(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055503
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】集中制御コントローラ
(51)【国際特許分類】
B66F 17/00 20060101AFI20240411BHJP
【FI】
B66F17/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022162483
(22)【出願日】2022-10-07
(71)【出願人】
【識別番号】000136170
【氏名又は名称】株式会社ピカコーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110003041
【氏名又は名称】安田岡本弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】安藤 敬
(57)【要約】
【課題】複数の昇降装置を一人の操作人員で操作でき、複数の昇降装置を一つの場所から一括して制御することが可能な集中制御コントローラを提供する。
【解決手段】本発明の集中制御コントローラ1は、複数の昇降装置2を同時に駆動するための集中制御コントローラ1であって、上面に操作パネル3が配設され、側面に昇降装置2から延びる制御ケーブルKが接続される複数のコネクタ口4が配設されており、操作パネル3には、昇降装置2の上昇又は下降を切り替える切り替えスイッチ5と、昇降装置2の駆動を操作する操作ボタンとが設けられている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の昇降装置を同時に駆動するための集中制御コントローラであって、
上面に操作パネルが配設され、側面に前記昇降装置から延びる制御ケーブルが接続される複数のコネクタ口が配設されており、
前記操作パネルには、前記昇降装置の上昇又は下降を切り替える切り替えスイッチと、前記昇降装置の駆動を操作する操作ボタンとが設けられている
ことを特徴とする集中制御コントローラ。
【請求項2】
前記操作パネルの切り替えスイッチに隣接する部位に、前記昇降装置の上昇又は下降を示すパイロットランプが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の集中制御コントローラ。
【請求項3】
前記切り替えスイッチは3ポジションを有するトグルスイッチから構成され、
一の位置に前記トグルスイッチのレバーを倒すと、前記昇降装置の上昇が可能となり、
他の位置に前記トグルスイッチのレバーを倒すと、前記昇降装置の下降が可能となり、
一の位置と他の位置の間にある位置に前記トグルスイッチのレバーを位置づけると、前記昇降装置が不動状態となる
ことを特徴とする請求項1に記載の集中制御コントローラ。
【請求項4】
前記複数のコネクタ口のうち、一のコネクタ口を介して外部から電力が供給される構成とされている
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の集中制御コントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の昇降装置を一括して制御するための集中制御コントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
荷物を受持して昇降させる昇降装置としては、特許文献1に開示されたものがある。この昇降装置は、基礎台と基礎支柱と少なくとも1本の中段支柱と上段支柱と荷受具とワイヤ駆動機構とを備え、ワイヤ駆動機構は、ワイヤの基礎支柱側を巻き取るウインチドラムと、このウインチドラムを回転駆動する電動機とを備えるものとなっている。
【0003】
このような昇降装置を用いて、例えば、イベント会場の設営にて、会場設営用のトラスを持ち上げることが行われている。トラスの持ち上げに関し、従来の方法は手動ウインチの可搬式荷物用昇降台を複数台並べて、同時に上げるというものが採用されていた。この方法であると、昇降台数分だけ操作人員が必要である。最近では、特許文献1に開示された電動式の昇降装置が用いられることが多く、電動式であるため容易にトラスを所定の高さまで上昇させることが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の昇降装置を用いたとしても、トラスを上昇させるためには、昇降装置の台数分だけ操作人員が必要である。複数の操作人員が協働して昇降装置を操作するために監督人員も必要な場合もある。いずれにしても複数の人員が必要であり大変な作業となっていた。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、複数の昇降装置を一人の操作人員で操作でき、複数の昇降装置を一つの場所から一括して制御することが可能な集中制御コントローラを提供することを目的とする。この集中制御コントローラにより、複数人で行っていた作業が1人で出来るようになり、作業現場における操作人員の減少、及び省力化を図ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
【0008】
本発明にかかる集中制御コントローラは、複数の昇降装置を同時に駆動するための集中制御コントローラであって、上面に操作パネルが配設され、側面に前記昇降装置から延びる制御ケーブルが接続される複数のコネクタ口が配設されており、前記操作パネルには、前記昇降装置の上昇又は下降を切り替える切り替えスイッチと、前記昇降装置の駆動を操作する操作ボタンとが設けられていることを特徴とする。
【0009】
好ましくは、前記操作パネルの切り替えスイッチに隣接する部位に、前記昇降装置の上昇又は下降を示すパイロットランプが設けられているとよい。
【0010】
好ましくは、前記切り替えスイッチは3ポジションを有するトグルスイッチから構成され、一の位置に前記トグルスイッチのレバーを倒すと、前記昇降装置の上昇が可能となり、他の位置に前記トグルスイッチのレバーを倒すと、前記昇降装置の下降が可能となり、一の位置と他の位置の間にある位置に前記トグルスイッチのレバーを位置づけると、前記昇降装置が不動状態となるとよい。
【0011】
好ましくは、前記複数のコネクタ口のうち、一のコネクタ口を介して外部から電力が供給される構成とされているとよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明にかかる集中制御コントローラによれば、電動ウインチを搭載した複数の昇降装置を一人の操作人員で操作でき、複数の昇降装置を一つの場所から一括して操作することが可能となる。これにより、複数人必要であった作業が1人の操作人員で出来るようになり、作業現場における操作人員の減少及び省力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態の集中制御コントローラに複数台の昇降装置を接続した状況を示す図である。
【
図2】本実施形態の集中制御コントローラにより複数台の昇降装置を制御する様子を示した図である。
【
図3】本実施形態の集中制御コントローラの正面図(平面図)である。
【
図4】本実施形態の集中制御コントローラの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本実施形態にかかる集中制御コントローラ1の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、その具体例をもって本発明の構成を限定するものではない。また、本明細書においては、
図3、
図4に示した方向をもって、装置の説明を行う。
【0015】
図1、
図2に示す如く、集中制御コントローラ1は、複数の昇降装置2を一台の装置にて制御可能なものである。例えば、昇降装置2を用いて、イベント会場の設営にてトラスTを持ち上げることが行われている。トラスTの持ち上げに関して、昇降装置2を複数台並べて、同時に上げることが必要であり、昇降装置2の台数分だけ操作人員Mが必要であるが、本実施形態の集中制御コントローラ1を用いることで、複数の昇降装置2を一人の人員Mによりコントロールすることができ、トラスTを所定の高さまで容易に上昇させることが可能となる。
【0016】
図3、
図4に示すように、本実施形態にかかる集中制御コントローラ1は縦12cm程度×横30cm程度×奥行き25cm程度の大きさを有する箱状のケーシング1を備えている。このケーシング1は、ステンレス板や鋼板などで形成されており、その上面は、複数の昇降装置2を操作、制御するための操作パネル3となっている。また、集中制御コントローラ1の側面には、昇降装置2から延びる制御ケーブルKの先端にあるコネクタCが接続されるコネクタ口4が複数個備えられている。
【0017】
図3、
図4に示すように、まず、集中制御コントローラ1の上面の操作パネル3には、横方向に並ぶスイッチ列が前後に2列設けられており、1つのスイッチ列には、4つの5が配備されている。すなわち、8個の切り替えスイッチ5が配備されている。
【0018】
1つの切り替えスイッチ5は、1つの昇降装置2を操作するものであり、集中制御コントローラ1により8台の昇降装置2を制御できるものとなっている。切り替えスイッチ5はトグルスイッチで構成されており、このトグルスイッチは3接点(3ポジション)タイプとされている。すなわち、トグルスイッチのレバー5aは当該レバー5aを向側(後側)へ倒した位置と、手前側(前側)へ倒した位置と、直立となった位置(中立の位置)の3つのポジションにすることができる。
【0019】
切り替えスイッチ5の向側と手前側であって、当該切り替えスイッチ5に隣接する位置にはパイロットランプ6が取り付けられている。切り替えスイッチ5の向側のパイロットランプ6aは赤色に点灯するものであり、切り替えスイッチ5の手前側のパイロットランプ6bは緑色に点灯するものとされている。切り替えスイッチ5を中立の位置にした場合、どちらのパイロットランプ6a,6bも点灯しない。
【0020】
操作パネル3上であって左右方向に並ぶ2列のスイッチの手前側には、2つの左右に配備されている。右側のスイッチは、押しボタン式の操作ボタン7であり、この操作ボタン7を押している間のみ、切り替えスイッチ5が中立となっていない番号の昇降装置2が上昇乃至は下降するようになっている。2つの操作ボタンのうち、左側のスイッチは非常停止ボタン8であり、この非常停止ボタン8を押した場合、すべての昇降装置2は停止状態となる。
【0021】
操作パネル3(集中制御コントローラ1の上面)の左右両側には、集中制御コントローラ1を持ち運びする際に、操作人員Mが把持することができる把持部9が設けられている。この把持部9は、直径10mm程度の金属製の棒体から構成されている。すなわち、棒体は前後方向を向き、前後両端は内側へ屈曲した後、下側へ伸び、操作パネル3(集中制御コントローラ1の上面)へと達している。把持部9の端部は操作パネル3の裏側からネジ止めされ固定されている。したがって、この把持部9のそれぞれを操作人員Mの両手でそれぞれ把持することで、集中制御コントローラ1自体を容易に持ち上げ、移動させることが可能となる。
【0022】
集中制御コントローラ1の側壁には、複数のコネクタ口4が配設されている。このコネクタ口4には、昇降装置2から伸びる制御ケーブルKの端に設けられたコネクタCが接続される。集中制御コントローラ1の後側壁(向側壁)には左右方向に均等に4つのコネクタ口4(No1~No4)が設けられている。集中制御コントローラ1の左側壁には前後方向に均等に2つのコネクタ口4(No5~No6)が設けられ、集中制御コントローラ1の右側壁には前後方向に均等に2つのコネクタ口4(No7~No8)が設けられている。詳細は後述するが、No1コネクタ口4につながる昇降装置2の電源から、集中制御コントローラ1を動作させるための電力が供給されるものとなっている。
【0023】
なお、集中制御コントローラ1のケーシングの大きさを変えてコネクタ口4をより多く設けることで、8台以上の昇降装置2を制御することが可能となる。
【0024】
前述した操作ボタン7や非常停止ボタン8、及び切り替えスイッチ5は、集中制御コントローラ1の内部に内蔵されたリレースイッチに接続され、後述する昇降装置2の動きを実現するものとなっている。集中制御コントローラ1の中には、リレースイッチが主として配備され、それを駆動する電力は、No1コネクタCを通じて外部(No1昇降装置)から供給されるため、集中制御コントローラ1内部には電源ユニットが内蔵されるものとはなっていない。そのため、集中制御コントローラ1は最小限の部品のみで構成され、小型化が可能であり部品交換も容易で耐故障性の高いものとなっている。なお、集中制御コントローラ1は、リレースイッチを使用せずとも、例えばPLC(programmable logic controller)で同回路を構成することができる。
【0025】
集中制御コントローラ1の中に、リレースイッチだけでなく、タイマーなどの遅延部品を組み込むことで、接続された昇降装置2の動きに遅延動作を行わせることが可能となる。
【0026】
図1、
図3には、昇降装置2と集中制御コントローラ1とが接続された状況が示されている。
図3に示すように、例えば2台の昇降装置2を1人の人員Mでコントロールするにあたっては、No1昇降装置2のコントローラ(単独操作用のコントローラ)につながる制御ケーブルKを、本実施形態の集中制御コントローラ1に接続する。具体的には、No1のコネクタ口4にNo1昇降装置2から伸びる制御ケーブルKの先端のコネクタCを接続する。同様に、No2のコネクタ口4にNo2昇降装置2から伸びる制御ケーブルKの先端のコネクタCを接続する。
【0027】
本実施形態の集中制御コントローラ1に接続される機器として、昇降装置2を例示したが、他の装置であってもよい。駆動モータの回転をチェーンで伝達し、正転逆転の駆動力を発生する駆動装置であってもよい。
【0028】
好ましい昇降装置2としては、以下に述べる機器がある。この昇降装置2は、
図1、
図2に示すものであり、以下の構成を有している。
【0029】
図1、
図2の昇降装置2は、基礎台12と、この基礎台12上に固定された基礎支柱13を有している。この基礎支柱13には、上下移動可能に支持された少なくとも1本の中段支柱14と、この中段支柱14に上下移動可能に支持された上段支柱15と、この上段支柱15に上下移動可能に支持された荷受具16とが設けられている。この荷受具16に着脱可能なフォーク材18を取り付けており、その上にトラスTなどの物品を積置可能となっている。
【0030】
基礎支柱13から中段支柱14を経て上段支柱15までワイヤが延設されており、このワイヤを基礎支柱13側に引っ張ることにより、荷受具16を上段支柱15に対して上昇させ、上段支柱15を中段支柱14に対して上昇させ、中段支柱14を基礎支柱13に対して上昇させる構成(ワイヤ駆動機構)となっている。
【0031】
ワイヤ駆動機構は、ワイヤの基礎支柱13側を巻き取るウインチドラムと、このウインチドラムを回転駆動する電動機17とを有し、電動機17を作動させると、ワイヤが巻き取られ、荷受具16に搭載された荷物が上昇することになる。
【0032】
本実施形態の集中制御コントローラ1の使用態様を、
図2、
図3をもとに説明する。コントロールする昇降装置2は、2台とし説明を進めるが、この台数に限定はされない。本実施形態における集中制御コントローラ1は8台までの昇降装置2を同時に制御できるものとなっている。
【0033】
まず、No1の昇降装置2の制御ケーブルKの先に取り付けられたコネクタCを、集中制御コントローラ1のNo1コネクタ口4に取り付ける。No1コネクタ口4は集中制御コントローラ1の向側面の左側に配設されている。その隣にはNo2コネクタ口4が配設されており、このNo2コネクタ口4には、No2の昇降装置2の制御ケーブルKの先に取り付けられたコネクタCが取り付けられる。このように接続した場合、集中制御コントローラ1の電力は、No1昇降装置2の電源から供給されることになる。
【0034】
その後、集中制御コントローラ1の操作パネル3(
図3参照)において、No1切り替えスイッチ5(トグルスイッチ)を操作し、トグルスイッチのレバー5aを赤色パイロットランプ6a(向側)へ倒す。同様に、No2切り替えスイッチ5(トグルスイッチ)を操作し、トグルスイッチのレバー5aを赤色パイロットランプ6a(向側)へ倒しておく。その上で、操作ボタン7を押す。操作ボタン7を押している間、No1昇降装置2及びNo2昇降装置2の上昇が同時に行われるようになる。
【0035】
具体的には、
図2に示すように、操作ボタン7を押している間、昇降装置2の電動機17が回転し、ワイヤ駆動機構が駆動することでワイヤが巻き取られ、上段支柱15及び中段支柱14が上昇し、トラスTの端部を支持する荷受具16が上昇することとなり、
図2(a)の状態から
図2(b)の状態へとなってゆく。これにより、例えば、No1で左端側を支持され、No2で右端側を支持されたトラスTを、ほぼ水平状態を保ったまま所定の高さまで持ち上げることが可能となる。
【0036】
その後、必要であればNo1切り替えスイッチ5(トグルスイッチ)を操作し、切り替えスイッチ5のレバー5aを緑色パイロットランプ6b(手前側)へ倒す。同様に、No2切り替えスイッチ5(トグルスイッチ)を操作し、レバー5aを緑色パイロットランプ6b(手前側)へ倒しておく。その上で、操作ボタン7を押す。すると、トラスTはほぼ水平状態を保ったまま、所定の高さまで下降するようになり、トラスTの撤収時には最も低い位置までトラスTを降下させるとよい。
【0037】
No1昇降装置2とNo2昇降装置2は、同じ機器であることが好ましいが、異なる昇降装置2であってもよい。その場合、No1昇降装置2とNo2昇降装置2との上昇速度や下降速度が異なり、トラスTが許容される水平状態を逸脱して傾いた状況となる可能性がある。例えば、No1昇降装置2が予定以上に早く上昇し、トラスTの左端が上がり過ぎて場合を考える。その際は、操作ボタン7を一旦離し、No1切り替えスイッチ5を操作し、切り替えスイッチ5のレバー5aを中立位置とする。No2昇降方向切り替えスイッチ5はそのまま、レバー5aを赤色パイロットランプ6a(向側)へ倒した状態とする。
【0038】
その後、操作ボタン7を押すことで、No2昇降装置2だけが上昇し、トラスTの傾きが是正される。トラスTの水平状態が所定のものになった後は、再び、No1切り替えスイッチ5を操作し、レバー5aを赤色パイロットランプ6a(向側)へ倒し、操作ボタン7を押す。すると昇降装置2は上昇するようになり、トラスTが所定の高さに達した後は、操作ボタン7を離すと、トラスTはその位置で停止し位置固定されることになる。
【0039】
トラスTを下降させる際も同様であり、一時的に操作したくない昇降装置2につながる切り替えスイッチ5のレバー5aを中立の位置にすることで、当該昇降装置2の上昇乃至は下降の動作を、行わせないようにすることができる。
【0040】
なお、同一仕様の昇降装置2を同時に使用する際でも、各昇降装置2において、電動機17の特性差や電源バッテリの状態に若干の差異があるため、上昇又は下降の同時操作で荷受具16の高さにズレが生じることがある。この問題を解決する際にも、上記と同じ手法(切り替えスイッチ5のレバー5aを中立位置とする方法)が採用できる。
【0041】
また、昇降装置2を操作している最中に、緊急に停止したい状況が発生した場合には、非常停止ボタン8を押すことで、すべての昇降装置2の動作を停止することが可能となる。以上の説明は、集中制御コントローラ1に2台の昇降装置2を接続した例であったが、3台~8台の昇降装置2を接続することができ、この集中制御コントローラ1から、No1昇降装置2~No8昇降装置2のそれぞれを上昇、下降、中立(動かない)の操作を行うことが可能となる。
【0042】
本実施形態の集中制御コントローラ1の特徴を再掲する。集中制御コントローラ1で同時操作出来るのは、昇降装置2の上昇、下降であり、動作無しとすることもでき、全ての昇降装置2を緊急停止することもできる。また、複数の昇降装置2の各々を選択し、個別に操作することができる。昇降装置2の動作時にはパイロットランプ6により、その動作を可視化することができる。また、集中制御コントローラ1の電力は、No1昇降装置2から供給されるため、集中制御コントローラ1自体に電源を備える必要はない。
【0043】
以上、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
【0044】
特に、今回開示された実施形態において、明示されていない事項、例えば、作動条件や操作条件、構成物の寸法、重量などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
【0045】
例えば、集中制御コントローラ1と昇降装置2とは、接続ケーブルで有線接続されていたが、無線接続される形態であってもよい。無線としては、LAN規格を利用したWiFi(登録商標)接続でもよいし、Bluetooth(登録商標)を利用した接続であってもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 集中制御コントローラ
2 昇降装置
3 操作パネル
4 コネクタ口
5 切り替えスイッチ
5a レバー
6 パイロットランプ
7 操作スイッチ
8 非常停止ボタン
9 把持部
12 基礎台
13 基礎支柱
14 中段支柱
15 上段支柱
16 荷受具
17 電動機
18 フォーク材
C コネクタ
K 制御ケーブル
M 操作人員
T トラス