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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055266
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20240411BHJP
   H01M 50/103 20210101ALI20240411BHJP
   H01M 50/184 20210101ALI20240411BHJP
   H01M 50/569 20210101ALI20240411BHJP
   H01M 50/548 20210101ALI20240411BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M50/103
H01M50/184 A
H01M50/569
H01M50/548 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022162052
(22)【出願日】2022-10-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中山 博之
(72)【発明者】
【氏名】岡本 夕紀
(72)【発明者】
【氏名】石黒 文彦
(72)【発明者】
【氏名】弘瀬 貴之
【テーマコード(参考)】
5H011
5H028
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA03
5H011CC02
5H011DD14
5H011FF01
5H011GG01
5H011HH02
5H011JJ12
5H028AA07
5H028BB01
5H028CC05
5H028CC08
5H028CC11
5H028CC19
5H028HH05
5H043AA05
5H043BA11
5H043CA04
5H043DA01
5H043DA08
5H043DA20
5H043DA27
5H043HA11D
5H043JA13D
5H043KA36D
5H043KA45D
5H043LA02D
5H043LA21D
(57)【要約】
【課題】大型化を回避することが可能な蓄電装置を提供すること。
【解決手段】蓄電装置1は、複数のバイポーラ電極110と一対の最外集電体130とを含む電極積層体100と、内部電圧検出端子300と、ハウジング400と、一対の外部電圧検出端子700と、を備える。複数のバイポーラ電極110の各々は、集電体111と、正極活物質層112と、負極活物質層113と、を有する。内部電圧検出端子300は、集電体111に電気的に接続されている。一対の外部電圧検出端子700の各々は、内部電圧検出端子300の厚みよりも大きな厚みを有する。ハウジング400は、積層方向における一対の外部電圧検出端子700間に位置する。積層方向におけるハウジング400の寸法T1は、積層方向における一対の外部電圧検出端子700間の長さT3以下である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに積層された複数のバイポーラ電極と、前記複数のバイポーラ電極の積層方向における前記複数のバイポーラ電極の外側に配置された一対の最外集電体と、を含む電極積層体と、
前記複数のバイポーラ電極の少なくとも1つに接続された内部電圧検出端子と、
前記内部電圧検出端子の少なくとも1つを保持するハウジングと、
前記一対の最外集電体の各々と電気的に接続された一対の外部電圧検出端子と、を備え、
前記複数のバイポーラ電極の各々は、
集電体と、
前記集電体の一方の面に設けられた正極活物質層と、
前記集電体の他方の面に設けられた負極活物質層と、を有し、
前記内部電圧検出端子は、前記バイポーラ電極に電気的に接続されており、
前記一対の外部電圧検出端子の各々は、前記少なくとも1つの内部電圧検出端子の厚みよりも大きな厚みを有し、
前記ハウジングは、前記積層方向における前記一対の外部電圧検出端子間に位置し、
前記積層方向における前記ハウジングの寸法は、前記積層方向における前記一対の外部電圧検出端子間の長さ以下である、蓄電装置。
【請求項2】
前記積層方向に互いに隣接する一対の前記集電体間に形成される内部空間を封止する封止部材をさらに備え、
前記封止部材は、前記一対の外部電圧検出端子間に位置しており、
前記積層方向における前記ハウジングの寸法は、前記積層方向における前記封止部材の長さ以下である、請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記積層方向における前記電極積層体の外側に配置された外部集電板と、
導電性を有し、前記最外集電体と前記外部集電板とを接続する第1接着部と、
導電性を有し、前記最外集電体と前記外部電圧検出端子とを接続する第2接着部と、をさらに備え、
前記外部電圧検出端子は、前記外部集電板から電気的に絶縁されている、請求項1又は2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記外部電圧検出端子と前記外部集電板との間に設けられた絶縁部材をさらに備える、請求項3に記載の蓄電装置。
【請求項5】
前記外部電圧検出端子は、前記外部集電板から離間している、請求項3に記載の蓄電装置。
【請求項6】
前記積層方向における前記一対の外部電圧検出端子間の長さは、前記積層方向における前記一対の最外集電体間の長さ以下である、請求項3に記載の蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2020-61221号公報には、複数の双極型電極と、各双極型電極における集電体に接続された電圧検出端子と、を備える双極型電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-61221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2020-61221号公報に記載される双極型電池では、電圧検出端子がハウジングで保持される場合があり、この場合において積層方向における最外セルにも電圧検出端子が接続されると、積層方向におけるハウジングの長さが大型化する。そうすると、蓄電装置が全体として大型化する。
【0005】
本開示の目的は、大型化を回避することが可能な蓄電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一局面に従った蓄電装置は、互いに積層された複数のバイポーラ電極と、前記複数のバイポーラ電極の積層方向における前記複数のバイポーラ電極の外側に配置された一対の最外集電体と、を含む電極積層体と、前記複数のバイポーラ電極の少なくとも1つに接続された内部電圧検出端子と、前記内部電圧検出端子の少なくとも1つを保持するハウジングと、前記一対の最外集電体の各々と電気的に接続された一対の外部電圧検出端子と、を備え、前記複数のバイポーラ電極の各々は、集電体と、前記集電体の一方の面に設けられた正極活物質層と、前記集電体の他方の面に設けられた負極活物質層と、を有し、前記内部電圧検出端子は、前記バイポーラ電極に電気的に接続されており、前記一対の外部電圧検出端子の各々は、前記少なくとも1つの内部電圧検出端子の厚みよりも大きな厚みを有し、前記ハウジングは、前記積層方向における前記一対の外部電圧検出端子間に位置し、前記積層方向における前記ハウジングの寸法は、前記積層方向における前記一対の外部電圧検出端子間の長さ以下である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、大型化を回避することが可能な蓄電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態における蓄電装置を概略的に示す断面図である。
図2】蓄電装置における外部集電板、外部電圧検出端子及び絶縁部材の平面図である。
図3図2におけるIII-III線での断面図である。
図4】外部集電板及び外部電圧検出端子間の絶縁態様の変形例を概略的に示す平面図である。
図5図4におけるV-V線での断面図である。
図6】外部集電板及び外部電圧検出端子間の絶縁態様の変形例を概略的に示す平面図である。
図7図6におけるVII-VII線での断面図である。
図8】外部集電板及び外部電圧検出端子間の絶縁態様の変形例を概略的に示す平面図である。
図9図8におけるIX-IX線での断面図である。
図10】外部集電板及び外部電圧検出端子間の絶縁態様の変形例を概略的に示す平面図である。
図11図10におけるXI-XI線での断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0010】
図1は、本開示の一実施形態における蓄電装置を概略的に示す断面図である。図1に示されるように、蓄電装置1は、電極積層体100と、封止部材200と、少なくとも1つの内部電圧検出端子300と、ハウジング400と、一対の外部集電板500と、導電性接着材600と、一対の外部電圧検出端子700と、絶縁部材800(図2を参照)と、を備えている。
【0011】
電極積層体100は、複数のバイポーラ電極110と、複数のセパレータ120と、一対の最外集電体130と、を有している。
【0012】
複数のバイポーラ電極110は、互いに積層されている。各バイポーラ電極110は、集電体111と、正極活物質層112と、負極活物質層113と、を有している。
【0013】
集電体111は、例えば金属からなる。集電体111は、例えば矩形状に形成される。
【0014】
正極活物質層112は、集電体111の一方(図1における下側)の面に設けられている。
【0015】
負極活物質層113は、集電体111の他方(図1における上側)の面に設けられている。
【0016】
複数のバイポーラ電極110は、一のバイポーラ電極110における正極活物質層112と、前記一のバイポーラ電極110に隣接するバイポーラ電極110における負極活物質層113と、が互いに対向するように積層されている。
【0017】
セパレータ120は、正極活物質層112と負極活物質層113との間に配置されている。セパレータ120は、イオンを透過させる一方、正極活物質層112と負極活物質層113とが直接接触しないように両者を絶縁する機能を有している。セパレータ120の厚みは、正極活物質層112の厚み及び負極活物質層113の厚みよりも小さくてもよい。
【0018】
各最外集電体130は、複数のバイポーラ電極110の積層方向(図1における上下方向)における複数のバイポーラ電極110の外側に配置されている。一方の最外集電体130には、当該最外集電体130に隣接するバイポーラ電極110の負極活物質層113にセパレータ120を介して対向するように正極活物質層112のみが設けられており、他方の最外集電体130には、当該最外集電体130に隣接するバイポーラ電極110の正極活物質層112にセパレータ120を介して対向するように負極活物質層113のみが設けられている。
【0019】
積層方向に互いに隣接する一対の集電体111と、この一対の集電体111間に配置された正極活物質層112、セパレータ120及び負極活物質層113と、によって1つのセルが構成されている。すなわち、電極積層体100は、互いに積層された複数のセルで構成されており、複数のセルのうち積層方向における最も外側に配置されたセルの外側の集電体が最外集電体130を構成している。
【0020】
複数のセルが積層されることで構成されるバイポーラ電池では、各バイポーラ電極110が互いに隣接するセルの正極と負極とを兼ねており、複数のセルが直列に接続されている。
【0021】
封止部材200は、積層方向に互いに隣接する一対の集電体間に形成される内部空間を封止している。封止部材200は、絶縁部材からなる。封止部材200は、積層方向と直交する方向における集電体111、最外集電体130及びセパレータ120の各端部を保持している。本実施形態では、内部空間には、電解液が充填されている。ただし、電極積層体100を構成する各セルは、固体電解質を有するいわゆる全固体電池で構成されてもよい。この場合、セパレータ120は省略される。
【0022】
内部電圧検出端子300は、積層方向における一対の最外集電体130の内側に配置されたバイポーラ電極110に電気的に接続されている。具体的に、内部電圧検出端子300は、集電体111に接続されており、封止部材200の外部に引き出されている。本実施形態では、少なくとも1つの内部電圧検出端子300は、集電体111の数と同数の内部電圧検出端子300を含み、各内部電圧検出端子300は、集電体111に接続されている。ただし、内部電圧検出端子300の数は、集電体111の数よりも少なくてもよい。この場合、内部電圧検出端子300は、積層方向に並ぶ所定数の集電体111に1つの割合で接続される。つまり、積層方向に並ぶ複数の集電体111のうち、内部電圧検出端子300が接続されない集電体111が存在してもよい。内部電圧検出端子300は、例えば、積層方向と直交する方向に封止部材200から突出している。内部電圧検出端子300の厚みは、0.05mm~0.1mm程度である。内部電圧検出端子300は、検出回路(図示略)に接続される。内部電圧検出端子300が隣り合う集電体111間では、内部電圧検出端子300は、積層方向と直交する方向にずれて配置される。
【0023】
ハウジング400は、内部電圧検出端子300を保持している。ハウジング400は、絶縁材料からなる。ハウジング400は、積層方向と直交する方向における封止部材200の外側面に固定されている。ハウジング400の大きさは、内部電圧検出端子300を保持する程度に設定されている。図1に示されるように、積層方向におけるハウジング400の寸法T1は、積層方向における封止部材200の長さT2以下に設定されることが好ましい。ただし、積層方向におけるハウジング400の寸法T1は、積層方向における一対の外部電圧検出端子700の外表面間の長さT3以下に設定されてもよい。
【0024】
各外部集電板500は、積層方向における電極積層体100の外側に配置されている。より詳細には、各外部集電板500は、積層方向における最外集電体130の外側に配置されている。図2に示されるように、各外部集電板500は、例えば矩形状に形成されている。各外部集電板500の厚みは、0.5mm~3mm程度に設定されている。
【0025】
導電性接着材600は、積層方向における最外集電体130の外表面に設けられている。
【0026】
各外部電圧検出端子700は、最外集電体130と電気的に接続されている。より詳細には、図1及び図3に示されるように、各外部電圧検出端子700は、導電性接着材600を介して最外集電体130に電気的に接続されている。すなわち、導電性接着材600は、導電性を有し、最外集電体130と外部集電板500とを接続する第1接着部610と、導電性を有し、最外集電体130と外部電圧検出端子700とを接続する第2接着部620と、を有している。各外部電圧検出端子700は、検出回路(図示略)に接続される。
【0027】
各外部電圧検出端子700の厚みは、各外部集電板500の厚みと等しくてもよいし、異なっていてもよい。各外部電圧検出端子700の厚みは、当該外部電圧検出端子700が自重で撓まない程度の剛性が確保される厚さであればよく、例えば、0.5mm~3mm程度である。外部電圧検出端子700の厚みは、例えば、外部集電板500の厚み以下に設定される。積層方向における各外部電圧検出端子700の外表面は、積層方向における各外部集電板500の外表面と面一に形成されていてもよい。このようにすれば、前記長さT3が、積層方向における一対の外部集電板500の外表面間の長さよりも大きくなることが回避される。
【0028】
各外部電圧検出端子700は、封止部材200から内部電圧検出端子300が突出する方向(図1及び図2における右方向)と同方向に外部集電板500から突出している。図2に示されるように、外部集電板500から外部電圧検出端子700が突出する方向と積層方向との双方と直交する方向(図2における上下方向)における外部電圧検出端子700の幅は、同方向における外部集電板500の幅よりも小さい。
【0029】
各外部電圧検出端子700は、積層方向における封止部材200の外側に位置している。各外部電圧検出端子700は、積層方向におけるハウジング400の外側に位置している。
【0030】
絶縁部材800は、外部電圧検出端子700と外部集電板500との間に設けられている。絶縁部材800は、外部集電板500及び外部電圧検出端子700間を絶縁している。絶縁部材800は、インサート成形や絶縁性を有する接着材の塗布等によって形成される。なお、図2において、絶縁部材800に斜線が施されている。
【0031】
図3において矢印AR1で示されるように、第1接着部610を介して電極積層体100から外部集電板500に向けて大きな電流が流れ、一方、外部電圧検出端子700による最外集電体130の電圧の検出は、外部電圧検出端子700及び最外集電体130間に介在する第2接着部620によって可能となる。なお、外部集電板500から外部電圧検出端子700への通電は、絶縁部材800によって遮断される。
【0032】
以上に説明したように、本実施形態における蓄電装置1では、各外部電圧検出端子700の厚みが内部電圧検出端子300の厚みよりも大きいことにより、外部電圧検出端子700は内部電圧検出端子300と比較して自重による撓みが抑制されるため、ハウジングによる外部電圧検出端子700の保持を不要とすることができ、さらに、積層方向におけるハウジング400の寸法T1が積層方向における一対の外部電圧検出端子700間の長さT3以下であるため、蓄電装置1の大型化が回避される。
【0033】
また、蓄電装置が、積層された複数のセルとハウジング400とを含む蓄電モジュールが複数個積層されることで構成される場合、隣り合う蓄電モジュール同士が接触しないように、積層方向に並ぶ蓄電モジュール間には所定の間隔が設けられる。このため、積層方向におけるハウジング400の寸法T1が積層方向における一対の外部電圧検出端子700間の長さT3よりも大きい場合、隣り合う蓄電モジュール間に設けられる外部集電板500の厚みが増大するものの、本実施形態における蓄電装置1では、積層方向におけるハウジング400の寸法T1が積層方向における一対の外部電圧検出端子700間の長さT3以下であるため、外部集電板500の厚みの増大が回避され、蓄電装置全体の大型化が回避される。
【0034】
上記実施形態において、図4及び図5に示されるように、絶縁部材800は、外部集電板500と外部電圧検出端子700の基端部710との間に設けられてもよい。
【0035】
図6及び図7に示されるように、絶縁部材800は、外部集電板500のうち外部電圧検出端子700が接続されている側(図6における右側)の端部と外部電圧検出端子700との間に設けられてもよい。
【0036】
図8及び図9に示されるように、導電性接着材600の厚みが外部電圧検出端子700の厚みよりも大きく形成される場合、外部電圧検出端子700の基端部710は、絶縁部材800を介して、導電性接着材600に埋め込まれてもよい。すなわち、絶縁部材800は、基端部710の端面を被覆する被覆部810と、外部集電板500と基端部710との間に介在する介在部820と、を有していてもよい。
【0037】
図10及び図11に示されるように、外部電圧検出端子700は、外部集電板500から離間していてもよい。すなわち、外部集電板500及び外部電圧検出端子700間は、空間で絶縁されていてもよい。この場合、絶縁部材800が省略される。また、この場合、一対の外部電圧検出端子700の外表面間の長さは、一対の外部集電板500の外表面間の長さ以下に設定される。
【0038】
上述した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0039】
[態様1]
互いに積層された複数のバイポーラ電極と、前記複数のバイポーラ電極の積層方向における前記複数のバイポーラ電極の外側に配置された一対の最外集電体と、を含む電極積層体と、
前記複数のバイポーラ電極の少なくとも1つに接続された内部電圧検出端子と、
前記内部電圧検出端子の少なくとも1つを保持するハウジングと、
前記一対の最外集電体の各々と電気的に接続された一対の外部電圧検出端子と、を備え、
前記複数のバイポーラ電極の各々は、
集電体と、
前記集電体の一方の面に設けられた正極活物質層と、
前記集電体の他方の面に設けられた負極活物質層と、を有し、
前記少なくとも1つの内部電圧検出端子は、前記バイポーラ電極に電気的に接続されており、
前記一対の外部電圧検出端子の各々は、前記少なくとも1つの内部電圧検出端子の厚みよりも大きな厚みを有し、
前記ハウジングは、前記積層方向における前記一対の外部電圧検出端子間に位置し、
前記積層方向における前記ハウジングの寸法は、前記積層方向における前記一対の外部電圧検出端子間の長さ以下である、蓄電装置。
【0040】
この蓄電装置では、各外部電圧検出端子の厚みが内部電圧検出端子の厚みよりも大きいため、ハウジングによる外部電圧検出端子の保持が不要となり、また、積層方向におけるハウジングの寸法が積層方向における一対の外部電圧検出端子間の長さ以下であるため、蓄電装置の大型化が回避される。
【0041】
[態様2]
前記積層方向に互いに隣接する一対の前記集電体間に形成される内部空間を封止する封止部材をさらに備え、
前記封止部材は、前記一対の外部電圧検出端子間に位置しており、
前記積層方向における前記ハウジングの寸法は、前記積層方向における前記封止部材の長さ以下である、態様1に記載の蓄電装置。
【0042】
この態様では、ハウジングによる内部電圧検出端子の保持と蓄電装置の大型化の回避との双方がより確実に達成される。
【0043】
[態様3]
前記積層方向における前記電極積層体の外側に配置された外部集電板と、
導電性を有し、前記最外集電体と前記外部集電板とを接続する第1接着部と、
導電性を有し、前記最外集電体と前記外部電圧検出端子とを接続する第2接着部と、をさらに備え、
前記外部電圧検出端子は、前記外部集電板から電気的に絶縁されている、態様1又は2に記載の蓄電装置。
【0044】
この態様では、外部電圧検出端子が外部集電板から電気的に絶縁されているため、第1接着部を通じて電極積層体から外部集電板に向かって流れた比較的大きな電流が外部集電板から外部電圧検出端子に向かって流れる場合に比べ、第1接着部の抵抗により生じる電圧降下によって外部電圧検出端子に接続される検出回路において測定される電圧の精度が低下することが抑制される。
【0045】
[態様4]
前記外部電圧検出端子と前記外部集電板との間に設けられた絶縁部材をさらに備える、態様3に記載の蓄電装置。
【0046】
[態様5]
前記外部電圧検出端子は、前記外部集電板から離間している、態様3に記載の蓄電装置。
【0047】
[態様6]
前記積層方向における前記一対の外部電圧検出端子間の長さは、前記積層方向における前記一対の最外集電体間の長さ以下である、態様3から5のいずれかに記載の蓄電装置。
【0048】
この態様では、全ての検出端子がハウジングで保持される場合に比べ、積層方向において蓄電装置が小型化される。
【0049】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0050】
1 蓄電装置、100 電極積層体、110 バイポーラ電極、111 集電体、112 正極活物質層、113 負極活物質層、120 セパレータ、130 最外集電体、200 封止部材、300 内部電圧検出端子、400 ハウジング、500 外部集電板、600 導電性接着材、610 第1接着部、620 第2接着部、700 外部電圧検出端子、800 絶縁部材。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
図9
図10
図11