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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055433
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】液体循環装置および液体改質装置
(51)【国際特許分類】
   B23Q 11/10 20060101AFI20240411BHJP
   B01F 23/2375 20220101ALI20240411BHJP
   B01D 35/02 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
B23Q11/10 E
B01F23/2375
B01D35/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022162360
(22)【出願日】2022-10-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 発行日 令和4年6月14日 刊行物 日刊工業新聞 8面 記事タイトル:気泡で切削液劣化防止 〔刊行物等〕 発行日 令和4年7月21日 刊行物 日刊工業新聞 広告タイトル:MUFBクーラント長寿命化装置
(71)【出願人】
【識別番号】000141174
【氏名又は名称】株式会社丸山製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140682
【弁理士】
【氏名又は名称】妙摩 貞茂
(72)【発明者】
【氏名】大内 努
【テーマコード(参考)】
3C011
4D116
4G035
【Fターム(参考)】
3C011EE09
4D116AA07
4D116KK04
4D116QA06C
4D116QA06D
4D116QA06E
4D116QA14C
4D116QA14E
4D116QA14G
4D116QA46G
4D116QA60C
4D116QA60E
4D116QA60G
4D116QC02B
4D116QC04B
4D116QC06
4D116QC20B
4D116QC22A
4D116QC22B
4D116QC24
4D116QC26
4D116QC34B
4D116QC36
4D116QC50
4D116TT05
4D116TT07
4D116UU14
4D116UU20
4D116VV07
4D116VV30
4G035AB04
4G035AE01
4G035AE13
(57)【要約】
【課題】微細気泡を生成する機能が停止されても、異物を除去する機能が喪失され難い液体循環装置および液体改質装置を提供する。
【解決手段】液体循環装置は、クーラント液CLが貯留されたクーラント槽4からクーラント液CLを圧送する送出ポンプ11と、送出ポンプ11の吐出口に接続され、送出ポンプ11から吐出されたクーラント液CLをクーラント槽4に循環させる主流路13と、主流路13に接続されたフィルタ15と、フィルタ15よりも下流の第1の位置で主流路13から分岐し、第1の位置よりも下流の第2の位置で主流路13に戻るバイパス流路18と、バイパス流路18に接続され、バイパス流路18を流れるクーラント液CLに微細気泡を含有させる微細気泡生成ポンプ装置20と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性液体(CL)が貯留された槽(4)から前記水性液体(CL)を圧送する送出ポンプ(11)と、
前記送出ポンプ(11)の吐出口に接続され、前記送出ポンプ(11)から吐出された前記水性液体(CL)を前記槽(4)に循環させる主流路(13)と、
前記主流路(13)に接続されたフィルタ(15)と、
前記フィルタ(15)よりも下流の第1の位置で前記主流路(13)から分岐し、前記第1の位置よりも下流の第2の位置で前記主流路(13)に戻るバイパス流路(18)と、
前記バイパス流路(18)に接続され、前記バイパス流路(18)を流れる前記水性液体(CL)に微細気泡を含有させる微細気泡生成ポンプ装置(20)と、を備える、液体循環装置。
【請求項2】
前記バイパス流路(18)の内径は、前記主流路(13)の内径よりも小さい、請求項1に記載の液体循環装置。
【請求項3】
前記フィルタ(15)よりも下流であって前記第1の位置よりも上流の位置における前記主流路(13)の流量を検出するフローメータ(19)を更に備え、
前記送出ポンプ(11)及び前記微細気泡生成ポンプ装置(20)は、前記フローメータ(19)によって検出される前記流量が所定の値以下の場合に動作を停止する、請求項1に記載の液体循環装置。
【請求項4】
前記微細気泡生成ポンプ装置(20)は、
前記バイパス流路(18)を流れる前記水性液体(CL)を前記送出ポンプ(11)の吐出圧よりも高い吐出圧で圧送する高圧ポンプ(22)と、
前記高圧ポンプ(22)の吐出口よりも下流に接続され、流通する前記水性液体(CL)に前記微細気泡を含有させる微細気泡発生器(25)と、を含む、請求項1に記載の液体循環装置。
【請求項5】
前記高圧ポンプ(22)の吐出圧を検出する圧力センサ(29)を更に備え、
前記送出ポンプ(11)及び前記微細気泡生成ポンプ装置(20)は、前記圧力センサ(29)によって検出される前記高圧ポンプ(22)の吐出圧が所定の値以下の場合に動作を停止する、請求項4に記載の液体循環装置。
【請求項6】
前記水性液体(CL)は、クーラント液であり、
前記槽(4)は、前記クーラント液が貯留されたクーラント槽(4)である、請求項1~5のいずれか一項に記載の液体循環装置。
【請求項7】
供給される水性液体(CL)に微細気泡を含有させて吐出する液体改質装置であって、
筐体(51)と、
前記水性液体(CL)が供給される供給端(13Ba)及び前記水性液体(CL)を吐出する吐出端(13Bb)が前記筐体(51)の外部に位置するように、前記筐体(51)の内外を貫通する主配管(13B)と、
前記主配管(13B)に接続され、前記筐体(51)内に配置されたフィルタ(15)と、
前記フィルタ(15)よりも下流の第1の位置で前記主配管(13B)から分岐し、前記第1の位置よりも下流の第2の位置で前記主配管(13B)に戻るように、前記筐体(51)内に配置されたバイパス配管(18)と、
前記バイパス配管(18)に接続され、バイパス配管(18)を流れる前記水性液体(CL)に微細気泡を含有させるように構成され、前記筐体(51)内に配置された微細気泡生成ポンプ装置(20)と、を備える、液体改質装置。
【請求項8】
前記筐体(51)は、直方体形状を呈しており、互いに対面する第1側壁(55)及び第1扉(57)と、互いに対面する第2側壁(56)及び第2扉(58)とを含み、
前記微細気泡生成ポンプ装置(20)には、前記水性液体(CL)の吐出圧を調整する調圧ハンドル(27a)が設けられており、
前記フィルタ(15)は、平面視において前記第1側壁(55)よりも前記第1扉(57)に近い位置に配置され、
前記微細気泡生成ポンプ装置(20)は、平面視において、前記調圧ハンドル(27a)が前記第2側壁(56)よりも前記第2扉(58)に近くなる向きで、前記第1扉(57)よりも前記第1側壁(55)に近い位置に配置されている、請求項7に記載の液体改質装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液体循環装置および液体改質装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、クーラントにウルトラファインバブル(UFB)を含有させるウルトラファインバブル発生装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-123432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水性液体に微細気泡を含有させるとともに、水性液体に混入する異物を除去する液体循環装置(液体改質装置)では、微細気泡を生成する部分が異物の詰まり等により閉塞することが考えられる。この場合、液体循環装置における全ての機能が停止し得る。
【0005】
本開示は、微細気泡を生成する機能が停止されても、異物を除去する機能が喪失され難い液体循環装置及び液体改質装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一例の液体循環装置は、水性液体(CL)が貯留された槽(4)から水性液体(CL)を圧送する送出ポンプ(11)と、送出ポンプ(11)の吐出口に接続され、送出ポンプ(11)から吐出された水性液体(CL)を槽(4)に循環させる主流路(13)と、主流路(13)に接続されたフィルタ(15)と、フィルタ(15)よりも下流の第1の位置で主流路(13)から分岐し、第1の位置よりも下流の第2の位置で主流路(13)に戻るバイパス流路(18)と、バイパス流路(18)に接続され、バイパス流路(18)を流れる水性液体(CL)に微細気泡を含有させる微細気泡生成ポンプ装置(20)と、を備える。
【0007】
また、一例の液体改質装置は、筐体(51)と、水性液体(CL)が供給される供給端(13Ba)及び水性液体(CL)を吐出する吐出端(13Bb)が筐体(51)の外部に位置するように、筐体(51)の内外を貫通する主配管(13B)と、主配管(13B)に接続され、筐体(51)内に配置されたフィルタ(15)と、フィルタ(15)よりも下流の第1の位置で主配管(13B)から分岐し、第1の位置よりも下流の第2の位置で主配管(13B)に戻るように、筐体(51)内に配置されたバイパス配管(18)と、バイパス配管(18)に接続され、バイパス配管(18)を流れる水性液体(CL)に微細気泡を含有させるように構成され、筐体(51)内に配置された微細気泡生成ポンプ装置(20)と、を備える。
【0008】
上記の液体循環装置(10)及び液体改質装置(50)では、槽(4)に貯留された水性液体(CL)が送出ポンプ(11)によって主配管(13B)に送出される。水性液体(CL)は、フィルタ(15)を通過した後に、再び槽(4)に戻る。水性液体(CL)の一部は、バイパス配管(18)を通過する。バイパス配管(18)には気泡生成ポンプ装置(20)が設けられているため、バイパス配管(18)を通過する水性液体(CL)は、微細気泡が含有された状態で主配管(13B)に戻る。このように、微細気泡生成ポンプ装置(20)がバイパス配管(18)に設けられているため、微細気泡生成ポンプ装置(20)において異物の詰まりが生じたとしても、主配管(13B)を通過させることにより水性液体の循環が可能であり、フィルタ(15)によって異物を除去することができる。
【0009】
一例のバイパス流路(18)の内径は、主流路(13)の内径よりも小さくてもよい。この構成では、主流路(13)を流れる水性液体(CL)から微細気泡生成ポンプ装置(20)の動作に必要な量の水性液体(CL)を適切にバイパス流路(18)に導くことができる。
【0010】
液体循環装置は、フィルタ(15)よりも下流であって第1の位置よりも上流の位置における主流路(13)の流量を検出するフローメータ(19)を更に備え、送出ポンプ(11)及び微細気泡生成ポンプ装置(20)は、フローメータ(19)によって検出される流量が所定の値以下の場合に動作を停止してもよい。この構成では、送出ポンプ(11)及び微細気泡生成ポンプ装置(20)に負荷がかかることなどが抑制される。
【0011】
微細気泡生成ポンプ装置(20)は、バイパス流路(18)を流れる水性液体(CL)を送出ポンプ(11)の吐出圧よりも高い吐出圧で圧送する高圧ポンプ(22)と、高圧ポンプ(22)の吐出口よりも下流に接続され、流通する水性液体(CL)に微細気泡を含有させる微細気泡発生器(25)と、を含んでもよい。高圧ポンプ(22)によって水性液体(CL)が微細気泡発生器(25)に送出されることにより、適切に微細気泡を発生させることができる。
【0012】
液体循環装置は、高圧ポンプ(22)の吐出圧を検出する圧力センサ(29)を更に備え、送出ポンプ(11)及び微細気泡生成ポンプ装置(20)は、圧力センサ(29)によって検出される高圧ポンプ(22)の吐出圧が所定の値以下の場合に動作を停止してもよい。この構成では、送出ポンプ(11)及び微細気泡生成ポンプ装置(20)に負荷がかかることなどが抑制される。
【0013】
筐体(51)は、直方体形状を呈しており、互いに対面する第1側壁(55)及び第1扉(57)と、互いに対面する第2側壁(56)及び第2扉(58)とを含み、微細気泡生成ポンプ装置(20)には、水性液体(CL)の吐出圧を調整する調圧ハンドル(27a)が設けられており、フィルタ(15)は、平面視において第1側壁(55)よりも第1扉(57)に近い位置に配置され、微細気泡生成ポンプ装置(20)は、平面視において、調圧ハンドル(27a)が第2側壁(56)よりも第2扉(58)に近くなる向きで、第1扉(57)よりも第1側壁(55)に近い位置に配置されていてもよい。この構成では、第2扉(58)を開けた状態で調圧ハンドル(27a)を調整することができる。また、第1扉(57)を開けた状態でフィルタ(15)のメンテナンス(例えばカートリッジの交換)を行うことができる。フィルタ(15)は第1扉(57)に近く、調圧ハンドル(27a)は第1扉(57)から遠いため、フィルタ(15)をメンテナンスする際に誤って調圧ハンドル(27a)に触れて吐出圧が変わってしまうことが抑制できる。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、微細気泡を生成する機能が停止されても、異物を除去する機能が喪失され難い液体循環装置および液体改質装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一例の液体循環システムを説明するための概略図である。
図2】一例の液体循環システムの制御系統を示すブロック図である。
図3】一例の液体循環システムに使用される液体改質装置を示す斜視図である。
図4】一例の液体改質装置を示す斜視図である。
図5】一例の液体改質装置を示す斜視図である。
図6】一例の液体循環システムの制御盤を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の液体循環システムについて図面を参照しながら説明する。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。説明に際しては、図面に示されたX軸、Y軸、Z軸によって規定される直交座標系が参照され得る。
【0017】
図1は、一例に係る液体循環システムを示す概略図である。図2は、液体循環システムの制御系統を示すブロック図である。図3図5は、液体循環システムに使用される液体改質装置を示す斜視図である。図6は、液体循環システムの制御盤を示す模式図である。図3は液体改質装置の扉が閉じている状態を示し、図4は扉が開いている状態を示し、図5では扉、側壁、上壁及び制御盤が省略されて描かれている。一例に示す液体循環システム1は、クーラント槽4に貯留された水性液体であるクーラント液CLを循環させる液体循環装置10を含む。なお、液体循環装置10は、クーラント槽4に貯留されたクーラント液CLを工作機械(不図示)に供給して、工作機械で利用されたクーラント液CLを回収してクーラント槽4に戻するためのクーラント液循環ユニット(不図示)を含んでもよい。なお、水性液体とは、水を主成分とする液体であってよい。
【0018】
液体循環装置10は、送出ポンプ11と、主流路13と、液体改質装置50とを備えている。一例の送出ポンプ11は、循環させる対象である水性液体が貯留されている槽内に配置され、水性液体を圧送する。本例では、送出ポンプ11は、クーラント液CLが貯留されているクーラント槽4の内側に配置される。送出ポンプ11は、吸込口と吐出口とを有しており、吸込口から供給されたクーラント液CLを吐出口から吐出する。送出ポンプ11は、いわゆる渦巻きポンプ等によって構成された水中ポンプであってよい。
【0019】
主流路13は、送出ポンプ11の吐出口に接続され、送出ポンプ11から吐出されたクーラント液CLをクーラント槽4に循環させる。図1に示すように、一例の主流路13は、送出ポンプ11と液体改質装置50とを接続する主配管13Aと、液体改質装置50に設けられた主配管13Bと、液体改質装置50からクーラント槽4までの間に設けられた主配管13Cを含む。例えば、主流路13は可撓性を有するチューブによって構成されてもよい。なお、図1には、配管を流通するクーラント液CLの流れの向きが矢印で示されている。以下の説明においては、「上流」及び「下流」という用語は、クーラント液CLの流れの向きを基準としている。
【0020】
液体改質装置50は、水性液体であるクーラント液CLに微細気泡を含有させて微細気泡含有液を生成する。微細気泡含有液とは、微小な気泡を含む水性液体である。一例において、微細気泡含有液は、直径が数十nmから1μm程度の気泡であるウルトラファインバブル(UFB)を含むクーラント液である。以下、ウルトラファインバブルを含有するクーラント液を、特にUFBクーラント液という場合がある。
【0021】
一例の液体改質装置50は、筐体51と、主配管13Bと、フィルタ15と、バイパス流路18と、微細気泡生成ポンプ装置20と、制御盤40と、を備える。図3図5に示すように、筐体51は、略直方体形状を呈するように組まれたフレーム52と、フレーム52に取付られた上壁53、第1側壁55、第2側壁56、第1扉57及び第2扉58とを有する。また、フレーム52の下部には、液体改質装置50を移動させるための4つのキャスター59が設けられている。上壁53は、フレーム52の上部に配置されており、フレーム52の上部を覆うように矩形板状を呈している。第1側壁55と第1扉57とは互いに対面している。第2側壁56と第2扉58とは互いに対面している。第1側壁55と第2側壁56とは、フレーム52に対してネジ等の締結部材によって固定されている。第1扉57と第2扉58とは、フレーム52に対してヒンジ等の支持部材57a,58aによって開閉可能に支持されている。図示例では、フレーム52を構成している支柱のうちの対角に位置する一対の支柱52a,52bに第1扉57と第2扉58とがそれぞれヒンジによって支持されている。
【0022】
主配管13Bは、送出ポンプ11に圧送されたクーラント液CLが供給される供給端(流入端)13Ba、及び、クーラント液CLを吐出する吐出端13Bbを有する。主配管13Bは、供給端13Ba及び吐出端13Bbが筐体51の外部に位置するように、筐体51の内外を貫通する。供給端13Baは、主配管13Aにおける送出ポンプ11との接続端とは逆側の端部に接続している。吐出端13Bbは、主配管13Cにおけるクーラント槽4に向く端部とは逆側の端部に接続している。
【0023】
フィルタ15は、筐体51内において、主配管13Bに接続されている。フィルタ15は、クーラント液CLに混入しているスラッジ(切粉)等の異物を濾過するように構成されている。一例のフィルタ15は、有底筒状のカートリッジハウジングと、カートリッジハウジングの内側に収容され、交換可能に構成されたカートリッジフィルタとによって構成されていてよい。例えば、主配管13Bを流通するクーラント液CLがカートリッジハウジングの内側を通過することにより、カートリッジフィルタのメッシュサイズに応じた異物が除去される。フィルタ15は、複数設けられてもよい。
【0024】
図示例では、フィルタ15は、第1フィルタ15Aと、第1フィルタ15Aの下流に配置された第2フィルタ15Bとによって構成されている。第2フィルタ15Bのメッシュサイズは第1フィルタ15Aのメッシュサイズよりも小さく設定されている。主配管13Bの供給端13Baから供給されたクーラント液CLは、筐体51内において最初に第1フィルタ15Aを通過して大きめの異物が除去され、直後に第2フィルタ15Bを通過してより小さい異物が除去される。フィルタ15は、平面視において第1側壁55よりも第1扉57に近い位置に配置されている。例えば、第1フィルタ15Aと第2フィルタ15Bとは、X方向に沿って並設されており、第1扉57の開口に面して配置されている。
【0025】
バイパス流路18は、筐体51内において、フィルタ15よりも下流の第1の位置で主配管13Bから分岐し、第1の位置よりも下流の第2の位置で主配管13Bに戻るように配置されている。バイパス流路18の内径は、主流路13の内径よりも小さく構成されていてよい。例えば、バイパス流路18の内径をaとし、主流路13の内径をbとしたときに、a/bは1/4~2/3程度であってよい。一例として、主流路13の内径(直径)が15mm程度である場合、バイパス流路18の内径は10mm程度であってもよい。例えば、バイパス流路18は可撓性を有するチューブによって構成されてもよい。
【0026】
一例において、主配管13Bのフィルタ15が取付けられた位置よりも下流側の第1の位置には三方継手17Aが配置されている。三方継手17Aの2つの接続口は主配管13Bに接続され、残り1つの接続口はバイパス配管18Aに接続されている。これにより、主配管13Bを流れるクーラント液CLは、そのまま主配管13Bを流通する経路と、主配管13Bから分かれてバイパス配管18Aを流通する経路とに分岐する。第1の位置よりもさらに下流の第2の位置には三方継手17Bが配置されている。三方継手17Bの2つの接続口は主配管13Bに接続され、残り1つの接続口はバイパス配管18Bに接続されている。これにより、主配管13Bを流れるクーラント液CLは、バイパス配管18Bを流れるクーラント液CLと三方継手17Bで合流し、下流の主配管13Bを流通する。
【0027】
三方継手17A,17Bには、主流路13とバイパス流路18との間の液体の流れを規制するバルブが設けられていてもよい。なお、図示例では、フィルタ15よりも下流であって第1の位置よりも上流の位置に、主流路13の流量を検出するフローメータ19が配置されている。
【0028】
微細気泡生成ポンプ装置20は、筐体51内においてバイパス配管18A,18Bに接続されている。微細気泡生成ポンプ装置20は、平面視において、第1扉57よりも第1側壁55に近い位置に配置されている。例えば、Y方向において、微細気泡生成ポンプ装置20の配置された領域とフィルタ15の配置された領域とは重複していない。微細気泡生成ポンプ装置20は、バイパス配管18Aを流れるクーラント液CLにUFBを含有させるように構成されている。一例の微細気泡生成ポンプ装置20は、高圧ポンプ22と微細気泡発生器25とを含む。高圧ポンプ22は、供給口から供給される水性液体を吐出口から吐出する。一例の高圧ポンプ22は、送出ポンプ11の吐出圧よりも高い吐出圧でクーラント液CLを圧送するポンプであり、例えば、いわゆるポランジャポンプ等によって構成されていてよい。例えば、送出ポンプ11の吐出圧は約0.3Mpa程度かそれ以下であり、高圧ポンプ22の吐出圧は約5.0Mpa程度かそれ以下であってよい。
【0029】
微細気泡発生器25は、高圧ポンプ22の吐出口よりも下流に接続されている。微細気泡発生器25は、流入口とは排出口とを有しており、流入口から流入する水性液体にUFBを含有させて排出口から排出させる。微細気泡発生器25におけるUFBの生成方法としては、既存の種々の方法を用いることができる。微細気泡発生器25の流入口は、高圧ポンプ22の吐出口に連通されていてよい。微細気泡発生器25の排出口は、バイパス配管18Bに接続されていてよい。すなわち、主配管13Bからバイパス配管18Aを介して微細気泡生成ポンプ装置20に流入したクーラント液CLは、高圧ポンプ22及び微細気泡発生器25を流通することによりUFBクーラント液となり、バイパス配管18Bを介して再び主配管13Bに合流する。
【0030】
図示例では、高圧ポンプ22の吐出口に調圧弁27が設けられており、調圧弁27の吐出口に圧力センサ29を介して微細気泡発生器25の流入口が接続されている。調圧弁27は、高圧ポンプ22から吐出されるクーラント液CLの圧力(吐出量)を調整する。図示例の調圧弁27では、回転式の調圧ハンドル27aを回転させることで、圧力調整が行われる。微細気泡生成ポンプ装置20は、調圧ハンドル27aが第2側壁56よりも第2扉58に近くなる向きになるように、筐体51内の下部に配置されている。調圧弁27には、圧力調整によって吐出されなかったクーラント液CLを余水として排出する排出口が設けられている。排出口には、バイパス配管18Bとの接続位置よりも下流において主配管13Bに接続された余水配管16が接続されている。すなわち、余水は、主配管13Bに排出される。圧力センサ29は、調圧弁27から吐出されるクーラント液CLの吐出圧を検出する。
【0031】
また、液体改質装置50は、微細気泡生成ポンプ装置20からの漏水を検知する漏水センサ31(図1参照)を有し得る。例えば、筐体51の下部において、微細気泡生成ポンプ装置20の下方には、第2側壁56よりも第2扉58に近い位置に漏水受けパン33が設けられている。漏水センサ31は、漏水受けパン33内に設けられていてもよい。なお、筐体51の下部において、漏水受けパン33が配置されていない領域(すなわち、第2側壁56に近い領域)は、底板等が配置されておらず、フレーム52のみによって構成されている。
【0032】
制御盤(制御装置)40は、液体循環装置10の動作を制御する。一例の制御盤40は、送出ポンプ11、高圧ポンプ22、フローメータ19、圧力センサ29及び漏水センサ31に対して、それぞれ電気的に及び通信可能に接続されていてよい。制御盤40は、制御部41と、制御部41に接続された電源スイッチ42、警報ランプ43、警報ブザー45、リセットボタン46、アワーメータ47、デイリータイマ48等を有している(図6参照)。例えば、第2扉58にはアクリル板等によって形成された透明な窓58bが設けられており、ユーザは窓58bを介して制御盤40を筐体51の外側から視認することができる。
【0033】
電源スイッチ42は、液体循環装置10全体の電源を制御するスイッチである。警報ランプ43は、液体循環システムにおいて所定の異常が検出されたことを報知するランプである。警報ブザー45は、液体循環装置10において所定の異常が検出されたことを報知するブザーである。リセットボタン46は、警報ランプ43及び警報ブザー45が動作したときに、警報ランプ43及び警報ブザー45の動作を停止させるためのボタンである。アワーメータ47は、液体循環装置10の動作状況を記録及び表示する装置である。例えば、アワーメータ47は、液体循環装置10の累積稼働時間を記録及び表示してもよい。また、アワーメータ47は、液体循環装置10における異常発生の履歴を記録及び表示してもよい。デイリータイマ48は、液体循環装置10の動作時刻を予約するための装置である。例えば、ユーザは、1日のなかで液体循環装置10を動作させたい時間帯を予めデイリータイマ48で設定することができる。
【0034】
制御部41は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力回路等を備える電子制御ユニットとして構成されている。制御部41は、記憶装置に記憶されたプログラムをプロセッサが実行することで、液体循環装置10の動作を制御する。一例の制御部41は、動作制御部41aと、異常検知部41bと、状態管理部41cと、を機能部として有してる。
【0035】
動作制御部41aは、液体循環装置10の動作を制御するための機能部であり、送出ポンプ11及び高圧ポンプ22の動作を制御する。例えば、動作制御部41aは、デイリータイマ48から入力される信号が動作状態を示す場合に、送出ポンプ11及び高圧ポンプ22を動作させる。また、動作制御部41aは、異常検知部41bによって液体循環装置10の異常が検知された場合に、送出ポンプ11及び高圧ポンプ22の動作を停止させる。また、動作制御部41aは、送出ポンプ11及び高圧ポンプ22の動作業況を状態管理部41cに通知してもよい。
【0036】
異常検知部41bは、液体循環装置10の異常を検知する機能部であり、異常を検知したときに、異常があることを動作制御部41a及び状態管理部41cに通知するとともに、警報ランプ43及び警報ブザー45を動作させる。例えば、異常検知部41bは、フローメータ19によって計測される流量が所定の閾値以下の値のときに、流量低下の異常が生じていることを検知する。また、異常検知部41bは、圧力センサ29によって計測される圧力が所定の閾値以下の値のときに、高圧ポンプ22の吐出圧に異常が生じていることを検知する。また、異常検知部41bは、漏水センサ31から入力される信号に基づいて、微細気泡生成ポンプ装置20の漏水を検知する。
【0037】
状態管理部41cは、液体循環装置10の動作状態を管理する機能部であり、液体循環装置10の動作状態をアワーメータ47に出力する。例えば、状態管理部41cは、動作制御部41aから入力される送出ポンプ11及び高圧ポンプ22の動作状況に基づいて、液体循環装置10が動作状態であるか停止状態であるかを判定し、判定結果をアワーメータ47に出力してもよい。この場合、アワーメータ47は、入力された判定結果に基づいて、液体循環装置10の累積稼働時間を記録してもよい。また、状態管理部41cは、異常検知部41bから入力される異常検知の情報に基づいて、流量低下の異常が生じた日時を示すデータ、高圧ポンプ22の吐出圧に異常が生じた日時を示すデータ、及び、漏水が発生した日時を示すデータをアワーメータ47に出力してもよい。この場合、アワーメータ47は、各種の異常が発生した日時のデータを記録し得る。
【0038】
液体循環装置10では、デイリータイマ48から入力される信号が動作状態を示す場合に、動作制御部41aが送出ポンプ11及び高圧ポンプ22を動作させる。送出ポンプ11の動作により、クーラント槽4内に貯留されているクーラント液CLは、主配管13Aを圧送される。圧送されるクーラント液CLは、液体改質装置50の主配管13Bに流入され、第1フィルタ15A及び第2フィルタ15Bを通過することにより、スラッジ等の異物が除去される。フィルタ15を通過したクーラント液CLは第1の位置に設けられた三方継手17Aにおいて分岐される。すなわち、クーラント液CLの一部は、バイパス配管18Aに流入する。バイパス配管18Aに流入したクーラント液CLは、微細気泡生成ポンプ装置20を通過することでUFBクーラント液に改質され、バイパス配管18Bに流入する。バイパス配管18Bを流通するUFBクーラント液は、三方継手17Bにおいて主配管13Bを流れるクーラント液CLに合流する。合流したクーラント液は、主配管13Cに流入し、再びクーラント槽4に戻る。
【0039】
以上説明のように、一例の液体循環システム1において利用され得る液体循環装置10は、クーラント液CLが貯留されたクーラント槽4からクーラント液CLを圧送する送出ポンプ11と、送出ポンプ11の吐出口に接続され、送出ポンプ11から吐出されたクーラント液CLをクーラント槽4に循環させる主流路13と、主流路13に接続されたフィルタ15と、フィルタ15よりも下流の第1の位置で主流路13から分岐し、第1の位置よりも下流の第2の位置で主流路13に戻るバイパス流路18と、バイパス流路18に接続され、バイパス流路18を流れるクーラント液CLに微細気泡を含有させる微細気泡生成ポンプ装置20と、を備える。
【0040】
また、液体循環装置10を構成する一例の液体改質装置50は、筐体51と、クーラント液CLが供給される供給端13Ba及びクーラント液CLを吐出する吐出端13Bbが筐体51の外部に位置するように、筐体51の内外を貫通する主配管13Bと、主配管13Bに接続され、筐体51内に配置されたフィルタ15と、フィルタ15よりも下流の第1の位置で主配管13Bから分岐し、第1の位置よりも下流の第2の位置で主配管13Bに戻るように、筐体51内に配置されたバイパス流路18と、バイパス流路18に接続され、バイパス流路18を流れるクーラント液CLに微細気泡を含有させるように構成され、筐体51内に配置された微細気泡生成ポンプ装置20と、を備える。
【0041】
上記の液体循環装置10では、クーラント槽4に貯留されたクーラント液CLが送出ポンプ11によって主流路13に送出される。クーラント液CLは、フィルタ15を通過した後に、再びクーラント槽4に戻る。クーラント液CLの一部は、バイパス流路18を通過する。バイパス流路18には微細気泡生成ポンプ装置20が設けられているため、バイパス流路18を通過するクーラント液CLは、微細気泡が含有された状態で主流路13に戻る。クーラント液CLに微細気泡が包含されることにより、添加剤がなくとも、クーラント液CLにおける細菌の増殖が抑制され得る。これにより、クーラント液を長寿命化することができる。
【0042】
なお、微細気泡生成ポンプ装置20がバイパス流路18を介することなく主流路13に直接接続された場合には、送出ポンプ11と高圧ポンプ22との吐出圧及び吸水圧の差に起因して、微細気泡生成ポンプ装置20が適切に動作しないことが考えられる。本開示においては、微細気泡生成ポンプ装置20がバイパス流路18に接続されていることにより、動作に適した量のクーラント液CLが微細気泡生成ポンプ装置20に供給される。また、微細気泡生成ポンプ装置20を主流路13に接続した場合においては、微細気泡生成ポンプ装置20が適切に動作したとしても、循環するクーラント液CLの量が微細気泡生成ポンプ装置20の処理量に依存するため、液体循環の処理能力が低下し得る。
【0043】
微細気泡生成ポンプ装置20がバイパス流路18に設けられているため、微細気泡生成ポンプ装置20において異物の詰まりが生じたとしても、主流路13を通過することによりクーラント液CLの循環が可能であり、フィルタ15によって異物を除去することができる。また、メンテナンス等により微細気泡生成ポンプ装置20を停止させる場合にも、主流路13を通過することによりクーラント液CLを循環させることが可能となる。また、液体循環装置10では、微細気泡生成ポンプ装置20の吐出量を超える量のクーラント液CLを循環させることができる。
【0044】
一例のバイパス流路18の内径は、主流路13の内径よりも小さくてもよい。この構成では、主流路13を流れるクーラント液CLから微細気泡生成ポンプ装置20に必要な量のクーラント液CLを適切にバイパス流路18に導くことができる。
【0045】
液体循環装置10は、フィルタ15よりも下流であって第1の位置よりも上流の位置における主流路13の流量を検出するフローメータ19を備え、送出ポンプ11及び微細気泡生成ポンプ装置20は、フローメータ19によって検出される流量が所定の値以下の場合に動作を停止してもよい。この構成では、送出ポンプ11及び微細気泡生成ポンプ装置20に余計な負荷がかかることなどが抑制される。
【0046】
微細気泡生成ポンプ装置20は、バイパス流路18を流れるクーラント液CLを送出ポンプ11の吐出圧よりも高い吐出圧で圧送する高圧ポンプ22と、高圧ポンプ22の吐出口よりも下流に接続され、流通するクーラント液CLに微細気泡を含有させる微細気泡発生器25と、を含んでよい。高圧ポンプ22によってクーラント液CLが微細気泡発生器25に送出されることにより、適切に微細気泡を発生させることができる。
【0047】
液体循環装置10は高圧ポンプ22の吐出圧を検出する圧力センサ29を備え、送出ポンプ11及び微細気泡生成ポンプ装置20は、圧力センサ29によって検出される高圧ポンプ22の吐出圧が所定の値以下の場合に動作を停止してもよい。この構成では、送出ポンプ11及び微細気泡生成ポンプ装置20に余計な負荷がかかることなどが抑制される。送出ポンプ11及び微細気泡生成ポンプ装置20の停止後においては、微細気泡生成ポンプ装置20のメンテナンスを実行しつつ、送出ポンプ11のみを動作させてもよい。
【0048】
筐体51は、直方体形状を呈しており、互いに対面する第1側壁55及び第1扉57と、互いに対面する第2側壁56及び第2扉58とを含み、微細気泡生成ポンプ装置20には、クーラント液CLの吐出圧を調整する調圧ハンドル27aが設けられており、フィルタ15は、平面視において第1側壁55よりも第1扉57に近い位置に配置され、微細気泡生成ポンプ装置20は、平面視において、調圧ハンドル27aが第2側壁56よりも第2扉58に近くなる向きで、第1扉57よりも第1側壁55に近い位置に配置されていてもよい。この構成では、第2扉58を開けた状態において調圧ハンドル27aを調整することができる。また、第1扉57を開けた状態においてフィルタ15のメンテナンス例えばカートリッジの交換を行うことができる。フィルタ15は第1扉57に近く、調圧ハンドル27aは第1扉57から遠いため、フィルタ15をメンテナンスする際に誤って調圧ハンドル27aに触れて吐出圧が変わってしまうことが抑制できる。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明したが、一例の液体循環装置は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0050】
例えば、送出ポンプがクーラント槽の内側に配置されている構成について説明したが、例えば、送出ポンプの吸込口に接続された取水用の配管がクーラント槽の内側に配置されてもよい。
【0051】
液体改質装置は、クーラント液を循環させる液体循環システム以外に利用され得る。例えば、液体改質装置は、例えば、池、噴水、水耕栽培等の水循環システムといった他の液体を循環させる液体循環システムに利用されてもよい。また。液体改質装置は、例えば、貯水槽の水を散布する水散布装置等、他の液体を流通させる液体流通システムに利用されてもよい。
【0052】
本開示に例示される実施形態は以下のように記載され得る。
[1]
水性液体(CL)が貯留された槽(4)から前記水性液体(CL)を圧送する送出ポンプ(11)と、
前記送出ポンプ(11)の吐出口に接続され、前記送出ポンプ(11)から吐出された前記水性液体(CL)を前記槽(4)に循環させる主流路(13)と、
前記主流路(13)に接続されたフィルタ(15)と、
前記フィルタ(15)よりも下流の第1の位置で前記主流路(13)から分岐し、前記第1の位置よりも下流の第2の位置で前記主流路(13)に戻るバイパス流路(18)と、
前記バイパス流路(18)に接続され、前記バイパス流路(18)を流れる前記水性液体(CL)に微細気泡を含有させる微細気泡生成ポンプ装置(20)と、を備える、液体循環装置。
[2]
前記バイパス流路(18)の内径は、前記主流路(13)の内径よりも小さい、[1]に記載の液体循環装置。
[3]
前記フィルタ(15)よりも下流であって前記第1の位置よりも上流の位置における前記主流路(13)の流量を検出するフローメータ(19)を更に備え、
前記送出ポンプ(11)及び前記微細気泡生成ポンプ装置(20)は、前記フローメータ(19)によって検出される前記流量が所定の値以下の場合に動作を停止する、[1]又は[2]に記載の液体循環装置。
[4]
前記微細気泡生成ポンプ装置(20)は、
前記バイパス流路(18)を流れる前記水性液体(CL)を前記送出ポンプ(11)の吐出圧よりも高い吐出圧で圧送する高圧ポンプ(22)と、
前記高圧ポンプ(22)の吐出口よりも下流に接続され、流通する前記水性液体(CL)に前記微細気泡を含有させる微細気泡発生器(25)と、を含む、[1]~[3]のいずれか一項に記載の液体循環装置。
[5]
前記高圧ポンプ(22)の吐出圧を検出する圧力センサ(29)を更に備え、
前記送出ポンプ(11)及び前記微細気泡生成ポンプ装置(20)は、前記圧力センサ(29)によって検出される前記高圧ポンプ(22)の吐出圧が所定の値以下の場合に動作を停止する、[4]に記載の液体循環装置。
[6]
前記水性液体(CL)は、クーラント液であり、
前記槽(4)は、前記クーラント液が貯留されたクーラント槽(4)である、[1]~[5]のいずれか一項に記載の液体循環装置。
[7]
供給される水性液体(CL)に微細気泡を含有させて吐出する液体改質装置であって、
筐体(51)と、
前記水性液体(CL)が供給される供給端(13Ba)及び前記水性液体(CL)を吐出する吐出端(13Bb)が前記筐体(51)の外部に位置するように、前記筐体(51)の内外を貫通する主配管(13B)と、
前記主配管(13B)に接続され、前記筐体(51)内に配置されたフィルタ(15)と、
前記フィルタ(15)よりも下流の第1の位置で前記主配管(13B)から分岐し、前記第1の位置よりも下流の第2の位置で前記主配管(13B)に戻るように、前記筐体(51)内に配置されたバイパス配管(18)と、
前記バイパス配管(18)に接続され、バイパス配管(18)を流れる前記水性液体(CL)に微細気泡を含有させるように構成され、前記筐体(51)内に配置された微細気泡生成ポンプ装置(20)と、を備える、液体改質装置。
[8]
前記筐体(51)は、直方体形状を呈しており、互いに対面する第1側壁(55)及び第1扉(57)と、互いに対面する第2側壁(56)及び第2扉(58)とを含み、
前記微細気泡生成ポンプ装置(20)には、前記水性液体(CL)の吐出圧を調整する調圧ハンドル(27a)が設けられており、
前記フィルタ(15)は、平面視において前記第1側壁(55)よりも前記第1扉(57)に近い位置に配置され、
前記微細気泡生成ポンプ装置(20)は、平面視において、前記調圧ハンドル(27a)が前記第2側壁(56)よりも前記第2扉(58)に近くなる向きで、前記第1扉(57)よりも前記第1側壁(55)に近い位置に配置されている、[7]に記載の液体改質装置。
【符号の説明】
【0053】
1…液体循環システム、4…クーラント槽、10…液体循環装置、11…送出ポンプ、13…主流路、15…フィルタ、18…バイパス流路、20…微細気泡生成ポンプ装置、50…液体改質装置、CL…クーラント液。
図1
図2
図3
図4
図5
図6