(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055287
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】出力装置及び女性特有の要因による生体リズムの変化を検知し改善を促すシステム
(51)【国際特許分類】
G16H 50/00 20180101AFI20240411BHJP
【FI】
G16H50/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022162091
(22)【出願日】2022-10-07
(71)【出願人】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】岩井 文
(72)【発明者】
【氏名】大槻 朋子
(72)【発明者】
【氏名】丸山 朋子
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
【課題】女性特有の要因を考慮した上で、利用者の体調の変化を可視化することを可能とする。
【解決手段】制御部と、表示部とを備え、前記制御部は、利用者の状態として第1の情報を取得し、前記第1の情報に基づいて特定される1又は複数の要因から前記利用者の体調を推定し、前記利用者の体調不良が検知された場合に、前記要因に女性特有の要因が含まれているときは、睡眠の状態を含むレポートを出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と、表示部とを備え、
前記制御部は、
利用者の状態として第1の情報を取得し、
前記第1の情報に基づいて特定される1又は複数の要因から前記利用者の体調を推定し、
前記利用者の体調不良が検知された場合に、前記要因に女性特有の要因が含まれているときは、睡眠の状態を含むレポートを出力する
出力装置。
【請求項2】
前記第1の情報として、利用者の愁訴に基づく情報を入力する入力部を更に有し、
前記制御部は、前記利用者の愁訴に基づいて要因を特定する
請求項1に記載の出力装置。
【請求項3】
前記第1の情報として、センサ装置から前記利用者の生体情報を取得する取得部を更に有し、
前記制御部は、前記生体情報に基づいて、前記要因を特定する
請求項1に記載の出力装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記利用者の体調不良が検知される前の前記生体情報と、現在の生体情報とを比較することで、前記利用者の体調不良を検知する
請求項3に記載の出力装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記生体情報に基づいて、前記睡眠の状態を取得し、
前記レポートに、前記睡眠の状態として、睡眠及び/又は覚醒の状態を含むグラフを出力する
請求項3に記載の出力装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記睡眠の状態に基づいて生体リズムを判定し、
前記生体リズムが乱れているときは、当該生体リズムの乱れを解消するために、前記レポートに睡眠の状態を改善する内容を含めて出力する
請求項5に記載の出力装置。
【請求項7】
前記女性特有の要因には、月経、閉経、妊娠、出産に基づく要因の何れが含まれる
請求項1に記載の出力装置。
【請求項8】
前記第1の情報には、前記利用者の出産後における期間の情報が含まれる
請求項6に記載の出力装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記利用者の体調不良が検知された場合に、前記要因に女性特有の要因が含まれているときは、前記女性特有の要因に基づくレコメンドを併せて出力する
請求項1に記載の出力装置。
【請求項10】
女性特有の要因による生体リズムの変化を検知し改善を促すシステムにおいて、
女性の利用者の状態として当該利用者の生体リズムを取得する取得部と、
前記取得した生体リズムから、女性の特有の前記生体リズムの変化が検知されたとき、当該利用者に対して生体リズムの変化を出力する出力部と、
を有するシステム。
【請求項11】
前記出力部は、前記生体リズムの変化と併せて、改善案を出力する請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記出力部は、前記改善案として、サービスに関する情報、製品に関する情報、行動に関する情報を出力する請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記取得部は、前記利用者の状態として睡眠の状態を取得し、
前記出力部は前記生体リズムの変化が検出されたとき、前記睡眠の状態を改善することで、生体リズムを改善するための情報を出力する
請求項10に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、出力装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に開示されているように、被評価者の姿勢の変化に伴う心拍データの変化から、被評価者の体調を評価する発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、例えば、女性特有の要因を考慮した上で、利用者の体調の変化を可視化する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の出力装置は、制御部と、表示部とを備え、前記制御部は、利用者の状態として第1の情報を取得し、前記第1の情報に基づいて特定される1又は複数の要因から前記利用者の体調を推定し、前記利用者の体調不良が検知された場合に、前記要因に女性特有の要因が含まれているときは、睡眠の状態を含むレポートを出力する。
【0006】
女性特有の要因による生体リズムの変化を検知し改善を促すシステムにおいて、女性の利用者の状態として当該利用者の生体リズムを取得する取得部と、前記取得した生体リズムから、女性の特有の前記生体リズムの変化が検知されたとき、当該利用者に対して生体リズムの変化を出力する出力部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、例えば、女性特有の要因を考慮した上で、利用者の体調の変化を可視化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。
【
図2】本実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。
【
図3】本実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。
【
図4】本実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。
【
図5】本実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。
【
図6】本実施形態におけるシステム全体の構成を説明する図である。
【
図7】本実施形態における端末装置のハードウェアの構成を説明する図である。
【
図8】本実施形態における取得装置のハードウェアの構成を説明する図である。
【
図9】本実施形態におけるサーバ装置のハードウェアの構成を説明する図である。
【
図10】本実施形態におけるソフトウェアの構成を説明する図である。
【
図11】本実施形態におけるアカウント情報のデータ構成の一例を説明する図である。
【
図12】本実施形態におけるメイン処理の動作を説明するフロー図である。
【
図13】本実施形態におけるメイン処理を実行したときの表示画面の一例である。
【
図14】本実施形態におけるメイン処理を実行したときの表示画面の一例である。
【
図15】本実施形態におけるコンディション表示処理の動作を説明するフロー図である。
【
図16】本実施形態におけるコンディション表示処理を実行したときの表示画面の一例である。
【
図17】本実施形態におけるコンディション表示処理を実行したときの表示画面の一例である。
【
図18】本実施形態におけるコンディション表示処理を実行したときの表示画面の一例である。
【
図19】本実施形態におけるコンディション表示処理を実行したときの表示画面の一例である。
【
図20】本実施形態におけるレポート出力処理の動作を説明するフロー図である。
【
図21】本実施形態における体調推定処理の動作を説明するフロー図である。
【
図22】本実施形態におけるレポート出力処理を実行したときの表示画面の一例である。
【
図23】本実施形態におけるレポート出力処理を実行したときの表示画面の一例である。
【
図24】本実施形態におけるレポート出力処理を実行したときの表示画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。なお、以下に示す実施形態は、本開示を提供した一つの実施形態であり、以下の記載に基づいて本開示の内容が限定して解釈されるものではない。
【0010】
一般的に、利用者(例えば、体調の変化を知りたい者)の変化は主観的な判断に基づくものであることから、個人的に「体調が悪い」と感じていても、客観的にそれを捉えることが難しかった。特に、女性の場合、ホルモンバランスの変化や、妊娠、出産といったイベントの経過といった、女性特有の体調の変化が起こりやすい。
【0011】
例えば、一般的に女性の体調変化を捉える方法として基礎体温の測定のように、体温の変化を継続的に観察する手法が知られている。しかし、体温の変化だけで、女性である利用者の体調変化を正しく捉えることはできない。結果として女性である利用者は、現在の体調が本当に悪いのか、一時的なものであるか判断することが難しく、結果として体調が悪いと感じても、医師の診察を受けるまでもないと考えて、単に症状を我慢しているという状態になりがちであった。
【0012】
また、利用者は、体調が悪い状態であっても、多くの場合、これからの体調の変化(例えば、出産後にどのように体調が変化するか)は予測することが難しく、不安を感じてしまうということが多かった。
【0013】
また、利用者は、体調が悪いと感じていても、体調をどのようにすれば改善することができるかといったことまでは解らず、結果として何ら対応することなく我慢してしまうという状態になっていた。
【0014】
このような一般的な課題にもとづき、以下の本開示のシステムでは、1又は複数の課題をそれぞれ解決する技術を提供するものである。
【0015】
[1.システムの概要]
図1は、本開示のシステムの概要を説明するための図である。システムは、例えば1間他は複数のサーバ装置が提供するサービスである。
【0016】
サーバ装置には、利用者が端末装置を介して接続をする。端末装置は、コンピュータ、スマートフォン、タブレットといった情報処理装置であってもよい。また、システム1は、利用者のバイタルサイン(例えば、心拍、呼吸、体温、血圧といった生体に関する情報)を、取得する状態取得装置を接続してもよい。状態取得装置は、それぞれ取得する情報の種類によって異なる装置から当該情報を取得し、システムに接続してもよい。例えば、状態取得装置は、利用者の体動から心拍(数)、呼吸(数)、睡眠の状態を取得する装置や、体温計、血圧計、パルスオキシメータ等であってもよい。また、状態取得装置は、利用者が既に利用しているウェアラブル端末(例えば、スマートウォッチ、リストバンド等)を利用してもよい。例えば、ウェアラブル端末としては、Appleが販売しているアップルウォッチ(登録商標)、オーラ社が販売しているオーラリング、Fitbit社、ガーミン社が販売しているスマートウォッチ、リストバンドのような装置であってもよい。
【0017】
システムは、サーバ装置を介して、例えばコミュニティを提供するサービスに接続してもよい。コミュニティを提供するサービスは、例えば、公開または非公開(会員専用)のWeb掲示板や、チャット等のサービスを提供する機能を有するサーバ装置や、外部サービスであってもよい。また、既存のSNS(例えば、Twitter、Instagram、FaceBook等)を利用してもよいし、これらのSNSから取得した情報(メッセージ)を利用してもよい。
【0018】
また、システムは、サーバ装置を介して、サービス提供者に接続してもよい。サービス提供者は、利用者に心身の健康状態、改善に関するアドバイスを提供したり、心身の健康の維持、改善に関するサービスを提供したり、商品を提供したりすることができるものである。サービス提供者は、例えば、病院、福祉施設、介護施設(以下、病院等)や、販売店、代理店、取次店(以下、販売店等)、商品(例えば、ベッド装置や、車椅子、寝具、健康器具、健康食品・飲料、サプリメント等)を製造するメーカ等といった者を含む。また、サービス提供者には、例えば、公的な機関(例えば、都道府県、市区町村の役所、保健所)、学校、職場等を含んでもよい。
【0019】
本システムでは、サーバ装置、コミュニティ、サービス提供者が必要に応じて利用者に適切なサービスを提供することが可能となる。
【0020】
また、本明細書において「体調」とは、利用者の体の調子のことである。体調は、利用者が主観的に感じる健康状態に基づくものと、利用者のバイタル等から客観的に判定できる健康状態に基づくものとを含んでいる。
【0021】
例えば、利用者が主観的に感じる健康状態は、利用者が「体調がよい」「体調が悪い」と感じた状態である。利用者が、体調が悪いと感じることは、利用者のバイタル(体温、心拍、血圧等)から客観的にも体調が悪いことを判定できる場合と、利用者が何となく具合が悪いという訴えを主観的にしている場合(不定愁訴)がある。
【0022】
また、体調は、利用者の健康状態であってもよい。利用者の健康状態は、精神的な健康状態であるメンタルヘルスに基づくものと、利用者の客観的な健康状態であるフィジカルヘルスに基づくものとがある。例えば、利用者の健康状態として、客観的な指標(例えば、生体情報値)には異常値はないが、利用者本人の精神的な疾患により体調が悪いときもある。
【0023】
また、体調は主観的には「よい」「普通」と感じ、「悪い」とは感じていない(自覚症状がない)が、バイタル等の客観的な値は体調が悪いことを示す数値である場合もある。例えば、利用者本人は主観的には体調がよいと感じていても、利用者の体温が37度以上あり、客観的にみれば体調が悪いという場合もある。すなわち、利用者の自覚症状がなくても、バイタルの状態(例えば、測定値や、検査値)から客観的に体調が悪い状態の場合がある。
【0024】
本明細書では、「体調が悪い」ことは、本人の愁訴、評価による主観的な体調と、バイタル等の基準から評価可能な客観的な体調との何れかが悪い状態をいう。
【0025】
ここで、本システムの利用者は、特に女性を意識している。女性は人生を通じて様々な段階(ステージ)がある。例えば、本明細書では、
図2に示すように、女性のステージは、模式的に4つのステージにあるとして説明する。
【0026】
(1)第1ステージ
第1ステージは、排卵、月経を主に経験するステージである。第1ステージにおいて、女性である利用者は、ホルモンバランスによって、月単位での体調の変化を感じる。
【0027】
(2)第2ステージ
第2ステージは、妊娠、出産、産後を主に経験するステージである。第2ステージにおいて、女性である利用者は、出産等という人生のイベントによって、年単位での体調の変化を感じる。
【0028】
(3)第3ステージ
第3ステージは、家事、子育て、仕事といったキャリアを形成する時期(キャリア期)のステージである。第3ステージにおいて、女性である利用者は、家事、子育て、仕事といった仕事と生活とのバランス(ライフワークバランス)を確立するステージである。
【0029】
(4)第4ステージ
第4ステージは、更年期、閉経を主に経験するステージである。女性である利用者は、加齢による不調を顕著に経験する時期である。
【0030】
また、各ステージには、いくつかの状況に分かれていることが多い。例えば、
図3は、各ステージにおける状況を模式的に説明する図である。例えば、第2ステージは、出産を中心にしたステージであるが、出産前の妊娠の時期、出産時、(出産後の)産後の時期といった複数の状況が考えられる。
【0031】
このような女性の利用者は、複数のステージに応じて、体調が大きく変化する。しかし、利用者は、自身の体調変化について、原因などの推定が難しく、体調変化の感じ方も個人によってさまざまである。
【0032】
そこで、本システムを利用することにより、利用者は女性特有の原因となる体調の変化を認識することが可能となる。また、本システムを利用することで、利用者は、具体的な改善案や、改善方法についてのアドバイスを得ることが可能となる。
【0033】
とくに、女性である利用者に現在の体調の状態に関する示唆(気づき)を与えることができると共に、体調の変化や、体調の良し悪しについて、原因となる事象を把握させることができる。
【0034】
例えば、
図4に示すように、利用者に、現状に基づく状態(例えば、体調の変化など)を気がつかせることが大切である。
【0035】
まず、利用者が主観的に気がついていないことについて、システムによって「見える化」することが重要である。ここで、本システムは、一例として、女性である利用者の睡眠の状態をパラメータとして見える化を行う。そして、利用者に具体的に見える化した後、実際の改善アプローチを提案することにより、生体リズムを整えるきっかけを与えて改善を促すようにしてもよい。改善アプローチは、例えば、睡眠の品質改善(睡眠リズムの改善)、サービスの提案であったり、プロダクト(製品)の提案といったことが考えられる。
【0036】
ここで、
図5は、利用者の体調と、睡眠との関係を説明する図である。例えば、女性の体調の変化の要因として、一般的には女性ホルモンの変動、ゆらぎが考えられる。このとき、月経(PMS)、妊娠といった体の変化や、産後、更年期といった時期的な変化、不妊といった症状の変化により、利用者の体調は変動しうる。
【0037】
また、利用者の体調の変化は、生体リズムの変化が影響している。利用者は、生体リズムを整えることで、生体リズムが乱れたときの振り幅(変化の度合い)を小さくしたり、平時の生体リズムに戻したりすることができる。また、利用者は、生体リズムの整え方を知っていると、同様に生体リズムの調整をすることが可能である。
【0038】
ここで、生体リズムを整えることは、利用者の睡眠の状態を調整するというアプローチが考えられる。利用者の睡眠を見える化し、調整をすることで、生体リズムを整えることが可能となり、利用者の体調を全体的に良い方向に改善することが可能となる。
【0039】
[2.システム全体の説明]
システム1の全体の構成について、
図6を参照して説明する。
図6は、本システムの構成を概略的に説明する図である。システム1は、端末装置10と、サーバ装置30とがネットワークNWを介して通信可能となっている。
【0040】
また、利用者の情報を取得する取得装置22が接続されている。
図6では、取得装置22の一例として、ベッド装置の上に載置する取得装置20を例に説明する。取得装置22は、取得装置20以外にも、例えば利用者の体温を取得する体温計、血圧を取得する血圧計、動脈血酸素飽和度(SpO2)を取得するパルスオキシメータといった測定装置を1又は複数備えていてもよい。以下、取得装置20を例に説明する。
【0041】
取得装置20は、利用者の体動に基づいて、例えば、利用者の心拍、呼吸、体の動きといった情報を取得することができる。また、利用者の体動に基づいて、利用者の心拍数や、呼吸数を算出、取得してもよいし、利用者の睡眠(の品質)の状態を取得してもよい。取得装置20が取得した情報は、端末装置10に送信されてもよいし、ネットワークNWを介してサーバ装置30に送信されてもよい。
【0042】
端末装置10は、コンピュータ等の情報処理装置である。また、サーバ装置30は、各種サービスを提供する装置である。
【0043】
[3.ハードウェア構成]
つづいて、端末装置10、取得装置20、サーバ装置30のハードウェア構成についてそれぞれ説明する。
図7は端末装置10、
図8は取得装置20、
図9はサーバ装置30のハードウェア構成の一例を示した図である。
【0044】
[3.1 端末装置]
図7に示すように、端末装置10は、制御部100と、記憶装置としてストレージ110、ROM120及びRAM130と、表示部140と、操作部150と、通信部170とを有している。
【0045】
制御部100は、端末装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、ストレージ110や、ROM120に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の制御装置/演算装置(CPU(Central Processing Unit)、SoC(System on a Chip))により実現されてもよい。
【0046】
ストレージ110は、プログラムや、データを記憶可能な不揮発性の記憶装置である。例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)といった記憶装置で構成されてもよい。また、ストレージ110は、外部に接続可能なUSBメモリといった構成でもよい。また、ストレージ110は、例えばクラウド上にある記憶領域であってもよい。
【0047】
ROM120は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することが可能な不揮発性のメモリである。
【0048】
RAM130は、主に制御部100が処理を実行時に利用するメインメモリである。RAM130は、ストレージ110や、ROM120から読み出したプログラムや、実行時の結果を含むデータを一時的に保持する書換え可能なメモリである。
【0049】
表示部140は、各種情報や、実行画面を表示可能な表示装置である。表示部140は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)や、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ等の表示装置であってもよい。また、表示部140は、表示装置が接続可能なインタフェースを含む。例えば、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)や、DVI(Digital Visual Interface)、Display Portを介して接続される外部の表示装置で構成されてもよい。
【0050】
操作部150は、ユーザからの操作入力が可能な操作装置である。例えば、表示部140と一体となったタッチパネルや、操作ボタン等の操作装置であってもよい。また、操作部150は、操作装置が接続可能なインタフェースを含んでもよい。例えば、端末装置10は、異なる操作装置(タッチパネルを有した操作装置)を接続してもよい。
【0051】
通信部170は、他の装置と通信をする通信インタフェースである。例えば、有線接続や無線接続が提供可能なネットワークインタフェースであってもよい。本実施形態においては、ネットワークNWを介して他の装置と通信可能となっている。
【0052】
[3.2 取得装置]
図8に示すように、取得装置20は、制御部200と、記憶装置としてストレージ210、ROM220及びRAM230と、センサ接続部240と、通信部270とを有している。また、センサ接続部240は、1又は複数のセンサが接続可能である。
図8では、圧力センサ242と、加速度センサ244と、温度センサ246とが接続されている。
【0053】
制御部200は、取得装置20の全体を制御するための機能部である。制御部200は、ストレージ210や、ROM220に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の制御装置/演算装置(CPU(Central Processing Unit)、SoC(System on a Chip))により実現されてもよい。
【0054】
ストレージ210は、プログラムや、データを記憶可能な不揮発性の記憶装置である。例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)といった記憶装置で構成されてもよい。また、ストレージ210は、外部に接続可能なUSBメモリといった構成でもよい。また、ストレージ210は、例えばクラウド上にある記憶領域であってもよい。
【0055】
ROM220は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することが可能な不揮発性のメモリである。
【0056】
RAM230は、主に制御部100が処理を実行時に利用するメインメモリである。RAM230は、ストレージ210や、ROM220から読み出したプログラムや、実行時の結果を含むデータを一時的に保持する書換え可能なメモリである。
【0057】
通信部270は、他の装置と通信をする通信インタフェースである。例えば、有線接続や無線接続が提供可能なネットワークインタフェースであってもよい。本実施形態においては、ネットワークNWを介して他の装置と通信可能となっている。
【0058】
センサ接続部240は、利用者の生体に関する情報(バイタル)や、利用者の睡眠に関する情報を取得するために、センサ装置に接続する通信インタフェースである。例えば、電気的にセンサ装置と接続するためのインタフェースで構成されてもよいし、USBを利用したインタフェースにより構成されてもよい。
【0059】
また、センサ装置は、
図8では、利用者の体の動きや、心拍、呼吸を検出するための圧力センサ242、利用者の動きを検出する加速度センサ244、利用者の体温を測定可能な温度センサ246が接続可能となっている。なお、センサ装置は、その他にも例えばフォトダイオードを利用した光センサや、血糖値を測定可能なセンサ装置等を接続してもよい。
【0060】
[3.3 サーバ装置]
図9に示すように、サーバ装置30は、制御部300と、記憶装置としてストレージ310、ROM320及びRAM330と、通信部370とを有している。
【0061】
制御部300は、サーバ装置30の全体を制御するための機能部である。制御部300は、ストレージ310や、ROM320に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の制御装置/演算装置(CPU(Central Processing Unit)、SoC(System on a Chip))により実現されてもよい。
【0062】
ストレージ310は、プログラムや、データを記憶可能な不揮発性の記憶装置である。例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)といった記憶装置で構成されてもよい。また、ストレージ310は、外部に接続可能なUSBメモリといった構成でもよい。また、ストレージ310は、例えばクラウド上にある記憶領域であってもよい。
【0063】
ROM320は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することが可能な不揮発性のメモリである。
【0064】
RAM330は、主に制御部100が処理を実行時に利用するメインメモリである。RAM130は、ストレージ110や、ROM120から読み出したプログラムや、実行時の結果を含むデータを一時的に保持する書換え可能なメモリである。
【0065】
通信部370は、他の装置と通信をする通信インタフェースである。例えば、有線接続や無線接続が提供可能なネットワークインタフェースであってもよい。本実施形態においては、ネットワークNWを介して他の装置と通信可能となっている。
【0066】
[3.4 その他]
上述したハードウェアの構成は必要に応じて備えればよい。例えば、サーバ装置30に、表示部や、操作部を有していてもよい。また、当業者であれば実装可能な構成を更に備えていてもよい。例えば、端末装置10や、取得装置20に、例えばカメラ装置(映像入力)を備えたり、音声入力部(音声入力装置)や、音声出力部(音声出力装置)を備えたりしてもよい。
【0067】
また、一部の構成は、外部の装置で構成されてもよい。例えば、表示部は、外部に接続されている表示装置であってもよい。また、取得装置20は、他の装置(体温計)から体温等を取得してもよい。
【0068】
[4.ソフトウェア構成]
つづいて、本実施形態のソフトウェアの構成について説明する。
図10は、本実施形態における端末装置10と、取得装置20とのソフトウェアの構成、記憶されるデータの構成を説明する。
【0069】
なお、説明の都合上、本実施形態において、端末装置10において、各機能が実行される場合について説明するが、一部又は全ての機能をサーバ装置30で実行してもよい。例えば、以下説明する制御部100が実行する機能を、サーバ装置30の制御部300で実行してもよい。そして、サーバ装置30に対して、端末装置10が情報を送信したり、受信した情報に基づく表示画面を表示してもよい。すなわち、端末装置10で実行する機能は、SaaS(Software as a Service)の形式で提供されてもよい。また、端末装置10のストレージに記憶される情報やプログラムは、サーバ装置30や、クラウドに記憶されてもよい。以下、端末装置10の制御部100、端末装置10のストレージ110は、適宜サーバ装置30の制御部300、サーバ装置30のストレージ310に置き換えてもよい。
【0070】
[4.1 端末装置]
制御部100は、ストレージ110等に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、体調情報取得部1010、体調推定部1020、評価値算出部1030、レポート出力部1040、睡眠評価部1050、レコメンド出力部1060して機能する。
【0071】
また、ストレージ110は、ユーザに関する情報を記憶するユーザ情報記憶領域1110の領域を確保する。また、ストレージ110は、体調判定テーブル1130と、レコメンドテーブル1140とを記憶してもよい。
【0072】
体調情報取得部1010は、体調情報を何れかから取得し、ストレージ110の体調情報記憶領域1114に記憶する。
【0073】
体調情報は、利用者の体調に関する情報である。体調情報は、利用者の生体情報と、睡眠情報と、愁訴情報とを含んでもよい。体調情報は、利用者の気持ち、気分、心や精神に関する情報を含んでもよい。すなわち、体調は、利用者の主観的に感じる体調と、客観的に判定可能な体調とが含まれる。
【0074】
生体情報は、主に利用者のバイタル(例えば、心拍数、呼吸数、体温、血圧、血糖値、SpO2等)の値に基づく情報である。睡眠情報は、主に利用者の睡眠の状態に関する情報である。睡眠情報は、「睡眠」「覚醒」を示す情報が含まれている。また、睡眠を示す情報は、睡眠の深さ(レム睡眠、ノンレム睡眠等)の情報を含んでもよい。愁訴情報は、利用者が主に主観で訴えている愁訴に基づく情報である。愁訴情報は、例えば、利用者が入力した「眠い」「だるい」「熱っぽい」「食欲がない」「物事に集中できない」「気分が落ち込む」等といった利用者が訴えている情報である。また、愁訴情報は、利用者以外の者(例えば、親、家族、学校の先生、職場の上司等、病院や施設のスタッフ等)が入力してもよい。
【0075】
体調情報取得部1010は、体調情報を、取得装置20や、利用者からの操作入力により取得する。また、体調情報取得部1010は、体調情報を常時取得してもよいし、定期的(一定の決められた時刻、一定の決められた時間の間隔毎)に取得してもよい。また、体調情報取得部1010は、体調情報を任意のタイミングで取得してもよい。
【0076】
例えば、体調情報取得部1010は、心拍、呼吸に関する情報は、常時取得することが好ましい。ここで、常時取得するということは、取得装置20からリアルタイムに取得するとしてもよいし、取得装置20が常時取得した生体情報を、所定間隔毎に取得してもよい。すなわち、体調情報取得部1010は、心拍、呼吸といった情報については、連続的(例えば、5秒毎、30秒毎、1分毎等)に取得することが好ましい。
【0077】
体調情報取得部1010は、取得した体調情報に含まれる情報を適宜ストレージ110に記憶する。例えば、体調情報取得部1010は、生体情報を生体情報記憶領域1116に、睡眠情報を睡眠情報記憶領域1118に、愁訴情報を愁訴情報記憶領域1120に記憶する。
【0078】
体調推定部1020は、利用者の体調を推定する。例えば、体調推定部1020は、体調情報に基づいて、例えば、体調判定テーブル1130を利用して利用者の体調を推定してもよい。また、体調推定部1020は、体調判定テーブル1130が、機械学習により生成された学習モデルの場合、体調情報を学習モデルに入力し、出力された値から利用者の体調を推定してもよい。例えば、体調推定部1020は、推定時点において、利用者の体調を推定(調子がよい、調子がわるい等)し、出力してもよい。
【0079】
体調推定部1020は、利用者の体調を判定する1つとして、生体リズムを判定してもよい。例えば、体調推定部1020は、1日の生体情報の遷移(例えば,心拍、呼吸、体温等)に基づいて、生体リズムを判定する。そして、体調推定部1020は、生体リズムの乱れから体調を判定してもよい。
【0080】
評価値算出部1030は、体調情報に基づいて評価値を算出する。例えば、評価値算出部1030は、体調情報に含まれる1又は複数の情報から、評価値を算出する。評価値は、利用者のコンディションを示す数値であってもよい。評価値算出部1030は、評価値を含む評価情報を出力し、例えば、評価情報記憶領域1124に記憶する。
【0081】
また、評価値算出部1030は、利用者の生体リズムに基づく評価値であってもよい。例えば、利用者のバイタル(例えば、心拍数、呼吸数、体温等)の1日の変化から、生体リズムを算出する。そして、評価値算出部1030は、利用者の生体リズムと、利用者からの評価(例えば、体調がよい、悪い等の評価)とに基づいて、適切な生体リズムを算出する。評価値算出部1030は、利用者が体調がよいと評価した生体リズムから乖離具合により評価値を算出してもよい。評価値算出部1030が出力した評価値に基づいて、制御部100は、生体リズムの乱れを検出することができる。
【0082】
レポート出力部1040は、レポートを出力する。例えば、レポート出力部1040は、利用者の体調に関する内容、アドバイス等を出力してもよい。レポート出力部1040は、レポートを表示して出力してもよいし、印刷して出力してもよいし、メールにより他の装置に送信して出力してもよい。
【0083】
睡眠評価部1050は、利用者の睡眠の状態から、体調を評価したり、睡眠に関するポイントを出力したりすることができる。例えば、睡眠評価部1050は、睡眠情報記憶部1118に記憶された睡眠情報から、利用者の睡眠の状態を判定する。例えば、睡眠評価部1050は、利用者の睡眠時間が短い、睡眠時間が長いといったことを判定してもよい。また、睡眠評価部1050は、利用者の睡眠のレベル(例えば、レム睡眠、ノンレム睡眠等)から、利用者の睡眠が適切に行われているかを判定してもよい。ここで、利用者の生活リズムを乱すような睡眠を、睡眠の質が低い、睡眠の状態が悪いという。睡眠の質が低い、睡眠の状態が悪いとは、例えば、中途覚醒が多い睡眠、眠りが浅い時間が多い睡眠、寝付きが悪い睡眠をいう。また、睡眠の質が高い、睡眠の状態がよいとは、例えば、中途覚醒がない(又は少ない)睡眠、深い眠りの時間が多い睡眠、寝付き/寝起きがよい睡眠等をいう。
【0084】
また、睡眠評価部1050は、睡眠情報に基づいて利用者の生体リズムを判定してもよい。具体的には、ストレージ110に記憶されている睡眠情報に基づいて、睡眠の状態の変化から利用者の生体リズムを判定する。また、睡眠評価部1050は、生体リズムを判定するときに、過去の睡眠情報と比較してもよい。睡眠評価部1050は、生体情報や、愁訴情報を含めて生体リズムを判定してもよい。
【0085】
利用者の睡眠の評価としては、例えば特開2013-045336号公報(出願日:2013年3月4日、発明の名称:睡眠状態評価装置、睡眠状態評価システム及びプログラム)や、特開2015-171555号公報(出願日:2015年10月1日、発明の名称:睡眠状態評価装置、睡眠状態評価システム及びプログラム)といった技術を提供してもよいし、他の何れかの公知の方法を利用してもよい。
【0086】
レコメンド出力部1060は、利用者に対するレコメンドを出力する。例えば、レコメンド出力部1060は、レコメンドテーブル1140を参照することで、利用者に対して適切なアドバイスをしたり、サービスを提案したりする。また、レコメンド出力部1060は、利用者の体調がよくなるような改善案をレコメンド(提案)してもよい。例えば、レコメンド出力部1060は、利用者が女性特有の要因で主観的及び/又は客観的な体調が悪くなっているときは、体調がよくなるような改善案をレコメンドすることが可能である。また、レコメンド出力部1060は、睡眠評価部1050から出力された睡眠の状態と合わせて、睡眠の乱れを整えたり、改善したりするようなレコメンドを出力してもよい。レコメンド出力部1060は、睡眠の状態を改善するために、サプリメントの情報を提供したり、サプリメントを摂取したりすることをレコメンドしてもよい。また、レコメンド出力部1060は、利用者の睡眠時間のばらつきを解消するための提案(例えば、就寝時刻及び/又は起床時刻の提案)をしたり、環境や要因(例えば、部屋(照明器具)の明るさを調整したり、寝る前のスマートフォンの利用を制限する等)についてのレコメンドをしてもよい。
【0087】
このように、例えば、レコメンド出力部1060は、生体リズムを改善するために、睡眠の質を改善するためのレコメンドを出力することができる。睡眠の質を改善するためのレコメンドとは、利用者の睡眠の質が悪い状態とのとき、睡眠の質がよい状態にするためのレコメンドであってもよい。
【0088】
また、ストレージ110は、ユーザのアカウントに関する情報をアカウント情報として、アカウント情報記憶領域1112に記憶する。
【0089】
図11は、アカウント情報の一例を示す図である。アカウント情報は、利用者の識別番号として利用者ID(例えば、「M0001」)と、利用者の氏名(例えば、「東京 太郎」)とを記憶する。また、アカウント情報は、女性特有の情報を含んでもよい。例えば、
図11に示すアカウント情報は、出産予定日、出産日、月経情報等を女性特有の情報として含んでいる。また、アカウント情報は、利用者である女性の過去や現在のステージや、ステージ内の状況を更に含んでもよい。
【0090】
端末装置10の通信部170は、取得装置20の通信部270と接続する。取得装置20は、各種センサ等に基づいて取得した生体情報や睡眠情報を端末装置10に送信する。
【0091】
[4.2 取得装置]
取得装置20は、制御部200が、ストレージ210に記憶するプログラムを実行することで、生体情報取得部2010や、睡眠情報取得部2020として機能する。
【0092】
生体情報取得部2010は、例えば圧力センサ242から、利用者の微少な振動を取得し、当該振動に基づいて、生体情報(生体情報値)を取得する。例えば、生体情報取得部2010は、利用者の体動から、心拍(心拍数)や、呼吸(呼吸数)を取得する。生体情報取得部2010は、取得した生体情報を一度生体情報記憶領域2110に記憶してもよい。
【0093】
睡眠情報取得部2020は、例えば圧力センサ242から、利用者の微少な振動を取得し、当該振動に基づいて睡眠の状態や睡眠の質に基づく情報(睡眠情報)を取得する。そして、睡眠情報取得部2020は、取得した睡眠情報を、睡眠情報記憶領域2120に記憶してもよい。
【0094】
そして、制御部200が通信部270を介して他の装置(例えば、端末装置10)生体情報や、睡眠情報を送信してもよい。
【0095】
なお、生体情報取得部2010、睡眠情報取得部2020は、一部又は全部が他の装置で実現されてもよい。例えば、制御部100は、圧力センサ242や、加速度センサ244から取得した情報(振動に関する情報、加速度に関する情報等)を、端末装置10に送信してもよい。そして、端末装置10は、取得装置20から取得した情報に基づいて、制御部100が生体情報や、睡眠情報を取得してもよい。
【0096】
[4.3 その他]
上述したように、端末装置10は、システムとして実現してもよい。例えば、サーバ装置30は、端末装置10で実現している一部又は全部の機能を実現してもよい。この場合、端末装置10は、ネットワーク経由でサーバ装置30にWEBで接続して、情報を入力したり、表示したりすることができる。このとき、端末装置10が、サーバ装置30で実行される機能の入出力インタフェースとして機能する。
【0097】
また、端末装置10は、一部又は複数の機能をハードウェアで実現してもよい。例えば、体調情報取得部1010は、ソフトウェアでなくハードウェア回路で実現してもよい。
【0098】
[5.処理の流れ]
つづいて、各装置が実行する処理について説明する。以下の装置は、例えば、
図10で説明した制御部100がプログラムを実行することにより実現する処理である。なお、以下は、説明の都合上、制御部100が実行することとして説明する。また、以下の処理は、サーバ装置30が実行する場合、適宜制御部300が実行してもよい。
【0099】
[5.1 メイン処理]
図12は、端末装置10が実行するメインの処理(メイン処理)の動作を説明する動作フローの図である。まず、制御部100は、生体情報取得処理を実行する(ステップS102)。すなわち、体調情報取得部1010は、利用者の体調情報のうち、生体情報を取得する。また、制御部100は、睡眠情報取得処理を実行する(ステップS104)。すなわち、体調情報取得部1010は、利用者の体調情報のうち、睡眠情報を取得する。
【0100】
ステップS102、ステップS104は、制御部100が適宜生体情報、睡眠情報を取得する。また、制御部100は、ユーザからの操作入力により、任意のタイミングで生体情報、睡眠情報を取得してもよい。
【0101】
つづいて、利用者から愁訴の入力要求があったときは(ステップS106;Yes)、制御部100は、愁訴情報取得処理を実行する(ステップS108)。制御部100は、愁訴情報取得処理を実行すると、利用者から主観的な症状の入力を受け付ける。
【0102】
つづいて、利用者からコンディションを表示する操作があったときは(ステップS110;Yes)、制御部100は、利用者のコンディションを表示するコンディション表示処理を実行する(ステップS112)。コンディション表示処理の詳細については後述する。なお、コンディション表示処理は、例えば、制御部100が表示画面において利用者のコンディションを表示するときに適宜実行されてもよい。
【0103】
つづいて、アドバイスを出力する操作が利用者からあったときは(ステップS114;Yes)、制御部100は、アドバイス出力処理を実行する(ステップS116)。例えば、制御部100は、利用者の現在及び/又は過去の体調、コンディション等に基づいて、利用者に対してアドバイスを表示する。例えば、制御部100(レポート出力部1040)は、利用者に対してレポートを出力してもよい。また、例えば制御部100(レコメンド出力部1060)は、利用者に対してレコメンドを出力してもよい。
【0104】
つづいて、利用者からコミュニティを確認する操作があったときは(ステップS118;Yes)、制御部100はコミュニティ処理を実行する(ステップS120)。コミュニティ処理は、例えば、他の利用者が利用する掲示板等の情報を表示、取得、分析したりする処理である。制御部100は、コミュニティ処理において、例えば他のSNSサービスにアクセスして、情報を取得したり、メッセージを投稿したり、メッセージを表示したりしてもよい。
【0105】
そして、本処理を終了するという操作がされるまで(ステップS122;No)、本処理を繰り返し実行する。
【0106】
図13は、
図12のメイン処理を実行したときの表示画面の一例である。例えば、表示画面は、領域R102に、利用者の氏名とともに、利用者の体調、コンディションに応じたメッセージを表示してもよい。
【0107】
また、表示画面は、領域R104に、女性特有のステージ、状況に基づくメッセージを表示してもよい。
【0108】
また、表示画面は、各処理を実行するための操作ボタンを表示してもよい。例えば、利用者は、操作ボタンB102を選択すると、今日の体調として、自分の感じている体調(愁訴情報)を入力することができる。すなわち、制御部100が、愁訴情報取得処理(
図12のステップS108)を実行する。
【0109】
利用者は、操作ボタンB104を選択すると、利用者のバイタル(生体情報)を取得装置20から取得できたり、手動でバイタル(例えば、体重、体温、血圧等)を入力できたりすることができる。また、制御部100は、本来自動で取得している生体情報、睡眠情報をユーザや、スタッフ等により手動で入力させてもよい。
【0110】
利用者は、操作ボタンB106を選択すると、利用者のコンディションを表示することができる。制御部100は、操作ボタンB106が選択されたことにより、コンディション表示処理(
図12のステップS112)を実行する。
【0111】
利用者は、操作ボタンB108を選択すると、アドバイスを出力することができる。制御部100は、操作ボタンB108が選択されたことにより、アドバイス出力処理(
図12のステップS116)を実行する。
【0112】
利用者は、操作ボタンB110を選択すると、コミュニティに基づく情報を表示したり、コミュニティにメッセージを投稿することができる。制御部100は、操作ボタンB110が選択されたことにより、コミュニティ処理(
図12のステップS120)を実行する。
【0113】
利用者は、操作ボタンB112を選択すると、各種設定を行うことが可能となる。例えば、制御部100は、利用者からの入力に基づいて、利用者のステージを設定したり、各種情報を入力したり、更新したりすることができる。制御部100は、入力された情報に基づいて、アカウント情報記憶領域1112に記憶されているアカウント情報を更新する。
【0114】
図14は、利用者が愁訴情報を入力する表示画面の一例である。例えば、
図14の表示画面は、端末装置10として、スマートフォンの表示画面を表示している。このように、本実施形態における表示画面は、例えばコンピュータの表示装置で表示されてもよいし、スマートフォン等の携帯型端末装置において入力されてもよい。また、端末装置10は、アプリケーションを実行した表示画面を表示してもよいし、サーバ装置30から提供された情報(例えば、HTML、XML等の表示画面を表示するための情報)に基づいた表示画面を表示してもよい。
【0115】
また、
図14の表示画面は、領域R202に女性特有のステージ、状況に基づく情報が表示されている。また、表示画面は、領域R204、R206に愁訴を入力する項目が表示されている。例えば、領域R204は、現在の気持ちや気分などの情報を入力する項目が表示されており、利用者の主観的な体調やメンタルに関する情報を入力することができる。また、領域R206は、1又は複数の利用者の愁訴が入力することができる。制御部100は、領域R206に表示する愁訴の項目を、利用者の状態に応じて変更してもよい。例えば、制御部100は、利用者のステージや状況に応じた愁訴の項目を選択し、表示してもよい。
【0116】
[5.2 コンディション表示処理]
図15は、端末装置10が実行するコンディションを表示する処理(コンディション表示処理)の動作を説明する動作フローの図である。
【0117】
まず、制御部100は、コンディションの1つである評価値を算出する算出処理を実行する(ステップS202)。制御部100(評価値算出部1030)は、評価値の算出方法として、例えば、生体情報、睡眠情報、愁訴情報に基づいて評価値を算出する。
【0118】
また、制御部100は、評価値として例えば、0%-100%の間の数値として算出してもよい。例えば、心拍や呼吸の変動から、利用者の評価値を算出してもよい。また、制御部100(評価値算出部1030)は、生体情報、睡眠情報、愁訴情報をパラメータとして機械学習により得られた学習モデルを用いて、評価値を算出してもよい。
【0119】
制御部100は、算出された評価値を評価情報として評価情報記憶領域1124に記憶する(ステップS204)。評価情報は、例えば算出された評価値と、女性特有のステージや状況とを対応付けて記憶してもよい。
【0120】
例えば、制御部100は、評価情報として女性特有のステージや状況と対応付けられていることから、利用者は、現在の評価値の推移が、女性特有の要因であるステージと比較して、相対的によいか悪いかを比較することが可能となる。
【0121】
制御部100は、コンディションを表示するときは(ステップS206;Yes)、ユーザにコンディションを表示する期間(範囲)を選択させてもよい(ステップS208)。また、コンディションを表示する期間は、予め定められていてもよい。
【0122】
制御部100は、コンディションを表示する表示期間に応じて、評価値を再算出してもよい(ステップS210)。例えば、評価値が日別で算出されているとき、制御部100は評価値を日別で表示するときはそのまま表示することができる。また、制御部100は、表示期間が1週間毎であるときは、評価値を1週間毎の平均値に再算出してもよい。また、制御部100は、表示期間が1年毎であるときは、評価値を1年毎の平均値に再算出してもよい。また、制御部100は、再算出する方法としては、平均値以外にも、最頻値、最大値、最小値という方法で算出してもよいし、偏差値換算としてもよい。
【0123】
制御部100は、評価値を表示する(ステップS212)。制御部100は、評価値に基づくグラフで表示したり、数値で表示したりしてもよい。また、制御部100は、評価値を表示するときに、一般的な数値や、変動を合わせて表示してもよい。例えば、制御部100が、例えば、同年代の女性利用者の平均の評価値を一般的な評価値として取得可能な場合、この一般的な評価値を合わせて表示してもよい。利用者の評価値や、変動と、一般的な評価値や、変動とが併せて表示されることで、相対的に自分の体調がよいのか悪いのかを、利用者は気がつくことが可能となる。
【0124】
また、制御部100は、評価値を表示するとき、ステージを表示する必要があるときは(ステップS214;Yes)、併せてステージを表示してもよい(ステップS216)。例えば、制御部100は、評価値(コンディション)を年単位や、月単位で表示するとき、併せてステージを表示する。利用者は、女性特有の要因に基づくステージで、どのようなコンディションであったかを容易に把握することができる。
【0125】
また、制御部100は、利用者から比較表示をする操作が行われたときは(ステップS218;Yes)、評価値比較表示処理を実行してもよい(ステップS220)。
【0126】
評価値比較表示処理は、例えば、同じステージの人の評価値を比較する表示を行う。例えば、制御部100は、利用者の評価値と、コミュニティサイトから取得した評価値の平均や、最多値を併せて表示してもよい。
【0127】
また、評価値比較表示処理は、同じ利用者の過去の評価値や変動を比較表示してもよい。例えば、第1ステージ(月経等)や、第2ステージ(妊娠等)は、女性利用者は繰り返し経験する場合がある。このとき、例えば過去(例えば、直前)の同じステージの評価値や変動を併せて比較表示することで、利用者は、現在の体調が過去の体調と比較してよいのか悪いのかを視覚的に把握することが可能となる。
【0128】
(表示画面)
図16から
図19は、コンディションを表示した表示画面の一例を示す図である。例えば、
図16は、日別表示であり、
図17は月別表示、
図18は年別表示の一例を示している。
【0129】
例えば、
図16の表示画面は、領域R302に評価情報に基づく利用者のコンディションが表示されている。具体的には、制御部100は、評価値に基づいたグラフを領域R302に表示している。制御部100は、コンディションとしてグラフ表示の他に評価値を表示してもよいし、評価値に基づくイラストやアイコンを表示してもよい。また、制御部100は、これらの表示内容を1又は複数併せて表示してもよい。
【0130】
また、領域R304は、各情報に基づく評価値を表示してもよい。例えば、制御部100は、睡眠情報に基づく評価値や、各愁訴情報、生体情報に基づく評価値をそれぞれグラフに表示してもよい。また、制御部100は、コンディションとしては、評価値以外の内容を表示してもよい。例えば、制御部100は、女性特有の情報(月経周期、排卵日等)といった情報を表示してもよい。
【0131】
また、制御部100は、評価情報(評価値)に基づくコンディションを利用者が解りやすいようにグラフ表示してもよい。制御部100は、
図17に示すように、週毎のコンディション(例えば、評価値)をグラフで表示してもよい。また、制御部100は、例えば利用者のベストコンディションをグラフに表示してもよい。例えば、R310は、利用者の評価値として最大値のところに識別表示がされている。これにより、利用者は過去のコンディションと比較して、現在の自分のコンディションがベスト状態とどの程度近いか、離れているかを把握することが可能となる。
【0132】
また、制御部100は、コンディションの表示に女性特有の要因に基づく情報を表示してもよい。例えば、制御部100は、利用者が月経であったことをR312で示している。これにより、利用者は、自分のコンディションの良し悪しが、女性特有の要因に基づくものであるかを確認することが可能となる。
【0133】
図18は、制御部100は、コンディションの年別表示に対して、ステージを併せて表示している。例えば、利用者は2018年3期から2019年の間は第2ステージ(妊娠、出産等)であったことを確認することができる。したがって、利用者は、この時期にコンディションが低いのは、第2ステージである妊娠、出産等が要因であることを確認することができる。
【0134】
また、制御部100は、当該ステージにおける他のユーザのコンディションとの比較の表示を行ってもよい。例えば、
図19は、第2ステージの期間を中心に比較するグラフを表示している。ここで、グラフの中で点線のグラフは、他のユーザのコンディションの平均値を示している。
【0135】
制御部100は、例えば、利用者については年毎のコンディション(評価値)を表示する。制御部100は、比較する他のユーザについては、比較するステージを中心に、現在の時期に置き換えたグラフを表示している。
【0136】
これにより、ユーザは、他のユーザとの比較が行えることから、ユーザは自分のコンディションが低い要因が、他のユーザと同様に女性特有の要因であることを視覚的に認識、理解することができる。
【0137】
また、選択された(例えば、ステージ2)を基準に他のユーザのグラフが表示されていることから、制御部100は、現在から未来の予想コンディション(他のユーザのコンディションの推移)を表示することができる。これにより、利用者は今後のコンディションの変化を推測することができる。例えば、第2ステージではコンディションが低いが、第2ステージから第3ステージに遷移すると、コンディションが回復する可能性が高いことを把握することが可能となる。
【0138】
[5.3 アドバイス出力処理]
図20は、端末装置10が実行するアドバイスを出力する処理(アドバイス出力処理)の動作を説明する動作フローの図である。
【0139】
制御部100は、体調情報を取得する(ステップS302)。制御部100は、体調情報として、生体情報、睡眠情報、愁訴情報を1つ又は複数取得する。また、制御部100は、女性特有のパラメータを取得する(ステプS304)。制御部100は、女性特有のパラメータとして、各段階のステージ、状況を取得してもよいし、月経に関する情報、排卵日等といった女性特有の情報を取得してもよい。
【0140】
つづいて、制御部100は、取得した体調情報、女性特有のパラメータ等から体調推定処理を実行する(ステップS306)。体調推定処理は、制御部100(体調推定部1020)が実行する処理であり、利用者の体調が「よい」「悪い」などの推定がされる。また、制御部100(体調推定部1020)は、体調を推定するとき、更に複数の段階、例えば「とてもよい」「よい」「何となくよい」「ふつう」「少し悪い」「悪い」「かなり悪い」と細分化して推定してもよい。
【0141】
制御部100(体調推定部1020)が体調を推定する方法の一例について、
図21を参照して説明する。
【0142】
まず、制御部100は、利用者から不調である愁訴の入力があるか否かを判定する。もし、利用者から不調である愁訴の入力がなければ利用者は正常(体調不良の異常はない)と推定する。
【0143】
制御部100は、利用者から不調である愁訴があるとき、愁訴情報から不調となる要因を特定する。例えば、制御部100は、愁訴に基づいて、生体情報、睡眠情報、ステージ、女性特有のパラメータを参照し、利用者の体調がよくないと入力した要因を特定する(ステップS404)。
【0144】
つづいて、制御部100は、特定された要因を判定したパラメータが、女性特有のパラメータに一致するときは、要因に女性特有の要因を追加する(ステップS408)。その上で、制御部100は、利用者は体調不良であると判定する(ステップS410)。
【0145】
なお、
図21では、制御部100は、主に利用者の愁訴に基づいて体調不良か否かを判定している。しかし、制御部100は、例えば、生体情報や、睡眠情報に基づいて、利用者が体調不良か否かを判定してもよい。
【0146】
また、制御部100(体調推定部1020)は、評価値を利用してもよい。例えば、評価値が50未満であれば「体調が悪い」と推定してもよい。また、評価値算出部1030が算出した評価値は、女性特有の要因や、女性特有のステージに基づく評価が加味されて算出されていてもよい。これにより、制御部100(体調推定部1020)は、女性特有の要因等により、利用者の体調を推定することができる。また、評価値算出部1030が算出した評価値は、女性特有の要因が含まれた生体リズムに基づく評価値であってもよい。体調推定部1020は、女性特有の要因により生体リズムが乱れたことを加味して、利用者の体調を推定することが可能となる。
【0147】
図20の処理の説明に戻ると、制御部100は、利用者が体調不良と判定したときは(ステップS308;Yes)、アドバイスを含むレポートを作成する(ステップS310)。そして、制御部100は、体調不良と判定した要因の少なくとも一つに女性特有の要因が含まれるときは(ステップS312;Yes)、付加情報をレポートに追加する(ステップS314)。例えば、制御部100は、負荷情報として、睡眠情報を追加する。睡眠情報を追加すると、例えば、利用者の体調不良の要因に女性特有の要因が含まれるときは、制御部100は、レポートに睡眠グラフを表示してもよい。利用者は、睡眠グラフが表示されることから、体調不良の原因が睡眠にあることを容易に確認することができる。
【0148】
また、レポートに睡眠グラフが表示されることから、利用者は睡眠を改善することができる。例えば、体調推定部1020が、女性特有の要因により生体リズムが乱れていて体調が悪いと推定している。生体リズムの改善には睡眠が重要な要素であるため、利用者が睡眠品質(の乱れ)を整えることによりで、生体リズムの改善に繋げることが可能となる。
【0149】
制御部100は、レポートを出力する(ステップS316)。制御部100は、レポートを表示してもよいし、印刷してもよいし、利用者にメールで送信してもよい。
【0150】
つづいて、制御部100は、ユーザからレコメンドの要求があったときは(ステップS318;Yes)、レコメンドを出力するレコメンド出力処理を実行する(ステップS320)。制御部100(レコメンド出力部1060)がレコメンド処理を実行することにより、体調情報(生体情報、睡眠情報、愁訴情報)の中から1又は複数のパラメータを利用し、利用者に対して体調が改善するための製品を提案したり、体調が改善するための対応案を提案したりすることができる。
【0151】
そして、利用者から処理が終了とされるまでは(ステップS322;No)、ステップS302から処理を繰り返し実行してもよい。
【0152】
図22、
図23は、制御部100が出力したレポートの一例を示した図である。
図22、
図23は、レポートとして、スマートフォンの表示画面にレポートを表示している。
【0153】
例えば、
図22(a)は、制御部100は、レポートを出力しているが、体調不良の要因に女性特有の特段の要因が無いと判定されたレポートの一例である。領域R402にアドバイスが表示されている。そして、利用者によりボタンB402が選択されると、制御部100は心拍(心拍数の遷移)を表示する。同様に、利用者によりボタンB404が選択されると、制御部100は呼吸(呼吸数の遷移)を表示する。同様に、利用者によりボタンB406が選択されると、制御部100は睡眠の状態を表示する。
【0154】
また、
図22(b)は、利用者の体調不良の要因に女性特有の要因が含まれているときの表示画面の一例である。ここで、
図22(b)では、メッセージが領域R410に表示されつつ、付加情報として領域R412に睡眠の状態を示すグラフが表示されている。これにより、利用者は体調不良の要因に睡眠が関係していることを気づかせることができる。
【0155】
利用者は、体調不良の要因に睡眠が関係していることから、睡眠に関する改善(例えば、睡眠時間を長くする、睡眠の環境をよくする、睡眠前の行動を改める)ことができる。利用者の睡眠の状態が改善されることで、利用者の生体リズムの乱れを軽減し、解消する。利用者の生体リズムの乱れが解消することにより、利用者の体調が良い方向となる。
【0156】
また、
図23は、生体情報を表示する表示画面である。例えば、利用者がレポート画面で、心拍表示のボタンを押して、心拍数の表示と選択すると、制御部100は、
図23に示すように心拍数を表示してもよい。また、制御部100は、このとき女性特有の要因が体調不良の要因であると判定しているときは、更に付加情報を表示してもよい。例えば、制御部100は、領域R420で表示するように、心拍数の遷移を示すグラフを表示してもよい。
【0157】
図24は、制御部100(レコメンド出力部1060)が、レコメンド出力処理を実行して表示される表示画面の一例である。例えば、
図24(a)の表示画面では、アドバイス、付加情報として睡眠グラフが表示されている。
【0158】
ここで、
図24(a)の表示画面は、レコメンドとしてお薦めの寝具に関する情報を表示するボタンB430と、相談先の候補を表示するボタンB432が表示されている。
【0159】
例えば、利用者により、ボタンB432が選択されると、制御部100は、相談先の候補となる病院、クリニック等の情報をレコメンド表示する。制御部100は、レコメンド表示に、例えば病院などの施設名、場所、開業時間を含めて表示してもよい。また、制御部100は、他の利用者からの評価に基づくお薦め度や、点数を併せて表示してもよい。そして、利用者は、連絡すると表示されたボタンB440を選択すると、選択された施設に電話やメールで連絡が取れるようにしてもよい。
【0160】
[6.変形例]
本開示は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
すなわち、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【0161】
また、上述した実施形態は、説明の都合上、各実施形態を分けて説明しているが、可能な範囲で組み合わせて実行することが可能である。また、明細書に記載したいずれの技術についても、補正又は分割出願等において権利取得する意思を有する。
【0162】
また、各実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。
【0163】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。
【0164】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバ装置の記憶装置も本開示に含まれるのは勿論である。
【0165】
また、上述したデータは、装置内に記憶されるものではなく、外部の装置に記憶されて、適宜呼び出されてもよい。例えば、データをNAS(Network Attached Storage)に記憶したり、クラウド上に記憶したりしてもよい。
【0166】
なお、本開示の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく、本明細書に開示される技術の組み合わせも、その範囲に含むものである。本開示のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に記載しているが、特許請求の範囲に記載されていないことを理由として技術的範囲から排除する意思ではない。
【0167】
また、上述した明細書において、「~の場合」「~のとき」という記載については、一つの例として説明しているものであり、記載した内容に限られる構成としているものではない。これらの場合やときでない構成についても、当業者であれば自明である範囲についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【0168】
また、明細書に記載した処理や、データの流れについて順番を伴った記載について、記載している順番に限られない。例えば、処理の一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有している。
【符号の説明】
【0169】
1 システム
10 端末装置
100 制御部
110 ストレージ
120 ROM
130 RAM
140 表示部
150 操作部
170 通信部
20 取得装置
200 制御部
210 ストレージ
220 ROM
230 RAM
240 センサ接続部
242 圧力センサ
244 加速度センサ
246 温度センサ
270 操作部
30 サーバ装置
300 制御部
310 ストレージ
320 ROM
330 RAM
370 通信部