながら、委託会社の数が増加するにつれて、元請け会社のユーザが行う管理業務量も増加する傾向にある。
【0008】
本開示は、元請け会社が委託会社に委託した業務が、委託会社から更に他の委託会社に順次再委託されることで構築されるサプライチェーンにおいて、委託会社間で授受が行われる文書の管理を元請け会社の管理者が一元的に管理する場合と比較して、管理者による文書の管理負担を軽減することができる情報処理装置、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、サプライチェーン識別子に紐づいた、複数の組織情報と複数の文書を管理し、第1組織のユーザが操作する第1端末から、前記サプライチェーン識別子に対応付けて、第2組織のユーザの識別情報、前記文書、及び前記文書の識別情報の登録を受け付け、前記第2組織のユーザが操作する第2端末に、前記サプライチェーン識別子に紐づいた前記文書であって、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書に対する予め定めた操作を許可する。
【0010】
第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記第1端末から、前記サプライチェーン識別子と対応付けられた第2組織のユーザの識別情報、前記文書、及び前記文書の識別情報に加え、更に前記予め定めた操作の種類の登録を受け付け、前記第2端末に、前記サプライチェーン識別子に紐づいた前記文書であって、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書に対する前記予め定めた操作の種類を許可する。
【0011】
第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記予め定めた操作の種類として、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書の取得、閲覧、複製、アクセス権付与、編集、読み込み、及び実行の少なくとも1つが登録される。
【0012】
第4態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記文書毎に前記第1端末及び前記第2端末による前記文書のアクセス履歴を記憶装置に登録する。
【0013】
第5態様に係る情報処理装置は、第4態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記第1組織が前記第2組織に開示した前記文書のアクセス履歴を、サプライチェーンの管理者が操作する管理者端末に出力する。
【0014】
第6態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、サプライチェーンにおいて、前記文書のアクセス履歴を要求した前記第1組織の管理者端末に、前記文書のアクセス履歴を要求した前記第1組織の下位に位置し、前記第1組織と直接的又は間接的に案件の委託関係がある各組織における前記文書のアクセス履歴を出力する。
【0015】
第7態様に係る情報処理装置は、第6態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記第1組織によって指定された組織であって、前記第1組織と直接的又は間接的に案件の委託関係がある、前記第1組織の上位に位置する組織の管理者端末に、前記第1組織の下位に位置し、前記第1組織と直接的又は間接的に案件の委託関係がある各組織における前記文書のアクセス履歴を出力する。
【0016】
第8態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、サプライチェーンの元請け会社の管理者が操作する管理者端末に、前記文書のアクセス履歴を出力する。
【0017】
第9態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、登録された前記文書に修正が加えられた場合、サプライチェーンの元請け会社の管理者が操作する前記第1端末に対して、前記文書に修正が加えられたことを知らせるメッセージを出力する。
【0018】
第10態様に係る情報処理装置は、第9態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、同じ前記サプライチェーン識別子及び同じ識別情報が対応付けられた前記文書の管理情報を取得し、登録された前記文書のファイル名が前記文書の原本のファイル名が異なる場合に、前記文書に修正が加えられたと検知する。
【0019】
第11態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記第1組織と前記第2組織における前記文書の流通状況を、サプライチェーンの管理者が操作する管理者端末に出力する。
【0020】
第12態様に係る情報処理装置は、第11態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記文書が予め定めた前記第1組織及び予め定めた前記第2組織の少なくとも一方に流通している場合、注意するよう促すメッセージをサプライチェーンの管理者が操作する管理者端末に出力する。
【0021】
第13態様に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、サプライチェーン識別子に紐づいた、複数の組織情報と複数の文書を管理し、第1組織のユーザが操作する第1端末から、前記サプライチェーン識別子に対応付けて、第2組織のユーザの識別情報、前記文書、及び前記文書の識別情報の登録を受け付け、前記第2組織のユーザが操作する第2端末に、前記サプライチェーン識別子に紐づいた前記文書であって、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書に対する予め定めた操作を許可する処理を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0022】
第1態様、及び第13態様によれば、元請け会社が委託会社に委託した業務が、委託会社から更に他の委託会社に順次再委託されることで構築されるサプライチェーンにおいて、委託会社間で授受が行われる文書の管理を元請け会社の管理者が一元的に管理する場合と比較して、管理者による文書の管理負担を軽減することができる、という効果を有する。
【0023】
第2態様によれば、委託先会社が文書に対して実行可能な操作の種類を、委託元会社が指定することができる、という効果を有する。
【0024】
第3態様によれば、委託元会社は、予め定めた複数種類の操作の中から、委託先会社が文書に対して実行可能な操作の種類を組み合わせて指定することができる、という効果を有する。
【0025】
第4態様によれば、委託先会社が文書を取得したか否かを把握することができる、という効果を有する。
【0026】
第5態様によれば、サプライチェーンの管理者が、文書の取得状況を把握することができる、という効果を有する。
【0027】
第6態様によれば、サプライチェーンの管理者が、管理者が所属する組織の下位に位置し、直接的又は間接的な委託関係がある各組織における文書の取得状況を把握することができる、という効果を有する。
【0028】
第7態様によれば、管理者が所属する組織の上位に位置し、直接的又は間接的な委託関係がある組織に、管理者が所属する組織の下位に位置し、直接的又は間接的な委託関係がある各組織における文書の取得状況を報告することができる、という効果を有する。
【0029】
第8態様によれば、サプライチェーンの元請け会社の管理者が、文書の取得状況を把握することができる、という効果を有する。
【0030】
第9態様によれば、サプライチェーンを通じて文書が流通する過程で、文書に修正が加えられたか否かを把握することができる、という効果を有する。
【0031】
第10態様によれば、文書のファイル名から文書に修正が加えられたか否かを把握することができる、という効果を有する。
【0032】
第11態様によれば、サプライチェーンの管理者が、委託契約を直接交わしていない委託会社以降における文書の流通状況を把握することができる、という効果を有する。
【0033】
第12態様によれば、サプライチェーンの管理者が、問題のある委託会社に文書が流通したことを把握することができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】案件の委託例を示す図である。
図2】サプライチェーンの一例を示す図である。
図3】情報システムの構成例を示す図である。
図4】文書管理装置における機能構成例を示す図である。
図5】管理テーブルの一例を示す図である。
図6】コンピュータを用いて構成した文書管理装置の電気系統の要部構成例を示す図である。
図7】案件登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】文書登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】文書の配布処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10】文書の修正判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11】アクセス分析処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12】サプライチェーン分析処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素及び同じ処理には全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0036】
図1は、元請け会社1からの案件の委託例を示す図である。例えば案件を受注した元請け会社1が自社内で案件に対するすべての業務を行うことができない場合、元請け会社1は、委託会社2-1と委託契約を交わし、受注した案件の一部を委託会社2に委託することがある。この場合、元請け会社1は、文書データベース(Database:DB)16のように、元請け会社1と委託会社2-1の双方がアクセス可能な文書格納庫に案件に関する文書を登録する。これに対して、委託会社2-1が、元請け会社1が登録した文書を文書DB16から取得することで、元請け会社1から委託会社2-1への文書の配布が行われる。ここで、「文書の取得」とは、委託会社2-1が文書DB16に登録されている文書をダウンロードすることをいう。なお、本開示の例における「文書」とは、文字や画像を含む文書のみならず、CAD(Computer Aided Design)データのような数値データや、スクリプトファイルのようにコンピュータで実行可能なコマンドを含むテキストファイルのように、何らかの情報を有するデータのことである。
【0037】
同様に、元請け会社1から案件の委託を受けた委託会社2-1は、例えば委託された案件に対するすべての業務を行うことができない場合、他の委託会社2-2と委託契約を交わし、委託された案件の一部を委託会社2-2に再委託することがある。この場合においても、委託会社2-1から委託会社2-2への案件に関する文書の配布は、文書DB16を介して行われる。
【0038】
なお、委託会社に付された符号“2-n”のnは委託次数を表す自然数である。nが“1”である委託会社2-1は、元請け会社1と委託契約を交わして案件の委託を受けた1次委託会社であることを表している。また、nが“2”である委託会社2-2は、1次委託会社と委託契約を交わして案件の委託を受けた2次委託会社であることを表している。委託会社の委託次数を区別して説明する必要がない場合、単に「委託会社2」と表す。
【0039】
文書DB16への文書の登録、及び文書DB16からの文書の取得は、各々の会社の中で予め選任されている案件管理者によって行われる。元請け会社1の案件管理者は、SC全体の管理を求められる場合があることから、特に「SC管理者」ともいう。
【0040】
こうした案件の再委託が委託会社2間で繰り返し行われることにより、元請け会社1を頂点とした案件に関するサプライチェーン(Supply Chain:以下、「SC」と表す)が構築される。なお、本明細書中では、一例としてSCの頂点を元請け会社1として説明するが、いずれの会社をSCの頂点にするかは業種や業態によって異なるため、例えば1次委託会社をSCの頂点としてもよい。また、SC管理者が所属する会社は、必ずしもSCを構成する会社でなくてもよい。例えば小売業を営む会社が自ら企画したプライベート商品を販売する場合、小売業を営む会社がSC全体を管理することになるが、小売業を営む会社の企画に基づいて商品の開発及び生産に携わる元請け会社1が委託会社2との間で委託契約を交わしてSCを形成し、SCの頂点として文書の配布の起点となる。この場合、小売業を営む会社はSC管理者でありながら、SCを構成する会社ではないという形態となる。
【0041】
なお、「SC管理者」は必ずしも元請け会社1の案件管理者である必要はなく、このようにSCの頂点に位置する会社の案件管理者であってもよいし、SCの頂点に位置する会社以外の会社の案件管理者であってもよい。以降では一例として、元請け会社1の案件管理者がSC管理者となる例について説明する。
【0042】
図2は、SCの一例を示す図である。SCは1つの元請け会社1と、複数の委託会社2によって構成される。図2におけるSCの例では、4次委託会社まで存在している。図2において、各々の委託会社の符号“2-n”の後に付したアルファベットは、各々のn次委託会社を識別する識別子である。各々のn次委託会社を区別して説明する必要がない場合には「委託会社2-n」のようにアルファベットを省略して説明する。また、図2において、SCでの委託契約の締結状況はリンク9によって表される。例えば委託会社2-1Aと委託会社2-2Bとはリンク9によって接続されているが、これは委託会社2-1Aと委託会社2-2Bとの間では委託契約が交わされていることを表している。委託会社2-1Aと委託会社2-2Bのように同じリンク9の両端に位置する各々の会社には、直接的な委託関係があるという。
【0043】
図2において、委託会社2-1Aと委託契約を交わした委託会社2-2Bは、委託会社2-3Aと委託会社2-3Bに案件の再委託を行っている。すなわち、委託会社2-2Bと、委託会社2-3A及び委託会社2-3Bとの間にはそれぞれ直接的な委託関係がある。委託会社2-1Aから委託会社2-3A及び委託会社2-3Bを見た場合、委託会社2-1Aと委託会社2-3A及び委託会社2-3Bのそれぞれとは、同じリンク9の両端に位置する会社でないため、直接的な委託関係は存在しない。しかしながら、委託会社2-3A及び委託会社2-3Bには、委託会社2-1Aが委託会社2-2Bに委託した案件が委託会社2-2Bを通じて再委託されている。このように、特定の委託会社2から委託次数の大きい委託会社2の方向にリンク9を辿って到達することのできる委託会社2であって、直接的な委託関係になる委託会社2以外の各々の委託会社2を、特定の委託会社2と間接的な委託関係がある委託会社2という。
【0044】
例えば委託会社2-1Aと委託会社2-2Cとは同じリンク9によって接続されていないため、委託会社2-1Aと委託会社2-2Cに直接的な委託関係はない。しかも、委託会社」2-1Aから委託会社2-2Cまで辿るには、いったん委託会社2-1Aに対して案件を委託した元請け会社1に遡る必要があるため、委託会社2-2Cは、委託会社2-1Aから委託次数の大きい委託会社2の方向にリンク9を辿って到達することのできる委託会社2、すなわち、委託会社2-1Aと間接的な委託関係にある委託会社2でもない。したがって、委託会社2-1Aと委託会社2-2Cとは、同じSCを構成する委託会社2であったとしても、何の委託関係も存在しない委託会社2同士である。
【0045】
以降では、案件の委託を行う会社を「委託元会社2A」と表し、案件の委託を受ける委託会社2を「委託先会社2B」と表すことがある。元請け会社1は、委託会社2-1に対して案件の委託を行うことから、2社間における案件の委託関係だけでみれば、元請け会社1も委託元会社2Aの一例となる。したがって、元請け会社1及び委託元会社2Aを区別して説明する必要がない場合、各々を総称して「委託元」と表すことがある。
【0046】
また、元請け会社1から案件の委託を受けた委託先会社2Bが他の委託会社2に案件を再委託する場合には、委託先会社2Bが委託元会社2Aの立場に変化する。このように、委託元会社2A及び委託先会社2Bの立場は固定した概念ではなく、2社間における案件の委託関係によって変化する。
【0047】
本開示に係る元請け会社1及び委託元会社2Aは第1組織の一例であり、委託先会社2Bは第2組織の一例である。また、本開示に係る元請け会社1、及び委託会社2の各々の案件管理者は、各々の会社におけるユーザの一例である。
【0048】
サプライチェーンの階層において、委託元会社2Aから案件の委託を受けた委託先会社2Bが再委託を繰り返すことによって、委託元会社2Aが委託先会社2Bに配布した文書の流通先となっている委託会社2の各々を、「委託元会社2Aの下位に位置する委託先会社2B」という。また、委託契約を交わした委託元会社2Aを含み、委託元会社2Aからリンク9をSCの下流からSCの頂点に向かって辿るルート上に存在する委託元会社2Aの各々を「委託先会社2Bの上位に位置する委託元会社2A」という。
【0049】
例えば図2に示すSCの場合、委託会社2-1Aの下位に位置する委託先会社2Bとは、委託会社2-2A、2-2B、2-3A、2-3B、2-4A、2-4B、及び2-4Cとなる。また、委託会社2-2Bの上位に位置する委託元会社2Aとは、委託会社2-1A及び元請け会社1となる。委託会社2-2Cは委託会社2-1Aと委託契約を交わしていないため、委託会社2-2Cの上位に位置する委託元会社2Aは委託会社2-1Aではなく、委託会社2-1B及び元請け会社1となる。また、委託会社2-2Aと、委託会社2-2B、2-3A、2-3B、2-4A、2-4B、及び2-4Cは、共に委託会社2-1Aの下位に位置する委託先会社2Bであるが、委託会社2-2Bは委託会社2-2Aと委託契約を交わしていないため、委託会社2-2Aは、委託会社2-2Bの上位に位置する委託元会社2Aではない。このように、同じ委託元会社2Aの下位に位置する委託先会社2B同士であったとしても、必ずしも一方の委託先会社2Bが、他方の委託先会社2Bの上位に位置する委託元会社2Aとなるわけではない。
【0050】
図3は、SCにおける情報システム3の構成例を示す図である。情報システム3は、文書管理装置4、元請け端末5、委託元端末6A、及び委託先端末6Bを含み、通信回線7によって各々接続されている。
【0051】
文書管理装置4は、委託対象の案件に関する文書を管理する情報処理装置の一例である。
【0052】
元請け端末5は、元請け会社1のSC管理者が操作する端末であり、SC管理者は委託先会社2Bと委託契約が完了した後、元請け端末5から文書管理装置4に対して、委託先会社2Bに配布する文書の登録を行う。
【0053】
委託元端末6Aは、委託元会社2Aの案件管理者が操作する委託端末6であり、委託元会社2Aの案件管理者は委託先会社2Bと委託契約が完了した後、委託元端末6Aから文書管理装置4に対して、委託先会社2Bに配布する文書の登録を行う。
【0054】
委託先端末6Bは、委託先会社2Bの案件管理者が操作する委託端末6であり、委託先会社2Bの案件管理者は、元請け端末5又は委託元端末6Aによって文書管理装置4に登録された文書を委託先端末6Bから取得する。
【0055】
なお、元請け端末5及び委託元端末6Aを区別して説明する必要がない場合、各々を総称して「委託元の端末」と表すことがある。案件管理者が操作する端末を「管理者端末」といい、元請け端末5、委託元端末6A、及び委託先端末6Bは管理者端末の一例である。
【0056】
図3の情報システム3の構成例では、説明の便宜上、元請け端末5、委託元端末6A、及び委託先端末6Bがそれぞれ1台ずつ通信回線7に接続されている例を示しているが、それぞれ複数の元請け端末5、委託元端末6A、及び委託先端末6Bが通信回線7に接続されていてもよい。
【0057】
元請け端末5、委託元端末6A、及び委託先端末6Bには、各々の端末を一意に識別する端末IDが予め割り当てられている。また、SC管理者、並びに、委託元会社2A及び委託先会社2Bの案件管理者に対しても、各々を一意に識別するユーザIDが予め割り当てられている。
【0058】
本開示に係る元請け端末5及び委託元端末6Aは第1端末の一例であり、委託先端末6Bは第2端末の一例である。また、本開示に係るユーザIDはユーザの識別情報の一例である。
【0059】
元請け端末5、委託元端末6A、及び委託先端末6Bを接続する通信回線7の接続形態に制約はなく、有線であっても無線であってもよい。また、通信回線7は、例えばインターネットのような公衆回線であってもよく、例えばVPNや専用回線であってもよい。
【0060】
図4は、文書管理装置4における機能構成例を示す図である。文書管理装置4は、通信部10、案件管理部11、ユーザ管理部12、文書登録部13、文書配布部14、及びSC分析部15の各機能部と、文書DB16を含む。
【0061】
通信部10は通信回線7に接続し、元請け端末5、委託元端末6A、及び委託先端末6Bからの各種要求の受信、並びに、要求に対する元請け端末5、委託元端末6A、及び委託先端末6Bへの応答の送信を行う。また、通信部10は、元請け端末5、委託元端末6A、及び委託先端末6Bとの間で指定された文書の送受信を行う。
【0062】
案件管理部11は、元請け端末5から受信した案件登録要求に対する処理を行う。各々の委託会社2は、異なる元請け会社1から案件を委託したり、同じ元請け会社から異なる案件を委託したりすることがある。したがって、案件管理部11は案件登録要求によって登録を依頼された案件に対して、案件を一意に識別する案件識別子(以降「SCID」という)を付与する。案件管理部11は、登録を依頼された案件に付与したSCIDを、案件登録要求の送信元である元請け端末5に送信する。本開示に係るSCIDは、サプライチェーン識別子の一例である。
【0063】
ユーザ管理部12は、委託契約に伴い、委託先会社2Bに配布する文書を登録するための文書登録要求を受け付けた場合、文書登録要求に含まれる委託元の案件管理者のユーザIDと委託先の案件管理者のユーザIDを、同じく文書登録要求に含まれるSCIDと対応付けて管理する。なお、文書登録要求には委託元の案件管理者のユーザIDと委託先の案件管理者のユーザIDの他、委託元の社名と委託先の社名が含まれていてもよい。本開示では、文書登録要求に委託元の社名と委託先の社名が含まれているものとする。したがって、ユーザ管理部12は、委託元の社名と委託先の社名も各々のユーザIDと共にSCIDと対応付けて管理する。委託元の案件管理者のユーザIDと委託元の社名は、委託元会社2Aを表す委託元情報の一例であり、委託先の案件管理者のユーザIDと委託先の社名は、委託先会社2Bを表す委託先情報の一例である。また、委託元情報及び委託先情報は、委託契約を行った会社同士の情報を表す組織情報の一例である。
【0064】
文書登録要求は、委託元が送信する。したがって、元請け会社1が文書登録要求を行う場合には、SC管理者が元請け端末5で文書の登録要求処理を行い、文書管理装置4に文書登録要求を送信する。委託元会社2Aが文書登録要求を行う場合には、委託元会社2Aの案件管理者が委託元端末6Aで文書の登録要求処理を行い、文書管理装置4に文書登録要求を送信する。すなわち、再委託される案件に関する文書登録要求は、SC管理者が行うのではなく、各々の委託元会社2Aの案件管理者が行う。
【0065】
文書登録部13は、文書登録要求を受け付けた場合、文書登録要求に付加された登録対象の文書を、同じく文書登録要求に含まれるSCIDと対応付けて管理し、登録対象の文書を文書DB16に登録する。登録対象の文書には、例えばSC管理者によって予め文書を一意に識別する文書IDが割り当てられており、登録対象の文書を文書DB16に登録した場合、文書登録部13は、ユーザ管理部12で対応付けられたSCIDと、委託元の案件管理者のユーザIDと、委託先の案件管理者のユーザIDとの組み合わせに対して、登録した文書の文書ID、文書の登録先、及び文書の登録日を対応付ける。
【0066】
すなわち、文書登録要求を受け付ける毎に、ユーザ管理部12及び文書登録部13は連携して、案件の委託関係を表す情報と、委託元によって登録された文書に関する情報とをSCID単位で管理する。
【0067】
なお、文書の登録先とは、例えば文書を格納したフォルダ名のように、文書を格納した場所を表す情報である。また、本開示に係る文書IDは文書の識別情報の一例である。
【0068】
文書配布部14は、委託先会社2Bの案件管理者から委託先端末6Bを通じて文書の取得要求を受け付けた場合、委託先会社2Bの認証を行う。具体的には、文書配布部14は、文書の取得要求を行った委託先会社2Bが、取得対象となる文書を登録した委託元と委託契約を交わした委託先であるか否かを判定する。文書の取得要求を行った委託先会社2Bが、要求された文書を登録した委託元と委託契約を交わした正しい委託先会社2Bであり、かつ、要求された文書が委託契約関係にある委託元によって登録された文書であれば、文書配布部14は、要求された文書を文書DB16から取得して、取得した文書を文書の取得要求を行った委託先端末6Bに送信する。すなわち、文書配布部14は、SCIDに紐づいた文書であって、文書の取得要求を行った委託先会社2Bと委託関係にある委託元の案件管理者が登録した文書に対する予め定めた操作を委託先会社2Bに対して許可する。
【0069】
なお、委託先会社2Bに対して許可する文書に対する操作の種類は、例えば文書の取得というように、文書管理装置4で予め設定された操作の種類としてもよいが、委託元の案件管理者が、文書を登録する毎に委託先会社2Bに対して許可する操作の種類を登録する文書に対して登録してもよい。
【0070】
委託先会社2Bに対して許可する操作の種類には、例えば文書の取得、閲覧、複製、アクセス権付与、編集、読み込み、及び実行が含まれる。
【0071】
文書の取得とは、既に説明したように、委託先会社2Bの案件管理者が文書DB16に登録されている文書をダウンロードする操作である。「文書のダウンロード」とは、文書DB16に登録されている文書を委託先端末6Bの記憶装置に記憶することである。
【0072】
文書の閲覧とは、委託先会社2Bの案件管理者が文書DB16に登録されている文書をダウンロードすることなく、例えば委託先端末6Bのブラウザに文書の内容を表示する操作である。
【0073】
文書の複製とは、委託先会社2Bの案件管理者が文書DB16からダウンロードした文書をコピーする操作である。
【0074】
文書へのアクセス権付与とは、委託先会社2Bの案件管理者が文書DB16からダウンロードした文書に対して、例えば文書の読み取り、文書の編集、及び文書の削除といった文書の利用に関する権限を設定する操作である。
【0075】
文書の編集とは、委託先会社2Bの案件管理者が文書DB16からダウンロードした文書の内容を修正する操作である。なお、文書名を変更したり、文書をテキストファイルから画像ファイルにするといった文書の形式を変換したりする操作も文書の編集に含まれる。
【0076】
文書の読み込みとは、委託先会社2Bの案件管理者が文書DB16からダウンロードした文書を、例えば委託先端末6Bにインストールされているソフトウェアの入力としてソフトウェアに読み込ませる操作である。具体的には、ダウンロードした文書がCADデータの場合、CADソフトウェアにCADデータを読み込ませることにより、CADデータによって表される物体の3次元表示や強度計算といった数値計算等を行わせる操作である。
【0077】
文書の実行とは、委託先会社2Bの案件管理者が文書DB16からダウンロードした文書を実行する操作である。すなわち、文書の実行とは、スクリプトファイルのように実行可能な文書に対する操作である。
【0078】
委託元の案件管理者は、文書DB16に登録した文書に対して、例えば文書の取得、閲覧、複製、アクセス権付与、編集、読み込み、及び実行といった少なくとも1つの操作を許可する登録を行う。
【0079】
以降では一例として、委託元の案件管理者が委託先会社2Bに対して、文書の取得を許可した状況に基づいた説明を行う。
【0080】
なお、文書配布部14は、文書DB16から文書を取得して委託先端末6Bに送信した場合、文書の取得日を記録する。
【0081】
SC分析部15は、元請け会社1が案件を委託した委託先会社2Bから、どのような委託会社2に案件が再委託され、どのようなSCが構成されているのかを、元請け会社1が契約を行った委託先会社2Bに配布した文書の流通状況に基づいて分析するSC分析処理を行う。また、SC分析部15は、委託会社2間の再委託により、元請け会社1が配布した文書の受け渡し状況を分析するアクセス分析処理を行うと共に、SCにおける文書の流通過程において、元請け会社1が配布した文書に修正が加えられているか否かを分析する文書の修正判定処理を行う。
【0082】
文書DB16は、委託契約に伴い委託元の端末が文書登録要求によって登録した文書を格納する。また、文書DB16は、委託契約を交わした組織情報と文書のアクセス履歴をSC毎に管理する管理テーブル8を格納する。
【0083】
図5は、管理テーブル8の一例を示す図である。管理テーブル8はSCID毎に設けられ、番号、委託元情報、委託先情報、文書ID、格納先、登録日、及び取得日が対応付けられた管理情報によって構成される。このうち、番号は、管理情報を識別するインデックスである。図5に示す管理テーブル8は、SCIDが“SC001”によって表される案件の管理テーブル8の例である。
【0084】
管理情報は、委託元が文書登録要求を行う毎に生成される情報である。委託元から文書登録要求を受け付けると、ユーザ管理部12及び文書登録部13は、管理情報の取得日以外の項目に、文書登録要求に含まれた管理情報の各項目に対応する情報及び文書の格納先を設定する。また、委託先会社2Bから文書の取得要求を受け付け、委託先会社2Bに文書を送信した場合、文書配布部14は、管理情報の委託元情報及び委託先情報が、文書の取得要求に含まれる委託元情報及び委託先情報と一致する管理情報の取得日に、文書の送信日時を設定する。このように、委託元情報と委託先情報は委託契約を交わした組織情報の一例であり、管理情報における登録日及び取得日は、文書IDによって表される文書のアクセス履歴の一例である。
【0085】
なお、委託先会社2Bが委託元によって登録されたすべての文書を取得する場合、及び委託先会社2Bが委託元によって登録された文書を個別に選択して取得する場合の何れについても、取得した文書の文書ID毎に文書の取得日が対応付けられて管理情報に設定される。
【0086】
また、図4では文書管理装置4が文書DB16を含む構成例を示したが、文書DB16は必ずしも文書管理装置4に含まれる必要はなく、通信回線7に接続された、例えばファイルサーバ等の外部装置(図示せず)に含まれていてもよい。この場合、文書管理装置4は、外部装置に設けられた文書DB16に通信回線7を通じてアクセスする。
【0087】
図4に示した文書管理装置4は、コンピュータ20を用いて構成される。図6は、コンピュータ20を用いて構成した文書管理装置4の電気系統の要部構成例を示す図である。
【0088】
コンピュータ20は、図4に示した文書管理装置4の各機能部の実行を担うプロセッサの一例であるCPU(Central Processing Unit)21、コンピュータ20の起動処理を行う起動プログラム(Basic Input Output System:BIOS)を記憶するROM(Read Only Memory)22、CPU21の一時的な作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)23、不揮発性メモリ24、及び入出力インターフェース(I/O)25を備える。CPU21、ROM22、RAM23、不揮発性メモリ24、及びI/O25はバス26を介して各々接続されている。
【0089】
不揮発性メモリ24は、不揮発性メモリ24に供給される電力が遮断されても記憶した情報が維持される記憶装置の一例であり、例えば半導体メモリが用いられるがハードディスクを用いてもよい。したがって、不揮発性メモリ24は、例えばコンピュータ20を文書管理装置4として機能させる情報処理プログラムを記憶する。また、文書DB16のように、文書管理装置4の電源が遮断されても記憶し続ける必要のある情報は不揮発性メモリ24に構築される。
【0090】
I/O25には、例えば通信ユニット27、入力ユニット28、及び表示ユニット29が接続される。
【0091】
通信ユニット27は通信回線7に接続され、通信回線7を通じて元請け端末5、委託元端末6A、委託先端末6B、及び外部装置とデータ通信を行う通信プロトコルを備える。
【0092】
入力ユニット28は、文書管理装置4に対する操作を受け付けてCPU21に通知するユニットの一例であり、例えばボタン、タッチパネル、キーボード、マウス、及びポインティングデバイス等が含まれる。
【0093】
表示ユニット29は、CPU21によって処理された情報を視覚的に表示するユニットの一例であり、例えば液晶ディスプレイ及び有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等が含まれる。
【0094】
なお、例えば外部装置から文書管理装置4の遠隔操作が行われる場合、文書管理装置4は、通信ユニット27を通じて操作内容を受信すると共に、通信ユニット27を通じて文書管理装置4で処理された情報を外部装置に送信する。したがって、I/O25に入力ユニット28及び表示ユニット29が接続されないこともある。
【0095】
次に、文書管理装置4で実行される案件登録処理について説明する。
【0096】
図7は、元請け会社1のSC管理者が操作する元請け端末5から案件登録要求を受け付けた場合に、文書管理装置4のCPU21によって実行される案件登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0097】
案件登録処理を規定する情報処理プログラムは、例えば文書管理装置4の不揮発性メモリ24に予め記憶されている。文書管理装置4のCPU21は、不揮発性メモリ24に記憶される情報処理プログラムを読み込み、案件登録処理を実行する。
【0098】
以降では一例として、文書DB16が文書管理装置4を構成するコンピュータ20の不揮発性メモリ24に構築されているものとして説明を行う。また、案件登録要求には、例えば案件名が含まれているものとする。
【0099】
まず、ステップS10において、CPU21は、他の案件のSCIDと重複しないSCIDを採番する。
【0100】
ステップS20において、CPU21は、ステップS10で採番したSCIDを案件登録要求に含まれる案件名に対応付け、案件とSCIDとの対応付けを例えば不揮発性メモリ24に記憶する。
【0101】
ステップS30において、CPU21は、案件登録要求で指定された案件に対応付けたSCIDを案件登録要求の送信元である元請け端末5に送信して、図7に示す案件登録処理を終了する。これにより、元請け会社1が委託したい案件に対してSCIDが発行される。
【0102】
次に、文書管理装置4で実行される文書登録処理について説明する。
【0103】
図8は、委託元の端末から文書登録要求を受け付けた場合に、文書管理装置4のCPU21によって実行される文書登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0104】
文書登録処理を規定する情報処理プログラムは、例えば文書管理装置4の不揮発性メモリ24に予め記憶されている。文書管理装置4のCPU21は、不揮発性メモリ24に記憶される情報処理プログラムを読み込み、文書登録処理を実行する。
【0105】
文書登録要求には、例えば文書の登録を行う案件のSCID、案件の委託を行う委託元情報、案件の委託を受ける委託先情報、登録を行う文書の文書IDが含まれ、登録対象の文書と共に文書管理装置4に送信される。なお、文書登録要求にはSCIDが含まれるが、案件に対してまだ一度も文書登録要求が行われていない場合、この時点で文書の登録対象となるSCIDを知っているのは元請け会社1のみである。したがって、案件に対する最初の文書登録要求は元請け端末5から行われることになる。
【0106】
文書登録要求を受け付けると、ステップS100において、CPU21は、登録対象の文書を文書DB16に格納し、文書の格納先を表す格納先情報をRAM13に記憶する。なお、登録対象の文書が複数であった場合、CPU21は文書毎に格納先を変えてもよく、また、各々の文書を同じ格納先に格納してもよい。文書毎に格納先を変えた場合、CPU21は、文書毎に格納先情報をRAM13に記憶する。
【0107】
ステップS110において、CPU21は、文書登録要求に含まれる委託元情報、委託先情報、及び文書IDを、それぞれ委託元情報、委託先情報、及び文書IDの各項目に設定した管理情報を生成する。更に、CPU21は、生成した管理情報の番号、格納先、及び登録日の各項目に、それぞれ管理情報のインデックス、文書の格納先情報、及び文書を文書DB16に格納した日時を設定する。CPU21は、取得日以外の項目を設定した管理情報を、文書登録要求に含まれるSCIDに対応した管理テーブル8に追加する。
【0108】
ステップS120において、CPU21は、文書登録要求の送信を行った委託元の端末に、文書の登録が完了したことを通知する登録完了通知を送信する。
【0109】
ステップS130において、CPU21は、案件の委託に伴い委託元が配布する文書が文書DB16に登録されたことを通知する登録通知を、生成した管理情報の委託先情報によって表される委託先会社2Bの委託先端末6Bに送信して、図8に示す文書登録要求を終了する。
【0110】
登録通知には、委託された案件のSCID、委託契約に伴い登録された文書の文書ID、及び委託された案件の委託元情報が含まれる。登録通知によって、委託された案件のSCIDが委託先会社2Bに通知されるため、案件の再委託によって委託先会社2Bが委託元会社2Aとなった場合、文書管理装置4に対して文書を登録する文書登録要求の作成に必要な情報が得られることになる。
【0111】
次に、文書管理装置4で実行される文書の配布処理について説明する。
【0112】
図9は、委託先端末6Bから文書の取得要求を受け付けた場合に、文書管理装置4のCPU21によって実行される文書の配布処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0113】
文書の配布処理を規定する情報処理プログラムは、例えば文書管理装置4の不揮発性メモリ24に予め記憶されている。文書管理装置4のCPU21は、不揮発性メモリ24に記憶される情報処理プログラムを読み込み、文書の配布処理を実行する。
【0114】
文書の取得要求には、例えば文書の取得を行う案件のSCID、登録通知によって通知された委託元会社2Aの委託元情報、文書の取得を行う委託先会社2Bの委託先情報が含まれる。
【0115】
文書の取得要求を受け付けると、ステップS200において、CPU21は、文書の取得要求の送信元が文書取得条件を満たす委託先会社2Bであるか否かを判定する。具体的には、CPU21は、文書の取得要求に含まれるSCIDと対応付けられた管理テーブル8を参照し、文書の取得要求に含まれる委託元情報と委託先情報との組み合わせが設定されている管理情報を抽出する。該当する管理情報が存在する場合、CPU21は、受け付けた文書の取得要求は、抽出した管理情報の委託元情報によって表される委託元会社2Aと委託契約を交わした正規の委託先会社2Bからの文書の取得要求であると認識し、文書取得条件を満たしていると判定する。文書取得条件を満たしている場合にはステップS210に移行する。
【0116】
ステップS210において、CPU21は、抽出した管理情報の文書IDの項目に設定されている文書IDに対応した文書を、抽出した管理情報の格納先を参照して文書DB16から取得する。なお、取得対象の文書が複数存在する場合には、各々の文書を文書DB16から取得する。その上で、CPU21は、取得した文書を文書の取得要求の送信元である委託先端末6Bに送信し、文書を送信した日時を抽出した管理情報の取得日に設定して図9に示す文書の配布処理を終了する。
【0117】
一方、ステップS200の判定処理によって、文書の取得要求に含まれる委託元情報と委託先情報との組み合わせが設定されている管理情報が存在しないと判定された場合、CPU21は、受け付けた文書の取得要求は、抽出した管理情報の委託元情報によって表される委託元会社2Aと委託契約関係にない委託会社2からの文書の取得要求であると認識し、文書取得条件を満たしていないと判定する。文書取得条件を満たしていない場合にはステップS220に移行する。
【0118】
この場合、ステップS220において、CPU21は、要求された文書の取得を許可しないことを表す認証エラー通知を、文書の取得要求の送信元である委託先端末6Bに送信して図9に示す文書の配布処理を終了する。
【0119】
上記における文書の取得要求では、委託元会社2Aが登録したすべての文書を取得する例について説明したが、文書の取得方法はこれに限られない。例えば文書の取得要求に取得したい文書の文書IDが含まれている場合、CPU21は、文書の取得要求に含まれている文書IDによって表される文書のみを文書DB16から取得し、取得した文書を文書の取得要求の送信元である委託先端末6Bに送信してもよい。この場合、既に説明したように、文書の文書ID毎に取得した文書の取得日が対応付けられて管理情報に設定される。
【0120】
このように、開示の情報システム3によれば、委託先会社2Bは、委託契約を交わした委託元会社2Aからしか文書の取得が許されていない。
【0121】
次に、文書管理装置4で実行される文書の修正判定処理について説明する。
【0122】
図10は、元請け端末5から文書の修正判定要求を受け付けた場合に、文書管理装置4のCPU21によって実行される文書の修正判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0123】
文書の修正判定処理を規定する情報処理プログラムは、例えば文書管理装置4の不揮発性メモリ24に予め記憶されている。文書管理装置4のCPU21は、不揮発性メモリ24に記憶される情報処理プログラムを読み込み、文書の修正判定処理を実行する。
【0124】
文書の修正判定要求には、例えば判定対象の文書が用いられている案件のSCID、判定対象の文書の文書ID、及びSC管理者のユーザIDが含まれる。説明の便宜上、以降では、文書の修正判定要求に含まれるSCID、文書ID、及びSC管理者のユーザIDをそれぞれ「指定されたSCID」、「指定された文書ID」、及び「指定されたユーザID」ということにする。
【0125】
文書の修正判定要求を受け付けると、ステップS300において、CPU21は、指定されたユーザIDがSC管理者のユーザIDであるか否かを判定する。指定されたSCIDが対応付けられた管理テーブル8において、番号が“1”に設定された管理情報の委託元情報に含まれるユーザIDはSC管理者のユーザIDである。したがって、CPU21は、当該ユーザIDと指定されたユーザIDとを比較して、指定されたユーザIDがSC管理者のユーザIDであるか否かを判定すればよい。
【0126】
指定されたユーザIDがSC管理者のユーザIDではない場合、図10に示す文書の修正判定処理を終了する。すなわち、文書の修正判定要求は、委託会社2の案件管理者には許可されておらず、SC全体の管理を行うSC管理者にのみ許可されている。これは、SCに関する情報を委託会社2に保有させないためである。
【0127】
一方、ステップS300の判定処理によって指定されたユーザIDがSC管理者のユーザIDであると判定された場合、ステップS310に移行する。
【0128】
ステップS310において、CPU21は、指定されたSCIDが対応付けられた管理テーブル8を参照して、指定された文書IDを含む管理情報を取得する。
【0129】
ステップS320において、CPU21は、指定された文書IDによって表される文書(以降、「指定された文書」という)の原本を文書DB16から取得する。指定された文書の原本は、委託元情報のユーザIDの項目と文書IDの項目に、それぞれ指定されたユーザIDと指定された文書IDが設定された管理情報に含まれる格納先から取得される。すなわち、文書の原本とは、元請け会社1が文書DB16に登録した文書である。
【0130】
ステップS330において、CPU21は、ステップS310で取得した管理情報の中から、まだ選択していない何れか1つの管理情報を選択する。説明の便宜上、ステップS330において選択した管理情報を「選択管理情報」という。
【0131】
ステップS340において、CPU21は、選択管理情報に含まれる格納先から指定された文書を取得し、取得した文書が原本であるか否かを判定する。取得した文書と原本の比較方法として、CPU21は、例えばファイル名の比較を行う。取得した文書のファイル名が原本のファイル名と異なる場合に、取得した文書は原本ではないと判定すればよい。この他、CPU21は、取得した文書のハッシュ値と原本のハッシュ値が異なる場合に、取得した文書は原本ではないと判定してもよく、また、自然言語処理に関する公知の手法を用いてそれぞれ抽出した、取得した文書の特徴量と原本の特徴量が異なる場合に、取得した文書は原本ではないと判定してもよい。更に、CPU21は、上記に示した取得した文書と原本の複数の比較方法を組み合わせて、取得した文書が原本であるか否かを判定してもよい。取得した文書が原本と異なる場合はステップS350に移行する。
【0132】
ステップS350において、CPU21は、選択管理情報のインデックスをRAM13に記憶してステップS360に移行する。ステップS350の処理によってRAM13に記憶されるインデックスが表す管理情報は、原本に対して修正が加えられた文書の受け渡しが記録された管理情報となる。
【0133】
一方、ステップS340の判定処理によって取得した文書が原本であると判定された場合には、ステップS350の処理を実行することなく、ステップS360に移行する。
【0134】
ステップS360において、CPU21は、ステップS310で取得した管理情報の中に未選択の管理情報があるか否かを判定する。未選択の管理情報がある場合、ステップS330に移行し、CPU21は、未選択の管理情報の中から何れか1つの管理情報を新たな選択管理情報として選択することで、未選択の管理情報がなくなるまでステップS330~S360の処理を繰り返し実行する。これにより、ステップS310で取得した管理情報の中から、原本に対して修正が加えられた文書の受け渡しが記録された管理情報のインデックスがRAM13に記憶される。
【0135】
ステップS360の判定処理によって未選択の管理情報がないと判定された場合、ステップS370に移行する。
【0136】
ステップS370において、CPU21は、ステップS350の処理によって記憶された管理情報のインデックスがRAM13に記憶されているか否かを判定する。管理情報のインデックスがRAM13に記憶されている場合、ステップS380に移行する。
【0137】
ステップS380において、CPU21は、原本に修正が加えられていることを通知する修正検出通知を元請け端末5に送信して、図10に示す文書の修正判定処理を終了する。修正検出通知には、原本に対して修正が加えられた文書の受け渡しが記録された管理情報が含まれる。
【0138】
一方、ステップS370の判定処理によって管理情報のインデックスがRAM13に記憶されていないと判定された場合、ステップS390に移行する。
【0139】
ステップS390において、CPU21は、原本に修正が加えられていないことを通知する修正未検出通知を元請け端末5に送信して、図10に示す文書の修正判定処理を終了する。
【0140】
次に、元請け会社1が配布した文書のSCにおける受け渡し状況を分析するアクセス分析処理について説明する。
【0141】
図11は、元請け端末5からアクセス分析要求を受け付けた場合に、文書管理装置4のCPU21によって実行されるアクセス分析処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0142】
アクセス分析処理を規定する情報処理プログラムは、例えば文書管理装置4の不揮発性メモリ24に予め記憶されている。文書管理装置4のCPU21は、不揮発性メモリ24に記憶される情報処理プログラムを読み込み、アクセス分析処理を実行する。
【0143】
アクセス分析要求には、例えば分析対象の文書が用いられている案件のSCID、分析対象の文書の文書ID、及びSC管理者のユーザIDが含まれる。説明の便宜上、アクセス分析要求に含まれるSCID、文書ID、及びSC管理者のユーザIDをそれぞれ「指定されたSCID」、「指定された文書ID」、及び「指定されたユーザID」ということにする。
【0144】
アクセス分析要求を受け付けると、ステップS400において、CPU21は、図10のステップS300の判定処理と同じようにして、指定されたユーザIDがSC管理者のユーザIDであるか否かを判定する。
【0145】
指定されたユーザIDがSC管理者のユーザIDではない場合、図11に示すアクセス分析処理を終了する。すなわち、アクセス分析処理は、委託会社2の案件管理者には許可されておらず、SC全体の管理を行うSC管理者にのみ許可されている。これは、SCに関する情報を委託会社2に保有させないためである。
【0146】
一方、ステップS400の判定処理によって指定されたユーザIDがSC管理者のユーザIDであると判定された場合、ステップS410に移行する。
【0147】
ステップS410において、CPU21は、指定されたSCIDが対応付けられた管理テーブル8を参照して、指定された文書IDを含む管理情報を取得する。
【0148】
ステップS420において、CPU21は、ステップS410で取得した管理情報の各々から、委託元情報、委託先情報、及びアクセス履歴を抽出する。
【0149】
ステップS430において、CPU21は、同じ管理情報から抽出した委託元情報、委託先情報、及びアクセス履歴を対応付ける。その上で、CPU21は、各々の管理情報から抽出した委託元情報、委託先情報、及びアクセス履歴の対応付けを元請け端末5に送信して、図11に示すアクセス分析処理を終了する。
【0150】
このようにして、元請け端末5に対して、指定された文書IDによって表される文書のアクセス履歴と、当該文書の受け渡しを行った委託元情報、及び委託先情報が送信される。したがって、SC管理者は、元請け会社1と委託契約を直接交わしていない委託会社2に対しても、どのような文書がいつ開示されたのかといった文書の流通状況が案件毎にわかるようになる。
【0151】
文書の流通先となっている委託先会社2Bが、元請け会社1が注意すべき会社として文書管理装置4に予め登録しておいた会社と一致する場合、ステップS430において、CPU21は、注意するよう促すメッセージを委託元情報、委託先情報、及びアクセス履歴の対応付けと共に元請け端末5に送信してもよい。注意すべき会社とは、例えば法令順守の観点から問題が指摘されている会社や、事業の継続性の観点から問題が指摘されている会社等であり、元請け会社1の判断によって設定される会社である。注意すべき会社との一致判定は、例えば会社名、案件管理者のユーザID、及び委託先端末6Bの端末IDのうち、少なくとも1つの属性の一致状況によって行えばよい。
【0152】
次に、元請け会社1を頂点としたSCの構成を分析するSC分析処理について説明する。
【0153】
図12は、元請け端末5からSC分析要求を受け付けた場合に、文書管理装置4のCPU21によって実行されるSC分析処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0154】
SC分析処理を規定する情報処理プログラムは、例えば文書管理装置4の不揮発性メモリ24に予め記憶されている。文書管理装置4のCPU21は、不揮発性メモリ24に記憶される情報処理プログラムを読み込み、SC分析処理を実行する。
【0155】
SC分析要求には、例えば分析対象の文書が用いられている案件のSCID、及びSC管理者のユーザIDが含まれる。説明の便宜上、SC分析要求に含まれるSCID、及びSC管理者のユーザIDをそれぞれ「指定されたSCID」、及び「指定されたユーザID」ということにする。
【0156】
SC分析要求を受け付けると、ステップS500において、CPU21は、図10のステップS300の判定処理と同じようにして、指定されたユーザIDがSC管理者のユーザIDであるか否かを判定する。
【0157】
指定されたユーザIDがSC管理者のユーザIDではない場合、図12に示すSC分析処理を終了する。すなわち、SC分析処理は、委託会社2の案件管理者には許可されておらず、SC全体の管理を行うSC管理者にのみ許可されている。これは、SCに関する情報を委託会社2に保有させないためである。
【0158】
一方、ステップS500の判定処理によって指定されたユーザIDがSC管理者のユーザIDであると判定された場合、ステップS510に移行する。
【0159】
ステップS510において、CPU21は、委託会社2の委託次数を表すnに“1”を設定する。既に説明したように、委託次数n=“1”の委託会社2、すなわち、1次委託会社2とは、元請け会社1と委託契約を交わして案件の委託を受けた委託会社2を表す。また、CPU21は、ユーザIDを表す変数UIDに指定されたユーザIDを設定する。
【0160】
ステップS520において、CPU21は、指定されたSCIDが対応付けられた管理テーブル8を参照して、委託元情報のユーザIDにUIDが設定されている管理情報の委託先情報、すなわち、n次委託先情報を委託元情報と対応付けて取得する。
【0161】
ステップS530において、CPU21は、ステップS520の処理で取得できたn次委託先情報があるか否かを判定する。n次委託先情報が取得できた場合、ステップS540に移行する。
【0162】
ステップS540において、CPU21は、委託次数nに“1”を加えて委託次数nを更新すると共に、ステップS520の処理で取得したn次委託先情報に含まれるユーザIDをUIDに設定してUIDを更新した上で、ステップS520に移行する。すなわち、CPU21は、n次委託先情報が取得できた場合、n次委託先情報によって表される委託先会社2Bが委託元会社2Aとなって案件を再委託していないかを、n次委託先情報によって表される委託先会社2B毎に再帰的に検索する処理を繰り返す。
【0163】
ステップS530の判定処理によってn次委託先情報がないと判定された場合、SCの末端まで委託先会社2Bを検索したことになるため、ステップS550に移行する。
【0164】
ステップS550において、CPU21は、取得したn次委託先情報(n=1、2、・・・)とその委託元情報との関連を委託次数n=1から順次追跡し、元請け会社1を頂点としたSC構造を分析する。SC構造の分析結果は、例えば図2に示したような樹形図によって表される。
【0165】
ステップS560において、CPU21は、ステップS550によって分析したSC構造を元請け端末5に送信して、図12に示すSC分析処理を終了する。
【0166】
委託契約は、委託元会社2Aと委託先会社2Bとの2社間の契約である。したがって、元請け会社1は、これまで委託会社2に委託した案件がどのような委託会社2に再委託されているのかわからず、SCを構成する委託会社の全体像を把握することが困難になる場合があった。しかしながら、SC管理者は、文書管理装置4におけるSC分析処理を利用することによって、SCを構成する委託会社の全体像が得られるようになる。
【0167】
また、SC管理者は、文書管理装置4における文書の修正判定処理、及びアクセス分析処理を利用することにより、配布した文書に対する修正の有無や文書の配布先がSC毎に得られるようになる。
【0168】
すなわち、文書管理装置4によれば、SC管理者が委託契約の流れに沿って各委託会社2の案件管理者に聞き取り調査を行わなくても、SCに関する情報がSC管理者に提供される。
【0169】
なお、開示の例では、委託元情報及び委託先情報に含まれる識別情報の一例としてユーザIDを用いたが、案件の委託先と委託元がわかる識別情報であればユーザID以外の識別情報を用いてもよい。例えば元請け端末5、委託元端末6A、及び委託先端末6Bの端末IDや会社を一意に識別する会社IDといった識別情報を、委託元情報及び委託先情報に含めてもよい。
【0170】
既に説明したように、SC全体の管理を行うSC管理者は、必ずしも元請け会社1の案件管理者である必要はない。例えば委託会社2の案件管理者がSC管理者となることがある。したがって、文書管理装置4は、管理者端末から受け付けたユーザIDがSC管理者のユーザIDであれば、ユーザIDの送信元が元請け端末5でなくても、図10に示した文書の修正判定処理、図11に示したアクセス分析処理、及び図12に示したSC分析処理を実行してもよい。
【0171】
このように、SCを構成する何れかの委託会社2AがSC管理者であるような場合、文書管理装置4は、SC管理者が所属する委託会社2の委託端末6に、当該委託会社2の下位に位置する各委託会社2の範囲内における文書の修正状況、文書のアクセス履歴、及びSCの構成状況を出力する。これにより、SC管理者は、委託会社2の下位に位置する各委託会社2の状況を把握し、例えば文書の流通状況を要約して元請け会社1の案件管理者に報告してもよい。
【0172】
また、文書管理装置4は、SC管理者が所属する委託会社2の委託端末6から、当該委託会社2の上位に位置する会社の指定を受け付けた場合、SC管理者が所属する委託会社2に出力した文書の修正状況、文書のアクセス履歴、及びSCの構成状況を、指定された会社に出力する。SC管理者が所属する委託会社2の委託端末6によって指定される会社の数は複数であってもよい。
【0173】
以上、実施形態を用いて文書管理装置4の一態様について説明したが、開示した文書管理装置4の形態は一例であり、文書管理装置4の形態は実施形態に記載の範囲に限定されない。本開示の要旨を逸脱しない範囲で実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、当該変更又は改良を加えた形態も開示の技術的範囲に含まれる。例えば本開示の要旨を逸脱しない範囲で、図7図12に示した各フローチャート内の処理の順序を変更してもよい。
【0174】
また、上記の実施形態では、一例として各処理をソフトウェアで実現する形態について説明した。しかしながら、図7図12に示した各フローチャートと同等の処理をハードウェアで処理させるようにしてもよい。この場合、各処理をソフトウェアで実現した場合と比較して処理の高速化が図られる。
【0175】
上記の実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU21)や、専用のプロセッサ(例えば GPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0176】
また、上記の実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記の実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0177】
上記の実施形態では、不揮発性メモリ24に情報処理プログラムが記憶されている例について説明したが、情報処理プログラムの記憶先は不揮発性メモリ24に限定されない。本開示の情報処理プログラムは、コンピュータ20で読み取り可能な記憶媒体に記録された形態で提供することも可能である。例えば情報処理プログラムをCD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)及びDVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)のような光ディスクに記録した形態で提供してもよい。また、情報処理プログラムを、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカードのような可搬型の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。ROM22、不揮発性メモリ24、CD-ROM、DVD-ROM、USB、及びメモリカードは非一時的(non-transitory)記憶媒体の一例である。
【0178】
更に、文書管理装置4は、通信回線7を通じて外部装置から情報処理プログラムをダウンロードし、ダウンロードした情報処理プログラムを記憶装置に記憶してもよい。この場合、文書管理装置4のCPU21は、外部装置からダウンロードした情報処理プログラムを記憶装置から読み込んで各々の処理を実行する。
【0179】
以下に本実施形態に係る付記を示す。
【0180】
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
サプライチェーン識別子に紐づいた、複数の組織情報と複数の文書を管理し、
第1組織のユーザが操作する第1端末から、前記サプライチェーン識別子に対応付けて、第2組織のユーザの識別情報、前記文書、及び前記文書の識別情報の登録を受け付け、
前記第2組織のユーザが操作する第2端末に、前記サプライチェーン識別子に紐づいた前記文書であって、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書に対する予め定めた操作を許可する
情報処理装置。
【0181】
(((2)))
前記プロセッサは、前記第1端末から、前記サプライチェーン識別子と対応付けられた第2組織のユーザの識別情報、前記文書、及び前記文書の識別情報に加え、更に前記予め定めた操作の種類の登録を受け付け、前記第2端末に、前記サプライチェーン識別子に紐づいた前記文書であって、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書に対する前記予め定めた操作の種類を許可する
(((1)))に記載の情報処理装置。
【0182】
(((3)))
前記予め定めた操作の種類として、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書の取得、閲覧、複製、アクセス権付与、編集、読み込み、及び実行の少なくとも1つが登録される
(((2)))に記載の情報処理装置。
【0183】
(((4)))
前記プロセッサは、前記文書毎に前記第1端末及び前記第2端末による前記文書のアクセス履歴を記憶装置に登録する
(((1)))~(((3)))の何れかに記載の情報処理装置。
【0184】
(((5)))
前記プロセッサは、前記第1組織が前記第2組織に開示した前記文書のアクセス履歴を、サプライチェーンの管理者が操作する管理者端末に出力する
(((4)))に記載の情報処理装置。
【0185】
(((6)))
前記プロセッサは、サプライチェーンにおいて、前記文書のアクセス履歴を要求した前記第1組織の管理者端末に、前記文書のアクセス履歴を要求した前記第1組織の下位に位置し、前記第1組織と直接的又は間接的に案件の委託関係がある各組織における前記文書のアクセス履歴を出力する
(((5)))に記載の情報処理装置。
【0186】
(((7)))
前記プロセッサは、前記第1組織によって指定された組織であって、前記第1組織と直接的又は間接的に案件の委託関係がある、前記第1組織の上位に位置する組織の管理者端末に、前記第1組織の下位に位置し、前記第1組織と直接的又は間接的に案件の委託関係がある各組織における前記文書のアクセス履歴を出力する
(((6)))に記載の情報処理装置。
【0187】
(((8)))
前記プロセッサは、サプライチェーンの元請け会社の管理者が操作する管理者端末に、前記文書のアクセス履歴を出力する
(((5)))に記載の情報処理装置。
【0188】
(((9)))
前記プロセッサは、登録された前記文書に修正が加えられた場合、サプライチェーンの元請け会社の管理者が操作する前記第1端末に対して、前記文書に修正が加えられたことを知らせるメッセージを出力する
(((1)))~(((8)))の何れかに記載の情報処理装置。
【0189】
(((10)))
前記プロセッサは、同じ前記サプライチェーン識別子及び同じ識別情報が対応付けられた前記文書の管理情報を取得し、登録された前記文書のファイル名が前記文書の原本のファイル名が異なる場合に、前記文書に修正が加えられたと検知する
(((9)))に記載の情報処理装置。
【0190】
(((11)))
前記プロセッサは、前記第1組織と前記第2組織における前記文書の流通状況を、サプライチェーンの管理者が操作する管理者端末に出力する
(((1)))~(((10)))の何れかに記載の情報処理装置。
【0191】
(((12)))
前記プロセッサは、前記文書が予め定めた前記第1組織及び予め定めた前記第2組織の少なくとも一方に流通している場合、注意するよう促すメッセージをサプライチェーンの管理者が操作する管理者端末に出力する
(((11)))に記載の情報処理装置。
【0192】
(((13)))
コンピュータに、
サプライチェーン識別子に紐づいた、複数の組織情報と複数の文書を管理し、
第1組織のユーザが操作する第1端末から、前記サプライチェーン識別子に対応付けて、第2組織のユーザの識別情報、前記文書、及び前記文書の識別情報の登録を受け付け、
前記第2組織のユーザが操作する第2端末に、前記サプライチェーン識別子に紐づいた前記文書であって、前記第1組織のユーザが前記第2組織のユーザに対して登録した前記文書に対する予め定めた操作を許可する処理を実行させるための
情報処理プログラム。
【0193】
(((1)))、及び(((13)))によれば、元請け会社が委託会社に委託した業務が、委託会社から更に他の委託会社に順次再委託されることで構築されるサプライチェーンにおいて、委託会社間で授受が行われる文書の管理を元請け会社の管理者が一元的に管理する場合と比較して、管理者による文書の管理負担を軽減することができる、という効果を有する。
【0194】
(((2)))によれば、委託先会社が文書に対して実行可能な操作の種類を、委託元会社が指定することができる、という効果を有する。
【0195】
(((3)))によれば、委託元会社は、予め定めた複数種類の操作の中から、委託先会社が文書に対して実行可能な操作の種類を組み合わせて指定することができる、という効果を有する。
【0196】
(((4)))によれば、委託先会社が文書を取得したか否かを把握することができる、という効果を有する。
【0197】
(((5)))によれば、サプライチェーンの管理者が、文書の取得状況を把握することができる、という効果を有する。
【0198】
(((6)))によれば、サプライチェーンの管理者が、管理者が所属する組織の下位に位置し、直接的又は間接的な委託関係がある各組織における文書の取得状況を把握することができる、という効果を有する。
【0199】
(((7)))によれば、管理者が所属する組織の上位に位置し、直接的又は間接的な委託関係がある組織に、管理者が所属する組織の下位に位置し、直接的又は間接的な委託関係がある各組織における文書の取得状況を報告することができる、という効果を有する。
【0200】
(((8)))によれば、サプライチェーンの元請け会社の管理者が、文書の取得状況を把握することができる、という効果を有する。
【0201】
(((9)))によれば、サプライチェーンを通じて文書が流通する過程で、文書に修正が加えられたか否かを把握することができる、という効果を有する。
【0202】
(((10)))によれば、文書のファイル名から文書に修正が加えられたか否かを把握することができる、という効果を有する。
【0203】
(((11)))によれば、サプライチェーンの管理者が、委託契約を直接交わしていない委託会社以降における文書の流通状況を把握することができる、という効果を有する。
【0204】
(((12)))によれば、サプライチェーンの管理者が、問題のある委託会社に文書が流通したことを把握することができる、という効果を有する。
【符号の説明】
【0205】
1 元請け会社
2 委託会社
2A 委託元会社
2B 委託先会社
3 情報システム
4 文書管理装置
5 元請け端末
6 委託端末
6A 委託元端末
6B 委託先端末
7 通信回線
8 管理テーブル
9 リンク
10 通信部
11 案件管理部
12 ユーザ管理部
13 文書登録部
14 文書配布部
15 SC分析部
16 文書DB
20 コンピュータ
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 不揮発性メモリ
25 I/O
26 バス
27 通信ユニット
28 入力ユニット
29 表示ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12