(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055400
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】オーダーメイド商品のカタログ作成システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240411BHJP
G09F 7/00 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
G06Q30/0601 320
G09F7/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022162303
(22)【出願日】2022-10-07
(71)【出願人】
【識別番号】500501373
【氏名又は名称】株式会社美濃クラフト
(72)【発明者】
【氏名】都竹 隆広 高橋 功 佐藤 友浩
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB09
5L049BB09
(57)【要約】
【課題】購入希望者が決めた文字や図柄を外観にデザインするオーダーメイド商品において、たくさんの商品の中から容易に欲しい商品を選ぶことができる
【解決手段】利用者端末(1)で利用者に文字や図柄を入力させカタログ生成サーバー(2)に送信し、カタログ生成サーバー(2)で入力された文字や図柄を商品の外観にデザインしたオーダーメイド商品の完成予想画像を作成し、その完成予想画像を使用した利用者専用カタログ(26)を利用者に提供することで利用者が商品を選びやすくなる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に名前の漢字、ローマ字、住所の少なくともひとつを入力させ入力された情報を商品の外観にデザインした商品画像を用いた利用者専用カタログを作成し利用者に提供することを特徴とした表札、看板、印鑑のカタログ生成システム
【請求項2】
利用者に文字や図柄の少なくとも一つと利用者の嗜好に関する情報を入力させ、入力された利用者の嗜好に合う商品において入力された文字、図柄を商品の外観にデザインした商品画像を作成しその画像をつかった利用者専用カタログを利用者に提供することを特徴とした利用者が決めた文字や図柄が外観にデザインされるオーダーメイド商品のカタログ生成システム
【請求項3】
請求項1,請求項2の方法で生成された利用者専用カタログを使って商品を選択させることを特徴とした利用者が決めた文字や図柄が外観にデザインされるオーダーメイド商品の商品外観シミュレーションシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表札・看板などの購入希望者によって異なる文字や図柄が商品の外観にデザインされるオーダーメイド商品のカタログを作成するシステムに関するものである
【背景技術】
【0002】
表札や看板は名前を入れる必要があるため受注生産である。そのため文字の大きさや書体、色などのデザインを購入希望者と製造者が打ち合わせして発注する必要がある。過去に表札や看板の種類が増えたことや購入希望者のこだわりが強くなったこともあり発注前の打ち合わせの手間が多くなったことから製造業者は購入希望者が自分で自由に商品のデザインを行うことができるシステム(シミュレータ)を開発して発注前のやり取りの手間を減らすことに取り組んできた。その結果シミュレータにより打ち合わせの手間を削減しつつ購入希望者の満足度の向上が達成された。このシミュレータの仕組みは注文後にデザインを確定するシステム(特願2019-149447)などの派生システムを生み出している。
【0003】
ところで表札や看板を発注するには「たくさんある商品の中から欲しい商品を選ぶこと」と、選んだ商品において「文字の大きさや書体、色などを決めること」の2つの段階がある。前記のシミュレータは商品を決めた後の文字の大きさや書体、色などを決めるためには有効だがたくさんある商品の中から自分が欲しいと思う商品を探すことについてはそれほど有効ではなく、沢山ある商品の中から商品を選ぶのに時間がかかる問題は解決できていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】おうちの顔デザイナー https://minocraft.co.jp/simulator/mino
【非特許文献2】表札シミュレーション https://sign-simulation.net/fukucyo
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、購入希望者によって異なる文字や図柄をその外観にデザインされるオーダーメイド商品において沢山ある商品の中から自分が好む商品を簡単に探し出せる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために購入希望者によって異なる文字や図柄をその外観にデザインしたオーダーメイド商品の完成予想画像を含んだ購入希望者専用の商品カタログを購入希望者に提供することを特徴とするカタログ生成システムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば購入希望者はオーダーメイド商品を選ぶにあたって自分が決めた文字や図柄がその外観にデザインされた商品画像からなる自分専用のカタログを手にすることができ、その中から自分の好む商品を探すことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】従来技術による商品カタログ(表札)の例である。
【
図2】本発明による商品カタログ(表札)の例である。
【
図3】本発明による商品カタログを生成するシステムの全体図である。(実施例1)
【
図4】本発明による商品カタログを生成するシステムの全体図である。(実施例2)
【
図5】本発明による商品カタログに含める書体を選択する方法の例である。(実施例2)
【
図6】本発明による商品カタログに含める文字色を選択する方法の例である。(実施例2)
【
図7】本発明による商品カタログに含める商品を選択する方法の例である。(実施例2)
【
図8】本発明による商品カタログに含める商品を個人の嗜好で決定する場合の入力項目の例である。(実施例2)
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
【実施例0011】
図3に示される実施例では利用者端末(1)は購入希望者が使用するパソコンやスマートフォンなどである。利用者端末には名前入力部(11)とカタログ表示部(12)が存在する。購入希望者は利用者端末(1)の名前入力部(11)を使用して名前をカタログ生成サーバー(2)に送信することができる。これは例えばスマートフォンのブラウザでカタログ生成サーバー(2)に接続してブラウザに名前入力部(11)が表示されそこに名前を入力することが考えられる。このとき名前には利用者の名前の漢字表記、ローマ字表記と住所のすくなくともひとつが含まれる
【0012】
利用者端末(1)のカタログ表示部(12)はカタログ生成サーバー(2)から送られた利用者専用カタログ(26)を受信して表示する機能である。これは例えばカタログ生成サーバー(2)が利用者専用カタログ(26)をHTMLで生成して利用者端末(1)のブラウザで表示することが考えられる。また、例えば、カタログ生成サーバー(2)が利用者専用カタログ(26)をメールで利用者端末(1)に送信し、それを利用者が閲覧するということも考えられる。この場合カタログ送信に必要なメールアドレスなどの情報は名前入力部で名前入力の時に入力させたり、利用者にメールアドレスを必要とする会員登録をさせその時入力された名前、メールアドレスをカタログ生成サーバー(2)に送るという方法も考えられる。
【0013】
カタログ生成サーバー(2)は商品画像生成部(21)と商品情報DB(22)と専用カタログ生成部(24)とカタログテンプレート群(25)からなる。商品画像生成部(21)は利用者端末(1)から名前(このとき名前には利用者の名前の漢字表記、ローマ字表記と住所のすくなくともひとつが含まれる)を受信し、商品情報DB(22)に保存された商品情報から名前を商品の外観にデザインした商品画像(23)を生成する。
図3では一つの商品画像DB(22)に商品画像(23)を生成するのに必要な情報(利用者名は除く)がすべて含まれているように書かれているが、実際には複数の情報保存方法を使う方法、例えば文字情報はデータベースに保存し画像情報はファイルで保存する方法も考えられる。
【0014】
商品画像(23)の生成が完了すると専用カタログ生成部(24)はカタログテンプレート群(25)の中から一つを選択して商品画像(23)と商品情報を貼りつけることで利用者専用カタログ(26)を作成する。生成された利用者専用カタログ(26)は利用者端末(1)に送られる。
ここで生成された利用者専用カタログはメールに添付して送る場合もあれば、電子カタログとしてブラウザで見る方法や商品外観をシミュレーションするシステム(例えば非特許文献1)の商品選択画面の画像として使用されることも考えられる。
【0015】
ここで
図3中のカタログテンプレート群(25)は複数のカタログテンプレートが存在していることを表しているがこれは一つのカタログテンプレートしかない場合も含んでいる。複数のカタログテンプレートがある場合に一つを選ぶ方法は、ランダム選択や季節、時間帯で変更するといった方法が考えられる。
【0016】
カタログ生成サーバー(2)は
図3では一つのサーバーとなっているが複数のサーバーで構成されることもありえる。また利用者端末(1)はユーザー入力部(11)とカタログ表示部(12)が異なる端末となることもあり得る。
【0017】
本実施例では利用者端末(1)から名前が送信される都度専用カタログ(26)を生成しているが都度生成せずに過去に作成した商品画像(23)や利用者専用カタログ(26)をカタログ生成サーバー(2)に保存しておき、次に同じ名前が利用者端末(1)から送信された場合に再利用するということも考えられる。
図4に示される実施例では利用者端末(1)とカタログ生成サーバー(2)が存在する。利用者端末にはユーザー入力部(11)とカタログ表示部(12)が存在する。ユーザー入力部(11)は購入希望者が選んだ文字、図柄の少なくともひとつと、書体、色、その他嗜好の質問結果のいくつかを購入希望者に入力させその結果をカタログ生成サーバーに送信する。このとき商品の選択は一つずつ選ぶ方法もあれば、
図7のように商品カテゴリー単位で選ぶ方法も考えられる。このとき書体の選択は
図5のように一覧の中から選ぶ方法もあれば、書体をいくつかのグループ(ゴシック、明朝、毛筆、筆記体等)に分けてそのグループ単位で選択してもらう方法(
図8)も考えられる。このとき色の選択は
図6のように一覧の中から選ぶ方法もあれば色をいくつかのグループ(暖色、寒色、グレー系等)に分けてそのグループ単位で選択してもらう方法(
図8)も考えられる。このとき利用者の嗜好に関する質問は
図8のようにいくつかの質問に対して何段階で好きか嫌いかを選択してもらう方法だけでなく、質問の回答によって次の質問を変えていく方法も考えられる。名前、商品、書体、色、他の嗜好の質問のどの情報を入力させるかはあらかじめ本発明によるカタログ生成システムを提供する者が決定しておく方法や、利用者が何を入力するかを入力時に選択して入力する方法が考えられる。
利用者端末(1)のカタログ表示部(12)はカタログ生成サーバー(2)から送られた利用者専用カタログ(27)を受信して表示する機能である。これは例えばカタログ生成サーバー(2)が利用者専用カタログ(26)をHTMLで生成して利用者端末(1)のブラウザで表示することが考えられる。また、例えば、カタログ生成サーバー(2)が利用者専用カタログ(26)をメールで利用者端末(1)に送信し、それを利用者がオフラインで利用者端末(1)で表示するということも考えられる。
カタログ生成サーバー(2)は生成対象決定部(27)と商品画像生成部(21)と商品情報DB(22)と専用カタログ生成部(24)とカタログテンプレート群(25)からなる。生成対象決定部(27)は利用者端末(1)から受信した文字、図柄、商品、書体、色、他の嗜好の質問の入力結果と商品情報DB(22)から利用者専用カタログ(26)に含める生成対象とカタログ生成に使用するカタログテンプレートをカタログテンプレート群(25)から決定する。利用者の嗜好からカタログに含める商品を選択する方法としては、例えば、あらかじめ各商品に各質問に対応するかどうかの指標を設定しておき、購入希望者の嗜好と一致するかを各質問ごとに点数化して点数の合計が一定の値以上の場合に含めるという方法が考えられる。
ユーザー入力部(11)は文字、図柄の少なくとも一つに加えて、商品、書体、色、他の嗜好の質問の少なくともひとつを入力させるため生成対象決定部(27)に常に文字、図柄、商品、書体、色、他の嗜好の質問のすべての情報がくるわけではなく生成対象決定部(27)が生成対象を決定する方法は入力された情報によって異なる。例えば、商品のみが入力された場合は選ばれた商品をそのまま生成対象とし、商品と嗜好の質問が入力された場合には指定された商品の中で利用者の嗜好に沿った商品を生成対象とすることが考えられる。
ここで
図4中のカタログテンプレート群(25)は複数のカタログテンプレートが存在していることを表しているがこれは一つのカタログテンプレートしかない場合も含んでいる。また複数のカタログテンプレートがある場合に一つを選ぶ方法は、ランダム選択や季節、時間帯などで変更するといった方法や、ユーザー入力部(11)で入力された購入希望者の嗜好や書体、色などの情報によって変更することも考えられる。購入希望者が入力した情報からテンプレートを選ぶ方法の例としては、各テンプレートに各質問に対応するかどうかの指標を設定しておき、購入希望者の嗜好と一致するかを各質問ごとに点数化して点数の合計が一番高いテンプレートを選ぶという方法が考えられる。
商品画像(23)の生成が完了すると専用カタログ生成部(24)はカタログテンプレート群(25)の中から生成対象決定部(27)が決定したカタログテンプレートを選択して商品画像(23)と商品情報を貼りつけることで利用者専用カタログ(26)を生成する。生成された利用者専用カタログ(26)は利用者端末(1)に送られる。
ここで生成された利用者専用カタログはメールに添付して送る場合もあれば、電子カタログとしてブラウザで見る方法や商品外観をシミュレーションするシステム(例えば非特許文献1)の商品選択画面の画像として使用されることも考えられる。