(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055429
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】畜産管理システム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20240101AFI20240411BHJP
A01K 29/00 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
G06Q50/02
A01K29/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022162354
(22)【出願日】2022-10-07
(71)【出願人】
【識別番号】515147852
【氏名又は名称】嘉創株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145838
【弁理士】
【氏名又は名称】畑添 隆人
(74)【代理人】
【識別番号】100103137
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 滋
(72)【発明者】
【氏名】王 玉冬
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC01
5L050CC01
(57)【要約】
【課題】所定の疾病に罹患している可能性のある家畜を簡便に特定することを課題とする。
【解決手段】畜産管理システムに、所定の計測点において1又は複数のセンサーを用いて取得された、サーモグラフィックデータを含む環境情報を取得する環境情報取得部61と、サーモグラフィックデータ中の家畜が撮像されている領域を特定する領域特定部62と、サーモグラフィックデータに基づいて、特定された領域において所定の基準以上の温度が検知されているか否かを判定する判定部63と、特定された領域において基準以上の温度が検知されていると判定された場合に、領域に対応する家畜個体又は家畜個体が収容されたケージを特定する家畜特定部64と、を備えた。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の計測点において1又は複数のセンサーを用いて取得された、サーモグラフィックデータを含む環境情報を取得する環境情報取得手段と、
前記サーモグラフィックデータ中の前記家畜が撮像されている領域を特定する領域特定手段と、
前記サーモグラフィックデータに基づいて、前記領域特定手段によって特定された領域において所定の基準以上の温度が検知されているか否かを判定する判定手段と、
前記特定された領域において前記基準以上の温度が検知されていると判定された場合に、該領域に対応する家畜個体又は該家畜個体が収容されたケージを特定する家畜特定手段と、
を備える畜産管理システム。
【請求項2】
前記環境情報は、少なくとも前記サーモグラフィックデータには含まれない波長の光が撮像された画像データを更に含み、
前記領域特定手段は、前記画像データに基づいて、該画像中の前記家畜が撮像されている領域を抽出し、抽出された領域に対応する前記サーモグラフィックデータ中の領域を、該サーモグラフィックデータ中の前記家畜が撮像されている領域として特定する、
請求項1に記載の畜産管理システム。
【請求項3】
前記環境情報は、少なくとも前記サーモグラフィックデータには含まれない波長の光が撮像された画像データを更に含み、
前記家畜特定手段は、前記特定された領域において前記基準以上の温度が検知されていると判定された場合に、前記画像に撮像された、前記家畜個体に付された個体識別タグを画像認識することで、該領域に対応する前記家畜個体を特定する、
請求項1に記載の畜産管理システム。
【請求項4】
前記環境情報は、少なくとも前記サーモグラフィックデータには含まれない波長の光が撮像された画像データを更に含み、
前記家畜特定手段は、前記特定された領域において前記基準以上の温度が検知されていると判定された場合に、前記画像データを、外観上の個体差に基づいて前記家畜の個体識別を行う画像認識モデルに入力することで、該領域に対応する前記家畜個体を特定する、
請求項1に記載の畜産管理システム。
【請求項5】
コンピューターが、
所定の計測点において1又は複数のセンサーを用いて取得された、サーモグラフィックデータを含む環境情報を取得する環境情報取得ステップと、
前記サーモグラフィックデータ中の前記家畜が撮像されている領域を特定する領域特定ステップと、
前記サーモグラフィックデータに基づいて、前記領域特定ステップで特定された領域において所定の基準以上の温度が検知されているか否かを判定する判定ステップと、
前記特定された領域において前記基準以上の温度が検知されていると判定された場合に、該領域に対応する家畜個体又は該家畜個体が収容されたケージを特定する家畜特定ステップと、
を実行する方法。
【請求項6】
コンピューターを、
所定の計測点において1又は複数のセンサーを用いて取得された、サーモグラフィックデータを含む環境情報を取得する環境情報取得手段と、
前記サーモグラフィックデータ中の前記家畜が撮像されている領域を特定する領域特定手段と、
前記サーモグラフィックデータに基づいて、前記領域特定手段によって特定された領域において所定の基準以上の温度が検知されているか否かを判定する判定手段と、
前記特定された領域において前記基準以上の温度が検知されていると判定された場合に、該領域に対応する家畜個体又は該家畜個体が収容されたケージを特定する家畜特定手段と、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、畜産施設の管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家畜を撮像した画像情報を含む飼養状況情報を取得する飼養状況取得部と、飼養状況取得部により取得した画像情報に映る家畜を抽出して家畜の状況を解析し、家畜の状況に応じた疾病リスクを推定する疾病リスク推定部と、を備える家畜疾病管理システムが提案されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、家畜を撮像した画像情報に基づいて家畜を管理するためのシステムが種々提案されている。しかし、疾病に罹患している可能性のある家畜の特定には、設置や導入に大きなコストのかかるシステムが必要であった。
【0005】
本開示にかかる技術は、所定の疾病に罹患している可能性のある家畜を簡便に特定することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一つの側面は、所定の計測点において1又は複数のセンサーを用いて取得された、サーモグラフィックデータを含む環境情報を取得する環境情報取得手段と、前記サーモグラフィックデータ中の前記家畜が撮像されている領域を特定する領域特定手段と、前記サーモグラフィックデータに基づいて、前記領域特定手段によって特定された領域において所定の基準以上の温度が検知されているか否かを判定する判定手段と、前記特定された領域において前記基準以上の温度が検知されていると判定された場合に、該領域に対応する家畜個体又は該家畜個体が収容されたケージを特定する家畜特定手段と、を備える畜産管理システムである。
【0007】
なお、本開示は、コンピューターシステム、情報処理装置、コンピューターによって実行される方法、又はコンピューターに実行させるプログラムとして把握することが可能である。また、本開示は、そのようなプログラムをコンピューターその他の装置、機械等が読み取り可能な記録媒体に記録したものとしても把握できる。ここで、コンピューター等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、又は化学的作用によって蓄積し、コンピューター等から読み取ることができる記録媒体をいう。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る技術によれば、所定の疾病に罹患している可能性のある家畜を簡便に特定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係るシステムのハードウェア構成の概略を示す図である。
【
図2】実施形態に係る環境情報収集装置が駆動部によって移動する様子を示す図である。
【
図3】実施形態に係る環境情報収集装置の機能構成の概略を示す図である。
【
図4】実施形態に係る管理サーバの機能構成の概略を示す図である。
【
図5】実施形態に係る環境情報収集装置が自動環境情報収集処理を行う場合の、移動経路及び計測点の一例を示す図である。
【
図6】実施形態における自動環境情報収集処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】実施形態における管理サーバによる家畜モニタリング処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】実施形態における管理サーバによる配信処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示に係るシステム、方法及びプログラムの実施の形態を、図面に基づいて説明する。但し、以下に説明する実施の形態は例示であって、本開示に係るシステム、方法及びプログラムを以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本開示に係る技術は、畜産施設の管理のための技術に広く適用可能であり、実施にあたっては、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用され、また、種々の改良や変形が行われてよい。
【0011】
<システムの構成>
図1は、本実施形態に係るシステムのハードウェア構成の概略を示す図である。本実施形態に係るシステムは、ネットワークに接続された管理サーバ(管理装置)5と、ネットワークを介して管理サーバ5と通信可能に接続された1又は複数の環境情報収集装置1と、環境情報収集装置1を管理するユーザによって用いられるユーザ端末9と、を備える。ユーザは、当該ユーザが管理する1又は複数の環境情報収集装置1を、当該ユーザが管理する畜産施設(本実施形態では、養豚場を例示して説明する。)に設置して管理する。管理サーバ5は、1又は複数の環境情報収集装置1の状態を遠隔モニタし、制御する。
【0012】
管理サーバ5は、1又は複数のCPU(Central Processing Unit)51、RAM(Random Access Memory)52、ROM(Read Only Memory)53、ストレージ(補助記憶装置)54、及びネットワークインターフェース55を備えるコンピューターである。但し、管理サーバ5の具体的なハードウェア構成に関しては、実施の形態に応じて適宜省略や置換、追加が可能である。また、管理サーバ5は、単一の装置に限定されない。管理サーバ5は、所謂クラウド技術や分散コンピューティング技術等を用いた、複数の装置によって実現されてよい。
【0013】
環境情報収集装置1は、CPU11、RAM12及びROM13等からなる制御部と、ストレージ(補助記憶装置)14と、有線又は無線のネットワークインターフェース15と、センサー接続インターフェースを介して接続された1又は複数のセンサー3と、を備え、移動装置4にマウントされた情報処理装置である。但し、環境情報収集装置1の具体的なハードウェア構成に関しては、実施の形態に応じて適宜省略や置換、追加が可能である。例えば、環境情報収集装置1は、更にスピーカーやLED等の情報出力装置と、赤外線発信装置や近接無線装置等の制御信号送出装置と、を備えてもよい(図示は省略する)。また、有線又は無線のネットワークインターフェース15としては、例えばRS485通信又は920Mhz帯無線通信を用いることが可能であるが、具体的な仕様や規格は本実施形態における例示に限定されない。
【0014】
移動装置4は、CPU、RAM及びROM等からなる制御部と、ストレージ(補助記憶装置)と、制御部によって制御される駆動部と、を備える(図示は省略する)。移動装置4は、管理サーバ5又はユーザ端末9から送出された指示信号を受信し、これを解釈した制御部が駆動部を制御することによって移動する。
【0015】
図2は、本実施形態に係る環境情報収集装置1が駆動部によって移動する様子を示す図である。本実施形態に示す例では、駆動部はモーター及びレール等によって構成され、移動装置4は、畜産施設の天井に設置されたレールに沿って走行することによって移動を行う。但し、移動装置4は、指示信号に従って位置間で移動が可能なものであればよく、天井に設置されたレールを走行する移動装置4に限定されない。例えば、移動装置4は、地上を走行するものであってもよいし、所謂ドローン等の、空中を移動可能なものであってもよいし、水上/水中を移動可能なものであってよい。
【0016】
また、環境情報収集装置1には、センサー接続インターフェース(センサーHUB)を介して、当該環境情報収集装置1によって制御される1又は複数のセンサー3が接続される。1又は複数のセンサー3は、アナログセンサーであってもよいし、デジタルセンサーであってもよい。環境情報収集装置1に接続されたセンサー3は、移動装置4に搭載された環境情報収集装置1と共に移動することで、移動装置4の現在位置周辺の環境情報を計測することができる。本実施形態において、1又は複数のセンサー3は、サーモグラフィーセンサー、イメージセンサー(ネットワークカメラ)、温度センサー、湿度センサー、風速センサー、音響センサー、光センサー、気象観測器、二酸化炭素濃度計、アンモニア濃度計、重量センサー及び餌流量計の少なくとも何れかを含み、環境情報収集装置1は、これらのセンサー3を用いて、現在位置周辺のサーモグラフィックデータ、画像データ、温度(気温)、湿度、風速、音響、明るさ、天候、二酸化炭素濃度、アンモニア濃度、家畜の体重及び餌流量の少なくとも何れかを取得することが出来る。そして、環境情報収集装置1は、取得された環境情報を、定期的に(又は、常時)管理サーバ5に送信する。なお、本実施形態において管理サーバ5に送信される環境情報には、環境情報収集装置1による消費電力が含まれてもよい。
【0017】
なお、本実施形態において、イメージセンサーには、家畜の状態を視覚的にモニタするためのイメージセンサー(即ち、主として可視光を検知するイメージセンサー)が用いられる。但し、イメージセンサーは、少なくともサーモグラフィーセンサーによっては検知されない波長の光を検知可能なセンサーであればよく、当該イメージセンサーを用いて取得される画像データは、少なくともサーモグラフィックデータには含まれない波長の光が記録された画像データであればよい。
【0018】
ユーザ装置9は、CPU、RAM及びROM等からなる制御部と、ストレージ(補助記憶装置)と、無線ネットワークインターフェースと、タッチパネル式ディスプレイと、スピーカーと、を備えるコンピューターである(詳細な構成の図示は省略する)。ユーザ装置9は、具体的には、所謂スマートフォンや携帯電話、タブレット、ラップトップ等であってよい。但し、ユーザ装置9として利用可能な装置は上記した例に限定されない。ユーザ装置9の具体的なハードウェア構成に関しては、実施の形態に応じて適宜省略や置換、追加が可能である。
【0019】
ユーザは、畜産施設の管理のためのアプリケーションソフトウェアをユーザ端末9にインストールし、当該ソフトウェアが提供するユーザインターフェース(後述するダッシュボードインターフェースを含む。)を用いることで、管理サーバ5を介して、又は環境情報収集装置1から直接、環境情報収集装置1の環境情報を閲覧し、環境情報収集装置1を制御する。本実施形態によれば、このような構成を備えることで、ユーザは、データ保存、表示、制御、通知等をリアルタイムに行うことが出来る。
【0020】
図3は、本実施形態に係る環境情報収集装置1の機能構成の概略を示す図である。本実施形態に係る環境情報収集装置1は、CPU11が、RAM12に展開された各種プログラムを解釈及び実行して、環境情報収集装置1に備えられた各種ハードウェアを制御することで、通信部21、操作信号受信部22、情報保持部23、スケジューリング部24、移動制御部25、計測部26及び通知部27を備えるコンピューターとして機能する。なお、本実施形態では、環境情報収集装置1の機能が汎用のCPU11によって実行される例について説明しているが、これらの機能は、その一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサによって実現されてもよい。
【0021】
通信部21は、ネットワークインターフェース15を用いて、遠隔に設置された管理サーバ5と通信を行う。例えば、通信部21は、環境情報収集装置1によって収集された環境情報を管理サーバ5に対して送信したり、外部装置の設定を変更するための信号を管理サーバ5から受信したりするために用いられてよい。この際、通信部21は、ゲートウェイ(図示は省略する)によって携帯電話通信網又は無線LAN網に仲介され、インターネット上の管理サーバ5と通信することが可能であるが、管理サーバ5との通信手段は、本実施形態における例示に限定されない。
【0022】
操作信号受信部22は、管理サーバ5又はユーザ端末9から送出された操作信号を受信する。ユーザによって決定された走行スケジュール及び走行ルートは、後述する情報保持部23によって走行スケジュール及び走行ルートのプログラムとして保持され、自動走行の際に予めプログラムされたスケジュールで所定ルートを走行させるために用いられる。
【0023】
情報保持部23は、環境情報収集装置1が環境情報を収集するために用いるプログラムやデータ等を保持する。例えば、情報保持部23は、所定ルートのプログラム、スケジュールのプログラム及び計測点のプログラムを保持する。また、情報保持部23は、計測によって得られた環境情報を保持する。但し、得られた環境情報は、通信部21を用いて管理サーバ5に即時送信されてもよい。
【0024】
スケジューリング部24は、移動制御部25による移動制御を、予めプログラムされたスケジュールに従って繰り返し実行させることで、計測部26に、計測点における環境情報を繰り返し計測させる。
【0025】
移動制御部25は、移動装置4に対して指示信号を送出することで、移動装置4の移動を制御する。移動装置4が天井に設置されたレールを走行するものである場合、指示信号による指示には、例えば、「前進」、「後退」、「停止」、「右回転」、「左回転」等が含まれる。
【0026】
ここで、移動制御部25は、自動制御による移動を行っている間には、移動装置4に対して、予めプログラムされた、計測点を含む所定ルートを移動するように指示信号を送出することで、移動装置4の移動を制御する。そして、移動制御部25は、計測点に到達した場合に、移動装置4に対して停止を指示する制御信号を送出し、計測部26による計測が終了すると、移動装置4に対して移動の再開を指示する制御信号を送出する。即ち、本実施形態において、環境情報収集装置1は、計測位置に到着したところで一時停止して計測を開始し、計測の終了を受けて、ルート移動を再開する。
【0027】
一方、移動制御部25は、ユーザ装置9による操作が行われている間には、移動装置4に対して、操作信号受信部22によって受信された操作信号に応じた指示信号を送出することで、移動装置4の移動を制御する。
【0028】
計測部26は、移動装置4が予めプログラムされた計測点に到達した場合、少なくとも移動制御部25によって停止を指示する制御信号が送出された後に、センサー接続インターフェースを介して1又は複数のセンサー3からの出力を取得し、当該計測点における環境情報を計測する。
【0029】
通知部27は、計測部26によって得られた環境情報が所定の条件を満たした場合に、環境情報収集装置1に設けられたスピーカーやLED等の情報出力装置を用いて、当該環境情報に応じた通知を出力する。なお、通知部27による通知に用いられる情報出力装置は、画像等の表示が可能な表示装置であってもよい。このような通知部27を備えることで、本実施形態に係る環境情報収集装置1は、環境情報の収集中に、独自に判断して必要な情報を発信することが出来る。
【0030】
また、通知部27は、ユーザ装置9に対して通知を行うことで、ユーザ装置9のディスプレイに通知の内容を表示させてもよい。ここで、通知部27によって通知される内容は、各種センサー3によって取得された情報自体、又は当該情報を加工したものであってよい。例えば、イメージセンサーによって取得されたイメージをユーザ装置9宛に送信することで、施設内の現在の状況をリアルタイムでユーザに通知することができる。更に、通知部27は、環境情報収集装置1の現在の状態を通知するための音声ガイドを出力してもよい。例えば、通知部27は、計測中に、スピーカーを介して、「ただいま計測中です」等の音声を出力してもよい。
【0031】
図4は、本実施形態に係る管理サーバ5の機能構成の概略を示す図である。本実施形態に係る管理サーバ5は、ユーザや環境情報収集装置1の稼働状態を把握するためのサーバであり、CPU51が、RAM52に展開された各種プログラムを解釈及び実行して、管理サーバ5に備えられた各種ハードウェアを制御することで、環境情報取得部61、領域特定部62、判定部63、家畜特定部64、設定保持部65、指示内容決定部66及び配信部67を備えるコンピューターとして機能する。なお、本実施形態では、管理サーバ5の機能が汎用のCPU51によって実行される例について説明しているが、これらの機能は、その一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサによって実現されてもよい。
【0032】
環境情報取得部61は、ユーザによって管理される1又は複数の環境情報収集装置1からのセンサー出力に基づく情報を含む環境情報を取得する。ここで、環境情報取得部61は、所定の計測点において1又は複数のセンサーを用いて取得された環境情報を取得する。本実施形態において、環境情報には、サーモグラフィックデータと、少なくともサーモグラフィックデータには含まれない波長の光が撮像された画像データと、が含まれる。
【0033】
領域特定部62は、サーモグラフィックデータ中の家畜が撮像されている領域を特定する。より具体的には、領域特定部62は、画像データに基づいて、当該画像中の家畜が撮像されている領域を抽出し、抽出された領域に対応するサーモグラフィックデータ中の領域を、当該サーモグラフィックデータ中の家畜が撮像されている領域として特定する。
【0034】
判定部63は、サーモグラフィックデータに基づいて、領域特定部62によって特定された領域において所定の基準以上の温度が検知されているか否かを判定する。ここで、所定の基準は、例えば、家畜が所定の疾病に罹患しているか否かを判定するために設定された、家畜の体表温度の基準である。
【0035】
家畜特定部64は、特定された領域において基準以上の温度が検知されていると判定された場合に、当該領域に対応する家畜個体又は当該家畜個体が収容されたケージを特定する。ここで、特定されるのは家畜個体であってもよいし、ケージであってもよい。例えば、ケージは、基準以上の温度が検知された箇所が有ると判定されたサーモグラフィックデータを含む環境情報に関連づけられたケージの識別情報(以下、「ケージID」)に基づいて、特定することが出来る。但し、ケージを特定するための具体的な手法は限定されない。
【0036】
また、家畜個体を特定するための具体的な手法も限定されないが、家畜個体を特定するための具体的な手法としては、個体識別タグを用いる方法や、個体識別画像認識モデルを用いる方法が挙げられる。例えば、家畜特定部64は、特定された領域において基準以上の温度が検知されていると判定された場合に、画像に撮像された、家畜個体に付された個体識別タグを画像認識することで、当該領域に対応する家畜個体を特定することが出来る。また、家畜特定部64は、特定された領域において基準以上の温度が検知されていると判定された場合に、画像データを、外観上の個体差に基づいて家畜の個体識別を行う画像認識モデルに入力することで、当該領域に対応する家畜個体を特定することが出来る。
【0037】
設定保持部65は、ユーザ毎に、当該ユーザによって管理される環境情報収集装置1からのセンサー出力に基づく情報を含む環境情報と比較される条件と、当該比較の結果に従って決定される制御指示内容とを関連付けた制御設定を保持する。ここで、条件は、例えば温度、湿度等の組み合わせである。但し、制御設定における条件には、環境情報収集装置1及び/又は外部情報(例えば、天気予報や、環境情報収集装置1以外のセンサーから取得された情報)と比較されるものであればよく、本実施形態における例示に限定されない。
【0038】
指示内容決定部66は、受信された環境情報に係る環境情報収集装置1のユーザについて設定された制御設定に従って、当該環境情報収集装置1への制御指示内容を決定する。本実施形態において、環境情報は、温度及び湿度の情報を含み、指示内容決定部66は、受信された環境情報に含まれる温度及び湿度の情報に対応する制御指示内容を決定する。なお、本実施形態では、環境情報収集装置1に備えられたセンサー3からの出力に基づく環境情報と条件とが比較されるが、条件と比較される環境情報は、環境情報収集装置1に備えられたセンサー3以外のソースから取得された情報であってもよい。例えば、温度及び湿度は、天気予報や、環境情報収集装置1以外のセンサーから取得された情報であってもよい。
【0039】
配信部67は、環境情報収集装置1からのセンサー出力に基づく情報を含む環境情報又は制御設定(閲覧対象情報)を、ダッシュボードインターフェースとしてユーザ端末9に配信する。更に、本実施形態において、配信部67は、閲覧対象情報を、当該閲覧対象情報に係る環境情報収集装置1のユーザによって閲覧権限を与えられた他のユーザのユーザ端末9に配信する。センサー出力は、イメージセンサーからの画像出力を含み、配信部67は、イメージセンサーからの画像出力に基づくデータを、閲覧権限を与えられた他のユーザのユーザ端末9に配信する。
【0040】
<処理の流れ>
次に、本実施形態に係る処理の詳細を説明する。なお、本実施形態において説明される処理の具体的な内容及び順序等は、本開示を実施する上での一例である。具体的な処理内容及び順序等は、実施の態様に応じて適宜選択されてよい。
【0041】
図5は、本実施形態に係る環境情報収集装置1が自動環境情報収集処理を行う場合の、移動経路及び計測点の一例を示す図である。本実施形態において、自動環境情報収集処理を行う場合の移動経路は、所定ルートとして予めプログラミングされている。本実施形態では、計測点はケージ毎に設定されており、計測点において取得された環境情報は、ケージIDと関連づけられて管理される。
【0042】
情報保持部23は、操作内容及び各操作の間隔(移動時間又は移動距離)を、所定ルートのプログラムとして保持する。更に、情報保持部23は、受信された操作信号のうち、「計測」に基づく操作内容を、計測点のプログラムとして保持する。
【0043】
自動環境情報収集処理の実行スケジュールは、月、週、日、時、分単位で指定可能である。例えば、1時間毎に自動環境情報収集処理を実行するように指定することが出来る。情報保持部23は、受信されたスケジュールの内容を、スケジュールのプログラムとして保持する。
【0044】
図6は、本実施形態における自動環境情報収集処理の流れを示すフローチャートである。自動環境情報収集処理は、現在時刻が、予めプログラムされたスケジュールにおける、自動環境情報収集処理の実行時刻に到達したことを契機として実行される。
【0045】
ステップS101及びステップS102では、自動制御による移動が行われる。移動制御部25は、スケジューリング部24からの自動制御による移動開始の指示を受けて、移動装置4に対して、予めプログラムされた、計測点を含む所定ルートを移動するための指示信号を送出する(ステップS101)。
【0046】
図5に示す例では、環境情報収集装置1は、レールに沿って走行することで、畜産施設内の各ケージを撮像可能な計測点に到達する。なお、環境情報収集装置1が所定ルートの終点に到達した場合(ステップS102のYES)、移動制御部25は、移動装置4に対して停止を指示する制御信号を送出して、自動環境情報収集処理を終了させる(ステップS105)。一方、環境情報収集装置1が計測点に到達した場合、処理はステップS103へ進む。
【0047】
ステップS103及びステップS104では、計測開始前の移動停止及び計測処理が行われる。環境情報収集装置1が予めプログラムされた計測点に到達すると、移動制御部25は、移動装置4に対して停止を指示する制御信号を送出して、環境情報収集装置1の移動を停止させる(ステップS103)。環境情報収集装置1が計測点で停止すると、計測部26は、1又は複数のセンサー3を用いて、当該計測点における環境情報を計測する(ステップS104)。その後、処理はステップS101へ戻る。
【0048】
処理がステップS101へ戻ると、移動制御部25は、移動装置4に対して移動の再開を指示する制御信号を送出する。本実施形態に係る自動環境情報収集処理では、このようにして、計測部26による計測が終了した後に移動が再開されることで、次の計測点又は所定ルートの終着点までの移動が行われる。環境情報収集装置1が次の計測点に到達した場合、処理はステップS103へ進み、上記説明した計測処理が実行される。また、環境情報収集装置1が所定ルートの終点に到達した場合(ステップS102のYES)、環境情報収集装置1は所定ルートの移動を終了し(ステップSS105)、本フローチャートに示された処理は終了する。所定ルートの移動終了後、環境情報収集装置1は、移動装置4自身の機能、又は環境情報収集装置1による制御に従って、所定位置(例えば、充電ステーション等)へ戻る。所定位置への帰還機能については、従来用いられている技術を利用してよいため、詳細な説明を省略する。
【0049】
上記説明した自動環境情報収集処理によって収集された環境情報は、計測部26によって得られた直後に管理サーバ5に対して即時送信される。なお、本実施形態では、計測された環境情報が管理サーバ5に対して即時送信される例について説明したが、計測された環境情報の管理サーバ5への受け渡し方法は、本実施形態において説明した例に限定されない。例えば、自動環境情報収集処理によって収集された環境情報は、情報保持部23によってストレージ14に蓄積され、自動環境情報収集処理の終了後、通信部21によって、管理サーバ5に対して送信されてもよいし、環境情報収集装置1に接続されたリムーバブルメディアに蓄積され、自動環境情報収集処理の終了後にユーザの手で回収されてもよい。
【0050】
なお、通信部21が、計測部26によって得られた環境情報を、計測直後に管理サーバ5に対して即時送信する場合、計測結果に基づくリアルタイム性の高い判断を管理サーバ5が行うことが可能である。
【0051】
管理サーバ5は、収集された環境情報を蓄積し、蓄積された環境情報に基づいて、環境情報の収集の対象となっている施設の環境の分析を行う。分析は、例えば、得られた環境情報と設定内容とを比較分析することによって行われてよい。このような分析が行われることによって、本実施形態によれば、外部装置をフィードバック制御することが可能である。また、分析の結果は、施設の運用や、施設に設置されている外部機器等の制御に活用することが出来る。
【0052】
図7は、本実施形態における管理サーバ5による家畜モニタリング処理の流れを示すフローチャートである。家畜モニタリング処理は、環境情報収集装置1からのセンサー出力に基づく情報を含む環境情報が受信されたことを契機として実行されてもよいし、予め設定されたスケジュールに従って実行されてもよいし、ユーザからの実行指示に従って実行されてもよい。
【0053】
ステップS201及びステップS202では、サーモグラフィックデータが取得され、サーモグラフィックデータ中の家畜領域が特定される。管理サーバ5の環境情報取得部61は、環境情報収集装置1から受信された環境情報のうち、サーモグラフィーカメラによって取得されたサーモグラフィックデータ、及びネットワークカメラによって取得された、少なくとも前記サーモグラフィックデータには含まれない波長の光が撮像された画像データ(本実施形態では、主として可視光が撮像された画像データを用いる例について説明する。)を取得する(ステップS201)。
【0054】
画像データ及びサーモグラフィックデータが取得されると、領域特定部62は、画像データ及びサーモグラフィックデータを分析することで、サーモグラフィックデータ中の家畜(本実施形態では、豚)が撮像された領域を特定する(ステップS202)。ここで、領域は、例えば画像内の座標を用いて特定することが出来る。
【0055】
本実施形態において、領域特定部62は、まず、人工知能(AI)や機械学習モデルを用いた画像認識によって、画像データ中の家畜が撮像された領域を特定する。但し、画像データ中の家畜が撮像された領域を特定する具体的な方法は、本実施形態における例示に限定されない。例えば、家畜の体表色に基づいた色認識によって家畜が撮像された領域を特定することも可能である。
【0056】
画像データ中の家畜が撮像された領域が特定されると、領域特定部62は、画像データとサーモグラフィックデータとを比較し、画像データ中に特定された領域に対応するサーモグラフィックデータ中の領域又は画像を特定することで、サーモグラフィックデータ中の家畜が撮像された領域を特定する。このため、画像データとサーモグラフィックデータとは、いずれも同一又は近傍の撮像ポイントから撮像されたデータであることが好ましい。また、画像データとサーモグラフィックデータとの間で対応する領域を特定する場合には、画像データ及びサーモグラフィックデータにおいて輪郭や特徴点の抽出等を行い、これらを対応づけることで、より正確に、画像データ中に特定された領域に対応するサーモグラフィックデータ中の領域又は画像を特定することが可能となる。
【0057】
なお、本実施形態では、画像データを参照してサーモグラフィックデータ中の家畜が撮像された領域を特定することとしているが、サーモグラフィックデータ中の家畜が撮像された領域を特定する具体的な方法は、本実施形態における例示に限定されない。例えば、家畜の体表温度に基づいてサーモグラフィックデータ中の家畜が撮像された領域を特定することとしてもよいし、AIや機械学習モデルに直接サーモグラフィックデータを入力することによって、サーモグラフィックデータ中の家畜が撮像された領域を特定することとしてもよい。サーモグラフィックデータ中の家畜が撮像された領域が特定されると、処理はステップS203へ進む。
【0058】
ステップS203では、基準以上の温度が検知された箇所の有無が判定される。判定部63は、サーモグラフィックデータ中の家畜が撮像された領域における、所定の基準以上の温度が検知された箇所の有無を判定する(ステップS203)。ここで、基準以上の温度が検知された箇所が有ると判定された場合(ステップS203のYES)、処理はステップS204へ進む。一方、基準以上の温度が検知された箇所が無いと判定された場合(ステップS203のNO)、本フローチャートに示された処理は終了する。
【0059】
ステップS204及びステップS205では、検知に係るケージ又は家畜個体が特定され、ユーザにアラートが通知される。家畜特定部64は、基準以上の温度が検知された箇所が有ると判定されたサーモグラフィックデータを含む環境情報に関連づけられたケージIDに基づいて、ケージを特定する(ステップS204)。これによって、体温が基準以上の家畜が収容されているケージを特定することができる。ケージが特定されると、配信部67は、特定されたケージを識別可能な情報を、当該ケージに基準以上の体温の家畜が収容されている可能性があることを示す情報と併せて、ユーザにアラートを通知する(ステップS205)。ここで、ユーザへアラート通知を行うための具体的な手段は限定されない。配信部67は、例えば、後述する配信処理で配信されるダッシュボードインターフェースを介してアラート通知を行ってもよいし、その他ショートメッセージサービスやソーシャルネットワーキングサービスを介してアラート通知を行ってもよい。その後、本フローチャートに示された処理は終了する。
【0060】
図8は、本実施形態における管理サーバ5による配信処理の流れを示すフローチャートである。配信処理は、環境情報又は制御設定(閲覧対象情報)の閲覧を所望するユーザのユーザ端末9から送信された閲覧要求が受信されたことを契機として実行される。
【0061】
環境情報(イメージセンサーから出力された映像等を含む)又は制御設定(閲覧対象情報)の閲覧を所望するユーザのユーザ端末9から送信された閲覧要求が受信されると(ステップS301)、配信部67は、閲覧を所望するユーザが、閲覧対象情報の閲覧権限を有しているか否かを判定する(ステップS302)。ここで、閲覧対象情報の所有ユーザと閲覧ユーザとが同一である場合には、通常、閲覧ユーザは閲覧権限を有している。一方、所有ユーザと閲覧ユーザとが異なる場合、閲覧ユーザが当該所有ユーザの環境情報又は制御設定について閲覧権限を有しているか否かが問題となる。本実施形態に係るシステムにおいて、ユーザは、他のユーザに対して、予め環境情報又は制御設定の閲覧権限を与えることが可能である。
【0062】
閲覧を所望するユーザが閲覧権限を有していると判定された場合、配信部67は、閲覧されるユーザの環境情報又は制御設定(閲覧対象情報)を含むダッシュボードインターフェースを、閲覧ユーザのユーザ端末9に配信する(ステップS303)。一方、閲覧を所望するユーザが閲覧権限を有していないと判定された場合、閲覧対象情報の配信は行われず、本フローチャートに示された処理は終了する。
【0063】
なお、リアルタイムの環境情報(映像を含む)を配信する場合には、ユーザ端末9は、管理サーバ5に対してリアルタイム環境情報の閲覧要求を送信し、管理サーバ5は環境情報収集装置1のセンサー3に命令(動画取得コマンド等)を送信し、センサー3からの出力データを管理サーバ5経由で(又は管理サーバ5を介さずに)ユーザ端末9に配信する。
【0064】
畜産施設内で自動環境情報収集処理を行うことにより、管理サーバ5は、各計測点における環境情報を収集し、蓄積することが出来る。また、管理サーバ5は、このような情報を分析し、分析結果を畜産に最適な環境を維持管理するために活用することが出来る。
【0065】
また、上述の通り、本実施形態に係るシステムによれば、得られた環境情報に基づいて、環境情報収集装置1が暖房、電磁弁、換気用の天窓、人工光、ファン等の外部装置を制御し、畜産施設内の環境を最適な状態に維持することが出来る。例えば、天窓の開閉は、環境情報収集装置1に備えられた制御信号送出装置から接点信号を送出することによって制御することが出来る。
【0066】
また、環境情報の計測によって、畜産施設内で作業者が規定の作業時間を超過して作業していることが検知された場合に、通知部27によって警告メッセージを通知することも可能である。即ち、本開示に係るシステムは、施設における作業時間管理にも活用することが出来る。
【0067】
<効果>
本実施形態によれば、サーモグラフィックデータと画像データとを同時に取得して体表温度が高い家畜を特定することで、家畜のリスクと管理のための人件費を低減させ、スマートな育成環境のトレースと制御を行うことが可能となる。また、本実施形態に係る技術によれば、所定の感染症に罹患している家畜又はケージを特定することが可能であえるため、検疫して隔離すべき家畜を素早く特定することが可能となり、ひいてはクラスター感染を回避することが可能となる。
【0068】
<バリエーション>
なお、上記説明した実施形態では、ケージを特定し、特定されたケージをユーザに通知することを例示しているが、バリエーションとして、家畜の個体を特定し、特定された個体をユーザに通知することとしてもよい。個体識別は、画像データを顔認識や特徴認識のための機械学習モデルを用いて行うことが可能である。また、家畜の種類に応じて個体識別のために用いる特徴部分を採用することが好ましい。例えば、豚は成長が早いため、体全体ではなく顔認識によって個体識別を行うことが好ましい。また、個体識別には、家畜に装着又は埋め込みされる個体識別タグを用いることも可能である。ここで用いられる個体識別タグは、電子的に識別情報を取得可能なタグ(例えば、RFIDタグ等)であってもよいし、画像認識によって光学的に識別情報を取得可能なタグ(例えば、個体コードが数字や記号、二次元バーコード等を用いて記載されたタグ)であってもよい。なお、タグの装着箇所としては例えば耳が挙げられるが、装着箇所は本実施形態における例示に限定されない。
【0069】
また、上記説明した実施形態では、設定保持、環境情報取得、指示内容決定及び指示内容送信等の機能が管理サーバに実装される例について説明したが、これらの機能は、その他の装置(例えば、ユーザ端末)に実装されてもよい。
【0070】
更に、上記説明した実施形態では、制御指示内容が管理サーバから直接環境情報収集装置に送信される例について説明したが、制御指示内容の送信経路は上記説明した実施形態の例に限定されない。例えば、制御指示内容は、管理サーバからユーザ端末を介して環境情報収集装置に送信されてもよいし、ユーザ端末から環境情報収集装置に送信されてもよいし、ユーザ端末から管理サーバを介して環境情報収集装置に送信されてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1 環境情報収集装置
5 管理サーバ