(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055245
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】電気機器
(51)【国際特許分類】
F21V 31/00 20060101AFI20240411BHJP
F21S 9/02 20060101ALI20240411BHJP
F21S 6/00 20060101ALI20240411BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240411BHJP
F21V 17/12 20060101ALI20240411BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240411BHJP
【FI】
F21V31/00 100
F21S9/02 100
F21S6/00 120
F21V23/00 160
F21V17/12
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022162011
(22)【出願日】2022-10-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】出井 良昂
(72)【発明者】
【氏名】喜嶋 裕司
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 崇
【テーマコード(参考)】
3K011
3K014
【Fターム(参考)】
3K011BA01
3K011BA08
3K014AA01
3K014BA01
3K014BA02
3K014BA04
3K014NA04
(57)【要約】
【課題】防水性及び防塵性のよい電気機器を提供する。
【解決手段】スタンドライト10では、ライトユニット70から延出される配線コード55が、支持パイプ50のコード挿通部52Aを挿通し、支持パイプ50内に配策されている。ここで、支持パイプ50の上端部が、下側へ開放された有底円筒状のパイプキャップ56によって覆われている。パイプキャップ56の下端部には、下側へ開放された溝状の切欠部56Cが形成されており、配線コード55のコードブッシュ55Aが切欠部56C内に配置されている。これにより、パイプキャップ56によって、支持パイプ50の上端開口部を閉塞しつつ、支持パイプ50から突出する配線コード55(コードブッシュ55A)を上側及び支持パイプ50の周方向外側から覆うことができる。したがって、スタンドライト10の防水性及び防塵性を向上することができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源を有するライトと、
前記ライトから延出される配線コードと、
上下方向に延在され、前記ライトを支持する筒状の支持パイプと、
前記支持パイプの上端部に形成され、前記配線コードが挿通されるコード挿通部と、
下側へ開放された有底筒状に形成され、前記支持パイプの上端部を覆うパイプキャップと、
前記パイプキャップの下端部において下側へ開放された溝状に形成され、前記配線コードが挿通される切欠部と、
を備えた電気機器。
【請求項2】
前記支持パイプは、
前記支持パイプの下部を構成する下側パイプと、
前記下側パイプの内部に配置され、前記下側パイプから上側へ伸長可能に構成されると共に、前記コード挿通部を有する上側パイプと、
前記下側パイプの上端部に設けられ、前記上側パイプをクランプして前記上側パイプを保持するクランプ部と、
を含んで構成されており、
前記パイプキャップの下端は、前記コード挿通部から突出する前記配線コードよりも下側に位置しており、前記上側パイプの非伸長状態では、前記クランプ部が、前記パイプキャップの下側に隣接して配置される請求項1に記載の電気機器。
【請求項3】
前記パイプキャップが固定ネジによって前記支持パイプに締結固定されている請求項1に記載の電気機器。
【請求項4】
前記支持パイプの上端部には、前記ライトを連結するパイプ側連結部が設けられており、前記パイプ側連結部によって前記パイプキャップ及び前記固定ネジが覆われている請求項3に記載の電気機器。
【請求項5】
前記切欠部は、上側へ開放された溝状に形成され、
前記配線コードの外周部には、筒状のコードブッシュが設けられると共に、前記コードブッシュの外周部には、ブッシュ溝が形成されており、
前記切欠部の縁部が、前記ブッシュ溝に挿入されて、前記コードブッシュと前記支持パイプとが前記支持パイプの径方向に係合している請求項1に記載の電気機器。
【請求項6】
前記切欠部の上端部には、下側へ突出した係合片が形成されており、
前記係合片が、前記ブッシュ溝に挿入されて、前記コードブッシュと前記パイプキャップとが前記支持パイプの径方向に係合している請求項5に記載の電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載の電気機器では、ハウジングが、トップハンドル及びボトムハンドルに連結されており、ハウジング内には、LEDが実装された基板が設けられている。そして、ボトムハンドルを地面等に載置して、LEDを発光させることで、作業用のライトとして機能させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、作業用のライトとして機能する電気機器では、ライトがパイプ等によって支持され、ライトから外部へ延出される配線コードが、パイプ内に配策されるものがある。この場合には、配線コードが、パイプの挿通部内を挿通して、パイプ内に配策される。また、作業用のライトとしては、屋外で使用される。このため、このような電気機器では、配線コード用の挿通部における防水性及び防塵性を確保する構造にすることが望ましい。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して、防水性及び防塵性のよい電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、光源を有するライトと、前記ライトから延出される配線コードと、上下方向に延在され、前記ライトを支持する筒状の支持パイプと、前記支持パイプの上端部に形成され、前記配線コードが挿通されるコード挿通部と、下側へ開放された有底筒状に形成され、前記支持パイプの上端部を覆うパイプキャップと、前記パイプキャップの下端部において下側へ開放された溝状に形成され、前記配線コードが挿通される切欠部と、を備えた電気機器である。
【0007】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記支持パイプは、前記支持パイプの下部を構成する下側パイプと、前記下側パイプの内部に配置され、前記下側パイプから上側へ伸長可能に構成されると共に、前記コード挿通部を有する上側パイプと、前記下側パイプの上端部に設けられ、前記上側パイプをクランプして前記上側パイプを保持するクランプ部と、を含んで構成されており、前記パイプキャップの下端は、前記コード挿通部から突出する前記配線コードよりも下側に位置しており、前記上側パイプの非伸長状態では、前記クランプ部が、前記パイプキャップの下側に隣接して配置される電気機器である。
【0008】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記パイプキャップが固定ネジによって前記支持パイプに締結固定されている電気機器である。
【0009】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記支持パイプの上端部には、前記ライトを連結するパイプ側連結部が設けられており、前記パイプ側連結部によって前記パイプキャップ及び前記固定ネジが覆われている電気機器である。
【0010】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記切欠部は、上側へ開放された溝状に形成され、前記配線コードの外周部には、筒状のコードブッシュが設けられると共に、前記コードブッシュの外周部には、ブッシュ溝が形成されており、前記切欠部の縁部が、前記ブッシュ溝に挿入されて、前記コードブッシュと前記支持パイプとが前記支持パイプの径方向に係合している電気機器である。
【0011】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記切欠部の上端部には、下側へ突出した係合片が形成されており、前記係合片が、前記ブッシュ溝に挿入されて、前記コードブッシュと前記パイプキャップとが前記支持パイプの径方向に係合している電気機器である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の1又はそれ以上の実施形態によれば、防水性及び防塵性のよい電気機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態に係るスタンドライトの折畳状態を示す前側から見た正面図である。
【
図2】
図1に示されるスタンドライトの展開状態を示す正面図である。
【
図3】
図1に示されるスタンドライトの上側から見た平面図である。
【
図4】
図3に示されるライトユニットのライトカバーへの収容状態を示す右側から見た断面図(
図3の4-4線断面図)である。
【
図5】
図2に示されるスタンドライトの平面図である。
【
図6】
図5に示されるライトユニットの後側から見た後面図である。
【
図7】
図5に示されるライトユニットと連結キャップとの連結状態を示す前側から見た断面図(
図5の7-7線断面図)である。
【
図8】
図5に示されるライトユニットにおける第1ライトの右側から見た断面図(
図5の8-8線断面図)である。
【
図9】
図5に示される台座部と第2ライトとの連結状態を示す右側から見た断面図(
図5の9-9線断面図)である。
【
図10】
図7に示されるパイプキャップを上側伸長パイプから取外した状態を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて、本実施形態に係る電気機器としてのスタンドライト10について説明する。なお、図面において適宜示される矢印UP、矢印FR、及び矢印RHは、それぞれスタンドライト10の上側、前側、及び右側を示している。以下の説明において、上下、前後、左右の方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、スタンドライト10の上下方向、前後方向、左右方向を示すものとする。
【0015】
図1及び
図2に示されるように、スタンドライト10は、スタンド部20(広義には、機器本体部として把握される要素である)と、ライトユニット70と、を含んで構成されている。スタンドライト10は、折畳状態(
図1に示される状態)と、折畳状態から展開された展開状態(
図2に示される状態)と、に切替可能に構成されている。例えば、スタンドライト10の不使用時には、スタンドライト10を折畳状態にしてスタンドライト10を保管する。一方、スタンドライト10の使用時には、展開状態のスタンドライト10を地面等に載置して、スタンドライト10の周囲をスタンドライト10によって照明するようになっている。以下、スタンドライト10の各構成について説明する。
【0016】
(スタンド部20について)
スタンド部20は、三脚部30と、ヘッド部40と、支持柱としての支持パイプ50と、を含んで構成されている。
【0017】
(三脚部30について)
三脚部30は、スタンド部20の下端部を構成している。三脚部30は、支柱31と、スライド部材33と、3箇所の脚部34と、を含んで構成されている。支柱31は、上下方向を軸方向とする略円筒状に形成されている。支柱31の下端部には、バッテリ装着部32が設けられており、バッテリ装着部32は、中空の矩形箱状に形成されている。そして、図示しないバッテリが、バッテリ装着部32に収容されており、バッテリは、バッテリ装着部32に設けられた制御部に電気的に接続されている。そして、バッテリから後述する第1光源84及び第2光源94に電力が供給される。
【0018】
スライド部材33は、上下方向を軸方向とする略円筒状に形成されて、支柱31に上下方向に移動可能に外挿されている。具体的には、スタンドライト10の折畳状態では、スライド部材33が支柱31の上部に位置し、スタンドライト10の展開状態では、スライド部材33が支柱31の下部に位置する。なお、スライド部材33の内部には、図示しない係止ピンが設けられており、係止ピンが支柱31に係止されて、スライド部材33が支柱31の上端部又は下端部に保持される。
【0019】
スライド部材33には、三脚側ハンドル部33Aが一体に設けられている。三脚側ハンドル部33Aは、スライド部材33の前側において上下方向に延在されており、三脚側ハンドル部33Aの長手両端部が、後側へ屈曲されて、スライド部材33に接続されている。三脚側ハンドル部33Aには、解除ボタン36が設けられており、解除ボタン36を操作することで、係止ピンの支柱31への係止状態を解除するようになっている。
【0020】
脚部34は、スタンドライト10の折畳状態において、上下方向に延在された略長尺状に形成されており、スライド部材33の径方向外側に配置されている。具体的には、1箇所の脚部34がスライド部材33に対して後側に配置され、3箇所の脚部34がスライド部材33の周方向に等間隔毎に並んで配置されている。脚部34の上端部が、スライド部材33に回動可能に連結され、脚部34の上下方向中間部がリンク部材35を介してスライド部材33の下端部に連結されている。そして、スライド部材33を支柱31の上端部から下端部へ移動させることで、脚部34の下端部がスライド部材33の径方向外側へ移動して、脚部34が展開されるようになっている。
【0021】
(ヘッド部40について)
図1~
図5に示されるように、ヘッド部40は、全体として上側へ開放された略有底矩形筒状に形成されて、支柱31の上端部に固定されている。具体的には、ヘッド部40は、ヘッド部40の下端部を構成するヘッドベース部41と、ヘッド部40の上端部を構成するカバー部としてのライトカバー部42と、ヘッドベース部41及びライトカバー部42を連結する左右一対のカバー連結部43と、を含んで構成されている。
【0022】
ヘッドベース部41は、上下方向を厚み方向とする略矩形偏平状に形成されている。支柱31の上端部が、ヘッドベース部41の略中央部に形成された固定孔(図示省略)内に嵌入されて、ヘッドベース部41が支柱31の上端部に固定されている。ヘッドベース部41には、ハンドル41Aが一体に設けられている。ハンドル41Aは、平面視で後側へ開放された略U字形状に形成されており、ハンドル41Aの長手方向両端部が、ヘッドベース部41の前端部に接続されている。ハンドル41Aの左右方向の寸法は、ヘッドベース部41の左右方向の寸法よりも若干小さく設定されている。
【0023】
ヘッドベース部41の前端部の左右方向中間部には、スイッチポタン44(
図3参照)が設けられており、スイッチポタン44は、下側へ押圧操作可能にヘッドベース部41から上側へ露出している。ヘッドベース部41内には、スイッチポタン44によって操作されるスイッチ(図示省略)が設けられており、スイッチは、制御部に電気的に接続されている。
【0024】
ライトカバー部42は、上側へ開放された略段付矩形筒状に形成されている。詳しくは、ライトカバー部42の上部の外形が、ライトカバー部42の下部の外形と比べて大きく設定されている。折畳状態では、後述するライトユニット70の大半が、ライトカバー部42の内部に収容されて、ライトカバー部42によって、ライトユニット70を前後方向両側及び左右方向両側から覆うようになっている(
図4参照)。
【0025】
カバー連結部43は、ライトカバー部42に一体に形成され、ライトカバー部42の左右両側部から下側へ延出されて、ヘッドベース部41に締結固定されている。詳しくは、カバー連結部43は、側面視で上側へ開放された略U字形状に形成されており、カバー連結部43の下端部がヘッドベース部41の左右方向外側端部に締結固定され、カバー連結部43の上端部が、ライトカバー部42の左右方向外側端部における前端部及び後端部に接続されている。
【0026】
(支持パイプ50について)
図2に示されるように、支持パイプ50は、上下方向に延在されており、支持パイプ50の上端部が、パイプキャップ56(
図1参照)によって覆われている。支持パイプ50は、2重パイプ構造を成しており、折畳状態では、支持パイプ50が支柱31内に格納しており、展開状態では、支持パイプ50が、ヘッドベース部41から上側へ伸長されるようになっている。具体的には、支持パイプ50は、上下方向に延在された下側パイプとしての下側伸長パイプ51と、上側パイプとしての上側伸長パイプ52と、を有しており、折畳状態では、下側伸長パイプ51が、支柱31内に配置され、上側伸長パイプ52が下側伸長パイプ51内に配置されている。また、ヘッドベース部41の略中央部には、上側へ突出された円筒状の下側クランプ部53が設けられており、下側伸長パイプ51が下側クランプ部53に挿入されて下側クランプ部53に支持されている。また、下側伸長パイプ51の上端部には、円筒状のクランプ部としての上側クランプ部54が設けられており、上側伸長パイプ52が上側クランプ部54に挿入されて、上側クランプ部54に支持されている。そして、スタンドライト10の使用時には、下側クランプ部53の下側伸長パイプ51に対するクランプ状態を解除することで、下側伸長パイプ51がヘッドベース部41から上側へ伸長される。また、上側クランプ部54の上側伸長パイプ52に対するクランプ状態を解除することで、上側伸長パイプ52が下側伸長パイプ51から上側へ伸長されるようになっている。なお、下側クランプ部53及び上側クランプ部54は、周知のレバー式のクランプ機構を有するクランプ部材である。
【0027】
図10に示されるように、上側伸長パイプ52の上端部における後端部には、コード挿通部52Aが設けられている。コード挿通部52Aは、上下方向に延在され且つ前後方向に貫通された溝状に形成されており、コード挿通部52Aの上端部が上側へ開放されている。上側伸長パイプ52の内周部には、3箇所のパイプ側固定部52Bが設けられている。パイプ側固定部52Bは、平面視で、パイプ側固定部52Bの径方向内側へ開放された略C字形柱状に形成されて、上下方向に延在されている。
【0028】
コード挿通部52Aには、制御部と、後述するライトユニット70における第1光源84及び第2光源94と、を接続する配線コード55が挿通している。具体的には、制御部から延出された配線コード55が、支柱31及び支持パイプ50内に配索されると共に、コード挿通部52Aから上側伸長パイプ52の外部へ延出される。また、配線コード55の支柱31及び支持パイプ50内に配索された部分、及び配線コード55のコード挿通部52Aから外部へ延出された部分は、所謂カールコードとして構成されている(
図4~
図6参照)。これにより、配線コード55は、伸縮可能に構成されている。
【0029】
配線コード55におけるコード挿通部52Aに対応する部位の外周部には、コードブッシュ55Aが設けられており、コードブッシュ55Aは、前後方向を軸方向とする略円筒状に形成されている。コードブッシュ55Aの外周部の前端部には、径方向外側へ突出したフランジ55Bが形成されている。コードブッシュ55Aの前後方向中間部の外周部には、フランジ55Bの後側においてブッシュ溝55Cが形成されている。ブッシュ溝55Cは、コードブッシュ55Aの周方向に沿って延在されると共に、コードブッシュ55Aの周方向全周に亘って形成されている。そして、コード挿通部52Aの縁部が、コードブッシュ55Aのブッシュ溝55C内に挿入されて、コードブッシュ55Aが、コード挿通部52Aの下端部内に配置されている。これにより、配線コード55が、上側伸長パイプ52の上端部に前後方向に係合した状態で組付けられている(
図4及び
図8参照)。
【0030】
図4、
図6~
図8、及び
図10に示されるように、パイプキャップ56は、樹脂製とされると共に、上側伸長パイプ52の上端部に設けられている。パイプキャップ56は、下側へ開放された略段付有底円筒状に形成されており、パイプキャップ56の下部の外径がパイプキャップ56の上部の外径と比べて大きく設定されている。そして、上側伸長パイプ52の上端部がパイプキャップ56内に挿入されて、パイプキャップ56によって上側伸長パイプ52の上端部が覆われている。パイプキャップ56の上壁の外周部には、上側伸長パイプ52のパイプ側固定部52Bに対応する位置において、3箇所の固定孔56Aが貫通形成されている。そして、固定ネジ58が、固定孔56A内に上側から挿入され、パイプ側固定部52Bの内周部に螺合されて、パイプキャップ56が上側伸長パイプ52に固定されている。
【0031】
パイプキャップ56の上壁には、中央部において、後述する連結キャップ60を固定するためのキャップ側固定部56Bが一体に設けられている。キャップ側固定部56Bは、上下方向を軸方向とする略段付円筒状に形成されて、パイプキャップ56の上壁から上側及び下側へ突出している。キャップ側固定部56Bの下部(パイプキャップ56の上壁から下側へ突出した部分)の外径が、キャップ側固定部56Bの上部(パイプキャップ56の上壁から上側へ突出した部分)の外径と比べて若干大きく設定されている。キャップ側固定部56Bの下部内には、ナット57が設けられており、ナット57は、インサート成形等の手法によって、キャップ側固定部56B(パイプキャップ56)と一体に成形されている。
【0032】
パイプキャップ56の下端は、配線コード55のコードブッシュ55Aよりも下側に位置しており、パイプキャップ56の下端部には、コードブッシュ55Aに対応する位置において、切欠部56Cが形成されている。切欠部56Cは、後側から見て下側へ開放された略逆U字形溝状に形成されると共に、パイプキャップ56の径方向に貫通している。そして、コードブッシュ55Aが、切欠部56C内に配置されると共に、切欠部56Cの上側内周面の下側に隣接して配置されている。これにより、配線コード55(コードブッシュ55A)がパイプキャップ56によって、上側且つ上側伸長パイプ52の周方向両側から覆われている(
図6参照)。また、上側伸長パイプ52の非伸長状態では、上側クランプ部54が、パイプキャップ56の下側に隣接配置されて、切欠部56Cの下側開口部が、上側クランプ部54によって閉塞される(
図6において2点鎖線にて示される上側クランプ部54を参照)。
【0033】
切欠部56Cの上端部の内周面には、係合片56D(
図4参照)が設けられており、係合片56Dは、前後方向を板厚方向として切欠部56Cの上端部から下側へ延出されている。係合片56Dは、コードブッシュ55Aのブッシュ溝55C内に上側から挿入されて、係合片56Dとコードブッシュ55Aとが前後方向に係合している。
【0034】
(ライトユニット70について)
図4~
図8に示されるように、ライトユニット70は、上側伸長パイプ52の上端部に設けられたパイプ側連結部としての連結キャップ60によって、上側伸長パイプ52に連結されている。以下、先に連結キャップ60について説明し、次いでライトユニット70について説明する。
【0035】
連結キャップ60は、下側へ開放された略円筒状に形成されて、パイプキャップ56の上部に上側から外挿されている。すなわち、連結キャップ60がパイプキャップ56の上部及び固定ネジ58の頭部を覆っている。連結キャップ60の上壁の中央部には、上側へ開放され且つ下側へ突出した固定凹部60Aが形成されており、固定凹部60Aの底壁の中央部には、固定孔60Bが貫通形成されている。固定凹部60Aは、パイプキャップ56のキャップ側固定部56Bの上側に隣接配置されており、固定ボルト61が、固定孔60B内に挿入され、パイプキャップ56のナット57に螺合されて、連結キャップ60がパイプキャップ56に固定されている。
【0036】
連結キャップ60の外周部には、左右一対のヒンジ軸60Cが一体に設けられており、ヒンジ軸60C(
図7参照)は、左右方向を軸方向とする略円筒状に形成されて、連結キャップ60から左右方向外側へ突出している。
【0037】
図1~
図9に示されるように、ライトユニット70は、ライトとしての第1ライト80と、左右一対のライトとしての第2ライト90と、を含んで構成されている。スタンドライト10の使用時には、第1ライト80及び第2ライト90が前方側へ向く第1状態としての前方照射状態(
図5に示される状態)と、第1ライト80が前方側を向き且つ第2ライト90が左右方向外側へ向く第2状態として多方向照射状態(
図5において2点鎖線にて示される第2ライト90の状態)と、第1ライト80及び第2ライト90が上方側へ向く第3状態としての上方照射状態(
図8において2点鎖線にて示される状態)と、に切替可能に構成されている。以下、前方照射状態のライトユニット70を用いて、ライトユニット70の構成について説明する。
【0038】
図5~
図8に示されるように、第1ライト80は、第1ライト80の前部を構成する第1ライト部81と、第1ライト80の後部を構成する台座部82と、を含んで構成されている。第1ライト80の外郭は、複数のハウジング部材によって構成され、これらハウジング部材を互いに組み付けることで第1ライト80が形成されている。第1ライト部81の外郭は、上下方向を長手方向とし且つ前側へ開放された略矩形箱状に形成されている。第1ライト部81内には、第1ライト基板83が設けられており、第1ライト基板83は、前後方向を板厚方向とし且つ上下方向を長手方向とする矩形板状に形成されている。第1ライト基板83の前面には、LED等によって構成された複数の光源としての第1光源84が設けられている。第1光源84は、配線コード55によって制御部に電気的に接続されており、発光された光を前方側へ照射する。具体的には、上側伸長パイプ52から延出された配線コード55が、第1ライト80の台座部82内に配索されて、第1ライト基板83に接続されている。第1ライト基板83の前側には、光を透過可能なライトカバー85が設けられており、ライトカバー85によって第1ライト部81の前側開口部が閉塞されている。
【0039】
台座部82は、後側から見て、中空の略I字形ブロック状に形成されており、第1ライト部81の上下方向中間部から後側へ突出している。具体的には、台座部82は、上下方向に延在された台座本体部82Aと、台座本体部82Aの上端部から左右方向外側へ延出された左右一対の上側連結部82Bと、台座本体部82Aの下端部から左右方向外側へ延出された左右一対の下側連結部82Cと、を含んで構成されている(
図6参照)。台座本体部82Aの上下寸法は、第1ライト部81の上下寸法よりも小さく設定されており、後側から見て、第1ライト部81が、台座本体部82Aよりも上側及び下側へ突出している。左右一対の上側連結部82B及び下側連結部82Cは、第1ライト部81よりも左右方向外側へ突出している。
【0040】
台座本体部82Aの左右方向両端部には、上下方向中間部において、左右一対のヒンジ部82Dが一体に設けられており、ヒンジ部82Dは、台座本体部82Aから後側へ突出している。ヒンジ部82Dの後端部には、左右方向外側へ開放されたザグリ部82E(
図7参照)が形成されており、ザグリ部82Eの底壁には、ヒンジ孔82F(
図7参照)が左右方向に貫通形成されている。そして、ヒンジ部82Dが連結キャップ60の左右方向外側に配置され、ヒンジ軸60Cがヒンジ孔82F内に挿入されて、台座部82が、左右方向を軸方向として連結キャップ60に回動可能に支持されている。換言すると、ライトユニット70が、上側伸長パイプ52の上端部に左右方向を軸方向として回動可能に連結されて、第1ライト80(第1ライト部81及び台座部82)が上側伸長パイプ52の前側に配置されている。これにより、ライトユニット70をヒンジ軸60Cの軸回りに回動させることで、ライトユニット70を前方照射状態又は上方照射状態に切替ることができるようになっている。なお、ヒンジ軸60Cの内周部には、ネジ86が螺合されており、ネジ86の締結によって、ライトユニット70が前方照射状態又は上方照射状態に保持される。
【0041】
図5、
図6、及び
図9に示されるように、左右一対の第2ライト90は、左右方向において対称に構成されている。このため、以下、第1ライト80に対して右側に配置された第2ライト90を用いて、第2ライト90の構成について説明する。第2ライト90は、第2ライト90の前部を構成する第2ライト部91と、第2ライト部91の後部を構成する連結部としてのライト連結部92と、を含んで構成されている。第2ライト90の外郭は、複数のハウジング部材を有しており、これらハウジング部材を互いに組付けることで、第2ライト90が形成されている。
【0042】
第2ライト部91は、第1ライト部81と同じ構成となっている。すなわち、第2ライト部91の外郭は、上下方向を長手方向とし且つ前側へ開放された略矩形箱状に形成されている。正面視における第2ライト部91の外形は、第1ライト部81の外形と同じに設定されている。第2ライト部91内には、第2ライト基板93が設けられており、第2ライト基板93は、前後方向を板厚方向とし且つ上下方向を長手方向とする矩形板状に形成されている。第2ライト基板93の前面には、LED等によって構成された複数の光源としての第2光源94が設けられている。第2光源94は、配線コード55によって制御部に電気的に接続されており、発光された光を前方側へ照射する。具体的には、第1ライト80の台座部82内に配索された配線コード55が、第2ライト90内に配索されて、第2ライト基板93に接続されている。第2ライト基板93の前側には、光を透過可能なライトカバー95が設けられており、ライトカバー95によって第2ライト部91の前側開口部が閉塞されている。また、第2ライト部91は、第1ライト部81の右側に隣接して配置されて、前側から見て、第1ライト80の台座部82が視認不能となっている。
【0043】
ライト連結部92は、上下方向に延在された中空の略矩形ブロック状に形成されている。ライト連結部92には、上下一対の連結軸92Aが設けられており、連結軸92Aは、上下方向を軸方向とする略円筒状に形成されて、ライト連結部92から上下方向外側へ突出している。そして、ライト連結部92が、第1ライト80の上側連結部82Bと下側連結部82Cとの間に配置され、上下一対の連結軸92Aが、上側連結部82B及び下側連結部82Cに回動可能に連結されている。これにより、第2ライト90が上下方向を軸方向として第1ライト80に回動可能に連結されており、
図5に示されるように、多方向照射状態では、第2ライト90が後側へ約120度回動されて、第2ライト90が、右斜め後方側へ向くようになっている。すなわち、多方向照射状態では、平面視で、第2ライト90の第2光源94の光が、第1ライト80の第1光源84の光の照射方向と交差する方向へ照射するようになっている。なお、ライト連結部92の内周部には、ネジ96(
図9参照)が螺合されており、ネジ96が上側連結部82B及び下側連結部82Cに当接することで、前方照射状態又は多方向照射状態に固定される。
【0044】
また、多方向照射状態では、平面視で、第1ライト部81及び第2ライト部91における幅方向(左右方向)の中心線CLの交点Pが、上側伸長パイプ52の前側で且つ台座部82に重なるように位置している。さらに、多方向照射状態では、平面視で、左右の第2ライト部91が上側伸長パイプ52の左右方向外側に位置している。このため、例えば、スタンドライト10では、多方向照射状態のライトユニット70をヒンジ軸60Cの軸回りに上側へ90度回転させた姿勢でも、使用できる構成になっている。
【0045】
さらに、ライトユニット70の上方照射状態では、台座部82の台座本体部82Aが上側伸長パイプ52の上側に位置する。また、
図4に示されるように、スタンドライト10の折畳状態では、上方照射状態のライトユニット70が、ライトカバー部42の内部に収容されて、ライトカバー部42によってライトユニット70が前後方向両側及び左右方向両側から覆われている。具体的には、第1ライト基板83が収容された第1ライト部81の後部、第2ライト基板93が収容された第2ライト部91の後部、及びヒンジ部82Dを除く台座部82が、ライトカバー部42によってライトユニット70が前後方向両側及び左右方向両側から覆われる。
【0046】
(作用効果)
次に、本実施の形態の作用及び効果について説明する。
【0047】
上記のように構成されたスタンドライト10によってスタンドライト10の周囲を照明するときには、スタンドライト10を展開状態にして、三脚部30の脚部34を地面等に載置する。これにより、スタンドライト10が地面に立脚される。また、使用者の操作によって、ライトユニット70を前方照射状態にすることで、第1ライト部81及び第2ライト部91が前方へ向くように配置される。そして、使用者がスイッチポタン44を押圧操作することで、第1光源84及び第2光源94から光が前方側へ照射される。よって、照明対象物がスタンドライト10の前方側に位置するように、スタンドライト10を地面に設置することで、照明対象物を良好に照明することができる。
【0048】
また、使用者の操作によって、第2ライト90を第1ライト80に対して相対回動させて、第2ライト部91が左右方向外側斜め後方側へ向くように配置させることで、ライトユニット70が多方向照射状態になる。このため、上側から見て、第1光源84及び第2光源94からの光を、ライトユニット70から3方向に放射状に照射させることができる。よって、スタンドライト10の周囲の全体を同時に照明するような場合には、ライトユニット70を多方向照射状態にすることで、スタンドライト10の周囲を良好に照明することができる。
【0049】
以上説明したように、本実施形態のスタンドライト10によれば、第1ライト部81及び第2ライト部91を有するライトユニット70が、前方照射状態又は多方向照射状態に切替可能に構成されている。そして、前方照射状態では、第1ライト部81の第1光源84及び第2ライト部91の第2光源94が光を前側へ照射する。また、多方向照射状態では、第1光源84が光を前側へ照射すると共に、上側から見て、第2光源94が光を左右方向外側斜め後方側へ照射するように第2ライト部91が配置される。これにより、例えば、照明形態に応じて、ライトユニット70を前方照射状態又は多方向照射状態に切替えることで、照明対象物を効果的に照明することができる。したがって、本実施形態のスタンドライト10によれば、利便性を向上することができる。
【0050】
しかも、ライトユニット70の前方照射状態では、第2ライト部91が第1ライト部81の左右方向外側に隣接配置されて、前側から見て台座部82が第1ライト部81及び第2ライト部91によって視認不能とされている。すなわち、ライトユニット70の前方照射状態では、第1ライト部81及び第2ライト部91が左右方向に密着して配置されている。このため、ライトユニット70の前方照射状態において、仮に、第1ライト部81及び第2ライト部91が離間して配置される場合と比べて、前方側の照明対象物を効果的に照明することができる。
【0051】
すなわち、ライトユニット70の前方照射状態において、仮に、第1ライト部81及び第2ライト部91を左右方向に離間した場合には、3つのライト部が左右方向に所定の隙間を空けて並んで配置されるようになり、照明対象物に対する照度が低下する可能がある。これに対して、ライトユニット70の前方照射状態において、第1ライト部81及び第2ライト部91を左右方向に密着して配置することで、第1ライト部81及び一対の第2ライト部91を、1つのライト部として機能させて、前方側へ光を照射することができる。よって、照明対象物に対する照度を高くすることができる。したがって、本実施形態のスタンドライト10によれば、ライトユニット70の前方照射状態において、前方側の照明対象物を効果的に照明することができる。
【0052】
また、第1ライト部81及び第2ライト部91は、前方照射状態において、左右方向を幅方向とし且つ上下方向を長手方向とする略矩形状に配置されている。このため、ライトユニット70の前方照射状態では、正面視でライトユニット70を略正方形とすることができる。したがって、ライトユニット70を小型化しつつ、前方側の照明対象物を効果的に照明することができる。
【0053】
また、多方向照射状態では、平面視で、第1ライト部81及び第2ライト部91における幅方向の中心線CLの交点Pが、上側伸長パイプ52の前側で且つ台座部82に重なるように位置している。このため、例えば、平面視で、交点Pが、上側伸長パイプ52と重なる位置に配置される場合と比べて、多方向照射状態におけるライトユニット70の前後方向の体格の大型化を抑制できる。
【0054】
また、台座部82が、支持パイプ50の連結キャップ60に左右方向を軸方向として回動可能に連結されている。そして、前方照射状態のライトユニット70を回動させることで、ライトユニット70が上方照射状態に切替わり、上方照射状態では、第1光源84及び第2光源94が光を上側へ照射する。これにより、ライトユニット70の照射方向を上下方向に切替えることができる。したがって、使用者に対する利便性を一層向上することができる。また、上方照射状態では、台座部82が上側伸長パイプ52の上側に位置している。これにより、上方照射状態でのスタンドライト10の姿勢を安定化させることができる。
【0055】
また、折畳状態では、ライトユニット70がヘッド部40のライトカバー部42内に収容され、ライトカバー部42によって、台座部82が左右方向両側及び前後方向両側から覆われる。これにより、例えば、スタンドライト10の不使用時におけるライトユニット70の保護性能を向上することができる。特に、ライトユニット70における第1ライト80と第2ライト90とを連結する台座部82が、ライトカバー部42によって左右方向両側及び前後方向両側から覆われるため、第1ライト80と第2ライト90との連結部を良好に保護することができる。
【0056】
また、スタンドライト10では、ライトユニット70から延出される配線コード55が、支持パイプ50のコード挿通部52Aを挿通して、支持パイプ50内に配策されている。ここで、支持パイプ50の上端部が、下側へ開放された有底円筒状のパイプキャップ56によって覆われている。パイプキャップ56の下端部には、下側へ開放された溝状の切欠部56Cが形成されており、配線コード55のコードブッシュ55Aが切欠部56C内に配置されている。これにより、パイプキャップ56によって、支持パイプ50の上端開口部を閉塞しつつ、支持パイプ50から突出する配線コード55(コードブッシュ55A)を上側及び支持パイプ50の周方向外側から覆うことができる。その結果、例えば、水などの液体がコード挿通部52Aから支持パイプ50内へ浸入することを抑制できると共に、塵埃等がコード挿通部52Aから支持パイプ50内へ侵入することを抑制できる。したがって、スタンドライト10の防水性及び防塵性を向上することができる。
【0057】
また、支持パイプ50では、支持パイプ50の上部を構成する上側伸長パイプ52が、支持パイプ50の下部を構成する下側伸長パイプ51に伸長可能に連結されている。そして、パイプキャップ56の下端は、コード挿通部52Aから突出する配線コード55(コードブッシュ55A)よりも下側に位置しており、上側伸長パイプ52の非伸張状態では、上側伸長パイプ52を保持する上側クランプ部54が、パイプキャップ56の下側に隣接して配置される。これにより、上側伸長パイプ52の非伸長状態時に、配線コード55がパイプキャップ56及び上側クランプ部54に上下に挟まれることを抑制できる。したがって、配線コード55の断線を抑制することができる。
【0058】
また、上側クランプ部54の上側伸長パイプ52に対するクランプ力を良好に作用させることができる。すなわち、2重パイプ構造をなす支持パイプ50では、例えば、パイプキャップ56の切欠部56Cに対応する溝を、上側クランプ部54の上端部に形成し、パイプキャップ56において切欠部56Cを省略することも考えられる。この場合には、上側クランプ部54における上側伸長パイプ52との接触面積が、切欠部56Cに対応する溝によって減少するため、上側クランプ部54の上側伸長パイプ52に対するクランプ力が低下する可能性がある。これに対して、本実施形態では、パイプキャップ56に切欠部56Cが形成されているため、上側クランプ部54に当該溝を形成する必要がなくなる。その結果、上側クランプ部54における上側伸長パイプ52との接触面積の減少を抑制できる。したがって、上側クランプ部54の上側伸長パイプ52に対するクランプ力を良好に作用させることができる。
【0059】
また、パイプキャップ56は、固定ネジ58によって上側伸長パイプ52に締結固定されている。これにより、パイプキャップ56の上側伸長パイプ52に対する相対移動(回転)を制限することができる。このため、例えば、パイプキャップ56の上側伸長パイプ52に対する相対移動等に起因する配線コード55の断線等を抑制することができる。したがって、スタンドライト10の信頼性を向上することができる。
【0060】
また、上側伸長パイプ52の上端部には、ライトユニット70を連結するための連結キャップ60が設けられている。連結キャップ60は、下側へ開放された略有底円筒状に形成されて、パイプキャップ56の上部と固定ネジ58を覆っている。このため、ライトユニット70を連結する連結キャップ60を活用して、パイプキャップ56を覆うことができると共に、固定ネジ58を視認不能にすることができる。すなわち、連結キャップ60及びパイプキャップ56によって、2重のカバー構造を実現することができる。したがって、上側伸長パイプ52に対する防水性及び防塵性を一層高くすることができると共に、スタンドライト10の意匠性を向上することができる。
【0061】
また、配線コード55の外周部には、コードブッシュ55Aが設けられており、コードブッシュ55Aの外周部には、ブッシュ溝55Cが形成されている。そして、コード挿通部52Aの縁部が、コードブッシュ55Aのブッシュ溝55C内に挿入されて、配線コード55が、上側伸長パイプ52の上端部に前後方向(上側伸長パイプ52の径方向)に係合している。これにより、ブッシュ溝55Cとコード挿通部52Aの縁部とによって、所謂ラビリンス構造が形成されるため、上側伸長パイプ52に対する防水性及び防塵性を効果的に高くすることができる。
【0062】
また、パイプキャップ56における切欠部56Cの上端部の内周面には、係合片56Dが設けられており、係合片56Dは、切欠部56Cの上端部から下側へ延出されている。そして、係合片56Dが、コードブッシュ55Aのブッシュ溝55C内に上側から挿入されて、係合片56Dとコードブッシュ55Aとが前後方向に係合している。これにより、ブッシュ溝55Cと係合片56Dとによって、所謂ラビリンス構造が形成されるため、上側伸長パイプ52に対する防水性及び防塵性を効果的に高くすることができる。
【0063】
なお、本実施形態では、ライトユニット70が前方照射状態と多方向照射状態とに切替可能に構成されているが、第2ライト90を前方照射状態と多方向照射状態との間の任意の位置に配置して、スタンドライト10を使用してもよい。また、ライトユニット70を前方照射状態と上方照射状態との間の任意の位置に配置して、スタンドライト10を使用してもよい。
【符号の説明】
【0064】
10 スタンドライト(電気機器)
50 支持パイプ
51 下側伸長パイプ(下側パイプ)
52 上側伸長パイプ(上側パイプ)
52A コード挿通部
54 上側クランプ部(クランプ部)
55 配線コード
55A コードブッシュ
55C ブッシュ溝
56 パイプキャップ
56C 切欠部
56D 係合片
58 固定ネジ
80 第1ライト(ライト)
84 第1光源(光源)
90 第2ライト(ライト)
94 第2光源(光源)